荷重の相互作用を測定するためのシステム及び方法
回転荷重を測定するための試験システムが、フレームの一方の端部に設置されるギア・ボックスを駆動するステッピング・モータを備える。トルク・センサが、測定信号伝送を行う。ギア・ボックスの出力シャフトは、自在継手によってトルク・センサのスタブの1つに連結される。トルク・センサの反対側では、第2の自在継手が、ステンレス鋼シャフトにセンサを連結する。低摩擦フランジ軸受が、シャフトに支持を与えるために使用される。角度エンコーダが、ギア・ボックスに対して遠位端側のシャフトの端部上に配設される。ギア・ボックスの出力シャフト、トルク・センサの円筒形シャフト・ハブ及び関連する継手は、それらがシャフトと一直線に整列されるように配置される。試験システムは、回転運動が可能なシャフトから自動的にトルク及び角度を読み取るように設計されている。ステッピング・モータを有する測定アーム構成体は、データの取得及び処理のために、PCベース・データ取得カードにトルク・センサ及び角度センサを直接連結する。シャフト又はホイールが画定された移動経路の間を作動される際に、無荷重のシステムに関して第1のデータ・セットが取得されるプロセスにおいて、回転作動されるシャフト又はホイールの正確なトルク測定を行うために使用される方法にしたがって、このシステムは作動する。ステッピング・モータにより加えられる作動力は、コンピュータ・インターフェースを介して正確に制御される。ホイールが第1の方向に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。次いで、ホイールが反対方向に作動される際に、トルク・データが、各角度ステップで測定される。次いで、試験システムに荷重がかけられる。システムに荷重がかけられた状態で、トルク・データが、確定された移動経路の間の各角度ステップで取得/測定される。次いで、ホイールが画定された移動経路の間で反対方向に作動される際に、トルク・データが、各角度ステップで測定される。最終的に、正確なトルク、すなわち摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの効果を差し引いたトルクが、これら2つの効果を事実上排除するように測定データを調整することによって、決定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験システムに関し、より詳細には、荷重の特性を測定するための試験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
フライ・ホイールの運動又はロータリー・アクチュエータの直線運動若しくは回転運動など、荷重の運動に関連する力を測定することが、しばしば望ましい。また、そのような力の測定においては、測定下における力の正確な測定を阻害し得る無関係な力を排除することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、回転荷重を測定するための装置及び方法を提供し、荷重測定から、摩擦及びシステム・ベースライン特性の影響を実質的に排除することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、回転荷重を測定するための試験システムが、アルミニウム・フレームの上に設置される構成要素を備え、測定アームを形成する。一実施例においては、ステッピング・モータが、アルミニウム・フレームの一方の端部に設置されるギア・ボックスを駆動する。ギア・ボックスの出力シャフトに隣接して、非接触測定信号伝送を行うトルク・センサが存在する。ギア・ボックスの出力シャフトは、自在継手によってトルク・センサのスタブの1つに連結される。トルク・センサの反対側では、第2の自在継手が、ステンレス鋼シャフトにセンサを連結する。低摩擦フランジ軸受が、シャフトに支持を与えるために使用される。角度エンコーダが、ギア・ボックスに対して遠位端側のシャフトの端部上に配設される。ギア・ボックスの出力シャフト、トルク・センサの円筒形シャフト・ハブ及び関連する継手は、それらがシャフトと一直線に整列されるように配置される。試験システムは、回転運動が可能なシャフトから自動的にトルク及び角度を読み取るように設計されている。ステッピング・モータを有する測定アーム構成体は、データの取得及び処理のために、PCベース・データ取得カードにトルク・センサ及び角度センサを直接連結する。
【0005】
本発明による方法の一実施例においては、システムのユーザが、シャフト又はシャフト上のホイールについての移動経路と、この移動経路についての角度ステップとを画定する。次いで、システムは、時計方向及び反時計方向に画定された経路を自動的に移動する。システムは移動後にある一定の整定時間を有するため、アームの自動運動とデータ取得との間に遅延が存在する。この整定時間は、2秒となるように設定されている。他の整定時間が適切であり得ることを理解すべきである。システムが整定を許可されると、5つのトルク測定が、間が100msの時間間隔で行われる。これら5つのサンプルの中で最も高いもの及び最も低いものが破棄され、残りの3つの平均が取られ、その角度でのトルクとして記録される。このマルチ・サンプリング・アプローチは、信号ノイズにより生じるスパイクが除去され得るように行われる。
【0006】
例示の実施例におけるシステムは、シャフト又はホイールが画定された移動経路の間を作動される際に、無荷重のシステムに関して第1のデータ・セットが取得されるプロセスにおいて、回転作動されるシャフト又はホイールの正確なトルク測定を行うために使用される。ステッピング・モータにより加えられる作動力は、コンピュータ・インターフェースを介して正確に制御される。ホイールが第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。次いで、ホイールが反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。
【0007】
次いで、試験システムに、例えば固定磁石又は電磁石により加えられる磁力などの荷重がかけられ、磁力又は磁気体積をかけることより得られるホイールへのトルクを決定することが望ましい。システムに荷重をかけた状態で、ホイールが画定された移動経路の間を第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定/取得される。次いで、ホイールが画定された移動経路の間を反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。
【0008】
最終的に、正確なトルク、すなわち摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの効果を差し引いたトルクが、これら2つの効果を事実上排除するように測定データを調整することによって、決定される。これは、調整されるデータが、例えば磁場などの荷重の相互作用の実際の効果を表し、摩擦又は試験システムの機械的プロファイルの効果において変化しないように、行われる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による回転荷重を測定するための試験システムの斜視図である。
【図2】トルク・センサを一方側ではシャフトに、他方側ではギア・ボックスに連結するために測定アームにおいて使用される自在継手の1つの近接図である。
【図3】図1のシステムにおけるステッピング・モータの整定時間を示すグラフである。
【図4】図1の試験システムの作動の概要のブロック図である。
【図5】本発明による、摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの決定のプロセスのブロック図である。
【図6A】種々の摩擦荷重の下での試験システム測定アームについての時計方向トルク読取値及び反時計方向トルク読取値を示すグラフである。
【図6B】種々の摩擦荷重の下での試験システム測定アームについての時計方向トルク読取値及び反時計方向トルク読取値を示すグラフである。
【図7】無調整トルク、機械的ベースライン・プロファイル及び、機械的ベースラインを除去するように調整されたトルク曲線を示すグラフである。
【図8】本発明によるシステムへの荷重についての正確なトルクを決定するプロセスのブロック図である。
【図9】本発明による2つの測定アームを有する磁力の相互関係を測定するための試験システムの一実施例の図である。
【図10】2つの測定アームを備える図9の試験システムの実施例の作動のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に図示されるシステムは、アルミニウム・フレーム10の上に設置される複数の構成要素を備えて、測定アーム11を形成する。MDrive model MDIF1719などのステッピング・モータ12が、アルミニウム・フレーム10の一方の端部に設定される例えばMuffett model M3−50/1−Cなどのギア・ボックス13を駆動する。ギア・ボックスの出力シャフトに隣接して、円筒形シャフト・スタブを有するトルク・センサ14が存在する。この例示の実施例においては、非接触測定信号伝送を行うHBM T20WNユニットが実装される。ギア・ボックスの出力シャフトは、自在継手16によってトルク・センサのスタブの1つに連結される。トルク・センサの他方側では、第2の自在継手18が、センサをステンレス鋼シャフト20に連結するために使用される。この例示の実施例においては、自在継手16及び18は、Yuil SCJA−20C継手であり、シャフト20は、直径が10mm、長さが255mmである。この連結点に低摩擦フランジ軸受22を使用して、シャフトに支持を与える。角度エンコーダ24が、モータ12に対して遠位端側のシャフトの端部上に配設される。この実施例においては、角度エンコーダは、シャフトとの軸方向及びラジアル方向の整列を実現するアンギュラ・コンタクト軸受を有するWachendorff Encoder model WDG58Eである。ステッピング・モータの出力シャフト、トルク・センサの円筒形シャフト・ハブ及び関連する継手は、それらがシャフトと一直線に整列されるように配置される。
【0011】
自在継手16、18は、トルク・センサ14への複合力(曲げ力など)の伝達を防止するために使用される。しかし、自在継手16、18は、そのような力の除去には非常に効果的であるが、典型的には、自在継手自体が、それらが回転する際にある程度の遊び又はスロップを含む。継手のこの特性は、トルク・センサ14に誤った読取りをさせる可能性を有する。この可能性を実質的に排除するために、自在継手16、18は圧縮下に保たれ、このようにして、継手におけるスロップを除去する。これは、継手をシャフトに締め付ける前に、継手の2つの側を共に押し付けることにより達成される。この結果、測定アームの摩擦成分が増大し、したがって後に説明するような摩擦の調整の重要性が増加する。自在継手18及び低摩擦フランジ軸受22のより詳細な図が、図2に示される。
【0012】
例示の実施例においては、試験システムは、回転運動可能なシャフト20又はシャフト上のホイール(図示せず)から自動的にトルク及び角度を読み取るように設計されている。基本的には、このシステムは、ステッピング・モータ12を有し、当技術において知られているPCベース・データ取得カード(図1には図示せず)にトルク・センサ及び角度センサを直接連結する単一の測定アーム11として構成される。2つの測定アーム実装体に関して以下で説明するように、本発明にしたがって2つ以上の測定アームを構成することが可能であることを理解すべきである。
【0013】
作動においては、一般的には、システムのユーザが、シャフト又はホイールについての移動経路と、この移動経路についての角度ステップとを画定する。説明される方法においては、移動経路は、荷重状態及び無荷重状態のそれぞれにおいて同一である。次いで、システムは、無荷重状態及び荷重状態で、時計方向及び反時計方向に画定された経路を自動的に移動する。システムは、移動経路中の各移動後にある一定の整定時間を有するため、自動運動とデータ取得との間に遅延が存在する。この整定時間は、2秒となるように設定されている。他の整定時間が適切であり得ることを理解すべきである。図3は、オシロスコープを使用してキャプチャした測定アームの整定時間を示す。システムが整定を許可されると、5つのトルク測定が、間が100msの時間間隔で行われる。5つよりも少ない又は多い測定を行うことが可能であり、100ms以外の時間を用いることが可能であることを理解すべきである。5つのサンプルの中で最も高いもの及び最も低いものが破棄され、残りの3つの平均が取られ、その角度でのトルクとして記録される。このマルチ・サンプリング・アプローチは、信号ノイズにより生じるスパイクが除去され得るように行われる。
【0014】
図4に概略的に示されるように(概要)、回転作動されるシャフト/ホイールの正確なトルク測定値は、画定された角度経路の間のホイールのステップ数に関して、初めにホイールの移動経路が画定される(30)プロセスにおいて、決定される。正確なトルクの測定においては、非トルク力(複数の非トルク力)によりもたらされる誤差を排除するために、回転力から、存在する任意の軸方向力又は直線力を分離させることが望ましい。したがって、本明細書において説明されるシステムの適用例においては、1つの目的は、回転作動されるホイールに加えられる荷重のみに事実上関連するトルクを決定するとともに、誤差或いは、摩擦及び/又はシステムの特性(例えば、チルト、非対称性、ノイズなど)によって引き起こされる任意のベースライン機械的プロファイルの効果を事実上排除することである。
【0015】
次いで、シャフト/ホイールが画定された移動経路の間で作動される際に、無荷重データ・セットが無荷重のシステムに関して取得される(32)。説明されるように、この例示の実施例においては、この作動力は、当技術においてよく知られているコンピュータ・インターフェースを介して正確に制御されるステッピング・モータ12によって加えられる。ホイールが第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。次いで、ホイールが反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。その後、以下でより詳細に説明されるように、摩擦とシステムのベースライン機械的プロファイルとの効果を事実上排除するために、第1のデータ・セットが調整される(34)。
【0016】
次いで、試験システムに荷重がかけられる(36)。例えば、荷重は、固定磁石又は電磁石によって加えられる磁力であってよく、磁力又は磁気体積をかけることより得られるシャフト/ホイールへのトルクを決定することが望ましい。システムに荷重をかけた状態で、ホイールが画定された移動経路の間を第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定/取得される。次いで、ホイールが画定された移動経路の間を反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。
【0017】
最終的に、正確なトルク、すなわち摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの効果を差し引いたトルクが、これら2つの効果を事実上排除するように測定データを調整することによって、以下でさらに詳細に説明されるように決定される(38)。これは、調整されるデータが、例えば磁場などの荷重の相互作用の実際の効果を表し、摩擦又は試験システムの機械的プロファイルの効果において変化しないように、行われる。
【0018】
2つの調整が、試験システムのトルク・データに対して行われる。角度エンコーダは測定ホイールに直接連結されるため、角度データに対しては調整は行われない。トルク測定データに対する第1の調整は、摩擦の効果を除去するためのものである。摩擦は、測定ホイールに加えられる荷重に応じて変化する。
【0019】
次に図5を参照すると(摩擦及び機械的ベースラインの決定)、摩擦について補償するために、無荷重トルク・プロファイル・データのセットが取得される。時計方向のトルク測定(40)及び反時計方向のトルク測定(42)が、システムへの荷重がない状態で行われる。トルク・センサの作動方式により、これらの測定値の間の差は、感知された摩擦成分の2倍に相当する(トルク・センサは常に同一方向に力を測定し、摩擦成分は回転方向に応じて方向を変化させる)。次いで、時計方向トルク・プロファイルから反時計方向トルク・プロファイルを減算し、2で除算して、摩擦の測定値、すなわち摩擦プロファイルをもたらす摩擦データ・セットを得ることによって、無荷重摩擦データ・セットが調整される(44)。摩擦データは、必要であれば、及び必要に応じて、使用するために保存することが可能である(46)。次いで、時計方向及び反時計方向のデータ・セットの平均を求める(48)ことにより、以下で説明されるように荷重下において求められたトルク・データ・セットの調整を行う際の使用のために保存する(50)ことが可能な、摩擦補償されたトルク・データ・セットである平均データ・セットがもたらされる。
【0020】
図6A及び図6Bは、種々の摩擦荷重の下での試験システム測定アームについての時計方向及び反時計方向トルク読取値を示す2つのグラフである。第1のグラフである図6Aは、一定の摩擦荷重下における測定ホイールを示す。第2のグラフである図6Bは、変動する摩擦荷重下における同一の測定アームを示す。したがって、システムの正味の摩擦のトルク測定値は、時計方向トルク測定値及び反時計方向トルク測定値の平均となる。
【0021】
任意の機械式システムと同様に、本発明による測定システムは、トルク・センサによりキャプチャされるある一定の機械的プロファイルを有する。典型的には、これは、例えば測定アームなどのシステム構成要素を完全に整列させる又は均衡させることが不可能であることによるものである。磁石又は荷重が測定アームに加えられると、ホイールはさらにより不均衡になる。したがって、典型的には、ベース機械的プロファイルは、無調整トルク60、機械的ベースライン・プロファイル62及び、機械的ベースラインを除去するように調整されたトルク曲線64のグラフを示す図7に図示されるような、正弦曲線である。
【0022】
次に図8を参照すると(システムへの荷重についての正確なトルクの決定)、本発明のこの実施例によりトルクを測定するためには、システムに荷重をかける(70)ことが必要である。ステッピング・モータにより、力が加えられて、第1の角度へと第1の方向(例えば時計方向)にシャフトを回転させ(72)、整定を許可される(74)。この角度でトルク測定が行われる(76)。これが、画定された移動経路中の全ての角度について、第1の方向に反復される(78)。また、反対方向、例えば反時計方向に前述のことを行うことによって、データが収集される(80)。収集された時計方向及び反時計方向トルク・プロファイル・データの平均が、荷重下におけるシステムの摩擦調整されたトルク・プロファイルをもたらす(82)。摩擦及び、システムのベースライン機械的プロファイルの決定において取得されたデータ・セットが、すなわち画定された経路の間の時計方向及び反時計方向の両方のトルク・プロファイルを含み、使用される。これが、摩擦調整されたプロファイルから減算される(84)(すなわち、無荷重摩擦調整されたプロファイルが、荷重摩擦調整されたプロファイルから減算される)。これによって、荷重のみによる正確なトルクに相当するものがもたらされる。したがって、摩擦及び、システムのベースライン機械的プロファイルを実質的に排除して、トルクが測定される。
【0023】
次に図9を参照すると、磁気荷重の相互作用を測定するためには、2つの測定アーム100、102を備える試験システムを構築することが必要である。第2のアームは、構成要素及び構造において、本明細書において図1に関連して既に説明されたものと同一である。第2のアームのベースライン機械的プロファイル及び摩擦プロファイルは、本明細書において既に説明された方法を使用して算出される。第2のアームは、第1の測定アームに隣接して、しかし第1の測定アームに対して90度の角度で設置される。
【0024】
2つの測定アームの位置は、各アームに例えば磁気荷重などの荷重がかかっている状態で、荷重の相互作用を以下のように測定することが可能となるようなものとなる。すなわち、1つの荷重がユーザ画定ポイントに置かれ、試験期間の間は固定のままである。移動経路及び角度ステップが他の荷重について画定され、次いでそれがその経路を移動して他の荷重と相互作用する際にデータが収集される。データ調整は、本明細書において既に説明されたものと同一であり、結果は、固定荷重との移動荷重の相互作用にもとづく、移動荷重についての正確なトルク・プロファイルとなる。2つのアームのいずれかが固定位置にあり、固定アーム上の荷重が様々なユーザ画定位置にある状態で、任意の回数の試験を実施することが可能である。
【0025】
2つの測定アームは、90度以外の角度で互いに対して傾斜されてよいことを理解すべきである。また、それらの間の距離は様々であってよい。
【0026】
本明細書における実施例において「ホイール」が説明されるが、本発明による試験システムは、カム、軸受などの他の回転作動される構造体への、又は他の幾何学的形態の被荷重構造体への正確な荷重を測定するために使用することが可能であることを理解すべきである。
【0027】
ステッピング・モータがアクチュエータ力として示され説明されるが、ホイール又は被荷重構造体は、手動的に、又は他のタイプのモータにより自動的になど、他の力によって作動させることが可能であることを理解すべきである。
【0028】
本発明の例示の実施例に関して本発明を示し説明したが、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この形態及び詳細部分における、前述の及び様々な変更、修正、追加及び削除を行い得ることを理解すべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験システムに関し、より詳細には、荷重の特性を測定するための試験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
フライ・ホイールの運動又はロータリー・アクチュエータの直線運動若しくは回転運動など、荷重の運動に関連する力を測定することが、しばしば望ましい。また、そのような力の測定においては、測定下における力の正確な測定を阻害し得る無関係な力を排除することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、回転荷重を測定するための装置及び方法を提供し、荷重測定から、摩擦及びシステム・ベースライン特性の影響を実質的に排除することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、回転荷重を測定するための試験システムが、アルミニウム・フレームの上に設置される構成要素を備え、測定アームを形成する。一実施例においては、ステッピング・モータが、アルミニウム・フレームの一方の端部に設置されるギア・ボックスを駆動する。ギア・ボックスの出力シャフトに隣接して、非接触測定信号伝送を行うトルク・センサが存在する。ギア・ボックスの出力シャフトは、自在継手によってトルク・センサのスタブの1つに連結される。トルク・センサの反対側では、第2の自在継手が、ステンレス鋼シャフトにセンサを連結する。低摩擦フランジ軸受が、シャフトに支持を与えるために使用される。角度エンコーダが、ギア・ボックスに対して遠位端側のシャフトの端部上に配設される。ギア・ボックスの出力シャフト、トルク・センサの円筒形シャフト・ハブ及び関連する継手は、それらがシャフトと一直線に整列されるように配置される。試験システムは、回転運動が可能なシャフトから自動的にトルク及び角度を読み取るように設計されている。ステッピング・モータを有する測定アーム構成体は、データの取得及び処理のために、PCベース・データ取得カードにトルク・センサ及び角度センサを直接連結する。
【0005】
本発明による方法の一実施例においては、システムのユーザが、シャフト又はシャフト上のホイールについての移動経路と、この移動経路についての角度ステップとを画定する。次いで、システムは、時計方向及び反時計方向に画定された経路を自動的に移動する。システムは移動後にある一定の整定時間を有するため、アームの自動運動とデータ取得との間に遅延が存在する。この整定時間は、2秒となるように設定されている。他の整定時間が適切であり得ることを理解すべきである。システムが整定を許可されると、5つのトルク測定が、間が100msの時間間隔で行われる。これら5つのサンプルの中で最も高いもの及び最も低いものが破棄され、残りの3つの平均が取られ、その角度でのトルクとして記録される。このマルチ・サンプリング・アプローチは、信号ノイズにより生じるスパイクが除去され得るように行われる。
【0006】
例示の実施例におけるシステムは、シャフト又はホイールが画定された移動経路の間を作動される際に、無荷重のシステムに関して第1のデータ・セットが取得されるプロセスにおいて、回転作動されるシャフト又はホイールの正確なトルク測定を行うために使用される。ステッピング・モータにより加えられる作動力は、コンピュータ・インターフェースを介して正確に制御される。ホイールが第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。次いで、ホイールが反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。
【0007】
次いで、試験システムに、例えば固定磁石又は電磁石により加えられる磁力などの荷重がかけられ、磁力又は磁気体積をかけることより得られるホイールへのトルクを決定することが望ましい。システムに荷重をかけた状態で、ホイールが画定された移動経路の間を第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定/取得される。次いで、ホイールが画定された移動経路の間を反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。
【0008】
最終的に、正確なトルク、すなわち摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの効果を差し引いたトルクが、これら2つの効果を事実上排除するように測定データを調整することによって、決定される。これは、調整されるデータが、例えば磁場などの荷重の相互作用の実際の効果を表し、摩擦又は試験システムの機械的プロファイルの効果において変化しないように、行われる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による回転荷重を測定するための試験システムの斜視図である。
【図2】トルク・センサを一方側ではシャフトに、他方側ではギア・ボックスに連結するために測定アームにおいて使用される自在継手の1つの近接図である。
【図3】図1のシステムにおけるステッピング・モータの整定時間を示すグラフである。
【図4】図1の試験システムの作動の概要のブロック図である。
【図5】本発明による、摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの決定のプロセスのブロック図である。
【図6A】種々の摩擦荷重の下での試験システム測定アームについての時計方向トルク読取値及び反時計方向トルク読取値を示すグラフである。
【図6B】種々の摩擦荷重の下での試験システム測定アームについての時計方向トルク読取値及び反時計方向トルク読取値を示すグラフである。
【図7】無調整トルク、機械的ベースライン・プロファイル及び、機械的ベースラインを除去するように調整されたトルク曲線を示すグラフである。
【図8】本発明によるシステムへの荷重についての正確なトルクを決定するプロセスのブロック図である。
【図9】本発明による2つの測定アームを有する磁力の相互関係を測定するための試験システムの一実施例の図である。
【図10】2つの測定アームを備える図9の試験システムの実施例の作動のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に図示されるシステムは、アルミニウム・フレーム10の上に設置される複数の構成要素を備えて、測定アーム11を形成する。MDrive model MDIF1719などのステッピング・モータ12が、アルミニウム・フレーム10の一方の端部に設定される例えばMuffett model M3−50/1−Cなどのギア・ボックス13を駆動する。ギア・ボックスの出力シャフトに隣接して、円筒形シャフト・スタブを有するトルク・センサ14が存在する。この例示の実施例においては、非接触測定信号伝送を行うHBM T20WNユニットが実装される。ギア・ボックスの出力シャフトは、自在継手16によってトルク・センサのスタブの1つに連結される。トルク・センサの他方側では、第2の自在継手18が、センサをステンレス鋼シャフト20に連結するために使用される。この例示の実施例においては、自在継手16及び18は、Yuil SCJA−20C継手であり、シャフト20は、直径が10mm、長さが255mmである。この連結点に低摩擦フランジ軸受22を使用して、シャフトに支持を与える。角度エンコーダ24が、モータ12に対して遠位端側のシャフトの端部上に配設される。この実施例においては、角度エンコーダは、シャフトとの軸方向及びラジアル方向の整列を実現するアンギュラ・コンタクト軸受を有するWachendorff Encoder model WDG58Eである。ステッピング・モータの出力シャフト、トルク・センサの円筒形シャフト・ハブ及び関連する継手は、それらがシャフトと一直線に整列されるように配置される。
【0011】
自在継手16、18は、トルク・センサ14への複合力(曲げ力など)の伝達を防止するために使用される。しかし、自在継手16、18は、そのような力の除去には非常に効果的であるが、典型的には、自在継手自体が、それらが回転する際にある程度の遊び又はスロップを含む。継手のこの特性は、トルク・センサ14に誤った読取りをさせる可能性を有する。この可能性を実質的に排除するために、自在継手16、18は圧縮下に保たれ、このようにして、継手におけるスロップを除去する。これは、継手をシャフトに締め付ける前に、継手の2つの側を共に押し付けることにより達成される。この結果、測定アームの摩擦成分が増大し、したがって後に説明するような摩擦の調整の重要性が増加する。自在継手18及び低摩擦フランジ軸受22のより詳細な図が、図2に示される。
【0012】
例示の実施例においては、試験システムは、回転運動可能なシャフト20又はシャフト上のホイール(図示せず)から自動的にトルク及び角度を読み取るように設計されている。基本的には、このシステムは、ステッピング・モータ12を有し、当技術において知られているPCベース・データ取得カード(図1には図示せず)にトルク・センサ及び角度センサを直接連結する単一の測定アーム11として構成される。2つの測定アーム実装体に関して以下で説明するように、本発明にしたがって2つ以上の測定アームを構成することが可能であることを理解すべきである。
【0013】
作動においては、一般的には、システムのユーザが、シャフト又はホイールについての移動経路と、この移動経路についての角度ステップとを画定する。説明される方法においては、移動経路は、荷重状態及び無荷重状態のそれぞれにおいて同一である。次いで、システムは、無荷重状態及び荷重状態で、時計方向及び反時計方向に画定された経路を自動的に移動する。システムは、移動経路中の各移動後にある一定の整定時間を有するため、自動運動とデータ取得との間に遅延が存在する。この整定時間は、2秒となるように設定されている。他の整定時間が適切であり得ることを理解すべきである。図3は、オシロスコープを使用してキャプチャした測定アームの整定時間を示す。システムが整定を許可されると、5つのトルク測定が、間が100msの時間間隔で行われる。5つよりも少ない又は多い測定を行うことが可能であり、100ms以外の時間を用いることが可能であることを理解すべきである。5つのサンプルの中で最も高いもの及び最も低いものが破棄され、残りの3つの平均が取られ、その角度でのトルクとして記録される。このマルチ・サンプリング・アプローチは、信号ノイズにより生じるスパイクが除去され得るように行われる。
【0014】
図4に概略的に示されるように(概要)、回転作動されるシャフト/ホイールの正確なトルク測定値は、画定された角度経路の間のホイールのステップ数に関して、初めにホイールの移動経路が画定される(30)プロセスにおいて、決定される。正確なトルクの測定においては、非トルク力(複数の非トルク力)によりもたらされる誤差を排除するために、回転力から、存在する任意の軸方向力又は直線力を分離させることが望ましい。したがって、本明細書において説明されるシステムの適用例においては、1つの目的は、回転作動されるホイールに加えられる荷重のみに事実上関連するトルクを決定するとともに、誤差或いは、摩擦及び/又はシステムの特性(例えば、チルト、非対称性、ノイズなど)によって引き起こされる任意のベースライン機械的プロファイルの効果を事実上排除することである。
【0015】
次いで、シャフト/ホイールが画定された移動経路の間で作動される際に、無荷重データ・セットが無荷重のシステムに関して取得される(32)。説明されるように、この例示の実施例においては、この作動力は、当技術においてよく知られているコンピュータ・インターフェースを介して正確に制御されるステッピング・モータ12によって加えられる。ホイールが第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。次いで、ホイールが反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。その後、以下でより詳細に説明されるように、摩擦とシステムのベースライン機械的プロファイルとの効果を事実上排除するために、第1のデータ・セットが調整される(34)。
【0016】
次いで、試験システムに荷重がかけられる(36)。例えば、荷重は、固定磁石又は電磁石によって加えられる磁力であってよく、磁力又は磁気体積をかけることより得られるシャフト/ホイールへのトルクを決定することが望ましい。システムに荷重をかけた状態で、ホイールが画定された移動経路の間を第1の方向(例えば時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定/取得される。次いで、ホイールが画定された移動経路の間を反対方向(例えば反時計方向)に作動される際に、トルク・データが各角度ステップで測定される。
【0017】
最終的に、正確なトルク、すなわち摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの効果を差し引いたトルクが、これら2つの効果を事実上排除するように測定データを調整することによって、以下でさらに詳細に説明されるように決定される(38)。これは、調整されるデータが、例えば磁場などの荷重の相互作用の実際の効果を表し、摩擦又は試験システムの機械的プロファイルの効果において変化しないように、行われる。
【0018】
2つの調整が、試験システムのトルク・データに対して行われる。角度エンコーダは測定ホイールに直接連結されるため、角度データに対しては調整は行われない。トルク測定データに対する第1の調整は、摩擦の効果を除去するためのものである。摩擦は、測定ホイールに加えられる荷重に応じて変化する。
【0019】
次に図5を参照すると(摩擦及び機械的ベースラインの決定)、摩擦について補償するために、無荷重トルク・プロファイル・データのセットが取得される。時計方向のトルク測定(40)及び反時計方向のトルク測定(42)が、システムへの荷重がない状態で行われる。トルク・センサの作動方式により、これらの測定値の間の差は、感知された摩擦成分の2倍に相当する(トルク・センサは常に同一方向に力を測定し、摩擦成分は回転方向に応じて方向を変化させる)。次いで、時計方向トルク・プロファイルから反時計方向トルク・プロファイルを減算し、2で除算して、摩擦の測定値、すなわち摩擦プロファイルをもたらす摩擦データ・セットを得ることによって、無荷重摩擦データ・セットが調整される(44)。摩擦データは、必要であれば、及び必要に応じて、使用するために保存することが可能である(46)。次いで、時計方向及び反時計方向のデータ・セットの平均を求める(48)ことにより、以下で説明されるように荷重下において求められたトルク・データ・セットの調整を行う際の使用のために保存する(50)ことが可能な、摩擦補償されたトルク・データ・セットである平均データ・セットがもたらされる。
【0020】
図6A及び図6Bは、種々の摩擦荷重の下での試験システム測定アームについての時計方向及び反時計方向トルク読取値を示す2つのグラフである。第1のグラフである図6Aは、一定の摩擦荷重下における測定ホイールを示す。第2のグラフである図6Bは、変動する摩擦荷重下における同一の測定アームを示す。したがって、システムの正味の摩擦のトルク測定値は、時計方向トルク測定値及び反時計方向トルク測定値の平均となる。
【0021】
任意の機械式システムと同様に、本発明による測定システムは、トルク・センサによりキャプチャされるある一定の機械的プロファイルを有する。典型的には、これは、例えば測定アームなどのシステム構成要素を完全に整列させる又は均衡させることが不可能であることによるものである。磁石又は荷重が測定アームに加えられると、ホイールはさらにより不均衡になる。したがって、典型的には、ベース機械的プロファイルは、無調整トルク60、機械的ベースライン・プロファイル62及び、機械的ベースラインを除去するように調整されたトルク曲線64のグラフを示す図7に図示されるような、正弦曲線である。
【0022】
次に図8を参照すると(システムへの荷重についての正確なトルクの決定)、本発明のこの実施例によりトルクを測定するためには、システムに荷重をかける(70)ことが必要である。ステッピング・モータにより、力が加えられて、第1の角度へと第1の方向(例えば時計方向)にシャフトを回転させ(72)、整定を許可される(74)。この角度でトルク測定が行われる(76)。これが、画定された移動経路中の全ての角度について、第1の方向に反復される(78)。また、反対方向、例えば反時計方向に前述のことを行うことによって、データが収集される(80)。収集された時計方向及び反時計方向トルク・プロファイル・データの平均が、荷重下におけるシステムの摩擦調整されたトルク・プロファイルをもたらす(82)。摩擦及び、システムのベースライン機械的プロファイルの決定において取得されたデータ・セットが、すなわち画定された経路の間の時計方向及び反時計方向の両方のトルク・プロファイルを含み、使用される。これが、摩擦調整されたプロファイルから減算される(84)(すなわち、無荷重摩擦調整されたプロファイルが、荷重摩擦調整されたプロファイルから減算される)。これによって、荷重のみによる正確なトルクに相当するものがもたらされる。したがって、摩擦及び、システムのベースライン機械的プロファイルを実質的に排除して、トルクが測定される。
【0023】
次に図9を参照すると、磁気荷重の相互作用を測定するためには、2つの測定アーム100、102を備える試験システムを構築することが必要である。第2のアームは、構成要素及び構造において、本明細書において図1に関連して既に説明されたものと同一である。第2のアームのベースライン機械的プロファイル及び摩擦プロファイルは、本明細書において既に説明された方法を使用して算出される。第2のアームは、第1の測定アームに隣接して、しかし第1の測定アームに対して90度の角度で設置される。
【0024】
2つの測定アームの位置は、各アームに例えば磁気荷重などの荷重がかかっている状態で、荷重の相互作用を以下のように測定することが可能となるようなものとなる。すなわち、1つの荷重がユーザ画定ポイントに置かれ、試験期間の間は固定のままである。移動経路及び角度ステップが他の荷重について画定され、次いでそれがその経路を移動して他の荷重と相互作用する際にデータが収集される。データ調整は、本明細書において既に説明されたものと同一であり、結果は、固定荷重との移動荷重の相互作用にもとづく、移動荷重についての正確なトルク・プロファイルとなる。2つのアームのいずれかが固定位置にあり、固定アーム上の荷重が様々なユーザ画定位置にある状態で、任意の回数の試験を実施することが可能である。
【0025】
2つの測定アームは、90度以外の角度で互いに対して傾斜されてよいことを理解すべきである。また、それらの間の距離は様々であってよい。
【0026】
本明細書における実施例において「ホイール」が説明されるが、本発明による試験システムは、カム、軸受などの他の回転作動される構造体への、又は他の幾何学的形態の被荷重構造体への正確な荷重を測定するために使用することが可能であることを理解すべきである。
【0027】
ステッピング・モータがアクチュエータ力として示され説明されるが、ホイール又は被荷重構造体は、手動的に、又は他のタイプのモータにより自動的になど、他の力によって作動させることが可能であることを理解すべきである。
【0028】
本発明の例示の実施例に関して本発明を示し説明したが、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この形態及び詳細部分における、前述の及び様々な変更、修正、追加及び削除を行い得ることを理解すべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと、
前記シャフトの近傍に配設される第1の荷重と、
位置情報を生成するために画定された経路の間の前記シャフトの位置を測定するための、前記シャフトの近傍に配設される位置測定手段と、
前記シャフトが前記画定された経路の間を作動される際に、前記シャフトの各位置でトルク情報を測定するように構成されるトルク・センサと、
前記シャフトの荷重状態及び無荷重状態での前記位置情報及び前記トルク情報を受信し、前記トルク情報から摩擦影響及びベースライン機械的影響の少なくとも一方を実質的に除去するために、前記位置情報及び前記トルク情報を処理するプロセッサと
を備える、荷重情報を測定するための装置。
【請求項2】
前記第1の荷重の近傍に配設される第2の荷重をさらに備え、前記プロセッサは、前記第1の荷重及び前記第2の荷重に関連する前記シャフトの荷重状態及び無荷重状態での位置情報及びトルク情報を受信し、前記プロセッサは、前記第1の荷重及び前記第2の荷重の相互作用を測定するために、前記第1の荷重及び前記第2の荷重に関連する前記位置情報及び前記トルク情報を処理する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シャフトに動きを与えるように構成されるステッピング・モータをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記シャフトに構成される少なくとも1つの自在継手をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記位置測定手段は、前記シャフトの位置を決定するために前記シャフトに構成されるエンコーダを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ステッピング・モータと共に作動し、前記シャフトに動きを与えるように構成されるギア・ボックスをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記シャフトに構成される前記少なくとも1つの自在継手の近傍の前記シャフトを支持する軸受をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
荷重を受けるシャフトについての移動経路を画定し、この移動経路について角度ステップを画定するステップと、
前記画定された移動経路中で時計方向及び反時計方向に前記シャフトを移動させるステップと、
前記シャフトが無荷重状態で第1の方向及び反対方向に前記画定された移動経路の間を作動される際に、第1のトルク・データ・セットを取得するステップと、
前記シャフトに荷重をかけるステップと、
前記シャフトに前記荷重がかけられた状態で、前記シャフトが前記第1の方向及び前記反対方向に作動される際に、第2のトルク・データ・セットを取得するステップと、
摩擦及びシステム機械的ベースラインの少なくとも一方の効果を事実上排除するために、前記第1のトルク・データ・セットに応じて前記第2のトルク・データ・セットを調整することによって、摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの少なくとも一方の効果を差し引いたトルクを決定するステップと
を含む、荷重情報を測定するための方法。
【請求項9】
前記シャフトは前記画定された移動経路中を自動的に動かされる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記シャフトの運動と前記データの取得との間の遅延を含む、前記シャフトを動かした後の整定時間を規定するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記整定時間は2秒である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記荷重は磁気荷重である、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
荷重情報を測定するための装置であって、
画定された経路中を作動される荷重を支持するための作動可能荷重支持手段と、
前記画定された経路中で前記作動可能荷重支持手段を作動させるための作動手段と、
前記画定された経路中での前記作動可能荷重支持手段の位置を測定するための位置センサ手段と、
前記作動可能荷重支持手段が前記画定された経路中で作動される際に、前記作動可能荷重支持手段の少なくとも1つの物理的特性を測定するためのセンサ手段と、
前記装置の特性を決定するために、前記位置センサ手段及び前記センサ手段から情報を受信するプロセッサ手段と
を備える装置。
【請求項14】
決定される前記装置の前記特性は、前記作動可能荷重支持手段の摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの少なくとも一方である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記システム・ベースライン機械的プロファイルは、チルト、非対称性及びノイズの中の少なくとも1つを含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記センサ手段により測定される前記作動可能荷重支持手段の前記少なくとも1つの物理的特性はトルクである、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記作動可能荷重支持手段はシャフトである、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記作動手段は、制御された回転を前記シャフトに与えるように構成されるステッピング・モータである、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記シャフトに構成される少なくとも1つの自在継手をさらに備える、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記作動可能荷重支持手段の近傍に配設される第2の作動可能荷重支持手段をさらに備え、前記プロセッサ手段は、前記作動可能荷重支持手段への第1の荷重及び前記第2の作動可能荷重支持手段への第2の荷重に関連する前記作動可能荷重支持手段及び前記第2の作動可能荷重支持手段の荷重状態及び無荷重状態での位置情報及びトルク情報を受信し、前記プロセッサ手段は、前記第1の荷重及び前記第2の荷重の相互作用を測定するために、前記第1の荷重及び前記第2の荷重に関連する前記位置情報及び前記トルク情報を処理する、請求項13に記載の装置。
【請求項1】
シャフトと、
前記シャフトの近傍に配設される第1の荷重と、
位置情報を生成するために画定された経路の間の前記シャフトの位置を測定するための、前記シャフトの近傍に配設される位置測定手段と、
前記シャフトが前記画定された経路の間を作動される際に、前記シャフトの各位置でトルク情報を測定するように構成されるトルク・センサと、
前記シャフトの荷重状態及び無荷重状態での前記位置情報及び前記トルク情報を受信し、前記トルク情報から摩擦影響及びベースライン機械的影響の少なくとも一方を実質的に除去するために、前記位置情報及び前記トルク情報を処理するプロセッサと
を備える、荷重情報を測定するための装置。
【請求項2】
前記第1の荷重の近傍に配設される第2の荷重をさらに備え、前記プロセッサは、前記第1の荷重及び前記第2の荷重に関連する前記シャフトの荷重状態及び無荷重状態での位置情報及びトルク情報を受信し、前記プロセッサは、前記第1の荷重及び前記第2の荷重の相互作用を測定するために、前記第1の荷重及び前記第2の荷重に関連する前記位置情報及び前記トルク情報を処理する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シャフトに動きを与えるように構成されるステッピング・モータをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記シャフトに構成される少なくとも1つの自在継手をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記位置測定手段は、前記シャフトの位置を決定するために前記シャフトに構成されるエンコーダを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ステッピング・モータと共に作動し、前記シャフトに動きを与えるように構成されるギア・ボックスをさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記シャフトに構成される前記少なくとも1つの自在継手の近傍の前記シャフトを支持する軸受をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
荷重を受けるシャフトについての移動経路を画定し、この移動経路について角度ステップを画定するステップと、
前記画定された移動経路中で時計方向及び反時計方向に前記シャフトを移動させるステップと、
前記シャフトが無荷重状態で第1の方向及び反対方向に前記画定された移動経路の間を作動される際に、第1のトルク・データ・セットを取得するステップと、
前記シャフトに荷重をかけるステップと、
前記シャフトに前記荷重がかけられた状態で、前記シャフトが前記第1の方向及び前記反対方向に作動される際に、第2のトルク・データ・セットを取得するステップと、
摩擦及びシステム機械的ベースラインの少なくとも一方の効果を事実上排除するために、前記第1のトルク・データ・セットに応じて前記第2のトルク・データ・セットを調整することによって、摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの少なくとも一方の効果を差し引いたトルクを決定するステップと
を含む、荷重情報を測定するための方法。
【請求項9】
前記シャフトは前記画定された移動経路中を自動的に動かされる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記シャフトの運動と前記データの取得との間の遅延を含む、前記シャフトを動かした後の整定時間を規定するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記整定時間は2秒である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記荷重は磁気荷重である、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
荷重情報を測定するための装置であって、
画定された経路中を作動される荷重を支持するための作動可能荷重支持手段と、
前記画定された経路中で前記作動可能荷重支持手段を作動させるための作動手段と、
前記画定された経路中での前記作動可能荷重支持手段の位置を測定するための位置センサ手段と、
前記作動可能荷重支持手段が前記画定された経路中で作動される際に、前記作動可能荷重支持手段の少なくとも1つの物理的特性を測定するためのセンサ手段と、
前記装置の特性を決定するために、前記位置センサ手段及び前記センサ手段から情報を受信するプロセッサ手段と
を備える装置。
【請求項14】
決定される前記装置の前記特性は、前記作動可能荷重支持手段の摩擦及びシステム・ベースライン機械的プロファイルの少なくとも一方である、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記システム・ベースライン機械的プロファイルは、チルト、非対称性及びノイズの中の少なくとも1つを含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記センサ手段により測定される前記作動可能荷重支持手段の前記少なくとも1つの物理的特性はトルクである、請求項13に記載の装置。
【請求項17】
前記作動可能荷重支持手段はシャフトである、請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記作動手段は、制御された回転を前記シャフトに与えるように構成されるステッピング・モータである、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記シャフトに構成される少なくとも1つの自在継手をさらに備える、請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記作動可能荷重支持手段の近傍に配設される第2の作動可能荷重支持手段をさらに備え、前記プロセッサ手段は、前記作動可能荷重支持手段への第1の荷重及び前記第2の作動可能荷重支持手段への第2の荷重に関連する前記作動可能荷重支持手段及び前記第2の作動可能荷重支持手段の荷重状態及び無荷重状態での位置情報及びトルク情報を受信し、前記プロセッサ手段は、前記第1の荷重及び前記第2の荷重の相互作用を測定するために、前記第1の荷重及び前記第2の荷重に関連する前記位置情報及び前記トルク情報を処理する、請求項13に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2010−500599(P2010−500599A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524306(P2009−524306)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【国際出願番号】PCT/IE2006/000085
【国際公開番号】WO2008/020424
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(509043205)ステオルン リミテッド (2)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【国際出願番号】PCT/IE2006/000085
【国際公開番号】WO2008/020424
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(509043205)ステオルン リミテッド (2)
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