自動車用空気フィルタ群およびフィルタ要素
自動車用空気フィルタ群(10)が、少なくとも1つの空気入口開口及び空気出口開口が設けられた箱体(11)と、この内部に設置されるフィルタ要素とを備え、空気出口開口が、箱体の外部からフィルタ要素を受け取るように構成され、フィルタ要素が、端部側にシール(16)を備え、シールには空気出口開口の縁部に少なくとも部分的に配される枠が設けられ、箱体にフィルタ要素を固定可能にし、フィルタ要素が、清浄空気の出口の輸送部材により直接圧縮することによって定位置に維持される。また、外観保護部材として機能する成形表面(12)によって箱体の一部分が構成されるフィルタ群を備える。また、略平行六面体の形態を有するフィルタ壁を備え、フィルタ壁が少なくとも1枚の折畳紙(21)を備え、それ自体で互いに向かい合う第1および第2の層(22、23)に折り畳まれ、層のそれぞれが複数の折り襞によって構成される波形状を呈する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の空気フィルタ群に関する。また、本発明は、空気フィルタ群の内部で使用することができるフィルタ要素に関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、現在、自動車エンジンコンパートメントにおいて、例えば空気フィルタボックスなどエンジンコンパートメント内に提供される構成要素のいくつかを収容して、これらの要素を保護し、コンパートメント自体に何らかの見た目の魅力を与えるためのケーシングまたは同様の収容体が使用されている。
【0003】
一般に、外観の良さを実現するために、表から見えるケーシング表面は、成形や取り扱いによるくぼみや傷または他の表面欠陥を有さないことが好ましい。このために、深すぎるリブ構成はなくすべきであり、また、見える部分での溶接継手または他の見た目を害する要素もなくすべきである。
【0004】
既知のフィルタ要素は、表から見えないケーシング表面の下側部分に固定しなければならず、したがって要素の固定がケーシングの外面の見た目を悪くすることがある。
【0005】
また、いくつかの既知のフィルタ要素は星形の形態であり、円形または楕円形の区域を有するカートリッジ内に挿入される。これらの要素は必然的に大きく、このため、ケーシングが占める体積が、レイアウトおよび体積のより一層厳しい要件に直面するという問題が生じる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の狙いは、体積およびサイズをできるだけ小さくし、最適に自動車のエンジンコンパートメントの内部に組み込むことができるフィルタ群を実現することである。
【0007】
本発明のさらなる狙いは、エンジンコンパートメントの見た目の印象に悪影響を及ぼさないフィルタ群を実現することである。
【0008】
これらの狙いは、少なくとも1つの空気入口開口及び空気出口開口が設けられた箱体と、該箱体の内部に配置されるフィルタ要素と、を備える自動車用の空気フィルタ群であって、前記空気出口開口が、前記箱体の外部から前記フィルタ要素を受け取るように構成され、該フィルタ要素が、その端部側にシールを備え、該シールには、前記空気出口開口の縁部に少なくとも部分的に配される枠(border)が設けられ、前記箱体に前記フィルタ要素を固定可能にし、清浄空気出口の出口輸送部材によって直接圧縮することによって定位置に維持される空気フィルタ群を対象として有する本発明によって達成される。
【0009】
要素のさらなる実現形態では、自動車用の空気フィルタ群が、少なくとも1つの空気入口開口および空気出口開口が設けられたトレイと、該トレイの内部に設置されるフィルタ要素と、を備え、前記トレイが、外観の良さを有するとともに保護部材でもある成形表面によって覆われる。
【0010】
成形表面の外側部分は滑らかであることが好ましい。
【0011】
また、本発明は、動作形態において、略平行六面体の形態を有するフィルタ壁を備え、該フィルタ壁が、少なくとも1枚の折畳紙を備え、前記紙が、それ自体で互いに向かい合う第1の層および第2の層に折り畳まれ、前記層のそれぞれが、複数の折り襞によって構成される波形状を呈する自動車用空気フィルタ群で使用されるフィルタ要素に関する。
【0012】
動作形態とは、空気を濾過するために空気フィルタ群で実際に使用されるときにフィルタ要素が取る形態を意味する。
【0013】
本発明のさらなる特徴は、従属請求項で規定される。
【0014】
本発明のさらなる特徴および利点は、図面の各添付図面を用いて非限定的な例によって与えられる以下の説明を読めば明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のフィルタ群の不等角投影図である。
【図2】図1のフィルタ群の上面図である。
【図3】図1のフィルタ群の底面図である。
【図4】フィルタ群の正面図である。
【図5】フィルタ群の側面図である。
【図6】図4の平面VI−VIに沿ったフィルタ群の断面図である。
【図7】本発明のフィルタ群向けに特に設計されたフィルタ要素の不等角投影図である。
【図8】図7のフィルタ群の上面図である。
【図9】図7から図8のフィルタ要素の正面図である。
【図10】図8の平面X−Xに沿ったフィルタ要素の断面図である。
【図11】図7から図10のフィルタ要素の第1の断面詳細図である。
【図12】図7から図10のフィルタ要素の第2の断面詳細図である。
【図13】フィルタ要素を通る空気の流れも示したフィルタ要素の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
始めに、図1から図6が、全体を参照符号10で表される本発明のフィルタ群を詳述する。フィルタ群は、フィルタ要素を覆って収容するためのハウジングトレイによって構成される閉じた箱体11から構成され、トレイは、外観保護部材である成形表面12によって閉じられている。
【0017】
ハウジングトレイの側壁が、フィルタボックス11の側壁を画定しているので、側壁はそれほど高さがない。
【0018】
成形表面12は、好ましくは外面的に滑らかである。
【0019】
図3からわかるように、箱体11には、汚染空気のための入口13と、フィルタ要素によって濾過された清浄空気のための出口14とが設けられている。
【0020】
取付けの際、フィルタ要素は、外部から挿入されることができ、端部側に、清浄空気18の出口の輸送部材(conveyer)14によって直接圧縮して保持されるシール16を備えている。
【0021】
出口14がハウジングトレイの側壁に設置されているので、シール区域は前記側壁に配置されている。
【0022】
また、入口13もハウジングトレイの側壁に配置されている。
【0023】
より詳細には、シール16には、清浄空気の出口を画定する開口の枠に少なくとも部分的に配される縁部が設けられ、清浄空気の出口の輸送部材によって直接圧縮することによってフィルタ要素が定位置に保持されるときにフィルタ要素を箱体に固定できるようになっている。
【0024】
図6からわかるように、本発明のフィルタ群の特別な構成は、接合区域が汚染空気側17にあるので、外観カバーとフィルタとの間のシールの必要性をなくす。このようにすると、溶接継手および補強リブを成形表面12に設ける必要がなくなる。
【0025】
図7から図13に示され、参照符号20によって表されるフィルタ要素自体に関して、フィルタ要素は一般にただ1枚の折畳紙21を有し、この紙が、互いに向かい合う第1および第2の層22、23をなす形態を取るように折られ、各層が、複数の折り襞によって構成される波形状を有する。
【0026】
さらに、図11に示されるように、一層の折畳紙21の構成において、折畳紙21自体が、端部側で接着剤または別の接合手段によって折畳紙21の層と接着可能な基材24によって閉じられている。
【0027】
したがって、フィルタ要素は、その端部で閉じられた2層の波形または襞状の紙によって閉じられた体積によって構成される。空気フィルタ区域は、これら2つの層によって閉じられている。
【0028】
実質上、例えば図13に示されるように、フィルタ方向は外側から内側に向き、濾過された空気は側部から出る。図13では、矢印F1が、進入する空気の流れを示し、矢印F2が、出口流れを示す。空気フィルタ区域は、2つの連なる折り襞の間に構成される。また、折り襞を重ね合わせることも可能であり、これは、同じ濾過表面を提供しながらさらにパネルの高さを小さくする。この場合、空気通過区域が減少する。
【0029】
本発明の一変形形態では、2枚の折畳紙が提供され、互いに上下に重ねて配置され、その後、前述した形態に折り畳まれる。さらに、折畳紙21の層は、好ましくは、例えば熱溶着によって折畳紙の層の頂部に接合される横方向ストリップ25によって上下で補強される。構造上の機能は、紙の折り襞に対して垂直方向に配されたホットメルト滴(各側で少なくとも2滴)によって行われる。
【0030】
フィルタ要素の後側は、ポリウレタンからなる底部30によって閉じられ、清浄空気の出口の側は、ポリウレタン製のクラウンシールを有する。したがって、フィルタ要素は、その小さいほうの側面にシールを備える。したがって、シールは、要素の小さいほうの側面に限定される。
【0031】
解決策の単純さ、およびただ1枚の襞状の紙によって形成される壁によってフィルタ要素が構成されることを条件として、このタイプのパネル形フィルタ要素を、標準的なパネルまたはフィルタ要素に関するものと同じ装置を使用して実現することができる。このタイプのフィルタ要素により、シール区域をフィルタボックスの側壁および小さいほうの側面に位置させることもできるので、フィルタ本体の形状を大幅に変えることができる。
【0032】
この解決策の特徴は、標準的な空気フィルタパネルを製造するための製造プロセスおよび装置を使用して容易に製造することができることにある。
【0033】
ヘッドシールを有する円筒形カートリッジ形フィルタ要素に関しては、従来技術と同様に、本発明のパネル形フィルタ要素は、本体とフィルタボックス蓋を分解する必要なくフィルタ要素の取付けおよび取外しを行うことができるので、外部からフィルタ要素を取り扱うことができるようになっている。清浄空気の輸送部材のみを取り外せばよい。
【0034】
ヘッドシール・カートリッジ要素に対する本発明のパネル形フィルタ要素のさらなる利点は、フィルタ表面を減少せずに、高さ寸法をはるかに小さくすることができることにある。
【0035】
この解決策は、それほど高さがないフィルタボックスを製造できるようにし、外観保護部材とフィルタボックスの残りの部分は汚染空気の区域にある。したがって、フィルタボックスと外観カバーとの接合区域での封止を保証するシールまたは溶接を提供する必要はない。
【0036】
したがって、ケーシングの上面を、所望の良い外観で形成することもできる。
【0037】
構造およびレイアウトの利点は明らかである。すなわち、外観カバーは、溶接、および圧縮下でシールまたは他の要素を保持するための構造上必要な手段を備えずに形成される。
【0038】
本願で特許請求する発明の範囲から逸脱することなく、偶発的または特別な動機によって要求される修正または改良を本発明に施すことができることは明らかである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の空気フィルタ群に関する。また、本発明は、空気フィルタ群の内部で使用することができるフィルタ要素に関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、現在、自動車エンジンコンパートメントにおいて、例えば空気フィルタボックスなどエンジンコンパートメント内に提供される構成要素のいくつかを収容して、これらの要素を保護し、コンパートメント自体に何らかの見た目の魅力を与えるためのケーシングまたは同様の収容体が使用されている。
【0003】
一般に、外観の良さを実現するために、表から見えるケーシング表面は、成形や取り扱いによるくぼみや傷または他の表面欠陥を有さないことが好ましい。このために、深すぎるリブ構成はなくすべきであり、また、見える部分での溶接継手または他の見た目を害する要素もなくすべきである。
【0004】
既知のフィルタ要素は、表から見えないケーシング表面の下側部分に固定しなければならず、したがって要素の固定がケーシングの外面の見た目を悪くすることがある。
【0005】
また、いくつかの既知のフィルタ要素は星形の形態であり、円形または楕円形の区域を有するカートリッジ内に挿入される。これらの要素は必然的に大きく、このため、ケーシングが占める体積が、レイアウトおよび体積のより一層厳しい要件に直面するという問題が生じる。
【発明の概要】
【0006】
本発明の狙いは、体積およびサイズをできるだけ小さくし、最適に自動車のエンジンコンパートメントの内部に組み込むことができるフィルタ群を実現することである。
【0007】
本発明のさらなる狙いは、エンジンコンパートメントの見た目の印象に悪影響を及ぼさないフィルタ群を実現することである。
【0008】
これらの狙いは、少なくとも1つの空気入口開口及び空気出口開口が設けられた箱体と、該箱体の内部に配置されるフィルタ要素と、を備える自動車用の空気フィルタ群であって、前記空気出口開口が、前記箱体の外部から前記フィルタ要素を受け取るように構成され、該フィルタ要素が、その端部側にシールを備え、該シールには、前記空気出口開口の縁部に少なくとも部分的に配される枠(border)が設けられ、前記箱体に前記フィルタ要素を固定可能にし、清浄空気出口の出口輸送部材によって直接圧縮することによって定位置に維持される空気フィルタ群を対象として有する本発明によって達成される。
【0009】
要素のさらなる実現形態では、自動車用の空気フィルタ群が、少なくとも1つの空気入口開口および空気出口開口が設けられたトレイと、該トレイの内部に設置されるフィルタ要素と、を備え、前記トレイが、外観の良さを有するとともに保護部材でもある成形表面によって覆われる。
【0010】
成形表面の外側部分は滑らかであることが好ましい。
【0011】
また、本発明は、動作形態において、略平行六面体の形態を有するフィルタ壁を備え、該フィルタ壁が、少なくとも1枚の折畳紙を備え、前記紙が、それ自体で互いに向かい合う第1の層および第2の層に折り畳まれ、前記層のそれぞれが、複数の折り襞によって構成される波形状を呈する自動車用空気フィルタ群で使用されるフィルタ要素に関する。
【0012】
動作形態とは、空気を濾過するために空気フィルタ群で実際に使用されるときにフィルタ要素が取る形態を意味する。
【0013】
本発明のさらなる特徴は、従属請求項で規定される。
【0014】
本発明のさらなる特徴および利点は、図面の各添付図面を用いて非限定的な例によって与えられる以下の説明を読めば明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のフィルタ群の不等角投影図である。
【図2】図1のフィルタ群の上面図である。
【図3】図1のフィルタ群の底面図である。
【図4】フィルタ群の正面図である。
【図5】フィルタ群の側面図である。
【図6】図4の平面VI−VIに沿ったフィルタ群の断面図である。
【図7】本発明のフィルタ群向けに特に設計されたフィルタ要素の不等角投影図である。
【図8】図7のフィルタ群の上面図である。
【図9】図7から図8のフィルタ要素の正面図である。
【図10】図8の平面X−Xに沿ったフィルタ要素の断面図である。
【図11】図7から図10のフィルタ要素の第1の断面詳細図である。
【図12】図7から図10のフィルタ要素の第2の断面詳細図である。
【図13】フィルタ要素を通る空気の流れも示したフィルタ要素の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
始めに、図1から図6が、全体を参照符号10で表される本発明のフィルタ群を詳述する。フィルタ群は、フィルタ要素を覆って収容するためのハウジングトレイによって構成される閉じた箱体11から構成され、トレイは、外観保護部材である成形表面12によって閉じられている。
【0017】
ハウジングトレイの側壁が、フィルタボックス11の側壁を画定しているので、側壁はそれほど高さがない。
【0018】
成形表面12は、好ましくは外面的に滑らかである。
【0019】
図3からわかるように、箱体11には、汚染空気のための入口13と、フィルタ要素によって濾過された清浄空気のための出口14とが設けられている。
【0020】
取付けの際、フィルタ要素は、外部から挿入されることができ、端部側に、清浄空気18の出口の輸送部材(conveyer)14によって直接圧縮して保持されるシール16を備えている。
【0021】
出口14がハウジングトレイの側壁に設置されているので、シール区域は前記側壁に配置されている。
【0022】
また、入口13もハウジングトレイの側壁に配置されている。
【0023】
より詳細には、シール16には、清浄空気の出口を画定する開口の枠に少なくとも部分的に配される縁部が設けられ、清浄空気の出口の輸送部材によって直接圧縮することによってフィルタ要素が定位置に保持されるときにフィルタ要素を箱体に固定できるようになっている。
【0024】
図6からわかるように、本発明のフィルタ群の特別な構成は、接合区域が汚染空気側17にあるので、外観カバーとフィルタとの間のシールの必要性をなくす。このようにすると、溶接継手および補強リブを成形表面12に設ける必要がなくなる。
【0025】
図7から図13に示され、参照符号20によって表されるフィルタ要素自体に関して、フィルタ要素は一般にただ1枚の折畳紙21を有し、この紙が、互いに向かい合う第1および第2の層22、23をなす形態を取るように折られ、各層が、複数の折り襞によって構成される波形状を有する。
【0026】
さらに、図11に示されるように、一層の折畳紙21の構成において、折畳紙21自体が、端部側で接着剤または別の接合手段によって折畳紙21の層と接着可能な基材24によって閉じられている。
【0027】
したがって、フィルタ要素は、その端部で閉じられた2層の波形または襞状の紙によって閉じられた体積によって構成される。空気フィルタ区域は、これら2つの層によって閉じられている。
【0028】
実質上、例えば図13に示されるように、フィルタ方向は外側から内側に向き、濾過された空気は側部から出る。図13では、矢印F1が、進入する空気の流れを示し、矢印F2が、出口流れを示す。空気フィルタ区域は、2つの連なる折り襞の間に構成される。また、折り襞を重ね合わせることも可能であり、これは、同じ濾過表面を提供しながらさらにパネルの高さを小さくする。この場合、空気通過区域が減少する。
【0029】
本発明の一変形形態では、2枚の折畳紙が提供され、互いに上下に重ねて配置され、その後、前述した形態に折り畳まれる。さらに、折畳紙21の層は、好ましくは、例えば熱溶着によって折畳紙の層の頂部に接合される横方向ストリップ25によって上下で補強される。構造上の機能は、紙の折り襞に対して垂直方向に配されたホットメルト滴(各側で少なくとも2滴)によって行われる。
【0030】
フィルタ要素の後側は、ポリウレタンからなる底部30によって閉じられ、清浄空気の出口の側は、ポリウレタン製のクラウンシールを有する。したがって、フィルタ要素は、その小さいほうの側面にシールを備える。したがって、シールは、要素の小さいほうの側面に限定される。
【0031】
解決策の単純さ、およびただ1枚の襞状の紙によって形成される壁によってフィルタ要素が構成されることを条件として、このタイプのパネル形フィルタ要素を、標準的なパネルまたはフィルタ要素に関するものと同じ装置を使用して実現することができる。このタイプのフィルタ要素により、シール区域をフィルタボックスの側壁および小さいほうの側面に位置させることもできるので、フィルタ本体の形状を大幅に変えることができる。
【0032】
この解決策の特徴は、標準的な空気フィルタパネルを製造するための製造プロセスおよび装置を使用して容易に製造することができることにある。
【0033】
ヘッドシールを有する円筒形カートリッジ形フィルタ要素に関しては、従来技術と同様に、本発明のパネル形フィルタ要素は、本体とフィルタボックス蓋を分解する必要なくフィルタ要素の取付けおよび取外しを行うことができるので、外部からフィルタ要素を取り扱うことができるようになっている。清浄空気の輸送部材のみを取り外せばよい。
【0034】
ヘッドシール・カートリッジ要素に対する本発明のパネル形フィルタ要素のさらなる利点は、フィルタ表面を減少せずに、高さ寸法をはるかに小さくすることができることにある。
【0035】
この解決策は、それほど高さがないフィルタボックスを製造できるようにし、外観保護部材とフィルタボックスの残りの部分は汚染空気の区域にある。したがって、フィルタボックスと外観カバーとの接合区域での封止を保証するシールまたは溶接を提供する必要はない。
【0036】
したがって、ケーシングの上面を、所望の良い外観で形成することもできる。
【0037】
構造およびレイアウトの利点は明らかである。すなわち、外観カバーは、溶接、および圧縮下でシールまたは他の要素を保持するための構造上必要な手段を備えずに形成される。
【0038】
本願で特許請求する発明の範囲から逸脱することなく、偶発的または特別な動機によって要求される修正または改良を本発明に施すことができることは明らかである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの空気入口開口及び空気出口開口が設けられた箱体(11)と、
該箱体(11)の内部に配置されるフィルタ要素(20)と、を備える自動車用の空気フィルタ群(10)であって、
前記空気出口開口が、前記箱体(11)の外部から前記フィルタ要素を受け入れるように構成され、
該フィルタ要素が、その端部側にシール(16)を備え、該シール(16)には、前記空気出口開口の縁部に少なくとも部分的に配される枠が設けられ、前記箱体に前記フィルタ要素(20)を固定可能にし、清浄空気出口(18)の出口輸送部材(14)によって直接圧縮することによって定位置に維持される空気フィルタ群(10)。
【請求項2】
前記フィルタ要素(20)は、略平行六面体の形態を有するフィルタ壁を備え、該フィルタ壁は、少なくとも1枚の折畳紙(21)を備え、前記紙は、それ自体で互いに向かい合う第1および第2の層(22、23)に折り畳まれ、前記層のそれぞれは、複数の折り襞によって構成される波形状を呈する請求項1に記載のフィルタ群(10)。
【請求項3】
前記1枚の折畳紙(21)の形態が、端部側で、接着剤または追加的な接合手段によって折畳紙(21)の層と接着可能な基材(24)によって閉じられた1枚の折畳紙(21)を備えた請求項2に記載のフィルタ群(10)。
【請求項4】
前記1枚の折畳紙(21)が、前記2層の波形の折畳紙の外側頂部に接合された横方向ストリップ(25)によって上方及び下方で補強される請求項2に記載のフィルタ群(10)。
【請求項5】
前記横方向ストリップ(25)が、前記2層の紙(22、23)の外側頂部に熱溶着によって接合される請求項4に記載のフィルタ群(10)。
【請求項6】
前記フィルタ要素の後側が底部(30)によって閉じられ、清浄空気の出口側が、フィルタ群の空気出口開口と接合するシールを備えた請求項5に記載のフィルタ群(10)。
【請求項7】
前記箱体(11)は、前記少なくとも1つの空気入口開口および前記空気出口開口が設けられたトレイを備え、前記フィルタ要素(20)が、前記トレイの内部に配置され、前記トレイが、外観保護機能を有する成形表面(12)によって覆われる請求項1に記載のフィルタ群(10)。
【請求項8】
前記成形表面(12)の外側部分が滑らかである請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項9】
外観保護機能を有する前記成形表面(12)が、溶接または接着によって前記箱体に固定される請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項10】
前記フィルタ要素が、略平行六面体の形態を有する請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの空気出口開口が、前記トレイの側壁に位置する請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項12】
動作形態において、略平行六面体の形態を有するフィルタ壁を備え、該フィルタ壁が、少なくとも1枚の折畳紙(21)を呈し、前記紙が、それ自体で互いに向かい合う第1の層および第2の層(22、23)に折り畳まれ、前記層のそれぞれが、複数の折り襞によって構成される波形状の形態を呈する自動車用空気フィルタ群で使用されるフィルタ要素(20)。
【請求項13】
前記折畳紙(21)の形態が、接着剤または別の接合手段によって折畳紙(21)の層と接着することができる基材(24)によって端部側で閉じられる請求項12に記載のフィルタ要素(20)。
【請求項14】
前記1枚の折畳紙(21)が、2層の波形の折畳紙の外側頂部に接合された横方向ストリップ(25)によって上方及び下方で補強される請求項12に記載のフィルタ要素(20)。
【請求項15】
前記横方向ストリップ(25)が、2層の紙(22、23)の外側頂部に熱溶着することによって接合される請求項14に記載のフィルタ要素(20)。
【請求項16】
前記フィルタ要素の後側が底部(30)によって閉じられ、前記清浄空気の出口側が、前記清浄空気出口(18)の前記出口輸送部材(14)によって直接圧縮することによって封止を実現するようにフィルタ群の空気出口開口と接合するシールを備えた請求項12に記載のフィルタ要素(20)。
【請求項1】
少なくとも1つの空気入口開口及び空気出口開口が設けられた箱体(11)と、
該箱体(11)の内部に配置されるフィルタ要素(20)と、を備える自動車用の空気フィルタ群(10)であって、
前記空気出口開口が、前記箱体(11)の外部から前記フィルタ要素を受け入れるように構成され、
該フィルタ要素が、その端部側にシール(16)を備え、該シール(16)には、前記空気出口開口の縁部に少なくとも部分的に配される枠が設けられ、前記箱体に前記フィルタ要素(20)を固定可能にし、清浄空気出口(18)の出口輸送部材(14)によって直接圧縮することによって定位置に維持される空気フィルタ群(10)。
【請求項2】
前記フィルタ要素(20)は、略平行六面体の形態を有するフィルタ壁を備え、該フィルタ壁は、少なくとも1枚の折畳紙(21)を備え、前記紙は、それ自体で互いに向かい合う第1および第2の層(22、23)に折り畳まれ、前記層のそれぞれは、複数の折り襞によって構成される波形状を呈する請求項1に記載のフィルタ群(10)。
【請求項3】
前記1枚の折畳紙(21)の形態が、端部側で、接着剤または追加的な接合手段によって折畳紙(21)の層と接着可能な基材(24)によって閉じられた1枚の折畳紙(21)を備えた請求項2に記載のフィルタ群(10)。
【請求項4】
前記1枚の折畳紙(21)が、前記2層の波形の折畳紙の外側頂部に接合された横方向ストリップ(25)によって上方及び下方で補強される請求項2に記載のフィルタ群(10)。
【請求項5】
前記横方向ストリップ(25)が、前記2層の紙(22、23)の外側頂部に熱溶着によって接合される請求項4に記載のフィルタ群(10)。
【請求項6】
前記フィルタ要素の後側が底部(30)によって閉じられ、清浄空気の出口側が、フィルタ群の空気出口開口と接合するシールを備えた請求項5に記載のフィルタ群(10)。
【請求項7】
前記箱体(11)は、前記少なくとも1つの空気入口開口および前記空気出口開口が設けられたトレイを備え、前記フィルタ要素(20)が、前記トレイの内部に配置され、前記トレイが、外観保護機能を有する成形表面(12)によって覆われる請求項1に記載のフィルタ群(10)。
【請求項8】
前記成形表面(12)の外側部分が滑らかである請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項9】
外観保護機能を有する前記成形表面(12)が、溶接または接着によって前記箱体に固定される請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項10】
前記フィルタ要素が、略平行六面体の形態を有する請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの空気出口開口が、前記トレイの側壁に位置する請求項7に記載のフィルタ群(10)。
【請求項12】
動作形態において、略平行六面体の形態を有するフィルタ壁を備え、該フィルタ壁が、少なくとも1枚の折畳紙(21)を呈し、前記紙が、それ自体で互いに向かい合う第1の層および第2の層(22、23)に折り畳まれ、前記層のそれぞれが、複数の折り襞によって構成される波形状の形態を呈する自動車用空気フィルタ群で使用されるフィルタ要素(20)。
【請求項13】
前記折畳紙(21)の形態が、接着剤または別の接合手段によって折畳紙(21)の層と接着することができる基材(24)によって端部側で閉じられる請求項12に記載のフィルタ要素(20)。
【請求項14】
前記1枚の折畳紙(21)が、2層の波形の折畳紙の外側頂部に接合された横方向ストリップ(25)によって上方及び下方で補強される請求項12に記載のフィルタ要素(20)。
【請求項15】
前記横方向ストリップ(25)が、2層の紙(22、23)の外側頂部に熱溶着することによって接合される請求項14に記載のフィルタ要素(20)。
【請求項16】
前記フィルタ要素の後側が底部(30)によって閉じられ、前記清浄空気の出口側が、前記清浄空気出口(18)の前記出口輸送部材(14)によって直接圧縮することによって封止を実現するようにフィルタ群の空気出口開口と接合するシールを備えた請求項12に記載のフィルタ要素(20)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2012−524870(P2012−524870A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507665(P2012−507665)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【国際出願番号】PCT/EP2010/054898
【国際公開番号】WO2010/124934
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(511259142)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【国際出願番号】PCT/EP2010/054898
【国際公開番号】WO2010/124934
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(511259142)
【Fターム(参考)】
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