虫吸引駆除装置

【課題】室内外の蝿・蚊等の虫の駆除は、殺虫剤の散布・直射、又は電熱殺虫機、粘着テープ等の使用、又、これらに誘引剤を併用し行っていた。しかし殺虫剤の散布等は、食品のある場所や人畜のいる場所での使用は制限され、又、電熱殺虫機や粘着テープによるもの、虫が罠にかかるのを待っていなければならなかった。
【解決手段】小型軽量で、かつ吸気に特化した吸気装置１に、ラッパ型ノズル９装着の伸縮式ホース７を接続吸気し、内蔵の虫受器１２で吸引された虫を受け殺虫し、蛇腹式排気ホース１４により床方向に排気する。この装置１により、周囲に不快感や害を与えず、飛翔中の虫や静止中の虫、更には蚊柱状態の虫も狙いを定め吸引駆除することを可能にする。更に、伸縮式ホース７とラッパ型ノズル９は、継ぎ手の接続管１６を使用し、既存の家庭用掃除機やハンディタイプの小型掃除機で、虫の吸引駆除することを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、空中を飛翔中、又は壁等に止まっている蝿・蚊等の虫を吸引し、駆除する装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、室内外の蝿・蚊等の虫の駆除は、殺虫剤の散布・直射、又は電熱殺虫機、粘着テープ等を使用し、又、これらに誘引剤を使用し行っていた。
【特許文献１】特開２００４−５７０７６公報
【特許文献２】特開２００６−３３３８５２公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
殺虫剤の散布等は、殺虫対象の虫以外のものにも散布されることから、食品等のある場所や人畜のいる場所等では使用を制限しなければならなかった。
【０００４】
電熱殺虫機や粘着テープ等では、目の前で飛んでいる虫が電熱殺虫機やテープに寄り付き、罠にかかるのを待っていなければならなかった。これは、誘引剤を使用したものであっても、同様である。
【０００５】
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものであり、薬剤を用いることなく、又、罠にかかるのを待つのでもなく、駆除したい虫を狙いを定めて積極的に、いつでもどこでも駆除することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
駆除対象となる虫を狙いを定め吸引装置により吸い取る。このため、吸引装置は小型で片手でスイッチのＯＮ・ＯＦ、その他の操作も可能な、かつ吸気に特化したものとする。
【０００７】
更に、吸気管は伸縮式パイプ先端に、先端部分を広く開口したラッパ型吸気ノズルを装着した吸気パイプを接続し吸引することにより、飛翔中の虫や壁に止まっている虫を捕らえやすい構造とする。
【０００８】
吸引した虫は、吸引装置内蔵の虫受器に受け、たたきつけ殺虫駆除する。
【０００９】
排気は、蛇腹式排気ホースで床方向に向け放出し、周囲に不快感を与えないものとする。
【００１０】
又、上記吸気ノズルを装着した吸気管は、継ぎ手としての接続管を使用することにより、既存の家庭用掃除機やハンディタイプの小型掃除機とも接続できるようにし、これらの掃除機を使用し吸気駆除できるようにする。
【発明の効果】
【００１１】
本発明は、空中を飛翔中、又は壁等に止まっている蝿・蚊等の虫を吸引し、駆除する装置であるが、小型軽量な吸引装置に先端部分を広く開口したラッパ型吸気ノズルを装着した伸縮式パイプの吸気管を接続し、吸気方向を瞬時に変更し定めることができ、駆除対象の虫に狙いを定めて駆除することが可能である。

更に、蛇腹型排気パイプが常に排気を床面に向けるためため、周囲の人に不快感を与えない。
【００１２】
薬剤の散布による駆除等とは違い、他に害を及ぼさず、又排気による不快感を与えないため、食事中の室内や、狭い自動車内、飲食店等、場所を問わずいつでも使用できる。
【００１３】
又、電熱殺虫機や粘着テープによる駆除等のように、罠にかかるのを待つのではなく、目障りな虫を積極的に狙いを定めて駆除できる。更に、蚊柱のように多数の虫が集中しているような場合、一網打尽に吸い取り駆除できる。
【００１４】
本発明は、上記のように、他に害や不快感を与えること無く、積極的速やかに虫を駆除することに多大の効果を発揮するものである。
【００１５】
更に、上記ラッパ型吸気ノズルに継ぎ手として接続管を使用することにより、既存の家庭用掃除機やハンディタイプの小型掃除機でも、虫を吸い取り駆除することを容易にできるという効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下、本発明の実施の形態を図１〜図３に基づいて説明する。
【００１７】
図において、１は吸気装置本体であり、材質は、モーター部・配線部等、個別に素材が必要な部分以外は、プラスチック・ポリエチレン・アルミ・ステンレス等、軽量の素材で構成し、２の部分で着脱し分割できる。
【００１８】
２は着脱部分であり、スクリュー式又はカセット式等の、ワンタッチで着脱可能な接続方式とし、この部分で１吸気装置本体を着脱させる。
【００１９】
３親指で操作できるON・OFスイッチを設置し、これを介し４通電線を経由し５吸気モーターに接続・稼動させ、６吸気ファンを回転させ吸気する。
【００２０】
７は伸縮式のホースで、８部分で太さの違うパイプを接続し、ストッパーを設備することにより出し入れし、長さの調節ができ、先端部分には９広口ラッパ型の吸気ノズルを１０部分ではめこみ装着し、１１伸縮式ホースの差し込み部分を１吸気装置本体に差し込み接続する。
【００２１】
１２は虫受器であり、空気の流出部分１３は細かい網目とし、この部分を通して吸気し、これにより吸入された虫は、網目にたたきつけられ殺虫される。
【００２２】
１２の虫受器は、スクリュー式又はカセット式のワンタッチで着脱できる接続方法とする。素材はプラスチック、ステンレス等の、錆び等の腐食が無く水切れのよいものを使用し、１本体から簡易に取り外し、容易に水洗浄でき、短時間で装着し再使用可能となる。
【００２３】
１４は排気ホースであり、蛇腹型パイプとし、自重で常に下方に垂れ下がることにより排気方向は常に下方床方向となり、１５部分で１本体と接続する。よって狭い室内、車内、飲食店等でも、自分や他の人に排気を当てることのないようにできる。
【００２４】

７伸縮式ホース９ラッパ型ノズルは独立し、各種既存の掃除機等の吸気口に合わせた継ぎ手としての接続管１６を使用することにより、既存の掃除機でも虫の吸引
駆除を可能とする。
【００２５】
以上のように本実施形態によれば、周囲の人や物に、害や不快感を与えることなく飛んでいる虫も止まっている虫も、更には蚊柱状態に集中している虫も吸引駆除する効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本件発明の吸気装置全体の側面図
【図２】本件発明の吸気ホース及び先端ノズルの側面図
【図３】本件発明の虫受器の側面図
【図４】本件発明の排気ホースの側面図
【符号の説明】
【００２７】
１吸気装置本体
２吸気装置着脱部
３ ON・OFFスイッチ
４通電線
５吸気モーター
６吸気ファン
７伸縮式ホース
８伸縮式ホース連接部
９ラッパ型吸気ノズル
10 ラッパ型吸気ノズル差込部
11 伸縮式ホースの吸気装置本体差込部
12 虫受器
13 虫受器網目部分
14 蛇腹型排気ホース
15 排気ホース連接部
16 継ぎ手接続管

【特許請求の範囲】
【請求項１】
一端に、虫吸引用のラッパ型広口ノズルを装着した伸縮式吸気ホースを連接し、他端に、蛇腹式の排気ホースを連接した吸気装置本体内に、虫受器、モーター連動の吸気ファンを設け、前記モーターに一端を連結した通電線を、吸気装置本体の外部に設置した、ON・ＯＦスイッチに連結したことを特徴とする、虫吸引駆除装置。
【請求項２】
吸気装置が吸入した空気を、自重により常に床方向に垂れ下がり排気する、蛇腹式排気ホースを装備した請求項１の虫吸引駆除装置。

【図１】