説明

自動車用窓ガラスの封止機構、その製造方法、およびその使用

本発明は、自動車用窓ガラスの封止機構であって、
取り付けレール(20)と、
窓ガラス(10)と、
接続点(22)によって係止レール(16)に接続されたカバー(14)と、を含み、
取り付けレール(20)は、バネ付勢肢(25)および支持体(21)によって形成された係止チャネル(27)を含み、
カバー(14)は係止レール(16)によって係止チャネル(27)に係止され、
バネ要素(13)はカバー(14)の接触面(19)と支持体(21)との間に実装されている、封止機構に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項の全体的な部分による、自動車用窓ガラスの封止機構およびその製造方法、ならびにその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州特許第1280675号明細書より、ウォーターボックスカバーを備える取り付けレールによって封止的に係止され、取り付けレールは、窓ガラスの底辺とウォーターボックスカバーの上辺との間に配置されてその外面を実質的に同一平面に固定するシールを有する、自動車用フロントガラスの下部領域用の自動車用窓ガラスの封止機構が知られている。しかしながら、この機構には、有効な係止および有効な封止のために非常に小さい製造公差しか許容されないという不都合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許第1280675号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、有効な係止および有効な封止のためにより大きい製造公差が可能であって、可能な限り単純かつ経済的な手段を用いて、先行技術の不都合を克服しながら、自動車用窓ガラスの改善された封止機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、独立請求項1、16、および20の特徴を通じて達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項の特徴を通じて示される。
【0006】
本発明の目的は、取り付けレール、窓ガラス、および接続点によって係止レールと接続されたカバーを含む自動車用窓ガラスの封止機構によって達成され、取り付けレールはバネ付勢肢および支持体によって形成される係止チャネルを含み、カバーは係止チャネル内で係止レールと係止され、バネ要素はカバーの接触面と支持体との間にある。
【0007】
本発明の好適な実施例において、バネ要素は取り付けレールの支持体に固定的に接続されている。特に好ましくは、これは支持体上に接着剤で接合され、そこから押し出され、および/または既製の封止プロファイルとして対応する溝に取り付けられる。
【0008】
バネ要素は好ましくは、中実材料として、または中空チャンバプロファイルとして、実現されることが可能である。バネ要素は、封止機構において本発明による封止および回復効果を実現する、いずれの形状を有することもできる。バネ要素は好ましくは、そのプロファイル断面において、円形、楕円形、矩形、またはU字型であってもよい。バネ要素の弾性変形のため、回復および封止に必要な圧力は、カバーの接触面と取り付けレールの支持体との間に付与される。中空チャンバプロファイルの場合の材料、形状、および壁厚、ならびにバネ要素の容積は、特に、バネ特性の設計に合わせて調整される。
【0009】
本発明の有利な実施形態において、取り付けレールは、接着ボンドによって窓ガラスに接合される。接着ボンドは、好ましくは接着フィルムまたは接着ビーズとして取り付けレールに塗布される。接着フィルムの一般的な厚みは、0.3mmから2mmである。
【0010】
好適な実施形態において、バネ要素は、エラストマ、熱可塑性エラストマおよび、好ましくは、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン、これらの共重合体および/または混合物を含有する。エラストマは、バネ要素に適しているとして好まれる。
【0011】
封止機構は主に、水蒸気、雨、および雪などの水分、ならびに環境からのいかなるタイプの汚染に対しても、車両シェルを封止する。機構のみならず、形状、風雑音の減少、ならびに車両シェルの振動の伝播も、効果に影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
係止チャネルにおける停止の位置決めは、係止チャネルおよび係止レールの形状、ならびに窓ガラスに対するこれらの配置によって、決定される。係止レールは、少なくとも部分的に、係止に協力する突起領域を含むことができる。ここで「係止」とは、その形状および膨張、ならびにその弾性材料特性の結果としての、少なくとも2つの部品の、非常に強い力の行使によってのみ分解可能な、恒久的な接続を意味する。係止レールおよび係止チャネルの相対的な正確な位置決めのため、係止チャネル内に位置決めストップが最終的に設計される。位置決めストップは好ましくは、支持体のおよび/またはバネ付勢肢の領域、および、特に好ましくは、支持体上および/またはバネ付勢肢上のリップである。係止チャネルの位置決めストップおよび係止レールの突起領域は、係止チャネル内で任意に配向されることが可能である。
【0013】
位置決めストップは好ましくは、窓ガラスに向かって配向された係止チャネル側の支持体上に実装され、係止レールの突起領域は、好ましくは窓ガラスに対向している。しかしながら、位置決めストップは、窓ガラスと反対側に向いている係止チャネル側のバネ付勢肢上に実装されることも可能であり、係止レールの突起領域は窓ガラスと反対側に配向されることが可能である。
【0014】
係止レールがカバーに偏向可能に接続されることも、有利である。ここで「偏向可能に」とは、たとえば係止プロセスの間に、取り付けレールから折れたり恒久的に変形したりすることなく、カバーとの接続点において湾曲することを意味する。
【0015】
係止レールは好ましくは、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン、共重合体および/または混合物を含有する。係止レールは好ましくは、偏向特性を調節するために、カバーとの接続において0.2mmから1mmのプロファイル厚を有する。
【0016】
好ましくは、下部領域における窓ガラスの縁とカバーの後縁との間の距離Dは、0.05mmから5mm、および好ましくは0.1mmから2mmである。距離は車両シェルにおいて、光学的に視認不可能またはほとんど視認不可能な継ぎ目として、または成形目的のために視認可能な計画的継ぎ目として、機能する。
【0017】
カバーの後縁の円形、くさび形、または矩形の実施形態もまた、好ましい。これらの実施形態は、具体的には、ほとんど視認不可能な継ぎ目の必要性と、封止機構の取り付けにおける申し分のない製造公差との両立を可能にする。
【0018】
係止チャネル内の位置決めストップが丸みを帯びていることも、有利である。位置決めストップは好ましくは、係止レールの突起領域とともに、回り継ぎ手を形成するように、丸みを帯びている。位置決めストップおよび係止レールの継ぎ手状配置を通じて、係止レールは、係止チャネル内に斜めに挿入されることも可能であり、所定の位置を保持しながら係止されることが可能である。
【0019】
本発明の別の実施形態において、係止レールの突起領域は、セグメントとして形成されていない。未形成突起領域を備えるセグメントは、2mmから最大50mm、好ましくは15mmから30mmの長さを有することができる。カバーの取り付けの間、係止レールの突起領域は取り付けレールのバネ付勢肢を湾曲させる。上述のセグメント化により、取り付けプロセスの間に、突起領域を備える1つのセグメントが、突起領域を備える次のセグメントがバネ付勢肢を湾曲させ始める前に必ず係止されることが実現される。突起領域を備えるセグメントの係止は、いずれの場合も、良好な係止プロセスの効果的な制御である、クリック音を伴って生じる。
【0020】
本発明の別の好適な実施形態において、係止レールの小区分はくぼんでいる。くぼみは、0.1mmから2mmの幅のスリットの形状で実現されることが可能である。しかしながら、係止レールのくぼみおよびセグメントは、2mmから最大50mmの長さも有することができる。セグメント化された係止レールの利点は、取り付けプロセスの間の係止レールの改善された可撓性にある。
【0021】
本発明の目的は、封止機構の製造方法を通じてさらに達成され、ここで取り付けレールは接着接続によって窓ガラスに恒久的に接合され、係止チャネル内の係止レールを備えるカバーは、支持体とカバーの接触面との間のバネ要素の張力下で位置決めストップを超えて押され、カバーはバネ要素の部分的弛緩の下で位置決めストップに対する係止レールの衝撃があるまで戻り、それによって窓ガラスに対する所定位置に配置される。
【0022】
好適な実施形態において、取り付けレールは、窓ガラスに対して位置決めされた取り付け用ケダーまたは静止案内要素とともに位置決めされる。この場合、静止案内要素とは、取り付けレールのための取り付け補助具が、窓ガラスの位置に対して固定的な位置を有することを意味する。
【0023】
取り付け補助具は、部品の接着の前に、窓ガラスに対する取り付けレールの正確な位置決めを可能にする。取り付け用ケダーもまた、部品の接着前の取り付け補助具を意味する。取り付け用ケダーは、窓ガラスの縁に対するスペーサであり、このスペーサは、係止チャネル内に挿入され、後に取り外されることが可能である。
【0024】
好適な実施形態において、小領域においてくぼんでいる、カバーの係止レールは、具体的には、係止チャネル内へのセグメント内のわずかな湾曲で係止する。セグメント化された係止レールの湾曲および係止により、明確に知覚可能なクリック音が発生する。クリック音は、良好な係止を示し、係止の品質管理という状況において非常に有益である。
【0025】
特に好ましくは、封止機構の取り付け方法が、自動車用フロントガラスの下部領域において使用される。
【0026】
本発明の付加的な特徴、詳細、および利点は、従属請求項の文言から、ならびに図面を参照した例示的実施形態の以下の記述から、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】先行技術による自動車用窓ガラスの封止機構の断面図である。
【図2】図7に示される、本発明による自動車用窓ガラスの封止機構の断面図である。
【図3】図7に示される、本発明による自動車用窓ガラスの封止機構の断面図である。
【図4】本発明による自動車用窓ガラスの封止機構の断面図である。
【図5】自動車用窓ガラスの封止機構の製造のための、本発明による方法の例示的実施形態のフロー図である。
【図6】本発明によるカバーの実施形態の空間表現図である。
【図7】本発明による自動車用フロントガラスの封止機構の平面図である。
【図8】図7に示される、本発明による自動車用窓ガラスの封止機構の空間表現図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、先行技術による自動車用窓ガラスの封止機構の比較例を示す。自動車用フロントガラス(10)は、下部縁(12)において、シール(30)と摩擦を伴って確実に接触させられた。シール(30)は中実材料から形成され、その底面は、ウォーターボックスカバー(14)の上縁(18)の接触領域と封止接触していた。図1において、窓ガラス(10)の外面は、シール(30)の外側領域およびウォーターボックスカバー(14)の外面と実質的に同一平面および位置合わせした状態で、終端していたことがわかる。取り付けレール(20)は、中心領域に支持体(21)を含んでいた。取り付けレール(20)は、接着剤のビーズ(36)によって窓ガラス(10)の裏面に固定されており、そこに関する限り、車体内側において平坦になっていた。係止レール(16)は、位置決めストップ(15)に対する確実な係合を伴って係止チャネル(27)内に係止され、これによりカバー(14)、取り付けレール(20)、および窓ガラス(10)に接続された。カバー(14)および窓ガラス(10)とのシール(30)の摩擦を伴う確実な接触、ならびに係止チャネル(27)内の確実な係止により、漏れがなく恒久的に接続された自動車用窓ガラスの封止機構を実現するために、製造公差ならびに取り付けに対する高い要求が必要であった。
【0029】
図2は、図7に示される、本発明による自動車用窓ガラスの封止機構を、断面で示している。自動車用フロントガラス(10)は、取り付けレール(20)によって、下部縁(12)においてウォーターボックスカバー(14)に接続された。ウォーターボックスカバー(14)は、窓ガラス(10)と反対に配向された係止レール(16)の突起領域(23)を備える係止レール(16)、およびウォーターボックスカバー(14)の内側にある接触面(19)を含んでいた。フロントガラス(10)の下部領域の縁(12)に対向するウォーターボックスカバー(14)の後縁(11)は、丸みを帯びていた。フロントガラス(10)の下部領域における縁(12)およびウォーターボックスカバー(14)の後縁(11)は、それらの間で0.3mmの平均距離(D)を伴って、表面を位置合わせさせて、配置された。カバー(14)の後縁(11)とフロントガラス(10)の下部縁のへり(12)との間には、封止材料のない自由間隙があった。係止レール(16)とウォーターボックスカバー(14)との間の接続領域(22)におけるプロファイル厚は、0.5mmであった。取り付けレール(20)は、バネ付勢肢(25)および支持体(21)を用いて、係止チャネル(27)を形成した。取り付けレール(20)は、たとえば、ポリプロピレンを含有していた。取り付けレール(20)は、ポリアクリレートの0.8mm厚の接着ボンド(36)によって、フロントガラス(10)の下縁(12)の内側に接続された。支持体(21)は、フロントガラス(10)の下縁(12)に向かって配向された。バネ付勢肢(25)は、係止レール(16)用の位置決めストップ(15)を含み、窓ガラス(10)の反対側に向いている係止チャネル(27)の側面を形成した。係止チャネル(27)は、カバー(14)に向かって開放されており、カバー(14)の、内側に向いている係止レール(16)と係止された。係止チャネル(27)は、深さ3mmで実現された。カバー(14)の取り付けの間、バネ要素(13)は、支持体(21)とカバー(14)の接触面(19)との間で圧縮された。圧縮されたバネ要素(13)は、カバー(14)の接触面(19)を恒久的に押しつけた。これにより、係止レール(16)の突起領域(23)は、位置決めストップ(15)に対して引っ張られた。位置決めストップ(15)に対する係止レール(16)の突起領域(23)の引張荷重により、取り付けレール(20)内のカバー(14)の確実な位置決めが得られた。確実な位置決めは、バネ付勢肢(25)が係止レール(16)の突起領域(23)を確実に包囲することなく、保証された。バネ要素(13)は、エチレン−プロピレン−ジエンゴムで作られていた。バネ要素(13)の広い運動範囲により、係止レール(16)および取り付けレール(20)の公差が大きくても、取り付け時に確実な係止を得ることが可能であった。
【0030】
位置決めストップ(15)は、バネ付勢肢(25)のリップとして実現された。係止チャネル(27)は、係止レール(16)によって、その深さのおよそ50%までしか占有されなかった。位置決めストップ(15)は、バネ要素(13)およびバネ付勢肢(25)の圧力の下で、係止チャネル(27)の所定の係止位置に恒久的に係止レール(16)を保持した。係止チャネル(27)内の係止レール(16)の所定位置により、正確な封止機構がウォーターボックスカバー(14)、フロントガラス(10)、および取り付けレール(20)によって形成された。接触面(19)上のバネ要素(13)の封止作用を通じて、フロントガラス(10)とウォーターボックスカバー(14)との間に申し分のない水封が形成された。先行技術と比較すると、フロントガラス(10)とウォーターボックスカバー(14)との間の距離(D)にも関わらず、フロントガラス(10)とウォーターボックスカバー(14)との間の封止機構および正確な位置決めが実現された。製造公差および取り付けに対する高い要求を著しく良好に満たすことが可能であった。
【0031】
図3および図8は、本発明による封止機構の代替実施形態を示す。図2の例示的実施形態と比較すると、位置決めストップ(15)は、フロントガラス(10)に対向する係止チャネル(27)の側面に配置された。係止レール(16)の突起領域(23)は相応に、窓ガラス(10)の方向に配向された。位置決めストップ(15)は、バネ要素(13)およびバネ付勢肢(25)の圧力の下で、係止チャネル(27)の所定の係止位置に恒久的に係止レール(16)を保持した。位置決めストップ(15)は、支持体(21)のリップとして実現された。位置決めストップ(15)および係止レール(16)の突起領域(23)は、フロントガラスの多次元曲率とは無関係に、正確な封止機構が実現されるように、丸みを帯びて実現された。製造公差および取り付けに対する高い要求を著しく良好に満たすことが可能であった。
【0032】
図4は、封止機構の別の代替実施形態を示す。図2および図3の例示的実施形態と比較すると、バネ要素(13)は、0.1mmから2mmの壁厚を有する中空チャンバプロファイルとして設計された。バネ付勢肢(25)および支持体(21)は、アルミニウム製の硬化インサート(26)を含んでいた。これに加えて、バネ要素(13)は、カバー(14)の下に、ガラスに対するエチレン−プロピレン−ジエンゴムのシール延長部(31)を有していた。係止状態において、バネ要素はシール(31)を、カバー(14)の下で、ガラスに対して押しつける。カバー(14)の後縁(11)とフロントガラス(10)の下部縁のへり(12)との間には、まだ封止材料のない自由間隙があった。取り付けレール(20)の改善されたバネ特性および剛性により、改善された係止効果、封止機構の位置決め、および接触面(19)の封止が達成可能であった。付加的なシール延長部(31)により、封止機構のシールをさらに改善することが、同様に可能であった。製造公差および取り付けに対する高い要求を著しく良好に満たすことが可能であった。
【0033】
図5は、自動車用窓ガラスの封止機構の製造のための、本発明によるプロセスステップを詳細に示す。
【0034】
図6は、カバー(14)の実施形態を示す。図6aは、連続的な係止レール(16)を備えるカバー(14)を示す。図6bは、スリット形状のくぼみ(33)が導入された、係止レール(16)を備える有利なカバー(14)を示す。また、対照的に、係止レール(16)の1つおきの結果的なセグメントは、突起領域(23)を備えず、したがって係止機能を備えずに実現される。図6cによるカバー(14)において、係止レール(16)の1つおきのセグメントは完全に切除された。図6aによる係止レール(16)の係止チャネル(27)内への取り付けプロセスにおいて、クリック音はほとんど聞き取り不可能であった。これとは対照的に、図6bによる有利な係止レール(16)および図6cによる特に有利な係止レールとの係止時には、明瞭なクリック音が聞き取り可能であった。図6aおよび図6bによる係止レール(16)は、係止チャネル(27)内で、係止レールに対して直角に作用する力に対抗する高い案内安定性を有していた。係止レール(16)の湾曲およびセグメント内の係止は、図6bおよび図6cによる係止レール(16)を用いると可能であった。このように、取り付けレール(20)内へのカバー(14)のより簡単な係止は、本発明による方法において可能となった。
【0035】
図7は、自動車における封止機構の本発明による実施形態の平面図を示す。窓ガラス(10)の下部縁(12)は、取り付けレール(20)を通じてそれらの間に0.3mmの距離(D)を有してウォーターボックスカバー(14)に接続された。継ぎ手の内部において、取り付けレール(20)の小領域が示されている。
【符号の説明】
【0036】
10 窓ガラス
11 カバーの後縁
12 窓ガラスの下部縁
13 バネ要素
14 カバー
15 位置決めストップ
16 係止レール
18 接触領域
19 接触面
20 取り付けレール
21 支持体
22 係止レールおよびウォーターボックスカバーの接続
23 突起領域
25 バネ付勢肢
26 硬化インサート
27 係止チャネル
30 封止プロファイル
31 シール延長部
33 くぼみ
36 接着ボンド
D カバーの後縁と窓ガラスの下部縁との間の距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用窓ガラスの封止機構であって、
取り付けレール(20)と、
窓ガラス(10)と、
接続点(22)によって係止レール(16)に接続されたカバー(14)と、を含み、
取り付けレール(20)は、バネ付勢肢(25)および支持体(21)によって形成された係止チャネル(27)を含み、
カバー(14)は係止レール(16)によって係止チャネル(27)に係止され、
バネ要素(13)はカバー(14)の接触面(19)と支持体(21)との間に実装されている、封止機構。
【請求項2】
バネ要素(13)は支持体(21)に接続されている、請求項1に記載の封止機構。
【請求項3】
バネ要素(13)は、中実材料として、または中空チャンバプロファイルとして実現される、請求項1または2に記載の封止機構。
【請求項4】
バネ要素(13)は、エラストマ、熱可塑性エラストマおよび、好ましくは、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン、これらの共重合体および/または混合物を含有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項5】
接続点(22)は0.2mmから1mmの厚みを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項6】
少なくとも1つの位置決めストップ(15)は、窓ガラス(10)と離れて対向する係止チャネル(27)の側面に配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項7】
少なくとも1つの位置決めストップ(15)は、窓ガラス(10)に対向する係止チャネル(27)の側面に配置されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項8】
係止レール(16)はカバー(14)に偏向可能に接続されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項9】
窓ガラス(10)の下部領域の縁(12)とカバー(14)の後縁(11)との間の距離(D)は0.1mmから2mmである、請求項1から8のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項10】
位置決めストップ(15)は丸みを帯びている、請求項1から9のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項11】
係止レール(16)は、小区分においてくぼみ(33)を有する、および/または、小区分において突起領域(23)を有していない、請求項1から10のいずれか一項に記載の封止機構。
【請求項12】
封止機構の製造方法であって、
I)取り付けレール(20)は接着接続(36)によって窓ガラス(10)に恒久的に接合され、
II)係止レール(16)を備えるカバー(14)は、支持体(21)とカバー(14)の接触面(19)との間のバネ要素(13)の張力下で位置決めストップ(15)を超えて係止チャネル(27)へ押され、
III)カバー(14)はバネ要素(13)の弛緩の下で戻り、それによって窓ガラス(10)に対する所定位置に配置される、方法。
【請求項13】
カバー(14)はセグメント内で取り付けレール(20)に接続される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
自動車用フロントガラス(10)の下部領域(12)における封止機構の取り付けのための請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
自動車用フロントガラス(10)の下部領域(12)およびウォーターボックスカバー(14)の後部領域(11)における、請求項1から11のいずれか一項に記載の封止機構の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−501672(P2013−501672A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524194(P2012−524194)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061208
【国際公開番号】WO2011/018379
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)