説明

色識別装置及び色識別方法

【課題】様々な識別対象物の色の違いを識別できると共に、回路全体の大きさを抑える。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る色識別装置は、制御部、発光部、受光部及び色識別部を備えることを特徴とする。制御部は、発光制御情報を出力する。発光部は、制御部から出力された発光制御情報に応じた電圧を入力し、それぞれ波長の異なる光を発光し、識別対象物へ照射する。受光部は、識別対象物からの反射光を受光し、反射光の強度に応じた電圧を出力する。色識別部は、受光部から出力された電圧の値が所定の範囲内の場合、発光部における発光色を識別対象物の色として識別する。そして、制御部は、色識別部において識別対象物の色を識別できるまで、発光部における発光強度を段階的に調整する新たな発光制御情報を発光部へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、色識別装置及び色識別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、識別対象物の発色の違いを識別できる色識別装置が知られている。この色識別装置は、波長の異なる光を発する発光ダイオード、この発光ダイオードによって照射された光の反射光を検出し、反射光に応じた電圧を出力するフォトレジスタ及び発光ダイオードにおける発光を制御すると共に、フォトレジスタから出力される電圧と基準電圧との比較結果に応じて色識別を行う制御手段を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−227186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術においては、以下のような問題点があった。
(1)色識別装置のセンサを単一の発光ダイオードとフォトレジスタで構成する場合は、識別できる色の種類が限られてしまう。
(2)複数の発光ダイオードの各々に対してフォトレジスタを設ける構成の場合は、フォトレジスタの数が増えることにより、回路が大きくなってしまう。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題に鑑み、様々な識別対象物の色の違いを識別できると共に、回路全体の大きさを抑えることができる色識別装置及び色識別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る色識別装置は、制御部、発光部、受光部及び色識別部を備えることを特徴とする。制御部は、発光制御情報を出力する。発光部は、制御部から出力された発光制御情報に応じた電圧を入力し、それぞれ波長の異なる光を発光し、識別対象物へ照射する。受光部は、識別対象物からの反射光を受光し、反射光の強度に応じた電圧を出力する。色識別部は、受光部から出力された電圧の値が所定の範囲内の場合、発光部における発光色を識別対象物の色として識別する。そして、制御部は、色識別部において識別対象物の色を識別できるまで、における発光強度を段階的に調整する新たな発光制御情報を発光部へ出力する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の一実施形態に係る色識別装置の全体構成例を示す回路図。
【図2】図1に示す発光LED及びフォトレジスタの具体例を示す模式図。
【図3】図1に示す色識別装置の全体構成例を示すブロック図。
【図4】図3に示す色情報記憶部に記憶される色情報の具体例を示す図。
【図5】図1に示す色識別装置における色識別処理の具体例を示すフローチャート。
【図6】図5のS508の詳細な処理例を示すフローチャート。
【図7】図5のS509の詳細な処理例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の一実施形態に係る色識別装置1の全体構成例を示す回路図である。色識別装置1は、識別対象物である用紙2の色を識別装置であり、演算装置であるCPU(Central Processing Unit)11を備えている。このCPU11は、複数の入出力ポートを有しており、これらポートを介して図示省略したROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および入出力インターフェースに接続されている。ROMは、コンピュータを機能させるための基本プログラムや環境ファイルなどを記憶する読み取り専用の記憶装置である。RAMは、CPU11が実行するプログラムおよび各プログラムの実行に必要なデータを記憶する記憶装置であり、高速な読み出しと書き込みが可能である。入出力インターフェースは、CPU11と各種のハードウェア(センサ、表示装置及び入力装置など)との接続を仲介するプログラムである。そして、CPU11は、ポートより入力される信号に基づいて上記のプログラムやデータなどを用いて色識別装置1における各種の演算処理を実行し、所定のデジタル信号を出力する。
【0008】
図1に示されるように、CPU11は、デジタル信号をアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換装置D/A‐1、D/A‐2、D/A‐3に接続されている。これらのデジタル/アナログ変換装置(D/A‐1、D/A‐2、D/A‐3は、光の三原色(赤色、緑色、青色)をそれぞれ発光する発光ダイオードLED1〜3にそれぞれ対応して設けられている。また、CPU11とデジタル/アナログ変換装置をそれぞれ結ぶ回路に付された数字は結線の本数であり、これは2の8乗通りのデジタル信号が出力されることを示している。尚、本実施形態では、赤色発光ダイオードLED1の照射光の波長は約625nm、緑色発光ダイオードLED2の照射光の波長は約515nm、青色発光ダイオードLED3の照射光の波長は約470nmである。
【0009】
また、発光ダイオードLED1〜3とデジタル/アナログ変換装置D/A−1〜3の間には、オペアンプOP1、OP2、OP3、抵抗器R1、R2、R3、4及びトランジスタTr1、Tr2、Tr3が設けられている。これらは、デジタル/アナログ変換装置D/A−1〜3でデジタル信号を変換したアナログ信号を必要に応じて増幅・調整し、各色の発光ダイオードを適切な強度で発光させるために設けられたものである。
【0010】
更に、CPU11は、アナログ/デジタル変換装置A/Dにも接続されている。このアナログ/デジタル変換装置A/Dは、発光ダイオードLED1〜3から用紙2に対して照射された光の反射光を受光するフォトトランジスタPH−Trが出力したアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU11に出力する装置である。
【0011】
図2は、図1に示す発光ダイオードLED1〜3及びフォトレジスタPH−Trの模式図である。図2(a)は、発光ダイオードLED1〜3及びフォトレジスタPH−Trからなるセンサの上面図であり、単一のフォトトランジスタPH−Trの周りに三色の発光ダイオードLED1〜3が配置されることが示されている。図2(b)は図2(a)の側面図、図2(c)は図2(a)の下面図である。
【0012】
図3は、図1に示す色識別装置の全体構成例を示すブロック図である。同図に示されるように、色識別装置1は、制御部101、入出力I/F部102、色情報記憶部103、発光部104、受光部105及び色識別部106を備えている。
【0013】
制御部101は、発光部104に対する発光制御情報(デジタル信号)を出力する制御装置(CPU11)である。制御部101から出力される発光制御情報の種類は発光部104との接続バスラインの本数に応じて決定される。例えば、図1の場合は、接続バスラインの数は発光ダイオードLED1〜3毎に8本あるので、256段階での発光制御が可能であるが、これを16本に増やすことで2の16乗の数まで増やすことも可能となる。
【0014】
入出力I/F部102は、制御部101と各種のハードウェア(センサ、表示装置及び入力装置など)の接続を仲介する入出力インターフェースである。
【0015】
色情報記憶部103は、発光ダイオードLED1〜3における発光強度の組み合わせに対して得られる発光色を表す色情報を記憶する記憶装置(例えばROM)である。図4は、図3に示す色情報記憶部103に記憶される色情報の具体例を示す図である。各発光ダイオードLED1〜3における発光強度は、0〜255の値で表されている。例えば、消灯(黒色)は、全ての発光ダイオードLED1〜3への通電をオフとした場合であるため、(R,G,B)=(0,0,0)である。また、青色は、(R,G,B)=(0,0,FF(255))と定義されている。
【0016】
発光部104は、制御部11から出力された発光制御情報(デジタル信号)を変換して電圧(アナログ信号)を求める3つのデジタル/アナログ変換装置D/A−1〜3と、この電圧を入力して、それぞれ波長の異なる光を発光し、用紙2などの識別対象物へ照射する3つの発光ダイオードLED1〜3を有する発光装置である。
【0017】
受光部105は、識別対象物からの反射光を受光し、反射光の強度に応じた電圧を出力するフォトトランジスタPH−Trと、このフォトトランジスタPH−Trから出力された電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換してCPU11へ出力するアナログ/デジタル変換装置A/Dを有する受光装置である。尚、フォトトランジスタPH−Trからの出力電圧は、発光部104における発光色と識別対象物の色が等しい場合には、光の反射が最大となるため最大値をとる。これに対して、異なる色、例えば赤色の用紙2に対して青色光を照射した場合には、同一色の場合よりも光の反射量が小さくなるためフォトトランジスタPH−Trが反射光を受け取らず、出力電圧も小さくなる。
【0018】
色識別部106は、受光部105から出力された電圧の値が所定の範囲内の場合、発光部104における発光色を識別対象物(用紙2)の色として識別し、識別結果を制御部101へ出力するプログラムである。制御部101は、色識別部106において識別対象物の色を識別できるまで、発光部104における発光強度を段階的に調整する新たな発光制御情報を発光部104へ出力する。
【0019】
以下、上記のように構成された色識別装置1における発光強度の調整及び色識別方法を図面に基づいて詳細に説明する。図5は、図1に示す色識別装置1における色識別処理の具体例を示すフローチャートである。尚、用紙2を識別対象物の具体例として説明するが、対象はこれに限られない。
【0020】
S501において、発光部104は、制御部101から出力される発光制御情報に基づいて全ての発光ダイオードLED1〜3を消灯する。
S502において、発光部104が、制御部101から出力される発光制御情報に基づいて光の三原色(赤色、緑色、青色)を順番に発光すると、受光部105は識別対象物からの反射光を受光し、その光の強度に応じた電圧を出力する。出力電圧は、発光色と関連付けられて記憶領域(RAM)に記憶される。
【0021】
S503において、色識別部106は、受光部105からの出力電圧が1V以上3V以下か否かを判定する。この電圧値の範囲は、識別対象物が有色であるか否かを判定するために予め定義されたものであり、調整可能である。ここで、出力電圧が1V以上3V以下であると判定された場合(S503:Yes)は、S504へ進む。これに対して、出力電圧が1V以上3V以下ではないと判定された場合(S503:No)には、S505へ進む。
【0022】
S504において、発光部104は、制御部101から出力される発光制御情報に基づいて初期値あるいは前回設定値の光を発光し、用紙2へ照射し、S507へ進む。初期値あるいは前回設定値を利用するのは、過去のデータを利用して用紙2の色(以下、「用紙色」という。)を効率的に識別するためである。
【0023】
S505において、制御部101は、未照射の光の三原色の有無を判定する。ここで、未照射の光の三原色が有ると判定された場合(S505:Yes)は、S502へ戻る。これに対して、未照射の光の三原色は無いと判定された場合(S505:No)には、入出力I/F部102を介してエラーメッセージを表示装置などに出力し(S506)、処理を終了する。
【0024】
S507において、色識別部106は、受光部105からの出力電圧が2V以上2.5V以下か否かを判定する。この電圧値の範囲は、発光部104における発光色が用紙色とほぼ等しいことを表す値として予め定義されている。ここで、出力電圧が2V以上2.5V以下であると判定された場合(S507:Yes)は、S510へ進む。これに対して、出力電圧が2V以上2.5V以下ではないと判定された場合(S507:No)には、S508へ進む。
【0025】
S508において、色識別部106は、制御部101から出力される発光制御情報に基づいて発光部104が主要な原色を発光した際に受光部105から出力される電圧を値が高い順に格付けして発光部104における発光色と関連付けて記憶装置(RAM)へ記憶する。
S509において、制御部101は、S508において記憶された格付け情報を参照し、発光部104における発光強度を段階的に調整し、S510へ進む。
S510において、色識別部106は、発光部104における発光色を用紙色と仮定する。
【0026】
S510において、制御部101は、発光部104に対して用紙色と仮定された発光色が表す値と逆の値の光を発光させ、用紙2への照射を行う。ここで、本実施形態における逆の色とは、発光部104の発光色のRGB値が(R,G,B)=(R1,G1,B1)ならば(R,G,B)=(255−R1,255−G1,255−B1)で表される色をいう。
【0027】
S512において、色識別部106は、受光部105から新たに出力された電圧の値が0.5V以下か否かを判定する。この電圧値の範囲は、発光部104における発光色が用紙色とほぼ正反対の色であることを表す値として予め定義されている。ここで、出力電圧が0.5V以下であると判定された場合(S512:Yes)は、S510へ進む。これに対して、出力電圧が0.5V以下ではないと判定された場合(S512:No)には、S509へ戻る。
S513において、色識別部106は、S510において用紙色と仮定された発光色を最終的な用紙色として確定し、処理を終了する。
【0028】
図6は、図5のS508の詳細な処理例を示すフローチャートである。S601において、発光部104が、制御部101から出力される発光制御情報に基づいて光の三原色を順番に発光し、用紙2へ照射すると、受光部105は用紙2からの反射光を受光し、その光の強度に応じた電圧を出力する。この出力電圧は、発光色と関連付けられて記憶領域(RAM)に記憶される。
【0029】
S602において、制御部101は、未照射の光の三原色の有無を判定する。ここで、未照射の光の三原色が有ると判定された場合(S602:Yes)には、S601へ戻る。これに対して、未照射の光の三原色は無いと判定された場合(S602:No)には、S603へ進む。
【0030】
S603において、色識別部106は、記憶領域(RAM)に記憶された出力電圧を比較し、値の高い順に三原色間での格付けを行い、その格付け情報を記憶する。
S604において、発光部104が、制御部101から出力される発光制御情報に基づいて色材の三原色を順番に発光し、用紙2へ照射すると、受光部105は用紙2からの反射光を受光し、その光の強度に応じた電圧を出力する。この出力電圧は、発光色と関連付けられて記憶領域(RAM)に記憶される。ここでは、色材の三原色を青紫色、青緑色、黄色として定義する。
【0031】
S605において、制御部101は、未照射の色材の三原色の有無を判定する。ここで、未照射の光の三原色が有ると判定された場合(S605:Yes)には、S604へ戻る。これに対して、未照射の光の三原色は無いと判定された場合(S605:No)には、S606へ進む。
S606において、色識別部106は、記憶領域(RAM)に記憶された出力電圧を比較し、値の高い順に色材の三原色間での格付けを行い、その格付け情報を記憶し、処理を終了する。
【0032】
図7は、図5のS509の詳細な処理例を示すフローチャートである。S701において、発光部104は、格付け情報を参照して、制御部101が出力した発光制御情報に基づいて光の三原色及び色材の三原色の中で出力電圧が最も低かった発光色の値と逆の値の色を発光し、用紙2へ照射する。この逆の値は、用紙色に最も近い値である。
【0033】
S702において、色識別部106は、受光部105からの出力電圧が2V以上2.5V以下か否かを判定する。この電圧値の範囲は、発光部104における発光色が用紙色とほぼ等しいことを表す値として予め定義されている。ここで、出力電圧が2V以上2.5V以下であると判定された場合(S702:Yes)は、処理を終了する。これに対して、出力電圧が2V以上2.5V以下ではないと判定された場合(SS702:No)には、S703へ進む。
【0034】
S703において、色識別部106は、受光部105からの出力電圧が2V以上か否かを判定する。ここで、出力電圧が2V以上であると判定された場合(S703:Yes)は、S705へ進む。これに対して、出力電圧が2V以上ではないと判定された場合(SS703:No)には、S704へ進む。
【0035】
S704において、制御部101は、発光部104に発光制御情報を出力し、発光中の発光ダイオードに対する入力電圧を段階的に下げ、S703へ戻る。S703及びS704の処理は、出力電圧が2V以上となるまで繰り返し行われる。
S705において、色識別部106は、受光部105からの出力電圧が2.5V以下か否かを判定する。ここで、出力電圧が2.5V以下であると判定された場合(S705:Yes)は、処理を終了する。これに対して、出力電圧が2.5V以下ではないと判定された場合(S705:No)には、S706へ進む。
【0036】
S706において、制御部101は、発光部104に発光制御情報を出力し、当初発光していなかった発光ダイオードに対する入力電圧を段階的に上げ、S705へ戻る。S705及びS706の処理は、出力電圧が2.5V以下となるまで繰り返し行われる。
【0037】
このように、本実施形態に係る色識別装置1によれば、それぞれ波長の異なる三色の発光ダイオードLED1〜3を組み合わせ、発光ダイオードLED1〜3に印加する電圧をそれぞれ多段階で細かく制御することによって、識別対象物の色の濃淡が異なる場合であっても識別が可能である。また、単一のフォトトランジスタPH−Trの周辺に、三色の発光ダイオードLED1〜3を配置する構成であるため、回路の大きさを小さくできる利点もある。また、識別対象物が用紙2の場合には、用紙色を正確に識別することで用紙2への印字処理を適切に行うことができる。
【0038】
尚、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
1…色識別装置
2…用紙
11…CPU
101…制御部
102…入出力I/F部
103…色情報記憶部
104…発光部
105…受光部
106…色識別部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光制御情報を出力する制御部と、
この制御部から出力された前記発光制御情報に応じた電圧を入力し、それぞれ波長の異なる光を発光し、識別対象物へ照射する発光部と、
前記識別対象物からの反射光を受光し、前記反射光の強度に応じた電圧を出力する受光部と、
この受光部から出力された電圧の値が所定の範囲内の場合、前記発光部における発光色を前記識別対象物の色として識別する色識別部と、
を備え、
前記制御部は、前記色識別部において前記識別対象物の色を識別できるまで、前記発光部における発光強度を段階的に調整する新たな前記発光制御情報を前記発光部へ出力することを特徴とする色識別装置。
【請求項2】
前記発光部が発光する光の色は、赤色、緑色及び青色であることを特徴とする請求項1記載の色識別装置。
【請求項3】
前記制御部から出力される前記発光制御情報の種類は前記発光部との接続バスラインの本数に応じて決定されることを特徴とする請求項2記載の色識別装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記色識別部において前記受光部から出力された電圧の値が前記所定の範囲内と判定された場合、前記発光部に対して発光色が表す値と反対の値の光を発光させると共に、前記色識別部に前記受光部から新たに出力された電圧の値が他の所定の範囲内に含まれるか否かを再度判定させ、前記識別対象物の色を確定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項記載の色識別装置。
【請求項5】
前記色識別部は、前記発光部が光の三原色及び予め定義した色材の三原色を発光した際に前記受光部がそれぞれ出力する電圧を高い順に格付けして前記発光部における発光色と関連付けて記憶し、かつ、
前記制御部は、前記格付けが最下位の色の値と反対の値を持つ色を発光させる前記発光制御情報を前記発光部へ出力することを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれか一項記載の色識別装置。
【請求項6】
発光制御情報を出力する発光制御ステップと、
この発光制御ステップにおいて出力された前記発光制御情報に応じた電圧を入力し、それぞれ波長の異なる光を発光ダイオードが発光し、識別対象物へ照射する発光ステップと、
前記識別対象物からの反射光を受光し、前記反射光の強度に応じた電圧を出力する受光ステップと、
この受光ステップにおいて出力された電圧の値が所定の範囲内の場合、前記発光ダイオードにおける発光色を前記識別対象物の色として識別する色識別ステップと、
この色識別ステップにおいて前記識別対象物の色を識別できるまで、前記発光ダイオードの発光強度を段階的に調整する新たな前記発光制御情報を出力する発光調整ステップと、
を有することを特徴とする色識別方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−53014(P2012−53014A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−197937(P2010−197937)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】