説明

色判別装置

【課題】 色の類似した読み取り対象物の色を精度よく判別することが可能な色判別装置を提供すること。
【解決手段】 この色判別装置1は、白色LED4から発せられる照明光L1を硬貨Aに照射し、硬貨Aの検出範囲7から反射された反射光L2に基づいて硬貨Aの色を判別する色判別装置において、反射光L2を赤色光、緑色光、及び青色光毎に同時に受光して、赤色光、緑色光、及び青色光のそれぞれの強度に応じた出力電圧信号V,V,Vを出力するフォトダイオード11a,11b,11cと、出力電圧信号Vを基準電圧信号として、出力電圧信号V,Vの大きさを増幅して差動増幅器15,16と、差動増幅器15,16からの出力信号の差分を増幅して出力する差動増幅器17とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み取り対象物から反射された反射光に基づいて読み取り対象物の色を判別する色判別装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の硬貨判別装置がある。この公報に記載された硬貨判別装置は、波長の異なる2種類の光を硬貨に順次照射し、硬貨から反射された光を受光素子で検出して、受光素子からの出力を比較することによって硬貨の真偽を判別する。
【特許文献1】特開2001−216550号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した硬貨判別装置においては、波長の異なる照明光によって生じる反射光を受光素子で別々に受光して、その結果得られた受光素子からの出力信号を用いて判別しているため、照明光が照射される際の硬貨の位置及び向きによって出力信号が変動し、安定した判別が困難である。また、色が類似した硬貨における反射光の波長分布は類似しているため、上記の出力信号の変動の影響もあって、類似した硬貨の判別の精度が低下する傾向にある。
【0004】
そこで、本発明はかかる課題に鑑みて為されたものであり、色の類似した読み取り対象物の色を精度よく判別することが可能な色判別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の色判別装置は、発光素子から発せられる照明光を読み取り対象物に照射し、読み取り対象物の所定の検出範囲から反射された反射光に基づいて読み取り対象物の色を判別する色判別装置において、反射光を赤色光、緑色光、及び青色光毎に同時に受光して、赤色光、緑色光、及び青色光のそれぞれの強度に応じた第1〜第3の電気信号を出力する受光素子と、第1〜第3の電気信号のうちの1つの電気信号を基準電気信号として、基準電気信号を除く第1〜第3の電気信号の大きさを増幅して出力する第1及び第2の差動増幅器と、第1及び第2の差動増幅器からの出力信号の差分を増幅して出力する第3の差動増幅器とを備えることを特徴とする。
【0006】
このような色判別装置によれば、発光素子からの照明光が読み取り対象物に照射され、その結果読み取り対象物から反射された反射光が受光素子において受光される。このとき、受光素子においては、反射光が赤色光の波長成分、緑色光の波長成分、及び青色光の波長成分毎に同時に受光され、それぞれの波長成分の強度に応じた第1〜第3の電気信号が出力される。さらに、第1及び第2の差動増幅器により基準電気信号を基準とした他の2つの電気信号の大きさが増幅して出力され、第3の差動増幅器によってそれら大きさの差分が増幅して出力される。このように、同時に受光された3つの波長成分のうち1つの波長成分を基準とした他の2つの波長成分の相対値を比較して出力することで、読み取り対象物の位置や向きが変動した場合や読み取り対象物に汚れが付着したような場合でも、異なる読み取り対象物の色の差異を精度よく判別することができる。
【0007】
また、第1の差動増幅器は、反転入力端子に、基準電気信号が入力され、非反転入力端子に、基準電気信号を除く第1〜第3の電気信号のうちの一方の電気信号が入力され、基準電気信号を基準とした一方の電気信号の大きさを非反転増幅して出力し、第2の差動増幅器は、非反転入力端子に、基準電気信号が入力され、反転入力端子に、基準電気信号を除く第1〜第3の電気信号のうちの他方の電気信号が入力され、基準電気信号を基準とした他方の電気信号の大きさを反転増幅して出力することが好ましい。こうすれば、1つの波長成分を基準とした他の2つの波長成分の相対値を正負逆方向に増幅して比較することで、波長成分毎の特徴量がより明確化され、異なる読み取り対象物の色の判別の精度がさらに向上する。
【0008】
さらに、受光素子と読み取り対象物の検出範囲との間には、受光素子に向けて照明光を拡散させる拡散部材が設けられていることも好ましい。この場合、読み取り対象物のエッジ部分や凹凸部分の影響による反射光の強度ムラが発生した場合であっても、受光素子の受光面上に均一に反射光を入射させることができ、読み取り対象物の位置や向きに関係なく安定した読み取り対象物の色の判別が実現される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の色判別装置によれば、色の類似した読み取り対象物の色を精度よく判別することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る色判別装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0011】
図1(a)に示す色判別装置1は、所定の撮像位置に搬送された硬貨(読み取り対象物)の色を判別する判別装置であり、例えば、銀行ATM等の硬貨を搬送処理する装置内に内蔵されるものである。なお、ここで言う硬貨には、通貨として使用される狭義の硬貨のみならず遊技用等に用いられるコインをも含むものとする。
【0012】
色判別装置1は、箱状の筐体2を有し、筐体2の一方の端面を形成する基板3の内側には、白色LED(発光素子)4がその光軸が基板3の内面に略垂直に、かつ、内側を向くように配置されている。筐体2の他方の端面には、透明材料からなる窓部5が固定され、窓部5の外側において窓部5の外面に平行な方向に硬貨Aが搬送可能とされている。筐体2の内部において、窓部5と白色LED4との間には、白色LED4から発せられる照明光L1を窓部5に向けて反射させるための反射板6が設置されている。この反射板6は、角度の異なる2つの反射面を有し、窓部5の内面に向けて均一に照明光L1を反射させる機能を有する。
【0013】
さらに、筐体2の内部においては、窓部5の外側における特定の検出範囲7にある硬貨Aから筐体2の内部に向けて反射された反射光L2を集光する集光レンズ部8が、窓部5に対向して配置されている。ここで、集光レンズ部8は検出範囲7からの反射光を集光可能な位置に設けられているので、硬貨Aの表面における凹凸形状に起因した照明光L1の拡散反射によって発生した反射光L2が、集光レンズ部8に入射することになる。この集光レンズ部8と基板3との間には、フォトダイオードアレイ(受光素子)9が、集光レンズ部8の光軸がフォトダイオードアレイ9の受光面の中心を通る垂線と一致するように固定されている。
【0014】
図1(a)におけるフォトダイオードアレイ9を受光面側から見た平面図である図1(b)に示すように、フォトダイオードアレイ9は、赤色光、緑色光、及び青色光毎に同時に受光してそれぞれの強度に応じた電圧信号を出力するマトリクス型のフォトダイオードアレイである。より詳細には、フォトダイオードアレイ9の受光面10には、赤色光領域(例えば、590nm〜720nm)に分光感度特性を有する16個のフォトダイオード11a、緑色光領域(例えば、480nm〜600nm)に分光感度特性を有する16個のフォトダイオード11b、青色光領域(例えば、400nm〜540nm)に分光感度特性を有する16個のフォトダイオード11c、及び可視光領域全体に感度を有する16個のフォトダイオード11dからなるフォトダイオード群11が、異なる分光感度特性を有するフォトダイオードが隣り合うように8×8で2次元的に配列されている。これらのフォトダイオード11a,11b,11cは、それぞれ、波長600〜620nm、530〜540nm、及び460〜470nmにおいて受光感度が最大となっている。このフォトダイオードアレイ9においては、16個のフォトダイオード11a,11b,11cが、それぞれ並列に接続されることにより、反射光L2の受光によって生成された電流が、3種類のフォトダイオード11a,11b,11c毎に出力された後、反射光L2の赤色光成分、緑色光成分、青色光成分の強度に応じた3つの電圧信号に変換されて出力される。
【0015】
次に、色判別装置1の回路構成について詳細に説明する。
【0016】
図2に示すように、白色LED4の両端間には、白色LED4に直列に接続されたトランジスタ12を介して駆動電圧が印可されている。このトランジスタ12は、ベース端子に入力された制御信号Sに応じて白色LED4の両端間に印加される駆動電圧をオン−オフすることによって、白色LED4の発光を制御する。
【0017】
フォトダイオードアレイ9において、16個のフォトダイオード11bの両端には、反射光L2の緑色光成分の受光によって生成された電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプ(電流電圧変換回路)13bが接続されている。このトランスインピーダンスアンプ13bは、帰還抵抗によって決定される変換率で、フォトダイオード11bによって生成された電流を出力電圧信号(第2の電気信号)Vに変換して出力する。同様に16個のフォトダイオード11c及び16個のフォトダイオード11aには、それぞれ、トランスインピーダンスアンプ13c及びトランスインピーダンスアンプ13aが接続されている。トランスインピーダンスアンプ13c,13aは、それぞれ、フォトダイオード11c,11aによって生成された電流を出力電圧信号(第3の電気信号)V、及び出力電圧信号(第1の電気信号)Vに変換して出力する。さらに、トランスインピーダンスアンプ13b,13c,13aの出力には、それぞれ、出力電圧信号V,V,Vから高周波ノイズを除去するためのローパスフィルタ14b,14c,14aが接続されている。
【0018】
これらのローパスフィルタ14b,14c,14aの出力側には、3つの差動増幅器15,16,17からなる比較部24が接続されている。差動増幅器15の非反転入力端子18は、ローパスフィルタ14bを介してトランスインピーダンスアンプ13bの出力と接続され、差動増幅器15の反転入力端子19はローパスフィルタ14cを介してトランスインピーダンスアンプ13cの出力と接続されている。差動増幅器15は、基準電圧信号である出力電圧信号Vのレベルを基準とした出力電圧信号Vのレベルを正方向の増幅率で増幅(非反転増幅)して比較信号Vとして出力する。一方、差動増幅器16の非反転入力端子20は、ローパスフィルタ14cを介してトランスインピーダンスアンプ13cの出力と接続され、差動増幅器16の反転入力端子21はローパスフィルタ14aを介してトランスインピーダンスアンプ13aの出力と接続されている。差動増幅器16は、基準電圧信号である出力電圧信号Vのレベルを基準とした出力電圧信号Vのレベルを負方向の増幅率で増幅(反転増幅)して比較信号Vとして出力する。
【0019】
さらに、差動増幅器17の反転入力端子22は、差動増幅器15の出力と接続され、非反転入力端子23は、差動増幅器16の出力と接続されている。差動増幅器17は、比較信号Vと比較信号Vとの差分を増幅して比較信号Vとして出力する。ここで、差動増幅器17に対する差動増幅器15,16の接続は、逆に接続されていてもよい。
【0020】
差動増幅器17から出力された比較信号Vは、信号処理部25に入力され、信号処理部25において比較信号Vに基づいて硬貨Aの色が判別され、判別結果が外部に出力される。具体的には、信号処理部25は、予め保持された複数の信号データと比較信号Vのレベルの時間変化とを比較して、レベル差が所定の誤差範囲内にある信号データを特定することにより、硬貨Aの色を判別する。また、信号処理部25は、予め保持された信号データと比較信号Vとのレベル差が所定の誤差範囲内にない場合には、硬貨Aの特定種類の硬貨の色との不一致を判別することもできる。ここで、信号処理部25は、色判別装置1の筐体2内に設けられてもよいし、筐体2の外部に設けられてもよい。
【0021】
以下、色判別装置1の動作について説明する。
【0022】
まず、硬貨Aが窓部5の外面に平行に搬送されて検出範囲7に到達すると、外部からの制御信号Sによって白色LED4の発光が開始され、照明光L1が硬貨Aの検出範囲7に照射される。これによって、硬貨Aの表面から集光レンズ部8に向けて反射光L2が発生し、反射光L2は、集光レンズ部8によって集光されてフォトダイオードアレイの受光面10に入射する。
【0023】
これに対して、受光面10を構成するフォトダイオード11a,11b,11cの反射光L2の受光によって、反射光L2の赤色光成分、緑色光成分、及び青色光成分のそれぞれの強度に対応した出力電圧信号V,V,Vが出力される。次に、出力電圧信号V,V,Vから高周波ノイズが除去された後、差動増幅器15によって出力電圧信号Vのレベルを基準とした出力電圧信号Vのレベルが非反転増幅されて出力されると同時に、差動増幅器16によって出力電圧信号Vのレベルを基準とした出力電圧信号Vのレベルが反転増幅されて出力される。さらに、差動増幅器15の出力電圧と差動増幅器16の出力電圧との差分が増幅されて、比較信号Vとして出力される。このとき、比較信号Vは、硬貨Aが検出範囲7を通過するまで連続して出力される。その後、信号処理部25によって予め保持されていた信号データと比較信号Vとが比較されることにより、硬貨Aの色が判別される。
【0024】
以上説明した色判別装置1によれば、硬貨Aにおいて拡散反射により発生した反射光L2を、マトリクス状にフォトダイオードが配列されたフォトダイオードアレイ9で受光する構成により、搬送時に硬貨Aの位置や向きのズレがあっても、同一種類の硬貨間での波長成分毎の受光レベルを均一化することができる。また、同時に受光された赤色光領域、緑色光領域、及び青色光領域の3つの波長成分のうちの1つの波長成分を基準とした他の2つの波長成分の受光レベルの相対値を比較して出力することで、類似色を有する硬貨の色の判別を容易にすることができる。従って、硬貨の位置や向きが変動した場合や硬貨に汚れが付着したような場合でも、異なる種類の硬貨の色の判別の精度を向上させることができる。
【0025】
また、基準となる波長成分における受光レベルに対する他の2つの波長成分の受光レベルの相対値を正負逆方向に増幅して比較することで、中間の受光レベルを有する波長成分を基準として選択した場合に、他の2つの波長成分毎の相対的な特徴量がより明確化され、異なる硬貨の色の判別の精度がさらに向上する。
【0026】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、反射光L2を受光する受光素子の構成としては、特定の構成のものに限られるものではない。図3(a)には、本発明の変形例である色判別装置31の一部破断図、(b)は、(a)におけるカラーセンサ39の受光面側から見た平面図である。これらの図に示すように、色判別装置31においては、フォトダイオードアレイ9に代えて3ch型のカラーセンサ(受光素子)39が設けられている。このカラーセンサ39は、円形の受光面40を有し、この受光面40には、受光面40を3分割するように扇形状の受光面を有するフォトダイオード41a,41b,41cが配置されている。これらのフォトダイオード41a,41b,41cは、それぞれ、フォトダイオード11a,11b,11cと同様の分光感度特性を有する。カラーセンサ39は、その受光面40の中心部を通る垂線が、集光レンズ部8の光軸とほぼ一致するように、窓部5に対向して設置されている。また、硬貨Aの検出範囲7とカラーセンサ39の間における受光面40の近傍には、受光面40に平行になるように拡散シート(拡散部材)42が配置されている。拡散シート42は、硬貨Aの検出範囲7から集光レンズ部8を通過して入射する反射光L2を、カラーセンサ39の受光面40に向けて拡散させる。
【0027】
このような色判別装置31の回路構成は、図4に示すように、カラーセンサ39においてそれぞれのフォトダイオード41a,41b,41cにトランスインピーダンスアンプ13a,13b,13cが接続されている点を除いては、色判別装置1と同様である。
【0028】
以上のような構成の色判別装置31によっても、硬貨Aにおいて拡散反射により発生した反射光L2を、3ch型のカラーセンサ39の受光面40に向けて拡散させて、3種類の分光感度特性を有するフォトダイオードが分割配置されたカラーセンサ39で受光する構成により、搬送時に硬貨Aの位置や向きのズレがあっても、同一種類の硬貨間での波長成分毎の受光レベルを均一化することができる。
【0029】
また、色判別装置1,31の差動増幅器15,16においては、反転入力端子19及び非反転入力端子20には、出力電圧信号V,V,Vのいずれを基準電圧信号として入力させてもよいし、非反転入力端子18及び反転入力端子21には、上記基準電圧信号以外の出力電圧信号V,V,Vのいずれを入力させてもよい。すなわち、受光素子からの3つの出力電圧信号V,V,Vのいずれを基準として比較信号V,Vを生成してもよい。
【0030】
次に、図5〜図8には、色判別装置31において出力される信号の例を示す。これらの図には、2種類の硬貨について4回ずつ搬送させた場合の結果を示している。図5(a)〜(c)は、それぞれ、硬貨Aを検出させた場合のトランスインピーダンスアンプ13c,13b,13aから出力される出力電圧信号V,V,Vの時間変化を示すグラフ、図6(a)〜(c)は、それぞれ、硬貨Aとは異なる種類の硬貨を検出させた場合の出力電圧信号V,V,Vの時間変化を示すグラフ、図7は、図5に示す出力電圧信号に対して差動増幅器17から出力された比較信号Vの時間変化を示すグラフ、図8は、図6に示す出力電圧信号に対して差動増幅器17から出力された比較信号Vの時間変化を示すグラフである。これらの出力結果により、3つのフォトダイオード41a,41b,41cから得られたそれぞれの出力電圧の差が、異なる硬貨間で大きくない場合であっても、比較信号Vにおいてはレベルの差が顕著に現れていることがわかる。また、同一の硬貨を複数回検出した結果を見てわかるように、各波長領域の光強度の絶対値においては、硬貨Aの位置及び向きの影響によるレベル変動が現れている。このような場合でも、比較信号Vの電圧変化においては、同一の硬貨を複数回検出しても、ほぼ同等なレベル及び時間変化が見られている。
【0031】
また、読み取り対象物としては、硬貨以外のクレジットカード、ICカード等のカード類や、印刷物等を対象としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】(a)は、本発明に係る色判別装置の好適な一実施形態を示す一部破断図、(b)は、(a)のフォトダイオードアレイを受光面側から見た平面図である。
【図2】図1(a)の色判別装置の回路構成を示す図である。
【図3】(a)は、本発明に変形例に係る色判別装置を示す一部破断図、(b)は、(a)のカラーセンサを受光面側から見た平面図である。
【図4】図3(a)の色判別装置の回路構成を示す図である。
【図5】図3(a)の色判別装置において、硬貨を複数回検出させた場合のトランスインピーダンスアンプから出力される出力電圧信号の時間変化を示すグラフである。
【図6】図3(a)の色判別装置において、別の種類の硬貨を複数回検出させた場合のトランスインピーダンスアンプから出力される出力電圧信号の時間変化を示すグラフである。
【図7】図5に示す出力電圧信号に対して出力された比較信号の時間変化を示すグラフである。
【図8】図6に示す出力電圧信号に対して出力された比較信号の時間変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0033】
1,31…色判別装置、A…硬貨(読み取り対象物)、L1…照明光、L2…反射光、4…白色LED(発光素子)、V,V,V…出力電圧信号、7…検出範囲、9…フォトダイオードアレイ(発光素子)、15,16,17…差動増幅器、18,20…非反転入力端子、19,21…反転入力端子、39…カラーセンサ(受光素子)、42…拡散シート(拡散部材)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子から発せられる照明光を読み取り対象物に照射し、前記読み取り対象物の所定の検出範囲から反射された反射光に基づいて前記読み取り対象物の色を判別する色判別装置において、
前記反射光を赤色光、緑色光、及び青色光毎に同時に受光して、前記赤色光、前記緑色光、及び前記青色光のそれぞれの強度に応じた第1〜第3の電気信号を出力する受光素子と、
前記第1〜第3の電気信号のうちの1つの電気信号を基準電気信号として、前記基準電気信号を除く前記第1〜第3の電気信号の大きさを増幅して出力する第1及び第2の差動増幅器と、
前記第1及び第2の差動増幅器からの出力信号の差分を増幅して出力する第3の差動増幅器と、
を備えることを特徴とする色判別装置。
【請求項2】
前記第1の差動増幅器は、反転入力端子に、前記基準電気信号が入力され、非反転入力端子に、前記基準電気信号を除く前記第1〜第3の電気信号のうちの一方の電気信号が入力され、前記基準電気信号を基準とした前記一方の電気信号の大きさを非反転増幅して出力し、
前記第2の差動増幅器は、非反転入力端子に、前記基準電気信号が入力され、反転入力端子に、前記基準電気信号を除く前記第1〜第3の電気信号のうちの他方の電気信号が入力され、前記基準電気信号を基準とした前記他方の電気信号の大きさを反転増幅して出力する、
ことを特徴とする請求項1記載の色判別装置。
【請求項3】
前記受光素子と前記読み取り対象物の前記検出範囲との間には、前記受光素子に向けて前記反射光を拡散させる拡散部材が設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の色判別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−79970(P2007−79970A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−267345(P2005−267345)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【出願人】(000001225)日本電産コパル株式会社 (755)
【Fターム(参考)】