自動除細動器の収納箱並びに自動除細動器の管理システム
【課題】ゴルフ場内で乗用カートに、AEDを確実に搭載したかどうかを確実に把握し、AED自体の管理も確実に行えるようにしたAED収納箱又は乗用カートを提供する。
【解決手段】AEDを乗用カートに搭載するためのAED収納箱及びAED収納箱を搭載した乗用カートであって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部53を設けて、AEDの搭載の有無を乗用カートの乗用カート番号情報とともに管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行うようにしたAED収納箱又はこれを搭載した乗用カート。
【解決手段】AEDを乗用カートに搭載するためのAED収納箱及びAED収納箱を搭載した乗用カートであって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部53を設けて、AEDの搭載の有無を乗用カートの乗用カート番号情報とともに管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行うようにしたAED収納箱又はこれを搭載した乗用カート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゴルフ場内を移動用としてプレイヤーが使用する乗用カート車を用いた自動体外式除細動器による救命システムにおいて、自動体外式除細動器を搭載するための自動除細動器の収納箱並びに自動除細動器の管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、AED(自動体外式除細動器、Automated External Defibrillator)を用いた人命救助が広く普及してきている。そもそもAEDとは、心室細動の際に機器が自動的に解析を行い、必要に応じて電気的なショック(除細動)を与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器である。これらAEDは、今までは医師の管理下でなければ使用できなかったものが、2003年になって、ようやく救急救命士に使用(医師の指示なく)が認められ、2004年7月からは一般市民も使えるようになり、空港や学校、球場、駅などの公共施設に設置され今日に至っている。
【0003】
また、AEDを必要とする場面には、元来心臓に疾患がある方は勿論のこと、日常生活の中でも突発的発作を起こすることから、AEDを必要とする場面も多くなってこるのも事実のようである。日常のストレスや疲れなどもその要因の一つとして言われている。
【0004】
そして、AEDを用いた対処は早ければ早いほど、その後の回復と後遺症問題に対して大きな差が出ることも知られている。少し前の総務省消防庁の調査では、心肺停止の人にAEDを使った場合、1か月後の生存率は42.5%で、行わなかった場合の9.7%に比べ、4倍以上の高い救命効果を発揮するとの報告があり、また心室細動は、発生から1分ごとに救命率が7〜10%下がると言われ、4分を経過すると何らかの脳に対するダメージが発生するとも言われている。その一方で、日本の救急車が現場に到着する時刻は6分〜10分程度かかっていると言われており、AEDを使った人命救助は大変大きな活躍と大勢の命を救えることができると期待されている。
【0005】
さて、一時期に比べてその人気はすたれたと言われているゴルフ娯楽も、若手男女のプロゴルフ人気により、個人の趣味や社交の場として楽しまれているスポーツとなっている。広いゴルフ場内を歩くと述べ数十キロとも言われる長いコースを、一緒にコースを回る仲間内での競技でありながらも日常の疲れやストレスがあり、心身共にハードなスポーツでもある。
【0006】
各ホールを回るのには、最近では電動式の人員移動車(乗用カート車)の利用で、重たいゴルフバックを引きさげて長いコースを回ることも減っては来ているものの、突然の天候の変化や、また夏季や冬季の気温の急激な変化により、ゴルフを楽しむ人にとっても思わぬ事故や災害にも遭遇しかねないとの危険性を秘めたスポーツでもあるのが現状でもある。
【0007】
上述するように、AEDを必要とする場面は昨今のストレス社会においては、いかなる場面でも発症する危険性が高まっているのが現状である。そのために、最近では主要な施設や公共施設などにAEDが設置されていて、その取扱いの講習を受けた人であれば、自由に使うことができ緊急時に備えて人命の救助ができる環境が整ってきている。
【0008】
しかしながら、限られた地域や施設などで、特に大衆が少なくプライベートの環境としての娯楽、スポーツであるゴルフ場内においては、ゴルフを楽しむ人口以外には、AEDを必要とする場面に遭遇した場合の救護者としてなり得る人は、仲間内であったりゴルフ場のスタッフでしかその急患に対する人命救助ができないのが現状である。
【0009】
ゴルフ場内の殆どが広い大地であり、その場内にはクラブハウスと称する建物がそれこそ一軒程度しかなく、万一AEDを必要とする場面が発生して場合でも、コースの場所によっては、かなり遠くのクラブハウスまで救いを求めに走ることが必要となる。
【0010】
ただ、上述するように最近ではコースの移動には乗用カート車というガソリンエンジン式や電動式のゴルフ場内で使用する専用の人員移動車があるので、最悪時はこの乗用カート車に急患を載せてクラブハウスまで搬送することも可能であり、また乗用カート車そのものにAEDを搭載することもできので、万が一の不慮の事故が発生した場合でも何かしらの緊急対応ができる環境にはなりつつあるのも現状である。
【0011】
しかし、AEDとは自己に搭載する充電池により本体が動作し、また本体と人体とに電気的ショックを与えるのには専用のパッドを少なくとも2つ用意して、このパッドを介して人命救助の電気的信号(ショック)を与えるという、大変精密で緊急時の安定した動作に備えて、日常のAEDの保管や管理が大変難しい電子機器でもあることを忘れてはならない。
【0012】
従来技術として、特許文献1に示される発明には、心停止を起こし、除細動器による救命措置を必要とする患者を救護する救護者の要請に応じて、近くに備え付けられた除細動器を特定した上、第三者を介して、当該特定した除細動器を迅速に救護者の元に供給することを目的としており、所定の場所に配置された自動体外式除細動器から救護者端末が発する現在位置情報に基づいて、届けようとするものが紹介されている。
【0013】
この特許文献1に示される発明における技術思想は、街中など、ナビゲーションシステムに基づき、患者の救護者の要請に基づく所在位置まで、固定の場所から届けるものである。本発明は、基本的にゴルフカートに搭載された、AEDを速やかに届けるシステムであって、複雑で誰もが使えない問題があった。
【0014】
一方、特許文献2には、電動ゴルフカートの技術が紹介されているが、AEDを搭載したゴルフカートが紹介されてる。特許文献3でもゴルフカートの位置を自動的に認識するゴルフカートシステムが紹介されているが、やはり、AEDを搭載して、心停止を起こし、救命措置に備えたゴルフカートは見当たらない。また、AED搭載に関して、搭載の有無を確実に管理する収納箱並びにその管理システムについても開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】国際特許WO2008−149467号公報
【特許文献2】特開2000−271255号公報
【特許文献3】特開2006−197751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
仮にゴルフカートにAEDを搭載するとなると、AEDは高度医療機器になるため、乗用カートに搭載したままでは、管理上問題がある。またその扱いは慎重にしなければならない。毎日、ゴルフプレイをするたびに、AEDを乗用カートに搭載するかどうか決定し、搭載したかどうかの管理も複雑なものとなる。
【0017】
本願発明は、各乗用カート毎にAEDを確実に搭載したかどうかを把握し、AED自体の管理も確実に行えるようにしたAED収納箱又は乗用カートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本願発明に係るAED収納箱は、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有していて、
さらにAED識別コード読取部、現在位置取得手段、記憶部、通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗用カート番号情報とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴としている。
【0019】
また本願発明に係るAED収納箱を搭載した乗用カートは、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有し、
さらにAED識別コード読取部、現在位置取得手段、記憶部、通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗車カート番号とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
このような構成により、AEDを収納した収納箱、又はAEDを収納した収納箱を乗用カートに搭載したかどうかを確実に把握できるとともに、ゴルフ場内でどこにAEDを搭載した乗用カート、AEDを搭載しない乗用カートの位置が把握できる。したがって、AEDを必要とする緊急時に迅速にAEDを供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 本発明の一実施例を示すAEDの収納箱を搭載した乗用カートの概念図である。
【図2】 本実施例のAED収納箱の説明図。
【図3】 本実施例のAED収納箱の断面説明図。
【図4】 本実施例のAED収納箱及び乗用カートの制御系説明図。
【図5】 本実施例のAEDが搭載の有無を検出するフロー説明図。
【図6】 本実施例のAEDを搭載した乗用カートの概念図である。
【図7】 本実施例のAEDを搭載した乗用カートの緊急通報スイッチ周辺の概念図である。
【図8】 本実施例における緊急時の通報システムの概念を示す図である。
【図9】 本実施例における第一の乗用カート、第二の乗用カートの種別を説明する図である。
【図10】 本実施例における各乗用カート車に搭載される位置情報認識手段により、ゴルフ場内での乗用カート車の位置を認識できる概念図を示す図である。
【図11】 本実施例における管理棟端末の概念を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に本発明の実施態様を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0023】
先ず図1、図2に基づいて説明する、AED2を収納する収納箱101は、金属製の箱110の内側にウレタンなどで構成されるクッション材112を介してAED2を収納する収納部100と、前記金属製の箱110の周囲に多数のフィン111を設けたものが準備される。さらにこの外側で、前記フィン111の羽に沿って、エアーを供給する空冷ファン106(図3参照)を設けてなる空冷ファン取り付け板103からなる外箱102が設けられ、前記収納箱111が収まるようになっている。
【0024】
これにより、前記空冷ファン106を取り付けた空冷ファン取り付け板103の空気取り込み穴104からエアーを供給し、図2、図4中、右側の空気排出口を設けた側板105から空気が排出されるようになっており、多数の前記フィン111から熱を奪い収納箱を冷却できるようになっている。
【0025】
また、この収納箱101は、ゴルフの乗用カート1の椅子36の収納用部3に収められるようになっている。この椅子36は、側板36bと座席となる座席シート36aを有し、座席シート36aは一端を蝶番で保持され、開閉できるようになっている。座席シート36aの内側には、前記収納箱101の蓋を兼ね、クッション材112が張り付けられている。また、側板36bにおける側部(乗用カートの側部)側には、外気を取り入れる排出する穴36cが設けられている。
【0026】
一方、本発明に係る実施例の腰部を図4に示されるように、この収納箱101は、あらかじめAEDに付された、RFID(Raidio Frequency Identification)などのICタグが付された識別コードを読み取るAED識別コード読取部53が設けられ、収納箱101にAEDが搭載されたかどうかを判別できるようになっている。さらに収納箱101には、前記金属製の箱110の内側または外側の近傍に設けた温度計52と、前記空冷ファン106の電源供給部54と、あらかじめ設定した温度を記憶する記憶部57を設け、前記温度計52のデータを受信し、あらかじめ設定した温度に達しているかどうかを記憶部57から読み取り、電源供給を行うようにコントロールする制御部57を設けてなる。
【0027】
上記電源供給部54は、乗用カート1の天部に設けた太陽光パネル(ソーラーバッテリ)59から電源の供給を受けて冷却ファン51(106)に供給されるようになっている。さらに、制御部55には、AED情報読取装置56が接続されて、AEDのバッテリーの状態、起動状態などメンテナンス情報が受信できるようになっている。さらにAED識別コード読取部53によるAED搭載の有無及びこれらメンテナンス情報も含めて通信部58を介して、外部との送受信ができるようになっている。
【0028】
特に、乗用カート1については、ゴルフ場の管理棟の情報端末と連携しており、乗用カート1の位置情報取得手段60によって、それぞれの乗用カートが各コースのどの位置にいるかを把握できるようになっている。したがって、図5に示されるように乗用カートは、クラブハウスからスタートすると(ステップ121)、順次カートの位置情報とともに記憶部57から乗用カート番号が送信され(ステップ122)、AED搭載の有無及びAEDの異常信号の記録があると同時に管理端末に報告される(ステップ123)ようになっている。そうして、再度クラブハウスに戻るか、倉庫に収納され電源が切られるまで、順次情報のやり取りが繰り返される。
【0029】
尚、本実施例では、ゴルフの乗用カート1に上記太陽光パネル(ソーラーバッテリ)59、通信部57、現在位置情報取得手段60など全てが、AED収納箱に一体的に取り付けられて構成されても良いもので有る。その際、図1で示した収納箱101に内側にクッション材が付加された蓋体が蝶番を介して取り付けられ構成される(図示せず)。
【0030】
本発明では、乗用カート全てにAEDを搭載できないので、AEDを搭載していない第一の乗用カートとAEDを搭載している第二の乗用カートに分けて、(なお、図6〜図8については、乗用カートを第一、第二と区別せずに)説明する。図6は本発明の乗用カート(1)の概念図で、主に一般的に使用されている形態で構成されている。例えば、ゴルフをプレイするに当たり通常人数構成である4人と、乗用カート(1)の運転とキャディーを兼ねるスタッフ1人の合計5人が搭乗できるようになっている。
【0031】
前輪(31)と後輪(32)のカバー部にあたるカウル(33)と呼ばれるシャーシ(33´)とボディー(34)とから成り、運転用の各種操作部(図示しない)とハンドル(35)、及び搭乗者が座る椅子(36)とゴルフバックを載せるキャリー部(37)で構成させる。
【0032】
乗用カート(1)の動力は図示していないが、シャーシ(33´)内部の電動モータとその電源である蓄電池である。自動体外式除細動器(2)はこの乗用カート(1)の一部に、断熱構造、防湿構造、耐震構造を備えた自動体外式除細動器(2)収納容器(3:収納用部)がある。例えば図1中の椅子(36)の下部分などが有力である。
【0033】
また、乗用カート(1)の外部視覚から認識できる場所には、表示灯(4)が設けてあり、乗用カート(1)にある緊急通報スイッチ(6)を押すことで連動して表示して周囲にその事態発生を知らせる緊急信号(5)が発せられるものである。表示と共に音声(ブザーやサイレン)も鳴らすと更に効果がある。また、同時にゴルフ場の管理施設(41)やまた周辺の他の乗用カート(1´)にも通報がなされ、救援者を募ることができる。
【0034】
通報動作は、ゴルフ場内に設置される専用の通信手段(無線、有線)や、一般公衆回線、携帯電話通信網などが利用され、通報と同時に双方で会話もできることから、事故の発生を速やかにかつ、詳細に第三者に伝達することができるので、第三者を介して救急車への連絡依頼なども行うことができ、事故に遭われた人命救済の確立を高めることもできる。
【0035】
図7に示すのは、本発明の乗用カート(1)の緊急通報スイッチ(6)周辺の概念図である。緊急通報スイッチ(6)は乗用カート(1)の周囲で、誰からも目に止まる場所に設置されている。必要に応じて複数個所に緊急通報スイッチ(6)を設置しても構わない。緊急通報スイッチ(6)は通話回線とも連動しており、万一の事故の発生と合わせて、周辺にある他の乗用カート(1)あるいはクラブハウスとの通報が可能となる。
【0036】
通報と同時に表示灯(4)も動作し、更に周囲に対して事故の発生を知らしめることができる。表示灯(4)には例えば太陽光発電モジュールを備えておくと、表示灯(4)そのものの動作などの電源としても供給ができるので、乗用カート(1)を駆動する蓄電池の消耗も抑えることができる。
【0037】
図8に示すのは緊急通報スイッチ(6)が押された時のシステムの概念を説明する図である。例えば、当該事故の発生した乗用カート(1)から緊急通報スイッチ(6)が押されて、緊急通報が発せられた場合には、他の場所にある乗用カート(1)や、クラブハウスにも通報がなされることで、緊急事態の発生を広く知らせることができる。
【0038】
またその一方では、仮に乗用カート(1)に自動体外式除細動器(2)が実装、搭載されていないうであれば、この緊急通報スイッチ(6)を押すことで、事故が発生したことが周囲にも伝達されるので、自動体外式除細動器(2)を搭載した乗用カート(1)が現場に急行し、急患に対して適切な処置を行うことができる。
【0039】
さて、図9に示す本発明の特徴である乗用カート間での相互位置認識についての説明をする。
本発明は、ゴルフ場などの乗用カート(1)などに採用される自動体外式除細動器(2)による救命システムにおける、自動体外式除細動器を搭載しない所望数の第一の乗用カート(1)と、自動体外式除細動器(2)を搭載する所望数の第二の乗用カート(1´)が混在して配置される、例えばゴルフ塲での運用である。
【0040】
第一の乗用カート(1)には、自動体外式除細動器(2)による救命措置を要する場合に、救命支援要請信号に基づき、音声(7)・表示(灯)(4)等による緊急信号発生手段と、管理棟を介して、または直接前記第二の乗用カート(1´)に救命信号を送信する救命送信手段とを有し、
前記第二の乗用カート(1´)には、前記第一の乗用カート(1)からの救命信号受信手段と、受信した救命信号に基づき、前記第一の乗用カート(1)とは種類の異なる音声(7)・表示(灯)(4)等による緊急信号発生手段が設けられてなることを特徴とする。
【0041】
このことを図9では整理して表記している。要するに、第一の乗用カートには自動体外式除細動器(2)が搭載されていない乗用カート(1)であり、その乗用カートを利用したゴルフブレイヤーの中に、万一自動体外式除細動器(2)を必要とする場面が発生した場合には、乗用カート(1)に設置されている緊急通報スイッチ(6)を押すことで、自乗用カート(1)の表示灯(4)や音声(7)が動作し、緊急事態が発生したことを知らせる。
【0042】
この時、第一の乗用カート(1)からは音声(7)としては、♪ウゥ〜と、表示灯(4)では赤色のランプを点らせるものである。一方、自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)では、緊急事態の発生を救命信号の受信により検知すると同時、第一の乗用カート(1)から発せられる音声(7)や表示灯(4)とは異なる内容のものを発して、自動体外式除細動器(2)を必要とする第一の乗用カート(1)に向かって急行する。一例として、第二の乗用カート(1´)からは、♪ホワンホワンという音声と、青色に点らせた表示灯(4)によりその動作中であることを知らせるものである。
【0043】
このように、自動体外式除細動器(2)を搭載しないが、自動体外式除細動器(2)必要とする第一の乗用カートからの音声(7)や表示灯(4)、あるいは自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)が音声(7)や表示灯(4)を点らせることで、ゴルフ場内の全域に対して緊急事態が発生したことを知らせることができる。
【0044】
また、図10に示すのは、第一の乗用カート(1)には、さらに現在位置情報取得手段が設けられ、前記救命送信手段による救命信号と同時に救命支援要請をする位置情報を付加して送信するとともに、第二の乗用カート(1´)における救命信号受信手段は、第一の乗用カート(1)からの現在位置情報を受信する位置情報認識手段を有し、またその逆に、第二の乗用カート(1´)には、現在位置情報取得手段が設けられるとともに、第一の乗用カート(1)における救命信号に基づき、第二の乗用カート(1´)の現在位置を第一の常用カート(1)に送信する送信手段を設け、第一の乗用カート(1)には、第二の乗用カート(1´)からの現在位置情報を受信する位置情報認識手段を有してなることを特徴とするものである。
【0045】
要するに、自動体外式除細動器(2)を搭載しない第一の乗用カート(1)あるいは、自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)から発せられる音声(7)や表示灯(4)により周囲に対する緊急事態の知らせを行わせるが、各乗用カートに搭載される現在位置情報手段により、発生現場から遠距離にある乗用カートに対しても正確な位置情報を知らせることができるので、多方面からの救援を呼び求めることができる。
【0046】
図10では概念としてゴルフ場内の地図を表示するディスプレイの中に、自動体外式除細動器(2)を必要とする自乗用カート(●)と、その他の乗用カート(○)で表示して双方の場所を地図上に表示したものである。なお、上記で説明する音声(7)から発せられる信号音(ウゥ〜やホワンホワン)や、表示灯(4)の色については、特に固定、限定するものでは無く、第一の乗用カート(1)と第二の乗用カート(1´)すなわち、自動体外式除細動器(2)を搭載するか、しないかの識別ができさえすれば良い。
【0047】
一方、本実施例では管理棟端末(8)を制御指令の中枢的な存在として位置付けたもので、管理棟端末(8)には、第一の乗用カート(1)救命支援要請信号受信手段、第一の乗用カート(1)と第二の乗用カート(1´)の位置を受信する常用カート位置情報受信手段、及びゴルフ場内の地図情報とそれぞれの第一の乗用カート(1)と第二の乗用カート(1´)を識別し、地図情報内のそれぞれの位置を表示する表示手段、及びこれらを制御する制御手段を有している。
【0048】
以上のことは、図11の概念図に示すが、管理棟端末(8)としてパソコン等を用いて実現するが、この制御手段により、第一の乗用カート(1)の中から救命支援要請信号を出力している第一の乗用カート(1)を特定するとともに、ゴルフ場内の地図情報における現在位置を前記表示手段に表示するとともに、第一の乗用カート(1)救命支援要請信号を出力している周囲に位置する第二の乗用カート(1´)をパソコンなどの画面に表示し、当該前記第二の乗用カート(1´)に救援要請を可能とするものである。
【0049】
従って、図10と同様に管理棟端末(8)には、ゴルフ場内の地図を表示するディスプレイの中に、自動体外式除細動器(2)を必要とする自乗用カート(●)と、その他の乗用カート(○)で表示して双方の場所を地図上に表示することができる。なお、この表示は全ての乗用カート(ただし、位置情報認識表示装置を備えた乗用カートに限る)でも同様に表示できるものである。
【0050】
なお、乗用カートには、自動体外式除細動器(2)の搭載、取外しを識別する搭載有無識別手段と、この搭載有無識別手段の識別情報を出力する搭載有無識別信号送信手段を有するとともに、管理棟端末(8)には、搭載有無識別信号送信手段により、乗用カートを自動体外式除細動器(2)の搭載の有無により、第一の乗用カート(1)と、第二の乗用カート(1´)として認識するようにしている。
【0051】
このことは、自動体外式除細動器(2)を搭載すべき常用カートに対する自動体外式除細動器(2)の搭載忘れを防止することと、実際に自動体外式除細動器(2)を必要とする場面で、自動体外式除細動器(2)を常用カートから取り外したことの確認信号として認識することで、現状の作業がどのように進行しているかの確認信号としても利用することができる。
【0052】
なお、乗用カート位置情報受信については、今日では一般的に普及しているGPS(Global positioning System)を用いることで、図10の乗用カート内での位置情報表示や図11に示す管理棟端末(8)の表示の示すような、ゴルフ場に内全体の地図と各乗用カートの現在位置を示すことができる。
【0053】
上述には、第一の乗用カート(1)の利用者が自動体外式除細動器(2)を必要とする場面で説明しているが、勿論のこと、自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)を利用するゴルフブレイヤーの中に自動体外式除細動器(2)を必要する事態が発生した時にも同様に緊急通報スイッチ(6)を押すことで周囲に対して緊急事態の発生を知らせると共に、緊急通報と同時に各乗用カート、あるいはゴルフ場の管理施設(41)(クラブハウス)にも知らせることができるは言うまでもないことであり、急患の速やかな救命活動を行うことができる。
【0054】
本実施例では、図4に示す、AED収納箱に関しての実施例では、であって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有する構成において、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部への記憶方法は、手入力による記憶方法と、乗用カートにAED収納箱をセットしたときに自動で入力する方法など適宜に選択される。
【0055】
また、AED収納箱を搭載した乗用カートに関しての実施例では、図4に示す各部の構成中、例えば、冷却ファン51、AED識別コード読取部53、温度計52、冷却ファン51が、AED収納箱に設けられ、太陽光パネル(ソーラーバッテリー)59を含む電源供給部54、表示部61、記憶部57、現在位置取得手段60、AEDボタン6、制御部55が乗用カート1側に設けられていても良く、AED収納箱を乗用カートにセットしたときに電気的に接続すれ構成にすればよい。
【0056】
本発明は、AEDは、電源(バッテリー)が十分機能する状態になっているか、機能に不具合がないかなど日頃から、点検した上で使用しなくてはならない。複数のAEDを扱う場合には、それぞれを間違えなく管理しなくてはならないため、乗用カートに搭載したかの有無だけでなく、それぞれAEDを個別に識別して管理することもできように設計でき産業上極めて有益なものとなる。
【符号の説明】
【0057】
1、1´・・・乗用カート(第一、第二)
2・・・自動体外式除細動器
3・・・格納容器
4・・・表示(灯)
5・・・緊急信号
6・・・緊急通報スイッチ
7・・・音声
8・・・管理棟端末
51・・・冷却ファン
52・・・温度計
53・・・AED識別コード読取部
54・・・電源供給部
55・・・制御部
56・・・AED情報読取装置
57・・・記憶部
58・・・通信部
59・・・太陽光パネル
60・・・現在位置取得手段
61・・・表示手段
100・・・AED収納部
101、101b・・・AED収納箱
102・・・外箱
103・・・フィン取付板
104・・・空気取り入れ口
110、110b・・・金属性箱
111・・・フィン
112、112b・・・クッション材
【技術分野】
【0001】
本発明はゴルフ場内を移動用としてプレイヤーが使用する乗用カート車を用いた自動体外式除細動器による救命システムにおいて、自動体外式除細動器を搭載するための自動除細動器の収納箱並びに自動除細動器の管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、AED(自動体外式除細動器、Automated External Defibrillator)を用いた人命救助が広く普及してきている。そもそもAEDとは、心室細動の際に機器が自動的に解析を行い、必要に応じて電気的なショック(除細動)を与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器である。これらAEDは、今までは医師の管理下でなければ使用できなかったものが、2003年になって、ようやく救急救命士に使用(医師の指示なく)が認められ、2004年7月からは一般市民も使えるようになり、空港や学校、球場、駅などの公共施設に設置され今日に至っている。
【0003】
また、AEDを必要とする場面には、元来心臓に疾患がある方は勿論のこと、日常生活の中でも突発的発作を起こすることから、AEDを必要とする場面も多くなってこるのも事実のようである。日常のストレスや疲れなどもその要因の一つとして言われている。
【0004】
そして、AEDを用いた対処は早ければ早いほど、その後の回復と後遺症問題に対して大きな差が出ることも知られている。少し前の総務省消防庁の調査では、心肺停止の人にAEDを使った場合、1か月後の生存率は42.5%で、行わなかった場合の9.7%に比べ、4倍以上の高い救命効果を発揮するとの報告があり、また心室細動は、発生から1分ごとに救命率が7〜10%下がると言われ、4分を経過すると何らかの脳に対するダメージが発生するとも言われている。その一方で、日本の救急車が現場に到着する時刻は6分〜10分程度かかっていると言われており、AEDを使った人命救助は大変大きな活躍と大勢の命を救えることができると期待されている。
【0005】
さて、一時期に比べてその人気はすたれたと言われているゴルフ娯楽も、若手男女のプロゴルフ人気により、個人の趣味や社交の場として楽しまれているスポーツとなっている。広いゴルフ場内を歩くと述べ数十キロとも言われる長いコースを、一緒にコースを回る仲間内での競技でありながらも日常の疲れやストレスがあり、心身共にハードなスポーツでもある。
【0006】
各ホールを回るのには、最近では電動式の人員移動車(乗用カート車)の利用で、重たいゴルフバックを引きさげて長いコースを回ることも減っては来ているものの、突然の天候の変化や、また夏季や冬季の気温の急激な変化により、ゴルフを楽しむ人にとっても思わぬ事故や災害にも遭遇しかねないとの危険性を秘めたスポーツでもあるのが現状でもある。
【0007】
上述するように、AEDを必要とする場面は昨今のストレス社会においては、いかなる場面でも発症する危険性が高まっているのが現状である。そのために、最近では主要な施設や公共施設などにAEDが設置されていて、その取扱いの講習を受けた人であれば、自由に使うことができ緊急時に備えて人命の救助ができる環境が整ってきている。
【0008】
しかしながら、限られた地域や施設などで、特に大衆が少なくプライベートの環境としての娯楽、スポーツであるゴルフ場内においては、ゴルフを楽しむ人口以外には、AEDを必要とする場面に遭遇した場合の救護者としてなり得る人は、仲間内であったりゴルフ場のスタッフでしかその急患に対する人命救助ができないのが現状である。
【0009】
ゴルフ場内の殆どが広い大地であり、その場内にはクラブハウスと称する建物がそれこそ一軒程度しかなく、万一AEDを必要とする場面が発生して場合でも、コースの場所によっては、かなり遠くのクラブハウスまで救いを求めに走ることが必要となる。
【0010】
ただ、上述するように最近ではコースの移動には乗用カート車というガソリンエンジン式や電動式のゴルフ場内で使用する専用の人員移動車があるので、最悪時はこの乗用カート車に急患を載せてクラブハウスまで搬送することも可能であり、また乗用カート車そのものにAEDを搭載することもできので、万が一の不慮の事故が発生した場合でも何かしらの緊急対応ができる環境にはなりつつあるのも現状である。
【0011】
しかし、AEDとは自己に搭載する充電池により本体が動作し、また本体と人体とに電気的ショックを与えるのには専用のパッドを少なくとも2つ用意して、このパッドを介して人命救助の電気的信号(ショック)を与えるという、大変精密で緊急時の安定した動作に備えて、日常のAEDの保管や管理が大変難しい電子機器でもあることを忘れてはならない。
【0012】
従来技術として、特許文献1に示される発明には、心停止を起こし、除細動器による救命措置を必要とする患者を救護する救護者の要請に応じて、近くに備え付けられた除細動器を特定した上、第三者を介して、当該特定した除細動器を迅速に救護者の元に供給することを目的としており、所定の場所に配置された自動体外式除細動器から救護者端末が発する現在位置情報に基づいて、届けようとするものが紹介されている。
【0013】
この特許文献1に示される発明における技術思想は、街中など、ナビゲーションシステムに基づき、患者の救護者の要請に基づく所在位置まで、固定の場所から届けるものである。本発明は、基本的にゴルフカートに搭載された、AEDを速やかに届けるシステムであって、複雑で誰もが使えない問題があった。
【0014】
一方、特許文献2には、電動ゴルフカートの技術が紹介されているが、AEDを搭載したゴルフカートが紹介されてる。特許文献3でもゴルフカートの位置を自動的に認識するゴルフカートシステムが紹介されているが、やはり、AEDを搭載して、心停止を起こし、救命措置に備えたゴルフカートは見当たらない。また、AED搭載に関して、搭載の有無を確実に管理する収納箱並びにその管理システムについても開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】国際特許WO2008−149467号公報
【特許文献2】特開2000−271255号公報
【特許文献3】特開2006−197751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
仮にゴルフカートにAEDを搭載するとなると、AEDは高度医療機器になるため、乗用カートに搭載したままでは、管理上問題がある。またその扱いは慎重にしなければならない。毎日、ゴルフプレイをするたびに、AEDを乗用カートに搭載するかどうか決定し、搭載したかどうかの管理も複雑なものとなる。
【0017】
本願発明は、各乗用カート毎にAEDを確実に搭載したかどうかを把握し、AED自体の管理も確実に行えるようにしたAED収納箱又は乗用カートを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本願発明に係るAED収納箱は、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有していて、
さらにAED識別コード読取部、現在位置取得手段、記憶部、通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗用カート番号情報とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴としている。
【0019】
また本願発明に係るAED収納箱を搭載した乗用カートは、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有し、
さらにAED識別コード読取部、現在位置取得手段、記憶部、通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗車カート番号とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴としている。
【発明の効果】
【0020】
このような構成により、AEDを収納した収納箱、又はAEDを収納した収納箱を乗用カートに搭載したかどうかを確実に把握できるとともに、ゴルフ場内でどこにAEDを搭載した乗用カート、AEDを搭載しない乗用カートの位置が把握できる。したがって、AEDを必要とする緊急時に迅速にAEDを供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 本発明の一実施例を示すAEDの収納箱を搭載した乗用カートの概念図である。
【図2】 本実施例のAED収納箱の説明図。
【図3】 本実施例のAED収納箱の断面説明図。
【図4】 本実施例のAED収納箱及び乗用カートの制御系説明図。
【図5】 本実施例のAEDが搭載の有無を検出するフロー説明図。
【図6】 本実施例のAEDを搭載した乗用カートの概念図である。
【図7】 本実施例のAEDを搭載した乗用カートの緊急通報スイッチ周辺の概念図である。
【図8】 本実施例における緊急時の通報システムの概念を示す図である。
【図9】 本実施例における第一の乗用カート、第二の乗用カートの種別を説明する図である。
【図10】 本実施例における各乗用カート車に搭載される位置情報認識手段により、ゴルフ場内での乗用カート車の位置を認識できる概念図を示す図である。
【図11】 本実施例における管理棟端末の概念を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に本発明の実施態様を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0023】
先ず図1、図2に基づいて説明する、AED2を収納する収納箱101は、金属製の箱110の内側にウレタンなどで構成されるクッション材112を介してAED2を収納する収納部100と、前記金属製の箱110の周囲に多数のフィン111を設けたものが準備される。さらにこの外側で、前記フィン111の羽に沿って、エアーを供給する空冷ファン106(図3参照)を設けてなる空冷ファン取り付け板103からなる外箱102が設けられ、前記収納箱111が収まるようになっている。
【0024】
これにより、前記空冷ファン106を取り付けた空冷ファン取り付け板103の空気取り込み穴104からエアーを供給し、図2、図4中、右側の空気排出口を設けた側板105から空気が排出されるようになっており、多数の前記フィン111から熱を奪い収納箱を冷却できるようになっている。
【0025】
また、この収納箱101は、ゴルフの乗用カート1の椅子36の収納用部3に収められるようになっている。この椅子36は、側板36bと座席となる座席シート36aを有し、座席シート36aは一端を蝶番で保持され、開閉できるようになっている。座席シート36aの内側には、前記収納箱101の蓋を兼ね、クッション材112が張り付けられている。また、側板36bにおける側部(乗用カートの側部)側には、外気を取り入れる排出する穴36cが設けられている。
【0026】
一方、本発明に係る実施例の腰部を図4に示されるように、この収納箱101は、あらかじめAEDに付された、RFID(Raidio Frequency Identification)などのICタグが付された識別コードを読み取るAED識別コード読取部53が設けられ、収納箱101にAEDが搭載されたかどうかを判別できるようになっている。さらに収納箱101には、前記金属製の箱110の内側または外側の近傍に設けた温度計52と、前記空冷ファン106の電源供給部54と、あらかじめ設定した温度を記憶する記憶部57を設け、前記温度計52のデータを受信し、あらかじめ設定した温度に達しているかどうかを記憶部57から読み取り、電源供給を行うようにコントロールする制御部57を設けてなる。
【0027】
上記電源供給部54は、乗用カート1の天部に設けた太陽光パネル(ソーラーバッテリ)59から電源の供給を受けて冷却ファン51(106)に供給されるようになっている。さらに、制御部55には、AED情報読取装置56が接続されて、AEDのバッテリーの状態、起動状態などメンテナンス情報が受信できるようになっている。さらにAED識別コード読取部53によるAED搭載の有無及びこれらメンテナンス情報も含めて通信部58を介して、外部との送受信ができるようになっている。
【0028】
特に、乗用カート1については、ゴルフ場の管理棟の情報端末と連携しており、乗用カート1の位置情報取得手段60によって、それぞれの乗用カートが各コースのどの位置にいるかを把握できるようになっている。したがって、図5に示されるように乗用カートは、クラブハウスからスタートすると(ステップ121)、順次カートの位置情報とともに記憶部57から乗用カート番号が送信され(ステップ122)、AED搭載の有無及びAEDの異常信号の記録があると同時に管理端末に報告される(ステップ123)ようになっている。そうして、再度クラブハウスに戻るか、倉庫に収納され電源が切られるまで、順次情報のやり取りが繰り返される。
【0029】
尚、本実施例では、ゴルフの乗用カート1に上記太陽光パネル(ソーラーバッテリ)59、通信部57、現在位置情報取得手段60など全てが、AED収納箱に一体的に取り付けられて構成されても良いもので有る。その際、図1で示した収納箱101に内側にクッション材が付加された蓋体が蝶番を介して取り付けられ構成される(図示せず)。
【0030】
本発明では、乗用カート全てにAEDを搭載できないので、AEDを搭載していない第一の乗用カートとAEDを搭載している第二の乗用カートに分けて、(なお、図6〜図8については、乗用カートを第一、第二と区別せずに)説明する。図6は本発明の乗用カート(1)の概念図で、主に一般的に使用されている形態で構成されている。例えば、ゴルフをプレイするに当たり通常人数構成である4人と、乗用カート(1)の運転とキャディーを兼ねるスタッフ1人の合計5人が搭乗できるようになっている。
【0031】
前輪(31)と後輪(32)のカバー部にあたるカウル(33)と呼ばれるシャーシ(33´)とボディー(34)とから成り、運転用の各種操作部(図示しない)とハンドル(35)、及び搭乗者が座る椅子(36)とゴルフバックを載せるキャリー部(37)で構成させる。
【0032】
乗用カート(1)の動力は図示していないが、シャーシ(33´)内部の電動モータとその電源である蓄電池である。自動体外式除細動器(2)はこの乗用カート(1)の一部に、断熱構造、防湿構造、耐震構造を備えた自動体外式除細動器(2)収納容器(3:収納用部)がある。例えば図1中の椅子(36)の下部分などが有力である。
【0033】
また、乗用カート(1)の外部視覚から認識できる場所には、表示灯(4)が設けてあり、乗用カート(1)にある緊急通報スイッチ(6)を押すことで連動して表示して周囲にその事態発生を知らせる緊急信号(5)が発せられるものである。表示と共に音声(ブザーやサイレン)も鳴らすと更に効果がある。また、同時にゴルフ場の管理施設(41)やまた周辺の他の乗用カート(1´)にも通報がなされ、救援者を募ることができる。
【0034】
通報動作は、ゴルフ場内に設置される専用の通信手段(無線、有線)や、一般公衆回線、携帯電話通信網などが利用され、通報と同時に双方で会話もできることから、事故の発生を速やかにかつ、詳細に第三者に伝達することができるので、第三者を介して救急車への連絡依頼なども行うことができ、事故に遭われた人命救済の確立を高めることもできる。
【0035】
図7に示すのは、本発明の乗用カート(1)の緊急通報スイッチ(6)周辺の概念図である。緊急通報スイッチ(6)は乗用カート(1)の周囲で、誰からも目に止まる場所に設置されている。必要に応じて複数個所に緊急通報スイッチ(6)を設置しても構わない。緊急通報スイッチ(6)は通話回線とも連動しており、万一の事故の発生と合わせて、周辺にある他の乗用カート(1)あるいはクラブハウスとの通報が可能となる。
【0036】
通報と同時に表示灯(4)も動作し、更に周囲に対して事故の発生を知らしめることができる。表示灯(4)には例えば太陽光発電モジュールを備えておくと、表示灯(4)そのものの動作などの電源としても供給ができるので、乗用カート(1)を駆動する蓄電池の消耗も抑えることができる。
【0037】
図8に示すのは緊急通報スイッチ(6)が押された時のシステムの概念を説明する図である。例えば、当該事故の発生した乗用カート(1)から緊急通報スイッチ(6)が押されて、緊急通報が発せられた場合には、他の場所にある乗用カート(1)や、クラブハウスにも通報がなされることで、緊急事態の発生を広く知らせることができる。
【0038】
またその一方では、仮に乗用カート(1)に自動体外式除細動器(2)が実装、搭載されていないうであれば、この緊急通報スイッチ(6)を押すことで、事故が発生したことが周囲にも伝達されるので、自動体外式除細動器(2)を搭載した乗用カート(1)が現場に急行し、急患に対して適切な処置を行うことができる。
【0039】
さて、図9に示す本発明の特徴である乗用カート間での相互位置認識についての説明をする。
本発明は、ゴルフ場などの乗用カート(1)などに採用される自動体外式除細動器(2)による救命システムにおける、自動体外式除細動器を搭載しない所望数の第一の乗用カート(1)と、自動体外式除細動器(2)を搭載する所望数の第二の乗用カート(1´)が混在して配置される、例えばゴルフ塲での運用である。
【0040】
第一の乗用カート(1)には、自動体外式除細動器(2)による救命措置を要する場合に、救命支援要請信号に基づき、音声(7)・表示(灯)(4)等による緊急信号発生手段と、管理棟を介して、または直接前記第二の乗用カート(1´)に救命信号を送信する救命送信手段とを有し、
前記第二の乗用カート(1´)には、前記第一の乗用カート(1)からの救命信号受信手段と、受信した救命信号に基づき、前記第一の乗用カート(1)とは種類の異なる音声(7)・表示(灯)(4)等による緊急信号発生手段が設けられてなることを特徴とする。
【0041】
このことを図9では整理して表記している。要するに、第一の乗用カートには自動体外式除細動器(2)が搭載されていない乗用カート(1)であり、その乗用カートを利用したゴルフブレイヤーの中に、万一自動体外式除細動器(2)を必要とする場面が発生した場合には、乗用カート(1)に設置されている緊急通報スイッチ(6)を押すことで、自乗用カート(1)の表示灯(4)や音声(7)が動作し、緊急事態が発生したことを知らせる。
【0042】
この時、第一の乗用カート(1)からは音声(7)としては、♪ウゥ〜と、表示灯(4)では赤色のランプを点らせるものである。一方、自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)では、緊急事態の発生を救命信号の受信により検知すると同時、第一の乗用カート(1)から発せられる音声(7)や表示灯(4)とは異なる内容のものを発して、自動体外式除細動器(2)を必要とする第一の乗用カート(1)に向かって急行する。一例として、第二の乗用カート(1´)からは、♪ホワンホワンという音声と、青色に点らせた表示灯(4)によりその動作中であることを知らせるものである。
【0043】
このように、自動体外式除細動器(2)を搭載しないが、自動体外式除細動器(2)必要とする第一の乗用カートからの音声(7)や表示灯(4)、あるいは自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)が音声(7)や表示灯(4)を点らせることで、ゴルフ場内の全域に対して緊急事態が発生したことを知らせることができる。
【0044】
また、図10に示すのは、第一の乗用カート(1)には、さらに現在位置情報取得手段が設けられ、前記救命送信手段による救命信号と同時に救命支援要請をする位置情報を付加して送信するとともに、第二の乗用カート(1´)における救命信号受信手段は、第一の乗用カート(1)からの現在位置情報を受信する位置情報認識手段を有し、またその逆に、第二の乗用カート(1´)には、現在位置情報取得手段が設けられるとともに、第一の乗用カート(1)における救命信号に基づき、第二の乗用カート(1´)の現在位置を第一の常用カート(1)に送信する送信手段を設け、第一の乗用カート(1)には、第二の乗用カート(1´)からの現在位置情報を受信する位置情報認識手段を有してなることを特徴とするものである。
【0045】
要するに、自動体外式除細動器(2)を搭載しない第一の乗用カート(1)あるいは、自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)から発せられる音声(7)や表示灯(4)により周囲に対する緊急事態の知らせを行わせるが、各乗用カートに搭載される現在位置情報手段により、発生現場から遠距離にある乗用カートに対しても正確な位置情報を知らせることができるので、多方面からの救援を呼び求めることができる。
【0046】
図10では概念としてゴルフ場内の地図を表示するディスプレイの中に、自動体外式除細動器(2)を必要とする自乗用カート(●)と、その他の乗用カート(○)で表示して双方の場所を地図上に表示したものである。なお、上記で説明する音声(7)から発せられる信号音(ウゥ〜やホワンホワン)や、表示灯(4)の色については、特に固定、限定するものでは無く、第一の乗用カート(1)と第二の乗用カート(1´)すなわち、自動体外式除細動器(2)を搭載するか、しないかの識別ができさえすれば良い。
【0047】
一方、本実施例では管理棟端末(8)を制御指令の中枢的な存在として位置付けたもので、管理棟端末(8)には、第一の乗用カート(1)救命支援要請信号受信手段、第一の乗用カート(1)と第二の乗用カート(1´)の位置を受信する常用カート位置情報受信手段、及びゴルフ場内の地図情報とそれぞれの第一の乗用カート(1)と第二の乗用カート(1´)を識別し、地図情報内のそれぞれの位置を表示する表示手段、及びこれらを制御する制御手段を有している。
【0048】
以上のことは、図11の概念図に示すが、管理棟端末(8)としてパソコン等を用いて実現するが、この制御手段により、第一の乗用カート(1)の中から救命支援要請信号を出力している第一の乗用カート(1)を特定するとともに、ゴルフ場内の地図情報における現在位置を前記表示手段に表示するとともに、第一の乗用カート(1)救命支援要請信号を出力している周囲に位置する第二の乗用カート(1´)をパソコンなどの画面に表示し、当該前記第二の乗用カート(1´)に救援要請を可能とするものである。
【0049】
従って、図10と同様に管理棟端末(8)には、ゴルフ場内の地図を表示するディスプレイの中に、自動体外式除細動器(2)を必要とする自乗用カート(●)と、その他の乗用カート(○)で表示して双方の場所を地図上に表示することができる。なお、この表示は全ての乗用カート(ただし、位置情報認識表示装置を備えた乗用カートに限る)でも同様に表示できるものである。
【0050】
なお、乗用カートには、自動体外式除細動器(2)の搭載、取外しを識別する搭載有無識別手段と、この搭載有無識別手段の識別情報を出力する搭載有無識別信号送信手段を有するとともに、管理棟端末(8)には、搭載有無識別信号送信手段により、乗用カートを自動体外式除細動器(2)の搭載の有無により、第一の乗用カート(1)と、第二の乗用カート(1´)として認識するようにしている。
【0051】
このことは、自動体外式除細動器(2)を搭載すべき常用カートに対する自動体外式除細動器(2)の搭載忘れを防止することと、実際に自動体外式除細動器(2)を必要とする場面で、自動体外式除細動器(2)を常用カートから取り外したことの確認信号として認識することで、現状の作業がどのように進行しているかの確認信号としても利用することができる。
【0052】
なお、乗用カート位置情報受信については、今日では一般的に普及しているGPS(Global positioning System)を用いることで、図10の乗用カート内での位置情報表示や図11に示す管理棟端末(8)の表示の示すような、ゴルフ場に内全体の地図と各乗用カートの現在位置を示すことができる。
【0053】
上述には、第一の乗用カート(1)の利用者が自動体外式除細動器(2)を必要とする場面で説明しているが、勿論のこと、自動体外式除細動器(2)を搭載する第二の乗用カート(1´)を利用するゴルフブレイヤーの中に自動体外式除細動器(2)を必要する事態が発生した時にも同様に緊急通報スイッチ(6)を押すことで周囲に対して緊急事態の発生を知らせると共に、緊急通報と同時に各乗用カート、あるいはゴルフ場の管理施設(41)(クラブハウス)にも知らせることができるは言うまでもないことであり、急患の速やかな救命活動を行うことができる。
【0054】
本実施例では、図4に示す、AED収納箱に関しての実施例では、であって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有する構成において、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部への記憶方法は、手入力による記憶方法と、乗用カートにAED収納箱をセットしたときに自動で入力する方法など適宜に選択される。
【0055】
また、AED収納箱を搭載した乗用カートに関しての実施例では、図4に示す各部の構成中、例えば、冷却ファン51、AED識別コード読取部53、温度計52、冷却ファン51が、AED収納箱に設けられ、太陽光パネル(ソーラーバッテリー)59を含む電源供給部54、表示部61、記憶部57、現在位置取得手段60、AEDボタン6、制御部55が乗用カート1側に設けられていても良く、AED収納箱を乗用カートにセットしたときに電気的に接続すれ構成にすればよい。
【0056】
本発明は、AEDは、電源(バッテリー)が十分機能する状態になっているか、機能に不具合がないかなど日頃から、点検した上で使用しなくてはならない。複数のAEDを扱う場合には、それぞれを間違えなく管理しなくてはならないため、乗用カートに搭載したかの有無だけでなく、それぞれAEDを個別に識別して管理することもできように設計でき産業上極めて有益なものとなる。
【符号の説明】
【0057】
1、1´・・・乗用カート(第一、第二)
2・・・自動体外式除細動器
3・・・格納容器
4・・・表示(灯)
5・・・緊急信号
6・・・緊急通報スイッチ
7・・・音声
8・・・管理棟端末
51・・・冷却ファン
52・・・温度計
53・・・AED識別コード読取部
54・・・電源供給部
55・・・制御部
56・・・AED情報読取装置
57・・・記憶部
58・・・通信部
59・・・太陽光パネル
60・・・現在位置取得手段
61・・・表示手段
100・・・AED収納部
101、101b・・・AED収納箱
102・・・外箱
103・・・フィン取付板
104・・・空気取り入れ口
110、110b・・・金属性箱
111・・・フィン
112、112b・・・クッション材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
AEDを乗用カートに搭載するためのAED収納箱であって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有し、
さらに前記AED識別コード読取部、前記現在位置取得手段、前記記憶部、前記通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗用カート番号情報とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴とするAED収納箱。
【請求項2】
AEDを乗用カートに搭載するためのAED収納箱を搭載した乗用カートであって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有し、
さらに前記AED識別コード読取部、前記現在位置取得手段、前記記憶部、前記通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗車カート番号とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴とするAED収納箱を搭載した乗用カート。
【請求項1】
AEDを乗用カートに搭載するためのAED収納箱であって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有し、
さらに前記AED識別コード読取部、前記現在位置取得手段、前記記憶部、前記通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗用カート番号情報とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴とするAED収納箱。
【請求項2】
AEDを乗用カートに搭載するためのAED収納箱を搭載した乗用カートであって、あらかじめAEDに貼付された識別コードを電子的に読取るAED識別コード読取部と、乗用カートの現在位置を検出する現在位置取得手段と、自車の乗用カートの番号情報を記憶する記憶部、及び乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに通信を行う通信部を有し、
さらに前記AED識別コード読取部、前記現在位置取得手段、前記記憶部、前記通信部を制御する制御部を設け、乗用カートの現在位置情報を乗用カートの管理等端末や他の乗用カートなどに送信する際に記憶部に記憶された乗車カート番号とともにAEDの搭載の有無を通知することを特徴とするAED収納箱を搭載した乗用カート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−78548(P2013−78548A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230165(P2011−230165)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(510222291)株式会社茂木工業所 (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(510222291)株式会社茂木工業所 (4)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]