説明

自動車管理システム

【課題】ユーザの利用目的を満足することができる自動車管理システムを提供する。
【解決手段】自動車管理システムは、複数の自動車15a,15b,・・・のそれぞれの車両の利用目的に関連する車両特徴の情報である車両特徴情報を記憶するサーバー7と、利用者から、目的地情報、及び利用目的情報を含む利用者設定情報の入力を受け付けるユーザ端末17とを備え、サーバー7は、利用目的情報、及び道路情報、並びに車両特徴情報を参照して、利用目的情報に規定されている車両特徴及び道路情報に応じて要求される車両特徴を満足する車両を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車管理システムに関し、特に、異なる特徴を有する複数の車種の自動車を複数の利用者で共用する自動車管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の車種の自動車を複数の利用者で共用する、所謂カーシェアリングシステムにおいて、ユーザが予定している走行距離に応じて配車を行うようなシステムが知られている。このようなシステムとしては特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−348298号公報
【0004】
特許文献1に記載されたシステムでは、ステーションに配備された複数の電気自動車を管理し、ユーザが予定している走行距離と、車両の充電量に応じて配車が行われる。そして引用文献1によれば、このようなシステムにより、予定走行距離に見合う充電量の車両を確実に配車することができることとしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のシステムでは、車両の充電量に着目して配車が行われるので、車両の利用目的が考慮されていなかった。このため、例えばユーザが多人数の旅行目的で車両を利用しようとした場合にも、小型車が配車され、また、目的地が細い道路が入り組んだ地域にある場合にも、大型車が配車されてしまう等の問題があった。
【0006】
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、カーシェアリング等における自動車管理システムにおいて、ユーザの利用目的を満足することができる自動車管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、異なる特徴を有する複数の車種の自動車を複数の利用者で共用する自動車の管理システムであって、複数の自動車のそれぞれの車両の利用目的に関連する車両特徴の情報である車両特徴情報を記憶する車両情報管理手段と、利用者から、目的地情報、及び利用目的情報を含む利用者設定情報の入力を受け付ける利用者設定情報受付手段と、出発地から目的地までの道路情報を管理する道路情報管理手段と、入力された利用目的情報、及び道路情報管理手段により管理されている道路情報、並びに車両情報管理手段に記憶された車両特徴情報を参照し、利用目的情報に規定されている車両特徴及び道路情報に応じて要求される車両特徴を満足する車両を選択する車両選択手段とを有することを特徴とする。
【0008】
このように構成された本発明によれば、利用目的、及び出発地から目的地までの道路情報に応じて要求される車両特徴を参照して車両を選択するため、利用目的、及び出発地から目的地までの走行経路中で要求される車両特徴を満足する車両を選択することができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、車両情報管理手段は、複数の車両のそれぞれのエネルギ消費量に関するエネルギ消費量情報を記憶し、車両選択手段は、エネルギ消費量情報を参照して、利用目的情報に規定されている車両特徴及び道路情報に応じて要求される車両特徴を満足する車両の中から、エネルギ消費量が所定のエネルギ消費基準を満足する車両を選択する。
【0010】
このように構成された本発明によれば、利用目的及び道路情報の他に、エネルギ消費量情報を参照して車両を選択することができるため、利用目的及び出発地から目的地までの走行経路中で要求される車両特徴の他に、エネルギ消費量が少ない車両を選択することができる。
【0011】
本発明において、好ましくは、車両特徴情報は、複数の車両のそれぞれの寸法に関する寸法情報を含み、道路情報は、出発地から目的地までの路面形状に関する路面形状情報を含み、車両選択手段は、車両特徴情報に含まれる寸法情報、及び道路情報に含まれる路面形状情報を参照して、出発地から目的地までの走行経路の難易度を算出する走行難易度演算部を有し、車両選択手段は、さらに走行難易度演算部によって算出された難易度が所定の難易度基準を満足する車両を選択する。
【0012】
このように構成された本発明によれば、難易度が難易度基準を満足する車両を選択することができるため、出発地から目的地までの経路を走破することができる車両だけを選択することができる。
【0013】
本発明において、好ましくは、利用者設定情報は、さらに、利用者の運転技能に関する運転技能情報を含み、車両選択手段は、運転技能情報に基づいて難易度基準を補正するようになっている。
【0014】
このように構成された本発明によれば、利用者の運転技能に応じて補正された難易度基準を満足する車両を選択することができるため、利用者の運転技能に応じて、出発地から目的地までの経路を走破することができる車両だけを選択することができる。
【0015】
本発明において、好ましくは、路面形状情報は、路面の凹凸及び舗装状態を含み、車両の寸法情報は、当該車両の最低地上高に関する情報を含む。
【0016】
このように構成された本発明によれば、路面の凹凸及び舗装状態を考慮して、目的地までの走行中に路面に接触しないような車両を選択することができる。
【0017】
本発明において、好ましくは、複数の車種の車両は、電気自動車を含み、自動車管理システムは、さらに、所定の電気自動車の充電量を検出して、その検出した充電量の充電量情報に基づいて所定の電気自動車の走行可能距離を演算する走行可能距離演算部を有し、車両選択手段は、走行距離演算部により演算された走行可能距離が、出発地から目的地までの走行経路の距離よりも長い電気自動車を選択する距離別車両選択手段を有する。
【0018】
このように構成された本発明によれば、電気自動車が満充電であるか否かによらず、出発地から目的地までを走破可能な電気自動車を選択することができ、これにより化石燃料を利用する車両の使用を抑制し、二酸化炭素の排出量を削減することができる。
【0019】
本発明において、好ましくは、利用者設定情報受付手段は、さらに、利用者により入力される利用者のスケジュールに関する利用者スケジュール情報の入力を受け付けるようになっており、道路情報は、電気自動車用の充電施設位置に関する充電施設位置情報を含み、距離別車両選択手段は、走行距離演算部により演算された走行可能距離が、出発地から目的地までの走行経路の距離よりも短い場合であっても、充電施設位置情報及び利用者スケジュール情報を参照して、出発地から充電施設位置情報までの走行時間、充電施設での充電時間、及びこの充電施設から目的地までの走行時間を合わせてもスケジュールを守れる電気自動車を選択するようになっている。
【0020】
このように構成された本発明によれば、現在の充電量では目的地に到達することができないような電気自動車についても充電時間と利用者のスケジュールに基づいて、選択されるようにすることで、電気自動車の利用頻度を向上させることができる。
【0021】
本発明において、好ましくは、さらに、目的地情報、電気自動車の充電量情報、及び道路情報から、所定の電気自動車が、目的地に到着するまでに予め決定された走行経路から外れられる許容範囲を演算する範囲演算手段と、この範囲演算手段によって演算された外れられる許容範囲の外周に所定距離近づくと、外れられる許容範囲から外れる旨の報知を行う経路外報知手段とを有する。
【0022】
このように構成された本発明によれば、電気自動車が、予め決定された走行経路から外れられる許容範囲から出て、充電不足となることを防止することができる。
【0023】
本発明において、好ましくは、さらに、特定の利用者からその利用者が使用する使用車の車両特性に関する情報を入手する車両特性情報入手手段と、この車両特性情報入手手段により入手した情報を、共有情報或いは個人情報に分けて記憶する車両特性情報記憶手段と、この車両特性情報記憶手段に記憶されている共有情報を特定の利用者以外の利用者に提供することを許可する共有情報提供手段と、車両特性情報記憶手段に記憶されている個人情報を特定の利用者のみに提供することを許可する個人情報提供手段とを有する。
【0024】
このように構成された本発明によれば、入手した情報を個人情報として管理することによって、利用者のプライバシーを守りながら、該利用者の利便性を向上させることができる。一方で、入手した情報を共有情報として管理することによって、車両の利点や欠点を共有化してシステムの全ての利用者の利便性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0025】
このように本発明によれば、カーシェアリング等における自動車管理システムにおいて、ユーザの利用目的を満足することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態による自動車管理システムを示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態による、ステーションで管理されている複数の車両に関する車両データベースである。
【図3】本発明の実施形態による、ユーザ設定情報の入力受付時に端末に表示される画面の一例である。
【図4】本発明の実施形態による、ユーザが自動車管理システムを利用するときのフロー図である。
【図5】本発明の実施形態による自動車管理システムが、経路検索を実行するときのフロー図である。
【図6】本発明の実施形態における出発地から目的地までの経路を示す地図である。
【図7】本発明の実施形態による自動車管理システムが、車両選択を実行するときのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による自動車管理システムについて説明する。図1は、自動車管理システムを示す概略図である。
【0028】
図1に示すように、自動車管理システムは、複数のステーション1と、各ステーション1を管理するための管理センター3とを備える。管理センター3は、ネットワーク5を介して各ステーション1と接続されている。この自動車管理システムは、会員である複数のユーザが複数の車両を共用する所謂カーシェアリングのためのシステムである。
【0029】
管理センター3は、各種データを管理し、さらにユーザの要求を満足する特定の車両を選択するためのサーバー7を有する。サーバー7は、各ステーション1で管理されている複数の車両の一覧と、これら複数の車両に関連付けられた情報を記憶している。また、サーバー7は、ネットワーク5を介してVICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)等の交通情報センター9、気象情報センター11、及び道路情報を収集するプローブ車13と接続されており、各地の道路情報、気象情報等を取得するようになっている。道路情報は、各地の渋滞、交通規制等の道路の状況に関する渋滞情報、道路の長さ、カーブの曲率等の道路形状情報、及びEV(Electrical Vehicle)車の充電施設の位置に関する充電施設情報を含む。
【0030】
ステーション1は、管理センター3から離れた各地に点在しており、ユーザが車両の借り受け又は返却をするところである。ステーション1には、利用目的に応じた、異なる特徴を有する複数の車種の車両15が保管されており、各車両には、車内端末(図示せず)が搭載されている。この実施形態では、ステーション1には、軽EV車15a、普通EV車15b、ミニバン型HEV(Hybrid Electrical Vehicle)車15c、4tトラック15d、軽トラック15e、スポーティーカー15f、及び水素自動車15gが保管されているものとする。
【0031】
また、ステーション1は、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末17を備え、このユーザ端末17は、車両の借り受け手続きや、返却手続を行うための端末である。このユーザ端末17は、ネットワーク5を介して管理センター3のサーバー7と接続されており、サーバー7との間で双方向通信を行うようになっている。また、ユーザ端末17は、EV車15a,15b又はHEV車15c用の充電ターミナル19、及びそれ以外の車両15d,15e,15f,15g用の通信ターミナル21を介して各車両に搭載された車内端末と接続されており、ターミナル19,21を通して車内端末と双方向通信を行うようになっている。
【0032】
図2は、ステーションで管理されている複数の車両に関する車両データベースを示す。このデータベースは上述のように管理ステーションのサーバーによって管理されており、ユーザの要求を満足する車両を選択するために使用される。この車両データベースでは、車両を識別するための識別記号、車両の車種、車両のエンジンの種類、エネルギ消費量情報である車両走行時のCO2排出基準値(kg/km)、車両の外形情報、車両の荷室サイズ、車両の定員、車両の快適性、車両の加減速性能、車両のコーナリング性能、車両の悪路走破性、及び車両の修理履歴が車両毎に記憶されている。
【0033】
CO2排出基準値は、その車両が排出するCO2の基準量を示すものであり、具体的には車両が1km走行したときに排出するCO2の量を示す値である。尚、このCO2排出基準値は、エネルギの生産時の排出量も含む値である。また、外形情報は、車両の寸法に関する情報であり、車両の全長、車幅、最低地上高、最小回転半径(又は内輪差)等を含む。また、荷室サイズは、荷室の容量を3段階に分類して評価したものであり、トランクの容量の他に、シート配列を変更したときの荷室の容量を含むようにしてもよい。また、車両の快適性、加減速性能、コーナリング性能、及び悪路走破性についても各々の車両性能を3段階に分類して評価したものである。また、修理履歴は、車両のパーツ毎に、過去に修理が行われたか否かを記録した履歴の他に、直近のタイヤ交換からの走行距離、ブレーキパッド交換後の走行距離等を含む。そして車両データベースに記録されたこれらの情報は、サーバーが車両を選択するときに読み出され、ユーザの希望とマッチングされる。
【0034】
また、車両データベースに加えて、サーバー7に、各車と関連付けて、車両の荷室の形状及び寸法に関する荷室形状情報を記憶させることもできる。ここで荷室形状情報とは、荷室の寸法の他に、ドアやトランク等の開閉構造、座席の前後スライド構造及びリクライニング構造等のように、車体組み付け部材の可動許容範囲に関する情報を含むものであり、複数の車両の完成形状に関する情報が、車両の識別番号または車両のユーザを特定可能な識別番号と関連付けられている。この車両の完成形状に関する情報は、車両の3次元形状を表わす所謂ソリッドモデルであって、CAD(Computer aided Design)/CAE(Computer aided Engineering)用の汎用ソフトウエアを利用して、車両メーカ等によって予め設計された情報である。そして、このソリッドモデルには、少なくとも、完成車両における外形形状及びその寸法、車室内形状及びその寸法、荷室内形状及びその寸法を構成する複数種類の各種部材が組み付けられた状態を表わすと共に、ドアやトランク等の開閉構造、座席の前後スライド構造及びリクライニング構造等のように、車体組み付け部材の可動許容範囲に関する情報が関連付けされている。そしてサーバーが車両を選択するときに、このようなソリッドモデルを含む荷室形状情報を読み込むことによって、ユーザが入力した荷物の具体的な寸法に適合するような荷室を有する車両を選択することができる。
【0035】
ステーション1に設けられたユーザ端末17は、車両選択時にユーザによるユーザ設定情報の入力を受け付けるためのものである。そしてユーザ端末17に入力された情報は、ネットワーク5を介してサーバー7に送られる。ユーザ設定情報は、利用人数、目的地、利用目的、利用スケジュール、及びユーザの運転技能/運転嗜好を含み、ユーザ自身が希望に応じて各情報をユーザ端末に入力するようになっている。
【0036】
図3は、ユーザ設定情報の入力受付時に端末に表示される画面の一例を示す。この画面23には、大人と子供の人数を表示するための領域25a、及びこれを操作するための人数選択ボタン25b;目的地を表示するための領域27a、及び目的地を選択するための目的地選択ボタン27b;車両の利用目的を選択するための利用目的選択ボタン29a、及びその詳細を入力するための詳細入力ボタン29b;スケジュールを表示するための領域31a、スケジュールを選択するためのスケジュール選択ボタン31b、及びその詳細を入力するための詳細入力ボタン31c;運転技能/嗜好を表示するための領域33a、及びこれを選択するための技能選択ボタン33bが表示される。そしてこの画面23では、ユーザは、ユーザ端末17の入力機器を操作して、人数選択ボタン25bを操作して大人と子供の人数を入力し、目的地選択ボタン27bを介して目的地を入力する。また、ユーザが利用目的を選択するときは、3つのボタンから構成される利用目的選択ボタン29aの各々と関連付けられている利用目的を参照し、所望の利用目的に対応する利用目的選択ボタン29aを選択するようになっている。また、例えば長い棒状のものや大画面薄型テレビ等、縦・横・高さの比率が不均一な荷物を運ぶことを希望する場合には、詳細入力ボタン29bを選択し、荷物の詳細な寸法を入力できるようになっている。
【0037】
スケジュールは、出発時間と、上記目的地への到着時間に関するスケジュールであり、この画面23では、スケジュール選択ボタン31bを操作することによって、時間を入力できるようになっている。また、スケジュール詳細入力ボタン31cを選択することによって、目的地への到着時間の他に、経由地やその到着時間等を入力することができるようになっている。
【0038】
また、ユーザが自身の運転技能/嗜好を選択するときは、5つのボタンから構成されるボタン技能選択ボタン33bの各々と関連付けられている技能/嗜好を参照し、各技能/嗜好についての得意・不得意等を選択できるようになっている。この運転技能/嗜好をユーザ毎にデータベース化し、ユーザに応じて表示の際のデフォルト値を変えることもできる。そしてこの画面23で入力された情報は、ユーザ設定情報としてサーバー7に送信される。
【0039】
また、画面23の特性情報表示領域35aには、車両の特性に関する車両特性情報と、地域の特性に関する地域特性情報を含む特性情報が表示されており、この特性情報は、それぞれ個人情報と共有情報に分類されて表示されている。車両特性情報は、管理センタ1で管理されている車両を過去に利用したときの体験等に基づく、例えば「C車は後部座席にフックがあって便利」、「A車は左前方が見えにくい」等の車両諸元からは読み取れないような情報を含む。また、地域特性情報は、過去に或る地域/地点を通ったときの体験等に基づく、例えば「X地点は右折に時間がかかる」、「Y地点は駐車場が空いている」等の地図からは読み取れないような情報を含む。そしてこれら車両特性情報、及び地域特性情報には、各々スコア値が関連付けられている。このスコア値は、車両選択時又は経路選択時の減算要因又は加算要因となる値であり、その具体的な内容に応じてサーバー、又はシステム管理者が設定するようにしてもよいし、またはユーザが個々に設定したものであってもよい。
【0040】
そしてユーザが自身の体験等に応じた特性情報を、予め個人情報と共有情報に分類してサーバーに記憶させておくことで、その車両特性情報及び地域特性情報が、個人情報と共有情報に分類されて特性情報表示領域35aに表示される。ここで表示される個人情報は、ユーザに配布されるユーザIDと関連付けられてサーバーに記憶されたものであり、そのユーザのみに提供が許可されている情報である。また、共有情報は、各ユーザが特性情報の登録時に公開を希望したものであり、そのユーザ以外のユーザにも提供が許可されている情報である。そして特性情報表示領域35aには、各特性情報に対応して適用ボタン35bが表示されており、この適用ボタン35bを選択することによって、対応する特性情報を車両選択、又は経路選択の際に反映させることができる。このような特性情報は、ステーション1に設けられたユーザ端末17を用いて入力してサーバー7に送るようにしてもよいし、各車両に設けられた車内端末を用いて入力して、ステーション1に戻った際にターミナル19,21を介してサーバー7に送るようにしてもよい。
【0041】
そしてユーザ設定情報が入力され決定ボタン37が押されると、ここに入力されたデータはユーザ設定情報としてサーバー7に送信される。そしてサーバー7は、ユーザ設定情報と車両データベースをマッチングして、経路検索及び車両選択を実行するようになっている。
【0042】
次に、本実施形態による自動車管理システムをユーザが利用するときのプロセス、並びに経路検索、及び車両選択の一連の処理について、図4乃至図7を参照して詳述する。ここで図4は、ユーザが自動車管理システムを利用するときのフロー図であり、図5は、経路検索を実行するときのフロー図であり、図6は、出発地から目的地までの経路を示す地図であり、図7は、車両選択を実行するときのフロー図である。
尚、図4、図5、及び図7、並びに以下の説明において符号「S」は、「ステップ」を示す。
【0043】
先ず、図4に示すように、S1においてユーザは、予め配布されたユーザIDを用いてステーションのユーザ端末17経由でサーバー7にログインする。これによりユーザ端末17の画面には、上述した図3のユーザ設定情報を入力するための画面23が表示される。そしてS2においてユーザは、ユーザ設定情報を入力する。そして決定ボタン37が押されると、ユーザ設定情報は、ネットワーク5を介してサーバー7に送信される。
【0044】
次にサーバー7は、S3において受信したユーザ設定情報を用いて出発地(ステーション)から目的地までの複数の経路を検索する。そして検索した複数の経路情報は、経路検索情報としてユーザ端末17に送信される。そしてS4においてユーザは、経路検索情報を参照して、複数の経路から1つの経路を選択する。そして経路の選択結果は、サーバー7に送信される。
【0045】
次にサーバー7は、S5において経路の選択結果に基づいて車両を検索する。このときサーバーは、ユーザ設定情報に含まれる利用目的を満足し、かつCO2排出量が少ない車両を検索する。そしてこの検索結果は、車両検索情報としてユーザ端末に送信される。
【0046】
次に、S6においてユーザは、ユーザ端末に提示された車両検索情報に基づいて車両を選択する。そしてS7においてユーザは貸し出し手続を行い、選択した車両のキーの貸与を受ける。また、このときユーザ端末は、ステーションの各ポートを介して、選択された車両に経路検索情報を送信し、この経路情報を車内端末に表示させる。そしてユーザが車両を利用した後、S8においてユーザは車両の返却手続を行い、一連の処理を終了する。
【0047】
次に、図5を参照して、上述したS3の処理について詳述する。図5に示すように、S11においてサーバー7は、S2でユーザが入力したユーザ設定情報を参照して、出発地と目的地の間の道路情報、及びその地域の気象情報を読み込む。この処理は、サーバー7がネットワーク5を介して交通情報センター9等にアクセスして、道路情報を読み込むことで実行される。これによりサーバー7は、出発地から目的地までの道路、及びこの道路に関する渋滞情報、道路形状情報、及び充電施設情報を取得することができる。また、サーバー7は、気象情報センター11から気象情報を取得して積雪や降雨等の情報を取得する。
【0048】
次にS12においてサーバー7は、出発地と目的地の間にある複数の経路を抽出する。経路の抽出に際してサーバーは、ユーザ設定情報に含まれるスケジュールを参照して、到着時間に間に合うような複数の経路を抽出する。そしてS13においてサーバー7は、抽出された経路の数をカウントする(経路数=S)。また、ユーザ設定情報の入力時に道路特性情報(個人情報及び共有情報)が適用されている場合には、各経路について、ベース値(例えば100)に対して道路特性情報のスコア値を加算し、又は減算して、その結果を各経路に関連付けるようにしてもよい。この処理は、例えば「C車は後部座席にフックがあって便利」という車両特性情報が適用されている場合において、ベース値100から、例えば値5を加算することで行われ、これによりかかる経路のスコア値は105となる。そしてサーバー7は、適用されている全ての車両特性情報のスコア値をベース値に加算し、又はベース値から減算する。
【0049】
次にサーバー7は、S14においてカウント値m=1とし、S15においてm番目の経路が通行可能であるか否かを判断する。この判断は、道路情報を参照して、抽出した経路中に通行止めになっている箇所があるかを判断することで実行される。
【0050】
そして、m番目の経路が通行可能であると判断された場合には、サーバー7はS16においてm番目の経路中にある道路の道路形状と、ユーザが使用しているステーション1の車両データベースの外形情報を比較し、S17においてこの経路を通行可能な車両があるか否かを判断する。これらの処理は、例えば車両の最低地上高と路面の凹凸又は舗装状態を比較して、車体に傷を付けることなく経路を走行できる車両があるか否か、又は経路中の道路の幅員と各車両の車幅を比較し、さらに道路の曲率と各車両の最小回転半径を比較して、車幅が経路中の全ての道路の幅員よりも所定量以上狭く、さらに経路中の全てのカーブを曲がれるような最小回転半径を有するような車両があるか否かを判断するように、道路情報に応じて要求される車両特徴を有する車両があるか否かを判断することで実行される。そして通行可能な車両がある場合には、S18においてサーバー7は、m番目の経路を候補としてリストアップする。
【0051】
次いで、S19においてサーバーは、値mが経路数Sより大きくなったか否かを判断することによって、全ての経路について検討を行ったかを判断する。そして、値mが経路数Sよりも大きい場合には、一連の処理を終了する。一方で、値mが経路数S以下の場合には、S20においてサーバーは、値mをインクリメントし、次の経路についてS15以降の処理を実行する。
【0052】
また、S15においてm番目の経路が通行可能でないと判断した場合、及びS17においてm番目の経路を通行可能な車両がないと判断した場合には、サーバーは、S20において値mをインクリメントし、その後、次の経路についてS15以降の処理を実行する。これにより、ステーションで管理されている車両が通行可能な経路を抽出することができる。
【0053】
そしてこの一連の処理によって、図6に示すように、出発地Dから目的地Tまでの経路として、第1経路乃至第5経路が候補としてリストアップされる。第1経路R1は、出発地Dから目的地Tまでほぼ一直線となるような経路であり、第2経路R2は、第1経路R1で通過するような市街地を迂回するような経路であり、第3経路R3は、殆どの行程において高速道路を使用するような経路である。また、第4経路R4は、第2経路R2よりも走行距離が短いが、途中で坂道を通過するような経路であり、第5経路R5は、充電ステーション39を通過するような経路である。また、地図上では、市街地を第4経路R4の方向に迂回するような道路もあるが、この道路は通行止めになっているため、経路の候補としては表示されない。そしてユーザ端末17には、これら第1経路R1乃至第5経路R5の概要、及び各経路の走行距離、及び通行料が表示されるようになっており、ユーザは、これを見て走行経路を選択する。また、各経路について道路特性情報のスコア値が関連付けられている場合には、経路の概要、走行距離、及び通行料と併せてスコア値を表示するようにしてもよい。そしてユーザによって走行経路が選択されると、その結果は、経路選択結果としてサーバー7に送信される。そしてサーバー7は、経路選択結果に応じて車両検索処理を実行する。
【0054】
次に、図7を参照して、上述のS5の処理について詳述する。図7に示すように、一連の車両検索処理が開始すると、S21においてサーバー7は、ユーザが利用しているステーション1で管理されている車両のカウント値nを値1とする。そして、ステップS22においてサーバー7は、車両データベースのn番目の車両の定員が、ユーザ設定情報に含まれる利用人数以下であるか否かを判断する。
【0055】
車両の定員が利用人数以下であると判断された場合には、S23においてサーバー7は、n番目の車両が車両特徴が利用目的に適合するか否かを判断する。この処理は、ユーザ設定情報に含まれる車両の利用目的と、車両特徴(荷室サイズ、走行性等)とをマッチングすることで行われる。例えば、利用目的として大きな荷物を運ぶことが選択されている場合、荷室サイズが「大」以外の車両は、利用目的に適合しないと判断される。また、例えば利用目的としてドライブが選択されている場合、走行性が「高」以外の車両は、利用目的に適合しないと判断される。このマッチング方法は、車両特徴と、利用目的を総合的に考慮して、ユーザが選択した利用目的で要求される車両特徴を有さない車両が選択されないようになっている。
【0056】
また、荷物形状情報が入力されている場合には、n番目の車両のソリッドモデルと、利用人数の関係を考慮して、例えば比較的荷室の小さい車両Aであっても、2人で利用する場合には後部座席のシート配列を調整することで、ユーザが指定した荷物を荷室内に収容できるか否か等、即ち荷室形状情報とユーザが指定した荷物の具体的な寸法、及び形状を比較するようにしてもよい。
【0057】
さらに、ユーザ設定情報の入力時に車両特徴に影響を与える車両特性情報(個人情報及び共有情報)の適用が選択されている場合には、その特性情報のスコア値を、ベースとなるスコア値(例えば、100)に対して加算し、又は減算して、n番目の車両についてのスコア値を算出するようにしてもよい。この処理は、例えば「X地点は右折に時間がかかる」という地域特性情報が適用されている場合において、X地点で右折をしなければならないような経路については、ベース値100から、例えば値5を減算することで行われ、これによりかかる経路のスコア値は95となる。そしてサーバー7は、適用されている全ての地域特性情報のスコア値をベース値に加算し、又はベース値から減算する。
【0058】
次に、S24においてサーバー7は、S4で選択された経路の走行難易度を演算する。この処理は、例えば出発地Dから目的地Tまでの道のりが平坦であり、かつ直線となっている場合を走行難易度1であると仮定して、この値に、急カーブや坂道等の道路形状情報に関する補正値を加算することで算出される。また、サーバー7は、n番目の車両の外形情報と道路形状情報をマッチングして、例えば車幅に対して道路の幅員の余裕が少ない場合、カーブの曲率と車両の最小回転半径の関係において、曲がるのが困難なカーブがある場合、経路上に積雪地帯がある場合等に補正値を加算するようになっている。
【0059】
次に、S25においてサーバー7は、選択された経路の走行難易度が、所定値を超えているか否かを判断する。この所定値は、例えば経路の距離に応じて決められた値であり、例えば比較的距離が短い経路に対しては、比較的低い値が設定され、一方で比較的距離が長い経路に対しては、比較的高い値が設定される。これは、経路の距離が長くなると、道路中のカーブや坂の数が多くなるからである。また、山道の場合には、カーブの数や坂の数が多くなるため、市街地と同じ値を採用することはできないので、値を設定するときに、道路が設けられている地形を考慮して、値を増減させてもよい。そして、選択された経路の走行難易度が、所定値を越えていない場合には、サーバー7は、S26以降の処理を実行する。
【0060】
次に、サーバーは、S26において車両の航続可能距離を演算し、さらにS27において車両の航続可能距離が、選択された経路の予定走行距離よりも長いか否かを判断する。これらの処理は、n番目の車両がEV車15a,15b又はHEV車15cである場合に実行される。具体的にはサーバー7は、n番目の車両がEV車15a,15bである場合には、現在の充電量から航続可能距離を算出して、算出された距離が、予定走行距離よりも長いか否かを判断する。また、n番目の車両がHEV車15cである場合には、現在の充電量のみに基づいて、即ち化石燃料を使用しないときの航続可能距離を算出して、算出された距離が予定走行距離よりも長いか否かを判断する。尚、HEV車15cの場合は、化石燃料を併用することができるので、その航続可能距離が、予定走行距離の8割以上である場合には、予定走行距離を走行可能であると判断するようにしてもよい。
【0061】
また、n番目の車両が、充電量が不十分なEV車15a,15b、又はHEV車15cであり、且つS4で選択された経路上に充電ステーション39があるときは、充電施設位置情報を参照して、現在の充電量で充電ステーション39まで走行することができ、かつ出発地Dから目的地Tまでの走行時間、充電ステーション39から目的地Tまでの距離を走行するのに必要な充電量を充電するための充電時間、及び充電ステーション39から目的地Tまでの走行時間を合計しても、ユーザ設定情報の到着時刻までに目的地Tに到着することができるような場合には、該車両が、予定走行距離を走行可能であると判断するようにしてもよい。
【0062】
さらにS4で選択した経路上に充電ステーション39がない場合であっても、検索結果として挙げられた経路上に充電ステーション39があり、現在の充電量で該充電ステーション39まで走行することができ、かつ出発地Dから目的地Tまでの走行時間、充電ステーション39から目的地Tまでの距離を走行するのに必要な充電量を充電するための充電時間、及び充電ステーションから目的地Tまでの走行時間を合計しても、ユーザ設定情報の到着時刻までに目的地Tに到着することができるような場合には、充電ステーション39を通るような経路に変更するよう促すようにしてもよい。
【0063】
そして、車両の航続可能距離が、選択された経路の予定走行距離よりも長い場合、及び車両が化石燃料を使用する車両である場合には、S28においてサーバー7は、その車両を候補車両リストに追加する。次いでS29においてサーバー7は、車両データベース中の全車両について検討を行ったか否かを判断する。そして、全車両について検討を行った場合には、S30においてサーバー7は、候補車両リストにリストアップされた車両のCO2排出基準値を比較する。そして、S31においてサーバー7は、候補車両リストの車両のうち、CO2排出量が最も少ない車両を、例えば3台抽出する。ここで抽出される車両は、本実施形態のように、予め決定された台数で決定してもよいし、所定の基準値を設けて、その基準値を下回るような車両を抽出するようにしてもよい。尚、所定の基準値を下回る車両が抽出されなかったときは、その旨をユーザに通知した上で、他の車両を提案し、又は条件の変更を促すようにしても良い。
【0064】
そしてS32においてサーバー7は、抽出した車両を候補車両としてユーザ端末17に表示させてユーザに提示する。また、S23において車両特性情報に関するスコア値が算出されている場合には、そのスコア値も合わせてユーザに提示するようにしてもよい。
【0065】
また、S25において走行難易度が所定値を超えていると判断された場合には、S33においてサーバー7は、ユーザ設定情報に含まれる技能/嗜好情報を参照して、狭路が苦手であるか否かを判断する。この処理は、走行難易度が所定値を超えている場合であっても、ユーザの技能/嗜好に応じてS25の判断結果を変更するための処理である。これにより、ユーザの技能/嗜好に応じて、実質的に走行難易度の比較対象となる値を補正する。そして狭路が苦手でないと判断された場合には、この車両についてS26以降の処理を行う。ここでS33では、狭路が苦手であるか否かを判断するようにしたが、ユーザ設定情報の入力時に雪路上の運転技術や山道の運転技術等ドライバの運転技術を要求して、この結果に応じてS25の値を補正するようにしてもよい。また、ユーザ設定情報に技能/嗜好情報が含まれていたとしても、n番目の車両の修理履歴を参照して、例えば直近のタイヤ交換時期から相当期間経過しているような場合には、タイヤに大きい負荷がかかるようなコーナリングに関する嗜好等を考慮しないようにしてもよい。
【0066】
また上述の一連の処理において、ユーザがS4において経路を選択し、さらにS6においてEV車を選択したときに、サーバー7が、出発地Dから目的地Tに到着するまでに経路から外れられる許容範囲を演算するようにしてもよい。経路から外れられる許容範囲とは、EV車15a、5bの充電量に応じた走行可能距離から、出発地Dから目的地Tまでの距離を引いた残りの走行可能距離に基づいて決定される。そしてサーバー7は、経路から外れられる許容範囲として、航行中に経路から外れたときに、残りの走行可能距離の範囲内で経路に復帰できるような範囲を演算し、ユーザが利用する車内端末に送信する。そして、運転中に道順を間違えたり、又は寄り道をしたりしたときに、車両が、経路から外れられる許容範囲の外周から、例えば1km以内に近づくと、車内端末に所定の警告を表示し、ユーザに通知するようになっている。これにより充電量が不足して、車両が動かなくなるのを防止することができる。
【0067】
このように、上述のような自動車管理システムによれば、ユーザ設定情報、及び車両データベースに基づいて車両を選択するようになっているので、ユーザの利用目的を満足することができ、さらにエネルギ消費量を最小限に抑制する最適な車両を選択することができる。
【符号の説明】
【0068】
7 サーバー
15 車両
17 ユーザ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる特徴を有する複数の車種の自動車を複数の利用者で共用する自動車の管理システムであって、
上記複数の自動車のそれぞれの車両の利用目的に関連する車両特徴の情報である車両特徴情報を記憶する車両情報管理手段と、
利用者から、目的地情報、及び利用目的情報を含む利用者設定情報の入力を受け付ける利用者設定情報受付手段と、
出発地から目的地までの道路情報を管理する道路情報管理手段と、
入力された上記利用目的情報、及び上記道路情報管理手段により管理されている上記道路情報、並びに上記車両情報管理手段に記憶された車両特徴情報を参照し、利用目的情報に規定されている車両特徴及び道路情報に応じて要求される車両特徴を満足する車両を選択する車両選択手段とを有すること、
を特徴とする自動車管理システム。
【請求項2】
上記車両情報管理手段は、上記複数の車両のそれぞれのエネルギ消費量に関するエネルギ消費量情報を記憶し、
上記車両選択手段は、上記エネルギ消費量情報を参照して、上記利用目的情報に規定されている車両特徴及び道路情報に応じて要求される車両特徴を満足する車両の中から、上記エネルギ消費量が所定のエネルギ消費基準を満足する車両を選択する請求項1に記載の自動車管理システム。
【請求項3】
上記車両特徴情報は、上記複数の車両のそれぞれの寸法に関する寸法情報を含み、
上記道路情報は、出発地から目的地までの路面形状に関する路面形状情報を含み、
上記車両選択手段は、上記車両特徴情報に含まれる上記寸法情報、及び上記道路情報に含まれる上記路面形状情報を参照して、出発地から目的地までの走行経路の難易度を算出する走行難易度演算部を有し、
上記車両選択手段は、さらに上記走行難易度演算部によって算出された難易度が所定の難易度基準を満足する車両を選択する請求項1又は請求項2に記載の自動車管理システム。
【請求項4】
上記利用者設定情報は、さらに、利用者の運転技能に関する運転技能情報を含み、
上記車両選択手段は、運転技能情報に基づいて上記難易度基準を補正するようになっている請求項3に記載の自動車管理システム。
【請求項5】
上記路面形状情報は、路面の凹凸及び舗装状態を含み、
上記車両の寸法情報は、当該車両の最低地上高に関する情報を含む請求項3又は請求項4に記載の自動車管理システム。
【請求項6】
上記複数の車種の車両は、電気自動車を含み、
上記自動車管理システムは、さらに、所定の電気自動車の充電量を検出して、その検出した充電量の充電量情報に基づいて上記所定の電気自動車の走行可能距離を演算する走行可能距離演算部を有し、
上記車両選択手段は、上記走行距離演算部により演算された走行可能距離が、出発地から目的地までの走行経路の距離よりも長い電気自動車を選択する距離別車両選択手段を有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の自動車管理システム。
【請求項7】
上記利用者設定情報受付手段は、さらに、利用者により入力される利用者のスケジュールに関する利用者スケジュール情報の入力を受け付けるようになっており、
上記道路情報は、電気自動車用の充電施設位置に関する充電施設位置情報を含み、
上記距離別車両選択手段は、上記走行距離演算部により演算された走行可能距離が、出発地から目的地までの走行経路の距離よりも短い場合であっても、上記充電施設位置情報及び上記利用者スケジュール情報を参照して、出発地から充電施設位置情報までの走行時間、充電施設での充電時間、及びこの充電施設から目的地までの走行時間を合わせても上記スケジュールを守れる電気自動車を選択するようになっている請求項6に記載の自動車管理システム。
【請求項8】
さらに、目的地情報、上記電気自動車の充電量情報、及び上記道路情報から、上記所定の電気自動車が、目的地に到着するまでに予め決定された走行経路から外れられる許容範囲を演算する範囲演算手段と、
この範囲演算手段によって演算された上記外れられる許容範囲の外周に所定距離近づくと、外れられる許容範囲から外れる旨の報知を行う経路外報知手段とを有する請求項6に記載の自動車管理システム。
【請求項9】
さらに、特定の利用者からその利用者が使用する使用車の車両特性に関する情報を入手する車両特性情報入手手段と、
この車両特性情報入手手段により入手した情報を、共有情報或いは個人情報に分けて記憶する車両特性情報記憶手段と、
この車両特性情報記憶手段に記憶されている上記共有情報を上記特定の利用者以外の利用者に提供することを許可する共有情報提供手段と、
上記車両特性情報記憶手段に記憶されている上記個人情報を上記特定の利用者のみに提供することを許可する個人情報提供手段と、を有する請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の自動車管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−237980(P2010−237980A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85680(P2009−85680)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】