説明

自己冷却式の飲料容器および方法

【課題】冷えた飲料を供給する氷不要方法を提供する。
【解決手段】飲料を収容するだけでなく、当該容器内の液体飲料を消費する前に該液体飲料を選択的に冷却する圧縮ガスが充填された区画室をも収容する容器を供給することにより使用者に対して冷却済み飲料を提供する氷不要方法。上記装置は、上記ガス区画室の破砕可能カバーが先ず穿刺されて上記ガスを放出したか否かに関わらず、閉塞部材が取り外されたときには飲料区画室内に収容された液体飲料が好適に注ぎ出され得る様に、上記飲料区画室の口部の近傍である上記ガス区画室の端部は上記飲料区画室の上記口部の全体未満を占有する、という事実により特徴付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2006年1月27日に出願された本発明者の米国仮出願第60/762,228号の優先権を主張する。
本発明は、飲料容器に関する。
【背景技術】
【0002】
対象者が冷たい飲み物を飲みたいという状況は在る。
【特許文献1】米国特許第6,530,235号
【非特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、氷で冷やしたり冷蔵を行えないことがある。この種の状況は、“自己冷却式の携帯用飲料容器アセンブリおよび方法”と称された本発明者による特許文献1中に十分に記述されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、飲料を収容するだけでなく、圧縮ガスが充填された区画室をも収容する容器を供給することにより使用者に対して冷却済み飲料を提供する氷不要方法であって、上記ガス区画室は破砕可能部材により閉塞され、且つ、上記液体飲料を消費する前に、使用者は上記破砕可能部材を好適に穿刺して上記ガスを放出することで上記容器内の該液体飲料を冷却し得るという氷不要方法を提供する。
【0005】
更に詳細には本発明は、飲料容器は長寸構成を有すると共に、該飲料容器は一端における口部を備えた飲料区画室を形成するという装置を提供する。別体的なガス区画室は、上記飲料区画室内で長手方向に延在すると共に圧縮ガスを受容かつ格納し、該ガス区画室は、上記飲料容器の上記口部の近傍の端部と、該ガス区画室の上記端部を通常的に覆う破砕可能部材とを有する。閉塞部材は、上記飲料区画室の上記口部を通常的に閉塞すると共に、上記ガス区画室の上記近傍端部の上記破砕可能カバーの上方にも延在する。上記容器内に収容された液体飲料を冷却するために上記ガス区画室の上記破砕可能カバーが先ず穿刺されて上記ガスを放出したか否かに関わらず、上記閉塞部材が取り外されたときには上記飲料区画室内の液体飲料が注ぎ出され得る様に、上記飲料区画室の上記口部の近傍である上記ガス区画室の上記端部は上記飲料区画室の上記口部の全体未満を占有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の装置および方法によれば、飲料容器の飲料区画室内に収容された液体飲料は、ガス区画室の端部の破砕可能部材を選択的に穿刺して該ガス区画室の内部のガスを放出することにより選択的に冷却され、その後に好適に注ぎ出される。故に、ガス区画室の破砕可能部材を穿刺してガスを放出しない限り、飲料容器内に何度でも飲料を充填して該飲料容器を反復的に使用し得ると共に、適宜な時期にガス区画室の破砕可能部材を穿刺し、飲料を冷却して提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
(図1a、図1bおよび図1cの実施例)
図1a、図1bおよび図1cに示された如く、本発明の装置は、長寸構成を有する飲料容器10であって、一端にて口部14を備えた飲料区画室12を形成するという飲料容器10を含んでいる。上記飲料区画室内においては、圧縮ガスを受容して格納するための別体的な区画室20が長手方向に延在する。ガス区画室20は、上記飲料容器の上記口部の近傍である端部22を有する。通常的に、区画室端部22を、破砕可能部材25が確実に覆っている。
【0008】
通常的に、飲料区画室12の上記口部を、閉塞部材30が覆い、該閉塞部材はまた、上記ガス区画室の近傍端部の破砕可能カバー25の上方にも延在する。閉塞部材30は好適には、容器10の頂部に対して螺着される。上記ガス区画室の端部22は、上記飲料区画室の上記口部の内側面積全体より少ない面積を占有する。閉塞部材30が取り外されたとき、上記ガス区画室の破砕可能カバー25がガスの放出のために穿刺されることで上記容器内の液体40を冷却したか否かに関わらず、上記飲料区画室内に収容された該液体は注ぎ出され得る。
【0009】
閉塞部材30の内側には穿刺デバイス50が通常的に固着され、該穿刺デバイスは、上記閉塞部材の取り外しの後で上記ガス区画室の上記破砕可能カバーを穿刺すべく作用可能である。図1aには、デバイス50の典型的形態を示す別体的な小寸図が示される。それはたとえば、一切の偶発的な動作を阻止するためにスプリング負荷され得る。穿刺デバイス50は、ユーザに対する偶発的な負傷を阻止するために該デバイスの切断用先端に対する保護材を有する必要はない。
【0010】
(図2a、図2bおよび図2cの実施例)
図2の代替実施例において、穿刺デバイス60は飲料容器に対して永続的には組み合わされない。このデバイスは好適には、缶切りまたは他の斯かる標準的デバイスと同一様式で、消費者により保持される。此処でも上記デバイスは好適にはスプリング負荷され、且つ、ユーザに対する偶発的な負傷を阻止するために該デバイスの切断用先端に対する保護材を有しても良い。
【0011】
(代替的形態)
本発明の重要な特徴は、上記飲料区画室の上記口部内におけるガス区画室の端部が該飲料区画室の該口部の全体幅より小さい幅を占有することから、上記ガス区画室の破砕可能カバーがガスの放出のために穿刺されることで上記容器内の液体を冷却したか否かに関わらず、上記閉塞部材すなわちキャップが取り外されたときに飲料区画室に収容された液体が注ぎ出され得るということである。換言すると上記飲料容器は依然として、冷たい飲み物用の氷不要容器として、または、冷たくない飲み物に対して使用され得る。
【0012】
特許法の要件に従うべく現在において好適な本発明の実施例が詳細に開示されたが、当業者により理解される可能的な改変例および代替的形態が在る。故に本発明の有効範囲は、添付の各請求項によってのみ限定されるものとする。
【0013】
(部材リスト)
10 飲料容器
12 飲料区画室
14 飲料区画室12の口部
20 圧縮ガスを格納する別体的区画室
22 飲料区画室12の口部14の近傍におけるガス区画室の端部
25 区画室端部22を通常的に確実に覆う破砕可能部材
30 飲料区画室12の口部を閉塞する閉塞部材
40 飲料区画室に収容された液体
50 容器10内に固着された穿刺デバイス
60 別体的で独立的な穿刺デバイス
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1a】本発明の新規な方法を実施する装置の一形態を示す部分的に断面とされ且つ部分的に分解された斜視図であり、穿刺デバイスは通常的に飲料容器内に保持されている。
【図1b】破砕可能カバーが穿刺されてガス区画室からガスが離脱しているときにおける図1aの装置の斜視図である。
【図1c】ガス区画室の破砕可能カバーが穿刺された後に飲料区画室から液体を注ぐ状況を示す上記装置の斜視図である。
【図2a】本発明の新規な方法を実施する装置の別形態を示す部分的に断面とされ且つ部分的に分解された斜視図であり、分離して小さく示された穿刺デバイスは通常的に飲料容器から別体的とされている。
【図2b】破砕可能カバーが穿刺デバイスにより穿刺されてガス区画室からガスが離脱しているときにおける図2aの装置の斜視図である。
【図2c】ガス区画室の破砕可能カバーが穿刺され且つ穿刺デバイスが取り外された後に飲料区画室から液体を注ぐ状況を示す上記装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0015】
10 飲料容器
12 飲料区画室
14 口部
20 ガス区画室
22 区画室端部
25 破砕可能部材/破砕可能カバー
30 閉塞部材
40 液体
50 穿刺デバイス
60 穿刺デバイス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を収容するだけでなく、圧縮ガスが充填された区画室をも収容する容器を供給することにより使用者に対して冷却済み飲料を提供する氷不要方法であって、
上記ガス区画室は破砕可能部材により閉塞され、且つ、
上記液体飲料を消費する前に、使用者は上記破砕可能部材を穿刺して上記ガスを放出することで上記容器内の該液体飲料を冷却する、
氷不要方法。
【請求項2】
使用者に対して冷却済み飲料を提供する装置であって、
当該装置は、飲料を収容するだけでなく、圧縮ガスが充填された区画室も有する飲料容器を備え、
上記ガス区画室は破砕可能部材により閉塞され、且つ、
当該装置は、上記液体飲料を消費する前に、使用者が上記破砕可能部材を穿刺して上記ガスを放出することで上記容器内の該液体飲料を冷却するに適している、
装置。
【請求項3】
前記飲料容器と協働して前記破砕可能部材を穿刺すべく作用し得る穿刺デバイスを更に含む、請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記穿刺デバイスは前記飲料容器に対して通常的には取付けられない、請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記穿刺デバイスは前記飲料容器に対して通常的に取付けられる、請求項3記載の装置。
【請求項6】
使用者に対して冷却済み飲料を提供する装置であって、
当該装置は、
長寸構成を有する飲料容器であって、一端における口部を備えた飲料区画室を形成するという飲料容器と、
上記飲料区画室内で長手方向に延在すると共に圧縮ガスを受容かつ格納する別体的なガス区画室であって、該ガス区画室は、上記飲料容器の上記口部の近傍の端部と、該端部を通常的に覆う破砕可能部材とを有するという別体的なガス区画室と、
上記飲料区画室の上記口部を通常的に閉塞する閉塞部材であって、上記ガス区画室の上記近傍端部の上記破砕可能カバーの上方にも延在するという閉塞部材とを備え、
上記ガス区画室の上記破砕可能カバーが先ず穿刺されて上記ガスを放出することにより上記容器内に収容された液体飲料を冷却したか否かに関わらず、上記閉塞部材が取り外されたときには上記飲料区画室内の液体飲料が注ぎ出され得る様に、上記飲料区画室の上記口部の近傍である上記ガス区画室の上記端部は上記飲料区画室の上記口部の全体未満を占有する、
装置。
【請求項7】
前記閉塞部材の内側に通常的に固着された穿刺デバイスであって、上記閉塞部材の取り外しの後で前記ガス区画室の前記破砕可能カバーを穿刺すべく作用可能であるという穿刺デバイスを付加的に含む、請求項6記載の装置。
【請求項8】
通常的には前記飲料容器とは別体的な穿刺デバイスであって、上記閉塞部材が取り外された後で前記ガス区画室の前記破砕可能カバーを穿刺すべく作用可能であるという穿刺デバイスを付加的に含む、請求項6記載の装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【公開番号】特開2008−184226(P2008−184226A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13212(P2008−13212)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(508024072)
【Fターム(参考)】