説明

荷役車両

【課題】 車台上に脱着可能に搭載されるコンテナを、その車台上でダンプさせ、また車台と地上との間で積み降ろしできるようにした荷役車両において、コンテナを安全かつ確実にダンプさせるようにした。
【解決手段】 ダンプアーム3とリフトアーム6とを、ロック装置LOにより一直線上にロックして、それらのアーム3,6上にコンテナCtを搭載し、リフトアーム6にスライド可能に設けたフックアーム7とロック装置LOとを連動機構RMにより連結し、この連動機構RMは、フックアーム7のスライド移動に伴って作動してロック装置LOをロック位置に保持し、コンテナCtをダンプさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車台上に搭載されるコンテナを、その車台上でのダンプと、その車台と地上間での積み降ろしとを行えるようにした、脱着式コンテナを備えた荷役車両、特に、コンテナのダンプ動作を安全、的確に行うようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、荷役車両の車台上に起伏回動可能に軸支されるダンプフレームに、荷役フレームを前後に起伏回動可能に軸支し、この荷役フレームに伸縮可能に設けたL型アームの伸縮移動を利用して固縛部材によるダンプフレームと荷役フレームとの固縛が、コンテナの傾動動作に先行して行われるようにして、L型アームを伸長状態のまま荷役フレームをダンプフレームと共に一体の傾動させてコンテナを車台上でダンプさせるようにしたものは公知である(後記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第2918786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記特許文献1に開示される荷役車両では、コンテナのダンプ作動時に荷役フレームとダンプフレームとの中折れを防止するための固縛装置は、スプリングの付勢力により固縛部材と被固縛部材とを係合させて、ダンプフレームと荷役フレームとを固縛状態を維持するように構成されている。
【0005】
ところが、前記固縛装置は、スプリングの経年劣化により、スプリングの付勢力による固縛力が弱くなると、所期の係合力が得られなくなり、その固縛部材と被固縛部材とが係合されない場合があり、かかる場合には、コンテナのダンプ作業中に、荷役フレームとダンプフレームとが中折れしてしまい、最悪の場合に、コンテナが脱落する事態を招くという問題がある。
【0006】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたもので、コンテナを支える、リフトアームとダンプアームとをロック状態に保持するロック装置は、スプリングの付勢力に依存することなく、常に確実に作動されてコンテナのダンプ作動の信頼性と安全性とを確保できるようにした、新規な荷役車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、車台上の後部に、ダンプアームを傾動可能に軸支し、このダンプアームにリフトアームを前後方向に起伏回動可能に軸支し、このリフトアームの先部に、コンテナのリフトバーと係脱可能なフックを有するフックアームを前後方向にスライド移動可能に設け、前記ダンプアームとリフトアームとを、それら間に設けられるロック装置により一直線上にロックして、ダンプアームとリフトアーム上に搭載されるコンテナをダンプするようにした、荷役車両において、
前記フックアームとロック装置とを、連動機構により連結し、この連動機構は、フックアームのスライド移動に伴って作動するロッドを有し、このロッドの往復作動に依存してロック装置を、ロック位置とロック解除位置とに切換作動できるようにしたことを特徴としている。
【0008】
上記目的を達成するため、請求項2の発明は、前記請求項1の発明において、前記連動機構は、フックアームが、ダンプアームとリフトアーム上に搭載されるコンテナをダンプさせるダンプ位置にあるときに、前記ロック装置をロック位置に保持することを特徴としている。
【0009】
上記目的を達成するため、請求項3の発明は、前記請求項1または2の発明において、コンテナのダンプ作動時は、フックアームの位置に関わらず、前記連動機構は、ロック装置を、常にロック位置に保持することを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
請求項各項の発明によれば、コンテナのダンプ作動時には、リフトアームとフックアームとを一直線上にロックするロック装置は、連動機構のロッドの作動により常にロック位置に保持されて、リフトアームとフックアームとが中折れすることがなく、コンテナのダンプ作業の安全性と信頼性とを確保することができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、コンテナのダンプ作動中は、ダンプアームに対してリフトアームが収縮することがあってもロック装置による、ダンプアームとリフトアームとのロックが確実に行われて、ダンプ作業の一層の安全性と信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】コンテナの積込み完了時(走行時)の状態を示す荷役車両の側面図
【図2】図1の2矢視平面図
【図3】図2の3−3線に沿う側面図
【図4】図2の4矢視仮想線囲い部分の拡大図
【図5】図4の5矢視拡大図
【図6】コンテナのダンプ時の状態を示す荷役車両の側面図
【図7】コンテナの降ろし直前の状態を示す荷役車両の側面図
【図8】図7の8矢視図
【図9】図8の9矢視図
【図10】コンテナの降ろし途中の状態を示す荷役車両の側面図
【図11】コンテナの降ろし直後の状態を示す荷役車両の側面図
【図12】本発明の第2実施例にかかる図4の対応図
【図13】図12の13矢視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【0014】
まず、図1〜11を参照して、本発明の第1実施例について説明する。
【0015】
図1,2において、荷役車両Vの車台F上には、サブフレーム1が一体に搭載されている。このサブフレーム1は、左右縦桁と、複数の横桁とより前後に長い方形枠状に形成されており、そのサブフレーム1の後端左右には、左右案内ローラ2,2が回転自在に軸架されており、これらの案内ローラ2,2は、サブフレーム1上に脱着可能に搭載される後述のコンテナCtを誘導案内する。
【0016】
サブフレーム1の後部には、ダンプアーム3が後方にダンプ可能に設けられる。このダンプアーム3は、左右縦桁の後端に横桁を一体に設けて前端開放の平面視フオークに形成されており、その後端が、前記左右案内ローラ2,2の回転軸線と同じ軸線まわりに前後方向に起伏回動できるように軸支4されている。
【0017】
前記ダンプアーム3の前部には、そこに一体に横架させる支持軸9もってリフトアーム6が前後方向に起伏回動可能に軸支されている。このリフトアーム6は、中空の角筒状に形成されてサブフレーム1の左右中間部を前後方向に延びており、その後部はダンプアーム3と前後方向に重なり合っているが、その大部分はダンプアーム3よりも前方に延長されている。
【0018】
図4,5に示すように、リフトアーム6の前部にはブラケット10が溶接されている。このブラケット10には、その両側に斜め前方に張り出す一対の支持腕10a,10aが一体に突設されており、これらの支持腕10a,10aに、後述する連動機構RMのレバー23,23が揺動自在に軸支される。
【0019】
リフトアーム6の前部には、フックアーム7が車台Fの前後方向に摺動自在に嵌合されており、リフトアーム6とフックアーム7とで荷役アーム5が構成される。フックアーム7は、前後方向に延びる基部7aと、この基部7aの前端から一体に略直角に起立する起立部7bとより、側面より見てL字状に形成されており、その上端にコンテナフック8(図1,3参照)が一体に設けられる。このコンテナフック8は、後述のコンテナCtの前面上部に設けたリフトバー17に係脱可能に係合できるようにされる。荷役アーム5内、すなわちリフトアーム6とフックアーム7内には、それらに跨がって一本のスライドシリンダ13が収容され、このスライドシリンダ13の一端は、リフトアーム6に連結され、また、その他端はフックアーム7に連結されていて、このスライドシリンダ13の伸縮作動によれば、フックアーム7を、リフトアーム6に対して前後にスライド移動させることができ、フックアーム7を前端位置と後端位置とに保持することができる。
【0020】
サブフレーム1の前部には、一対のリフトシリンダ14,14の基端が上下方向に回動可能に軸支される。これらのリフトシリンダ14,14は、リフトアーム6の外側に沿って後方に延びており、それらの先端が、リフトアーム6に横架した連結軸15に連結されている。一対のリフトシリンダ14,14の同調伸縮作動により、リフトアーム6とフックアーム7とよりなる荷役アーム5を回動中心、すなわち支持軸9まわりに前後に起伏回動させることができる(図10参照)。
【0021】
図2〜5に示すように、リフトアーム6およびダンプアーム3の左右両側面には、それらを前後方向に直線状に一体にロックし、また、そのロックを解除するようにしたロック装置LO,LOが設けられる。ロック装置LO,LOは、リフトアーム6の両側において、連結軸15の両端に回動可能に軸支される一対フック20,20と、ダンプアーム3の先端に固定されて、フック20,20が係脱可能に係合し得る一対のロックピン21,21とより構成されており、一対のフック20,20と一対のロックピン21,21との係合時には、リフトアーム6とダンプアーム3とはロック位置に保持され、また、それらの係合解除時には、それらがロック解除位置に保持される。
【0022】
リフトアーム6とフックアーム7間には、フックアーム7が、リフトアーム6に対してダンプ位置(前端位置)と、ダンプ解除位置(後端位置)との間を前後にスライド移動することに関連して、前記ロック装置LO,LOを作動する左右一対の連動機構RM,RMが設けられる。連動機構RM,RMは、リフトアーム6の前部両側方に、前記ブラケット10の支持腕10a,10aに前後に揺動可能に軸支24,24されるレバー23,23と、そのレバー23,23の基端に一端がピン連結28,28されてリフトアーム6の両側に沿って後方に延長されていて、その他端が、前記フック20,20の中間部にピン連結29,29されるロッド27,27とを備えており、そのロッド27,27は、ターンバックルを有して長さが調節できるように構成される。レバー23,23の先端は、転動ローラ25,25が回転自在に軸支されて、リフトアーム6の前方で、フックアーム7の両側面に近接して配置されている。
【0023】
フックアーム7の両側面の前後方向の中間部には、対をなす係合ドグ30,30が固着され、また、その両側面の前部には、対をなす解除ドグ31,31が固着されている。これらのドグ30,30,31,31は前記レバー23,23の先端と対応する位置にあって、図4,5に示すように、フックアーム7が前進してダンプ位置(前端位置)にあるとき、係合ドグ30,30が、レバー23,23の先端の転動ローラ25,25に係合してレバー23,23を軸支24,24点周りに図4、矢印a方向に強制揺動し、ロッド27,27を後方に移動してフック20,20を図5、矢印a′方向に回動し、そのフック20,20をロックピン21,21に係合させて左右のロック装置LO,LOをロック位置に保持する。これにより、リフトアーム6とフックアーム7とが一直線状にロックされ、後述するように、それらの上に搭載されるコンテナCtをダンプさせることができる。また、図8,9に示すように、フックアーム7が後退して、ダンプ解除位置(後端位置)にくると、今度は、解除ドグ31,31が、レバー23,23先端の転動ローラ25,25に係合してレバー23,23を軸24,24支点周りに図8、矢印b方向に揺動し、ロッド27,27を前方に移動して、フック20,20を図9、矢印b′方向に回動して、それをロックピン21,21から離脱させて左右のロック装置LO,LOをロック解除位置に保持する。これにより、リフトアーム6とフックアーム7とのロックが解除されて、後述するように、それらの上に搭載されるコンテナCtを地上に降ろすことができる。
【0024】
ところで、図4,8に示すように、リフトアーム6の開口前端に溶接したブラケット10,10には、一対の支持腕10a,10aが斜め前方に一体に張り出しており、これらの支持腕10a,10aの自由端に、連動機構RM,RMの支持腕23,23が軸支24,24され、その先端の転動ローラ25,25を、リフトアーム6の前方で、前記係合ドグ30,30を係合させるようにしているので、レバー23,23の先端の転動ローラ25,25を係合ドグ30、30に係合させるために、リフトアーム6の側面に、転動ローラ25,25が進入するための進入孔を穿設する必要がなく、リフトアーム6の強度低下を防止することができる。
【0025】
図4,5に示すように、リフトアーム6の一側面において、前記支持腕10aの自由端には、第1近接センサS1が取り付けられ、一方、フックアーム7の一側面の前部には、第1近接センサS1に対応して第1ドグD1が取り付けられており、フックアーム7が後端位置までスライド移動したとき、第1近接センサS1が第1ドグD1を検出して、フックアーム7が後端位置へのスライド移動を完了したことを検知する。
【0026】
なお、前記第1ドグD1は、前記解除ドグ31に兼用してもよい。
【0027】
また、図4,5に示すように、リフトアーム6の前部下面には、第2近接センサS2が取り付けられており、この第2近接センサS2は、フックアーム7の後端が、その上方に位置しないことを検出してフックアーム7が前端位置へのスライド移動を完了したことを検知する。
【0028】
さらに、図3に示すように、リフトシリンダ14のロッドには、第3近接センサS3が取り付けられており、この第3近接センサS3は、リフトシリンダ14のシリンダバレルの端面を検出、すなわちリフトシリンダ14が収縮したことを検出してリフトアーム6の前方への回動が完了したことを検知する。
【0029】
ダンプアーム3の左右両側には、係合フック33,33が固定され、一方、コンテナCtの左右両側面には、前記係合フック33,33と係脱可能な係合ピン34,34が突設されており、コンテナCtが車台F上の格納位置(走行位置)に搭載されたとき、係合ピン34,34は、係合フック33,33に係合して、コンテナCtを格納位置に係止する。
【0030】
車台Fの後部にはアウトリガー19が設けられ、このアウトリガー19は、コンテナCtを積み降ろし、あるいはダンプさせるとき、作動されて荷役車両Vを安定させる。
【0031】
一方、荷役車両Vの車台F上に搭載されるコンテナCtは箱状に形成されており、その開放後面はリヤゲート18により閉じられ、またその前壁上部には、前記フックアーム7のコンテナフック8と係脱可能なリフトバー17が設けられ、また、その底部の前後にはキャスタよりなる複数の走行輪16…が軸支されている。
【0032】
つぎに、この第1実施例の作用について説明する。
【0033】
「車台F上に搭載されるコンテナCtをダンプさせる場合」
図1に示すように、荷役車両Vの車台Fのサブフレーム1上にコンテナCtが搭載されており、フックアーム7は、ダンプ位置、すなわち前端位置(車両の走行位置)にある。この状態では、一対の係合ドグ30,30はレバー23,23の先端と係合し、連動機構RM,RMを介してロック装置LO,LOはロック状態に保持されてダンプアーム3と荷役アーム5(リフトアーム6とフックアーム7)とは一直線上に一体にロックされているので、この状態でリフトシリンダ14,14を伸長作動すれば、図6に示すように、ロック装置LO,LOはロック状態を維持してダンプアーム3,荷役アーム5は一体となって軸支4点まわりに後方に傾動し、コンテナCtをダンプさせることができ、コンテナCt内の積載物を外部に放出することができる。また、リフトシリンダ14を収縮作動すれば、コンテナCtは下降してサブフレーム1上に降ろすことができる。
【0034】
ところで、各ロック装置LOは、連動機構RMのロッド27がフック20に連結されていて、フックアーム7のスライド移動に依存してロッド27を移動し、これに連結されるフック30がロック位置に保持されるので、リフトアーム6とダンプアーム3とは、長期にわたり常に確実にロック状態に保持されて、それらが中折れする虞れがなくコンテナCtのダンプ作動の安全性と信頼性が確保される。
【0035】
また、リフトシリンダ14,14を収縮作動させれば、コンテナCtは下降されてサブフレーム1上に降ろすことができる。
【0036】
「車台FからコンテナCtを地上に降ろす場合」
図1に示すように、荷役車両Vの車台F上にコンテナCtが積み込まれている状態(荷役車両Vの走行状態)にあるときは、フックアーム7は、ダンプ位置(前端位置)にあって、そのフック8は、コンテナCtのリフトバー17に係合されている。
【0037】
つぎに、図7に示すように、コンテナCtを地上に降ろすべく、スライドシリンダ13を収縮作動して、フックアーム7をリフトアーム6に対してダンプ解除位置(後端位置)までスライド後退させる。フックアーム7の後退により、図8,9に示すように、解除ドグ31は、連動機構RMのレバー23先端の転動ローラ25に衝合し、レバー23を、図8、矢印bに示すように、揺動し、ロッド27を前方に移動して図9、矢印b′に示すように、フック20を前方に回動し、ロックピン21より離脱させる。これにより、リフトアーム6とダンプアーム3とをロックしているロック装置LOはロック解除位置に保持されので、荷役アーム5は、ダンプアーム3に対して後方への起立回動が可能になる。
【0038】
つぎに、図10に示すように、リフトシリンダ14を伸長作動させると、リフトアーム6とフックアーム7とよりなる荷役アーム5は軸支9点まわりに後方に回動する。これにより、コンテナCtは左右案内ローラ2に案内されて車台F上を後方に移動し、コンテナCtは左右案内ローラ2の回転中心を支点として後方に傾動し、その後部下縁は地上に着地する。
【0039】
図11に示すように、リフトシリンダ14が伸長を継続して最伸長し、荷役アーム5が後方回動位置に至れば、フックアーム7は下向きとなって、コンテナCtは地上に降ろされる。ここでフックアーム7先端のコンテナフック8をリフトバー17より外せば、コンテナCtは荷役車両Vから分離される。
【0040】
「地上に降ろされているコンテナCtを車台上に積み込む場合」
地上に降ろされているコンテナCtの前方に、適宜の間隔をあけて荷役車両Vを縦列停車させたのち、リフトアーム6をフックアーム7と共に支持軸9まわりに後方回動位置までフルに回動させる。
【0041】
コンテナフック8を、コンテナCtのリフトバー17に係合させ、引き続くリフトアーム6の前方回動により、コンテナCtはサブフレーム1上に積込まれてその上を前方に移動し、最後にスライドシリンダ13の収縮作動により、フックアーム7は格納位置(前端位置)に移動して、図1に示すように、荷役車両VへのコンテナCtの積込みを完了する。 つぎに、図12,13を参照して、本発明の第2実施例について説明する。
【0042】
この第2実施例は、フックアーム7の左右両側に設けられる係合ドグ30、30が、リフトアーム6の前端近傍から、解除ドグ31,31の近傍に至るまで前後方向に長く形成される。
【0043】
これにより、フックアーム7は、そのダンプ位置(前端位置)からダンプ解除位置(後端位置)に至る直前まで、すなわち連動機構RM,RMのレバー23,23が解除ドグ31,31により作動される直前までロック装置LO,LOをロック位置に継続して保持することができる。
【0044】
したがって、この第2実施例によれば、コンテナCtのダンプ作動時は、フックアーム7の位置に関わらず、連動機構RMは、ロック装置LOを、常にロック位置に保持することができ、コンテナCtのダンプ作動中にフックアーム7がリフトアーム6に対して何らかの原因により収縮することがあっても、リフトアーム6とダンプアーム3を常に一直線上にロックしてコンテナCtのダンプ作動を安全、確実に行うことができる。
【0045】
また、この第2実施例によれば、前後長さの違うコンテナ(たとえば、前記実施例のものよりも前後長さの短いコンテナ)を搭載した場合に、フックアーム7のスライド移動により、そのコンテナを格納位置(走行位置)から後退させてからダンプさせることも可能である。
【0046】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
【符号の説明】
【0047】
1・・・・・・・・・サブフレーム
3・・・・・・・・・ダンプアーム
6・・・・・・・・・リフトアーム
7・・・・・・・・・フックアーム
8・・・・・・・・・コンテナフック
17・・・・・・・・・リフトバー
27・・・・・・・・・ロッド
F・・・・・・・・・車台
Ct・・・・・・・・・コンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車台(F)上の後部に、ダンプアーム(3)を傾動可能に軸支し、このダンプアーム(3)にリフトアーム(6)を前後方向に起伏回動可能に軸支し、このリフトアーム(6)の先部に、コンテナ(Ct)のリフトバー(17)と係脱可能なコンテナフック(8)を有するフックアーム(7)を前後方向にスライド移動可能に設け、前記ダンプアーム(3)とリフトアーム(6)とを、それら間に設けられるロック装置(LO)により一直線上にロックして、ダンプアーム(3)とリフトアーム(6)上に搭載されるコンテナ(Ct)をダンプするようにした、荷役車両において、
前記フックアーム(7)とロック装置(LO)とを、連動機構(RM)により連結し、この連動機構(RM)は、フックアーム(7)のスライド移動に伴って作動するロッド(27)を有し、このロッド(27)の往復作動に依存してロック装置(LO)を、ロック位置とロック解除位置とに切換作動できるようにしたことを特徴とする荷役車両。
【請求項2】
前記連動機構(RM)は、フックアーム(7)が、ダンプアーム(3)とリフトアーム(6)上に搭載されるコンテナ(Ct)をダンプさせるダンプ位置にあるときに、前記ロック装置(LO)をロック位置に保持することを特徴とする、前記請求項1記載の荷役車両。
【請求項3】
コンテナ(Ct)のダンプ作動時は、フックアーム(7)の位置に関わらず、前記連動機構(RM)は、ロック装置(LO)を、常にロック位置に保持することを特徴とする、前記請求項1または2記載の荷役車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−274757(P2010−274757A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128674(P2009−128674)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(000163095)極東開発工業株式会社 (215)