説明

船体用ロボット

船体クリーニングロボットは、船舶の船体をクリーニングするための少なくとも1つのクリーニング装置と、
ロボットが船体の周囲を移動するようにロボットを船体上に保持する少なくとも1つの駆動トラックと、少なくとも1つの駆動トラック、付加的にはクリーニング装置を作動させるために船体を通過する水によって活性化可能な少なくとも1つのタービンとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して船舶の船体の清掃および/または点検をするために構成された船体用ロボットに関するものである。
【0002】
本出願は、35 U.S.C. §119, 120, 363, 365ならびに37 C.F.R. §1.55および§1.78に基づき、2008年11月21日に出願された米国出願第12/313,643号の利益を主張しかつそれ基づいて優先を主張するものであり、その開示は、この引用によって、その全体が本明細書中に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
水中を移動する船舶の船体の摩擦抵抗は抵抗全体の45%から90%を占めており、かつそれは海草やフジツボなどの船体の付着物が原因となって6%から80%増大されることがある。タンカー船体の生物付着物の抑制のための30%の付加的な抵抗は、一日当たり12トンまで船舶の燃料消費量を増大させ得る。これによって、船舶の操作に掛かる付加的な費用ならびに増大された排出物が生じるようになる。
【0004】
それゆえ、生物付着の機会を低減させるためかつ/または船舶の船体をクリーニングするために、さまざまな種類の方法が用いられてきた。例えば生物付着の機会の低減するために船体に塗料や被覆材を使用することが挙げられるが、そうした処置は常に確実に作用するわけではない。例えば特許文献1を参照されたい(その開示はこの引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる)。また船舶は、塗料および/または被覆材が塗布される間は長期間にわたって乾燥状態でドックに入れる必要がある。さらには耐生物付着塗料および被覆材には環境に関する懸念事項が存在する。
【0005】
それゆえ、通常は、船がドックに入れられ、かつ/または通常の積荷のない状態となっているときに、船体は、モータ駆動されるブラシを使用してスキューバダイバーによって手動で定期的にクリーニングされる。そうしたクリーニング処理はコストが高くつくが、このタイプのクリーニングの効果は、約10ヶ月から20ヶ月で、必要であればそれよりも早くなくなってしまう。より悪いことに、水を汚染する耐生物付着塗料の毒性が原因となり、いくつかの法律によってこれは違法であるとされた。
【0006】
それに応じてロボットによる船体クリーナーが提案された。「Hismar」共同事業体によって例えば通常の非積載状態中の船体クリーニングのためのロボットプラットフォームが提供された。このロボットは、船舶が静止しているときに磁気的に船体に取り付けられ、かつ操作制御ユニット、高圧水源、吸引サブシステムおよび電源サブシステムに係留されている。
【0007】
他の係留されたロボットは、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献6、特許文献7および特許文献8に開示されている。さらに特許文献9、非特許文献1および非特許文献2も参照されたい(その開示はこの引用によってその全体が本明細書中に組み込まれる)。
【0008】
最近の船体クリーニングロボットはいくつかの欠点を有する。一般に、ロボットはケーブルに接続され、内蔵電源および制御サブシステムによって電力供給および制御がなされるようになっており、かつ静止船舶においてのみ作動できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第7,390,560号明細書
【特許文献2】米国特許第5,628,271号明細書
【特許文献3】米国特許第6,317,387号明細書
【特許文献4】米国特許第4,674,949号明細書
【特許文献5】米国特許第4,401,048号明細書
【特許文献6】米国特許第4,079,694号明細書
【特許文献7】米国特許第3,946,692号明細書
【特許文献8】米国特許第3,638,600号明細書
【特許文献9】国際公開第02/074611号パンフレット
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Lee Min Wai SereneおよびKoh Cheok Wei著、「Design of a Remotely Operated Vehicle (ROV) for Underwater Ship Hull Cleaning」
【非特許文献2】2004年6月公開、「The Journal of Marine Science and Application」、第3巻、第1号、Fu-cai、他著、「The Design of Underwater Hull- Cleaning Robot」
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
それゆえ、本発明の目的は新規な船体用ロボットを提供することである。一例においては、この船体用ロボットは自立的であり、かつ船舶が航行中でも作動できる。当該船体用ロボットは、例えば週に一度や毎日など定期的に、あるいは連続的に作動されてもよい。
【0012】
一態様において、この船体クリーニングロボットは、船舶の摩擦抵抗を低減することに役立てることができる。燃料コストの低減および二酸化炭素(CO)排出量の減少も可能である。
【0013】
船体クリーニングロボットは、船舶の船体の付着物の除去に掛かるコストを低減し、船体クリーニング時に水の中に耐付着塗料による毒素が放出されることを低減し、かつ船体メンテナンス費用も低減することができる。
【0014】
本発明の一態様において、船体クリーニングロボットは、信頼性が高く、かつさまざまな構造体における種々の作業のために使用することができる。
【0015】
本発明は、一つには、一例において船舶の航行中に船体を通過する水によって駆動可能なタービンと、ロボットの操作(例えば電源供給)、クリーニングおよび駆動サブシステムとを含む新規な船体クリーニングロボットの実現によってもたらされる。独特のナビゲーション、コミュニケーションおよび他のサブシステムについても説明する。
【0016】
ただし、本発明は、他の実施形態においてはすべての目的を達成する必要はなく、その権利範囲はこれら目的を達成可能な構造体または方法に限定されない。
【0017】
本発明は、船舶の船体をクリーニングするための少なくとも1つのクリーニング装置を備える船体クリーニングロボットを特徴とする。少なくとも1つのタービンが、船体を流れ過ぎる水によって作動させられ、かつ少なくとも1つのクリーニング装置と少なくとも1つの駆動トラックとを動かす。
【0018】
一つの好ましい実施形態において、発電機がタービンによって駆動され、かつ少なくとも1つの駆動トラックのためのモータおよびモータのための電源が存在する。電源は発電機によって充電される。さらに、少なくとも1つのクリーニング装置およびモータのための電源が含まれている。電源は発電機によって充電される。他の例示においては、タービンと少なくとも1つの駆動トラックとの間に駆動トレインが設けられ、かつタービンと少なくとも1つのクリーニング装置との間に駆動トレインが設けられる。
【0019】
一例においては、クリーニング装置は、少なくとも1つのブラシを含む。二つの側方ブラシと、二つの側方ブラシの間の第3のブラシが設けられてもよい。この特定の例示においては、ブラシはともに駆動可能である。
【0020】
一つの好ましい駆動トラックは、離間されたローラの周囲にエンドレスベルトを含む。このロボットベルトは、その中に封入されるマグネットを含んでいてもよい。さらにベルトのためのステアリングサブシステムが設けられる。一つのステアリングサブシステムは、その方向を変更するために一つのローラに接続されたアクチュエータを駆動するモータを含む。
【0021】
ロボットは、また一般に、船体へ振動を伝達する送信機および/または船体を介して伝達された振動を受信する受信機などのロボット内蔵型のコミュニケーション(連絡用)サブシステムを含んでいる。
【0022】
ロボットのための一つのナビゲーション(運行用)サブシステムが、船体を介して伝達される可聴信号に応答可能な少なくとも1つの受信機を含んでいる。他のナビゲーションサブシステムは船体における振動に応答可能な、ロボット上のプローブを含んでいる。
【0023】
概して、コントローラは、少なくとも1つの駆動トラックを制御するように、かつロボットが船体を通過する水の方向において船体に沿って進むように第1の方向に少なくとも1つの駆動トラックを動作させるように、かつ続いて、ロボットが船体を通過する水の方向に対向する方向において船体に沿って進むように少なくとも1つの駆動トラックの作動を対向する方向に逆転させるように構成されている。
【0024】
好ましくは、ロボット本体は船体にロボットを押し付けるよう構成された流体力学的形状を有する。
【0025】
一実施形態において、船体クリーニングロボットは、船舶の船体のクリーニングのための少なくとも1つのクリーニング装置と、船体の周囲でロボットが動作する場合に船体にロボットを保持するために離間されたローラと離間されたローラの周囲の磁化材料が封入されているエンドレスベルトとを含む少なくとも1つの駆動トラックと、少なくとも1つの駆動トラックを作動させるために船体を通過する水によって活性化される少なくとも1つのタービンとを含む。ベルトのための一つの好ましいステアリングサブシステムは、その方向を変更するために一つのローラと連結されたアクチュエータを駆動するモータを含む。
【0026】
本発明に基づく一つの船体クリーニングロボットは、通常、ロボット本体と、ロボット本体に対して回転可能に配置される複数のクリーニングブラシと、流れ過ぎる水によって活性化される一対の離間されたタービンと、船体の周囲でロボットが作動するよう船体にロボットを磁気的に保持するための少なくとも1つの駆動トラックと、駆動トラックとクリーニングブラシとを作動するための、少なくとも1つのタービンに対応する手段と、を含む。一つの好ましい実施形態においては、クリーニングブラシを作動するための手段は、ブラシを駆動するモータに電力を供給するバッテリーを充電するべくタービンによって駆動可能な発電機を含む。少なくとも1つの駆動トラックを作動させるための手段は、少なくとも1つの駆動トラックを駆動するモータにも電力を提供するバッテリーを充電するべくタービンによって駆動可能な発電機を含んでもよい。他の例示においては、クリーニングブラシを操作するための手段は、タービンとクリーニングブラシとの間に駆動トレインを含み、かつ、少なくとも1つの駆動トラックを操作するための手段は、一つのタービンと少なくとも1つの駆動トラックとの間に駆動トレインを含む。
【0027】
本発明に基づく船体用ロボットは、概して、ロボット本体と、船体の周囲でロボットを移動させるための駆動サブシステムと、駆動サブシステムを作動するために船体を通過する流体によって活性化可能なタービンサブシステムとを特徴とする。本体ロボットは、少なくとも1つのクリーニングブラシなどの少なくとも1つのクリーニング装置をさらに含んでもよい。
【0028】
本発明は、また、表面の周りでロボットを移動させる駆動サブシステムと、流体が取水口に流入しているときにロボット駆動サブシステムに電力を供給する露出された流体取水口を備え折る少なくとも1つのタービンとによって特徴付けられる。
【0029】
本発明は、船舶の船体のクリーニングのための少なくとも1つのクリーニング装置と、少なくとも1つのクリーニング装置を作動するために船体を流れ過ぎる水によって活性化可能な少なくとも1つのタービンとによってさらに特徴付けられる。駆動サブシステムは、典型的には、同じタービンまたは第2のタービンによっても電力供給される。
【0030】
他の目的、特徴部および利点について、当業者は好ましい実施形態および図面から想到しうるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】船舶の船体の移動の本発明によるロボットの一例を概略ブロック図で示す図である。
【図2】本発明に基づく船体クリーニングロボットの一例を概略的に三次元で示す図である。
【図3】図2に示される船体クリーニングロボットを関連する主サブシステムのうちのいくつかを上部を除いて概略的に三次元で示す図である。
【図4】図2〜図3に示される船体クリーニングロボットを概略的に三次元で示す底面図である。
【図5】本発明に基づく船体クリーニングロボットの他の実施形態に組み込まれる構成要素のいくつかを概略的に三次元で示す図である。
【図6】本発明に基づく船体クリーニングロボットの一例に組み込まれる主サブシステムのブロック図である。
【図7】図6に示されるデザインに基づく本発明に組み込まれた船体クリーニングロボットの概略底面図である。
【図8】本発明に基づく船体クリーニングロボットの他の例に組み込まれる主サブシステムのブロック図である。
【図9】本発明に基づくロボット操縦機構の一例の概略的部分図である。
【図10】図9に示される操縦機構をより詳細に示す他の概略図である。
【図11】本発明に基づくコミュニケーションおよびナビゲーションのために使用可能な音源のさらなる概略図である。
【図12】コミュニケーションおよびナビゲーションの両方のための本発明に基づく船体用ロボットと接続されるよう使用される音受信機の一例を概略的に示す側面図である。
【図13】本発明で使用される可聴性位置決めシステムの一例を示す、いくつかの異なる可聴信号を概略的に示す図である。
【図14A】本発明の他の実施形態に有用なナビゲーションプローブのさらなる概略側面図である。
【図14B】本発明の他の実施形態に有用なナビゲーションプローブのさらなる概略側面図である。
【図15】船体の長さに沿って移動させる本発明に基づく船体用ロボットの実施形態の概略図である。
【図16】本発明に基づくロボットプラットフォームの一例に組み込まれるいくつかの主サブシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
好ましい実施形態、つまり以下に述べる実施形態に加えて、本発明はさまざまな方法で実行されるかまたは実施される他の実施形態とすることもできる。それゆえ、本発明が以下で説明されかつ図示される構成要素の構成および配置の詳細がその態様に限定されないことを理解されたい。本明細書では一実施形態のみが記載されるが、その特許請求の範囲はこの実施形態に限定されない。さらに特定の規定、限定または範囲からの除外を示す証拠を明確にしかつ明らかにする限りは、その特許請求の範囲は限定をもたらすものではない。
【0033】
図1には、ベクトル14の方向に航行中の船舶の船体(例えば船)12におけるロボット10が示される。ロボット本体16は、駆動サブシステム18とタービンサブシステム20を収容する。流体(例えば水)が船体の移動によってベクトル22の方向に船体12を流れ過ぎる。本発明によれば、タービンサブシステム20は、移動する流体によって活性化(例えば駆動)され、かつ少なくとも駆動サブシステム18を作動するよう使用される。
【0034】
これによって、少なくとも矢印24で示されるように船体12の周囲でロボットを操作することができるようになる。さらに、通常は、ベクトル14の直線上にない船体の周囲の制御された経路上で矢印24で示された方向にロボットを操作可能となる。このロボットは、船舶の航行中に船体を流れる水の移動によって動力が与えられる。この方法において、クリーニングおよび/または点検(inspection)などは船舶の作動中にでさえ連続して行うことができる。それゆえこのロボットは、ロボットを流れる流体の動きから、必要とされるエネルギーを取得するよう構成されている。
【0035】
通常は、例えば、クリーニングサブシステム、ナビゲーションサブシステム、コミュニケーションサブシステムなどの他のサブシステムがロボット10の構成要素として含まれているが、好ましくは、ロボット本体16は、内蔵電源またはコントロールサブシステムなどに係留される必要はない。タービンサブシステムは、駆動サブシステム18(ならびに一例においてはクリーニングサブシステム)を、直接的にあるいは、駆動サブシステムおよび/またはクリーニングサブシステムを駆動する1つ以上のモータに電力を供給する電源サブシステム(例えばバッテリーパック)を充電する発電機を介して作動させることができる。バッテリーパックは、ロボットに組み込まれた他の電子サブシステムおよび/または電気機械サブシステムに電流を流すために使用することもできる。この発電機は1つ以上のモータを直接的に駆動することもできる。
【0036】
一つの特定の例示においては、ロボット10’(図2)は、流入側フィルタースクリーン30を備える本体16’を含んでいる。本体16’は、好ましくは図示されるような流体力学的な形状または同様の形状を有する。つまり、水中を移動する船舶の動作によって、ロボットが水中を移動するよう配置された場合に、ロボットが船体に対して押し付けるよう構成されている(例えばそのように形状付けられている)。タービン32aおよび32bの取水口がスクリーン30の後ろに見られる。タービン32aおよび32bの取水口は、スクリーン30を介して船体を通過する流体にさらされている。この例においては、ロボットハウジング16’は約36インチの長さと、24インチの幅と、6インチの高さとを有する。図3ないし図4に示されるように、この例における駆動サブシステムは、ロボット10’が機能する場合に船体にロボットを保持するために構成された少なくとも1つの駆動トラック34を含む。複数の駆動トラックを設けることができる。この例において、クリーニングブラシ36a〜36cが船舶の船体をクリーニングするために含まれている。バッテリーパック38が電子制御モジュール40として図示されている。ブラシ36a〜36cは、各々がともに駆動される歯車駆動42a〜42cによってそれぞれ駆動されてもよい。これらギアは、タービン32bのシャフトによって、あるいは、タービン32bがモータの操作のためのバッテリーパック40に電力を供給する発電機を駆動する実施形態におけるモータによって駆動されてもよい。他のクリーニングサブシステムも使用できる。例えばロボットは、スクイジー、受動性クリーニングパッド、ウォータージェットなど含むことができる。受動性クリーニング装置に関して、タービンサブシステムは当該クリーニング装置を作動させるためには使用されないだろう。
【0037】
タービン32aは、タービン32aのシャフトが駆動トレインを介してローラ50aに連結される場合においては特設的にトラックローラ50aを駆動するために使用できる。なお、タービン32aのシャフトは、ローラ50aを駆動するモータに電力を供給する発電機に接続されることが好ましい。
【0038】
図示された例においては、エンドレスベルト43は、ローラ50aおよび50bにわたって配置され、かつ、一般にはゴムであるベルト材料に埋め込まれた(例えば被包された)磁石および/または磁性材料52を含んでいる。この方法において、ベルト34がロボットを船舶の船体に固定する。船体にロボットを嵌合させるために使用される他の磁気サブシステムは当技術分野において公知である。
【0039】
図5に示される例において、タービン32aのシャフトはトラックローラ50aを駆動する駆動トレイン60aに連結されており、かつ、タービン32bのシャフトはベルト62aおよび62bならびに滑車64a〜64dを介して駆動ブラシ36a〜36cを駆動する駆動トレインに連結されている。少なくとも1つの駆動トラックおよびクリーニング装置を作動させるための他の手段を用いることができる。
【0040】
図6には、一例として、(船体を通過する流体によって作動させられる1つ以上のデバイスを含む)タービンサブシステム32が電源38に充電する発電機70を含む本発明のより好ましい実施形態が示されている。モータ72aおよび72bなどの1つ以上のモータは電源38によって電力が供給される。モータ72aは、駆動トレイン74aを介してトラックサブシステム18を駆動する。ロボットの移動方向は、例えばナビゲーションサブシステム78および/またはコミュニケーションサブシステム80から入力に応じてモータ72aの方向に逆行するよう構成された電子制御サブシステム76を介して逆動作できる。また、電子コントローラ76は電源38によって電力供給される。同様にモータ76bは、駆動トレイン74bを介してクリーニングサブシステム82(例えば上述したように1つ以上のブラシ)を駆動する。モータ72bは、電源38によっても電力供給される。他の実施形態において、1つ以上のモータが電気以外の動力源に基づいて作動されてもよい。そのモータは例えば流体駆動されるものとして知られている。続いて、タービンサブシステムは、モータに加圧状態で流体をポンピングしてもよい。クリーニングサブシステムが例えばパッドおよび/またはスクイジーなどの受動的なものである場合には、モータ72aおよび駆動トレイン74bは必要ではない。
【0041】
クリーニングサブシステムが例えば駆動されるなどで能動的なものである場合には、有利なことに、クリーニング装置をロボット作動オペレーションにおける補助として作動してもよい。例えば、二つの回転クリーニングブラシが、ロボットに正味の力が存在しないような相対方向に作動されてもよい。ロボットの主移動方向に交差するよう方向付けられた軸線上で回転可能なより大きな単一の前方および/または後方ブラシを用いて、ロボットが船体を通過する流体の方向(例えば下流方向)に作動される場合に、トラックの移動方向に対向して回転するようブラシを作動させることができる。ロボットが上流に向かって操作されるときは、ブラシはトラックの方向と同じ方向に作動させられることが望ましい。ロボットが水流方向に交差する方向に作動させられるときは、ブラシとトラックは同じ方向に作動させられることが望まれてもよい。
【0042】
図7には、配置時に制御電子素子40’を介してバッテリー38’を充電するタービン/発電ユニット32a’および36aを収容するロボット本体16”を示す。バッテリー38は、駆動ベルトローラ50aのギア35を駆動するギア33を回転させる駆動ベルトモータ72aに対して(制御電子素子40’を介して)電力を供給する。バッテリー38はまた、クリーニングブラシギア42aおよび42cをそれ自身が駆動するギア42bと協働するギア37を回転させるブラシモータ72bに対して(制御電子素子40’を介して)電力を供給する。(通常、マイクロプロセッサ、電源回路などが用いられた)制御電子素子40’もバッテリー38’によって電力供給される。
【0043】
図8には、タービン32aが駆動トレイン74aを介して駆動サブシステム18を駆動する、より直接的な駆動バージョンを示す。タービン32aは、クリーニングサブシステム82が能動的である場合に、ドライブトレイン74bを介してクリーニングサブシステム82も駆動する。動力伝達装置(変速機)86aが、トラックサブシステム18の動作、速度および方向を制御するために電子制御サブシステム76の制御下で駆動トレイン74aに関連付けられてもよい。同様に、伝達装置86bが、電子サブシステム76の制御下で、クリーニングサブシステム82の動作を調整するために使用されてもよい。
【0044】
図9〜図10には、モータ90(バッテリーパック38によって電力供給される、図3)と、モータ90によって回転させられるアクチュエータ94とを含むステアリングサブシステムの一例を示す。ローラ50bは、特にこの例においてはシャフト96に角度をつけるようにアクチュエータ94とローラシャフト96との間でリンケージ92を介してロボット基体に対して傾斜させられている(図10の角度α参照)。アクチュエータ94は、矢印98で示される要綱を往復動するようリンケージ92を駆動するために回転する。その結果、ローラ50bが、ロボットを移動させるために角度付けされるようになる。他のステアリングサブシステムを使用することもできる。例えばこの参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第3,634,664号明細書、米国特許第4,046,429号明細書および米国特許第4,119,356号明細書を参照されたい。二つの駆動トラックが使用された場合、ステアリングはこれらトラックの差動的動作によって達成されうる。
【0045】
さまざまな種類のコミュニケーションおよびナビゲーションサブシステムが本発明に基づく船体クリーニングおよび点検システムと関連させて使用できる。特定の例において、変換器100(図11)が船体構造12に衝撃を与えるためのソレノイド(円筒コイル)104によって駆動されるハンマー102を含む。可聴信号の発生は船体の外面におけるロボットによって検出可能である。簡単なメッセージが、例えば反対方向へまたは水線上に規定されたピックアップ位置へとロボットを作動させるよう指示することができる。代替的に、あるいは付加的に、ロボットは、例えば船舶船体を通る双方向コミュニケーションをもたらすための、そうした変換器を備えることができる。
【0046】
図12には、ピックアップヘッド112の形態の受信機110と、ハンマー102(図11)による船体12における振動を検出するためにそれに対して応答可能な位置センサー(例えばポテンショメータ/エンコーダ)114とを備えるロボット10を示す。船体コミュニケーションを介した音を使用して、ロボットを内蔵コンピュータによって指示されうる。一つ目の音色が例えば逆方向命令の信号となり、二つ目の音色が誘導左命令などを生じることができる。異なる音色シリーズおよび/または振動数を使用することによって、より複雑なメッセージをロボットに送ること(付加的にはロボットからの信号を受信すること)ができる。なお、他のコミュニケーションシステムを使用することもできる。
【0047】
複数のハンマー102a〜102c(図13)を備えることによって、ナビゲーションも可能となる。ハンマー102aは、103aで示された第1の振動数における可聴信号を送出するよう作動され、ハンマー102bは、第2の振動数103bで船体を介して信号を提供するよう作動され、かつハンマー102cは、船体を介して振動数103cでの第3の可聴信号を提供するよう作動される。ロボットにおいて、この信号は、(例えば図12に示される受信機を使用して)検出され、フィルタリングされ、かつアナログ−デジタル変換器を介してデジタル信号に変換される。音色信号は分離され、そして船体上のロボットの位置を三角測量するためにロボットと関連付けられた電子サブシステムによって信号同士の間の遅延時間が検出される。それによって、電子制御モジュール40(図3)は、例えばコミュニケーション、ナビゲーションならびにロボット作動/制御のためのソフトウェアおよび/または電気回路を通常含んでいる。
【0048】
他の例において、船体の特徴部が、船体上のロボットの位置を決定するためにロボットによって調査されかつ検出される。図14には、ローラ132とアーム134とアーム134に応答可能なセンサーまたはスイッチ136とを含むロボットと関連付けられたプローブ130を示す。ローラ132が、構成溶接部または設計ランドマーク溶接部138(図14B)によって持ち上げられるとき、センサー136がこの事象を検出し、そしてロボット制御サブシステムが、船体上のロボットの位置を確定するためのそうした特徴部が保存されたマップを参照するよう構成されている。ロボットが船体の長さに沿って進行するような1つの単純設計においては、ロボットが遭遇する溶接ラインのいくつかのトラックが単純に保有されており、あらかじめ決められた数の溶接ラインを通過した後、ロボットはその方向とは逆のほうへわずかに回転し、そしてクリーニングおよび/または検出動作のために船体の長さに沿って後方へ進むようになる。
【0049】
通常ロボット10(図15)は、常に、ベクトル150によって図示される船体12を通過する水の方向に対面するタービン32aおよび32bの取水口とともに方向付けられる。船体12はベクトル152の方向に移動している。タービン32aおよび/または32bからの電力供給下で適切な遅い速度で(例えば船舶の速度よりかなり遅い速さで)ロボット10は経路154に沿って移動する。船舶船体の縁部の付近では、ロボット10は、156で示されるようにわずかに回転し、そして停止し、続いて158で示された方向に逆走する。ロボット駆動サブシステムを作動するモータの方向は逆となることが可能であり、かつ上述したように伝達サブシステムを備えることができる。この方法において、水流方向は常にロボットタービン取水口へと向いている。ロボットの回転については図9〜図10を参照して説明している。ただし、他のロボット挙動も考えられうる。通常、ロボットは、制御モジュール40(図3)に組み込まれたソフトウェアおよび/または回路によって制御される。また、2つ以上のロボットを同時に船体上に配置することもできる。
【0050】
したがって、一般に、ロボットプラットフォーム電力プラント200(図16)は、上述したいくつかのタービンサブシステムを含む。使用されるタービンは、シャフトに取り付けられたベーンによって回転させられるシャフトを含むか、あるいは、タービンは、羽根車などの流体移動によって活性化させられる他の構成要素を含むこともできる。ロボット駆動サブシステム202は、少なくとも1つの上記磁化トラックまたは船体にロボットを付着させるための他の手段を含んでいてもよい。通常、上記ブラシなどの、いくつかの種類のクリーニングサブシステム204が存在する。一般にはナビゲーションシステム206およびコミュニケーションシステム208がさらに設けられている。いくつかの実施形態において、ロボットプラットフォームは、点検サブシステム210および/または前兆監視(threats surveillance)サブシステム212を含む。いくつかのタイプのコンピュータ化制御サブシステム214がこれらさまざまなサブシステムを作動させるよう構成されている。
【0051】
一実施形態において、この結果は、船体の抵抗性を低減させ、燃料コストを節約し、排出物をより減少させ、かつ海水の汚染を低減するために、船舶の航行中でも連続様式で船舶の船体をクリーニングするために使用される新規な船体用ロボットとなる。ロボットに組み込まれた1つ以上のタービンが、ロボットを通過する水によって活性化され、かつ通常、ロボットクリーニング装置および駆動サブシステムなどを作動させるために使用される。
【0052】
本発明の特定の特徴部分がいくつかの図面だけに図示されており(他の図面には示されていない)、これは、便宜上、各特徴部分を本発明に基づく他の特徴部のいくつかあるいはそのすべてと組み合わせできる。本明細書で使用される「含む」、「具備する」、「有する」および「備える」との語は幅広く解釈されかつ包括的なものであり、物理的な相互関係を制限するものではない。さらに、本明細書に記載された実施形態は唯一実施可能な実施形態と受け取られるものでもない。例えば、本明細書に記載された例示は主に水中で運転される船体に関するものである。しかしながら、他の構成要素の本体を、本明細書に開示されたロボットのバージョンを使用してクリーニングしかつ検査することもできる。
【0053】
加えて、当該特許のための本件出願の係属中に示される補正は本件出願で示された請求要素のいずれかの放棄を意味するものではなく:当業者であっても文字通りにすべての可能な同等物を包含し得る請求項を起草するために適切な予想をすることはできず、いくつかの同等物は補正時には(どちらかと言えば)予測不可能でありかつ権利放棄されるものの公正な判定を超えており、補正の基礎をなす根拠は多くの同等物に関してわずかに関係することを意味するだけであるが、かつ/または、これらは多くの他の理由により、補正される請求要素に関して特定の非実質的な代替物を説明するために予期することができない。
【0054】
他の実施形態が当業者に対してかつ特許請求の範囲内でもたらされる。
【0055】
10,10’ ロボット
12 船体
16,16” ロボット本体
16’ ロボットハウジング
18 駆動サブシステム
20 タービンサブシステム
30 フィルタースクリーン
32 タービンサブシステム
32a,32a’,32b,32b’ タービン
33,35,37 ギア
34 駆動トラック
36a,36b,36c クリーニングブラシ
38 電源
38’ バッテリー
40 電子制御モジュール
40’ 制御電子素子
42a,42b,42c クリーニングブラシギア
50a,50b トラックローラ
52 磁性材料
60a,60b 駆動トレイン
62a,62b ベルト
64a,64b,64c,64d 滑車
70 発電機
72a,72b モータ
74a,74b 駆動トレイン
76 電子コントローラ
78 ナビゲーションサブシステム
80 コミュニケーションサブシステム
82 クリーニングサブシステム
86a,86b 伝達装置
90 モータ
92 リンケージ
94 アクチュエータ
96 シャフト
100 変換器
102,102a,102b,102c ハンマー
103a,103b,103c 振動数
104 ソレノイド
110 受信機
112 ピックアップヘッド
114 位置センサー
130 プローブ
132 ローラ
134 アーム
136 センサー/スイッチ
138 ランドマーク溶接部
200 動力プラント
202 ロボット駆動サブシステム
204 クリーニングサブシステム
206 ナビゲーションシステム
208 コミュニケーションシステム
210 点検サブシステム
212 前兆監視サブシステム
214 コンピュータ化制御サブシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
船体クリーニングロボットであって:
船舶の船体をクリーニングするための少なくとも1つのクリーニング装置と;
前記船体の周囲で前記ロボットを移動させるように、前記船体上に前記ロボットを保持する少なくとも1つの駆動トラックと;
前記少なくとも1つのクリーニング装置と前記少なくとも1つの駆動トラックとを作動させるために、前記船体を流れ過ぎる水によって活性化される少なくとも1つのタービンと;
を具備してなることを特徴とする船体クリーニングロボット。
【請求項2】
前記タービンによって駆動可能な発電機をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記少なくとも1つの駆動トラックのためのモータと、前記モータのためのかつ前記発電機によって充電可能な電源と、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のロボット。
【請求項4】
前記少なくとも1つのクリーニング装置のためのモータと、前記モータのためのかつ前記発電機によって充電可能な電源と、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のロボット。
【請求項5】
前記タービンと前記少なくとも1つの駆動トラックとの間に駆動トレインをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項6】
前記タービンと前記少なくとも1つのクリーニング装置との間に駆動トレインをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項7】
前記クリーニング装置は、少なくとも1つのクリーニングブラシを含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項8】
二つの側方ブラシと、前記二つの側方ブラシの間の第3のブラシとが設けられることを特徴とする請求項7に記載のロボット。
【請求項9】
複数の前記ブラシはともに駆動可能であることを特徴とする請求項8に記載のロボット。
【請求項10】
前記少なくとも1つの駆動トラックは、離間されたローラの周囲にあるエンドレスベルトであることを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項11】
前記ベルトは、その中に被包される磁石を含むことを特徴とする請求項10に記載のロボット。
【請求項12】
前記ベルトのためのステアリングサブシステムをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のロボット。
【請求項13】
前記ステアリングサブシステムは、一つのローラに対してその方向を変更するために連結されているアクチュエータを駆動するモータを含んでいることを特徴とする請求項12に記載のロボット。
【請求項14】
前記ロボットとコミュニケーションをとるために、前記ロボットに内蔵されるコミュニケーションサブシステムをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項15】
前記コミュニケーションサブシステムは、前記船体へ振動を付与する伝達装置および/または前記船体を通して伝達される振動を受け取る受信機を含むことを特徴とする請求項14に記載のロボット。
【請求項16】
前記ロボットのためのナビゲーションシステムをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項17】
前記ナビゲーションシステムは、前記船体を介して伝達される可聴信号に応答する少なくとも1つの受信機を含むことを特徴とする請求項16に記載のロボット。
【請求項18】
前記ナビゲーションシステムは、前記船体における信号に応答する、前記ロボット上のプローブを含むことを特徴とする請求項16に記載のロボット。
【請求項19】
少なくとも1つの駆動トラックを制御するよう構成されたコントローラをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項20】
前記コントローラは、前記船体を流れ過ぎる水の方向において前記船体に沿って前記ロボットが進むよう第1の方向において前記少なくとも1つの駆動トラックを運転するように、続いて、前記船体を流れ過ぎる水の方向に対向する方向において前記船体に沿って前記ロボットが進むよう対向方向において前記少なくとも1つの駆動トラックの運転が逆となるように、構成されていることを特徴とする請求項19に記載のロボット。
【請求項21】
前記ロボットは、前記船体に対して前記ロボットを押し付けるよう構成される流体力学的形状を有することを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項22】
船体クリーニングロボットであって;
船舶の船体をクリーニングするための少なくとも1つのクリーニング装置と;
離間されたローラと、前記船体の周囲で前記ロボットが移動されるように前記船体上に前記ロボットを保持するために前記離間されたローラの周囲で、その中に磁性材料が被包されているエンドレスベルトと、を含む少なくとも1つの駆動トラックと;
前記少なくとも1つの駆動トラックの運転のために前記ロボットを流れ過ぎる水によって活性化される少なくとも1つのタービンと;
を具備してなることを特徴とするロボット。
【請求項23】
前記ベルトのためのステアリングサブシステムをさらに含むことを特徴とする請求項22に記載のロボット。
【請求項24】
前記ステアリングサブシステムは、一つのローラに対して、その方向を変更するために接続されたアクチュエータを駆動するモータを含んでいることを特徴とする請求項23に記載のロボット。
【請求項25】
船体クリーニングロボットシステムであって;
ロボットであって、
船舶の船体をクリーニングするための少なくとも1つのクリーニング装置と、
前記船体の周囲で前記ロボットを移動させる駆動サブシステムと、
前記駆動サブシステムの運転のために流水によって活性化させられる少なくとも1つのタービンと、
を具備してなるロボットと;
コミュニケーションサブシステムと;
ナビゲーションサブシステムと;
前記駆動サブシステムと前記ロボットの動作とを制御するために前記コミュニケーションサブシステムおよび前記ナビゲーションサブシステムに応答可能な前記ロボットに搭載されたコントローラと;
を具備してなることを特徴とする船体クリーニングロボットシステム。
【請求項26】
船体クリーニングロボットであって:
ロボット本体と;
前記ロボット本体に対して回転可能に配置された複数のクリーニングブラシと;
流水によってそれぞれ活性化可能な一対の離間されたタービンと;
前記ロボットが前記船体の周囲で移動するよう前記船体に前記ロボットを磁気によって保持するための少なくとも1つの駆動トラックと;
前記クリーニングブラシを作動させるために、少なくとも1つのタービンに応答可能な手段と;
前記少なくとも一つの駆動トラックを作動させるために、少なくとも1つのタービンに応答可能な手段と;
を具備してなることを特徴とする船体クリーニングロボット。
【請求項27】
前記クリーニングブラシを作動するための前記手段は、前記ブラシを駆動するモータに電力を供給するバッテリーを充電するためにタービンによって駆動可能な発電機を含むことを特徴とする請求項26に記載の船体クリーニングロボット。
【請求項28】
前記少なくとも1つの駆動トラックを作動させるための前記手段は、前記少なくとも一つの駆動トラックを駆動するモータに電力を供給するバッテリーを充電するためにタービンによって駆動可能な発電機を含むことを特徴とする請求項26に記載の船体クリーニングロボット。
【請求項29】
前記クリーニングブラシを作動させるための前記手段は、前記タービンと前記クリーニングブラシとの間に駆動トレインを含むことを特徴とする請求項26に記載の船体クリーニングロボット。
【請求項30】
前記少なくとも1つの駆動トラックを作動させるための前記手段は、1つのタービンと前記少なくとも1つの駆動トラックとの間に前記駆動トレインを含むことを特徴とする請求項26に記載の船体クリーニングロボット。
【請求項31】
前記少なくとも1つの駆動トラックは、その中に被包される磁性材料を備えるエンドレスベルトを含むことを特徴とする請求項26に記載の船体クリーニングロボット。
【請求項32】
前記ロボット本体は、水が前記ロボット本体中を流動する際に前記ロボットが前記船体に対して押し付けられるよう構成された流体力学的形状を有することを特徴とする請求項26に記載の船体クリーニングロボット。
【請求項33】
船体用ロボットであって:
ロボット本体と;
前記ロボットを前記船体の周囲で移動させる駆動サブシステムと;
前記駆動サブシステムを作動させるために前記船体を流れ過ぎる流体によって活性化されるタービンサブシステムと;
を具備してなることを特徴とする船体用ロボット。
【請求項34】
前記駆動サブシステムは、置換されたローラの周囲にエンドレス磁性ベルトを含むことを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項35】
少なくとも1つのクリーニング装置をさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項36】
前記クリーニング装置は、少なくとも1つのクリーニングブラシを含むことを特徴とする請求項35に記載のロボット。
【請求項37】
前記タービンサブシステムによって駆動可能な発電機をさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項38】
前記駆動サブシステムのためのモータと、前記モータのための、かつ前記発電機によって充電可能な電源とをさらに含むことを特徴とする請求項37に記載のロボット。
【請求項39】
前記タービンサブシステムと前記駆動サブシステムとの間に駆動トレインをさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項40】
ステアリングサブシステムをさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項41】
コミュニケーションサブシステムをさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項42】
前記コミュニケーションサブシステムは、前記船体に振動を与える伝達装置および/または前記船体を介して伝達される振動に応答可能な受信機を含むことを特徴とする請求項41に記載のロボット。
【請求項43】
前記ロボットのためのナビゲーションサブシステムをさらに含むことを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項44】
前記ナビゲーションサブシステムは、前記船体を介して伝達される可聴信号に応答可能な少なくとも1つの受信機を含むことを特徴とする請求項43に記載のロボット。
【請求項45】
前記ナビゲーションサブシステムは、前記船体における振動に応答可能な前記ロボットにおけるプローブを含むことを特徴とする請求項43に記載のロボット。
【請求項46】
前記駆動サブシステムを制御するよう構成されたコントローラをさらに含むことを特徴とする請求項43に記載のロボット。
【請求項47】
前記コントローラは、前記船体を流れ過ぎる水の方向において前記船体に沿って前記ロボットが進むよう第1の方向において前記駆動サブシステムを運転するように、かつ続いて、前記船体を流れ過ぎる水の方向に対向する方向において前記船体に沿って前記ロボットが進むよう対向方向において前記駆動サブシステムの運転が逆となるように、構成されていることを特徴とする請求項46に記載のロボット。
【請求項48】
前記ロボット本体は、前記船体に対して前記ロボット本体を押し付けるよう構成される流体力学的形状を有することを特徴とする請求項33に記載のロボット。
【請求項49】
ロボットであって:
前記ロボットを表面周囲で移動させる駆動サブシステムと;
露出された流体用取水口を、流体が前記取水口に流入するときに前記ロボット駆動サブシステムに電力を供給するために、備える少なくとも1つのタービンと;
を儀美してなることを特徴とするロボット。
【請求項50】
前記タービンはハウジング内に配置されており、かつ前記取水口は、前記ハウジングの取水スクリーン部の後ろに配置されていることを特徴とする請求項49に記載のロボット。
【請求項51】
少なくとも1つのクリーニング装置をさらに含むことを特徴とする請求項49に記載のロボット。
【請求項52】
前記クリーニング装置は、前記タービンサブシステムによって運転される少なくとも1つのクリーニングブラシを含むことを特徴とする請求項51に記載のロボット。
【請求項53】
前記タービンサブシステムによって駆動可能な発電機をさらに含むことを特徴とする請求項49に記載のロボット。
【請求項54】
前記駆動サブシステムのためのモータと、前記モータのための、かつ前記発電機によって充電可能な電源とをさらに含むことを特徴とする請求項53に記載のロボット。
【請求項55】
前記タービンサブシステムと前記駆動サブシステムとの間に駆動トレインをさらに含むことを特徴とする請求項49に記載のロボット。
【請求項56】
前記ロボットは、流体が前記ロボットを横切って移動する場合に前記表面に対して前記ロボットを押し付けるよう構成されている本体を有することを特徴とする請求項49に記載のロボット。
【請求項57】
船体クリーニングロボットであって:
船舶の船体をクリーニングするための少なくとも1つのクリーニング装置と;
前記少なくとも1つのクリーニング装置の運転のために前記船体を流れ過ぎる水によって活性化可能な少なくとも1つのタービンと;
を具備してなることを特徴とするロボット。
【請求項58】
前記船体の周囲で前記ロボットを移動させるための駆動サブシステムをさらに含むことを特徴とする請求項57に記載のロボット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14A】
image rotate

【図14B】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公表番号】特表2012−509225(P2012−509225A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537416(P2011−537416)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/006122
【国際公開番号】WO2010/059195
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(507032166)レイセオン カンパニー (12)
【氏名又は名称原語表記】RAYTHEON COMPANY