自律表面処理電気器具
【課題】移動ロボット真空掃除機のような自律表面処理電気器具、同じくこのような機械のための駆動配置を提供する。
【解決手段】駆動配置を有するシャーシと処理すべき表面にわたる電気器具の制御を可能にするように駆動配置に接続された制御システムとを含む自律表面処理電気器具であって、駆動配置は、少なくとも1つの牽引ユニットを含み、各牽引ユニットは、前輪及び後輪の周囲で制約された表面係合軌道を含み、前輪及び後輪は、床面に対向して前輪及び後輪の間を延びる軌道部分が傾斜昇降面を形成するように配置される。
【解決手段】駆動配置を有するシャーシと処理すべき表面にわたる電気器具の制御を可能にするように駆動配置に接続された制御システムとを含む自律表面処理電気器具であって、駆動配置は、少なくとも1つの牽引ユニットを含み、各牽引ユニットは、前輪及び後輪の周囲で制約された表面係合軌道を含み、前輪及び後輪は、床面に対向して前輪及び後輪の間を延びる軌道部分が傾斜昇降面を形成するように配置される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動ロボット真空掃除機のような自律表面処理電気器具に関し、同じくこのような機械のための駆動配置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動ロボットは、次第に一般的になり、宇宙探査、芝刈り、及び床掃除のような様々な分野で使用される。過去10年間は、特にロボット床掃除デバイス、特に真空掃除機の分野で急速な発展が見られており、その主目的は、床を掃除しながら自律的に及び控えめにユーザの住まいをナビゲートすることである。本発明は、ロボット真空掃除機との関連で説明することになるが、それはまた、一般的に、ロボット芝刈り機のようなあらゆるタイプの移動ロボットプラットホームに適用可能である。
【0003】
全ての移動ロボットに共通することは、駆動システムに対する要件である。ロボット床掃除機との関連で、一般的な手法は、ロボット本体に各側の車輪を提供することであり、各車輪は、独立して駆動可能である。従って、ロボットは、同じ速度で同じ方向に両輪を駆動することによって直線的に移動することができ、又は車輪の相対回転を変えることによって転回することができる。反対方向に両車輪を駆動することで、ロボットがスポットで回転することを可能にする。このようなシステムはまた、通常、本体の片側を支持しながら受動的に回転するキャスタとして作用するロボット本体の後方に向けて位置決めされた第3の車輪を含むことになる。このようなシステムの重要な利点は、それが、ロボットを高度に操作可能にし、また付加的なステアリング機構の必要性を回避するということである。このような駆動配置を使用する自律ロボット真空掃除機の例は、iRobotによるRoomba(登録商標)及びElectroluxによるTrilobite(登録商標)である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】EP1582132
【特許文献2】WO2008/009886
【特許文献3】WO00/38025
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような車輪付き移動ロボットの欠点は、物体を乗り超え又はケーブル又はラグのようなフロアカバーさえも乗り超え又はそれらに乗るその機能の限界である。
【0006】
代替の手法は、欧州特許出願番号EP1582132に示すように、自律床掃除機にトラック駆動配置を装着することである。このような配置は、軌道に固有のより大きな接触面によりグリップを改善する傾向がある。しかし、接触面が増加することにより、ロボット駆動システムは、滑脱の影響をより受けやすく、これは、それがロボットのナビゲーションシステムの中に誤りを導入するので不利である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
こうした背景の下で、本発明は、駆動配置を有するシャーシ及び処理すべき表面にわたって電気器具の制御を可能にするように駆動配置に接続した制御システムを含む自律表面処理電気器具を提供し、駆動配置は、少なくとも1つの牽引ユニットを含み、各牽引ユニットは、前輪及び後輪の周囲で制約された表面係合軌道を含み、前輪及び後輪は、床面に対向して前輪及び後輪の間を延びる軌道部分が傾斜昇降面を形成するように配置される。
【0008】
別の言い方をすれば、本発明は、モータユニットから駆動軸中心線に沿ってトランスミッションユニットから延びる駆動シャフトまで駆動を伝達するためのトランスミッションユニット、駆動シャフトの軸の周りで斜めに旋回するようにトランスミッションユニットに結合された振りアーム、駆動シャフトに装着されたスプロケット及び駆動シャフトから離れた振りアームの一部分上に装着され、駆動軸中心線に平行な軸の周りで回転可能である滑車、スプロケット及び滑車の周りで制約された軌道を含む移動ロボットのための駆動配置にあり、スプロケット及び滑車は、軌道が傾斜駆動面を呈するように配置される。
【0009】
処理すべき隣接面に対するこの傾斜昇降面は、処理すべき表面の欠陥、並びに例えば、電気ケーブル/コード又はラグの縁部のような隆起障害物を克服するようにロボットの機能を改善する。更に、水平に対して傾斜している後輪の前方の軌道の部分により、小さな接触面が維持され、これは、それが軌道の大部分が床面と接触状態にあった場合に受けると考えられる滑脱の範囲を被らないので、操作恩典を提供する。これは、特に、公知のタンク軌道構成によって例示するような細長接触面が、ロボットがスポットで転回するのを困難にするカーペット敷き面に当て嵌まる。これとは異なり、本発明の移動ロボットには、単純車輪と同じ方法でトラック昇降面の隆起利点及び小さな接触面の操作利点が設けられる。
【0010】
牽引ユニットを駆動するために、一実施形態では、制御システムからの指令に応答して前輪を駆動するモータを設けることができる。しかし、後輪も駆動輪とすることができることを認めるべきである。
【0011】
簡素化及び費用のために、モータは、電気モータ、より具体的にはブラシレスDCモータである。他の電動部は、例え費用及び重量が増大しても油圧式電動部などが可能である。
【0012】
前輪は、モータによって直接駆動することができるが、例示的な実施形態では、トランスミッションユニットは、モータから前輪まで駆動を伝達するように設けられる。それは、トルクを増加させて制御精度を保証しながら、モータの速度がギアダウンすることを可能にする。
【0013】
トランスミッションはまた、牽引ユニットを電気器具のシャーシに装着可能にすることができる装着部分を提供し、同じく連結部材を一端にピボット回転可能に装着することができ、後輪が装着される第2の端部を有する固定点を提供する。後輪は、従って、前輪の駆動軸の周りで斜めに旋回することができる。
【0014】
粗面、例えば、毛足の長いカーペットの上で移動する時に、改善された牽引が必要である。従って、駆動配置の強化において、付勢手段が、トランスミッションケースと処理すべき表面に向けて後輪を押圧しる連結部材の中間に設けられる。従って、シャーシが障害物又は表面特徴部との接触により上昇させられる場合、後輪は、表面と接触状態に押圧されることになり、従って、強力牽引を維持する。
【0015】
物体が軌道に絡むのを防止するために、連結部材は、前輪、後輪、及び軌道の内面によって境界付けられた容積を少なくとも部分的に充填する保護部材を含むことができる。これは、砂粒又は石のような物体が、軌道と車輪の間のニップに入る可能性を低下させ、従って、牽引ユニットの信頼性を改善する。
【0016】
更に別の牽引強化は、後輪の構成によって与えられる。後輪は、後輪の軌道係合面に隣接し、これよりも大きい直径を有するリム部分とすることができる。任意的に、リム部分は、軌道の外面と同じ半径方向位置まで延びることができ、円滑又は鋸歯状プロフィールを含むことができる。この実施形態では、リム部分は、軌道半径と同程度の半径まで延びるので、ロボットがラグ又はカーペットのような柔らかい表面の上で移動している状況では、軌道は、カーペットのパイルの中に沈む傾向があり、それによってリム部分の鋸歯状縁は、カーペットと係合してロボットの牽引を増大させる傾向がある。しかし、硬い表面に対して、軌道のみが床面と接触することになり、これは、ロボットの操作機能に恩典を与えることになる。
【0017】
本発明は、一般的に、移動ロボット及び自律床処理電気器具に適用されるが、特に、汚れ空気入口と清浄空気出口の間で空気流を発生させるための空気流発生器、及び空気流から汚れを分離するように汚れ空気入口と清浄空気出口の間の空気流路に配置された分離装置を含むロボット真空掃除機において有用性がある。
【0018】
本発明をより容易に理解することができるように、ここで、単に一例として添付の図面を以下に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態による移動ロボットの正面斜視図である。
【図2】図1の移動ロボットの下から見た図である。
【図3】主要アセンブリを示す本発明の移動ロボットの分解斜視図である。
【図4】移動ロボットのシャーシの正面斜視図である。
【図5a】移動ロボットの牽引ユニットのいずれかの側から見た斜視図である。
【図5b】移動ロボットの牽引ユニットのいずれかの側から見た斜視図である。
【図6】図5a及び図5bの牽引ユニットの側面図及び表面に対するその向きを示す図である。
【図7】線A−Aに沿った図6の牽引ユニットの断面図である。
【図8】図5a、図5b、及び図6の牽引ユニットの分解斜視図である。
【図9】3つの振りアーム位置に示す図6の牽引ユニットの側面図である。
【図10】移動ロボットのシャーシの正面図である。
【図11】移動ロボットのシャーシの背面図である。
【図12】移動ロボットの主本体の下から見た図である。
【図13a】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図13b】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図13c】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図13d】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図14】移動ロボットの概略システム図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面のうちの図1、図2、図3、図4、及び図5を参照すると、ロボット真空掃除機2(以下では「ロボット」)の形態の自律表面処理電気器具は、シャーシ(又はソールプレート)4、シャーシ4上に担持された本体6、シャーシ4上に装着可能であり、ほぼ円形のプロフィールを有するロボット2を提供するほぼ円形の外側カバー8、及び本体6の前方部分に担持され、外側カバー8の相補的成形切り欠き12を通して突出する分離装置10の4つの主なアセンブリを有する主本体を含む。
【0021】
本明細書の目的のために、ロボットとの関連の用語「前部」及び「後部」は、作動中のその前方及び逆方向の意味で使用されることになり、分離装置10は、ロボットの前部に位置決めされる。同様に、用語「左」及び「右」は、ロボットの前方移動の方向を基準にして使用されることになる。図1から見ることができるように、ロボット2の主本体は、大部分は操作性の理由のために比較的短い円筒の一般形態を有し、従って、ロボットが移動する表面に対して実質的に垂直に延びる円筒軸線「C」を有する。従って、円筒軸線Cは、ロボット2の前後方向に向けられたロボットの縦軸線「L」に対して実質的に垂直に延びるので、分離装置10の中心を通過する。主本体の直径は、好ましくは、200mmから300mm、より好ましくは、220mmから250mmである。最も好ましくは、主本体は、特に操作性と清浄化効率の間の有効な妥協策であることが見出されている230mmの直径を有する。
【0022】
シャーシ4は、ロボット2のいくつかの構成要素を支持し、好ましくは、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)のような高強度射出成形プラスチック材料から製造されるが、シャーシ4はまた、アルミニウム又は鋼のような適切な金属又は炭素繊維複合材のような複合材料から作ることができる。説明するように、シャーシ4の主な機能は、駆動プラットホームのようなものであり、ロボットが移動する表面を掃除するための掃除装置を担持することである。
【0023】
詳細に図3及び図4を参照すると、シャーシ4の前部部分14は、比較的平坦及びトレイ状の形態であり、ロボット2の前部を形成する湾曲プロー15を形成する。シャーシの前部部分14の各フランクは、凹部16、18を有し、その凹部にそれぞれの牽引ユニット20が装着可能である。図2及び図3は、牽引ユニット20を取り付けたシャーシ4を示し、図4は、牽引ユニット20を取り付けていないシャーシ4を示す点に注意されたい。
【0024】
牽引ユニット20の対は、シャーシ4の両側に位置して独立して作動可能であり、ロボットが前方及び逆方向に駆動されることを可能にし、左又は右に向けて湾曲経路に従い、又は牽引ユニット20の回転の速度及び方向に応じていずれの方向のスポットにも向く。このような配置は、時に差動ドライブとして公知であり、牽引ユニット20の詳細は、明細書の後半で更に完全に説明することになる。
【0025】
シャーシ4の比較的狭い前部部分14は、ほぼ円筒形を有する掃除機ヘッド24を含み、かつ実質的にその縦軸線「L」に対してシャーシ4の幅にわたって横に延びる後部部分22の中に広がる。
【0026】
ロボット2の下部を示す図2を同様に参照すると、掃除機ヘッド24は、支持面を向いてロボット2が作動している時に汚れ及びデブリが吸い込まれる矩形の吸引開口部26を形成する。細長ブラシバー28は、掃除機ヘッド24に収容され、従来の方式で減速ギア及び駆動ベルト配置32を通じて電気モータ30によって駆動されるが、専ら歯車付きトランスミッションのような他の駆動構成も考えられている。
【0027】
シャーシ4の下部は、その前方縁部において傾斜ノーズを形成する吸引開口部26の前方に延びる細長ソールプレート部分25を特徴とする。ソールプレート上の複数のチャンネル33(それらのうちの2つのみを簡略化するためにラベル付きにした)は、吸引開口部26に向けて引き込まれる汚れ空気のための経路を提供する。シャーシ4の下部はまた、それが床面の上に静止しているか又は床面の上で移動している時にシャーシ4に対して更に別の軸受点を提供する複数(図示の実施形態では4つ)の受動輪又はローラ31を担持する。ローラ31は、その下部が、床面に対して平行な向きにあるようにシャーシを支持する点に注意されたい。更に、車輪又はローラが好ましいが、それらはまた、スキッド又は羽根車のような硬い軸受点として具現化することができる。
【0028】
この実施形態では、掃除機ヘッド24及びシャーシ4は、単一プラスチック成形であり、従って、掃除機ヘッド24は、シャーシ4と一体化される。しかし、これは、そうである必要はなく、2つの構成要素は、分離することができ、掃除機ヘッド24は、当業者には明らかであると考えられるようなスクリュー又は適切な結合技術によってシャーシ4に適切に固定される。
【0029】
掃除機ヘッド24は、シャーシ4の縁部まで延びてロボットのカバー8と一線である第1及び第2の端面27、29を有する。図2及び図3におけるような水平又は平面プロフィールで考えると、掃除機ヘッド24の端面27、29は、平坦であり、ロボット2の横方向軸線「X」に沿って正反対の点にあるカバー8の接線(「T」としてラベル付きにした)で延びることを見ることができる。この利点は、掃除機ヘッド24が、ロボットが「壁伝い」モードで横切ると部屋の壁の非常に近くで作動させることができ、それによって壁に至るまで掃除することができるという点である。更に、掃除機ヘッド24の端面27、29は、ロボット2の両側まで接線方向に延びるので、壁がロボット2の右側にあろうと又は左側にあろうと壁に至るまで掃除することができる。また、有用な縁部清浄化機能は、カバー8の機内及び実質的に横方向軸線Xに位置する牽引ユニット20によって高められ、カバー8及び従って同じく掃除機ヘッド24の端面27、29が、壁伝いの作動中に殆ど壁と接触しているように、ロボットを操作することができることを意味する点に注意されたい。
【0030】
掃除作動中に吸引開口部26に吸い込まれた汚れは、掃除機ヘッド24から上方に延びてそれが前方に面するまで約90°の円弧を通してシャーシ4の前方に向けて湾曲する導管34を通じて掃除機ヘッド24を出る。導管34は、本体6上に設けられた相補的成形ダクト42と係合するような形状にされた可撓性ベローズ配置38を有する矩形口部36で終端する。
【0031】
ダクト42は、本体6の前部部分46上に設けられ、ほぼ円形のベースプラットホーム48を有する前方のほぼ半円筒凹部50の中に開放する。凹部50及びプラットホーム48は、ドッキング部分を備え、その中に、使用時には分離装置10が装着され、次に、空にする目的のために分離装置10を外すことができる。
【0032】
この実施形態では、分離装置10は、その内容が本明細書において引用により組み込まれているWO2008/009886に開示されているようなサイクロン分離器から構成される点に注意されたい。このような分離装置の構成は、公知であり、分離装置は、それが一杯になる時に装置10を空にすることを可能にするように、簡易着脱締結手段のような好ましい機構によって本体6に取外し可能に取り付けることができるということを除き、本明細書ではこれ以上述べないことにする。分離装置10の性質は、本発明に重要でなく、サイクロン分離装置は、代わりに、当業技術で公知の他の手段、例えば、分離装置のうちのフィルタ膜、多孔質ボックスフィルタ、又は一部の他の形態によって空気流から汚れを分離することができる。真空掃除機ではない装置の実施形態に対して、本体は、機械によって実施する作業に適切な機器を収容することができる。例えば、床研磨機に対して、主本体は、液体ワックスを保管するためのタンクを収容することができる。
【0033】
分離装置10がドッキング部分50に係合する時に、分離装置10の汚れ空気入口52は、ダクト42によって受け入れられ、ダクト42の他端は、ブラシバー導管34の口部36に接続可能であり、その結果、ダクト42は、掃除機ヘッド24からの汚れ空気を分離装置10に移送するようにする。ベローズ38は、それが、一部の角度ミスアラインメントにも関わらず分離装置10の汚れ空気入口52と密封的に嵌合することができるように、ある程度の復元力でダクト34の口部36を設けることができる。ベローズとして本明細書では説明するが、ダクト34にはまた、可撓性ゴムのカフシールのような代替の弾性シールを含んで汚れ空気入口52と係合することができる。
【0034】
汚れ空気は、この実施形態では、電動モータである空気流発生器と本体6の左側に位置するモータハウジング60に位置するファンユニット(図示せず)とによって分離装置10を通して引き込まれる。モータハウジング60は、ドッキング部分50の円筒成形壁において開放し、それによって分離装置10の円筒曲率と適合する湾曲入口口部62を含む。図4には示していないが、分離装置10は、分離装置10がドッキング部分50において係合する時に、入口口部62と位置合わせした清浄空気出口を含む。使用時には、吸引モータは、モータ入口口部62の領域において低圧を生成するように作動可能であり、それによって汚れ空気入口52から清浄空気出口まで導管34及びダクト42を通して及び分離装置10を通して掃除機ヘッド24の吸引開口部26から空気流路に沿って汚れ空気を引き込む。清浄空気は、次に、モータハウジング60を通過し、フィルタ処理した清浄空気出口61を通してロボット2の後部から排出される。
【0035】
カバー8は、図3の本体6から分離され、図1にそれに固定して示されている。シャーシ4及び本体6は、ロボットの大部分の機能構成要素を担持するので、カバー8は、大部分は保護シェルとして機能を果たし、ユーザ制御インタフェース70を担持するための外皮を提供する。
【0036】
カバー8は、ほぼ円筒側壁71及び平坦上面72を含み、これは、ドッキング部分50の形状を補完するような形状にされた一部円形の切り欠き12及び円筒分離装置10を除いて、本体6の平面プロフィールに対応する実質的に円形のプロフィールを提供する。更に、カバー8の平坦上面72は、分離装置10の上面10aと同一平面上にあり、これは、従って、それが主本体上に装着される時にカバー8と同一平面に着座することを見ることができる。
【0037】
特に図1及び図3に見ることができるように、カバー8の一部円形の切り欠き12及び本体6の半円筒凹部50は、ドッキング部分を提供し、馬蹄形ベイは、分離装置10のいずれかの側に位置し、ドッキング部分50の前部から突出する装置10の約5%から40%、好ましくは、20%を残す2つの突き出た突出部又はアーム73を形成する。従って、分離装置10の一部分は、カバー8がロボット2の主本体上の所定位置で時でさえも露出されたままであり、これは、空にする目的のために分離装置10へのユーザの容易なアクセスを提供する。
【0038】
側壁71の対向する部分は、カバー8が本体6に接続される時に、掃除機ヘッド24のそれぞれの端部27、29にわたって嵌合するアーチ形凹部74(図3に1つだけ示す)を含む。図1で見ることができるように、物体との衝突の場合にそれらの間で相対移動を考慮するように、間隙が、掃除機ヘッド24の端部とそれぞれのアーチ74の間に存在する。
【0039】
側壁71の上縁上に、カバー8は、ハンドル76が、カバー8の上側周縁上の相補的成形凹部80の中に嵌合する第1の収容位置とそれが上方に延びる展開位置との間の2つの正反対の隆起78の周りでピボット回転可能である半円形の担持ハンドル76を含む(図1にゴーストに示す)。収容位置では、ハンドルは、カバー8の「クリーン」円形プロフィールを維持し、ロボット2の通常作動中に使用の妨げにならない。同様に、この位置では、ハンドルは、ロボット2が作動している時にフィルタドアが誤って取り外れるのを防止する閉鎖位置の中にロボットの後部フィルタドア(図示せず)をロックするように機能する。
【0040】
作動中に、ロボット2は、それ自体をその環境の周りで自動的に推進することができ、再充電可能なバッテリパック(図示せず)で動く。これを達成するために、ロボット2は、バッテリパック、牽引ユニット20、及び例えば赤外線及び超音波送信機を含む適切なセンサ一式に接続された適切な制御手段を担持し、本体6の前部左及び右側に受け入れる。センサ一式82は、周囲の様々な特徴部からのロボットの距離、並びにこの特徴部のサイズ及び形状を表す情報を制御手段に提供する。更に、制御手段は、それらの構成要素を適正に駆動させて制御するために、吸引ファンモータ及びブラシバーモータに接続される。制御手段は、従って、清掃される部屋の周囲でロボット2をナビゲートするために、牽引ユニット20を制御するように作動可能である。ロボット真空掃除機を作動及びナビゲートする詳細な方法は、本発明に対して必須ではなく、いくつかのこのような制御方法は、当業技術で公知である点に注意されたい。例えば、1つの詳細な作動方法は、WO00/38025により詳細に説明されており、そのナビゲーションシステムでは、光検出装置が使用される。これは、光検出装置によって検出された光レベルが、予め光検出装置によって検出された光レベルと同じか又は実質的に同じである時を識別することによって掃除機がそれ自体を部屋の中に位置付けることを可能にする。
【0041】
シャーシ4、本体6、及びカバー8を説明するが、牽引ユニット20は、明確にするために単一の牽引ユニット20の様々な斜視、断面、及び分解組立図を示す図5から図9を参照してここで以下により詳細に説明する。
【0042】
概観では、牽引ユニット20は、トランスミッションケース90、リンケージ部材92又は「振りアーム」、第1及び第2の滑車輪94、96、及び滑車輪94、96の周囲に制約された軌道又は連続ベルト98を含む。
【0043】
トランスミッションケース90は、トランスミッションケース90の一端の機内側に装着された入力電動モジュール100と、トランスミッションケース90の駆動側から、すなわち、モータモジュール100が装着されたトランスミッションケース90の他方側から突出する出力駆動シャフト102との間を延びる伝動システムを収容する。モータモジュール100は、この実施形態では、モータが信頼性があり効率的であるのでブラシレスDCモータであるが、これは、他のタイプのモータ、例えば、ブラシ付きDCモータ、ステッパモータ、又は同等の油圧式ドライブが使用されるのを排除しない。上述のように、モータモジュール100は、電力及び制御信号を受信するように制御手段と接続され、この目的のために一体化電気コネクタ104が設けられている。伝動システムは、この実施形態では、システムが信頼性があり、小型で軽量であるので、利用可能トルクを増加させながらモータモジュール100の速度をギアダウンさせる伝動ホイール配置である。しかし、他の伝動装置の配置は、ベルト又は油圧式トランスミッション配置のような本発明の関連の中で考えられている。
【0044】
牽引ユニット20は、従って、駆動、伝動、及び床係合機能を内蔵型及び独立駆動型ユニットの中に統合し、かつ複数のファスナ91(この実施形態では4つのファスナ)、例えば、シャーシ4の凹部の周囲に形成された対応する装着ラグ93の中に受け入れられるスクリュー又はボルトによってシャーシ4に容易に装着される。
【0045】
牽引ユニット20は、ロボット2が前方に移動している時に第1の滑車輪94が先行位置にあるようにシャーシに装着可能である。この実施形態では、前輪94は駆動輪であり、圧入によって駆動シャフト102の上で受け入れ可能である中心ボア104を含む。前輪94はまた、それが、対の駆動輪であるのでスプロケットと呼ぶことができる。駆動シャフト102から前輪94までの駆動力の伝達を改善するために、滑車輪の中心ボア104には、駆動シャフト上の対応する外部キーと嵌合するように内部キーを付けることができる。シャフトに取り付けた一部円形のクリップ(サークリップ)のような滑車輪をシャフトに固定する代替の方法も考えられている。
【0046】
振りアーム92は、それと前輪94の間のトランスミッションケース90に装着された先行端を含み、駆動シャフト102の周りでピボット回転するように装着される。振りアーム92の装着装置108に位置するブッシュ106は、駆動シャフト102が突出するトランスミッションケース90の外向きに突き出た差込口110上で受け入れられる。ブッシュ106は、従って、差込口110と振りアーム92の中間に軸受面を提供し、振りアーム92が円滑にピボット回転し、トランスミッションケース90に対する広がりを防止することを可能にする。ブッシュ106は、好ましくは、必要な低摩擦面に更に高強度を与えるポリアミドのような好ましい工学プラスチックから作られる。しかし、ブッシュ106はまた、同様に必要な摩擦及び強度特性を与えると考えられるアルミニウム、鋼、又はそれらの合金のような金属でも作ることができる。
【0047】
組立図に示すように、振りアーム92は、差込口110上に装着され、前輪94は、振りアーム92の先行端の機外の駆動シャフト102に装着される。スタブアクスル112は、振りアーム92の反対側又は「後」端上に位置するボアの中に圧入され、駆動シャフト102の軸に対して平行な回転軸に沿って後部滑車輪96又は「後輪」のための装着シャフトを形成する。後輪96は、軸受ブッシュ114が圧入で受け入れられる中心ボア113を含む。ブッシュ114は、ブッシュ及び従って同じく後輪96が振りアーム92に対して回転可能であるように滑り嵌めでアクスル112の上に受け入れられる。サークリップ116は、後輪をアクスル112に固定する。
【0048】
連続ベルト又は軌道98は、ロボット2と床面の間にインタフェースを提供し、この実施形態では、ロボットが表面にわたって移動し、表面組織及び輪郭の変化を切り抜ける時にロボットに高グリップ性を与える丈夫なゴム引き材料である。図には示していないが、ベルト98は、起伏の多い領域にわたって牽引を増大させるためにトレッドパターンを設けることができる。
【0049】
同様に、図には示していないが、ベルト98の内面98aは、ベルト98がホイール94上で滑る可能性を低下させる前輪94の円周面上に設けられた相補的歯形成94aと係合するように鋸歯状又は歯状にされる。この実施形態では、後輪96は、相補的歯形成を支持しないが、これは、必要に応じて設けることができる。ベルトが後輪96から滑り落ちるのを防ぐために、円周リップ96a、96bが、その内側及び外側リム上に設けられる。前輪94に関しては、円周リップ94bは、ベルト98が、振りアーム92の隣接する部分により内側リムから滑り落ちる恐れはないので、その外側リム上のみに設けられる。
【0050】
認められるように、振りアーム92は、前輪及び後輪94、96を離間した関係に固定し、後輪96が前輪94の周りで斜めに旋回することを許容する。振りアーム92の最大限及び最小限の角度移動量は、トランスミッションケース90の駆動側から突出する対向する円弧状の上部及び下部止め部材122a、122bによって定められる。振りアーム92の機内側から延びるスタブ又はピン124は、振りアーム92の移動量の範囲を定めるように止め具122a、122bと係合可能である。
【0051】
牽引ユニット20はまた、振りアーム92の前方部分から上方に延びる装着ブラケット126とトランスミッションケース90の後方部分から突き出たピン128の間の緊張下で装着されたコイルバネ118の形態の振りアーム付勢手段を含む。バネ118は、使用時には、床面と係合して後輪96を付勢するように機能し、これは、ロボット2が、毛足の長いカーペットのような凸凹の表面を確実に通過し、又は電気ケーブルのような障害物を克服する時の牽引を改善する。図9は、振りアーム92の移動の範囲にわたって牽引ユニット20の3つの例示的な位置を示している。
【0052】
例示的な実施形態では、牽引を単に改善するために後輪96を下方に押圧するように、ピン124が上側止め具122aと係合し、バネ118が緊張下で作用するようにロール2が表面上に着座している時に、振りアーム92は、その「最小移動位置」にある。しかし、より強力なバネ118はまた、表面上に設置する時にロボットが牽引ユニット上に懸架するように使用することができることを認めるべきである。
【0053】
図6は、ロボット2が静止している時の床面Fに対するホイール94、96の相対位置を示し、その位置で、振りアーム92は、その最小限の移動量になり、ピン124は、上部止め具122aと係合する。この位置では、後輪96の周囲の軌道98の一部分は、床面との接触面130を形成するのに対して、接触面の前方の前輪まで延びる軌道98の一部分は、前輪94と比較して後輪96のより大きな半径により床面Fに対して傾斜している。これは、床面の欠陥、並びに例えば電気ケーブル/コード又はラグの縁部のような隆起障害物を克服するようにロボット2の機能を改善する傾斜昇降面を牽引ユニット20に与える。傾斜昇降面は、ロボットのシャーシの下部が、移動している表面に平行な向きにあり、特に複数のローラ31によってこの向きで支持される時に設けられる点に注意されたい。
【0054】
この実施形態では、傾斜軌道面は、大部分は、前輪94よりも大きい直径を有する後輪96の結果であるが、同程度の結果は、車輪が同じ直径のものであった場合に得られると考えられるが、振りアーム92は、最小移動位置の時により急勾配で下向きに角度をなすように構成されることを認めるべきである。同様に、振りアーム92は、様々な領域にわたって移動する時に、床面上で押し下げる機能を後輪96に与えるが、傾斜軌道面にはまた、シャーシ4に対して固定位置で前輪及び後輪94、96を含むことができる点に注意されたい。傾斜軌道を設けるために、後輪は、前輪よりも大きい直径とすることができる。代替的に又はそれに加えて、後輪の中心軸は、前輪の中心に比較して下部水平面にある可能性がある。
【0055】
簡単なホイールと比較して傾斜軌道98の上昇機能の改善に加えて、牽引ユニット20は、軌道98の大部分が床面と接触状態にある場合に受けると考えられる滑脱の程度を被らないので、牽引ユニット20は、操作恩典を提供するその単一後輪96によって小さい接触面130を維持する。
【0056】
更に別の牽引強化は、ホイール96の機内側部上のリップ96aよりも更に半径方向外向きに延びる後輪96の外側リップ96bによって与えられる。図6に明瞭に示すように、外側リップ96bは、軌道98の外面と殆ど同じ半径まで延び、その縁部には、歯状又は鋸歯状形態が設けられる。この恩典は、ロボットが、ラグ又はカーペットのような柔らかい表面にわたって移動している環境において、軌道98は、カーペットのパイルの中に沈む傾向があり、それによって外側リップ96bの鋸歯状縁が、カーペットと係合してロボットの牽引を増大させるという点である。しかし、硬い表面に対して、軌道98のみが床面と接触することになり、これは、ロボットの操作機能に恩典を与えることになる。
【0057】
更に別の恩典は、軌道配置により、遥かに大きな単一ホイールの上昇機能を与える点であるが、全幅掃除を行う上で重要なロボットの横方向軸線のごく近くにブラシバーを位置することを可能にする大きな寸法ではない。この実施形態で見ることができるように、後輪96の回転軸は、ロボットの横方向軸線と実質的に一線であり、これは、操作性に恩典を与える。掃除機ヘッドは、牽引ユニット20のすぐ近くに位置することができ、この実施形態では、掃除機ヘッドの軸は、ロボットの横方向軸線から約48mm離間しているが、掃除機ヘッドが主本体の外側エンベロープから突出する量を最小にするために、最大60mmまでの間隔は、受け入れ可能であるように考えられている。
【0058】
代替的な実施形態(図示せず)では、外側リップ96bの深さ及び厚みは、リップ96bの表面が、後輪96を取り囲む軌道98の外面と並んで置かれるように増大し、実際に、軌道98の表面の横拡張をもたらす。それによって一部の環境においては望ましい場合がある硬い表面上でも接触面130の面積を増加させる。この実施形態では、上昇機能はまた、軌道98の縦方向に接触面を増加させることなく傾斜軌道面によって保持されることを認めるべきである。
【0059】
上述のように、ロボット2の牽引ユニット20は、深いパイルラグ及びカーペットにわたって移動し、また床などに床面の間の小さな段の上にある電気ケーブルのような障害物を確実に通過する機能を改善する。しかし、「キャタピラ」型駆動ユニットは、ホイールとベルトの間のニップにおけるデブリの侵入に対して脆弱である可能性がある。これを防ぐために、振りアーム92は、前輪及び後輪94、96の対向する部分及び軌道98の内面によって境界付けられた空間の振りアーム92から外向きに延びる隆起ブロック状部分132を更に含む。デブリ案内ブロック132の側面132a、132b、132c、132dは、ホイール94、96及びベルト98の隣接面に密接に隣接して着座するような形状にされるが、ブロック132の機外の面134は、ホイール94、96の外面とほぼ並んで終端する。ブロック132は、従って、ホイール94、96の間の実質的に全ての容積に対応するような形状にされるので、砂粒又は石のようなデブリが駆動配置に絡むのを防止する。ブロック132は、固体とすることができるが、この実施形態では、ブロック132は、バネアーム92の重量及びその費用も低減する開口部136を含む。ブロック132は、好ましくは、振りアーム92と一体化されるが、ブロック132はまた、振りアームに、例えば、クリップ、スクリュー、又は接着剤によって適正に固定された個別の構成要素とすることができる。任意的に、ブロックは、ベルトによって形成された境界のような形状にされたプレート部材を担持することができる。これは、駆動配置への汚れ侵入の可能性を更に低下させると考えられる。
【0060】
ここで図10、図11、及び図12を参照すると、それらは、互いの間で相対摺動移動を可能にするように本体6をシャーシ4に取り付ける方法と、その経路において物体との衝突に関する情報を集めるようにロボット2によってこの相対移動を使用する方法とを示している。
【0061】
シャーシ4と本体6との間で相対摺動移動を可能にするために、前部及び後部係合手段は、それらが、垂直方向に、すなわち、ロボット2の縦方向軸線Lに垂直な方向に分離できないように、シャーシ4及び本体6を互いに固定するが、僅かに互いに対して摺動することが許容される。
【0062】
初めに主本体の前部部分に移ると、図11に最も良く示すように、前部係合手段は、本体6の前部部分に、具体的にはプラットホーム48の中心位置に形成された長円形、レーストラック/スタジアム、又は傍円台形のような形状にされた中心に位置する細長スロット状開口部140を含む。ガジオンピン142の形態の摺動可能ピボット部材は、開口部を通して受け入れられ、かつ開口部140の下に少し延びるスリーブ区画142a及び上側フランジ142bを含む。
【0063】
係合手段はまた、壁のある凹部144の形態のシャーシ4の前方部分上に相補的構造を含み、これはまた、プラットホーム48の開口部140の形状に対応するような形状にされたレーストラック/スタジアムである。本体6は、プラットホーム140上の開口部140が、シャーシ4の凹部144を覆うようにシャーシ4上に装着可能である。ガジオンピン142は、次に、スクリューのような好ましい機械的ファスナによって凹部144の床に固定され、ガジオンピン142は、図10の凹部144のその位置にゴーストで示されている。本体6は、従って、垂直分離に対してシャーシ4に接合される。しかし、ガジオンピン142は、開口部140に摺動可能に保持されながら動かないようにシャーシ4に固定されるので、本体6は、ガジオンピン142に対して摺動することができ、その丸い形状によりその周りで斜めにピボット回転することができる。
【0064】
シャーシ4の前方部分はまた、一方は凹部144のいずれかの側に位置する2つのチャンネル145を含み、それらは、本体6の下部、特に、開口部140のいずれかの側のプラットホーム48上に設けられたそれぞれのローラ147に対して支持面として機能を果たす。ローラ147は、シャーシ4上に本体6を支持し、2つの部品の間で滑らかな摺動移動を容易にし、図10にゴースト形態で示されている。
【0065】
後部係合手段は、シャーシ4に対して本体6の後部部分150の移動を制約する。図11と図12の比較から、掃除機ヘッド24の背後のシャーシ4の後部部分146は、それによって本体6の後部部分150がシャーシ4に接続される固定装着としても機能を果たすバンプ検出手段148を含むことを見ることができる。
【0066】
バンプ検出手段の各側部は、本体支持手段を含み、両本体支持手段は、同一であるので、簡略化するために一方のみを以下に詳細に説明する。本体支持手段は、シャーシ154に形成されたくぼんだ凹部154に着座するスリーブ様管状支持部材152を含む。この実施形態では、くぼんだ凹部154は、シャーシ4の後部部分146にわたって固定されたプレート部材155の形態の取外し可能シャーシ部分に設けられる。しかし、凹部154は、同様にシャーシ4の一体化部分とすることができる。
【0067】
バネ156は、その下端にあるシャーシ154に接続されてスリーブ部材152を通って延び、バネの端部は、小穴158に終端する。スリーブ152及びバネ156は、本体6がシャーシ4の上に装着される時に、ソケット160がスリーブ152の上端が位置する隆起壁160aを含む本体6の下部で相補的ソケット160と係合する。このように装着する時に、バネ156は、ソケット160の中心開口部162の中に延び、小穴158は、本体6内の固定ピンに固定される。固定ピンは、図に示されていないが、バネを取り付けることができるあらゆるピン又は好ましい固定点とすることができる点に注意されたい。
【0068】
支持スリーブ部材152は、シャーシ4と本体6の間に移動可能に装着されるので、スリーブ部材152は、本体152がロボットの縦軸線「L」に沿って直線的に「振動する」ことを可能にするが、本体6の後部部分が斜めに旋回することを可能にするあらゆる方向に傾けることができ、ここで更に説明するように後部係合手段によって制約するように約10度だけガジオンピン142の周りでピボット回転する。この実施形態では、バネ156は、自己向心力を支持スリーブ部材152に与え、それらは、スリーブ部材152を直立位置の中に付勢し、この作用はまた、リセット力をバンプ検出システムに与える。代替的な実施形態(図示せず)では、支持スリーブ部材152は、中実とすることができ、シャーシに対する本体の位置を「リセット」する力は、代替の付勢機構によって与えることができる。
【0069】
スリーブ部材152は、本体6が一定量の横方向移動によってシャーシ4上に「乗る」ことを可能にするが、それらは、垂直分離に対して本体6の後部部分150をシャーシ4に確実に接続しない。この目的のために、バンプ検出手段148は、シャーシ4上に設けられたそれぞれのピン164、166と係合する本体6上に設けられたポスト又はロッド160、162の形態の第1及び第2の案内部材を含む。図12で見ることができるように、ピン164、166は、プレート部材155に形成されたそれぞれの窓168、170を通って延び、そこでそれぞれの座金172、174によって保持される。本体6の後部部分150をシャーシ4の後部部分146の上に装着するために、案内部材160、162は、それらがそれらのそれぞれの座金172、174と接触するまでピン164、166の上に押し込み圧入される。本体6の後部部分150の移動は、従って、制約され、窓が案内軌道として機能を果たすように、窓168、170の形状に適合する。この実施形態では、窓168、170は、ほぼ三角形の形状であるので、これは、本体6がガジオンピン142に対して直線的に摺動するが、窓168、170によって設定された移動量限界内でその周りで斜めに旋回することを許容することになる。しかし、本体6の許容移動は、窓168、170の適切な再形成によって変更することができる点に注意されたい。
【0070】
バンプ検出手段148はまた、シャーシ4に対する本体6の移動を検出するための切換手段180を含む。切換手段180は、本体6がシャーシ4に装着される時に、シャーシ4の後部部分146の中心部分に設けられたアクチュエータ182のいずれかの側部に位置する本体6の後部部分150の下部に設けられた第1及び第2の小型のスナップ作動スイッチ180a、180b(「マイクロスイッチ」としても公知である)を含む。この実施形態では、アクチュエータ182は、スイッチ180a、180bを起動するための傾斜前縁を有する楔形の形態を取る。図には示していないが、スイッチ180a、180bは、ロボットの制御手段と接続される。楔形アクチュエータ182に対するスイッチ180a、180bの位置は、図12に示されており、スイッチ180a、180bは、点線で示されている点に注意されたい。図示のように、スイッチ180a、180bは、それらの起動アーム183が、直接隣接して楔形アクチュエータ182の傾斜前方縁部のいずれかの側に位置決めされるように位置決めされる。
【0071】
スイッチ180a、180bは、ロボット2が、ロボットが部屋の周囲で掃除タスクをナビゲートしている時に障害物と衝突する状況において起動される。このようなバンプ検出機器は、このようなロボットの感知及びマッピングシステムが当てにならない可能性があり、時間に間に合うように障害物が検出されない場合があるので自律真空掃除機に対して望ましい。他のロボット真空掃除機は、衝突を検出するための手段が必須になる「ランダム跳ね返り」手法で作動する。従って、バンプ検出機器は、ロボットが回避作用を取ることができるように衝突を検出すべきである。例えば、制御手段は、単にロボットを反転し、次に、異なる方向に前方移動を取り、又は代替的に前方移動を止めて90°又は180°回転させ、次に、再び前方移動を取るように判断することができる。
【0072】
スイッチ180a、180bの起動は、ここで、異なるバンプ状況下のシャーシ4、本体6、及びバンプ検出手段を表す概略図を示す図13a、図13b、図13c、及び図13dを参照して説明する。以下の図では、前図と共通の部品は、同じ参照番号で呼ばれる。
【0073】
図13aは、本体6、シャーシ4、ガジオンピン142、本体ピボット開口部140、スイッチ180a、180b、及び非衝突位置の楔形アクチュエータ182の相対位置を示している。図示のように、いずれのスイッチ180a、180bも、参照記号「X」によって示すように起動していない。
【0074】
図13bは、矢印Cによって示すように「真正面の」位置で障害物と衝突状態のロボット2を示している。本体6は、直線的に後方に、すなわち、その縦軸線Lに沿って移動することを可能にし、従って、2つのスイッチ180a、180bは、楔形アクチュエータ182に対して後方に移動し、それによってチェックマークによって示すように実質的に同時にスイッチ180a、180bをトリガする。
【0075】
代替的に、ロボット2が、図13cの矢印Cによって示すようにその右側で障害物と衝突する場合、本体6は、左にガジオンピン142の周りで旋回させられることになり、それらの状況では、スイッチ180a、180bは、アクチュエータ182に対して左に移動することになり、その結果、右側スイッチ180bは、スイッチ180bのためのチェックマークによって示すように左側スイッチ180aの起動の前に起動される。
【0076】
反対に、ロボット2が、図13dの矢印Cによって示すようにその左側で障害物と衝突する場合、本体6は、右に旋回させられることになり、その場合には、スイッチ180a、180bは、アクチュエータ182に対して右に移動することになり、これは、従って、スイッチ180aのためのチェックマークによって示すように右側スイッチ180bの前に左側スイッチ180aをトリガする。
【0077】
図13c及び図13dに示す斜角衝突において、スイッチ180a、180bのうちの一方のみが起動するように示されているが、このような衝突はまた、スイッチのうちの他方を例え最初に起動したスイッチよりも後であっても起動することができることを認めるべきである。
【0078】
スイッチ180a、180bは、ロボットの制御手段に接続されるので、制御手段は、スイッチ180a、180bのトリガをモニタすることによって衝突の方向と、スイッチのトリガイベントの間の相対的タイミングとを識別することができる。
【0079】
ロボット2は、本体6とシャーシ4の間の相対的直線及び角度移動を感知することによって衝突を検出することができ、従って、本発明は、公知のロボット真空掃除機では普通であるバンプシェルをロボットの前部の上に装着する必要性を回避する。バンプシェルは、脆弱でかさ高い可能性があるので、本発明は、ロボットの堅牢性を増大し、またサイズ及び複雑性の低減を可能にする。
【0080】
完全を期すために、図14は、上述のロボットの制御手段及び構成要素とのそのインタフェースを概略的に示している。コントローラ200の形態の制御手段は、その様々なセンサから受信した信号を処理し、好ましい方式でロボット2を駆動するように適切な制御回路及び処理機能性を含む。コントローラ200は、ロボットが、清浄化するためにその環境をマップして最適ルートを計画するためにその現在置かれた環境に関する情報を集めるロボット2のセンサ一式82の中に接続される。メモリモジュール201には、その処理機能性を実施するコントローラが設けられ、メモリモジュール201は、代替的に、本明細書に示すような個別の構成要素の代わりに、コントローラ200の中に一体化することができることを認めるべきである。
【0081】
コントローラ200はまた、ユーザインタフェース204、バンプ検出手段206、及び牽引ユニット20上に設けられた回転符号化器のような好ましい回転感知手段208からの好ましい入力情報を有する。電力及び制御入力情報は、コントローラ200から牽引ユニット20に、並びに吸引モータ210及びブラシバーモータ212にも提供される。
【0082】
最後に、電力入力は、バッテリパック214からコントローラ200に供給され、充電器インタフェース216が設けられ、それによってコントローラ200は、バッテリ供給電圧が適切な閾値を下回った時にバッテリパック214の充電を行うことができる。
【0083】
多くの変形は、本発明の概念から逸脱することなく可能である。例えば、牽引ユニット20は、連続ゴム引きベルト又は軌道を有すると説明したが、本発明はまた、鎖を形成するために互いに結合した多数の個別の軌道又はトレッド部分を含む軌道で実施することができる。
【0084】
上記実施形態では、本体6は、シャーシの周りで直線的に及び斜めに移動することができると説明されている。しかし、これは、衝突が広範な角度から検出することができるようなものであること、及び本発明はまた、本体が直線的に又は斜めにそのような移動の組合せの代わりにシャーシまで移動するバンプ検出システムにあることを認めるべきである。
【0085】
感知手段は、楔形アクチュエータのいずれかの側に配置されたスナップ作動スイッチを含み、このような配置は、本体が直線的に(両スイッチが同時に起動する)又は斜めに(一方のスイッチが他方の前に起動する)移動する時にスイッチを起動することを可能にするように説明されている。しかし、当業者は、他のスイッチ機構、例えば、ライトゲートスイッチ又は磁気/ホール効果スイッチのような無接点スイッチが可能であることを認めるであろう。
【符号の説明】
【0086】
2 ロボット
8 外側カバー
10 分離装置
70 ユーザ制御インタフェース
73 アーム
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動ロボット真空掃除機のような自律表面処理電気器具に関し、同じくこのような機械のための駆動配置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動ロボットは、次第に一般的になり、宇宙探査、芝刈り、及び床掃除のような様々な分野で使用される。過去10年間は、特にロボット床掃除デバイス、特に真空掃除機の分野で急速な発展が見られており、その主目的は、床を掃除しながら自律的に及び控えめにユーザの住まいをナビゲートすることである。本発明は、ロボット真空掃除機との関連で説明することになるが、それはまた、一般的に、ロボット芝刈り機のようなあらゆるタイプの移動ロボットプラットホームに適用可能である。
【0003】
全ての移動ロボットに共通することは、駆動システムに対する要件である。ロボット床掃除機との関連で、一般的な手法は、ロボット本体に各側の車輪を提供することであり、各車輪は、独立して駆動可能である。従って、ロボットは、同じ速度で同じ方向に両輪を駆動することによって直線的に移動することができ、又は車輪の相対回転を変えることによって転回することができる。反対方向に両車輪を駆動することで、ロボットがスポットで回転することを可能にする。このようなシステムはまた、通常、本体の片側を支持しながら受動的に回転するキャスタとして作用するロボット本体の後方に向けて位置決めされた第3の車輪を含むことになる。このようなシステムの重要な利点は、それが、ロボットを高度に操作可能にし、また付加的なステアリング機構の必要性を回避するということである。このような駆動配置を使用する自律ロボット真空掃除機の例は、iRobotによるRoomba(登録商標)及びElectroluxによるTrilobite(登録商標)である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】EP1582132
【特許文献2】WO2008/009886
【特許文献3】WO00/38025
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような車輪付き移動ロボットの欠点は、物体を乗り超え又はケーブル又はラグのようなフロアカバーさえも乗り超え又はそれらに乗るその機能の限界である。
【0006】
代替の手法は、欧州特許出願番号EP1582132に示すように、自律床掃除機にトラック駆動配置を装着することである。このような配置は、軌道に固有のより大きな接触面によりグリップを改善する傾向がある。しかし、接触面が増加することにより、ロボット駆動システムは、滑脱の影響をより受けやすく、これは、それがロボットのナビゲーションシステムの中に誤りを導入するので不利である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
こうした背景の下で、本発明は、駆動配置を有するシャーシ及び処理すべき表面にわたって電気器具の制御を可能にするように駆動配置に接続した制御システムを含む自律表面処理電気器具を提供し、駆動配置は、少なくとも1つの牽引ユニットを含み、各牽引ユニットは、前輪及び後輪の周囲で制約された表面係合軌道を含み、前輪及び後輪は、床面に対向して前輪及び後輪の間を延びる軌道部分が傾斜昇降面を形成するように配置される。
【0008】
別の言い方をすれば、本発明は、モータユニットから駆動軸中心線に沿ってトランスミッションユニットから延びる駆動シャフトまで駆動を伝達するためのトランスミッションユニット、駆動シャフトの軸の周りで斜めに旋回するようにトランスミッションユニットに結合された振りアーム、駆動シャフトに装着されたスプロケット及び駆動シャフトから離れた振りアームの一部分上に装着され、駆動軸中心線に平行な軸の周りで回転可能である滑車、スプロケット及び滑車の周りで制約された軌道を含む移動ロボットのための駆動配置にあり、スプロケット及び滑車は、軌道が傾斜駆動面を呈するように配置される。
【0009】
処理すべき隣接面に対するこの傾斜昇降面は、処理すべき表面の欠陥、並びに例えば、電気ケーブル/コード又はラグの縁部のような隆起障害物を克服するようにロボットの機能を改善する。更に、水平に対して傾斜している後輪の前方の軌道の部分により、小さな接触面が維持され、これは、それが軌道の大部分が床面と接触状態にあった場合に受けると考えられる滑脱の範囲を被らないので、操作恩典を提供する。これは、特に、公知のタンク軌道構成によって例示するような細長接触面が、ロボットがスポットで転回するのを困難にするカーペット敷き面に当て嵌まる。これとは異なり、本発明の移動ロボットには、単純車輪と同じ方法でトラック昇降面の隆起利点及び小さな接触面の操作利点が設けられる。
【0010】
牽引ユニットを駆動するために、一実施形態では、制御システムからの指令に応答して前輪を駆動するモータを設けることができる。しかし、後輪も駆動輪とすることができることを認めるべきである。
【0011】
簡素化及び費用のために、モータは、電気モータ、より具体的にはブラシレスDCモータである。他の電動部は、例え費用及び重量が増大しても油圧式電動部などが可能である。
【0012】
前輪は、モータによって直接駆動することができるが、例示的な実施形態では、トランスミッションユニットは、モータから前輪まで駆動を伝達するように設けられる。それは、トルクを増加させて制御精度を保証しながら、モータの速度がギアダウンすることを可能にする。
【0013】
トランスミッションはまた、牽引ユニットを電気器具のシャーシに装着可能にすることができる装着部分を提供し、同じく連結部材を一端にピボット回転可能に装着することができ、後輪が装着される第2の端部を有する固定点を提供する。後輪は、従って、前輪の駆動軸の周りで斜めに旋回することができる。
【0014】
粗面、例えば、毛足の長いカーペットの上で移動する時に、改善された牽引が必要である。従って、駆動配置の強化において、付勢手段が、トランスミッションケースと処理すべき表面に向けて後輪を押圧しる連結部材の中間に設けられる。従って、シャーシが障害物又は表面特徴部との接触により上昇させられる場合、後輪は、表面と接触状態に押圧されることになり、従って、強力牽引を維持する。
【0015】
物体が軌道に絡むのを防止するために、連結部材は、前輪、後輪、及び軌道の内面によって境界付けられた容積を少なくとも部分的に充填する保護部材を含むことができる。これは、砂粒又は石のような物体が、軌道と車輪の間のニップに入る可能性を低下させ、従って、牽引ユニットの信頼性を改善する。
【0016】
更に別の牽引強化は、後輪の構成によって与えられる。後輪は、後輪の軌道係合面に隣接し、これよりも大きい直径を有するリム部分とすることができる。任意的に、リム部分は、軌道の外面と同じ半径方向位置まで延びることができ、円滑又は鋸歯状プロフィールを含むことができる。この実施形態では、リム部分は、軌道半径と同程度の半径まで延びるので、ロボットがラグ又はカーペットのような柔らかい表面の上で移動している状況では、軌道は、カーペットのパイルの中に沈む傾向があり、それによってリム部分の鋸歯状縁は、カーペットと係合してロボットの牽引を増大させる傾向がある。しかし、硬い表面に対して、軌道のみが床面と接触することになり、これは、ロボットの操作機能に恩典を与えることになる。
【0017】
本発明は、一般的に、移動ロボット及び自律床処理電気器具に適用されるが、特に、汚れ空気入口と清浄空気出口の間で空気流を発生させるための空気流発生器、及び空気流から汚れを分離するように汚れ空気入口と清浄空気出口の間の空気流路に配置された分離装置を含むロボット真空掃除機において有用性がある。
【0018】
本発明をより容易に理解することができるように、ここで、単に一例として添付の図面を以下に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態による移動ロボットの正面斜視図である。
【図2】図1の移動ロボットの下から見た図である。
【図3】主要アセンブリを示す本発明の移動ロボットの分解斜視図である。
【図4】移動ロボットのシャーシの正面斜視図である。
【図5a】移動ロボットの牽引ユニットのいずれかの側から見た斜視図である。
【図5b】移動ロボットの牽引ユニットのいずれかの側から見た斜視図である。
【図6】図5a及び図5bの牽引ユニットの側面図及び表面に対するその向きを示す図である。
【図7】線A−Aに沿った図6の牽引ユニットの断面図である。
【図8】図5a、図5b、及び図6の牽引ユニットの分解斜視図である。
【図9】3つの振りアーム位置に示す図6の牽引ユニットの側面図である。
【図10】移動ロボットのシャーシの正面図である。
【図11】移動ロボットのシャーシの背面図である。
【図12】移動ロボットの主本体の下から見た図である。
【図13a】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図13b】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図13c】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図13d】「バンプ」条件下のロボットの概略図である。
【図14】移動ロボットの概略システム図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面のうちの図1、図2、図3、図4、及び図5を参照すると、ロボット真空掃除機2(以下では「ロボット」)の形態の自律表面処理電気器具は、シャーシ(又はソールプレート)4、シャーシ4上に担持された本体6、シャーシ4上に装着可能であり、ほぼ円形のプロフィールを有するロボット2を提供するほぼ円形の外側カバー8、及び本体6の前方部分に担持され、外側カバー8の相補的成形切り欠き12を通して突出する分離装置10の4つの主なアセンブリを有する主本体を含む。
【0021】
本明細書の目的のために、ロボットとの関連の用語「前部」及び「後部」は、作動中のその前方及び逆方向の意味で使用されることになり、分離装置10は、ロボットの前部に位置決めされる。同様に、用語「左」及び「右」は、ロボットの前方移動の方向を基準にして使用されることになる。図1から見ることができるように、ロボット2の主本体は、大部分は操作性の理由のために比較的短い円筒の一般形態を有し、従って、ロボットが移動する表面に対して実質的に垂直に延びる円筒軸線「C」を有する。従って、円筒軸線Cは、ロボット2の前後方向に向けられたロボットの縦軸線「L」に対して実質的に垂直に延びるので、分離装置10の中心を通過する。主本体の直径は、好ましくは、200mmから300mm、より好ましくは、220mmから250mmである。最も好ましくは、主本体は、特に操作性と清浄化効率の間の有効な妥協策であることが見出されている230mmの直径を有する。
【0022】
シャーシ4は、ロボット2のいくつかの構成要素を支持し、好ましくは、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)のような高強度射出成形プラスチック材料から製造されるが、シャーシ4はまた、アルミニウム又は鋼のような適切な金属又は炭素繊維複合材のような複合材料から作ることができる。説明するように、シャーシ4の主な機能は、駆動プラットホームのようなものであり、ロボットが移動する表面を掃除するための掃除装置を担持することである。
【0023】
詳細に図3及び図4を参照すると、シャーシ4の前部部分14は、比較的平坦及びトレイ状の形態であり、ロボット2の前部を形成する湾曲プロー15を形成する。シャーシの前部部分14の各フランクは、凹部16、18を有し、その凹部にそれぞれの牽引ユニット20が装着可能である。図2及び図3は、牽引ユニット20を取り付けたシャーシ4を示し、図4は、牽引ユニット20を取り付けていないシャーシ4を示す点に注意されたい。
【0024】
牽引ユニット20の対は、シャーシ4の両側に位置して独立して作動可能であり、ロボットが前方及び逆方向に駆動されることを可能にし、左又は右に向けて湾曲経路に従い、又は牽引ユニット20の回転の速度及び方向に応じていずれの方向のスポットにも向く。このような配置は、時に差動ドライブとして公知であり、牽引ユニット20の詳細は、明細書の後半で更に完全に説明することになる。
【0025】
シャーシ4の比較的狭い前部部分14は、ほぼ円筒形を有する掃除機ヘッド24を含み、かつ実質的にその縦軸線「L」に対してシャーシ4の幅にわたって横に延びる後部部分22の中に広がる。
【0026】
ロボット2の下部を示す図2を同様に参照すると、掃除機ヘッド24は、支持面を向いてロボット2が作動している時に汚れ及びデブリが吸い込まれる矩形の吸引開口部26を形成する。細長ブラシバー28は、掃除機ヘッド24に収容され、従来の方式で減速ギア及び駆動ベルト配置32を通じて電気モータ30によって駆動されるが、専ら歯車付きトランスミッションのような他の駆動構成も考えられている。
【0027】
シャーシ4の下部は、その前方縁部において傾斜ノーズを形成する吸引開口部26の前方に延びる細長ソールプレート部分25を特徴とする。ソールプレート上の複数のチャンネル33(それらのうちの2つのみを簡略化するためにラベル付きにした)は、吸引開口部26に向けて引き込まれる汚れ空気のための経路を提供する。シャーシ4の下部はまた、それが床面の上に静止しているか又は床面の上で移動している時にシャーシ4に対して更に別の軸受点を提供する複数(図示の実施形態では4つ)の受動輪又はローラ31を担持する。ローラ31は、その下部が、床面に対して平行な向きにあるようにシャーシを支持する点に注意されたい。更に、車輪又はローラが好ましいが、それらはまた、スキッド又は羽根車のような硬い軸受点として具現化することができる。
【0028】
この実施形態では、掃除機ヘッド24及びシャーシ4は、単一プラスチック成形であり、従って、掃除機ヘッド24は、シャーシ4と一体化される。しかし、これは、そうである必要はなく、2つの構成要素は、分離することができ、掃除機ヘッド24は、当業者には明らかであると考えられるようなスクリュー又は適切な結合技術によってシャーシ4に適切に固定される。
【0029】
掃除機ヘッド24は、シャーシ4の縁部まで延びてロボットのカバー8と一線である第1及び第2の端面27、29を有する。図2及び図3におけるような水平又は平面プロフィールで考えると、掃除機ヘッド24の端面27、29は、平坦であり、ロボット2の横方向軸線「X」に沿って正反対の点にあるカバー8の接線(「T」としてラベル付きにした)で延びることを見ることができる。この利点は、掃除機ヘッド24が、ロボットが「壁伝い」モードで横切ると部屋の壁の非常に近くで作動させることができ、それによって壁に至るまで掃除することができるという点である。更に、掃除機ヘッド24の端面27、29は、ロボット2の両側まで接線方向に延びるので、壁がロボット2の右側にあろうと又は左側にあろうと壁に至るまで掃除することができる。また、有用な縁部清浄化機能は、カバー8の機内及び実質的に横方向軸線Xに位置する牽引ユニット20によって高められ、カバー8及び従って同じく掃除機ヘッド24の端面27、29が、壁伝いの作動中に殆ど壁と接触しているように、ロボットを操作することができることを意味する点に注意されたい。
【0030】
掃除作動中に吸引開口部26に吸い込まれた汚れは、掃除機ヘッド24から上方に延びてそれが前方に面するまで約90°の円弧を通してシャーシ4の前方に向けて湾曲する導管34を通じて掃除機ヘッド24を出る。導管34は、本体6上に設けられた相補的成形ダクト42と係合するような形状にされた可撓性ベローズ配置38を有する矩形口部36で終端する。
【0031】
ダクト42は、本体6の前部部分46上に設けられ、ほぼ円形のベースプラットホーム48を有する前方のほぼ半円筒凹部50の中に開放する。凹部50及びプラットホーム48は、ドッキング部分を備え、その中に、使用時には分離装置10が装着され、次に、空にする目的のために分離装置10を外すことができる。
【0032】
この実施形態では、分離装置10は、その内容が本明細書において引用により組み込まれているWO2008/009886に開示されているようなサイクロン分離器から構成される点に注意されたい。このような分離装置の構成は、公知であり、分離装置は、それが一杯になる時に装置10を空にすることを可能にするように、簡易着脱締結手段のような好ましい機構によって本体6に取外し可能に取り付けることができるということを除き、本明細書ではこれ以上述べないことにする。分離装置10の性質は、本発明に重要でなく、サイクロン分離装置は、代わりに、当業技術で公知の他の手段、例えば、分離装置のうちのフィルタ膜、多孔質ボックスフィルタ、又は一部の他の形態によって空気流から汚れを分離することができる。真空掃除機ではない装置の実施形態に対して、本体は、機械によって実施する作業に適切な機器を収容することができる。例えば、床研磨機に対して、主本体は、液体ワックスを保管するためのタンクを収容することができる。
【0033】
分離装置10がドッキング部分50に係合する時に、分離装置10の汚れ空気入口52は、ダクト42によって受け入れられ、ダクト42の他端は、ブラシバー導管34の口部36に接続可能であり、その結果、ダクト42は、掃除機ヘッド24からの汚れ空気を分離装置10に移送するようにする。ベローズ38は、それが、一部の角度ミスアラインメントにも関わらず分離装置10の汚れ空気入口52と密封的に嵌合することができるように、ある程度の復元力でダクト34の口部36を設けることができる。ベローズとして本明細書では説明するが、ダクト34にはまた、可撓性ゴムのカフシールのような代替の弾性シールを含んで汚れ空気入口52と係合することができる。
【0034】
汚れ空気は、この実施形態では、電動モータである空気流発生器と本体6の左側に位置するモータハウジング60に位置するファンユニット(図示せず)とによって分離装置10を通して引き込まれる。モータハウジング60は、ドッキング部分50の円筒成形壁において開放し、それによって分離装置10の円筒曲率と適合する湾曲入口口部62を含む。図4には示していないが、分離装置10は、分離装置10がドッキング部分50において係合する時に、入口口部62と位置合わせした清浄空気出口を含む。使用時には、吸引モータは、モータ入口口部62の領域において低圧を生成するように作動可能であり、それによって汚れ空気入口52から清浄空気出口まで導管34及びダクト42を通して及び分離装置10を通して掃除機ヘッド24の吸引開口部26から空気流路に沿って汚れ空気を引き込む。清浄空気は、次に、モータハウジング60を通過し、フィルタ処理した清浄空気出口61を通してロボット2の後部から排出される。
【0035】
カバー8は、図3の本体6から分離され、図1にそれに固定して示されている。シャーシ4及び本体6は、ロボットの大部分の機能構成要素を担持するので、カバー8は、大部分は保護シェルとして機能を果たし、ユーザ制御インタフェース70を担持するための外皮を提供する。
【0036】
カバー8は、ほぼ円筒側壁71及び平坦上面72を含み、これは、ドッキング部分50の形状を補完するような形状にされた一部円形の切り欠き12及び円筒分離装置10を除いて、本体6の平面プロフィールに対応する実質的に円形のプロフィールを提供する。更に、カバー8の平坦上面72は、分離装置10の上面10aと同一平面上にあり、これは、従って、それが主本体上に装着される時にカバー8と同一平面に着座することを見ることができる。
【0037】
特に図1及び図3に見ることができるように、カバー8の一部円形の切り欠き12及び本体6の半円筒凹部50は、ドッキング部分を提供し、馬蹄形ベイは、分離装置10のいずれかの側に位置し、ドッキング部分50の前部から突出する装置10の約5%から40%、好ましくは、20%を残す2つの突き出た突出部又はアーム73を形成する。従って、分離装置10の一部分は、カバー8がロボット2の主本体上の所定位置で時でさえも露出されたままであり、これは、空にする目的のために分離装置10へのユーザの容易なアクセスを提供する。
【0038】
側壁71の対向する部分は、カバー8が本体6に接続される時に、掃除機ヘッド24のそれぞれの端部27、29にわたって嵌合するアーチ形凹部74(図3に1つだけ示す)を含む。図1で見ることができるように、物体との衝突の場合にそれらの間で相対移動を考慮するように、間隙が、掃除機ヘッド24の端部とそれぞれのアーチ74の間に存在する。
【0039】
側壁71の上縁上に、カバー8は、ハンドル76が、カバー8の上側周縁上の相補的成形凹部80の中に嵌合する第1の収容位置とそれが上方に延びる展開位置との間の2つの正反対の隆起78の周りでピボット回転可能である半円形の担持ハンドル76を含む(図1にゴーストに示す)。収容位置では、ハンドルは、カバー8の「クリーン」円形プロフィールを維持し、ロボット2の通常作動中に使用の妨げにならない。同様に、この位置では、ハンドルは、ロボット2が作動している時にフィルタドアが誤って取り外れるのを防止する閉鎖位置の中にロボットの後部フィルタドア(図示せず)をロックするように機能する。
【0040】
作動中に、ロボット2は、それ自体をその環境の周りで自動的に推進することができ、再充電可能なバッテリパック(図示せず)で動く。これを達成するために、ロボット2は、バッテリパック、牽引ユニット20、及び例えば赤外線及び超音波送信機を含む適切なセンサ一式に接続された適切な制御手段を担持し、本体6の前部左及び右側に受け入れる。センサ一式82は、周囲の様々な特徴部からのロボットの距離、並びにこの特徴部のサイズ及び形状を表す情報を制御手段に提供する。更に、制御手段は、それらの構成要素を適正に駆動させて制御するために、吸引ファンモータ及びブラシバーモータに接続される。制御手段は、従って、清掃される部屋の周囲でロボット2をナビゲートするために、牽引ユニット20を制御するように作動可能である。ロボット真空掃除機を作動及びナビゲートする詳細な方法は、本発明に対して必須ではなく、いくつかのこのような制御方法は、当業技術で公知である点に注意されたい。例えば、1つの詳細な作動方法は、WO00/38025により詳細に説明されており、そのナビゲーションシステムでは、光検出装置が使用される。これは、光検出装置によって検出された光レベルが、予め光検出装置によって検出された光レベルと同じか又は実質的に同じである時を識別することによって掃除機がそれ自体を部屋の中に位置付けることを可能にする。
【0041】
シャーシ4、本体6、及びカバー8を説明するが、牽引ユニット20は、明確にするために単一の牽引ユニット20の様々な斜視、断面、及び分解組立図を示す図5から図9を参照してここで以下により詳細に説明する。
【0042】
概観では、牽引ユニット20は、トランスミッションケース90、リンケージ部材92又は「振りアーム」、第1及び第2の滑車輪94、96、及び滑車輪94、96の周囲に制約された軌道又は連続ベルト98を含む。
【0043】
トランスミッションケース90は、トランスミッションケース90の一端の機内側に装着された入力電動モジュール100と、トランスミッションケース90の駆動側から、すなわち、モータモジュール100が装着されたトランスミッションケース90の他方側から突出する出力駆動シャフト102との間を延びる伝動システムを収容する。モータモジュール100は、この実施形態では、モータが信頼性があり効率的であるのでブラシレスDCモータであるが、これは、他のタイプのモータ、例えば、ブラシ付きDCモータ、ステッパモータ、又は同等の油圧式ドライブが使用されるのを排除しない。上述のように、モータモジュール100は、電力及び制御信号を受信するように制御手段と接続され、この目的のために一体化電気コネクタ104が設けられている。伝動システムは、この実施形態では、システムが信頼性があり、小型で軽量であるので、利用可能トルクを増加させながらモータモジュール100の速度をギアダウンさせる伝動ホイール配置である。しかし、他の伝動装置の配置は、ベルト又は油圧式トランスミッション配置のような本発明の関連の中で考えられている。
【0044】
牽引ユニット20は、従って、駆動、伝動、及び床係合機能を内蔵型及び独立駆動型ユニットの中に統合し、かつ複数のファスナ91(この実施形態では4つのファスナ)、例えば、シャーシ4の凹部の周囲に形成された対応する装着ラグ93の中に受け入れられるスクリュー又はボルトによってシャーシ4に容易に装着される。
【0045】
牽引ユニット20は、ロボット2が前方に移動している時に第1の滑車輪94が先行位置にあるようにシャーシに装着可能である。この実施形態では、前輪94は駆動輪であり、圧入によって駆動シャフト102の上で受け入れ可能である中心ボア104を含む。前輪94はまた、それが、対の駆動輪であるのでスプロケットと呼ぶことができる。駆動シャフト102から前輪94までの駆動力の伝達を改善するために、滑車輪の中心ボア104には、駆動シャフト上の対応する外部キーと嵌合するように内部キーを付けることができる。シャフトに取り付けた一部円形のクリップ(サークリップ)のような滑車輪をシャフトに固定する代替の方法も考えられている。
【0046】
振りアーム92は、それと前輪94の間のトランスミッションケース90に装着された先行端を含み、駆動シャフト102の周りでピボット回転するように装着される。振りアーム92の装着装置108に位置するブッシュ106は、駆動シャフト102が突出するトランスミッションケース90の外向きに突き出た差込口110上で受け入れられる。ブッシュ106は、従って、差込口110と振りアーム92の中間に軸受面を提供し、振りアーム92が円滑にピボット回転し、トランスミッションケース90に対する広がりを防止することを可能にする。ブッシュ106は、好ましくは、必要な低摩擦面に更に高強度を与えるポリアミドのような好ましい工学プラスチックから作られる。しかし、ブッシュ106はまた、同様に必要な摩擦及び強度特性を与えると考えられるアルミニウム、鋼、又はそれらの合金のような金属でも作ることができる。
【0047】
組立図に示すように、振りアーム92は、差込口110上に装着され、前輪94は、振りアーム92の先行端の機外の駆動シャフト102に装着される。スタブアクスル112は、振りアーム92の反対側又は「後」端上に位置するボアの中に圧入され、駆動シャフト102の軸に対して平行な回転軸に沿って後部滑車輪96又は「後輪」のための装着シャフトを形成する。後輪96は、軸受ブッシュ114が圧入で受け入れられる中心ボア113を含む。ブッシュ114は、ブッシュ及び従って同じく後輪96が振りアーム92に対して回転可能であるように滑り嵌めでアクスル112の上に受け入れられる。サークリップ116は、後輪をアクスル112に固定する。
【0048】
連続ベルト又は軌道98は、ロボット2と床面の間にインタフェースを提供し、この実施形態では、ロボットが表面にわたって移動し、表面組織及び輪郭の変化を切り抜ける時にロボットに高グリップ性を与える丈夫なゴム引き材料である。図には示していないが、ベルト98は、起伏の多い領域にわたって牽引を増大させるためにトレッドパターンを設けることができる。
【0049】
同様に、図には示していないが、ベルト98の内面98aは、ベルト98がホイール94上で滑る可能性を低下させる前輪94の円周面上に設けられた相補的歯形成94aと係合するように鋸歯状又は歯状にされる。この実施形態では、後輪96は、相補的歯形成を支持しないが、これは、必要に応じて設けることができる。ベルトが後輪96から滑り落ちるのを防ぐために、円周リップ96a、96bが、その内側及び外側リム上に設けられる。前輪94に関しては、円周リップ94bは、ベルト98が、振りアーム92の隣接する部分により内側リムから滑り落ちる恐れはないので、その外側リム上のみに設けられる。
【0050】
認められるように、振りアーム92は、前輪及び後輪94、96を離間した関係に固定し、後輪96が前輪94の周りで斜めに旋回することを許容する。振りアーム92の最大限及び最小限の角度移動量は、トランスミッションケース90の駆動側から突出する対向する円弧状の上部及び下部止め部材122a、122bによって定められる。振りアーム92の機内側から延びるスタブ又はピン124は、振りアーム92の移動量の範囲を定めるように止め具122a、122bと係合可能である。
【0051】
牽引ユニット20はまた、振りアーム92の前方部分から上方に延びる装着ブラケット126とトランスミッションケース90の後方部分から突き出たピン128の間の緊張下で装着されたコイルバネ118の形態の振りアーム付勢手段を含む。バネ118は、使用時には、床面と係合して後輪96を付勢するように機能し、これは、ロボット2が、毛足の長いカーペットのような凸凹の表面を確実に通過し、又は電気ケーブルのような障害物を克服する時の牽引を改善する。図9は、振りアーム92の移動の範囲にわたって牽引ユニット20の3つの例示的な位置を示している。
【0052】
例示的な実施形態では、牽引を単に改善するために後輪96を下方に押圧するように、ピン124が上側止め具122aと係合し、バネ118が緊張下で作用するようにロール2が表面上に着座している時に、振りアーム92は、その「最小移動位置」にある。しかし、より強力なバネ118はまた、表面上に設置する時にロボットが牽引ユニット上に懸架するように使用することができることを認めるべきである。
【0053】
図6は、ロボット2が静止している時の床面Fに対するホイール94、96の相対位置を示し、その位置で、振りアーム92は、その最小限の移動量になり、ピン124は、上部止め具122aと係合する。この位置では、後輪96の周囲の軌道98の一部分は、床面との接触面130を形成するのに対して、接触面の前方の前輪まで延びる軌道98の一部分は、前輪94と比較して後輪96のより大きな半径により床面Fに対して傾斜している。これは、床面の欠陥、並びに例えば電気ケーブル/コード又はラグの縁部のような隆起障害物を克服するようにロボット2の機能を改善する傾斜昇降面を牽引ユニット20に与える。傾斜昇降面は、ロボットのシャーシの下部が、移動している表面に平行な向きにあり、特に複数のローラ31によってこの向きで支持される時に設けられる点に注意されたい。
【0054】
この実施形態では、傾斜軌道面は、大部分は、前輪94よりも大きい直径を有する後輪96の結果であるが、同程度の結果は、車輪が同じ直径のものであった場合に得られると考えられるが、振りアーム92は、最小移動位置の時により急勾配で下向きに角度をなすように構成されることを認めるべきである。同様に、振りアーム92は、様々な領域にわたって移動する時に、床面上で押し下げる機能を後輪96に与えるが、傾斜軌道面にはまた、シャーシ4に対して固定位置で前輪及び後輪94、96を含むことができる点に注意されたい。傾斜軌道を設けるために、後輪は、前輪よりも大きい直径とすることができる。代替的に又はそれに加えて、後輪の中心軸は、前輪の中心に比較して下部水平面にある可能性がある。
【0055】
簡単なホイールと比較して傾斜軌道98の上昇機能の改善に加えて、牽引ユニット20は、軌道98の大部分が床面と接触状態にある場合に受けると考えられる滑脱の程度を被らないので、牽引ユニット20は、操作恩典を提供するその単一後輪96によって小さい接触面130を維持する。
【0056】
更に別の牽引強化は、ホイール96の機内側部上のリップ96aよりも更に半径方向外向きに延びる後輪96の外側リップ96bによって与えられる。図6に明瞭に示すように、外側リップ96bは、軌道98の外面と殆ど同じ半径まで延び、その縁部には、歯状又は鋸歯状形態が設けられる。この恩典は、ロボットが、ラグ又はカーペットのような柔らかい表面にわたって移動している環境において、軌道98は、カーペットのパイルの中に沈む傾向があり、それによって外側リップ96bの鋸歯状縁が、カーペットと係合してロボットの牽引を増大させるという点である。しかし、硬い表面に対して、軌道98のみが床面と接触することになり、これは、ロボットの操作機能に恩典を与えることになる。
【0057】
更に別の恩典は、軌道配置により、遥かに大きな単一ホイールの上昇機能を与える点であるが、全幅掃除を行う上で重要なロボットの横方向軸線のごく近くにブラシバーを位置することを可能にする大きな寸法ではない。この実施形態で見ることができるように、後輪96の回転軸は、ロボットの横方向軸線と実質的に一線であり、これは、操作性に恩典を与える。掃除機ヘッドは、牽引ユニット20のすぐ近くに位置することができ、この実施形態では、掃除機ヘッドの軸は、ロボットの横方向軸線から約48mm離間しているが、掃除機ヘッドが主本体の外側エンベロープから突出する量を最小にするために、最大60mmまでの間隔は、受け入れ可能であるように考えられている。
【0058】
代替的な実施形態(図示せず)では、外側リップ96bの深さ及び厚みは、リップ96bの表面が、後輪96を取り囲む軌道98の外面と並んで置かれるように増大し、実際に、軌道98の表面の横拡張をもたらす。それによって一部の環境においては望ましい場合がある硬い表面上でも接触面130の面積を増加させる。この実施形態では、上昇機能はまた、軌道98の縦方向に接触面を増加させることなく傾斜軌道面によって保持されることを認めるべきである。
【0059】
上述のように、ロボット2の牽引ユニット20は、深いパイルラグ及びカーペットにわたって移動し、また床などに床面の間の小さな段の上にある電気ケーブルのような障害物を確実に通過する機能を改善する。しかし、「キャタピラ」型駆動ユニットは、ホイールとベルトの間のニップにおけるデブリの侵入に対して脆弱である可能性がある。これを防ぐために、振りアーム92は、前輪及び後輪94、96の対向する部分及び軌道98の内面によって境界付けられた空間の振りアーム92から外向きに延びる隆起ブロック状部分132を更に含む。デブリ案内ブロック132の側面132a、132b、132c、132dは、ホイール94、96及びベルト98の隣接面に密接に隣接して着座するような形状にされるが、ブロック132の機外の面134は、ホイール94、96の外面とほぼ並んで終端する。ブロック132は、従って、ホイール94、96の間の実質的に全ての容積に対応するような形状にされるので、砂粒又は石のようなデブリが駆動配置に絡むのを防止する。ブロック132は、固体とすることができるが、この実施形態では、ブロック132は、バネアーム92の重量及びその費用も低減する開口部136を含む。ブロック132は、好ましくは、振りアーム92と一体化されるが、ブロック132はまた、振りアームに、例えば、クリップ、スクリュー、又は接着剤によって適正に固定された個別の構成要素とすることができる。任意的に、ブロックは、ベルトによって形成された境界のような形状にされたプレート部材を担持することができる。これは、駆動配置への汚れ侵入の可能性を更に低下させると考えられる。
【0060】
ここで図10、図11、及び図12を参照すると、それらは、互いの間で相対摺動移動を可能にするように本体6をシャーシ4に取り付ける方法と、その経路において物体との衝突に関する情報を集めるようにロボット2によってこの相対移動を使用する方法とを示している。
【0061】
シャーシ4と本体6との間で相対摺動移動を可能にするために、前部及び後部係合手段は、それらが、垂直方向に、すなわち、ロボット2の縦方向軸線Lに垂直な方向に分離できないように、シャーシ4及び本体6を互いに固定するが、僅かに互いに対して摺動することが許容される。
【0062】
初めに主本体の前部部分に移ると、図11に最も良く示すように、前部係合手段は、本体6の前部部分に、具体的にはプラットホーム48の中心位置に形成された長円形、レーストラック/スタジアム、又は傍円台形のような形状にされた中心に位置する細長スロット状開口部140を含む。ガジオンピン142の形態の摺動可能ピボット部材は、開口部を通して受け入れられ、かつ開口部140の下に少し延びるスリーブ区画142a及び上側フランジ142bを含む。
【0063】
係合手段はまた、壁のある凹部144の形態のシャーシ4の前方部分上に相補的構造を含み、これはまた、プラットホーム48の開口部140の形状に対応するような形状にされたレーストラック/スタジアムである。本体6は、プラットホーム140上の開口部140が、シャーシ4の凹部144を覆うようにシャーシ4上に装着可能である。ガジオンピン142は、次に、スクリューのような好ましい機械的ファスナによって凹部144の床に固定され、ガジオンピン142は、図10の凹部144のその位置にゴーストで示されている。本体6は、従って、垂直分離に対してシャーシ4に接合される。しかし、ガジオンピン142は、開口部140に摺動可能に保持されながら動かないようにシャーシ4に固定されるので、本体6は、ガジオンピン142に対して摺動することができ、その丸い形状によりその周りで斜めにピボット回転することができる。
【0064】
シャーシ4の前方部分はまた、一方は凹部144のいずれかの側に位置する2つのチャンネル145を含み、それらは、本体6の下部、特に、開口部140のいずれかの側のプラットホーム48上に設けられたそれぞれのローラ147に対して支持面として機能を果たす。ローラ147は、シャーシ4上に本体6を支持し、2つの部品の間で滑らかな摺動移動を容易にし、図10にゴースト形態で示されている。
【0065】
後部係合手段は、シャーシ4に対して本体6の後部部分150の移動を制約する。図11と図12の比較から、掃除機ヘッド24の背後のシャーシ4の後部部分146は、それによって本体6の後部部分150がシャーシ4に接続される固定装着としても機能を果たすバンプ検出手段148を含むことを見ることができる。
【0066】
バンプ検出手段の各側部は、本体支持手段を含み、両本体支持手段は、同一であるので、簡略化するために一方のみを以下に詳細に説明する。本体支持手段は、シャーシ154に形成されたくぼんだ凹部154に着座するスリーブ様管状支持部材152を含む。この実施形態では、くぼんだ凹部154は、シャーシ4の後部部分146にわたって固定されたプレート部材155の形態の取外し可能シャーシ部分に設けられる。しかし、凹部154は、同様にシャーシ4の一体化部分とすることができる。
【0067】
バネ156は、その下端にあるシャーシ154に接続されてスリーブ部材152を通って延び、バネの端部は、小穴158に終端する。スリーブ152及びバネ156は、本体6がシャーシ4の上に装着される時に、ソケット160がスリーブ152の上端が位置する隆起壁160aを含む本体6の下部で相補的ソケット160と係合する。このように装着する時に、バネ156は、ソケット160の中心開口部162の中に延び、小穴158は、本体6内の固定ピンに固定される。固定ピンは、図に示されていないが、バネを取り付けることができるあらゆるピン又は好ましい固定点とすることができる点に注意されたい。
【0068】
支持スリーブ部材152は、シャーシ4と本体6の間に移動可能に装着されるので、スリーブ部材152は、本体152がロボットの縦軸線「L」に沿って直線的に「振動する」ことを可能にするが、本体6の後部部分が斜めに旋回することを可能にするあらゆる方向に傾けることができ、ここで更に説明するように後部係合手段によって制約するように約10度だけガジオンピン142の周りでピボット回転する。この実施形態では、バネ156は、自己向心力を支持スリーブ部材152に与え、それらは、スリーブ部材152を直立位置の中に付勢し、この作用はまた、リセット力をバンプ検出システムに与える。代替的な実施形態(図示せず)では、支持スリーブ部材152は、中実とすることができ、シャーシに対する本体の位置を「リセット」する力は、代替の付勢機構によって与えることができる。
【0069】
スリーブ部材152は、本体6が一定量の横方向移動によってシャーシ4上に「乗る」ことを可能にするが、それらは、垂直分離に対して本体6の後部部分150をシャーシ4に確実に接続しない。この目的のために、バンプ検出手段148は、シャーシ4上に設けられたそれぞれのピン164、166と係合する本体6上に設けられたポスト又はロッド160、162の形態の第1及び第2の案内部材を含む。図12で見ることができるように、ピン164、166は、プレート部材155に形成されたそれぞれの窓168、170を通って延び、そこでそれぞれの座金172、174によって保持される。本体6の後部部分150をシャーシ4の後部部分146の上に装着するために、案内部材160、162は、それらがそれらのそれぞれの座金172、174と接触するまでピン164、166の上に押し込み圧入される。本体6の後部部分150の移動は、従って、制約され、窓が案内軌道として機能を果たすように、窓168、170の形状に適合する。この実施形態では、窓168、170は、ほぼ三角形の形状であるので、これは、本体6がガジオンピン142に対して直線的に摺動するが、窓168、170によって設定された移動量限界内でその周りで斜めに旋回することを許容することになる。しかし、本体6の許容移動は、窓168、170の適切な再形成によって変更することができる点に注意されたい。
【0070】
バンプ検出手段148はまた、シャーシ4に対する本体6の移動を検出するための切換手段180を含む。切換手段180は、本体6がシャーシ4に装着される時に、シャーシ4の後部部分146の中心部分に設けられたアクチュエータ182のいずれかの側部に位置する本体6の後部部分150の下部に設けられた第1及び第2の小型のスナップ作動スイッチ180a、180b(「マイクロスイッチ」としても公知である)を含む。この実施形態では、アクチュエータ182は、スイッチ180a、180bを起動するための傾斜前縁を有する楔形の形態を取る。図には示していないが、スイッチ180a、180bは、ロボットの制御手段と接続される。楔形アクチュエータ182に対するスイッチ180a、180bの位置は、図12に示されており、スイッチ180a、180bは、点線で示されている点に注意されたい。図示のように、スイッチ180a、180bは、それらの起動アーム183が、直接隣接して楔形アクチュエータ182の傾斜前方縁部のいずれかの側に位置決めされるように位置決めされる。
【0071】
スイッチ180a、180bは、ロボット2が、ロボットが部屋の周囲で掃除タスクをナビゲートしている時に障害物と衝突する状況において起動される。このようなバンプ検出機器は、このようなロボットの感知及びマッピングシステムが当てにならない可能性があり、時間に間に合うように障害物が検出されない場合があるので自律真空掃除機に対して望ましい。他のロボット真空掃除機は、衝突を検出するための手段が必須になる「ランダム跳ね返り」手法で作動する。従って、バンプ検出機器は、ロボットが回避作用を取ることができるように衝突を検出すべきである。例えば、制御手段は、単にロボットを反転し、次に、異なる方向に前方移動を取り、又は代替的に前方移動を止めて90°又は180°回転させ、次に、再び前方移動を取るように判断することができる。
【0072】
スイッチ180a、180bの起動は、ここで、異なるバンプ状況下のシャーシ4、本体6、及びバンプ検出手段を表す概略図を示す図13a、図13b、図13c、及び図13dを参照して説明する。以下の図では、前図と共通の部品は、同じ参照番号で呼ばれる。
【0073】
図13aは、本体6、シャーシ4、ガジオンピン142、本体ピボット開口部140、スイッチ180a、180b、及び非衝突位置の楔形アクチュエータ182の相対位置を示している。図示のように、いずれのスイッチ180a、180bも、参照記号「X」によって示すように起動していない。
【0074】
図13bは、矢印Cによって示すように「真正面の」位置で障害物と衝突状態のロボット2を示している。本体6は、直線的に後方に、すなわち、その縦軸線Lに沿って移動することを可能にし、従って、2つのスイッチ180a、180bは、楔形アクチュエータ182に対して後方に移動し、それによってチェックマークによって示すように実質的に同時にスイッチ180a、180bをトリガする。
【0075】
代替的に、ロボット2が、図13cの矢印Cによって示すようにその右側で障害物と衝突する場合、本体6は、左にガジオンピン142の周りで旋回させられることになり、それらの状況では、スイッチ180a、180bは、アクチュエータ182に対して左に移動することになり、その結果、右側スイッチ180bは、スイッチ180bのためのチェックマークによって示すように左側スイッチ180aの起動の前に起動される。
【0076】
反対に、ロボット2が、図13dの矢印Cによって示すようにその左側で障害物と衝突する場合、本体6は、右に旋回させられることになり、その場合には、スイッチ180a、180bは、アクチュエータ182に対して右に移動することになり、これは、従って、スイッチ180aのためのチェックマークによって示すように右側スイッチ180bの前に左側スイッチ180aをトリガする。
【0077】
図13c及び図13dに示す斜角衝突において、スイッチ180a、180bのうちの一方のみが起動するように示されているが、このような衝突はまた、スイッチのうちの他方を例え最初に起動したスイッチよりも後であっても起動することができることを認めるべきである。
【0078】
スイッチ180a、180bは、ロボットの制御手段に接続されるので、制御手段は、スイッチ180a、180bのトリガをモニタすることによって衝突の方向と、スイッチのトリガイベントの間の相対的タイミングとを識別することができる。
【0079】
ロボット2は、本体6とシャーシ4の間の相対的直線及び角度移動を感知することによって衝突を検出することができ、従って、本発明は、公知のロボット真空掃除機では普通であるバンプシェルをロボットの前部の上に装着する必要性を回避する。バンプシェルは、脆弱でかさ高い可能性があるので、本発明は、ロボットの堅牢性を増大し、またサイズ及び複雑性の低減を可能にする。
【0080】
完全を期すために、図14は、上述のロボットの制御手段及び構成要素とのそのインタフェースを概略的に示している。コントローラ200の形態の制御手段は、その様々なセンサから受信した信号を処理し、好ましい方式でロボット2を駆動するように適切な制御回路及び処理機能性を含む。コントローラ200は、ロボットが、清浄化するためにその環境をマップして最適ルートを計画するためにその現在置かれた環境に関する情報を集めるロボット2のセンサ一式82の中に接続される。メモリモジュール201には、その処理機能性を実施するコントローラが設けられ、メモリモジュール201は、代替的に、本明細書に示すような個別の構成要素の代わりに、コントローラ200の中に一体化することができることを認めるべきである。
【0081】
コントローラ200はまた、ユーザインタフェース204、バンプ検出手段206、及び牽引ユニット20上に設けられた回転符号化器のような好ましい回転感知手段208からの好ましい入力情報を有する。電力及び制御入力情報は、コントローラ200から牽引ユニット20に、並びに吸引モータ210及びブラシバーモータ212にも提供される。
【0082】
最後に、電力入力は、バッテリパック214からコントローラ200に供給され、充電器インタフェース216が設けられ、それによってコントローラ200は、バッテリ供給電圧が適切な閾値を下回った時にバッテリパック214の充電を行うことができる。
【0083】
多くの変形は、本発明の概念から逸脱することなく可能である。例えば、牽引ユニット20は、連続ゴム引きベルト又は軌道を有すると説明したが、本発明はまた、鎖を形成するために互いに結合した多数の個別の軌道又はトレッド部分を含む軌道で実施することができる。
【0084】
上記実施形態では、本体6は、シャーシの周りで直線的に及び斜めに移動することができると説明されている。しかし、これは、衝突が広範な角度から検出することができるようなものであること、及び本発明はまた、本体が直線的に又は斜めにそのような移動の組合せの代わりにシャーシまで移動するバンプ検出システムにあることを認めるべきである。
【0085】
感知手段は、楔形アクチュエータのいずれかの側に配置されたスナップ作動スイッチを含み、このような配置は、本体が直線的に(両スイッチが同時に起動する)又は斜めに(一方のスイッチが他方の前に起動する)移動する時にスイッチを起動することを可能にするように説明されている。しかし、当業者は、他のスイッチ機構、例えば、ライトゲートスイッチ又は磁気/ホール効果スイッチのような無接点スイッチが可能であることを認めるであろう。
【符号の説明】
【0086】
2 ロボット
8 外側カバー
10 分離装置
70 ユーザ制御インタフェース
73 アーム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律表面処理電気器具であって、
駆動配置を有するシャーシと、
処理すべき表面にわたって自律表面処理電気器具の制御を可能にするように前記駆動配置と作動可能に接続された制御システムと、
を含み、
前記駆動配置は、少なくとも1つの牽引ユニットを含み、該又は各牽引ユニットは、床面に対向する前輪及び後輪の間を延びる軌道部分を形成するために該前輪及び後輪の周囲で制約された表面係合軌道を含み、該前輪及び該後輪は、該軌道部分が傾斜昇降面を形成するように配置される、
ことを特徴とする電気器具。
【請求項2】
前記牽引ユニットは、単一後輪を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気器具。
【請求項3】
前記後輪は、前記前輪の直径よりも大きい直径を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気器具。
【請求項4】
前記駆動配置は、前記制御システムからの指令に応答して前記前輪を駆動するモータを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項5】
前記前記モータは、ブラシレスDC電気モータであることを特徴とする請求項4に記載の電気器具。
【請求項6】
前記又は各牽引ユニットは、前記モータと前記前輪の間を延びるトランスミッションユニットを更に含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の電気器具。
【請求項7】
前記後輪は、連結部材の第1の端部に装着され、
前記連結部材の第2の端部が、前記前輪の軸線の周りでピボット回転可能である、
ことを特徴とする請求項1から請求項6に記載の電気器具。
【請求項8】
前記連結部材は、前記前輪、前記後輪、及び前記軌道によって境界付けられた容積を少なくとも部分的に充填する保護部材を含むことを特徴とする請求項7に記載の電気器具。
【請求項9】
前記連結部材は、前記前輪軸線の周りで前記トランスミッションユニットにピボット回転可能に装着され、
前記トランスミッションユニットは、前記シャーシに装着される、
ことを特徴とする請求項6に従属する時の請求項7又は請求項8に記載の電気器具。
【請求項10】
付勢手段が、前記後輪を処理すべき前記表面との接触状態に押圧するように前記トランスミッションユニットと前記連結部材の間に設けられることを特徴とする請求項9に記載の電気器具。
【請求項11】
前記後輪は、軌道係合面と、該軌道係合表面に隣接し、かつこれよりも大きい直径を有するリム部分とを含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項12】
前記リム部分は、前記軌道の外面と同じ半径方向位置まで延びることを特徴とする請求項11に記載の電気器具。
【請求項13】
前記リム部分は、鋸歯状プロフィールを有することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の電気器具。
【請求項14】
汚れ空気入口と清浄空気出口の間に空気の流れを発生させるための空気流発生器と、該空気流から汚れを分離するために該汚れ空気入口と該清浄空気出口の間の該空気流の経路に配置された分離装置とを更に含むことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項15】
前記シャーシは、該シャーシを床面上でほぼ平行な向きに担持する支持配置を含むことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項16】
前記支持配置は、車輪、ローラ、又はスキッドを含むことを特徴とする請求項15に記載の電気器具。
【請求項17】
添付図面を参照して上述したような又は添付図面に例示するような自律表面処理電気器具。
【請求項1】
自律表面処理電気器具であって、
駆動配置を有するシャーシと、
処理すべき表面にわたって自律表面処理電気器具の制御を可能にするように前記駆動配置と作動可能に接続された制御システムと、
を含み、
前記駆動配置は、少なくとも1つの牽引ユニットを含み、該又は各牽引ユニットは、床面に対向する前輪及び後輪の間を延びる軌道部分を形成するために該前輪及び後輪の周囲で制約された表面係合軌道を含み、該前輪及び該後輪は、該軌道部分が傾斜昇降面を形成するように配置される、
ことを特徴とする電気器具。
【請求項2】
前記牽引ユニットは、単一後輪を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気器具。
【請求項3】
前記後輪は、前記前輪の直径よりも大きい直径を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気器具。
【請求項4】
前記駆動配置は、前記制御システムからの指令に応答して前記前輪を駆動するモータを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項5】
前記前記モータは、ブラシレスDC電気モータであることを特徴とする請求項4に記載の電気器具。
【請求項6】
前記又は各牽引ユニットは、前記モータと前記前輪の間を延びるトランスミッションユニットを更に含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の電気器具。
【請求項7】
前記後輪は、連結部材の第1の端部に装着され、
前記連結部材の第2の端部が、前記前輪の軸線の周りでピボット回転可能である、
ことを特徴とする請求項1から請求項6に記載の電気器具。
【請求項8】
前記連結部材は、前記前輪、前記後輪、及び前記軌道によって境界付けられた容積を少なくとも部分的に充填する保護部材を含むことを特徴とする請求項7に記載の電気器具。
【請求項9】
前記連結部材は、前記前輪軸線の周りで前記トランスミッションユニットにピボット回転可能に装着され、
前記トランスミッションユニットは、前記シャーシに装着される、
ことを特徴とする請求項6に従属する時の請求項7又は請求項8に記載の電気器具。
【請求項10】
付勢手段が、前記後輪を処理すべき前記表面との接触状態に押圧するように前記トランスミッションユニットと前記連結部材の間に設けられることを特徴とする請求項9に記載の電気器具。
【請求項11】
前記後輪は、軌道係合面と、該軌道係合表面に隣接し、かつこれよりも大きい直径を有するリム部分とを含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項12】
前記リム部分は、前記軌道の外面と同じ半径方向位置まで延びることを特徴とする請求項11に記載の電気器具。
【請求項13】
前記リム部分は、鋸歯状プロフィールを有することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の電気器具。
【請求項14】
汚れ空気入口と清浄空気出口の間に空気の流れを発生させるための空気流発生器と、該空気流から汚れを分離するために該汚れ空気入口と該清浄空気出口の間の該空気流の経路に配置された分離装置とを更に含むことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項15】
前記シャーシは、該シャーシを床面上でほぼ平行な向きに担持する支持配置を含むことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項16】
前記支持配置は、車輪、ローラ、又はスキッドを含むことを特徴とする請求項15に記載の電気器具。
【請求項17】
添付図面を参照して上述したような又は添付図面に例示するような自律表面処理電気器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図14】
【公開番号】特開2013−59627(P2013−59627A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−213124(P2012−213124)
【出願日】平成24年9月7日(2012.9.7)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−213124(P2012−213124)
【出願日】平成24年9月7日(2012.9.7)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
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