自走式リフター装置
【課題】 走行台車を備えた自走式リフター装置では、走行台車部分が一体に結合されているので、リフター装置の全高を低く抑えようとすると走行台車の高さ分だけ伸縮支柱を短くする必要がある(揚程が低くなる)。
【解決手段】 昇降フレーム10の四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱11で支持し、さらに各伸縮支柱11の下部にそれぞれ走行駆動手段34を備えた走行台車3を配置してなる自走式リフター装置において、各走行台車3を各伸縮支柱11の下端部にそれぞれ着脱自在に取付けていることにより、リフター装置をトラックで搬送する際に各走行台車3を分離した状態(リフター本体1の全高を低くした状態)で行えるようにした。
【解決手段】 昇降フレーム10の四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱11で支持し、さらに各伸縮支柱11の下部にそれぞれ走行駆動手段34を備えた走行台車3を配置してなる自走式リフター装置において、各走行台車3を各伸縮支柱11の下端部にそれぞれ着脱自在に取付けていることにより、リフター装置をトラックで搬送する際に各走行台車3を分離した状態(リフター本体1の全高を低くした状態)で行えるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、荷物(重量物)の積み降ろし作業や機械等の据付け作業時等に使用されるリフター装置に関し、特にリフター本体の下部に走行台車を備えた自走式リフター装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15及び図16には、特開2001−341980号公報(特許文献1)に開示されたトラック車載型のリフター装置が示されている。この公知のトラック車載型リフター装置は、左右の台車3A,3A上にそれぞれ伸縮ブームからなる伸縮支柱11A,11Aを立設し、該各伸縮支柱11A,11Aの上端部間に伸縮ビーム10Aを架設して構成されている。尚、伸縮支柱11Aや伸縮ビーム10A等は、一般に油圧シリンダで伸縮せしめられるが、その油圧シリンダの駆動源となる油圧ユニット5Aは、各台車3A,3A上にそれぞれ1基ずつ設置されている。
【0003】
各伸縮支柱11A,11Aには、3段ブームが使用されている。そして、図15に実線図示するように、各伸縮支柱11A,11A及び伸縮ビーム10Aをそれぞれ最縮小させた状態では、リフター装置をトラック荷台81上に積み込むことができる。又、該リフター装置をトラック荷台81から降ろすには、まず図15に鎖線図示するように伸縮ビーム10Aを左右に伸長させて各台車3A,3A(及び各伸縮支柱11A,11A)の間隔をそれぞれトラック荷台81を幅方向に跨ぐ位置まで拡げた後、図16に示すように各伸縮支柱11A,11Aを伸長させることで各台車3A,3Aの各車輪33A,33Aを地面Gに接地させることができる。従って、リフター装置をトラック荷台81上に搭載した状態から地上に自立させるまでの全工程をリフター装置自体で行うことができる。
【0004】
図15に示すトラック車載型リフター装置は、トラック荷台81に積み込んで輸送できるが、リフター装置をトラック荷台81上に載せて公道を走行する場合には、道路運送車輌法によって高さ制限(H1)が3.8mに規定されている。又、この種のリフター装置を搭載し得るトラックとしては、かなり大型のものが使用される関係で、トラック荷台81の上面高さH0が1.2〜1.3m程度となる。従って、このトラック車載型リフター装置では、各伸縮支柱11A,11Aの最縮小状態においてリフター装置自体の全高を2.5〜2.6mに制限する必要がある。尚、リフター装置をトラック荷台81上に搭載した状態では、該リフター装置を支持台9により、台車3Aの車輪33Aがトラック荷台81の上面から浮上する状態で支持するので、リフター装置の実質的な全高は2.4〜2.5m程度に制限される。
【0005】
ところで、図15及び図16のトラック車載型リフター装置において、積み降ろし荷物Yの高さが高いものでは、該荷物Yを高位置(例えばトラック荷台上)に積み降ろす場合に、ビーム10Aの揚程をそれなりの高揚程にする必要があり、そのためには伸縮支柱11Aの伸縮ストロークS1を大きくする必要がある。
【0006】
【特許文献1】特開2001−341980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した図15及び図16のリフター装置において、ビーム10Aの揚程を大きくするには、伸縮支柱11A,11Aの伸縮ストロークS1を大きくする必要があるが、そのためには伸縮支柱11Aを多段ブーム(例えば5段ブーム)にするか、ブーム段数を少なくしたもの(例えば3段ブーム)では単ブーム長さを長くする必要がある。
【0008】
ところが、この種のリフター装置において、ブーム段数を多くする(例えば5段ブームにする)と、伸縮支柱の最縮小状態でリフター装置の全高を低くできるものの、多数の単ブームを伸縮させる必要があるので各伸縮支柱11A,11Aの構造が複雑になり、且つコストアップになるとともに、伸縮支柱11Aの重量が重くなってリフター全体が大重量化するという問題があった。他方、ブーム段数を少なくして(例えば3段ブームにして)単ブーム長さを長くすると、伸縮支柱11Aの最縮小状態でもビーム高さが高くなって不使用時に高さの高い保管スペースが必要になる。
【0009】
又、図15及び図16に示すようなトラック車載型のリフター装置では、公道走行時におけるトラック車載状態での全高H1が3.8mに制限されている関係で、伸縮支柱11Aの単ブーム長さをさほど長くできず、従ってビーム10Aの揚程H2があまり大きくとれなくなる。即ち、図15に示すようにリフター装置をトラック荷台81上に搭載した状態において、トラック荷台81の上面高さH0(1.2〜1.3m)を減じたリフター装置自体の許容高さが2.5〜2.6m程度であり、その中で台車3A自体の高さ及びビーム10Aの厚さを減じると、伸縮支柱11Aの最縮小時における実質許容長さは1.6〜1.7m程度となり、3段ブームであれば各ブームの重合代を除くと最大伸縮ストロークS1が2.2〜2.4m程度とかなり短くなる。従って、リフター装置の使用時におけるビーム10Aの最大高さ(図16のH2)を4m程度までしか持ち上げることができず、高さの高い荷物Yを高位置に積み降ろしするのに無理が生じることがある。
【0010】
又、リフター装置の台車3Aに自走式のものを採用すると、車輪33Aとして比較的大径のものを使用する必要があるとともに、走行駆動手段(油圧モータやギヤ装置等)の設置スペースが必要となるので、走行台車の全高が約500mm程度まで高くなる。従って、トラック車載型リフター装置では、自走式の走行台車を使用すると、その台車の全高が高くなる分、伸縮支柱の長さを短くする必要がある。
【0011】
そこで、本願発明は、自走式の走行台車を用いたリフター装置であっても、トラックによる輸送時に全高を低く抑えることができる一方、伸縮支柱の伸縮ストロークをそれなりに確保し得るようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、荷物(重量物)の積み降ろし作業や機械等の据付け作業時等に使用されるリフター装置であって、特に自ら走行できる自走式リフター装置を対象にしている。
【0013】
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明の自走式リフター装置は、略矩形の平面形態をもつ昇降フレームの四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱で支持し、さらに該各伸縮支柱の下部にそれぞれ走行駆動手段を備えた走行台車を配置したものである。
【0014】
各伸縮支柱(4本)としては、伸縮ブーム式のものが採用可能であるが、本願で使用される伸縮支柱は、3段ブーム程度の比較的少ないブーム段数のものでよい。尚、このブーム段数は特に限定するものではない。又、この各伸縮支柱は、トラック荷台上に載せて搬送することを考慮すると、最縮小状態において長さが2.3〜2.4m程度にするのが適当である。
【0015】
昇降フレームは、フレーム材を略矩形に組付けたものである。そして、この昇降フレームは、各伸縮支柱の最上段ブームの所定高さ位置に、直接あるいは揺動フレームを介して間接的に取付けられている。この昇降フレームの組付位置は、各伸縮支柱の上端部から上方に突出しないようにすることが好ましい。尚、この昇降フレームには、荷物把持用の支持具(又は把持具)を設けておくとよい。
【0016】
各走行台車(4つ)は、それぞれ独立したものであり、それぞれ走行駆動手段(例えば油圧モータや電動モータ)で走行可能に構成されている。この各走行台車は、それぞれ4つの車輪を備えたもの(自立できるもの)が好ましい。尚、この走行台車は、自走式であるので比較的大きな車輪(車輪直径が例えば40cm程度)が使用されるので、全高がかなり高くなる(例えば走行台車の全高が50cm程度になる)。
【0017】
そして、本願請求項1の自走式リフター装置では、各走行台車(4つ)を、各伸縮支柱の下端部にそれぞれ着脱自在に取付けている。各走行台車の各伸縮支柱下端部への着脱は、例えばボルトによる連結・連結解除や適宜の止め具による係止・係止解除等によって行える。尚、この自走式リフター装置は、各伸縮支柱下端部からそれぞれ走行台車を分離すると、昇降フレームと各伸縮支柱が合体されたリフター本体となる。
【0018】
この請求項1の自走式リフター装置は、トラック荷台に載せて使用場所まで搬送されるが、搬送時には各走行台車をリフター本体(各伸縮支柱)から分離しておく。このように、各走行台車をリフター本体から分離しておくと、リフター装置の高さを走行台車分だけ低くできるので、トラックによる搬送時にその全高(トラック荷台の高さ+リフター本体の高さ)を低くできる。
【0019】
ところで、公道をトラック輸送するときには、道路運送車輌法による高さ制限(3.8m)があり、トラック荷台上に搭載される搬送物(リフター装置)の全高を、上記制限高さ3.8mからトラック荷台高さ(最大で1.3m程度)を減じた高さ(2.5m程度)以下に抑える必要がある。尚、トラック荷台上にリフター装置を載せる際には、荷台接触部に盤木等が介在され、且つ許容限度(2.5m程度)より幾らか低く設計されるので、トラック荷台上に載せられるリフター装置の実質高さは2.4m程度以下となる。
【0020】
そこで、本願請求項1の自走式リフター装置のように、リフター本体(各伸縮支柱)から各走行台車を分離し得るものでは、各伸縮支柱を最縮小させた状態でのリフター本体の高さを上記許容限度(最大で2.4m程度)付近まで高く設定できる。従って、各伸縮支柱の単ブーム長さを長くでき、その結果、昇降フレーム部分の昇降ストロークを大きくできる。
【0021】
尚、この自走式リフター装置は、トラック輸送時には上記のように各走行台車を分離した状態でトラック荷台上に積み込むが、使用現場において各伸縮支柱の下端部にそれぞれ走行台車を組付けることができる。そして、リフター本体に各走行台車を組付けた状態では、その各走行駆動手段によりリフター装置全体を走行させることができる。
【0022】
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、上記請求項1の自走式リフター装置において、昇降フレームにリフター装置の各種動力源となるパワーユニットを設置し、該パワーユニットから各走行台車の走行駆動手段に動力を供給するようにしている。
【0023】
パワーユニットには、油圧発生装置としてエンジン、油圧ポンプ、作動油タンクがあり、このほかに関連部品としてバッテリーや燃料タンク等がある。そして、これらのパワーユニット(及びその関連部品)は昇降フレームに設置しており、この請求項2ではパワーユニットを含めたものがリフター本体となる。
【0024】
ところで、この請求項2のように、パワーユニットを昇降フレームに設置する場合は、該パワーユニットによってリフター本体の全高が高くならないようにするために、昇降フレームを各伸縮支柱に対して、伸縮支柱上端部よりパワーユニットの最高高さ範囲だけ段下げした位置に固定するとよい(パワーユニットの最高高さと各伸縮支柱の上面とが同高さになる)。
【0025】
パワーユニットは、主として各伸縮支柱の油圧シリンダに動力(作動油)を供給するものであるが、この請求項2の自走式リフター装置では、各走行台車の走行駆動手段(油圧モータ)にもそれぞれ動力(作動油)を供給するようにしている。尚、走行台車は伸縮支柱の伸縮によってパワーユニットからの距離が変化するので、油圧ホースをそれぞれホースリールを介して走行台車の動力供給位置まで延出させている。
【0026】
本願請求項3の発明
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の自走式リフター装置において、各走行台車として、伸縮支柱の下端部を取付ける支柱取付台と車輪を取付けた車輪取付台とを水平回転可能に合体させたものを使用している一方、支柱取付台に車輪を地面から浮上させ得るジャッキを設けている。
【0027】
この請求項3の自走式リフター装置では、各走行台車の走行駆動手段によりリフター装置全体を各車輪の向く方向に走行させることができるが、各車輪が接地している状態では該車輪に大きな荷重がかかっているので該各車輪の進行方向変更ができない。そして、進行方向を変更させるには、まず各走行台車に設けている各ジャッキを伸長させて各車輪を地面から浮上させる。この状態では、リフター装置全体が4本のジャッキで支持されていて、各走行台車の車輪取付台には荷重がかかっていないので、該車輪取付台を支柱取付台に対して人力で水平回転可能となっている。そして、各走行台車の車輪取付台を、その車輪が所望の進行方向に向くように水平回転させた後、各ジャッキを縮小させて各車輪を接地させればよい。
【発明の効果】
【0028】
本願請求項1の発明の効果
本願請求項1の自走式リフター装置では、各伸縮支柱の下端部にそれぞれ走行台車を着脱自在に取付け得るようにしているので、次のような効果がある。
【0029】
即ち、搬送時には、リフター本体(各伸縮支柱下端部)から各走行台車を分離した状態でトラック荷台上に積み込むことができるので、走行台車の高さ分だけトラック輸送状態での全高を低く抑えることができる。このことは、道路運送車輌法による高さ制限(3.8m)の許容範囲内で各伸縮支柱の長さを長くできることを意味し、従って同じブーム段数であっても伸縮ストローク(荷物の揚程)を大きくとれるという効果がある。
【0030】
尚、使用時には各走行台車をリフター本体に取付けることで、リフター装置を自力で走行させることができ、吊荷の移動等をリフター装置自身で行える。
【0031】
本願請求項2の発明の効果
本願請求項2の発明は、上記請求項1の自走式リフター装置において、昇降フレーム上にパワーユニットを設置し、該パワーユニットから各走行台車の走行駆動手段に動力を供給するようにしている。尚、パワーユニットからの動力(例えば作動油)は、主として各伸縮支柱の伸縮作動用に使用されるものである。
【0032】
従って、この請求項2の発明では、上記請求項1の効果に加えて、走行駆動手段を備えた自走式の走行台車を使用したものにおいて、該走行台車用の専用のパワーユニットが不要となる(単一のパワーユニットを共用できる)とともに、各走行台車部分をコンパクトで且つ軽量に構成できるので走行台車を分離し得るものにおいて該走行台車の取り扱いが容易となる、という効果がある。
【0033】
本願請求項3の発明の効果
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の自走式リフター装置において、走行台車の支柱取付台に車輪を地面から浮上させ得るジャッキを設けて、該ジャッキで車輪を浮上させた状態では人力で車輪の向きを変更させ得るようになっている。
【0034】
従って、この請求項3の発明では、上記請求項1又は2の効果に加えて、車輪接地状態では車輪の向きが変更できないものであっても、簡単な操作(4箇所の同時ジャッキアップ操作)で車輪の向きを人力で変更できるようになり、進行方向を簡単に変更し得るという効果がある。
【実施例】
【0035】
図1〜図14を参照して本願実施例の自走式リフター装置を説明すると、図1〜図5にはこの実施例の自走式リフター装置の基本構造を示し、図6〜図14にはこの実施例の自走式リフター装置の使用方法を示している。尚、この実施例においては、便宜上、図1の状態での左右方向を前後といい、図1の右側面(図2の状態)において左右方向を左右という。
【0036】
図1〜図3に示す自走式リフター装置は、略矩形の平面形態をもつ昇降フレーム10の四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱(合計4本)11,11・・で支持し、該各伸縮支柱11,11・・の下端部にそれぞれ走行台車3,3・・(合計4つ)を取付けているとともに、昇降フレーム10上にリフター装置の各種動力源となるパワーユニット5を設置して構成されている。又、各走行台車3,3・・は、各伸縮支柱11,11・・の下端部に対して着脱自在に取付けられている。
【0037】
昇降フレーム10は、フレーム材を略矩形の平面形態に組付けたものである。尚、この昇降フレーム10の平面形態(図3)の大きさは、前後長さが5.5〜5.6m、左右長さが2.3〜2.4m程度であり、大型トラックの荷台外周内に余裕をもって収容され得るものである。
【0038】
昇降フレーム10の適所には、荷物Y(図12〜図14)を把持するための支持具19,19が取付けられている。
【0039】
各伸縮支柱11,11・・は、この実施例では3段ブーム(下段ブーム12、中段ブーム13、上段ブーム14)からなる伸縮ブーム式のものが採用されている。この各伸縮支柱11内には、伸縮用の油圧シリンダ(図示省略)が内蔵されている。尚、この各伸縮支柱11,11・・は、昇降フレーム10のジャッキとなるものである。
【0040】
ところで、この実施例の自走式リフター装置は、図6〜図14に示すように自力でトラック荷台81に乗降できるようになっており(その詳細な構成は順次後述していく)、この実施例では各伸縮支柱11,11・・を、トラック荷台81上に収まる状態(図6、図7)と、トラック荷台81の左右側縁を跨ぐ状態(図8〜図10)との間で変位させるために、該各伸縮支柱11,11・・を所定長さ(例えば1.4〜1.5m)の揺動フレーム21の先端部に取付けている。尚、図3の平面図において、各伸縮支柱が符号11又は符号11″で示す各位置にあるときがトラック荷台を幅方向に跨ぎ得る位置であり、各伸縮支柱が符号11′で示す位置にあるときがトラック荷台上に収まる位置である。
【0041】
各揺動フレーム21,21・・は、図3に示すように、フレーム基端部を昇降フレーム10の四隅付近においてそれぞれ軸22,22・・で枢支して、フレーム先端側がそれぞれ水平揺動し得るように取付けている。各揺動フレーム21,21・・の先端には、それぞれ伸縮支柱11,11・・を下向き伸長姿勢で固定している。
【0042】
そして、この各揺動フレーム21,21・・は、それぞれ揺動シリンダ(油圧シリンダ)23により、図3の平面視において左右各外向きに指向する位置(実線図示位置)と前後各外向きに指向する位置(鎖線図示位置)との角度90°の範囲で揺動せしめ得るようになっている。
【0043】
そして、各揺動フレーム21,21・・が左右各外向きに指向する状態では、図8〜図10に示すように左右の伸縮支柱11,11の内面間隔がトラック荷台81の幅よりかなり広くなり、各揺動フレーム21,21・・が前後各外向きに指向する状態では、図6〜図7に示すように全部の伸縮支柱11,11・・がトラック荷台81上に収まるようになっている。尚、図3において各揺動フレーム21,21・・が斜め方向(伸縮支柱が符号11″の位置にある)に指向している状態でも、左右の伸縮支柱11″,11″がトラック荷台81の幅より外側に位置するようになっている。
【0044】
昇降フレーム11における各揺動フレーム21,21・・の枢支部には、それぞれ補助脚25,25・・が上下動自在に装着されている。この各補助脚25,25・・は、このリフター装置をトラック荷台に対して自力で乗降させる際に使用するものであり、昇降フレーム10に対して上下にスライドさせ得るとともに、それぞれ所望位置で固定(例えばピン固定)し得るようになっている。この各補助脚25,25・・は、リフター装置を自力で乗降させるときのみに使用するものであるが、必要時以外は昇降フレーム10から取り外しておくことができる。尚、この各補助脚25,25・・の機能については後述する(後述のリフター装置乗降手順の説明部分を援用する)。
【0045】
各走行台車3,3・・は、図4及び図5に示すように、伸縮支柱11の下端部(下段ブーム12の下端部)に取付けられる支柱取付台31と、車輪33,33・・を取付けた車輪取付台32とを水平回転自在に合体させたものを使用している。車輪33は、1つの走行台車3について前後左右に4つ使用し、各走行台車3がそれぞれ自立できるようになっている。
【0046】
各走行台車3,3・・における支柱取付台31と車輪取付台32間にはベアリングが介在されており、後述するように車輪33を地面から浮上させた状態で、該車輪取付台32を支柱取付台31に対して人力で水平回転させ得るようになっている。
【0047】
この各走行台車3,3・・には、それぞれ走行駆動手段34を備えていて、該走行駆動手段34により自力走行できるようになっている。走行台車3の走行駆動手段34としては、この実施例では油圧モータで車輪33を駆動するようにしたものが採用されている。尚、他の実施例では、走行駆動手段34として電動モータを使用したものでもよい。
【0048】
この各走行台車3,3・・は、自走式であるために車輪33としてかなりの直径(例えば40cm)のものを使用しており、従ってこの走行台車3は、かなりの高さを有している(全高が約50cm程度ある)。
【0049】
又、各走行台車3,3・・には、それぞれ支柱取付台31の中心部(車輪取付台32の回転中心部)にジャッキ4,4・・を設けている。この各ジャッキ4,4・・は、図4に鎖線図示するように、縮小状態では接地板41が車輪33の下面より上方に位置していて走行台車3の走行を許容し、伸長状態では鎖線図示するように接地板41が車輪33の下面より若干下方に突出して車輪33を地面から浮上させ得るようになっている。この各ジャッキ4,4・・は、図14に示すようにリフター装置で荷物(重量物)Yを把持した状態で、リフター装置全体を浮上させ得るジャッキアップ能力を有している。尚、この各ジャッキ4,4・・には、油圧シリンダが使用されているが、この油圧シリンダにもパワーユニット5からの作動油が供給される。又、このジャッキ(油圧シリンダ)4への油圧ホースの先端も、該ジャッキ(油圧シリンダ)に対して着脱自在となっている。
【0050】
この各走行台車3,3・・は、図4及び図5に示すように、伸縮支柱11の下端部(下段ブーム12の下端部)に対して支柱取付台31を着脱自在に取付け得るようになっている。この実施例では、下段ブーム12の下端部と支柱取付台31とを位置合わせするのに、下段ブーム12下端部の接地板16の外周付近に複数個のピン穴17,17を設ける一方、支柱取付台31の上面に各ピン穴17,17に嵌入する複数個の突起ピン36,36を設けている。又、この実施例では、下段ブーム12の接地板16を支柱取付台31上面に固定するのに、該支柱取付台31上面に接地板16の外周縁を押える複数個の止め具37,37を設けている。この各止め具37,37は、上端部に横向きに突出する押え片38が一体形成されており、且つ止めボルトを緩めれば水平回転させ得るようになっている。そして、押え片38が図4に示すように外向きの退避位置にあるときには、各止め具37,37間に下段ブーム12の接地板16を上方から収容し得るようになっており、該接地板16を支柱取付台31上面に載せた状態で各止め具37,37を回転させて各押え片37,37を図5に示す内向きの押さ位置に向けた後、止めボルトを締め込むことで接地板16を支柱取付台31上に固定し得るようになっている。尚、下段ブーム12の接地板16を支柱取付台31上に固定する手段としては、接地板16の外周付近を支柱取付台31上面に直接ボルト止めすることもできる(この場合は、ボルトを外すことで接地板16を支柱取付台31から分離できる)。
【0051】
パワーユニット5は、この自走式リフター装置の各種動力源となるもので、昇降フレーム10上に設置されている。このパワーユニット5には、図3に示すように、油圧発生装置としてエンジン51、油圧ポンプ52、作動油タンク53があり、このほかに関連部品としてバッテリー54や燃料タンク55等がある。
【0052】
ところで、パワーユニット5を昇降フレーム10に設置する場合は、該パワーユニット5によってリフター本体1の全高が高くならないようにするために、昇降フレーム10を各伸縮支柱11,11・・の上段ブーム14に対して該上段ブーム14の上端部よりパワーユニット5の最高高さ範囲だけ段下げした位置に固定している(パワーユニット5の最高高さと各伸縮支柱11の上段ブーム14の上面とが同高さになるようにしている)。
【0053】
パワーユニット5は、主として各伸縮支柱11の油圧シリンダに動力(作動油)を供給するものであるが、各揺動フレーム21,21・・用の各揺動シリンダ23,23・・や、各走行台車3,3・・の走行駆動手段(油圧モータ)34,34・・及びジャッキ4,4・・にもそれぞれ作動油を供給するようにしている。尚、走行台車3は伸縮支柱11の伸縮によってパワーユニット5からの距離が変化するので、油圧ホース(図示省略)をそれぞれホースリールを介して走行台車3の油圧モータ34(及びジャッキ4の油圧シリンダ)まで延出させている。又、各走行台車3,3・・は、それぞれ着脱自在になっているので、各油圧ホースの先端は油圧モータ(走行駆動手段)34のジョイント部35に着脱自在となっている。
【0054】
尚、この自走式リフター装置の各種駆動部分は、地上から遠隔操作によって発停制御し得るようになっている。
【0055】
このリフター装置では、各伸縮支柱11,11・・の上部(上段ブーム14)は昇降フレーム10で強固に連結されているが、該伸縮支柱11,11の下部(下段ブーム12)は特に連結していない(傾動方向の強度が弱い)。そこで、この実施例では、各伸縮支柱11,11・・の下端部に装着される各走行台車3,3・・同士を前後左右の4本の連結具6,6・・で連結し得るようにしている。
【0056】
この各連結具6,6・・は、それぞれ長さ調節自在であり、且つ連結具6の各端部をそれぞれ各走行台車3,3の支柱取付台31上に立設した係合ピン39に対して係脱自在に係合させ得るようになっている。尚、連結具6の両端部には、左右各逆向きのネジ部分を有し、連結具6を回転させることによってそり全長を微調整し得るようになっている。
【0057】
この実施例の自走式リフター装置は、図6に示すようにトラック8の荷台81に載せて使用場所まで搬送されるが、公道をトラック輸送するときには、道路運送車輌法による高さ制限(3.8m)があり、トラック荷台81上に搭載されるリフター装置の全高を、上記制限高さ3.8mからトラック荷台高さ(最大で1.3m程度)を減じた高さ(2.5m程度)以下に抑える必要がある。尚、トラック荷台81上にリフター装置を載せる際には、荷台接触部に盤木等が介在され、且つ許容限度(2.5m程度)より幾らか低く設計されるので、トラック荷台81上に載せられるリフター装置の実質高さは2.4m程度以下となる。
【0058】
そこで、この実施例の自走式リフター装置では、各走行台車3,3・・を各伸縮支柱11,11・・の下端部に対して着脱し得るので、トラック輸送時には各走行台車3,3・・をリフター本体1(各伸縮支柱11の下端部)から分離した状態でそれぞれ搬送する。
【0059】
このように、各走行台車3,3・・をリフター本体1から分離した状態でトラック輸送すると、リフター装置の高さを走行台車3の高さ分(約50cm)だけ低くできる(リフター本体1の高さ分だけになる)。このことは、各伸縮支柱11,11・・を最縮小させた状態でのリフター本体1の高さを上記許容限度(最大で2.4m程度)付近まで高く設定できることになり、その結果、各伸縮支柱11の単ブーム長さを長くして、昇降フレーム10部分の昇降ストローク(図1、図2の符号S)を大きくできることになる。
【0060】
又、この実施例の自走式リフター装置では、各種動力源となるパワーユニット5を昇降フレーム10に設置し、該パワーユニット5から各走行台車3,3・・の走行駆動手段34部分に動力(作動油)を供給するようにしているので、走行台車3が自走式のものであっても、該走行台車3部分に動力源を設ける必要がなく、走行台車3部分をコンパクトで且つ軽量に構成できる。
【0061】
この自走式リフター装置は、トラック輸送時には上記のように各走行台車3,3・・をリフター本体1から分離しておくが、使用時には使用現場において各伸縮支柱11,11・・の下端部にそれぞれ走行台車3,3・・を組付ける。そして、リフター本体1に各走行台車3,3・・を組付けた状態では、その各走行駆動手段34によりリフター装置全体を走行させることができる。
【0062】
又、リフター装置の進行方向を変更するには、各走行台車3,3・・に設けている各ジャッキ4,4・・を同期伸長させて(図4の鎖線図示状態)、各走行台車3,3・・の車輪33を地面から浮上させ→各走行台車3,3・・の車輪取付台32をそれぞれ人力で水平回転させて各車輪33,33・・をそれぞれ所望の進行方向に向け→各ジャッキ4,4・・を同期縮小させて各車輪33,33・・を接地させた後、各走行駆動手段34,34・・を作動させればリフター装置を所望の進行方向に走行させることができる。
【0063】
次に、図6〜図14を参照して、この実施例の自走式リフター装置をトラック荷台81に乗降させる手順を説明する。尚、図6〜図14において、各(A)図はリフター装置の左側面を前面にした図(図1相当図)であり、各(B)図は各(A)図の右側面図(図2相当図)である。
【0064】
この自走式リフター装置は、各走行台車3,3・・をリフター本体1から分離した状態で、図6(A)(B)に示すようにトラック荷台81上に積み込んで搬送される。尚、各走行台車3,3・・は、トラック荷台81上の余剰空間に載せてもよいし、別のトラックで搬送してもよい。
【0065】
リフター本体1をトラック荷台81上に積み込む際に、近くにクレーンがある場合にはそのクレーンでリフター本体1全体を持上げてトラック荷台81上に積み込むことができるが、クレーンがない場合はリフター本体1自体で後述の積み降ろし作業とは逆手順で積み込みを行う。
【0066】
リフター本体1の搭載状態では、各揺動フレーム21,21・・はそれぞれ前後各外方に向けた位置にあり、リフター本体1全体がトラック荷台81上に収まっている。又、リフター本体1の搭載状態では、4本の補助脚25,25・・をトラック荷台81上に接地させて、該各補助脚25,25・・でリフター本体1を支持している。
【0067】
この図6(A)(B)の状態でリフター本体1(及び各走行台車3,3・・)を使用場所まで搬送し、使用場所において次のようにしてリフター装置の組立て及び積み降ろしを行う。尚、リフター装置の組立て及び積み降ろし時には、パワーユニット5を作動させて作動油を供給可能にしておく。
【0068】
まず、図7(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11をトラック荷台81上で若干長さだけ伸長させて各伸縮支柱11でリフター本体1を支持した後、各(4本)補助脚25をトラック荷台81上に接地するまで降ろしてそれぞれ固定(ピン固定)する。
【0069】
次に、図8(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11を縮小させて該伸縮支柱の下端をトラック荷台81から離間させ、続いて各揺動シリンダ23を伸長させて各揺動フレーム21を左右各外方に向く位置まで移動させる。このとき、各揺動フレーム21の移動によって、各伸縮支柱11が図8(B)に示すようにトラック荷台81の左右各側縁のそれぞれ外側に位置するようになる。尚、この状態では、リフター本体1は4本の補助脚25でトラック荷台81上に支持されている。
【0070】
次に、図9(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11のそれぞれ直下位置にそれぞれ走行台車3を配置し、続いて各伸縮支柱11を伸長させて下段ブーム下端の接地板16を走行台車3の支柱取付台31上面の所定位置に位置合わせしながら接合させ、各止め具37(図4、図5)により該接地板16を支柱取付台31上面に固定する。この状態では、リフター本体1を4つの走行台車3,3・・で支持し得る。又、このとき、各走行台車3の走行駆動手段(油圧モータ)34及びジャッキ4にそれぞれパワーユニット5からの油圧ホースを接続しておく。
【0071】
次に、図10(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11を伸長させて昇降フレーム10を上動させ、そのとき各補助脚25を昇降フレーム10から抜き外す。尚、後の作業で、各補助脚25を昇降フレーム10に組付けたままでも邪魔にならない場合は、該各補助脚25を昇降フレーム10に組付けたままで昇降フレーム10を上動させてもよい。
【0072】
次に、図11(A)(B)に示すように、前後に位置する2つの走行台車3,3同士(左右一対ある)をそれぞれ連結具6で連結する。尚、このときには、左右の走行台車同士は、まだ連結具で連結しない。
【0073】
次に、図12に示すように、荷物(大型重量物)Yを積載したトラック8をリフター装置内の空間部に進入させ、トラック荷台81上の該荷物Yにワイヤーロープを結んで各支持具19,19に掛けた後、各伸縮支柱11を伸長させて該荷物Yを持上げる。その後、空のトラック8を前進させてリフター装置部分から除去する。
【0074】
次に、図13(A)(B)に示すように、左右に位置する2つの走行台車3,3同士(前後一対ある)をそれぞれ連結具6で連結する。この状態では、4つの走行台車3が4本の連結具6で四角形状に連結されており、各伸縮支柱11の下部側も補強される。そして、この図13(A)(B)の状態で、リフター装置を荷物Yとともに目的位置まで移動させることができる。
【0075】
又、その移動途中でリフター装置の進行方向を変更(修正)するには、図14(A)(B)に示すように、各走行台車3に設けたジャッキ4を伸長させて(図5に鎖線図示するようにジャッキ接地板41が接地した後、リフター装置を押し上げる)、各走行台車3の全車輪33を地面から浮上させる。この状態では、走行台車3の車輪取付台32に荷重がかかっていないので、該車輪取付台32を支柱取付台31に対して人力で水平回転させることができる。そして、各車輪33を所望に進行方向に向けた後、各ジャッキ4を縮小させて各車輪33を接地させ、各走行駆動手段34によりリフター装置を所望方向に進行させることができる。
【0076】
そして、荷物Yを所定位置まで運び、そこで各伸縮支柱11を縮小させることにより、該荷物Yを所定位置に設置することができる。その後、荷物Yからワイヤーロープを外し、前後に位置する連結具6を各走行台車3から外せば、リフター装置を荷物Y上から移動させることができる。
【0077】
又、空のリフター装置をトラック荷台81上に積み込むには、次の手順で行う。即ち、各伸縮支柱11を伸長させて昇降フレーム10を上動させ(図11の状態)→昇降フレーム10の下方空間部にトラック8の荷台81を進入させ図10の状態)→各伸縮支柱11をある程度縮小させて、昇降フレーム10に4本の補助脚25を装着し→さらに各伸縮支柱11を縮小させて各補助脚25の下端をトラック荷台81上面に接地させて該各補助脚25でリフター装置を支持し→各走行台車3をそれぞれ伸縮支柱11の下端部から取外し(図9の状態)→各伸縮支柱11を最縮小させ(図8の状態)→各揺動フレーム21を前後各外方に向く位置まで弧回動させると、図6に示すようにリフター本体1全体をトラック荷台81上に収容した状態で積み込むことができる。
【0078】
このように、この実施例の自走式リフター装置では、自力でトラック荷台81から積み降ろしできる。
【0079】
尚、この実施例の自走式リフター装置において、各走行台車3を各伸縮支柱11の下端部に着脱させる際、即ち図9(A)(B)の作業状態においてトラック8(トラック荷台81)を用いない場合は、トラック荷台に代えて走行台車3の全高(50cm)より高い載せ台を使用し、該載せ台上に各補助脚25,25・・を載せて各伸縮支柱11下端部の下方に走行台車3の接地スペースを確保するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本願実施例の自走式リフター装置の側面図である。
【図2】図1の自走式リフター装置の右側面図である。
【図3】図1の自走式リフター装置の平面図である。
【図4】図1の自走式リフター装置における走行台車の分離状態の拡大図である。
【図5】図4の組付状態図である。
【図6】図1のリフター装置のトラック荷台積み込み状態図である。
【図7】図6からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図8】図7からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図9】図8からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図10】図9からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図11】図1のリフター装置における荷物受取の準備段階の説明図である。
【図12】荷物受取時における図11からの状態変化図である。
【図13】荷物受取時における図12からの状態変化図である。
【図14】図1のリフター装置における進行方向変更時の説明図である。
【図15】公知のリフター装置の説明図である。
【図16】図15からの状態変化図である。
【符号の説明】
【0081】
1はリフター本体、3は走行台車、4はジャッキ、5はパワーユニット、6は連結具、10は昇降フレーム、11は伸縮支柱、21は揺動フレーム、25は補助脚、31は支柱取付台、32は車輪取付台、33は車輪、34は走行駆動手段である。
【技術分野】
【0001】
本願発明は、荷物(重量物)の積み降ろし作業や機械等の据付け作業時等に使用されるリフター装置に関し、特にリフター本体の下部に走行台車を備えた自走式リフター装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15及び図16には、特開2001−341980号公報(特許文献1)に開示されたトラック車載型のリフター装置が示されている。この公知のトラック車載型リフター装置は、左右の台車3A,3A上にそれぞれ伸縮ブームからなる伸縮支柱11A,11Aを立設し、該各伸縮支柱11A,11Aの上端部間に伸縮ビーム10Aを架設して構成されている。尚、伸縮支柱11Aや伸縮ビーム10A等は、一般に油圧シリンダで伸縮せしめられるが、その油圧シリンダの駆動源となる油圧ユニット5Aは、各台車3A,3A上にそれぞれ1基ずつ設置されている。
【0003】
各伸縮支柱11A,11Aには、3段ブームが使用されている。そして、図15に実線図示するように、各伸縮支柱11A,11A及び伸縮ビーム10Aをそれぞれ最縮小させた状態では、リフター装置をトラック荷台81上に積み込むことができる。又、該リフター装置をトラック荷台81から降ろすには、まず図15に鎖線図示するように伸縮ビーム10Aを左右に伸長させて各台車3A,3A(及び各伸縮支柱11A,11A)の間隔をそれぞれトラック荷台81を幅方向に跨ぐ位置まで拡げた後、図16に示すように各伸縮支柱11A,11Aを伸長させることで各台車3A,3Aの各車輪33A,33Aを地面Gに接地させることができる。従って、リフター装置をトラック荷台81上に搭載した状態から地上に自立させるまでの全工程をリフター装置自体で行うことができる。
【0004】
図15に示すトラック車載型リフター装置は、トラック荷台81に積み込んで輸送できるが、リフター装置をトラック荷台81上に載せて公道を走行する場合には、道路運送車輌法によって高さ制限(H1)が3.8mに規定されている。又、この種のリフター装置を搭載し得るトラックとしては、かなり大型のものが使用される関係で、トラック荷台81の上面高さH0が1.2〜1.3m程度となる。従って、このトラック車載型リフター装置では、各伸縮支柱11A,11Aの最縮小状態においてリフター装置自体の全高を2.5〜2.6mに制限する必要がある。尚、リフター装置をトラック荷台81上に搭載した状態では、該リフター装置を支持台9により、台車3Aの車輪33Aがトラック荷台81の上面から浮上する状態で支持するので、リフター装置の実質的な全高は2.4〜2.5m程度に制限される。
【0005】
ところで、図15及び図16のトラック車載型リフター装置において、積み降ろし荷物Yの高さが高いものでは、該荷物Yを高位置(例えばトラック荷台上)に積み降ろす場合に、ビーム10Aの揚程をそれなりの高揚程にする必要があり、そのためには伸縮支柱11Aの伸縮ストロークS1を大きくする必要がある。
【0006】
【特許文献1】特開2001−341980号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した図15及び図16のリフター装置において、ビーム10Aの揚程を大きくするには、伸縮支柱11A,11Aの伸縮ストロークS1を大きくする必要があるが、そのためには伸縮支柱11Aを多段ブーム(例えば5段ブーム)にするか、ブーム段数を少なくしたもの(例えば3段ブーム)では単ブーム長さを長くする必要がある。
【0008】
ところが、この種のリフター装置において、ブーム段数を多くする(例えば5段ブームにする)と、伸縮支柱の最縮小状態でリフター装置の全高を低くできるものの、多数の単ブームを伸縮させる必要があるので各伸縮支柱11A,11Aの構造が複雑になり、且つコストアップになるとともに、伸縮支柱11Aの重量が重くなってリフター全体が大重量化するという問題があった。他方、ブーム段数を少なくして(例えば3段ブームにして)単ブーム長さを長くすると、伸縮支柱11Aの最縮小状態でもビーム高さが高くなって不使用時に高さの高い保管スペースが必要になる。
【0009】
又、図15及び図16に示すようなトラック車載型のリフター装置では、公道走行時におけるトラック車載状態での全高H1が3.8mに制限されている関係で、伸縮支柱11Aの単ブーム長さをさほど長くできず、従ってビーム10Aの揚程H2があまり大きくとれなくなる。即ち、図15に示すようにリフター装置をトラック荷台81上に搭載した状態において、トラック荷台81の上面高さH0(1.2〜1.3m)を減じたリフター装置自体の許容高さが2.5〜2.6m程度であり、その中で台車3A自体の高さ及びビーム10Aの厚さを減じると、伸縮支柱11Aの最縮小時における実質許容長さは1.6〜1.7m程度となり、3段ブームであれば各ブームの重合代を除くと最大伸縮ストロークS1が2.2〜2.4m程度とかなり短くなる。従って、リフター装置の使用時におけるビーム10Aの最大高さ(図16のH2)を4m程度までしか持ち上げることができず、高さの高い荷物Yを高位置に積み降ろしするのに無理が生じることがある。
【0010】
又、リフター装置の台車3Aに自走式のものを採用すると、車輪33Aとして比較的大径のものを使用する必要があるとともに、走行駆動手段(油圧モータやギヤ装置等)の設置スペースが必要となるので、走行台車の全高が約500mm程度まで高くなる。従って、トラック車載型リフター装置では、自走式の走行台車を使用すると、その台車の全高が高くなる分、伸縮支柱の長さを短くする必要がある。
【0011】
そこで、本願発明は、自走式の走行台車を用いたリフター装置であっても、トラックによる輸送時に全高を低く抑えることができる一方、伸縮支柱の伸縮ストロークをそれなりに確保し得るようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、荷物(重量物)の積み降ろし作業や機械等の据付け作業時等に使用されるリフター装置であって、特に自ら走行できる自走式リフター装置を対象にしている。
【0013】
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明の自走式リフター装置は、略矩形の平面形態をもつ昇降フレームの四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱で支持し、さらに該各伸縮支柱の下部にそれぞれ走行駆動手段を備えた走行台車を配置したものである。
【0014】
各伸縮支柱(4本)としては、伸縮ブーム式のものが採用可能であるが、本願で使用される伸縮支柱は、3段ブーム程度の比較的少ないブーム段数のものでよい。尚、このブーム段数は特に限定するものではない。又、この各伸縮支柱は、トラック荷台上に載せて搬送することを考慮すると、最縮小状態において長さが2.3〜2.4m程度にするのが適当である。
【0015】
昇降フレームは、フレーム材を略矩形に組付けたものである。そして、この昇降フレームは、各伸縮支柱の最上段ブームの所定高さ位置に、直接あるいは揺動フレームを介して間接的に取付けられている。この昇降フレームの組付位置は、各伸縮支柱の上端部から上方に突出しないようにすることが好ましい。尚、この昇降フレームには、荷物把持用の支持具(又は把持具)を設けておくとよい。
【0016】
各走行台車(4つ)は、それぞれ独立したものであり、それぞれ走行駆動手段(例えば油圧モータや電動モータ)で走行可能に構成されている。この各走行台車は、それぞれ4つの車輪を備えたもの(自立できるもの)が好ましい。尚、この走行台車は、自走式であるので比較的大きな車輪(車輪直径が例えば40cm程度)が使用されるので、全高がかなり高くなる(例えば走行台車の全高が50cm程度になる)。
【0017】
そして、本願請求項1の自走式リフター装置では、各走行台車(4つ)を、各伸縮支柱の下端部にそれぞれ着脱自在に取付けている。各走行台車の各伸縮支柱下端部への着脱は、例えばボルトによる連結・連結解除や適宜の止め具による係止・係止解除等によって行える。尚、この自走式リフター装置は、各伸縮支柱下端部からそれぞれ走行台車を分離すると、昇降フレームと各伸縮支柱が合体されたリフター本体となる。
【0018】
この請求項1の自走式リフター装置は、トラック荷台に載せて使用場所まで搬送されるが、搬送時には各走行台車をリフター本体(各伸縮支柱)から分離しておく。このように、各走行台車をリフター本体から分離しておくと、リフター装置の高さを走行台車分だけ低くできるので、トラックによる搬送時にその全高(トラック荷台の高さ+リフター本体の高さ)を低くできる。
【0019】
ところで、公道をトラック輸送するときには、道路運送車輌法による高さ制限(3.8m)があり、トラック荷台上に搭載される搬送物(リフター装置)の全高を、上記制限高さ3.8mからトラック荷台高さ(最大で1.3m程度)を減じた高さ(2.5m程度)以下に抑える必要がある。尚、トラック荷台上にリフター装置を載せる際には、荷台接触部に盤木等が介在され、且つ許容限度(2.5m程度)より幾らか低く設計されるので、トラック荷台上に載せられるリフター装置の実質高さは2.4m程度以下となる。
【0020】
そこで、本願請求項1の自走式リフター装置のように、リフター本体(各伸縮支柱)から各走行台車を分離し得るものでは、各伸縮支柱を最縮小させた状態でのリフター本体の高さを上記許容限度(最大で2.4m程度)付近まで高く設定できる。従って、各伸縮支柱の単ブーム長さを長くでき、その結果、昇降フレーム部分の昇降ストロークを大きくできる。
【0021】
尚、この自走式リフター装置は、トラック輸送時には上記のように各走行台車を分離した状態でトラック荷台上に積み込むが、使用現場において各伸縮支柱の下端部にそれぞれ走行台車を組付けることができる。そして、リフター本体に各走行台車を組付けた状態では、その各走行駆動手段によりリフター装置全体を走行させることができる。
【0022】
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、上記請求項1の自走式リフター装置において、昇降フレームにリフター装置の各種動力源となるパワーユニットを設置し、該パワーユニットから各走行台車の走行駆動手段に動力を供給するようにしている。
【0023】
パワーユニットには、油圧発生装置としてエンジン、油圧ポンプ、作動油タンクがあり、このほかに関連部品としてバッテリーや燃料タンク等がある。そして、これらのパワーユニット(及びその関連部品)は昇降フレームに設置しており、この請求項2ではパワーユニットを含めたものがリフター本体となる。
【0024】
ところで、この請求項2のように、パワーユニットを昇降フレームに設置する場合は、該パワーユニットによってリフター本体の全高が高くならないようにするために、昇降フレームを各伸縮支柱に対して、伸縮支柱上端部よりパワーユニットの最高高さ範囲だけ段下げした位置に固定するとよい(パワーユニットの最高高さと各伸縮支柱の上面とが同高さになる)。
【0025】
パワーユニットは、主として各伸縮支柱の油圧シリンダに動力(作動油)を供給するものであるが、この請求項2の自走式リフター装置では、各走行台車の走行駆動手段(油圧モータ)にもそれぞれ動力(作動油)を供給するようにしている。尚、走行台車は伸縮支柱の伸縮によってパワーユニットからの距離が変化するので、油圧ホースをそれぞれホースリールを介して走行台車の動力供給位置まで延出させている。
【0026】
本願請求項3の発明
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の自走式リフター装置において、各走行台車として、伸縮支柱の下端部を取付ける支柱取付台と車輪を取付けた車輪取付台とを水平回転可能に合体させたものを使用している一方、支柱取付台に車輪を地面から浮上させ得るジャッキを設けている。
【0027】
この請求項3の自走式リフター装置では、各走行台車の走行駆動手段によりリフター装置全体を各車輪の向く方向に走行させることができるが、各車輪が接地している状態では該車輪に大きな荷重がかかっているので該各車輪の進行方向変更ができない。そして、進行方向を変更させるには、まず各走行台車に設けている各ジャッキを伸長させて各車輪を地面から浮上させる。この状態では、リフター装置全体が4本のジャッキで支持されていて、各走行台車の車輪取付台には荷重がかかっていないので、該車輪取付台を支柱取付台に対して人力で水平回転可能となっている。そして、各走行台車の車輪取付台を、その車輪が所望の進行方向に向くように水平回転させた後、各ジャッキを縮小させて各車輪を接地させればよい。
【発明の効果】
【0028】
本願請求項1の発明の効果
本願請求項1の自走式リフター装置では、各伸縮支柱の下端部にそれぞれ走行台車を着脱自在に取付け得るようにしているので、次のような効果がある。
【0029】
即ち、搬送時には、リフター本体(各伸縮支柱下端部)から各走行台車を分離した状態でトラック荷台上に積み込むことができるので、走行台車の高さ分だけトラック輸送状態での全高を低く抑えることができる。このことは、道路運送車輌法による高さ制限(3.8m)の許容範囲内で各伸縮支柱の長さを長くできることを意味し、従って同じブーム段数であっても伸縮ストローク(荷物の揚程)を大きくとれるという効果がある。
【0030】
尚、使用時には各走行台車をリフター本体に取付けることで、リフター装置を自力で走行させることができ、吊荷の移動等をリフター装置自身で行える。
【0031】
本願請求項2の発明の効果
本願請求項2の発明は、上記請求項1の自走式リフター装置において、昇降フレーム上にパワーユニットを設置し、該パワーユニットから各走行台車の走行駆動手段に動力を供給するようにしている。尚、パワーユニットからの動力(例えば作動油)は、主として各伸縮支柱の伸縮作動用に使用されるものである。
【0032】
従って、この請求項2の発明では、上記請求項1の効果に加えて、走行駆動手段を備えた自走式の走行台車を使用したものにおいて、該走行台車用の専用のパワーユニットが不要となる(単一のパワーユニットを共用できる)とともに、各走行台車部分をコンパクトで且つ軽量に構成できるので走行台車を分離し得るものにおいて該走行台車の取り扱いが容易となる、という効果がある。
【0033】
本願請求項3の発明の効果
本願請求項3の発明は、上記請求項1又は2の自走式リフター装置において、走行台車の支柱取付台に車輪を地面から浮上させ得るジャッキを設けて、該ジャッキで車輪を浮上させた状態では人力で車輪の向きを変更させ得るようになっている。
【0034】
従って、この請求項3の発明では、上記請求項1又は2の効果に加えて、車輪接地状態では車輪の向きが変更できないものであっても、簡単な操作(4箇所の同時ジャッキアップ操作)で車輪の向きを人力で変更できるようになり、進行方向を簡単に変更し得るという効果がある。
【実施例】
【0035】
図1〜図14を参照して本願実施例の自走式リフター装置を説明すると、図1〜図5にはこの実施例の自走式リフター装置の基本構造を示し、図6〜図14にはこの実施例の自走式リフター装置の使用方法を示している。尚、この実施例においては、便宜上、図1の状態での左右方向を前後といい、図1の右側面(図2の状態)において左右方向を左右という。
【0036】
図1〜図3に示す自走式リフター装置は、略矩形の平面形態をもつ昇降フレーム10の四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱(合計4本)11,11・・で支持し、該各伸縮支柱11,11・・の下端部にそれぞれ走行台車3,3・・(合計4つ)を取付けているとともに、昇降フレーム10上にリフター装置の各種動力源となるパワーユニット5を設置して構成されている。又、各走行台車3,3・・は、各伸縮支柱11,11・・の下端部に対して着脱自在に取付けられている。
【0037】
昇降フレーム10は、フレーム材を略矩形の平面形態に組付けたものである。尚、この昇降フレーム10の平面形態(図3)の大きさは、前後長さが5.5〜5.6m、左右長さが2.3〜2.4m程度であり、大型トラックの荷台外周内に余裕をもって収容され得るものである。
【0038】
昇降フレーム10の適所には、荷物Y(図12〜図14)を把持するための支持具19,19が取付けられている。
【0039】
各伸縮支柱11,11・・は、この実施例では3段ブーム(下段ブーム12、中段ブーム13、上段ブーム14)からなる伸縮ブーム式のものが採用されている。この各伸縮支柱11内には、伸縮用の油圧シリンダ(図示省略)が内蔵されている。尚、この各伸縮支柱11,11・・は、昇降フレーム10のジャッキとなるものである。
【0040】
ところで、この実施例の自走式リフター装置は、図6〜図14に示すように自力でトラック荷台81に乗降できるようになっており(その詳細な構成は順次後述していく)、この実施例では各伸縮支柱11,11・・を、トラック荷台81上に収まる状態(図6、図7)と、トラック荷台81の左右側縁を跨ぐ状態(図8〜図10)との間で変位させるために、該各伸縮支柱11,11・・を所定長さ(例えば1.4〜1.5m)の揺動フレーム21の先端部に取付けている。尚、図3の平面図において、各伸縮支柱が符号11又は符号11″で示す各位置にあるときがトラック荷台を幅方向に跨ぎ得る位置であり、各伸縮支柱が符号11′で示す位置にあるときがトラック荷台上に収まる位置である。
【0041】
各揺動フレーム21,21・・は、図3に示すように、フレーム基端部を昇降フレーム10の四隅付近においてそれぞれ軸22,22・・で枢支して、フレーム先端側がそれぞれ水平揺動し得るように取付けている。各揺動フレーム21,21・・の先端には、それぞれ伸縮支柱11,11・・を下向き伸長姿勢で固定している。
【0042】
そして、この各揺動フレーム21,21・・は、それぞれ揺動シリンダ(油圧シリンダ)23により、図3の平面視において左右各外向きに指向する位置(実線図示位置)と前後各外向きに指向する位置(鎖線図示位置)との角度90°の範囲で揺動せしめ得るようになっている。
【0043】
そして、各揺動フレーム21,21・・が左右各外向きに指向する状態では、図8〜図10に示すように左右の伸縮支柱11,11の内面間隔がトラック荷台81の幅よりかなり広くなり、各揺動フレーム21,21・・が前後各外向きに指向する状態では、図6〜図7に示すように全部の伸縮支柱11,11・・がトラック荷台81上に収まるようになっている。尚、図3において各揺動フレーム21,21・・が斜め方向(伸縮支柱が符号11″の位置にある)に指向している状態でも、左右の伸縮支柱11″,11″がトラック荷台81の幅より外側に位置するようになっている。
【0044】
昇降フレーム11における各揺動フレーム21,21・・の枢支部には、それぞれ補助脚25,25・・が上下動自在に装着されている。この各補助脚25,25・・は、このリフター装置をトラック荷台に対して自力で乗降させる際に使用するものであり、昇降フレーム10に対して上下にスライドさせ得るとともに、それぞれ所望位置で固定(例えばピン固定)し得るようになっている。この各補助脚25,25・・は、リフター装置を自力で乗降させるときのみに使用するものであるが、必要時以外は昇降フレーム10から取り外しておくことができる。尚、この各補助脚25,25・・の機能については後述する(後述のリフター装置乗降手順の説明部分を援用する)。
【0045】
各走行台車3,3・・は、図4及び図5に示すように、伸縮支柱11の下端部(下段ブーム12の下端部)に取付けられる支柱取付台31と、車輪33,33・・を取付けた車輪取付台32とを水平回転自在に合体させたものを使用している。車輪33は、1つの走行台車3について前後左右に4つ使用し、各走行台車3がそれぞれ自立できるようになっている。
【0046】
各走行台車3,3・・における支柱取付台31と車輪取付台32間にはベアリングが介在されており、後述するように車輪33を地面から浮上させた状態で、該車輪取付台32を支柱取付台31に対して人力で水平回転させ得るようになっている。
【0047】
この各走行台車3,3・・には、それぞれ走行駆動手段34を備えていて、該走行駆動手段34により自力走行できるようになっている。走行台車3の走行駆動手段34としては、この実施例では油圧モータで車輪33を駆動するようにしたものが採用されている。尚、他の実施例では、走行駆動手段34として電動モータを使用したものでもよい。
【0048】
この各走行台車3,3・・は、自走式であるために車輪33としてかなりの直径(例えば40cm)のものを使用しており、従ってこの走行台車3は、かなりの高さを有している(全高が約50cm程度ある)。
【0049】
又、各走行台車3,3・・には、それぞれ支柱取付台31の中心部(車輪取付台32の回転中心部)にジャッキ4,4・・を設けている。この各ジャッキ4,4・・は、図4に鎖線図示するように、縮小状態では接地板41が車輪33の下面より上方に位置していて走行台車3の走行を許容し、伸長状態では鎖線図示するように接地板41が車輪33の下面より若干下方に突出して車輪33を地面から浮上させ得るようになっている。この各ジャッキ4,4・・は、図14に示すようにリフター装置で荷物(重量物)Yを把持した状態で、リフター装置全体を浮上させ得るジャッキアップ能力を有している。尚、この各ジャッキ4,4・・には、油圧シリンダが使用されているが、この油圧シリンダにもパワーユニット5からの作動油が供給される。又、このジャッキ(油圧シリンダ)4への油圧ホースの先端も、該ジャッキ(油圧シリンダ)に対して着脱自在となっている。
【0050】
この各走行台車3,3・・は、図4及び図5に示すように、伸縮支柱11の下端部(下段ブーム12の下端部)に対して支柱取付台31を着脱自在に取付け得るようになっている。この実施例では、下段ブーム12の下端部と支柱取付台31とを位置合わせするのに、下段ブーム12下端部の接地板16の外周付近に複数個のピン穴17,17を設ける一方、支柱取付台31の上面に各ピン穴17,17に嵌入する複数個の突起ピン36,36を設けている。又、この実施例では、下段ブーム12の接地板16を支柱取付台31上面に固定するのに、該支柱取付台31上面に接地板16の外周縁を押える複数個の止め具37,37を設けている。この各止め具37,37は、上端部に横向きに突出する押え片38が一体形成されており、且つ止めボルトを緩めれば水平回転させ得るようになっている。そして、押え片38が図4に示すように外向きの退避位置にあるときには、各止め具37,37間に下段ブーム12の接地板16を上方から収容し得るようになっており、該接地板16を支柱取付台31上面に載せた状態で各止め具37,37を回転させて各押え片37,37を図5に示す内向きの押さ位置に向けた後、止めボルトを締め込むことで接地板16を支柱取付台31上に固定し得るようになっている。尚、下段ブーム12の接地板16を支柱取付台31上に固定する手段としては、接地板16の外周付近を支柱取付台31上面に直接ボルト止めすることもできる(この場合は、ボルトを外すことで接地板16を支柱取付台31から分離できる)。
【0051】
パワーユニット5は、この自走式リフター装置の各種動力源となるもので、昇降フレーム10上に設置されている。このパワーユニット5には、図3に示すように、油圧発生装置としてエンジン51、油圧ポンプ52、作動油タンク53があり、このほかに関連部品としてバッテリー54や燃料タンク55等がある。
【0052】
ところで、パワーユニット5を昇降フレーム10に設置する場合は、該パワーユニット5によってリフター本体1の全高が高くならないようにするために、昇降フレーム10を各伸縮支柱11,11・・の上段ブーム14に対して該上段ブーム14の上端部よりパワーユニット5の最高高さ範囲だけ段下げした位置に固定している(パワーユニット5の最高高さと各伸縮支柱11の上段ブーム14の上面とが同高さになるようにしている)。
【0053】
パワーユニット5は、主として各伸縮支柱11の油圧シリンダに動力(作動油)を供給するものであるが、各揺動フレーム21,21・・用の各揺動シリンダ23,23・・や、各走行台車3,3・・の走行駆動手段(油圧モータ)34,34・・及びジャッキ4,4・・にもそれぞれ作動油を供給するようにしている。尚、走行台車3は伸縮支柱11の伸縮によってパワーユニット5からの距離が変化するので、油圧ホース(図示省略)をそれぞれホースリールを介して走行台車3の油圧モータ34(及びジャッキ4の油圧シリンダ)まで延出させている。又、各走行台車3,3・・は、それぞれ着脱自在になっているので、各油圧ホースの先端は油圧モータ(走行駆動手段)34のジョイント部35に着脱自在となっている。
【0054】
尚、この自走式リフター装置の各種駆動部分は、地上から遠隔操作によって発停制御し得るようになっている。
【0055】
このリフター装置では、各伸縮支柱11,11・・の上部(上段ブーム14)は昇降フレーム10で強固に連結されているが、該伸縮支柱11,11の下部(下段ブーム12)は特に連結していない(傾動方向の強度が弱い)。そこで、この実施例では、各伸縮支柱11,11・・の下端部に装着される各走行台車3,3・・同士を前後左右の4本の連結具6,6・・で連結し得るようにしている。
【0056】
この各連結具6,6・・は、それぞれ長さ調節自在であり、且つ連結具6の各端部をそれぞれ各走行台車3,3の支柱取付台31上に立設した係合ピン39に対して係脱自在に係合させ得るようになっている。尚、連結具6の両端部には、左右各逆向きのネジ部分を有し、連結具6を回転させることによってそり全長を微調整し得るようになっている。
【0057】
この実施例の自走式リフター装置は、図6に示すようにトラック8の荷台81に載せて使用場所まで搬送されるが、公道をトラック輸送するときには、道路運送車輌法による高さ制限(3.8m)があり、トラック荷台81上に搭載されるリフター装置の全高を、上記制限高さ3.8mからトラック荷台高さ(最大で1.3m程度)を減じた高さ(2.5m程度)以下に抑える必要がある。尚、トラック荷台81上にリフター装置を載せる際には、荷台接触部に盤木等が介在され、且つ許容限度(2.5m程度)より幾らか低く設計されるので、トラック荷台81上に載せられるリフター装置の実質高さは2.4m程度以下となる。
【0058】
そこで、この実施例の自走式リフター装置では、各走行台車3,3・・を各伸縮支柱11,11・・の下端部に対して着脱し得るので、トラック輸送時には各走行台車3,3・・をリフター本体1(各伸縮支柱11の下端部)から分離した状態でそれぞれ搬送する。
【0059】
このように、各走行台車3,3・・をリフター本体1から分離した状態でトラック輸送すると、リフター装置の高さを走行台車3の高さ分(約50cm)だけ低くできる(リフター本体1の高さ分だけになる)。このことは、各伸縮支柱11,11・・を最縮小させた状態でのリフター本体1の高さを上記許容限度(最大で2.4m程度)付近まで高く設定できることになり、その結果、各伸縮支柱11の単ブーム長さを長くして、昇降フレーム10部分の昇降ストローク(図1、図2の符号S)を大きくできることになる。
【0060】
又、この実施例の自走式リフター装置では、各種動力源となるパワーユニット5を昇降フレーム10に設置し、該パワーユニット5から各走行台車3,3・・の走行駆動手段34部分に動力(作動油)を供給するようにしているので、走行台車3が自走式のものであっても、該走行台車3部分に動力源を設ける必要がなく、走行台車3部分をコンパクトで且つ軽量に構成できる。
【0061】
この自走式リフター装置は、トラック輸送時には上記のように各走行台車3,3・・をリフター本体1から分離しておくが、使用時には使用現場において各伸縮支柱11,11・・の下端部にそれぞれ走行台車3,3・・を組付ける。そして、リフター本体1に各走行台車3,3・・を組付けた状態では、その各走行駆動手段34によりリフター装置全体を走行させることができる。
【0062】
又、リフター装置の進行方向を変更するには、各走行台車3,3・・に設けている各ジャッキ4,4・・を同期伸長させて(図4の鎖線図示状態)、各走行台車3,3・・の車輪33を地面から浮上させ→各走行台車3,3・・の車輪取付台32をそれぞれ人力で水平回転させて各車輪33,33・・をそれぞれ所望の進行方向に向け→各ジャッキ4,4・・を同期縮小させて各車輪33,33・・を接地させた後、各走行駆動手段34,34・・を作動させればリフター装置を所望の進行方向に走行させることができる。
【0063】
次に、図6〜図14を参照して、この実施例の自走式リフター装置をトラック荷台81に乗降させる手順を説明する。尚、図6〜図14において、各(A)図はリフター装置の左側面を前面にした図(図1相当図)であり、各(B)図は各(A)図の右側面図(図2相当図)である。
【0064】
この自走式リフター装置は、各走行台車3,3・・をリフター本体1から分離した状態で、図6(A)(B)に示すようにトラック荷台81上に積み込んで搬送される。尚、各走行台車3,3・・は、トラック荷台81上の余剰空間に載せてもよいし、別のトラックで搬送してもよい。
【0065】
リフター本体1をトラック荷台81上に積み込む際に、近くにクレーンがある場合にはそのクレーンでリフター本体1全体を持上げてトラック荷台81上に積み込むことができるが、クレーンがない場合はリフター本体1自体で後述の積み降ろし作業とは逆手順で積み込みを行う。
【0066】
リフター本体1の搭載状態では、各揺動フレーム21,21・・はそれぞれ前後各外方に向けた位置にあり、リフター本体1全体がトラック荷台81上に収まっている。又、リフター本体1の搭載状態では、4本の補助脚25,25・・をトラック荷台81上に接地させて、該各補助脚25,25・・でリフター本体1を支持している。
【0067】
この図6(A)(B)の状態でリフター本体1(及び各走行台車3,3・・)を使用場所まで搬送し、使用場所において次のようにしてリフター装置の組立て及び積み降ろしを行う。尚、リフター装置の組立て及び積み降ろし時には、パワーユニット5を作動させて作動油を供給可能にしておく。
【0068】
まず、図7(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11をトラック荷台81上で若干長さだけ伸長させて各伸縮支柱11でリフター本体1を支持した後、各(4本)補助脚25をトラック荷台81上に接地するまで降ろしてそれぞれ固定(ピン固定)する。
【0069】
次に、図8(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11を縮小させて該伸縮支柱の下端をトラック荷台81から離間させ、続いて各揺動シリンダ23を伸長させて各揺動フレーム21を左右各外方に向く位置まで移動させる。このとき、各揺動フレーム21の移動によって、各伸縮支柱11が図8(B)に示すようにトラック荷台81の左右各側縁のそれぞれ外側に位置するようになる。尚、この状態では、リフター本体1は4本の補助脚25でトラック荷台81上に支持されている。
【0070】
次に、図9(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11のそれぞれ直下位置にそれぞれ走行台車3を配置し、続いて各伸縮支柱11を伸長させて下段ブーム下端の接地板16を走行台車3の支柱取付台31上面の所定位置に位置合わせしながら接合させ、各止め具37(図4、図5)により該接地板16を支柱取付台31上面に固定する。この状態では、リフター本体1を4つの走行台車3,3・・で支持し得る。又、このとき、各走行台車3の走行駆動手段(油圧モータ)34及びジャッキ4にそれぞれパワーユニット5からの油圧ホースを接続しておく。
【0071】
次に、図10(A)(B)に示すように、各伸縮支柱11を伸長させて昇降フレーム10を上動させ、そのとき各補助脚25を昇降フレーム10から抜き外す。尚、後の作業で、各補助脚25を昇降フレーム10に組付けたままでも邪魔にならない場合は、該各補助脚25を昇降フレーム10に組付けたままで昇降フレーム10を上動させてもよい。
【0072】
次に、図11(A)(B)に示すように、前後に位置する2つの走行台車3,3同士(左右一対ある)をそれぞれ連結具6で連結する。尚、このときには、左右の走行台車同士は、まだ連結具で連結しない。
【0073】
次に、図12に示すように、荷物(大型重量物)Yを積載したトラック8をリフター装置内の空間部に進入させ、トラック荷台81上の該荷物Yにワイヤーロープを結んで各支持具19,19に掛けた後、各伸縮支柱11を伸長させて該荷物Yを持上げる。その後、空のトラック8を前進させてリフター装置部分から除去する。
【0074】
次に、図13(A)(B)に示すように、左右に位置する2つの走行台車3,3同士(前後一対ある)をそれぞれ連結具6で連結する。この状態では、4つの走行台車3が4本の連結具6で四角形状に連結されており、各伸縮支柱11の下部側も補強される。そして、この図13(A)(B)の状態で、リフター装置を荷物Yとともに目的位置まで移動させることができる。
【0075】
又、その移動途中でリフター装置の進行方向を変更(修正)するには、図14(A)(B)に示すように、各走行台車3に設けたジャッキ4を伸長させて(図5に鎖線図示するようにジャッキ接地板41が接地した後、リフター装置を押し上げる)、各走行台車3の全車輪33を地面から浮上させる。この状態では、走行台車3の車輪取付台32に荷重がかかっていないので、該車輪取付台32を支柱取付台31に対して人力で水平回転させることができる。そして、各車輪33を所望に進行方向に向けた後、各ジャッキ4を縮小させて各車輪33を接地させ、各走行駆動手段34によりリフター装置を所望方向に進行させることができる。
【0076】
そして、荷物Yを所定位置まで運び、そこで各伸縮支柱11を縮小させることにより、該荷物Yを所定位置に設置することができる。その後、荷物Yからワイヤーロープを外し、前後に位置する連結具6を各走行台車3から外せば、リフター装置を荷物Y上から移動させることができる。
【0077】
又、空のリフター装置をトラック荷台81上に積み込むには、次の手順で行う。即ち、各伸縮支柱11を伸長させて昇降フレーム10を上動させ(図11の状態)→昇降フレーム10の下方空間部にトラック8の荷台81を進入させ図10の状態)→各伸縮支柱11をある程度縮小させて、昇降フレーム10に4本の補助脚25を装着し→さらに各伸縮支柱11を縮小させて各補助脚25の下端をトラック荷台81上面に接地させて該各補助脚25でリフター装置を支持し→各走行台車3をそれぞれ伸縮支柱11の下端部から取外し(図9の状態)→各伸縮支柱11を最縮小させ(図8の状態)→各揺動フレーム21を前後各外方に向く位置まで弧回動させると、図6に示すようにリフター本体1全体をトラック荷台81上に収容した状態で積み込むことができる。
【0078】
このように、この実施例の自走式リフター装置では、自力でトラック荷台81から積み降ろしできる。
【0079】
尚、この実施例の自走式リフター装置において、各走行台車3を各伸縮支柱11の下端部に着脱させる際、即ち図9(A)(B)の作業状態においてトラック8(トラック荷台81)を用いない場合は、トラック荷台に代えて走行台車3の全高(50cm)より高い載せ台を使用し、該載せ台上に各補助脚25,25・・を載せて各伸縮支柱11下端部の下方に走行台車3の接地スペースを確保するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本願実施例の自走式リフター装置の側面図である。
【図2】図1の自走式リフター装置の右側面図である。
【図3】図1の自走式リフター装置の平面図である。
【図4】図1の自走式リフター装置における走行台車の分離状態の拡大図である。
【図5】図4の組付状態図である。
【図6】図1のリフター装置のトラック荷台積み込み状態図である。
【図7】図6からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図8】図7からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図9】図8からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図10】図9からのリフター装置積み降ろし時の状態変化図である。
【図11】図1のリフター装置における荷物受取の準備段階の説明図である。
【図12】荷物受取時における図11からの状態変化図である。
【図13】荷物受取時における図12からの状態変化図である。
【図14】図1のリフター装置における進行方向変更時の説明図である。
【図15】公知のリフター装置の説明図である。
【図16】図15からの状態変化図である。
【符号の説明】
【0081】
1はリフター本体、3は走行台車、4はジャッキ、5はパワーユニット、6は連結具、10は昇降フレーム、11は伸縮支柱、21は揺動フレーム、25は補助脚、31は支柱取付台、32は車輪取付台、33は車輪、34は走行駆動手段である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略矩形の平面形態をもつ昇降フレーム(10)の四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱(11)で支持し、さらに該各伸縮支柱(11)の下部にそれぞれ走行駆動手段(34)を備えた走行台車(3)を配置してなる自走式リフター装置であって、
前記各走行台車(3)は、前記各伸縮支柱(11)の下端部にそれぞれ着脱自在に取付けている、
ことを特徴とする自走式リフター装置。
【請求項2】
請求項1において、
昇降フレーム(10)にリフター装置の各種動力源となるパワーユニット(5)を設置し、該パワーユニット(5)から各走行台車(3)の走行駆動手段(34)に動力を供給するようにしている、
ことを特徴とする自走式リフター装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、
各走行台車(3)は、伸縮支柱(11)の下端部を取付ける支柱取付台(31)と車輪(33)を取付けた車輪取付台(32)とを水平回転可能に合体させたものを使用している一方、前記支柱取付台(31)に前記車輪(33)を地面から浮上させ得るジャッキ(4)を設けている、
ことを特徴とする自走式リフター装置。
【請求項1】
略矩形の平面形態をもつ昇降フレーム(10)の四隅近傍をそれぞれ伸縮支柱(11)で支持し、さらに該各伸縮支柱(11)の下部にそれぞれ走行駆動手段(34)を備えた走行台車(3)を配置してなる自走式リフター装置であって、
前記各走行台車(3)は、前記各伸縮支柱(11)の下端部にそれぞれ着脱自在に取付けている、
ことを特徴とする自走式リフター装置。
【請求項2】
請求項1において、
昇降フレーム(10)にリフター装置の各種動力源となるパワーユニット(5)を設置し、該パワーユニット(5)から各走行台車(3)の走行駆動手段(34)に動力を供給するようにしている、
ことを特徴とする自走式リフター装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、
各走行台車(3)は、伸縮支柱(11)の下端部を取付ける支柱取付台(31)と車輪(33)を取付けた車輪取付台(32)とを水平回転可能に合体させたものを使用している一方、前記支柱取付台(31)に前記車輪(33)を地面から浮上させ得るジャッキ(4)を設けている、
ことを特徴とする自走式リフター装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−156047(P2008−156047A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−345783(P2006−345783)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(393008360)株式会社タダノエンジニアリング (15)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(393008360)株式会社タダノエンジニアリング (15)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
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