説明

自走式空気清浄機

【課題】運転停止もしくは自走し空気を清浄する従来の自走式空気清浄機を解決するもので、通常の自走しない空気清浄機とし運転し、使用者の必要に応じて室内を自走し空気清浄できる自走式空気清浄機を提出することを目的としている。
【解決手段】通常の空気清浄機運転、また自走する空気清浄機運転など使用状況に応じたモードを設け使用者が設定することで、使用者に不快感を与えることのない、また、効率よく空気を清浄できる制御部13を備える自走式空気清浄機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内を移動し室内空間に浮遊する埃や煙草などの汚染物質を含んだ汚染空気を吸い込んで清浄し、清浄後の空気を室内に吹きだす機能を備えた自走式空気洗浄機の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の自走式空気清浄機は下記に記載されたものが知られている。以下、その自走式空気清浄機について図5を参照しながら説明する。
【0003】
図に示すように自走式空気清浄機本体101には空気を吸い込む吸気口102と、空気を吐き出す排気口103と、空気の汚れを検出する汚れセンサー104と自走式空気清浄機の動きを入力する操作部105と、自走するための手段として移動装置106を備え、室内を自走し汚れセンサーにより汚れを検知し清浄を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006‐7200号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の自走式空気清浄機では、運転停止するか、自走して汚れを検知して空気清浄運転を行っており、自走して欲しくない場合でも、自走運転し、使用者に不快感を与えていたという課題があり、使用者の必要に応じて、室内を自走し空気を効率よく清浄することが要求されている。
【0005】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、使用状況に応じたモードを設け使用者が設定することで、使用者に不快感を与えないことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気を吸い込む吸気口と、吸い込んだ空気を清浄する清浄手段と、この清浄手段に通風する送風手段と、空気を吹き出す排気口と、空気清浄機本体が移動するための移動手段と、移動手段の動力となる電池部と、電池部を充電する充電部を備えた自走式空気清浄機において、使用状況に応じた運転モードを有し、使用者が任意に設定できるものである。
【0007】
この手段により、使用者に不快感を与えず、効率よく空気を清浄できる自走式空気清浄機が得られる。
【0008】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、汚れを検知する汚れセンサーを備えたものである。
【0009】
この手段により、汚染源を特定し効率よく空気を清浄できる自走式空気清浄機が得られる。
【0010】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、移動手段により移動し空気の汚れを検知し清浄する検索モード備えたものである。
【0011】
この手段により、汚染源の発生場所で清浄するため、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄できる自走式空気清浄機が得られる。
【0012】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、汚れセンサーの検知結果により特定の動きをするものである。
【0013】
この手段により、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができる自走式空気清浄機が得られる。
【0014】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所周辺を巡回し清浄するものである。
【0015】
この手段により、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができる自走式空気清浄機が得られる。
【0016】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所に停止して清浄するものである。
【0017】
この手段により、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができる自走式空気清浄機が得られる。
【0018】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所周辺で巡回と停止しを繰り返し清浄するものである。
【0019】
この手段により、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができる自走式空気清浄機が得られる。
【0020】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると移動速度を遅くするものである。
【0021】
この手段により、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができる自走式空気清浄機が得られる。
【0022】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、充電部にて空気清浄機を運転する滞在モードを備えたものである。
【0023】
この手段により、使用状況に応じた空気の清浄ができる自走式空気清浄機が得られる。
【0024】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、滞在モードでは大きな吸引能力で運転できるものである。
【0025】
この手段により、効率よく空気を清浄することができる自走式空気清浄機が得られる。
【0026】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、検索モードと、滞在モードを一定時間で繰り返す巡回モードを備えたものである。
【0027】
この手段により、使用状況に応じた空気の清浄ができる自走式空気清浄機が得られる。
【0028】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、受信部を備え、リモコン操作できるものである。
【0029】
この手段により、使用者が操作しやすい自走式空気清浄機が得られる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、使用状況に適したモードを選択することにより使用者に不快感を与えずまた、効率よく空気を清浄する効果のある自走式空気清浄機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気を吸い込む吸気口と、吸い込んだ空気を清浄する清浄手段と、この清浄手段に通風する送風手段と、空気を吹き出す排気口を備えた空気清浄機と、空気清浄機本体が移動するための移動手段と、移動手段の動力となる電池部と、電池部を充電する充電部を備えた自走式空気清浄機において、使用状況に応じた運転モードを有し、使用者が任意に設定できることにより、使用者に不快感を与えず、効率よく空気を清浄できるという作用を有する。
【0032】
また、汚れを検知する汚れセンサーを備えたものであり、汚染源を特定し効率よく空気を清浄できるという作用を有する。
【0033】
また、移動手段により移動し空気の汚れを検知し清浄する検索モード備えたものであり、汚染源の発生場所で清浄するため、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄できるという作用を有する。
【0034】
また、汚れセンサーの検知結果により特定の動きをするものであり、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができるという作用を有する。
【0035】
また、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所周辺を巡回し清浄するものであり、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができるという作用を有する。
【0036】
また、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所に停止して清浄するものであり、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができるという作用を有する。
【0037】
また、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所周辺で巡回と停止しを繰り返し清浄するものであり、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄するという作用を有する。
【0038】
また、汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると移動速度を遅くするものであり、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄するという作用を有する。
【0039】
また、充電部にて空気清浄機を運転する滞在モードを備えたものであり、効率よく空気を清浄するという作用を有する。
【0040】
また、滞在モードでは大きな吸引能力で運転できるものであり、効率よく空気を清浄するという作用を有する。
【0041】
また、検索モードと、滞在モードを一定時間で繰り返す巡回モードを備えたものであり、使用状況に応じた空気の清浄ができるという作用を有する。
【0042】
また、受信部を備え、リモコン操作できるものであり、使用者が操作しやすいという作用を有する。
【0043】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0044】
(実施形態1)
図1、図2は本発明の実施の形態1における自走式空気清浄機の構成を示す図である。図1、図2において自走式空気清浄機本体1に室内の空気を吸い込む、吸気口2を設け、この吸気口2より吸い込まれた空気を浄化する浄化手段としてフィルター3を設け、このフィルター3に通風するための手段としてファン4を設け、清浄した空気を吹き出すための排気口5を設け、空気の汚れ度合いを測定する手段として赤外線式ほこりセンサーなどのほこりセンサー6、空気のにおいを測定する手段として半導体ガスセンサ−などのガスセンサー7を設け、空気清浄機本体が移動する手段として駆動用モータ8a、駆動用モータ8bを設け、移動時の駆動用電源としてバッテリー9を設け、バッテリーの充電用として充電装置10を設け、障害物の確認手段として赤外線センサーa11a、赤外線センサーb11bを設け、使用者が使用状況に適したモードを選択する手段として操作部12を設け、モード選択により駆動用モータa8aと駆動用モータb8bとファンを制御する制御部13を設け、リモコンの受信部14を設け構成する。
【0045】
以上のように構成する自走式空気清浄機本体1を室内に設置し、使用者が検索モード、滞在モード、巡回モードのいずれかを選択し、自走式式空気清浄機を運転する。また、リモコンによるモード選択が可能である。
【0046】
検索モードについて説明する。使用者が検知モードを選択すると制御部よりもモータを制御し充電部から室内に全体に渡り移動する室内の空気を清浄する。移動中にほこりセンサーとにおいセンサーの検知結果により、制御部は駆動用モータa8aと駆動用モータb8bとファンを制御する。検知モードでは汚れの発生源にて清浄を行うため、小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができる。
【0047】
図3にほこりセンサーとガスセンサーの検知結果による制御部の制御方法についてフローチャートを示す。ほこりセンサーは粒子径の大と小を判別できるものであり、汚れを検知すると制御部に検知の結果を送信する。例えば、粒子径の大きさ2μm以上を粒子径大、2μm以下を粒子径小とする。制御部はほこりセンサーの粒子径大と粒子径小の信号とガスセンサーの信号によって駆動用モータa8a、駆動用モータb8bを制御する。ほこりセンサーにより粒子径大のみを検知した場合、検知した場所を中心に清浄するまで巡回する。粒子径が2μmより大きなほこりは沈降しやすいため、ほこり発生源周辺を巡回することにより沈降するほこりを浮遊させ迅速に効率よく清浄することができるだけでなく、小さな吸引能力で清浄することができる。また、ほこりセンサーにより粒子径小のみ検知した場合は検知した場所に清浄するまで停止する。粒子径が2μmより小さなほこりは浮遊しやすいため、検知した場所に停止することで迅速に効率よく清浄することができるだけでなく、小さな吸引能力で清浄することができる。
【0048】
また、ガスセンサーのみ検知した場合は移動速度を遅くし移動する。迅速に効率よく清浄することができるだけでなく、小さな吸引能力で清浄することができる。また、ほこりセンサーにより粒子径大と粒子径小を検知した場合、検知した場所を中心に粒子径大を清浄するまで巡回し、その後、粒子径小を清浄するまで停止する。この方法により迅速に効率よく清浄することができるだけでなく、小さな吸引能力で清浄することができる。また、ほこりセンサーにより粒子径大とガスセンサーを検知した場合は移動速度を遅くしてその場を巡回する。粒子径小とガスセンサーを検知した場合はその場に停止する。以上の制御方法を用いることにより小さな吸引能力で効率よく空気を清浄することができる。
【0049】
駆動用モータa8a、駆動用モータb8bの制御方法を説明する。図4に駆動モータ制御方法のフローチャートを示す。制御部は移動の信号を受けると駆動用モータa8a、駆動用モータb8bを同時に駆動さ前進させる。駆動用モータa8aの前方には障害物の確認手段として赤外線センサーa11a、駆動用モータb11bの前方には障害物の確認手段として赤外線センサーb11bを備えており、赤外線センサーa11aが障害物を確認すると駆動用モータb8bを赤外線センサーa11a、b11bが障害物を確認しなくなるまで逆回転させ、赤外線センサーb11bが障害物を確認すると駆動用モータa8aを赤外線センサーb11bが障害物を確認しなくなるまで逆回転さる。また、赤外線センサーa11a、赤外線センサーb11bが障害物を確認すると、駆動用モータa8a、駆動用モータb8bを逆回転させる。以上の動作を繰り返し、室内を移動する。また、巡回の信号を受けると駆動用モータa8aの回転数を駆動用モータb8bの回転数より早くすることにより巡回する。また、駆動用モータb8bの回転数が駆動用モータaより早くてもよい。
【0050】
次に滞在モードについて説明する。滞在モードでは充電部で通常の空気清浄機として運転するモードである。制御部13はほこりセンサーの検知結果とガスセンサーの結果によりファンを制御し風量を制御する。滞在モードでは検知モード、巡回モードより大きな吸引能力を有することを特徴とする。例えば、ファンの吸引能力を小、中、大に設定すると、検知モード、巡回モードではファンの回転数、すなわち吸引能力を小と中だけとし、滞在モードでは吸引能力を小と中と大とする。
【0051】
巡回モードでは汚れの発生源で清浄するため、小さな吸引能力で清浄できる。滞在モードでは汚れの発生源が遠いと清浄能力が低下するが、大きな吸引能力を有することで清浄能力の低下なく清浄することができる。また、常時自走運転していると使用者に不快感を与えが、滞在モードにより使用者が指定した場所で停止し空気を清浄することができ、使用者に不快感をあたえず室内の空気を清浄することができる。
【0052】
次に巡回モードについて説明する。巡回モードでは充電部で通常の空気清浄機として運転し、定期的に充電部から室内全体を移動し空気を清浄するモードである。例えば、定期的な時間を2時間とすると、充電部にて2時間空気を清浄すると充電部から移動し室内を清浄すし、充電部に戻り2時間空気を清浄する。以上の行動を繰り返すモードである。巡回モードでは、使用者に不快感をあたえず室内の空気を清浄することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明にかかる空気清浄機は、空気調和機でも同様の手段を用いることで、清浄の効率の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施形態1の空気清浄機の構成を示す側面図
【図2】本発明の実施形態1の空気清浄機の構成を示す上面図
【図3】本発明の実施形態1の汚れセンサーの結果による制御方法のフローチャート
【図4】本発明の実施形態1の駆動モータの制御方法のフローチャート
【図5】従来の空気清浄機の斜影図
【符号の説明】
【0055】
1 自走式空気清浄機本体
2 吸気口
3 フィルター
4 ファン
5 排気口
6 ほこりセンサー
7 ガスセンサー
8a 駆動用モータa
8b 駆動用モータb
9 バッテリー
10 充電装置
11a 赤外線センサーa
11b 赤外線センサーb
12 操作部
13 制御部
14 受信部
101 自走式空気清浄機本体
102 吸気口
103 排気口
104 汚れセンサー
105 操作部
106 移動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を吸い込む吸気口と、吸い込んだ空気を清浄する清浄手段と、この清浄手段に通風する送風手段と、空気を吹き出す排気口と、空気清浄機本体が移動するための移動手段と、移動手段の動力となる電池部と、電池部を充電する充電部を備えた自走式空気清浄機において、使用状況に応じた運転モードを有し、使用者が任意に設定できることを特徴とする自走式空気清浄機。
【請求項2】
汚れを検知する汚れセンサーを搭載したことを特徴とする請求項1に記載の自走式空気清浄機。
【請求項3】
移動手段により移動し空気の汚れを検知し清浄する検索モード備えたことを特徴とする請求項1に記載の自走式空気清浄機。
【請求項4】
汚れセンサーの検知結果により特定の動きをすることを特徴とする請求項3に記載の自走式空気清浄機。
【請求項5】
汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所周辺を巡回し清浄することを特徴とした請求項3に記載の自走式空気清浄機。
【請求項6】
汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所に停止して清浄することを特徴とした請求項3に記載の自走式空気清浄機。
【請求項7】
汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると検知した場所周辺で巡回と停止しを繰り返し清浄することを特徴とした請求項3に記載の自走式空気清浄機。
【請求項8】
汚れセンサー検知結果により、汚れを検知すると移動速度を遅くすることを特徴とした請求項3に記載の自走式空気清浄機。
【請求項9】
充電部にて空気清浄機を運転する滞在モードを備えたことを特徴とする請求項1に記載の自走式空気清浄機。
【請求項10】
滞在モードでは大きな吸引能力を有することを特徴とする請求項8に記載の自走式空気清浄機。
【請求項11】
検索モードと、滞在モードを一定時間で繰り返す巡回モードを備えたことを特徴とする請求項1に記載の自走式空気清浄機。
【請求項12】
受信部を備え、リモコン操作できることを特徴とした請求項1に記載の自走式空気清浄機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−90247(P2009−90247A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−265180(P2007−265180)
【出願日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】