説明

蛇行細管体

【目的】 全体を薄形にしてプリント基板等への貼り付けを容易にし、高効率の熱交換特性を得られるようにした蛇行細管体を提供する。
【構成】 複数の細孔1を有する押出偏平管2と、この押出偏平管2の両端に接合されるヘッダ3とで主要部を構成する。押出偏平管3は、ヘッダ3に隣接する細孔1の隔壁における1つおきの端部近傍部に、細孔1を蛇行状に連通する連通口7を形成する。ヘッダ3は、押出偏平管2の外周肉部を残して設けられる切欠段部8に挿入され、ろう付け等によって接合される。この際、ヘッダ3の外周面は押出偏平管2の外周面より内方に位置するように接合される。これにより、押出偏平管2とヘッダ3との接合を確実にすることができ、また、全体を薄形にしてプリント基板等への貼り付けを容易にし、高効率の熱交換特性を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は蛇行細管体に関するもので、更に詳細には、例えばヒートパイプに使用される蛇行細管体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、発熱量の多い半導体等の冷却用として密閉型蛇行細管体の細い通路内に冷媒を密封したヒートパイプが使用されている。この種の蛇行細管体の1つとして、薄板に切削により連続した細い蛇行状の溝を成形し、薄板に別の板をろう付けすることにより形成したもの(日経メカニカル誌 1994.5.30 8〜9頁参照)が知られている。このように形成される蛇行細管体はループ型細管ヒートパイプとして用いられ、従来の直管タイプより格段に高い放熱性を有している。
【0003】しかしながら、この種の板状蛇行細管体は、高さを低くすることができるが、精密な切削加工を要するため、製造コストが高くなり、更には、全通路に亘ってろう材の流れ込みによる通路の閉塞の虞れがあり、熱交換効率が損なわれるという問題があった。
【0004】そこで、出願人は鋭意研究した結果、上記問題を解決すべく多数の細孔を有する押出偏平管の両端部にヘッダを接合し、かつ、押出偏平管の細孔の隔壁又はヘッダの少なくとも一方に連通口を設けて細孔を蛇行状に連通させた蛇行細管体を開発した(特願平6−315621号)。この蛇行細管体によれば、同一平面状に細い蛇行通路を形成することができるため、蛇行曲げ半径を極めて小径にすることができ、全体の高さを低くすることができる。また、押出偏平管とヘッダとをろう付けにより接合することができるので、ろう材の使用量を少なくすることができると共に、ろう材の流入による細孔の閉塞を無くすことができる。したがって、高効率の熱交換特性が得られると共に、製造コストの低廉化が図れるなどの効果を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のように形成される蛇行細管体は、図6(a)に示すように、押出偏平管aの両端部にヘッダbを接合する際、押出偏平管aの細孔cを確実に閉塞させるために、ヘッダbをキャップ状に形成して、押出偏平管aの端部に接合している。
【0006】しかしながら、上記蛇行細管体を用いて半導体素子を冷却する場合、例えば、半導体素子を取り付けるか、あるいは、半導体素子に近接させた位置で蛇行細管体をプリント基板上に貼り付けることによって、半導体素子の発熱を抑制することができるのであるが、ヘッダbが押出偏平管aの外周部を覆う構造であると、プリント基板上に面一に貼り付けることができないという問題がある。
【0007】蛇行細管体をプリント基板に貼り付けたい場合には、図6(b)に示すように、半導体素子dを取り付けた蛇行細管体の押出偏平管aの裏面に補助部材fを介在させてプリント基板eに貼り付ける必要がある。しかし、このような構造とすると、貼り付けに手間がかかるばかりか、全体の厚みが増大して、スペースの有効利用が図れないという不都合が生じる。また、蛇行細管体を半導体素子dに近接して使用する場合には、蛇行細管体とプリント基板eとの間に介在する補助部材fによって蛇行細管体の熱交換特性が損なわれるという問題もある。
【0008】この発明は上記事情に鑑みなされたもので、押出偏平管とヘッダとの接合を確実に接合でき、かつ全体を薄形にしてプリント基板等への貼り付けを容易にし、高効率の熱交換特性を得られるようにした蛇行細管体を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、この発明の第1の蛇行細管体は、複数の細孔を有する押出偏平管と、この押出偏平管の両端に接合されるヘッダとを具備し、 上記押出偏平管は、上記ヘッダに隣接する細孔の隔壁における1つおきの端部近傍部に、細孔を蛇行状に連通する連通口を形成し、 上記ヘッダは、上記押出偏平管の外周肉部を残して設けられる切欠段部に挿入接合され、かつ、このヘッダの外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置してなるものである(請求項1)。
【0010】また、この発明の第2の蛇行細管体は、複数の細孔を有する押出偏平管と、この押出偏平管の両端に接合されるヘッダとを具備し、 上記押出偏平管は、上記ヘッダに隣接する細孔の隔壁における1つおきの端部近傍部に、細孔を蛇行状に連通する連通口を形成し、 上記ヘッダは、押出偏平管の端部側の外周肉部を残して設けられる外方切欠段部に挿入接合されると共に、その外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置する外部ヘッダ体と、上記押出偏平管の両側の細孔の隔壁以外に設けられた内方切欠段部に挿入接合される内部ヘッダ体とで構成され、上記外部ヘッダ体と内部ヘッダ体とが共働して上記押出偏平管の両側の細孔同士を連通する連通路を形成してなるものである(請求項2)。
【0011】この発明において、上記押出偏平管をアルミニウム合金製押出し形材にて形成する方が好ましい(請求項3)。また、上記押出偏平管とヘッダとの接合は、溶接、ろう付けあるいは接着等任意でよいが、好ましくは押出偏平管とヘッダとを非腐食性フラックスを有するろう付けにて接合する方がよい(請求項4)。この場合、非腐食性フラックスを、押出偏平管とヘッダのうちの少なくとも一方に予め塗布しておく方が好ましい(請求項5)。
【0012】
【作用】請求項1記載の蛇行細管体によれば、押出偏平管のヘッダに隣接する細孔の隔壁における1つおきの端部近傍部に、細孔を蛇行状に連通する連通口を形成することにより、同一平面状に細い蛇行通路を形成することができ、細管パイプ曲げの場合のような曲げ半径限界は事実上存在せず、蛇行曲げ半径を極めて小径にすることができる。また、ヘッダを押出偏平管の外周肉部を残して設けられる切欠段部に挿入接合することにより、押出偏平管とヘッダとの接合を確実に接合することができる。また、ヘッダの外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置させることにより、全体の厚みを薄くすることができると共に、例えばプリント基板等への貼り付けを面一にかつ容易にすることができる。
【0013】また、この発明の蛇行細管体は、押出偏平管とヘッダとを接合することにより成形できるので、ろう材量を少なくして容易に成形することができ、ろう材の流入による細孔の閉塞の虞れがなく、高効率の熱交換特性を得ることができる。
【0014】請求項2記載の蛇行細管体によれば、ヘッダを、押出偏平管の端部側の外周肉部を残して設けられる外方切欠段部に挿入接合されると共に、その外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置する外部ヘッダ体と、押出偏平管の両側の細孔の隔壁以外に設けられた内方切欠段部に挿入接合される内部ヘッダ体とで構成し、外部ヘッダ体と内部ヘッダ体とが共働して押出偏平管の両側の細孔同士を連通する連通路を形成することにより、細孔を無端状に連通させることができるので、細孔内に封入された冷媒が一側端側の細孔から各細孔内を蛇行状に熱移動した後、他側端側の細孔からヘッダ側の連通路を介して一側端側の細孔に循環移動することができる。したがって、冷媒の滞りがなくなり、冷媒の熱移動による熱交換効率の向上を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】◎第一実施例図1はこの発明の蛇行細管体の第一実施例の一部を断面で示す概略図及びそのA−A断面図、図2は蛇行細管体の側面図及びそのB−B,C−C断面図である。
【0017】この発明の蛇行細管体は、複数の細孔1を有する押出偏平管2と、この押出偏平管2の両端部に接合されるヘッダ3とで主要部が構成されている。この場合、押出偏平管2の1つの細孔部に設けられた冷媒封入管4を介して細孔1内に冷媒が封入されるように構成されている。
【0018】上記押出偏平管2は、アルミニウム合金製押出形材にて形成されている。この押出偏平管2の一端側は、冷媒封入管4を構成する任意の1つの細孔部(図面では上端側の細孔部を示す)を残してその他の細孔部は切り欠かれ、その切欠部5及び切欠部5と反対側の端部において、押出偏平管1の外周の肉厚部を残して切欠段部8が設けられている。また、細孔1の隔壁6におけるヘッダ3側近接部端部の1つおきに図2(b)に示すような連通口7が切り欠かれて、細孔1が蛇行状に連通されている。なお、連通口7は細孔1の隔壁6の幅方向の一部を切り欠くものである必要はなく、図2(b)に想像線で示すように、隔壁6の幅全域を切り欠いたものであってもよい。
【0019】上記ヘッダ3は、押出偏平管2に設けられた切欠段部8の内周面より若干小さい外周輪郭を有する例えばアルミニウム合金製の部材にて形成されている。このヘッダ3が押出偏平管2の両端に設けられた切欠段部8内に挿入接合されて細孔1が蛇行状に連通され、この状態で、冷媒封入管4を介して冷媒が細孔1内に封入された後、冷媒封入管4の開口が溶接Wによって閉塞されて蛇行細管体が成形される。したがって、押出偏平管2とヘッダ3とを確実に接合することができ、また、ヘッダ3の外周が押出偏平管2の外周面より内方に位置するので、全体が薄形で面一な蛇行細管体を形成することができる。
【0020】上記のように形成される押出偏平管2とヘッダ3とを接合するには、溶接,ろう付けあるいは接着のいずれでもよく、例えばろう付けにより接合する場合には、押出偏平管2とヘッダ3とを非腐食性フラックス例えばKF+AlF3あるいはKAlF4,K3AlF6,K2AlF5・H2Oの単独物質あるいはこれらの混合物等を有するフラックスにて接合する方が好ましい。この場合、非腐食性フラックスを、予め押出偏平管2とヘッダ3のうちの少なくとも一方に予め塗布しておく方が望ましい。材質がアルミニウム合金である場合は、非腐食性フラックスとして、例えばSiとフラックス(KAlF4+K3AlF6)の混合物を接合する金属表面に予め塗布しておく方が好ましい。
【0021】このように押出偏平管2とヘッダ3とをろう付けにより接合することにより、ろう材量を少なくして容易に蛇行細管体を成形することができ、ろう材の流入による細孔の閉塞の虞れがなく、高効率の熱交換特性を得ることができる。
【0022】上記のように構成されるこの発明の蛇行細管体によれば、細管パイプ曲げの場合のような曲げ半径限界は事実上存在しないので、蛇行曲げ半径を極めて小径にすることができる。例えば細孔1の隔壁6の厚さの1/2(具体的には0.1mm)の蛇行曲げ半径を実現することができる。また、押出偏平管2では直径1mm以下例えば直径0.3mmの細孔を形成することができる。したがって、全体の高さを低くすることができ、かつ高効率の熱交換特性を得ることができる。
【0023】なお、上記実施例では、押出偏平管2の端部を切り欠いて細孔部の1つを冷媒封入管4を形成したが、必しも冷媒封入管4を設ける必要はなく、ヘッダ3の一部に冷媒封入口を設けるようにしてもよい。
【0024】◎第二実施例図3はこの発明の蛇行細管体の第二実施例の側面図、そのD−D,E−E断面図である。
【0025】第二実施例は押出偏平管2とヘッダ3との接合を更に確実に行えるようにした場合である。すなわち、ヘッダ3を、切欠段部8内に挿入接合される内方接合部3aと、押出偏平管2の端面に接合される外方接合部3bとからなる断面ハット状に形成した場合である。このように、ヘッダ3を断面ハット状に形成することにより、押出偏平管2との接合面積を増大させることができるので、上記第一実施例の場合よりも更に確実に押出偏平管2とヘッダ3との接合を確実にすることができる。
【0026】なお、第二実施例において、その他の部分は上記第一実施例と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0027】◎第三実施例図4はこの発明の蛇行細管体の第三実施例の要部断面図及びそのF−F断面図である。第三実施例は、押出偏平管2の両側の細孔1同士を連通させることにより、冷媒を循環させて熱交換効率を更に向上させるようにした場合である。
【0028】第三実施例において、上記押出偏平管3に、端部側に外周肉部を残して外方切欠段部8aが設けられると共に、この外方切欠段部8aの内方側に連ねて押出偏平管2の両側の細孔1の隔壁6以外を切り欠いて内方切欠段部8bが設けられている。また、押出偏平管2の隔壁6の1つおきには、上記第一実施例と同様に連通口7が設けられて、細孔1が蛇行状に連通されている。
【0029】一方、ヘッダ3は、外方切欠段部8aに挿入接合されると共に、その外周面が押出偏平管3の外周面より内方に位置する外部ヘッダ体31と、押出偏平管3の両側の細孔1の隔壁6以外に設けられた内方切欠段部8bに挿入接合される内部ヘッダ体32とで構成されている。なおこの場合、外部ヘッダ体31を上記第二実施例のヘッダ3と同様に断面ハット状に形成してもよい。
【0030】上記のように押出偏平管2とヘッダ3を構成することにより、押出偏平管2の内方切欠段部8bに内部ヘッダ体32を挿入接合し、外方切欠段部8a内に外部ヘッダ体31を挿入接合して、押出偏平管2の細孔1を閉塞すると共に、内部ヘッダ体32と外部ヘッダ体31とが共働して押出偏平管2の両側の細孔1同士を連通する連通路30を形成することができる。
【0031】なお、外部ヘッダ体32には、冷媒封入口4aが設けられており、この冷媒封入口4aを介して細孔1内に冷媒が封入された後、溶接W等によって冷媒封入口4aは閉塞されるようになっている。
【0032】上記のように構成される第三実施例の蛇行細管体によれば、細孔1を無端状に連通させることができるので、細孔1内に封入された冷媒が一側端側の細孔1から各細孔1内を蛇行状に熱移動した後、他側端側の細孔1からヘッダ側の連通路30を介して一側端側の細孔1に循環移動することができる。したがって、冷媒の滞りがなくなり、冷媒の熱移動による熱交換効率の向上を図ることができる。
【0033】上記のように構成されるこの発明の蛇行細管体はヒートパイプとして使用され、例えば図5に示すように、プリント基板10の表面に貼り付けて使用される。この際、蛇行細管体に半導体素子20を取り付けるか、あるいは、蛇行細管体の近傍位置のプリント基板10上に半導体素子20を取り付けることにより、半導体素子20からの放熱を蛇行細管体で吸収冷却して、半導体素子20の熱による機能低下を防止することができる。
【0034】上記実施例では、この発明の蛇行細管体をプリント基板10に貼り付けて、半導体素子20の冷却用として説明しているが、これ以外にもこの発明の蛇行細管体をその他の発熱する機器等の冷却用としても使用可能である。
【0035】
【発明の効果】この発明の蛇行細管体によれば、押出偏平管のヘッダに隣接する細孔の隔壁における1つおきの端部近傍部に、細孔を蛇行状に連通する連通口を形成することにより、同一平面状に細い蛇行通路を形成することができると共に、蛇行曲げ半径を極めて小径にすることができる。また、ヘッダを押出偏平管の外周肉部を残して設けられる切欠段部に挿入接合するので、押出偏平管とヘッダとの接合を確実に接合することができる。また、ヘッダの外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置させるので、全体の厚みを薄くすることができると共に、補助部材を用いることなく例えばプリント基板等への貼り付けを面一にかつ容易にすることができる。
【0036】また、この発明の蛇行細管体によれば、押出偏平管とヘッダとを接合することにより成形できるので、ろう材量を少なくして容易に成形することができ、ろう材の流入による細孔の閉塞の虞れがなく、高効率の熱交換特性を得ることができる。
【0037】また、この発明の蛇行細管体によれば、ヘッダを、押出偏平管の端部側の外周肉部を残して設けられる外方切欠段部に挿入接合されると共に、その外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置する外部ヘッダ体と、押出偏平管の両側の細孔の隔壁以外に設けられた内方切欠段部に挿入接合される内部ヘッダ体とで構成し、外部ヘッダ体と内部ヘッダ体とが共働して押出偏平管の両側の細孔同士を連通する連通路を形成することにより、細孔を無端状に連通させることができるので、細孔内に封入された冷媒を循環移動することができ、冷媒の滞りをなくして冷媒の熱移動による熱交換効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の蛇行細管体の第一実施例の一部を断面で示す概略図(a)及びそのA−A断面図(b)である。
【図2】第一実施例の蛇行細管体の側面図(a)、そのB−B断面図(b)及びC−C断面図(c)である。
【図3】この発明の蛇行細管体の第二実施例の側面図(a)、そのB−B断面図(b)及びC−C断面図(c)である。
【図4】この発明の蛇行細管体の第三実施例の要部断面図(a)及びそのF−F断面図(b)である。
【図5】この発明の蛇行細管体の一使用例を示す斜視図である。
【図6】従来の蛇行細管体の一部断面図(a)及びその使用状態の側面図(b)である。
【符号の説明】
1 細孔
2 押出偏平管
3 ヘッダ
6 隔壁
7 連通口
8 切欠段部
8a 外方切欠段部
8b 内方切欠段部
30 連通路
31 外部ヘッダ体
32 内部ヘッダ体

【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の細孔を有する押出偏平管と、この押出偏平管の両端に接合されるヘッダとを具備し、上記押出偏平管は、上記ヘッダに隣接する細孔の隔壁における1つおきの端部近傍部に、細孔を蛇行状に連通する連通口を形成し、上記ヘッダは、上記押出偏平管の外周肉部を残して設けられる切欠段部に挿入接合され、かつ、このヘッダの外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置してなる、ことを特徴とする蛇行細管体。
【請求項2】 複数の細孔を有する押出偏平管と、この押出偏平管の両端に接合されるヘッダとを具備し、上記押出偏平管は、上記ヘッダに隣接する細孔の隔壁における1つおきの端部近傍部に、細孔を蛇行状に連通する連通口を形成し、上記ヘッダは、押出偏平管の端部側の外周肉部を残して設けられる外方切欠段部に挿入接合されると共に、その外周面が押出偏平管の外周面より内方に位置する外部ヘッダ体と、上記押出偏平管の両側の細孔の隔壁以外に設けられた内方切欠段部に挿入接合される内部ヘッダ体とで構成され、上記外部ヘッダ体と内部ヘッダ体とが共働して上記押出偏平管の両側の細孔同士を連通する連通路を形成してなる、ことを特徴とする蛇行細管体。
【請求項3】 請求項1又は2記載の蛇行細管体において、押出偏平管をアルミニウム合金製押出し形材にて形成してなることを特徴とする蛇行細管体。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の蛇行細管体において、押出偏平管とヘッダとを非腐食性フラックスを有するろう付けにて接合してなることを特徴とする蛇行細管体。
【請求項5】 請求項4記載の蛇行細管体において、非腐食性フラックスを、押出偏平管とヘッダのうちの少なくとも一方に予め塗布してなることを特徴とする蛇行細管体。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開平8−200975
【公開日】平成8年(1996)8月9日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−26207
【出願日】平成7年(1995)1月20日
【出願人】(000004743)日本軽金属株式会社 (627)