説明

蓋体付き容器

【課題】ガス透過性部材を用いることなく、気密性を確保しつつ内圧の上昇が抑えられる蓋体付き容器を提供する。
【解決手段】開口部A1を有する容器1のフランジ1aに合さる外周縁2aを有し開口部の内側に嵌合する周壁2bが垂下する蓋体2と、蓋体の片開きによる開閉を可能にするストッパ3とを備える。ストッパは、フランジ下端1fに合さる下側部位3bを有し、下側部位から蓋体外周縁上端2fに回り込む上側部位3cが当該部位と共にフランジ及び外周縁を保持する保持部3aと、蓋体の上側に配置されて蓋体の上面に接触するカバー3dとを備える。保持部は、蓋体の片開きが許容されるように、フランジ及び外周縁の縁に沿って延在する半円弧状に配置され、保持部とカバーとの間は、蓋体が片開きするとき、この片開きに伴うカバーの変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与える段部3eを介して一体に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に蓋体を取り付けることで内容物を閉空間に収納する蓋体付き容器であって、蓋をすることで生じる内圧の上昇を抑制するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
毛染め剤に代表されるように、容器内で異なる材料を混合させる場合、材料が反応することでガスを発生させることがある。この場合、容器に蓋をすることで容器の内圧が上昇すると、蓋体が飛んで内容物を飛散させることがある。
【0003】
これに対し、従来の技術では、蓋体の一部に、ガス透過性を有する部材を採用することで、容器と蓋体との間の内圧の上昇を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭63−197861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術は、ガス透過性部材を別途、用いなければならない。しかも、こうしたガス透過性部材を用いた場合、これを保持する部材を別途用いる必要がある。このため、部品点数の増加に伴い生産性及びコスト性に改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的とするところは、ガス透過性部材を用いることなく、気密性を確保しつつ内圧の上昇が抑えられた新規な蓋体付き容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明である、蓋体付き容器は、開口部の外側にフランジが形成された容器と、フランジに合さる外周縁を有し開口部の内側に嵌合する周壁が垂下する蓋体と、
蓋体の片開きによる開閉を可能にするストッパとを備え、
当該ストッパは、
容器のフランジ下端に合さる下側部位を有し、この下側部位から蓋体の外周縁上端に回り込む上側部位が当該下側部位と共に容器のフランジ及び蓋体の外周縁を保持する保持部と、蓋体の上側に配置されて当該蓋体の上面に接触するカバーとを備え、
前記保持部は、蓋体の片開きが許容されるように、容器のフランジ及び蓋体の外周縁の縁に沿って延在する半円弧状の領域のうちの、少なくとも後方に配置され、
保持部とカバーとの間は、蓋体が片開きするとき、この片開きに伴うカバーの変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与える段部を介して一体に連結されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明である、蓋体付き容器は、開口部の外側にフランジが形成された容器と、フランジに合さる外周縁を有し開口部の内側に嵌合する周壁が垂下する蓋体と、
蓋体の片開きによる開閉を可能にするストッパとを備え、
当該ストッパは、
容器のフランジ下端に合さる下側部位と、この下側部位から蓋体の外周縁上端を越えて当該蓋体の外周縁上端の上方から間隔を空けて回り込む上側部位とを有し、この上側部位から垂下する中足部位が当該下側部位と共に容器のフランジ及び蓋体の外周縁を保持する保持部と、蓋体の上側に配置されて当該蓋体の上面に接触するカバーとを備え、
前記保持部は、蓋体の片開きが許容されるように、容器のフランジ及び蓋体の外周縁の縁に沿って延在する半円弧状の領域のうちの、少なくとも後方に配置され、
カバーは、蓋体が片開きするとき、この片開きに伴うカバーの変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与えるように、上側部位を延在させてなるものであることを特徴とするものである。
【0009】
本発明において、蓋体は、その中心に、上向きに凸となるように湾曲する膨出部を備えるものとすることができる。
【0010】
また、カバーは、蓋体の片開きに伴う変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与えるようにスリットを形成したものとすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、容器と蓋体との間の圧力が上昇すると、蓋体が片開きされる。これにより、容器と蓋体との間のガスが抜けることで容器と蓋体との間の圧力を減少させることができる。
【0012】
また、容器と蓋体との間の圧力が減少すると、カバーが当該カバーに復元力を与えるように構成された段部を介して保持部と連結されていることにより、又は、中足部位が垂下する上側部位を前方に延在させることで当該カバーとしたことにより、蓋体の片開きにより変形したカバーには、初期の位置に復帰させるような付勢力が生じる。これにより、容器と蓋体との間の圧力が減少すると、蓋体は自動的に閉じられることになる。
【0013】
加えて、本発明である蓋体付き容器によれば、ガス抜きを蓋体の片開きで行うことから、ガス透過性を有する部材を別途用いる必要がない。しかも、本発明は、容器、蓋体及びストッパの3パーツという少ない部品点数で構成することができる。
【0014】
従って、本発明によれば、気密性を確保しつつ内圧の上昇が抑えられた新規な蓋体付き容器を提供することができる。
【0015】
また、蓋体の中心に、上向きに凸となるように湾曲する膨出部を設ければ、蓋体が膨出部を中心に曲がり易くなるので、蓋体の片開きを容易に実現することができる。
【0016】
また、カバーにスリットを形成することで、蓋体の片開きに伴う変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与えるようにすれば、蓋体を滑らかな動作で片開きさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a),(b)はそれぞれ、本発明の第1の形態である蓋体付き混合容器の平面図及び側面図である。
【図2】同形態である蓋体付き混合容器を示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)はそれぞれ、同形態に係る蓋体、ストッパ及び、同ストッパの変形例を示す断面図である。
【図4】(a),(b)はそれぞれ、同容器にて、内圧上昇に伴い蓋体に作用する力と共に示す断面図及び、内圧上昇に伴い蓋体が片開きした状態を示す断面図である。ある。
【図5】本発明の第2の形態で示す側面図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ、本発明の第2の形態である蓋体付き混合容器の平面図及び側面図である。
【図7】(a),(b)はそれぞれ、同形態に係るストッパを示す断面図及び、同形態である蓋体付き混合容器の断面図である。
【図8】同容器にて、内圧上昇に伴い蓋体が片開きした状態を示す断面図である。
【図9】(a),(b)はそれぞれ、本発明の第4の形態である蓋体付き混合容器の平面図及び同容器を側面から示す断面図である。
【図10】同容器にて、内圧上昇に伴い蓋体が片開きした状態を示す断面図である。
【図11】(a),(b)はそれぞれ、同形態に係るストッパを示す断面図及び、同形態に係る蓋体を示す断面図である。
【図12】(a),(b)はそれぞれ、本発明の第5の形態である蓋体付き混合容器の平面図及び同容器を側面から示す断面図である。
【図13】(a),(b)はそれぞれ、同形態に係るストッパを示す断面図及び、同容器にて、内圧上昇に伴い蓋体が片開きした状態を示す断面図である。
【図14】(a),(b)はそれぞれ、本発明の第6の形態である蓋体付き混合容器の平面図及び同容器を側面から示す断面図である。
【図15】(a),(b)はそれぞれ、同形態に係るストッパを示す断面図及び、同容器にて、内圧上昇に伴い蓋体が片開きした状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明である蓋体付き容器を詳細に説明する。
【0019】
図1〜3は、本発明の第1の形態である蓋体付き混合容器を示す。1は、カップ形の容器である。容器1は、その内側に、異なる内容物を充填するための空間Rを有し、この空間Rに通じる開口部A1の外側にフランジ1aが形成されている。
【0020】
2は、図2に示すように、フランジ1aに合さる外周縁2aを有し開口部A1の内側に嵌合する内周壁2bが垂下する蓋体である。蓋体2は、その中心に、同図に示すように、上向きに凸となるように湾曲するドーム状の膨出部2cが形成されている。
【0021】
3は、蓋体2の片開きによる開閉を可能にするストッパである。3aは、フランジ1aの下端1fに合さる下側部位3bを有し、この下側部位3bから外周縁2aの上端2fに回り込む上側部位3cが当該下側部位3bと共にフランジ1a及び外周縁2aを保持する保持部である。保持部3aは、フランジ1a及び外周縁2aの縁に沿って延在する半円弧状に形成されている。これにより、蓋体2は、開口部A1からの片開きが可能になる。また、保持部3aは、下側部位3bと上側部位3cとの間でフランジ1a及び外周縁2aを保持するため、ストッパ3は、フランジ1a及び外周縁2aを案内にして、図1の矢印で示すように、横方向からフランジ1a及び外周縁2aに沿ってスライドさせながら取り付けることができる。
【0022】
また、3dは、蓋体2の上側に配置されて当該蓋体2の膨出部2cに接触するカバーである。カバー3dは、保持部3aと段部3eを介して一体に連結されている。段部3eは、外周縁2aの縁に沿って半円弧状に延在する平面部3fを上底とする断面台径形状をし、外向き傾斜部3gを介して上側部位3cと繋がる一方、内向き傾斜部3hを介してカバー3dと繋がる。これにより、段部3eは、蓋体2が片開きするとき、この片開きに伴うカバー3dの変形を許容すると共に、このカバー3dの変形に対する復元力を当該カバー3dに与える。
【0023】
本形態によれば、容器1と蓋体2との間の圧力が上昇すると、図4(a)に示すように、蓋体2が膨出部2cを中心に容易に曲がることで、図4(b)に示すように、蓋体2が片開きされる。これにより、容器1と蓋体2との間のガスが抜けることで容器1と蓋体2との間の圧力を減少させることができる。
【0024】
また、容器1と蓋体2との間の圧力が減少すると、カバー3dが段部3eを介して保持部3aと連結されていることにより、蓋体2の片開きにより変形したカバー3dには、図4(a)に示す初期の位置に復帰させるような付勢力が生じる。これにより、容器1と蓋体2との間の圧力が減少すると、同図に示すように、蓋体1は自動的に閉じられることになる。
【0025】
加えて、本形態によれば、ガス抜きを蓋体2の片開きで行うことから、ガス透過性を有する部材を別途用いる必要がない。しかも、本形態は、容器1、蓋体2及びストッパ3の3パーツという少ない部品点数で構成することができる。
【0026】
従って、本形態によれば、気密性を確保しつつ内圧の上昇が抑えられた新規な蓋体付き容器を提供することができる。
【0027】
また、本形態の如く、蓋体2の中心に、上向きに凸となるように湾曲する膨出部2cを設ければ、蓋体2が膨出部2cを中心に曲がり易くなるので、蓋体2の片開きを容易に実現することができる。
【0028】
図5は、本発明の第2の形態であり、保持部3aの左右両側にそれぞれ、下側部位3bから指当て3iが垂下する。指当て3iには、複数の滑り止め用のリブ3jが形成されている。この場合、横方向からフランジ1a及び外周縁2aに沿ってスライドさせながら取り付けることが容易になる。
【0029】
なお、本形態に係るストッパ3は、図3(b)に示すように、カバー3dに、蓋体2の膨出部2cを嵌合させるための開口部A2が形成されている。カバー3dに開口部A2を形成すれば、蓋体2に対してストッパ3を外れ難くすることができる。但し、本発明に従えば、図3(c)に示すように、開口部A2を形成することなく、一体物とすることで、膨出部2cに合さる膨出部3d0を設けることができる。
【0030】
図6〜8は、本発明の第3の形態である。本形態では、段部3eが容器中心軸Oに向かうに従って上昇するように、平面部3fとカバー3dとを連結する内向き傾斜部3hが傾斜する階段状の断面形状をしてなる。この場合も、段部3eは、図8に示すように、蓋体2が片開きするとき、この片開きに伴うカバー3dの変形を許容すると共に、このカバー3dの変形に対する復元力を当該カバー3dに与える。
【0031】
なお、本形態に係るカバー3dは、膨出部2cを嵌合させる嵌合A2が形成されることなく、膨出部2cの先端に接している。
【0032】
更に、図9〜11は、本発明の第4の形態である。本形態は、第3の形態の変形例であり、カバー3dに2つの平行なスリットSを形成することで、カバー3dを、内向き傾斜面3hと繋がるカバー基部3d1と、このカバー基部3d1との連結部となる折れ曲がり線Hに変形及び復元可能に可動する舌片部3d2とで構成する。これにより、舌片部3d2は、折り曲げ線Hを基点にカバー基部3d1と対して上下に変形する。このため、カバー3dは更に、舌片部3d2にて、蓋体2の片開きに伴う変形を許容すると共に、このカバー3dの変形に対する復元力が与えられる。
【0033】
本形態の如く、カバー3dにスリットSを形成することで、蓋体2の片開きに伴う変形を許容すると共に、このカバー3dの変形に対する復元力を当該カバー3dに与えるようにすれば、蓋体2を滑らかな動作で片開きさせることができる。
【0034】
なお、本形態では、保持部3aのうち、外向き傾斜面3gの下端3g(e)は、図11(a)に示すように、カバー3dの先端に向かうに従って角度θ1で上側に傾斜するように構成されている。このように、外向き傾斜面3gの下端3g(e)に弱い傾斜を付ければ、保持部3aは後方でのみ、フランジ1a及ぶ外周縁2aを保持することになるため、蓋体2が片開きする際のカバー2dの動作がより良好になる。
【0035】
また、本形態では、図11(b)に示すように、蓋体2の上面が径方向外側に向かうに従って下向きに角度θ2で傾斜するように構成されている。この場合、蓋体2が変形し易くなるため、良好な片開きが実現できる。
【0036】
更に、本形態では、図6(a)にて、ストッパ3の一部を切り欠いて拡大して示すように、下側部位3bと上側部位3cとを繋ぐ側壁部位3kの内側に爪部3pを設け、この爪部3pを蓋体の外周縁2aの側面に引っ掛けることで、着脱可能に構成している。この場合、ストッパ3に対して一定の外力を加えなければ、横方向からのスライドによって外れないようにすることができる。
【0037】
更に、図12,13は、本発明の第5の形態である。本形態に係る、ストッパ3は、その保持部3aが、フランジ1aの下端1fに合さる下側部位3bと、この下側部位3bから蓋体2の外周縁2aの上端2fを越えて当該上端2fの上方から間隔を空けて回り込む上側部位3cとを有し、この上側部位3cから垂下する中足部位3mが当該下側部位3bと共にフランジ1a及び外周縁2aを保持する。
【0038】
保持部3aは、図12(a)に示すように、フランジ1a及び外周縁2aの縁に沿って延在する半円弧状の領域のうちの、左右及び後の3箇所に配置されている。また、中足部位3mは、図12(a)の破線で示すように、フランジ1a及び外周縁2aの縁に沿って延在する半円弧状に形成されている。これにより、蓋体2の片開きが可能になる。
【0039】
本形態も、容器1と蓋体2との間の圧力が上昇すると、蓋体2が片開きされる。これにより、容器1と蓋体2との間のガスが抜けることで容器1と蓋体2との間の圧力を減少させることができる。
【0040】
また、容器1と蓋体2との間の圧力が減少すると、中足部位3mが垂下する上側部位3bを前方に延在させることで当該カバー3dとしたことにより、蓋体2の片開きにより変形したカバー3dには、初期の位置に復帰させるような付勢力が生じる。これにより、容器1と蓋体2との間の圧力が減少すると、蓋体2は第1の形態と同様、自動的に閉じられることになる。
【0041】
加えて、本形態も、ガス抜きを蓋体2の片開きで行うことから、ガス透過性を有する部材を別途用いる必要がない。しかも、本形態も、容器1、蓋体2及びストッパ3の3パーツという少ない部品点数で構成することができる。
【0042】
従って、本形態によっても、気密性を確保しつつ内圧の上昇を抑えることができる。
【0043】
また、本形態も、保持部3aは、下側部位3bと上側部位3cとの間でフランジ1a及び外周縁2aを保持するため、ストッパ3は、フランジ1a及び外周縁2aを案内にして、図1の矢印で示すように、横方向からフランジ1a及び外周縁2aに沿ってスライドさせながら取り付けることができるが、下側部位3bの長さを調整することで爪部として構成することもできる。この場合、下側部位3bが外周縁2aに対する引っ掛かりにより着脱可能に係止されるので、ストッパ3としての着脱も可能になる。
【0044】
図14,15は、本発明の第6の形態である。本形態は、第5の形態の変形例であり、中足部位3mの下端3m(e)は、図13(a)に示すように、カバー3dの先端に向かうに従って角度θ3で上側に傾斜するように構成されている。このように、下端3m(e)に弱い傾斜を付ければ、保持部3aは後方でのみ、フランジ1a及ぶ外周縁2aを保持することになるため、蓋体2が片開きする際のカバー2dの動作がより良好になる。
【0045】
また、本形態は、上側部位3bを延在させてなるカバー3dに2つの平行なスリットSを形成することで、カバー3dを、保持部3aと繋がるカバー基部3d1と、折れ曲がり線Hを基点に変形及び復元可能に可動する舌片部3d2とで構成する。これにより、カバー3dは更に、舌片部3d2にて、蓋体2の片開きに伴う変形が許容されると共に、このカバー3dの変形に対する復元力が与えられる。
【0046】
上述したところは、本発明の好適な形態を示したものであるが、用途に応じて様々に設計変更することができる。例えば、保持部3aは、蓋体2の片開きが許容されるように、フランジ1a及び外周縁2aの縁に沿って延在する半円弧状の領域のうちの、少なくとも後方に配置されていればよい。また、各形態に採用された各構成はそれぞれ、互いに適宜組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、例えば、2剤を混合することで生成される毛染剤や揮発性のある内容物を充填する容器として用いることができる。
【符号の説明】
【0048】
1 容器
1a フランジ
1f フランジ下端
2 蓋体
2a 蓋体外周縁
2b 蓋体内周壁
2c 蓋体膨出部
2f 蓋体外周縁上端
3 ストッパ
3a 保持部
3b 下側部位
3c 上側部位
3d カバー
3d1 カバー基部
3d2 カバー舌片部
3e 段部
3f 段部平面
3g 段部外向き傾斜面
3h 段部内向き傾斜面
3i 指当て
3j 滑り止め用リブ
3k 側壁部位
3m 中足部位
3p 爪部
H 折り曲げ線
S スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の外側にフランジが形成された容器と、フランジに合さる外周縁を有し開口部の内側に嵌合する周壁が垂下する蓋体と、
蓋体の片開きによる開閉を可能にするストッパとを備え、
当該ストッパは、
容器のフランジ下端に合さる下側部位を有し、この下側部位から蓋体の外周縁上端に回り込む上側部位が当該下側部位と共に容器のフランジ及び蓋体の外周縁を保持する保持部と、蓋体の上側に配置されて当該蓋体の上面に接触するカバーとを備え、
前記保持部は、蓋体の片開きが許容されるように、容器のフランジ及び蓋体の外周縁の縁に沿って延在する半円弧状の領域のうちの、少なくとも後方に配置され、
保持部とカバーとの間は、蓋体が片開きするとき、この片開きに伴うカバーの変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与える段部を介して一体に連結されていることを特徴とする蓋体付き容器。
【請求項2】
開口部の外側にフランジが形成された容器と、フランジに合さる外周縁を有し開口部の内側に嵌合する周壁が垂下する蓋体と、
蓋体の片開きによる開閉を可能にするストッパとを備え、
当該ストッパは、
容器のフランジ下端に合さる下側部位と、この下側部位から蓋体の外周縁上端を越えて当該蓋体の外周縁上端の上方から間隔を空けて回り込む上側部位とを有し、この上側部位から垂下する中足部位が当該下側部位と共に容器のフランジ及び蓋体の外周縁を保持する保持部と、蓋体の上側に配置されて当該蓋体の上面に接触するカバーとを備え、
前記保持部は、蓋体の片開きが許容されるように、容器のフランジ及び蓋体の外周縁の縁に沿って延在する半円弧状の領域のうちの、少なくとも後方に配置され、
カバーは、蓋体が片開きするとき、この片開きに伴うカバーの変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与えるように、上側部位を延在させてなるものであることを特徴とする蓋体付き容器。
【請求項3】
請求項1又は2において、蓋体は、その中心に、上向きに凸となるように湾曲する膨出部を備えることを特徴とする蓋体付き容器。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、カバーは、蓋体の片開きに伴う変形を許容すると共に、このカバーの変形に対する復元力を当該カバーに与えるようにスリットが形成されたものであることを特徴とする蓋体付き容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−235193(P2010−235193A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−88141(P2009−88141)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】