説明

蒸気発生装置及び方法

【課題】可燃ガスをゲストガスとしたガスハイドレートを分離生成して得られるガスと水とを利用し、またガスハイドレートが分離生成して生じるガスの圧力を利用することで、給水ポンプを用いなくても高圧の蒸気を生成することが可能とする。
【解決手段】可燃ガスをゲストガスとするガスハイドレートを利用した蒸気発生装置1であって、ガスハイドレートを貯蔵するタンク10と、タンク10に連通して、タンク10内のガスハイドレートから分離生成される水が供給され、ガスハイドレートから分離生成されるガスを燃料として燃焼させて、供給された水を沸騰させることにより、蒸気を発生させるボイラ20と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
可燃ガスをゲストガスとしたガスハイドレートを分離して得られるガスと水とを利用して高圧の蒸気を生成する蒸気発生装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高圧の蒸気は、火力発電プラントなどの大型のプラントから、ガススタンドでの洗車、病院での消毒など、様々な用途に用いられるが、高圧の蒸気を生成するには、ボイラに水を供給する給水ポンプが必要であった。例えば、特許文献1には、火力発電プラントにおいて蒸気タービンを駆動するための高圧の蒸気を発生する蒸気発生装置に関する技術が開示されているが、この技術においても、給水ポンプにより蒸気発生装置へ水を供給している。
【特許文献1】特開2004−263945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、このような課題に対して、可燃ガスをゲストガスとしたガスハイドレートが分離生成して得られるガスと水とを利用し、またガスハイドレートが分離生成して生じるガスの圧力を利用することで、給水ポンプを用いなくても高圧の蒸気を生成することが可能な蒸気発生装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の発明は、ガスハイドレートを利用した蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートを貯蔵するタンクと、
前記タンクに連通して、前記タンク内のガスハイドレートから分離生成される水が供給され、前記ガスハイドレートから分離生成されるガスを燃料として燃焼させて、前記供給された水を沸騰させることにより、蒸気を発生させるボイラと、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置である。
【0005】
第2の発明は、第1の発明に記載の蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートから分離生成され前記ボイラに供給される水の量を調節することができるボイラ水調節弁と、
前記ボイラで生成すべき蒸気の量に基づいて前記ボイラへの水供給量を算出し、前記ボイラ水調節弁を制御することで前記ボイラに供給する水の量を前記算出した水供給量に調節するボイラ水制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置である。
【0006】
第3の発明は、第1〜第2の発明に記載の蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートから分離生成され前記ボイラに供給されるガスの量を調節することができるガス調節弁と、
前記ボイラへ供給される水の温度を計測する温度計と、
前記ボイラへ供給される水の水圧を計測する圧力計と、
前記ボイラで生成すべき蒸気の量と圧力と温度とに係る指示情報と、前記圧力計で計測された圧力と、前記温度計で計測された温度と、に基づいて前記ボイラへのガス供給量を算出し、前記ガス調節弁を制御して前記ボイラに供給するガスの量を前記算出したガス供給量に調節するガス制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置である。
【0007】
第4の発明は、第1〜第3の発明に記載の蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートから水とガスとへの分離生成を促進するために前記タンクに供給する温熱の量を調節することができる温熱調節部と、
前記ボイラへ供給される水の水圧を計測する圧力計と、
前記ボイラで生成すべき蒸気の圧力に係る指示情報と、前記圧力計で計測された圧力と、に基づいて前記タンクへの温熱の供給量を算出し、前記温熱調節部を制御して前記タンクに供給する温熱を含む媒体の量を前記算出した温熱の量に調節する温熱制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置である。
【0008】
第5の発明は、第1〜第4の発明に記載の蒸気発生装置であって、
開くことにより前記タンクに水を供給し、閉じることにより前記タンクへの水の供給を停止することができる外部水調節弁と、
前記タンク内の水の量を計測するレベル計と、
前記レベル計で計測された水量を受付けて、前記レベル計で計測した水の量が所定の水量以下である場合に前記外部水調節弁を開いて前記タンクに水を供給させる外部水制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置である。
【0009】
第6の発明は、第1〜第5の発明に記載の蒸気発生装置であって、
開くことにより前記タンクで生成された水を排出することを可能とし、閉じることにより前記タンクで生成された水の排出を停止することができる水利用調節弁を備えることを特徴とする蒸気発生装置である。
【0010】
第7の発明は、第1〜第6の発明に記載の蒸気発生装置であって、
開くことにより前記タンクで生成されたガスを排出することを可能とし、閉じることにより前記タンクで生成されたガスの排出を停止することができるガス利用調節弁を備えることを特徴とする蒸気発生装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、給水ポンプを用いなくても高圧の蒸気を生成することが可能な蒸気発生装置及び方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施形態である蒸気発生装置1の全体構成図である。同図に示すように、本実施形態の蒸気発生装置1は、タンク10、ボイラ20、ボイラ水調節弁31、ガス調節弁32、温熱調節弁34、外部水調節弁33、水利用調節弁35、ガス利用調節弁36、温度計41、圧力計42、レベル計43、ボイラ水制御部51、ガス制御部52、外部水制御部53、温熱制御部54などを備えている。
【0013】
タンク10は、耐圧性及び断熱性に優れたタンクであって、ガスハイドレートを貯蔵することのできるタンクである。ところで、ガスハイドレートとは、水分子のつくる籠構造の中にガスの分子がゲストガスとして取り込まれた包接水和物である。例えば、メタンがゲストガスとなったメタンハイドレートの理論化学式は、CH・5.75HOである。本発明で用いるガスハイドレートのゲストガスは可燃ガスであればよく、例えば、天然ガス、メタン、エタン、プロパン、ブタン、水素等の可燃ガスを用いることができる。このタンク10においてガスハイドレートは分離して、ガスと水とを生成する。
【0014】
なお、蒸気発生装置1で用いるガスハイドレートについて、純粋なハイドレート(例えば、CH・5.75HO)と水又は氷(HO)との比率をハイドレート比率μとして次の式のように定義する。
【0015】

【数1】

【0016】
蒸気発生装置1では、ガスも水も余らせずに利用できるようなハイドレート比率のガスハイドレートを用いることとしてもよい。例えば、蒸気発生装置1において天然ガスをゲストガスとするガスハイドレートを用いるとするとき、この天然ガスハイドレートについて、ガスも水も余らせずに利用できるハイドレート比率は、次のようにして計算することができる。
【数2】

【0017】
ここで、Hxはボイラ20に供給される水のエンタルピー、Hyはボイラ20で生成される水蒸気のエンタルピー、HNGは天然ガスの発熱量、Mは天然ガスハイドレート1kgに含まれる天然ガスの質量とする。
【0018】
仮に、ボイラ20に供給される水が5℃・3気圧であり、ボイラ20で生成される水蒸気が140℃・3気圧であるとすると、5℃・3気圧の水のエンタルピーHxは、5kcal/kgであり、140℃・3気圧の水のエンタルピーHyは、655kcal/kgである。また、天然ガスハイドレート1kgに含まれる天然ガスの質量Mは0.13kgであることが一般的に知られている。天然ガスはガスの組成によって発熱量は異なるが、一般的な天然ガスの発熱量HNGは約13,000kcal/kgである。これらの値を(2)式に代入すると、ハイドレート比率μ=0.37となる。
【0019】
タンク10には、レベル計43が設けられ、ガスハイドレートから分離生成されてタンク10内で貯蔵されている水の量を計測する。レベル計43により、測定された水の量は各制御部51〜54に送信される。
【0020】
ボイラ20は、タンク10においてガスハイドレートから分離生成されるガスの供給を受け、そのガスを燃料として燃焼させて、水を沸騰させて蒸気を生成する。ここで用いる水は、タンク10でガスハイドレートから分離生成された水を用いることができる。一般にボイラに水を供給する際には、ポンプ等で水に圧力をかける必要があるが、蒸気発生装置1においてはガスハイドレートから生じたガスによりタンク10内が高圧となっており、この圧力を利用してボイラ20に水を供給するのでポンプは不要となる。
【0021】
温度計41は、タンク10からボイラ20に供給される水の温度を計測し、この計測した結果は各制御部51〜54に送信される。圧力計42は、タンク10からボイラ20に供給される水の圧力を計測し、この計測した結果は各制御部51〜54に送信される。
【0022】
ボイラ水調節弁31は、タンク10からボイラ20に供給される水の量を調節する。ガス調節弁32は、タンク10からボイラ20に供給されるガスの量を調節する。また、外部水調節弁33は、外部からタンク10への水の供給量を調節する。
【0023】
温熱調節弁34は、タンク10内のガスハイドレートから水とガスへの分離生成を促進するために、タンク10内に供給される温水の量を調節する。すなわち、本実施形態では、ガスハイドレートの水とガスへの分離生成を促進する温熱源として温水を用いている。なお、温熱源としては、温水に限らず、高温の水蒸気を用いてもよく、その場合、ボイラ20により生成した水蒸気の一部を用いてもよい。あるいは、温熱源として、水蒸気以外の高温ガス、或いは外気など温熱を含む流体を用いてもよく、この場合は、温熱源はタンク10を外側から温めることによって、タンク10内のガスハイドレートに温熱を供給する。さらに、温熱源として、電気エネルギーで加熱されるヒータを用いてもよく、その場合、温熱調節部として温熱調節弁34に代えてヒータへの通電量を制御する電流制御器を用いる。
【0024】
水利用調節弁35は、タンク10に貯蔵された水をボイラ20以外で利用するときに、取り出す水の量を調節するための弁であり、ガス利用調節弁36は、タンク10に貯蔵されたガスをボイラ20以外で利用するときに、取り出すガスの量を調節するための弁である。
【0025】
制御部51〜54は、また、温度計41、圧力計42、レベル計43による計測結果についての情報を受付けて、ボイラ20、各調整弁31〜34、ポンプ44〜45を制御する。以下、各制御部51〜54の制御と、それらの制御による各調整弁31〜34の動きとについて説明する。なお、本実施形態では、ボイラで生成すべき蒸気の量、温度、圧力が予め指示、或いは設定されているものとする。
【0026】
ボイラ水制御部51は、ボイラ20で生成すべき蒸気の量に基づいてボイラ20への水供給量を算出し、ボイラ水調節弁31を制御することでボイラ20に供給する水の量を前記算出した水供給量に調節する。すなわち、ボイラ20で生成する蒸気の量が大量であれば、それに見合う大量の水をボイラ20に供給する必要があり、ボイラ水調節弁31を開くように制御する。一方、ボイラ20で生成する蒸気の量が少量であれば、それに見合う少量の水をボイラ20に供給する必要があり、ボイラ水調節弁31を閉じるように制御する。
【0027】
ガス制御部52は、ボイラ20で生成すべき蒸気の量、圧力、及び温度と、温度計41で計測された温度と、圧力計42で計測された圧力と、に基づいてボイラ20へのガス供給量を算出し、ガス調節弁32を制御してボイラ20に供給するガスの量を算出した水供給量に調節する。すなわち、ボイラ20で生成する蒸気の量と圧力と温度とに合わせてボイラ20の火力を調節する必要があるが、ガス制御部52はガス調節弁32でボイラ20に供給するガスの量を調節することによりボイラ20の火力を調節する。
【0028】
外部水制御部53は、レベル計43で計測された水量を受付けて、レベル計43で計測した水の量が所定の水量以下である場合に外部水調節弁33を開いてタンク10に水を供給させる。すなわち、ボイラ20に供給する水がタンク10内に十分にない場合は、外部水調節弁33を開いて水をタンク10に供給することで、タンク10内の水を補充すると共に、水に含まれる温熱をタンク10内に供給することによりタンク10内のガスハイドレートから水とガスとへの分離生成を促進させる。なお、タンク10へこの水を供給するためのポンプ44が必要となる。なお、タンク10に供給される外部水は、温熱を含むものであってもよい。
【0029】
温熱制御部54は、ボイラ20で生成すべき蒸気の圧力と圧力計42で計測された圧力とに応じたタンク10への温熱の供給量を算出し、この算出結果に基づいて温熱調節弁34を制御してタンク10に供給する。すなわち、ボイラ20への水の供給はタンク10内の圧力を利用するが、タンク10内の圧力がボイラ20に水を供給するのに必要な圧力に満たない場合は、タンク10内の圧力を上げる必要がある。そこで、温熱制御部54は、温熱調節弁34を制御して温熱を含む媒体をタンク10に供給することで、タンク10内のガスハイドレートから水とガスとへの分離生成を促進する。
【0030】
タンク10内の水は、ボイラ20で水蒸気の元となる水として利用するのみならず、別の用途に利用してもよい。具体的には、水利用調節弁35を設けて、タンク10内の水を取り出せるようにしてもよい。
【0031】
また、タンク10内のガスは、ボイラ20の燃料として利用するのみならず、別の用途に利用してもよい。具体的には、ガス利用調節弁36を設けて、タンク10内のガスを取り出せるようにしてもよい。
【0032】
以上の通り、本実施形態の蒸気発生装置1によれば、可燃ガスをゲストガスとしたガスハイドレートが分離生成して得られるガスと水とを利用し、またガスハイドレートが分離生成して生じるガスの圧力を利用することで、給水ポンプを用いなくても高圧の蒸気を生成することができる。すなわち、ガスハイドレートからガスが分離生成されると、ガスハイドレートが密閉したタンクに貯蔵されていれば、その貯蔵タンク内の圧力が高くなる。この圧力を利用してボイラ20への可燃ガスと水との供給を行うことができるので、コンプレッサやポンプなどが不要となるとのメリットがある。
【0033】
また、蒸気発生装置1によれば、ボイラ水制御部51によってボイラ水調節弁31を制御することにより、ボイラ20で必要となる水の量を適量供給することができる。
【0034】
また、蒸気発生装置1によれば、ガス制御部52によってガス調節弁32を制御することにより、ボイラ20で生成する蒸気の量と圧力と温度とに応じてボイラ20の火力を調節することができる。
【0035】
そして、蒸気発生装置1によれば、外部水制御部53によって外部水調節弁33を制御することにより、タンク10内の水の量が不足しないように調節することができる。また、外部水に温熱を含むものを用いれば、タンク10内のガスハイドレートから水とガスとへの分離生成を促進させることができ、タンク10内の水の不足を補うことができる。
【0036】
さらに、蒸気発生装置1によれば、温熱制御部54によって温熱調節弁34を制御することにより、ガスハイドレートから水とガスとへの分離生成を促進させて、タンク10内の圧力を適切な水準に調節することができ、もってボイラ20への水の供給にタンク10内の圧力を利用することができる。
【0037】
ところで、蒸気発生装置1によって生成される高圧の蒸気は、様々な用途に用いることができる。例えば、自動車の燃料を供給する天然ガススタンドで用いれば、蒸気発生装置1で生成された高圧蒸気とガスハイドレートから分離生成された水とを洗車に用いることができ、またガスハイドレートから分離生成されたガスを自動車に供給できる。その他にも、クリーニング店でのクリーニング用の蒸気や、調理場における蒸し料理用の蒸気、病院での消毒用蒸気、ビルの暖房用の蒸気などが考えられる。
【0038】
なお、以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態である蒸気発生装置1の全体構成図である。
【符号の説明】
【0040】
1 蒸気発生装置
10 タンク
20 ボイラ
31 ボイラ水調節弁
32 ガス調節弁
33 外部水調節弁
34 温熱調節弁
35 水利用調節弁
36 ガス利用調節弁
41 温度計
42 圧力計
43 レベル計
51 ボイラ水制御部
52 ガス制御部
53 外部水制御部
54 温熱制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスハイドレートを利用した蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートを貯蔵するタンクと、
前記タンクに連通して、前記タンク内のガスハイドレートから分離生成される水が供給され、前記ガスハイドレートから分離生成されるガスを燃料として燃焼させて、前記供給された水を沸騰させることにより、蒸気を発生させるボイラと、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項2】
請求項1に記載の蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートから分離生成され前記ボイラに供給される水の量を調節することができるボイラ水調節弁と、
前記ボイラで生成すべき蒸気の量に基づいて前記ボイラへの水供給量を算出し、前記ボイラ水調節弁を制御することで前記ボイラに供給する水の量を前記算出した水供給量に調節するボイラ水制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項3】
請求項1〜2に記載の蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートから分離生成され前記ボイラに供給されるガスの量を調節することができるガス調節弁と、
前記ボイラへ供給される水の温度を計測する温度計と、
前記ボイラへ供給される水の水圧を計測する圧力計と、
前記ボイラで生成すべき蒸気の量と圧力と温度とに係る指示情報と、前記圧力計で計測された圧力と、前記温度計で計測された温度と、に基づいて前記ボイラへのガス供給量を算出し、前記ガス調節弁を制御して前記ボイラに供給するガスの量を前記算出したガス供給量に調節するガス制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項4】
請求項1〜3に記載の蒸気発生装置であって、
前記ガスハイドレートから水とガスとへの分離生成を促進するために前記タンクに供給する温熱の量を調節することができる温熱調節部と、
前記ボイラへ供給される水の水圧を計測する圧力計と、
前記ボイラで生成すべき蒸気の圧力に係る指示情報と、前記圧力計で計測された圧力と、に基づいて前記タンクへの温熱の供給量を算出し、前記温熱調節部を制御して前記タンクに供給する温熱を含む媒体の量を前記算出した温熱の量に調節する温熱制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項5】
請求項1〜4に記載の蒸気発生装置であって、
開くことにより前記タンクに水を供給し、閉じることにより前記タンクへの水の供給を停止することができる外部水調節弁と、
前記タンク内の水の量を計測するレベル計と、
前記レベル計で計測された水量を受付けて、前記レベル計で計測した水の量が所定の水量以下である場合に前記外部水調節弁を開いて前記タンクに水を供給させる外部水制御部と、
を備えることを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項6】
請求項1〜5に記載の蒸気発生装置であって、
開くことにより前記タンクで生成された水を排出することを可能とし、閉じることにより前記タンクで生成された水の排出を停止することができる水利用調節弁を備えることを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項7】
請求項1〜6に記載の蒸気発生装置であって、
開くことにより前記タンクで生成されたガスを排出することを可能とし、閉じることにより前記タンクで生成されたガスの排出を停止することができるガス利用調節弁を備えることを特徴とする蒸気発生装置。
【請求項8】
ガスハイドレートを利用した蒸気発生方法であって、
前記ガスハイドレートをタンクに貯蔵するステップと、
前記タンクと連通するボイラへ、前記ガスハイドレートから分離生成される水を、前記ガスハイドレードから分離生成されるガスの圧力により供給するステップと、
前記ガスハイドレートから分離生成されるガスを燃料として燃焼させて、前記ボイラへ供給された水を沸騰させることにより蒸気を発生させるステップと、
を含むことを特徴とする蒸気発生方法。


【図1】
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【公開番号】特開2007−309600(P2007−309600A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−140297(P2006−140297)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)