説明

自動車用ホイール

【課題】 空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブを装着した場合に、ホイール周方向の重量バランスを適切に保ち得る自動車用ホイールを提案する。
【解決手段】 ディスク3に、順次隣り合う飾り孔7a〜7gの孔間隔h1〜h6を、リム2と嵌合した状態で、バルブ孔18から反対位置に向かって徐々に拡げるようにした構成としたから、空気圧検出装置21と一体型を成すエアバルブ20をバルブ孔18に装着した場合に、周方向に亘ってほぼ均斉化された重量バランス状態とすることができ、自動車の走行時において、優れた振動特性や操安性等を発揮することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクとリムとからなる自動車用ホイールに関し、さらに詳しくは、タイヤの空気圧を検出する空気圧検出装置を備えたエアバルブを取り付けるための自動車用ホイールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車用ホイールにあっては、一般的に、タイヤを装着するリムに、該タイヤ内に空気を注入するエアバルブを装着するためのバルブ孔が設けられており、中心にハブ孔が形成されたディスクに、該ハブ孔の半径方向外側に位置し周方向に均等間隔で複数の飾り孔が配設されている。ここで、ディスクに設けられた飾り孔は、ホイールの軽量化や意匠性向上と共に、ブレーキから発生する熱を放熱する作用を発揮するものとして構成されている。
【0003】
一方、自動車の走行性能、安全性、耐久性、燃費等の各性能を所望のレベルに維持するためには、タイヤの空気圧が適正な圧力に保持されている必要がある。そのため、近年、タイヤの空気圧を検出するための空気圧検出装置を配設することへの要求が高まってきた。この空気圧検出装置としては、エアバルブと接合されて一体型の形態として構成され、該エアバルブがリムのバルブ孔に装着されることにより、タイヤ内に配されるようになっているものが一般的である。
【0004】
上記のような空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブを、自動車用ホイールのバルブ孔に装着すると、この空気圧検出装置の自重により、エアバルブ装着位置が局部的に重量増加することとなる。このため、自動車用ホイールは周方向の重量バランスが崩れることとなる。このようなホイールにタイヤを装着し、自動車に組み付けると、自動車走行時の振動特性や操安性が低下し、乗り心地にも悪影響を生じることとなっていた。そのため、このようなエアバルブ装着によって生じる重量のアンバランス化を更生する方法が種々提案されてきた。例えば、バルブ孔と反対位置に、エアバルブの自重に等しいバランスウェイトを取り付ける方法や、バルブ孔と反対位置のディスクに存在する飾り孔を小さくしたり、無くしたりする方法(例えば、特許文献1)が提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2002−240501号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したように、バルブ孔の反対位置に、バランスウェイトを取り付ける構成や、飾り孔を小さくしたり無くしたりする構成にあっては、空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブの重量増加に相対する重量が、その反対位置に付加されるものであるから、エアバルブの取付位置とその反対位置とを結ぶ方向では重量バランスが保たれる。しかしながら、ホイールの周方向に亘る重量分布は、エアバルブの取付位置とその反対位置との対称領域における重量が局所的に増大したものとなっており、重量バランスがホイール周方向で均一に保たれていることとはなっていない。そのため、このようなエアバルブを装着したホイールにタイヤが組み付けられ、自動車に装着された場合にあっては、走行時に、回転軸(車軸)に対して円周方向でアンバランスな状態が充分に解消されず、自動車の発揮できる振動特性や操安性に限界が生じていた。
【0007】
本発明は、かかる問題を解決し、空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブを装着した場合にあっても、ホイール周方向の重量バランスが適正に保持され得る自動車用ホイールを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、タイヤ内に空気を注入するエアバルブを装着するバルブ孔が設けられたリムと、中心にハブ孔が形成され、該ハブ孔の半径方向外側に複数の飾り孔が周方向に沿って配設されたディスクとからなる自動車用ホイールにおいて、該飾り孔が、バルブ孔の配設位置から、当該自動車用ホイールの中心に対する該バルブ孔の反対位置に向かって、隣り合う飾り孔の孔間隔を徐々に拡げるように形成されてなるものであることを特徴とするものである。
【0009】
かかる構成にあって、バルブ孔の配設位置から、当該ホイールの中心に対する反対位置に向かって、互いに隣り合う飾り孔の孔間隔を徐々に拡げるようにしたことにより、ホイールの円周方向で、飾り孔の形成割合が比較的多いバルブ孔の配設位置付近の領域では、重量が軽くなり、飾り孔の形成割合が少ない反対位置付近の領域では、重量が重くなる。そのため、バルブ孔の配設位置から反対位置に向かって、徐々に重量が増加する重量分布をホイールに生じさせることとなり得る。このような重量分布を有することにより、バルブ孔に装着される空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブによる局部的な重量増加を、当該ホイールの、反対位置に向かって徐々に増加する重量によって相殺させ、釣り合う状態とすることができるから、周方向に亘ってほぼ均斉化されたようなバランス状態を形成することが可能となる。而して、空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブを装着し、自動車に組み付けた場合にあっても、走行時に、ホイール周方向で適正なバランス状態が保持され、優れた振動特性と操安性等を発揮することができる。また、このような構成の自動車用ホイールにあっては、製造工程で、上述した従来構成の、飾り孔の形状を変化させるものと異なり、同じ形状の飾り孔を形成すれば良いものであるから、金型等にかかる製造費用の増加を抑制できるという優れた利点も生じる。
【0010】
このような飾り孔が、バルブ孔の配設位置とその反対位置とを結ぶ中心線に対して、左右対称となる位置に配設されてなるものである構成としている。かかる構成にあっては、バルブ孔の配設位置から反対位置に向かう左右両側で、徐々に拡がっていく孔間隔が同じとなるように、飾り孔が配設されるものである。これにより、上述した、バルブ孔の配設位置から反対位置に向かって増加していく重量分布を、バルブ孔の配設位置とその反対位置とを結ぶ中心線に対して、左右両側で等しくすることができるから、空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブを装着した場合に、ホイールの重量バランスを周方向に亘って一層均斉化された状態とすることができる。而して、当該ホイールを装着した自動車は、その振動特性や操安性等を一層適切に発揮できることとなり得る。また、かかる構成のように、孔間隔を徐々に拡げて形成された飾り孔により、ホイールの意匠面が従来にない、優れた意匠性を発揮するものとなり得る。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、飾り孔が、バルブ孔の配設位置から、当該自動車用ホイールの中心に対する該バルブ孔の反対位置に向かって、隣り合う飾り孔の孔間隔を徐々に拡げるように形成されてなるものとした自動車用ホイールであるから、ホイールの円周方向で、バルブ孔の配設位置から反対位置に向かって、徐々に重量が増加する重量分布をホイールに生じさせることとなるため、空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブをバルブ孔に装着した場合に、周方向に亘ってほぼ均斉化された重量バランス状態とすることができる。而して、このエアバルブを装着し、自動車に組み付けた場合にあっても、走行時に、優れた振動特性や操安性等を発揮することができる。また、このような構成の自動車用ホイールの製造工程では、金型等に要する製造費用の増加を抑制できるという優れた利点も生じる。
【0012】
ここで、飾り孔が、バルブ孔の配設位置とその反対位置とを結ぶ中心線に対して、左右対称となる位置に配設されてなるものであるから、バルブ孔の配設位置から反対位置に向かう左右両側で、ホイールの重量分布が等しいものとなるから、空気圧検出装置と一体型を成すエアバルブを装着した場合に、ホイールの重量バランスを周方向に亘って一層均斉化された状態とすることができ、当該ホイールを装着した自動車は、その振動特性や操安性等を一層適切に発揮できる。また、このように、孔間隔を徐々に拡げて形成された飾り孔により、ホイールの意匠面が従来にない、優れた意匠性を発揮するものとなり得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施形態例を添付図面に従って説明する。
図1はスチール製の、リム2と、ハブ孔4をその中央に具備するディスク3とからなる、いわゆる2ピースタイプの自動車用ホイール1を表す縦断面図である。かかる自動車用ホイール1は、リム2のドロップ部16の内周面に、ディスク3のディスクフランジ部11を嵌め合わせた後、該ドロップ部16とディスクフランジ部11を、アーク溶接、スポット溶接、レーザー溶接等の様々な溶接方法によって接合されて一体化されてなる。
【0014】
このリム2には、両側の開口縁にタイヤ25のサイドウォール部26,26(図2参照)を支持するリムフランジ12、13が形成されており、自動車に取り付けた際に外側(意匠面側)となるリムフランジ12の内側に、タイヤ25のビード27(図2参照)を着座させる外ビードシート部14が連成され、内側のリムフランジ13の外側にも、タイヤ25のビード27を着座させる内ビードシート部15が連成されている。さらに、外ビードシート部14と内ビードシート部15の間には、タイヤ装着時にタイヤ25のビード27を落とすためのドロップ部16が、該ドロップ部16からホイール径方向に立ち上がったウエル部17、17を介して設けられている。ここで、ホイール外側のウエル部17には、ホイール周方向の所定位置に、リム2の内外に貫通してなる、エアバルブ20(図2参照)を装着するためのバルブ孔18が設けられている。
【0015】
図2は、かかる自動車用ホイール1のバルブ孔18に、エアバルブ20を装着した状態である。ここで、エアバルブ20には、空気圧検出装置21が接合されており、該空気圧検出装置21と一体型の形態を成している。そして、この空気圧検出装置21は、リム2のドロップ部16の外周面に沿って、かつ、該ドロップ部16と接触しないように配されている。このように、エアバルブ20が装着された後、タイヤ25を組み付ける。尚、この空気圧検出装置21にあっては、タイヤ25内の空気圧を検知する感圧素子(図示省略)と、該感圧素子の検知した検知信号を自動車に装着された受信装置に発信する送信装置(図示省略)とから構成されている。ここで、感圧素子としては、センサー部に加わる圧力によって生じた歪みを電気的に取り出すものであって、この歪みにより圧力を検知できる。すなわち、タイヤ内の圧力状態を、この感圧素子が検知することにより、タイヤ25の空気圧を検出できるようになっている。
【0016】
次に本発明の要部について説明する。
本実施形態例にあっては、ディスク3に、順次隣り合う飾り孔7a〜7gの孔間隔h1〜h6を、リム2と嵌合した状態で、バルブ孔18から反対位置に向かって徐々に拡げるようにした構成としている。以下、実施形態例を詳細に説明する。
【0017】
図3は、自動車用ホイール1の外側(意匠面側)から見た平面図である。この自動車用ホイール1のディスク3には、その中央に、自動車のハブから突成された車軸に嵌入されるハブ孔4が形成され、該ハブ孔4の半径方向外側に位置し周方向に互いに均等間隔で四個のボルト孔6が形成されている。さらに、ボルト孔6の半径方向外側から、ホイール軸方向外側に向かって隆起する形状の隆起部8(図1参照)が形成されており、該隆起部8の半径方向内側の裏面には、自動車のハブと連結するハブ取付面10(図1参照)が形成されている。この隆起部8は、意匠性の向上、剛性の向上等の役割を果たしている。そして、この隆起部8の半径方向外側には、ホイール軸方向内側に向かって傾斜するディスク肩部9が形成されている。さらに、その半径方向外側にディスク肩部9と連成されてなる、ホイール軸方向と略平行のディスクフランジ部11(図1参照)が円周方向に沿って形成されている。
【0018】
ここで、自動車用ホイール1のディスク3には、ディスク肩部9に飾り孔7a〜7gが、ホイールの中心からほぼ同心円上に、12個設けられている。ここで、本実施形態例にあっては、これら12個の飾り孔7a〜7gはほぼ同じ形状としており、また、隣り合う飾り孔間の各孔間隔h1〜h6を、各飾り孔7a〜7gの孔中心間の距離として設定している。そして、このディスク3とリム2とを嵌合した状態にあって、ホイール中心Zと、上記したリム2に形成したバルブ孔18とを結ぶ半径線上に、飾り孔7aが形成されている。また、ホイール中心Zに対するバルブ孔18の反対位置Xと、ホイール中心Zとを結ぶ半径線上の、飾り孔7aのホイール中心Zに対して反対となる位置に、飾り孔7gが形成されている。そして、この飾り孔7aから飾り孔7gまで、順次隣り合う飾り孔間の孔間隔h1〜h6が徐々に拡がるように、夫々に飾り孔7a〜7gが形成されている。また、このバルブ孔18と反対位置Xとを結ぶ中心線Yに対して左右対称となるように、各飾り孔7b〜7fが設けられている。すなわち、バルブ孔18と同じ半径線上にある飾り孔7aから、前記中心線Yの左右両側の、反対位置Xと同じ半径線上にある飾り孔7gに向かって孔間隔h1の位置にそれぞれ飾り孔7b,7bが形成されている。さらに、この左右両側の飾り孔7b,7bからそれぞれ、反対位置Xに向かって孔間隔h2の位置に飾り孔7c,7cが形成されている。同様に、飾り孔7d,7e,7fが、中心線Yに対して左右両側の、それぞれ順次孔間隔h3,h4,h5となる位置に形成されている。そして、飾り孔7fと飾り孔7gと間は孔間隔h6となる。ここで、飾り孔7aと7bとの孔間隔h1、飾り孔7bと7cとの孔間隔h2、飾り孔7cと7dとの孔間隔h3、飾り孔7dと7eとの孔間隔h4、飾り孔7eと7fとの孔間隔h5、飾り孔7fと7gとの孔間隔h6の順に広い間隔となっている。
【0019】
ここで、この実施形態例は、同じ孔径の飾り孔7a〜7gを、各孔間隔h1〜h6が徐々に拡がるように形成した以外は、上述した実施形態例1と同じ構成であり、各構成部位を示す記号は同じものを使用し、説明は省略する。
【0020】
このように飾り孔7a〜7gが形成された自動車用ホイール1にあっては、バルブ孔18の配設位置辺りの領域では飾り孔の形成割合が比較的多いことから、重量が軽い領域となり、逆に反対位置X辺りの領域では飾り孔の形成割合が比較的少ないことから、重量が重い領域となる。そして、ホイールの円周方向にあって、バルブ孔18の配設位置から反対位置Xに向かって、中心線Yの左右両側で徐々に重量が増加していくような重量分布となる。そのため、この自動車用ホイール1の単体では、上述の実施形態例と同様、バルブ孔18の配設位置から反対位置Xに向かって重量が増加する傾斜重量分布を有し、重量アンバランスな状態となる。
【0021】
このような自動車用ホイール1のバルブ孔18に、空気圧検出装置21と一体型を成すエアバルブ20が装着されると、該エアバルブ20及び空気圧検出装置21の重量によって、この領域が局部的に重量増加することとなる。ここで、自動車用ホイール1は、孔間隔h1〜h6が徐々に拡げられてなる飾り孔7a〜7gが形成されているものであるから、重量が比較的軽いバルブ孔18の領域から、反対位置Xに向かって徐々に重量増加する重量分布が形成されている。そのため、エアバルブ20の装着による局部的な重量増加が、反対位置Xに向かって徐々に増加する重量によって相殺され、重量の釣り合った状態が形成されることとなる。これにより、空気圧検出装置21と一体型を成すエアバルブ20が装着された、当該自動車用ホイール1は、その周方向に亘ってほぼ均斉化されたようなバランス状態となり得る。而して、上述した実施形態例1と同様に、重量バランスが周方向で適正に保たれた自動車用ホイール1を装着した自動車では、走行時の振動特性と操安性とを高いレベルで適切に発揮することが可能となる。
【0022】
また、このような自動車用ホイール1にあっては、飾り孔7a〜7gが夫々に孔間隔h1〜h6を徐々に拡げられて形成されるものであるから、この飾り孔7a〜7gによる表面形態が、これまでにない新規な意匠性を発揮し得るものとなるという優れた利点もある。
【0023】
一方、本実施形態例のスチール製の自動車用ホイール1にあって、ディスク3は一般的なプレス加工により成形されるものであり、該プレス加工工程の飾り孔7a〜7gを加工する場合に、従来と同様の、同じ形状の加工治具を使用することが可能である。そのため、新たな加工治具や加工工程等に要する製造費用の増加を抑制できるという優れた利点もある。
【0024】
上述した実施形態例にあっては、ホイール中心Zとバルブ孔18とを結ぶ半径線上に飾り孔7aを形成し、該ホイール中心Zに対して反対となる位置に、飾り孔7gを形成した構成であるが、その他の構成として、バルブ孔18と、そのホイール中心Zに対する反対位置Xとを結ぶ中心線Y上に飾り孔を形成していない構成とすることもできる。例えば、バルブ孔18から所定角度変位した位置に飾り孔を形成し、該バルブ孔18と反対方向に向かって、徐々に孔間隔が拡がるように飾り孔が複数形成されるものとしても良い。かかる構成にあっても、上述の実施形態例と同様、空気圧検出装置21及び、該空気圧検出装置21と一体型を成すエアバルブ20による重量増加を、ホイール周方向に有する重量分布により釣り合わせることができるから、円周方向にほぼ均斉化された重量バランス状態を形成することが可能である。
【0025】
また、本実施形態例は、空気圧検出装置21と一体型を成すエアバルブ20の装着による重量増加と釣り合うように、ホイール周方向に重量分布を有するものであるが、さらに適正な重量バランスが保たれるように、飾り孔7a〜7gの隣り合う孔間隔h1〜h6を、所定の割合、例えば一定間隔で大きくなる等差数列的な割合や、等比数列的な割合等の方法で詳細に設定することもできる。また、本実施形態例の自動車用ホイール1にあっては、エアバルブ20又は/及び空気圧検出装置21の重量が変更された場合や、異なる重量のものを装着する場合等にあっても、比較的軽量のバランスウェイトを装着するだけで、当該ホイールのバランスを適正に保つことができるから、上述のような優れた振動特性と操安性とを比較的容易に発揮させることが可能である。
【0026】
さらにまた、上述の実施形態例にあっては、空気圧検出装置21と一体型を成すエアバルブ20を装着するようにしたものであるが、エアバルブ20と空気圧検出装置21とが接合しておらず、別々に取り付けられる構成のものであっても、バルブ孔18の配設位置付近に、この空気圧検出装置21を装着することによって、上述した本発明の有する作用効果が適切に発揮されることとなる。
【0027】
本発明は、上述の実施形態例に用いたスチール製の自動車用ホイール1だけでなく、アルミニウム製のホイール、マグネシウム製のホイール、FRM(繊維強化金属)製のホイールでも適用可能である。さらに、プレス加工による製造方法の他、鋳造等の様々な製造方法により成形されるホイールにも適用できる。また、上述の実施形態例のように、飾り孔を円形状の孔とした構成の他、略三角形状等の飾り孔とする構成にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本実施形態例にかかる自動車用ホイール1の縦断面図である。
【図2】自動車用ホイール1に、空気圧検出装置21と一体型を成すエアバルブ20とタイヤ25とを装着した状態を表す説明図である。
【図3】本実施形態例の自動車用ホイール1の平面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 自動車用ホイール
2 リム
3 ディスク
7a〜7g 飾り孔
18 バルブ孔
20 エアバルブ
21 空気圧検出装置
25 タイヤ
X 反対位置
Y 中心線
Z ホイール中心
h1〜h6 孔間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ内に空気を注入するエアバルブを装着するバルブ孔が設けられたリムと、中心にハブ孔が形成され、該ハブ孔の半径方向外側に複数の飾り孔が周方向に沿って配設されたディスクとからなる自動車用ホイールにおいて、
前記飾り孔が、バルブ孔の配設位置から、当該自動車用ホイールの中心に対する該バルブ孔の反対位置に向かって、隣り合う飾り孔の孔間隔を徐々に拡げるように形成されてなり、
さらに飾り孔が、バルブ孔の配設位置とその反対位置とを結ぶ中心線に対して、左右対称となる位置に配設されてなるものであることを特徴とする自動車用ホイール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−276784(P2007−276784A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−197197(P2007−197197)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【分割の表示】特願2003−30318(P2003−30318)の分割
【原出願日】平成15年2月7日(2003.2.7)
【出願人】(391006430)中央精機株式会社 (128)