説明

色素供与体要素の形成方法

感熱色素転写方式用色素供与体要素の色素供与体層の形成方法を記載する。この方法は、圧縮担体流体中の着色粒子を色素供与体要素の支持体上にコーティングすることを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
圧縮流体を用いて、感熱色素転写システムに用いられる感熱色素供与体要素の色素供与体層を形成する方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
電子的に(たとえばカラービデオカメラ又はデジタルカメラから)生成されたピクチャからプリントを得るために、感熱転写システムが開発された。電子ピクチャは、カラーフィルターにより色分解することができる。それぞれの色分解画像は、電気信号に変換することができる。これらの信号を操作して、シアン、マゼンタ及びイエロー電気信号を生成させることができる。これらの信号は、サーマルプリンターに伝送することができる。プリントを得るために、たとえばブラック、シアン、マゼンタ又はイエロー色素供与体層を、受容体要素の色素画像受容層と向かい合わせて配置して、サーマルプリントヘッドとプラテンローラーの間に挿入できるプリントアセンブリーを形成することができる。色素供与体シートの裏側から熱を加えるために又はレーザーによるなどの放射線により熱を発生させるために、サーマルプリントヘッドを使用できる。すべての色をプリントするために、この過程は必要に応じて繰り返すことができる。オリジナルピクチャに対応するカラーハードコピーを得ることができる。この方法及びそれを実施するための装置の更なる詳細は、Brownsteinの米国特許第4,621,271号に含まれている。
【0003】
感熱色素供与体要素の色素供与体層は、標準的なコーティング法又は印刷法、たとえばグラビア法、スピンコーティング、溶媒コーティング、押出コーティング又は当業者に知られた他の方法により作製できる。色素供与体層の他の形成方法としては、たとえば両方共Chou等の米国特許第5,139,598号及び第5,236,739号に開示されているような、真空蒸着が挙げられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
古典的な色素供与体層のコーティング法又は印刷法は、典型的には、所望の粘度、付着性又は結晶化度などの様々な特性を与えるために、1種又はそれ以上の溶媒、可塑剤、バインダー又は他の添加剤の使用を必要とする。これは、色素供与体層のコスト及び複雑さを増加させる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、色素供与体要素の形成方法に関する。この方法は、支持体を入手し、そして着色剤組成物で支持体をコーティングすることを含み得る。この方法において、支持体をコーティングすることは、着色剤及び圧縮流体担体(compressed fluid carrier)を含む着色剤組成物を支持体上に堆積させることを含む。
【発明の効果】
【0006】
圧縮流体担体を用いて色素供与体層をコーティングすることは、コーティング過程を簡単にし、色素供与体層中の構成要素の数を減少させる。これらの改良点によって、材料費、加工費及び資本費を減少させることができ、また、プリント効率を増加させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
感熱供与体要素用の色素供与体層の形成方法であって、圧縮流体を用いて色素供与体層をコーティングすることができる方法を記載する。
【0008】
色素供与体要素は、色素供与体層を含むことができる。色素供与体層は、感熱式プリントに適した色素を含有する1つ又はそれ以上の着色領域(パッチ)を含むことができる。本明細書において用いられる場合、「色素」は、1種又はそれ以上の染料、顔料、着色剤又はそれらの組合わせであることができ、任意選択的に、当業者に知られているようなバインダー又は担体中にあることができる。感熱式プリント中、1つ又はそれ以上の着色域の少なくとも一部を受容体要素に転写させて当該受容体要素上に着色画像を形成することができる。色素供与体層は、色素を有さないラミネート領域(パッチ)を含むことができる。ラミネート領域は、1つ又はそれ以上の着色領域と続いていることができる。感熱式プリント中、全ラミネート領域を、受容体要素に転写させることができる。色素供与体層は、1つ又はそれ以上の着色領域及び1つ又はそれ以上のラミネート領域を含むことができる。たとえば、受容体要素上に三色画像を保護ラミネート層と共に形成させるために、色素供与体層は、3つのカラーパッチ(たとえばイエロー、マゼンタ及びシアン)、及びクリアラミネートパッチを含むことができる。
【0009】
熱により転写可能な任意の色素を、色素供与体要素の色素供与体層に使用できる。色素は、色相、光堅牢性、並びに色素供与体層のバインダー中における及び色素像受容層のバインダー中における色素の溶解性を考慮することにより選択できる。好適な色素の例としては、ジアリールメタン色素;トリアリールメタン色素;5−アリールイソチアゾールアゾ色素などのチアゾール色素;メロシアニン色素、たとえばアミノピラゾロンメロシアニン色素などのメチン色素;インドアニリン色素、アセトフェノンアゾメチン色素、ピラゾロアゾメチン色素、イミダゾールアゾメチン色素、イミダゾアゾメチン色素、ピロドンアゾメチン色素及びトリシアノプロペンアゾメチン色素などのアゾメチン色素;キサンテン色素;オキサジン色素;ジシアノスチレン色素及びトリシアノスチレン色素などのシアノメチレン色素;チアジン色素;アジン色素;アクリジン色素;ベンゼンアゾ色素、ピロドンアゾ色素、チオフェンアゾ色素、イソチアゾールアゾ色素、ピロールアゾ色素、ピラールアゾ色素、イミダゾールアゾ色素、チアジアゾールアゾ色素、トリアゾールアゾ色素及びジスアゾ色素などのアゾ色素;アルファ−シアノアリーリデンピラゾロン色素及びアミノピラゾロンアリーリデン色素などのアリーリデン色素;スピロピラン色素;インドリノスピロピラン色素;フルオラン色素;ローダミンラクタム色素;2−カルバモイル−4−[N−(p−置換アミノアリール)イミノ]−1,4−ナフタキノンなどのナフトキノン色素;アントラキノン色素;並びにキノフタロン色素が挙げられるが、これらに限定されない。本発明において使用可能な色素の具体例としては、次のものが挙げられる:
C.I.(カラーインデックス)ディスパースイエロー(Disperse Yellow)51、3、54、79、60、23、7及び141;
C.I.ディスパースブルー(Disperse Blue)24、56、14、301、334、165、19、72、87、287、154、26及び354;
C.I.ディスパースレッド(Disperse Red)135、146、59、1、73、60及び167;
C.I.ディスパースオレンジ(Disperse Orange)149;
C.I.ディスパースバイオレット(Disperse Violet)4、13、26、36、56及び31;
C.I.ディスパースイエロー(Disperse Yellow)56、14、16、29、201及び231;
C.I.ソルベントブルー(Solvent Blue)70、35、63、36、50、49、111、105、97及び11;
C.I.ソルベントレッド(Solvent Red)135、81、18、25、19、23、24、143、146及び182;
C.I.ソルベントバイオレット(Solvent Violet)13;
C.I.ソルベントブラック(Solvent Black)3;
C.I.ソルベントイエロー(Solvent Yellow)93;並びに
C.I.ソルベントグリーン(Solvent Green)3。
【0010】
使用できる昇華性又は拡散性色素の更なる例としては、Sumikalon Violet RS(登録商標)(Sumitomo Chemical Co., Ltd.の製品)、Dianix Fast Violet 3R-FS(登録商標)(Mitsubishi Chemical Corporationの製品)並びにKayalon Polyol Brilliant Blue N-BGM(登録商標)及びKST Black 146(登録商標)(Nippon Kayaku Co.,Ltd.の製品)などのアントラキノン色素;Kayalon Polyol Brilliant Blue BM(登録商標)、Kayalon Polyol Dark Blue 2BM(登録商標)及びKST Black KR(登録商標)(Nippon Kayaku Co.,Ltd.の製品)、Sumickaron Diazo Black 5G(登録商標)(Sumitomo Chemical Co., Ltd.の製品)並びにMiktazol Black 5GH(登録商標)(Mitsui Toatsu Chemicals, Inc.の製品)などのアゾ色素;Direct Dark Green B(登録商標)(Mitsubishi Chemical Corporationの製品)並びにDirect Brown M(登録商標)及びDirect Fast Black D(登録商標)(Nippon Kayaku Co.,Ltd.の製品)などの直接染料;Kayanol Milling Cyanine 5R(登録商標)(Nippon Kayaku Co.,Ltd.の製品)などの酸性染料;並びにSumicacryl Blue 6G(登録商標)(Sumitomo Chemical Co., Ltd.の製品)及びAizen Malachite Green(登録商標)(Hodogaya Chemical Co., Ltd.の製品)などの塩基性染料;構造
【0011】
【化1】

【0012】
のマゼンタ色素;構造
【0013】
【化2】

【0014】
〔式中、R1及びR2は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環式基を表すか、またはR1とR2は一緒に、複素環式環に閉じるのに必要な原子群を表すか、あるいはR1及び/又はR2はR6及び/又はR7と一緒に、ベンゼン環上に縮合した複素環式環に閉じるのに必要な原子群を表し;R3及びR4は各々独立して、アルキル基又はアルコキシ基を表し;R5、R6、R7及びR8は各々独立して、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボンアミド基、スルファミド基、ヒドロキシ、ハロゲン、NHSO29、NHCOR9、OSO29又はOCOR9を表すか、またはR5とR6とは一緒に及び/又はR7とR8とは一緒に、ベンゼン環上に縮合された1個又はそれ以上の複素環式環に閉じるのに必要な原子群を表し、あるいはR6及び/又はR7はR1及び/又はR2と一緒に、ベンゼン環上に縮合された複素環式環に閉じるのに必要な原子群を表し;R9は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基及び複素環式基を表す〕
のシアン色素;及び構造
【0015】
【化3】

【0016】
のイエロー色素が挙げられる。有用な色素の更なる例は、米国特許第4,541,830号、第5,026,677号、第5,101,035号、第5,142,089号、第5,804,531号及び第6,265,345号並びに米国特許出願公開公報US20030181331号に見つけることができる。好適なシアン色素としては、例えばKayaset Blue 714(ソルベントブルー63,Nippon Kayaku Co., Ltd.製)、Phorone Brilliant Blue S−R(ディスパースブルー354,Sandoz K.K.製)及びWaxoline AP−FW(ソルベントブルー36,ICI製)が挙げられる。好適なマゼンタ色素としては、例えばMS Red G(ディスパースレッド60,Mitsui Toatsu Chemicals, Inc.製)及びMacrolex Violet R(ディスパースバイオレット26,Bayer製)が挙げられる。好適なイエロー色素としては、例えばPhorone Brilliant Yellow S−6 GL(ディスパースイエロー231,Sandoz K.K.製)及びMacrolex Yellow 6G(ディスパースイエロー201,Bayer製)が挙げられる。色素は、単色色素供与体層又はブラック色素供与体層を得るために、単独で又は組合わせて使用できる。色素は、0.05g/m2から1g/m2の被覆量で使用できる。様々な態様で、色素は疎水性であることができる。
【0017】
色素供与体要素の色素供与体層を、支持体上に形成又はコーティングすることができる。着色剤(染料又は顔料)は、超臨界溶媒の急速膨張(「RESS」)及び超臨界反溶媒(「SAS」)などのコーティング法を用いて、支持体上に色素供与体層として形成することができる。RESS及びSASの両方において、圧縮担体、たとえば超臨界流体(CO2、NH3、H2O、N2O又はエタンなど、しかしこれらに限定されない)を用いて、粒子が形成される。RESSにおいて、粒子は、ノズル又は他の放出機構を通じて圧縮混合物の膨張によって形成される。RESSコーティング方法の例は、R.D.Smithの米国特許第4,582,731号、第4,734,227号及び第4,743,451号に並びにJ.W.Tom等の「超臨界流体による粒子形成−−概説(Particle Formation with Supercritical Fluids--a Review)」,J. Aerosol. Sci.(1991)22:555〜584に見つけることができる。例示的RESSコーティング法及び印刷法に関するさらなる情報は、Jagannathan等の米国特許第6,471,327号及び第6,752,484号、Sadasivan等の米国特許第6,866,371号、並びにSadasivan等の米国特許出願公開公報US2003/0227502A1号に見つけることができる。SASにおいて、圧縮担体は反溶媒として機能し、着色剤溶液から溶媒担体を抽出し、そして着色剤粒子を形成させる。SASコーティング方法の例は、両方共2004年3月31日に出願されたMehta等の米国特許出願10/814,354及び10/815,026に見つけることができる。RESS及びSASは写真材料及びプリント材料をコーティングすることに関して知られているけれども、感熱供与体を形成するためのRESS又はSASの適用は知られていない。
【0018】
SASコーティングが用いられる場合、溶媒は、好ましくは、低温において高い蒸気圧を有する。好適な溶媒は、所望の物質を溶解する能力、圧縮担体との混和性、毒性、コスト及び他の因子に基づいて選択できる。好適な溶媒の例としては、エタノール、メタノール、水、塩化メチレン、アセトン、トルエン、ジメチルホルムアミド及びテトラヒドロフランが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
色素供与体層は、連続的にコーティング又はパッチ状にコーティングすることができる。色素供与体層は1つ又はそれ以上の色を含むことができ、またラミネート用又はオーバーコート組成物を含むことができる。
【0020】
コーティングされた着色剤粒子は、平均直径が100ナノメートル未満、たとえば50ナノメートル未満、又は10ナノメートル未満の大きさのものであることができる。着色剤粒子は、支持体に直接又は支持体上の接着剤層に適用できる。着色剤粒子により形成された色素層の厚さは、1ナノメートルから1ミクロンであることができる。
【0021】
色素層は、溶媒、バインダー、可塑剤又はそれらの組合わせを含まないものであることができる。その代わりに、バインダー、溶媒、可塑剤又はそれらの組合わせの一つ又はそれ以上を、着色剤と一緒にし、次いでコーティングして、色素供与体層を形成することができる。コーティングされた粒子は、平均直径が100ナノメートル未満、たとえば50ナノメートル未満、又は10ナノメートル未満の大きさのものであることができる。
【0022】
色素供与体層は、各カラー色素パッチについて、色素対バインダーのある比率を有し得る。たとえば、イエロー色素対バインダーの比率は、約0.3から約1.2又は約0.5から約1.0であり得る。マゼンタ色素対バインダーの比率は、約0.5から約1.5又は約0.8から約1.2であり得る。シアン色素対バインダーの比率は、約1.0から約2.5又は約1.5から約2.0であり得る。
【0023】
色素供与体層を形成するために、1種又はそれ以上の色素を、ポリマーバインダー、たとえばポリカーボネート;ポリ(スチレン−co−アクリロニトリル);ポリ(スルホン);ポリ(フェニレンオキシド);セルロース誘導体、例えばセルロースアセテートハイドロゲンフタレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート又はセルローストリアセテートなど、しかしこれらに限定されない;又はそれらの組合わせ中に分散させることができる。バインダーは、約0.05g/m2から約5g/m2の量で使用できる。
【0024】
色素供与体要素は、プリント中に、色素供与体要素と受容体要素の間の粘着を低減する又はなくすために、粘着防止剤を含むことができる。粘着防止剤は、粘着防止剤が色素供与体要素の諸層を通じて色素供与体層に拡散する又はスリップ層から色素供与体層に移行することが可能である限り、色素供与体要素の任意の層中に存在することができる。たとえば、粘着防止剤は、色素供与体層の1つ若しくはそれ以上のパッチ中に、支持体中に、接着剤層中に、色素遮断層中に、スリップ層中に又はそれらの組合わせ中に存在することができる。様々な態様で、粘着防止剤は、スリップ層、色素供与体層又はこれらの両方の中に存在することができる。様々な態様で、粘着防止剤は、色素供与体層中に存在することができる。粘着防止剤は、色素供与体層の1つ若しくはそれ以上の着色パッチ又はそれらの組合わせ中に存在することができる。2つ以上の色素パッチが色素供与体層中に存在する場合、粘着防止剤は、プリントされるべき色素供与体層の最後のパッチ、典型的にはシアン層中に存在することができる。しかしながら、色素パッチは、任意の順序をとることができる。たとえば、シアン、マゼンタ及びイエローの反復パッチが色素供与体要素にそれらの各自の順序で用いられる場合、各系列でプリントされる最後のパッチとしてのイエローパッチが、粘着防止剤を含み得る。粘着防止剤は、シリコーン含有又はシロキサン含有ポリマーであることができる。好適なポリマーとしては、グラフトコポリマー、ブロックポリマー、コポリマー、及びポリマーブレンド又はポリマー混合物が挙げられる。好適な粘着防止剤は、たとえば、本願と同一の出願人による米国特許出願整理番号第10/667,065号(David G.Foster等)及び第10/729,567号(Teh-Ming Kung等)に記載されている。
【0025】
任意選択的に、当業者に知られているような剥離剤もまた、色素供与体要素に、たとえば色素供与体層、スリップ層、又はそれらの両方に添加することができる。好適な剥離剤としては、たとえば、米国特許第4,740,496号及び第5,763,358号に記載されているものが挙げられる。
【0026】
様々な態様によれば、色素供与体層は、可塑剤を含まないものであることができる。色素供与体層中に可塑剤を含めることによって、色素供与体の効率を増加させることができる。色素供与体層は、米国特許第5,830,824号及び第5,750,465号並びにそれらにおいて開示された参考文献に記載されたものなどの、当該技術分野において知られた可塑剤を含むことができる。好適な可塑剤は、25℃未満のガラス転移温度(Tg)、25℃未満の融点(Tm)又はそれらの両方を有する化合物として定義することができる。本発明にとって有用な可塑剤としては、低分子量可塑剤及び高分子量可塑剤、例えばオリゴマー又はポリマー可塑剤などが挙げられる。好適な可塑剤の例としては、脂肪族ポリエステル、エポキシ化油、塩素化炭化水素、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)及びポリ(ビニルエチルエーテル)(PVEE)が挙げられる。可塑剤の分子量は、プリント中の色素受容層への可塑剤の移行を最低限に抑えるために、450以上であることができる。色素受容層へのある可塑剤の移行は、画像の保存性及び安定性の問題をもたらすことになり得る。可塑剤は、バインダーの1〜50重量%、たとえば5〜35重量%の量で存在することができる。
【0027】
可塑剤として好適な脂肪族ポリエステルは、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸から誘導することができる。好適な脂肪族ポリエステルは、1個又はそれ以上の官能末端基、たとえばカルボキシル、ヒドロキシル又はアルコキシル基(各アルコキシル基は1から18個の炭素原子を有するものであることができる)を有することができる。好適な脂肪族ポリエステルの例としては、Drapex 429などのドラペックス(Drapex)可塑剤(米国コネティカット州ミドルバリーのCrompton/Witco Corporation)、Admex 429などのアドメックス(Admex)可塑剤(米国イリノイ州ローズモントのVelsicol Chemical Corporation)、並びにParaplex G25、Plasthall HA7A、Plasthall P650、Plasthall P−7092(すべて米国イリノイ州シカゴのCP Hall Company製)が挙げられる。
【0028】
可塑剤として好適なエポキシ化油としては、例えばParaplex G−60、Paraplex G−62及びPlasthall ESOとして販売されているエポキシ化ダイズ油;Plasthall ELOとして販売されているエポキシ化アマニ油;又はPlasthall S−73として販売されているエポキシ化オクチルタレート(すべてC.P. Hall Company製)などの、部分又は完全エポキシ化天然油及び部分又は完全エポキシ化誘導天然油が挙げられる。
【0029】
可塑剤としての使用に好適な塩素化炭化水素としては、例えばメチレン、メチル、メタン又はアルケン基(それらのいずれも塩素置換基を有し得る)から成る長鎖炭化水素又はパラフィンを挙げることができる。長鎖炭化水素の長さは、炭素原子数8〜30、たとえば12〜24であることができる。鎖は、分枝状であることができる。パラフィン中の塩素の量は、25〜75質量%、たとえば40〜70質量%であることができる。塩素化パラフィンの混合物も使用できる。或る態様によれば、塩素化パラフィンは、式CxyClz(式中、xは12〜24であり、yは14〜43であり、zは3〜10である)を有し得る。好適な塩素化炭化水素の例としては、Chlorowax 40及びParoil 170HVなどの、米国テキサス州ダラスのOccidental Chemical Corp.により販売されているクロロワックス(Chlorowax)液体及び米国オハイオ州ドーバーのDover Chemical Corp.により販売されているパーオイル(Paroil)パラフィンが挙げられる。
【0030】
可塑剤としての使用に好適なポリ(エチレングリコール)及びポリ(プロピレングリコール)は非置換末端基(OH)を有することができ、あるいはそれらはアルコキシル基又は脂肪酸などの1個又はそれ以上の官能基(各アルコキシル基又は脂肪酸は炭素原子数1〜18のものであることができる)で置換されていてもよい。好適なポリ(エチレングリコール)及びポリ(プロピレングリコール)の例としては、C.P. Hall Co.製のTegMer 809ポリ(エチレングリコール)及び米国ニューヨーク州オンタリオのScientific Polymer Products製のPPG#483ポリ(プロピレングリコール)が挙げられる。
【0031】
色素供与体層は、ビーズを含むことができる。ビーズは、0.5〜20ミクロン、好ましくは2.0〜15ミクロンの粒子サイズを有することができる。ビーズは、巻き上げられた色素供与体ロールの圧縮力下でスペーサービーズとして機能することができ、促進老化条件下でセンシトメトリーの変化により測定されるように色素供与体層からスリップ層に移行する物質を減少させることによって、あるいはラミネート層中又は色素供与体要素の裏側たとえばスリップ層から色素供与体層への望ましくない色素の出現を低減することによって、色素供与体ロールの生在庫品の保存性を改善する。ビーズの使用は、モトルの低減及び画質の改善をもたらすことができる。ビーズは、意図された目的のために有効な任意の量で使用できる。一般的に、良好な結果が、0.003〜0.20g/m2の被覆量で得られた。色素供与体層に好適なビーズは、スリップ層にも使用できる。
【0032】
色素供与体層中のビーズは、架橋エラストマービーズであることができる。ビーズは、45℃以下、たとえば10℃以下のガラス転移温度(Tg)を有することができる。エラストマービーズは、アクリルポリマー若しくはコポリマー、例えばブチル、エチル、プロピル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、2−クロロエチル、4−クロロブチル又は2−エトキシエチルアクリレート又はメタクリレートなど;アクリル酸;メタクリル酸;ヒドロキシエチルアクリレート;スチレンコポリマー、例えばスチレン−ブタジエン、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン、スチレン−イソプレン又は水素化スチレン−ブタジエンなど;又はそれらの混合物から製造できる。エラストマービーズは、エラストマーコポリマーの一部であることができる様々な架橋剤、例えばジビニルベンゼン;エチレングリコールジアクリレート;1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシエチル)ジメタクリレート;1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシプロピル)ジアクリレート;1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシプロピル)ジメタクリレート及びエチレングリコールジメタクリレート(しかしそれらに限定されない)などにより架橋させることができる。エラストマービーズは、1〜40質量%、たとえば5〜40質量%の架橋剤を含むことができる。
【0033】
色素供与体層中のビーズは、硬質ポリマービーズであり得る。好適なビーズとしては、例えばジビニルベンゼンビーズ、少なくとも20質量%のジビニルベンゼンで架橋されたポリスチレンのビーズ、及び少なくとも20質量%のジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシエチル)ジメタクリレート、1,4−シクロヘキシレン−ビス(オキシプロピル)ジメタクリレート又は当業者に知られた他の架橋性モノマーで架橋されたポリ(メチルメタクリレート)のビーズが挙げられる。
【0034】
支持体は、感熱式プリントの熱に耐えることの可能な任意の材料で形成できる。様々な態様によれば、支持体は、プリント中に寸法安定であることができる。好適な材料としては、例えばポリエステル、たとえばポリ(エチレンテレフタレート);ポリアミド;ポリカーボネート;グラシン紙;コンデンサー紙;セルロースエステル、たとえばセルロースアセテート;フッ素ポリマー、たとえばポリフッ化ビニリデン及びポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロピレン);ポリエーテル、たとえばポリオキシメチレン;ポリアセタール;ポリオレフィンたとえばポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン及びメチルペンタンポリマー;ポリイミド、たとえばポリイミド−アミド及びポリエーテル−イミド;並びにそれらの組合わせが挙げられる。他の好適な材料としては、天然紙及び合成紙、金属箔、布、又はプリント過程の熱若しくはエネルギーに耐えることの可能な他の材料が挙げられる。支持体は、約2μm〜約30μm、たとえば約3μm〜約7μmの厚さを有することができる。
【0035】
様々な態様によれば、下引き層、たとえば接着剤層若しくはタイ層、色素遮断層、又はそれらの組合わせを、支持体と色素供与体層の間にコーティングすることができる。接着剤層又はタイ層により、色素供与体層を支持体に付着させることができる。好適な接着剤は当業者に知られており、たとえばE.I.DuPont de Nemours and Company製のTyzor TBT(登録商標)がある。色素遮断層は、親水性ポリマーを含むことができる。色素遮断層は、色素転写濃度の改善をもたらすことができる。
【0036】
色素供与体要素は、プリントヘッドが色素供与体要素に粘着するのを防ぐことの可能なスリップ層を含むこともできる。スリップ層は、色素供与体層とは反対の支持体の側にコーティングすることができる。スリップ層は、潤滑性物質、たとえば界面活性剤、液体滑剤、固体滑剤又はそれらの混合物を、ポリマーバインダーと共に又はポリマーバインダーなしに含むことができる。好適な潤滑性物質としては、例えば油又は100℃未満で溶融する半結晶性有機固形物、たとえばポリ(ビニルステアレート)、蜜ロウ、過フッ素化アルキルエステルポリエーテル、ポリ(カプロラクトン)、カーボワックス、ポリエチレンホモポリマー、又はポリ(エチレングリコール)が挙げられる。スリップ層用の好適なポリマーバインダーとしては、ポリ(ビニルアルコール−co−ブチラール)、ポリ(ビニルアルコール−co−アセタール)、ポリ(スチレン)、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテート、エチルセルロース、及び当業者に知られているような他のバインダーが挙げられる。他の好適な潤滑性物質は、ポリオレフィンとエチレン不飽和カルボン酸若しくはそのエステル又は無水物とから誘導されたポリマー、分枝状α−オレフィンポリマー及び少なくとも1種の他のロウ(たとえば米国特許出願公開第2005−0009699号及び第2005−0009700号に記載されているような)の二つ又はそれ以上を含むロウ混合物である。スリップ層に用いられる潤滑性物質の量は、少なくとも部分的には潤滑性物質のタイプに依存するが、約0.001〜約12g/m2の範囲にあり得る(しかし、より少ない又はより多い潤滑性物質を必要に応じて用いることができる)。ポリマーバインダーが用いられる場合、潤滑性物質は、ポリマーバインダーの0.1〜50質量%、好ましくは0.5〜40質量%の範囲内で存在することができる。
【0037】
色素供与体要素は、1つ若しくはそれ以上の着色パッチ又はラミネートのシート、あるいは連続ロール又はリボンであり得る。連続ロール又はリボンは、単色の1つのパッチ又はラミネートを含むか、あるいは異なるパッチ(たとえばシアン、マゼンタ、イエロー若しくはブラックの1つ若しくはそれ以上の色素パッチ、1つ若しくはそれ以上のラミネートパッチ、又はそれらの組合わせ)の交互領域を有することができる。
【0038】
本明細書に記載の色素供与体要素と共に用いるのに好適な受容体要素は、当業者に知られているような任意の受容体要素であることができる。たとえば、受容体要素は、色素画像受容層を上に有する支持体を含むことができる。支持体は、透明フィルム、たとえばポリ(エーテルスルホン)、ポリイミド、セルロースエステル、例えばセルロースアセテートなど、ポリ(ビニルアルコール−co−アセタール)又はポリ(エチレンテレフタレート)であることができる。支持体は、反射層、たとえばバライタ被覆紙、白色ポリエステル(白色顔料が組み込まれたポリエステル)、アイボリー紙、コンデンサー紙又は合成紙、たとえば、E.I.DuPont de Nemours and CompanyのDuPont Tyvek(登録商標)であることができる。支持体は、任意の所望厚さ、たとえば約10μm〜1000μmで使用できる。色素画像受容層用の例示的支持体は、本願と同一の出願人による米国特許第5,244,861号及び第5,928,990号に並びにEP−A−0671281に開示されている。当業者に知られているような他の好適な支持体も使用できる。
【0039】
色素画像受容層は、たとえば、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(スチレン−co−アクリロニトリル)、ポリ(カプロラクトン)又はそれらの組合わせであることができる。色素画像受容層は、色素供与体要素の色素供与体層から色素を受け取るという意図された目的のために有効な任意の量にて、受容体要素支持体上にコーティングできる。たとえば、色素画像受容層は、約1g/m2〜約5g/m2の量でコーティングすることができる。
【0040】
さらなるポリマー層が、支持体と色素画像受容層の間に存在することができる。たとえば、ポリエチレン又はポリプロピレンなどのポリオレフィンを存在させることができる。例えば二酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料を、反射性を付与するためにポリマー層に添加することができる。任意選択的に、下引き層を、色素画像受容層への付着性を改善するためにポリマー層上に使用することができる。これは、接着剤層又はタイ層と呼ぶことができる。例示的下引き層は、米国特許第4,748,150号、第4,965,238号、第4,965,239号及び第4,965,241号に開示されている。当業者に知られているような帯電防止層も、受容体要素に使用できる。受容体要素は、バッキング層を含むこともできる。バッキング層の好適な例としては、米国特許第5,011,814号及び第5,096,875号に開示されているものが挙げられる。
【0041】
色素画像受容層又はその上のオーバーコート層は、当該技術において従来なされているように、剥離剤たとえばシリコーン又はフッ素系化合物を含有することができる。様々な例示的剥離剤が、たとえば米国特許第4,820,687号及び第4,695,286号に開示されている。
【0042】
受容体要素は、たとえば本願と同一の出願人による同時係属米国特許出願の公開公報U.S.2005−0059551A1(David G.Foster等)及びU.S.2005−0059552A1(The-Ming Kung等)に記載されているような、粘着防止剤を含むこともできる。様々な態様で、受容体要素と色素供与体要素は、同じ粘着防止剤を含むことができる。
【0043】
色素供与体要素と受容体要素は、色素供与体要素の色素供与体層が受容体要素の色素画像受容層の隣にあるように重なり合う関係で配置された場合、プリントアセンブリーを形成することができる。プリントヘッドを受容体要素とは反対の色素供与体要素の側に配置した状態でプリントアセンブリーをプリントヘッドに通過させることにより、画像を形成することができる。プリントヘッドは、色素供与体要素に熱を画像様に加えることができ、色素供与体層中の色素の受容体要素の色素画像受容層への転写をもたらす。
【0044】
プリントアセンブリーと共に使用できるサーマルプリントヘッドは商業的に入手可能であり、また当業者に知られている。例示的サーマルプリントヘッドとしては、Fujitsuのサーマルヘッド(FTP−040 MCSOO1)、TDKのサーマルヘッドF415 HH7−1089、RohmのサーマルヘッドKE 2008−F3、Shinkoのヘッド(TH300U162P−001)及びToshibaのヘッド(TPH162R1及びTPH207R1A)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
本明細書に記載の方法は、2.0以上のプリント濃度を有する画像を形成させるために使用できる。当該方法は、高速プリント、たとえば4.0msec/ライン又はそれ以下、たとえば2.0msec/ライン又はそれ以下のライン時間でプリントするために使用できる。
【実施例】
【0046】
実施例1
6ミクロンポリ(エチレンテレフタレート)支持体に対して色素層のRESSコーティングを用いて、色素供与体要素を作製した。すなわち、
(1)n−プロピルアセテートとn−ブチルアルコールの溶媒混合物からのチタンアルコキシド(DuPont Tyzor TBT(登録商標))(0.12g/m2)の下引き層、及び
(2)一定の温度(60℃)及び圧力(300bar)にて圧縮二酸化炭素分散法を用いて色素層を堆積させた。色素は500ミクロンの毛管を通じて吹き付けられた。コーティングされた着色剤は、下記の構造を有していた。
【0047】
【化4】

【0048】
上記6ミクロンポリ(エチレンテレフタレート)支持体上に次の層を列挙した順序でコーティングすることにより、色素供与体のスリップ層側を作製した。
(1)n−プロピルアセテートとn−ブチルアルコールの溶媒混合物からのチタンアルコキシド(DuPont Tyzor TBT(登録商標))(0.12g/m2)の下引き層、及び
(2)ジエチルケトン、メタノール及び蒸留水(88.7/9.0/2.3)の溶媒混合物からコーティングされたスリップ層であって、PS513(登録商標)(United Chemical Technologies)であるアミノプロピル−ジメチル−末端ポリジメチルシロキサン(0.01g/m2)、ポリ(ビニルアセタール)バインダー(0.38g/m2)(Sekisui KS−1)、p−トルエンスルホン酸(0.0003g/m2)及びカンデリラロウ(0.02g/m2)を含有するスリップ層。
【0049】
約220μmの全厚及び約3μmの感熱色素受容体層厚を有する下記のとおりの受容体要素を作製した。
【0050】
【表1】

【0051】
色素供与体要素の色素側を同じ幅の色素受容要素と接触させて配置し、そして両方をステッパー電動機駆動引取り装置に固定した。引取り装置がプリントヘッドとローラー間に一緒に置かれた供与体と受容体の集成体を約5.14mm/secの速度にて引き寄せるようにしながら、画像形成用電子機器を作動させた。プリントヘッドに供給された電圧は、15.75ボルトであった。プリント後、供与体と受容体を手で分離した。プリント画像は、0.07から1.46の範囲の濃度勾配であった。
【0052】
実施例2
アルミニウム箔に対して色素層のSASコーティングを用いて、色素供与体要素を作製した。色素は、アセトン中のディスパースレッド60であった。実施例1に記載したとおりの受容体要素を用いた。
【0053】
色素供与体要素の色素側を同じ幅の色素受容要素と接触させて配置し、そして両方をステッパー電動機駆動引取り装置に固定した。引取り装置がプリントヘッドとローラー間に一緒に置かれた供与体と受容体の集成体を約5.14mm/secの速度にて引き寄せるようにしながら、画像形成用電子機器を作動させた。プリントヘッドに供給された電圧は、15.75ボルトであった。プリント後、供与体と受容体を手で分離した。プリント画像は、0から1.46の範囲の濃度勾配であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体を入手し、
着色剤組成物で前記支持体をコーティングすること、
を含む色素供与体要素の形成方法であって、前記支持体をコーティングすることが、着色剤及び圧縮流体担体を含む着色剤組成物を前記支持体上に堆積させることを含む、色素供与体要素の形成方法。
【請求項2】
前記着色剤組成物が更に溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記着色剤組成物を前記支持体上に堆積させることが、
着色剤を容器中に入れ又は着色剤を容器中で形成し、
圧縮流体担体を前記容器に混合し、
混合物を前記支持体上に吹き付けること、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記着色剤と前記圧縮流体担体を容器に同時に加える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記着色剤組成物でコーティングする前に、前記支持体を接着剤層でコーティングする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記着色剤組成物がバインダーを含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記着色剤組成物が可塑剤を含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記着色剤組成物が溶媒を含まない、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
コーティングされた着色剤層が、1ナノメートルから1ミクロンの厚さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記着色剤組成物が、100ナノメートル以下の平均直径の粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
着色剤及び圧縮流体担体を含む着色剤組成物を支持体上に堆積させることにより、前記支持体と前記支持体上に形成された前記着色剤組成物を含む色素供与体層とを含む色素供与体要素を形成し、
受容体を入手し、
前記色素供与体要素の色素供与体層と前記受容体とを重ね合わせ、
前記色素供与体要素の色素供与体層から前記受容体に着色剤を画像様に転写させること、
を含む、画像の形成方法。
【請求項12】
前記着色剤を画像様に転写することが、熱、圧力、放射線又はそれらの組合わせを前記色素供与体要素に前記色素供与体層とは反対側にて適用することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記着色剤を画像様に転写することが、感熱式プリントすることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
感熱式プリントすることが、抵抗ヘッド又はレーザー感熱式プリントすることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記色素供与体層から前記受容体への着色剤の画像様の転写が、4.0msec/ライン未満の速度である、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
色素供与体層から前記受容体への着色剤の画像様の転写が、2.0msec/ライン以下の速度である、請求項11に記載の方法。

【公表番号】特表2008−542059(P2008−542059A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513517(P2008−513517)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/017838
【国際公開番号】WO2006/127262
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】