説明

蛍光ランプ及び照明器具

【課題】発光管の支持強度を向上できるとともに、それに伴う点灯装置の温度上昇を抑制できる蛍光ランプを提供する。
【解決手段】蛍光ランプ1は、ベース部12及びベース部12から突設された一対の筒部13を有したホルダ11を備える。ホルダ11に、電極が夫々封装された一対の管端部2bを有する発光管2を支持する。この支持において、筒部13に管端部2bが夫々貫通されるとともに電極がベース部12から離れて位置された状態に、管端部2bをホルダ11に固着する。ベース部12及び筒部13のうちの少なくとも筒部13を金属製とする。筒部13のベース部12に対する突出長さをベース部12と電極との離間距離より短くする。ホルダ11にカバー17を取付け、更に、このカバー17に口金21を取付ける。発光管2を点灯させる点灯装置25を、ホルダ11、カバー17、及び口金21で囲まれた空間Sに収容したことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光管の管端部が金属製のホルダに支持された蛍光ランプ、及びこのランプを備える照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂製のカバー部材の一端部に口金を取付け、カバー部材の他端部にホルダを取付け、このホルダに螺旋状の発光管を支持するとともに、この発光管を点灯させる点灯装置をカバー部材に内蔵し、更にホルダに発光管を覆うグローブを取付けた電球形蛍光ランプが、従来技術として知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この従来技術で、ホルダは金属製であり、一対の支持孔を有している。これらの支持孔に発光管が有した一対の管端部が個別に貫通されていて、管端部はシリコーン樹脂等の耐熱性接着剤によりホルダに固定されている。管端部にはフィラメント電極がステムシールによって封装されている。
【0004】
この従来技術に係る蛍光ランプは、ホルダが金属製であるので、ホルダが樹脂製である場合のように発光管の管端部の温度上昇を原因として、ホルダの変色や変形がない点で優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−4398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術に係る蛍光ランプの金属製ホルダは、略円盤状の浅い器形状であり、その盤状面をなす上面に一対の支持孔が開口されていて、これらの支持孔に既述のように発光管の管端部が接着により固定されている。
【0007】
そのため、ホルダに対する発光管の支持強度が十分ではなく、輸送時等において発光管がぐらつき易いとともに、使用者が蛍光ランプを取り扱う際にも発光管がぐらついて不安感を与え易いことがある、という課題がある。
【0008】
又、カバー部材に内蔵された点灯装置は、回路基板に複数の電気部品を装着してなるが、この点灯装置への発光管からの熱的影響を極力抑制できるようにすることが、点灯装置の寿命を長く維持する上で好ましい。
【0009】
したがって、本発明の目的は、発光管の支持強度を向上できるとともに、それに伴う点灯装置の温度上昇を抑制できる蛍光ランプ及び照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明の蛍光ランプは、電極が夫々封装された一対の管端部を有する発光管と;ベース部及びこのベース部から突設された一対の筒部を有し、これら筒部に前記管端部が夫々貫通されるとともに前記電極が前記ベース部から離れて位置された状態に前記管端部を固着して前記発光管を支持するホルダであって、前記ベース及び筒部のうちの少なくとも前記筒部が金属製であるとともに、前記ベース部に対する前記筒部の突出長さを前記ベース部と前記電極との離間距離より短くした前記ホルダと;このホルダに取付けられたカバーと;このカバーに取付けられた口金と;前記ホルダ、カバー、及び口金で囲まれた空間に収容されて前記発光管を点灯させる点灯装置と;
を具備することを特徴としている。
【0011】
本発明で、発光管は、一方の直管バルブの一対の管端部を除く中間部を曲げて例えば螺旋状に形成したものである。本発明で、ホルダは、全体が金属の一体成型品であることが好ましいが、夫々別成形されたベース部及び一対の筒部を、熱的に結合されるように溶接その他の接合手段により接合してなるホルダであってもよく、若しくは、金属からなる一対の筒部を合成樹脂製のベース部にインサート成形してなるホルダであってもよい。本発明で、ホルダが金属の一体成型品である場合、例えばアルミニウム合金のダイキャスト製品でもアルミニウム合金板をプレス成形したものであってもよい。又、本発明で、ホルダの金属部位をなす金属材料は、アルミニウム若しくはその合金等のように熱伝導率が高く安価でかつ軽量な金属であることが好ましいが、銅及びその合金、又は鉄及びその合金等でもよく、合成樹脂に比較して熱伝導性が良好な全ての金属を使用可能である。
【0012】
本発明で、ベース部に対する筒部の突出長さをベース部と電極との離間距離より短くする場合、筒部の先端部が電極を覆わない長さであれば、可能な限り長い方が発光管の支持性能と放熱性能をより向上できる点で好ましい。特に、電極とこの電極を支持するリード線が貫通されたステム部の先端(電極側の端)との間に、筒部の先端を位置させることは、筒部によりステム部の視認を妨げることができる点でも好ましい。
【0013】
又、本発明で、点灯装置には、インバータ回路を含んでいて、ランプ寿命末期に電極が切れると同時にインパータ回路の発振が停止する構成の点灯装置を用いることができる。この他に点灯装置としては、インバータ回路とともに電極に並列な負抵抗サーミスタ素子を含んでいて、ランプが点灯されて温度が上昇した状態では負抵抗サーミスタ素子を経由してインバータ回路への通電が継続される構成の点灯装置を用いることができる。後者の構成の点灯装置は、点灯中における電極を原因とする電力損失を減らすことができ、それに応じてランプの明るさを向上できる点で好ましい。
【0014】
更に、本発明の蛍光ランプは、発光管を覆うグローブは備えていてもいなくても差し支えない。グローブを備えずに発光管が視認される構成とした蛍光ランプは、グローブによる明るさの損失がない点で好ましく、又、グローブを備える構成とした蛍光ランプは、発光管をホルダに固定するための接着剤が劣化して、粉状になって落下することがあっても、それをグローブ内に止めることができる点で好ましい。
【0015】
請求項1の発明によれば、発光管の管端部が固定されるホルダが筒部を有しており、この筒部に管端部が貫通されているので、筒部によって発光管の支持強度を向上でき、発光管が不用意にぐらつくことを抑制できる。発光管の管端部を覆ったホルダの筒部は金属製であるので、管端部が異常発熱をした場合にも、その熱によって筒部が変色及び変形することがない。更に、筒部は電極を覆い隠さない長さに形成されているので、点灯中に、電極から放射される熱で筒部が加熱され難い。これとともに、筒部の熱はその外周面から放出されるので、筒部の熱が空間内の点灯装置に波及することが抑制されるに伴い、点灯装置の温度が上がり過ぎないようにできる点で好ましい。
【0016】
又、前記課題を解決するために、請求項2に係る発明の照明器具は、請求項1に記載の蛍光ランプと;この蛍光ランプが装着される器具本体と;を具備することを特徴としている。
【0017】
この請求項2の発明によれば、請求項1の発明の作用を有する蛍光ランプを備えた照明器具を提供できる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明の蛍光ランプによれば、発光管の支持強度を向上できるとともに、それに伴う点灯装置の温度上昇を抑制できる、という効果がある。
【0019】
請求項2に係る発明の照明器具によれば、この器具が備えた蛍光ランプの発光管の支持強度を向上できるとともに、それに伴う点灯装置の温度上昇を抑制できる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態に係る蛍光ランプを示す正面図である。
【図2】図1の蛍光ランプを一部切欠いた状態で示す正面図である。
【図3】図1の蛍光ランプを一部切欠いた状態で示す側面図である。
【図4】(A)は図1の蛍光ランプが備えたホルダを示す正面図である。(B)は同ホルダを示す断面図である。(C)は同ホルダを示す裏面図である。
【図5】図1の蛍光ランプの一部を拡大して示す断面図である。
【図6】図1の蛍光ランプを備えた本発明の一実施形態に係る照明器具を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図6を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1〜図3中符号1は一実施形態に係る蛍光ランプを示している。この蛍光ランプ1は、発光管2と、ホルダ11と、カバー17と、口金21と、点灯装置25と、絶縁部材28を具備している。
【0023】
発光管2は、一本の直管状ガラス管の中央領域を頂部2a(図3参照)とし、この頂部2aの反対側に一対の管端部2bを有していて、これら管端部2bを除いた発光管2の中間部が螺旋状に形成されている。がラス管の内面に図示しない蛍光体層が形成されており、このガラス管を有した発光管2内に放電媒体である希ガスが封入されている。
【0024】
螺旋状をなす発光管2の成形は、一本の直管状ガラス管を、加熱軟化させた状態で略二等分するように屈曲して頂部を形成し、更に、この屈曲されたガラス管を、螺旋状に形成された溝を有する成形型に沿わせて巻き付けることにより形成する。それにより、一対の管端部2bが、発光管2の中心軸線に夫々平行で上下方向に延びるように形成される。
【0025】
これら管端部2bは電極封止端部を形成している。すなわち、図5で代表するように、前記ガラス管の端に融着されてこの端を閉じた封止ガラス3を備え、この封止ガラス3はステム部3aを有している。ステム部3aには、二本のリードワイヤ4が気密に貫通されていて、管端部2bの内側に導出されたリードワイヤ4のインナーリード部間にわたって電極として例えばフィラメント電極5が支持されている。したがって、発光管2の管端部2bにはフィラメント電極5が封装されている。なお、図5中符号6は、ステム部3aから一体に連続してガラス管の外部に突出された排気管を示している。
【0026】
ホルダ11は金属製例えばアルミニウム合金のダイキャスト製品からなる。このホルダ11は、図4(A)〜(C)等に示すようにベース部12と、このベース部12から一体に突設された一対の筒部13及び一対の環状部14とを有している。
【0027】
図4(A)〜図4(C)に示すようにベース部12は、平らな基板部位12aとこの部位の周縁から裏側に折れ曲がった周壁部位12bとから略円盤形状の浅い器形状に形成されている。
【0028】
一対の筒部13は、円筒状で、ベース部12の中心からずれてベース部12の基板部位12aに突設されている。これらの筒部13のベース部12に対する長さを図5に符号Aで示す。
【0029】
環状部14は、筒部13より大径であり、ベース部12の基板部位12aの裏面に突設されている。環状部14は筒部13に対し同心円となる配置で設けられていて,その中央部に筒部13が開口されている。これらの環状部14の突出高さは図5に示すようにベース部12の周壁部位12bの突出高さBより短い。
【0030】
このホルダ11に発光管2の管端部2bが固定されている。詳しくは、一対の管端部2bが、ベース部12の基板部位12aを貫通する状態に、筒部13が突出された側から夫々の筒部13に挿入されていて、各筒部13の基板部位12aに対する開口と管端部2bとの間にベース部12の裏側から塗布された図示しない接着剤により、管端部2bがホルダ11に接着して固定されている。接着剤には、シリコーン樹脂又はセメント若しくはこれらの双方を用いることができる。環状部14は、接着剤の広がりを防止する堤防として用いられている。
【0031】
こうしてホルダ11に固定された発光管2のフィラメント電極5とホルダ11の各部との位置関係を図5で代表して示す。つまり、フィラメント電極5はベース部12の基板部位12aから筒部13の突出方向に離れて位置されている。基板部位12aに対するフィラメント電極5の離間距離を図5中符号Cで示す。これとともに、筒部13の長さA、つまり、ベース部12の基板部位12aに対する筒部13の突出高さは、前記離間距離Cより短い。それにより、筒部13の先端が、例えばステム部3aの先端とフィラメント電極5との間の高さに配置されている。このような配置は、筒部13がフィラメント電極5の熱を受けることを抑制できるとともに、ステム部3aが後述のように異常発熱をした場合に、このステム部3aの視認を妨げることができる利点がある。
【0032】
カバー17は、耐熱性を有する合成樹脂製の成形体であって、ホルダ11の周壁部位12bの外周に例えば螺合する等によりホルダ11に取付けられている。このカバー17のホルダ11と反対側の部位は縮径されていて、この縮径された部位に口金21が取付けられている。
【0033】
図2及び図3に示すように点灯装置25と絶縁部材28が、ホルダ11、カバー17、及び口金21で囲まれた空間Sに収容されている。点灯装置25は、回路基板25aに、発光管2を発光させる点灯回路を構成する各種の回路部品25bを実装して形成されている。
【0034】
この点灯回路は、例えば高周波を発生するインバータ回路とともに負抵抗サーミスタ素子を含んでいる。負抵抗サーミスタ素子は、フィラメント電極5の夫々に並列に接続されている。そのため、点灯装置25では、蛍光ランプ1が点灯されて温度が上昇した状態では、負抵抗サーミスタ素子を経由してインバータ回路への通電が継続される。このように点灯装置25は、フィラメント電極5を蛍光ランプ1の点灯時に予熱しない構成であるため、点灯中におけるフィラメント電極5での電力損失を減らすことができ、それに応じて蛍光ランプ1の明るさを向上させることができる。
【0035】
点灯装置25は、その回路基板25aが蛍光ランプ1の中心軸線と平行となるように縦に配設されている。この点灯装置25は、図示しないリード線を介して口金21に電気的に接続されているとともに、リードワイヤ4の前記空間Sに導出されたアウタリード部に図示しないリード線を介して電気的に接続されている。
【0036】
絶縁部材28は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の電気絶縁性でかつ耐熱性合成樹脂により、前記ホルダ11が有したベース部12の内周面の形状に見合った形状でかつ上下面が開口された筒状に形成されていて、ベース部12内にその裏側から嵌合するように配設されている。したがって、この絶縁部材28により、点灯装置25の点灯回路を金属製のホルダ11に対して電気絶縁することができる。
【0037】
以上の構成の蛍光ランプ1は、その発光管2の管端部2bが固定されるホルダ11が有した筒部13に、管端部2bが貫通されているので、筒部13によって発光管2の支持強度を向上できる。そのため、蛍光ランプ1の輸送時などに発光管2がその固定箇所を起点にして不用意にぐらつくことを抑制することができるとともに、同様の理由からランプ交換を使用者等が行う際に発光管2がぐらつき難いので、使用者等に不安感を与えないようにできる。
【0038】
なお、ホルダ11に対する発光管2の固定を、ホルダ11の裏側から接着するだけではなく、ホルダ11の表側つまり筒部13の先端側において、この筒部13と管端部2bとの間に隙間に接着剤を塗布して接着する構成、又は、筒部13の内面全体に接着剤を塗布して管端部2bを接着する構成とすることも可能である。こうした構成を採用した場合には、更に、筒部13による発光管2の支持強度を向上することができる。また、ホルダ11の表側である筒部13の先端側に、シリコーン樹脂の接着剤を塗布するとともに、ホルダの裏側と管端部との間に、セメントからなる接着剤を塗布することで、発光管2の支持強度をより向上することができるとともに、シリコーン樹脂の接着剤が点灯中の熱や紫外線を受けることなどにより粉状に劣化すること等も抑制できる。
【0039】
次に、図6を参照して前記構成の蛍光ランプ1を光源としたタウンライト式の照明器具31を説明する。
【0040】
この照明器具31は、器具本体32と、反射体33と、ランプソケット34と、前記蛍光ランプ1を具備している。器具本体32は、下面に開口部32aを有する金属製のケースからなり、その内側上部にソケット取付け台35を有している。このソケット取付け台35にランプソケット34が下向きに取付けられている。この器具本体32は例えば店舗等の天井面Dに設置されている。
【0041】
反射体33は、金属製であって、ソケット取付け台35の下側に位置して器具本体32に取付けられている。この反射体33の下部は開口部32aに嵌合されており、この下部は出射口として開口されている。反射体33の上面中央部にランプソケット34が通されている。蛍光ランプ1は、前記出射口を通してランプソケット34にその下側から口金21をねじ込んで取付けられている。それにより、蛍光ランプ1は、口金21を上向きにし、かつ、発光管2の頂部2aを下向きにして、反射体33の内側に配設されている。
【0042】
照明器具31の蛍光ランプ1が点灯されることにより、その発光管2から放射された光のうちで、反射体33で反射されることなくこの反射体33の出射口を直接通って出射された光と、反射体33で反射された後に出射口を通って出射された光とで、下方照明ができる。この場合、発光管2がグローブで覆われていないので、グローブによる光の損失がなく、下方照明の明るさを向上できる。
【0043】
又、蛍光ランプ1の点灯時、発光管2の管端部2bの温度は、この管端部2bに封装されたフィラメント電極5によって、発光管2の他の部位よりも高温となる。それにも拘らず、発光管2の管端部2bを覆っているホルダ11の筒部13が金属製であるので、管端部2bの熱によって筒部13が変色及び変形することがない。
【0044】
更に、点灯装置25は、蛍光ランプ1の点灯中そのフィラメント電極5を予熱しない構成であるので、フィラメント電流にフィラメント抵抗を乗じた値の電力損失がなく、蛍光ランプ1の点灯中の明るさを向上できる。
【0045】
この点灯装置25を備えた蛍光ランプ1の寿命末期にフィラメント電極5が切れて不点灯状態となった場合、点灯装置25が負特性サーミスタ素子を有していることにより、この点灯装置25のインバータ回路は発振動作を継続できる。こうした状況では、それ以前にステム部3aの表面に付着堆積していたエミッタ物質を介してフィラメント電極5が短絡する可能性あり、その場合の短絡電流により、管端部2bのステム部3aが異常発熱する恐れがある。このような状況に至ったとしても、既述のように管端部2bを覆っている筒部13が金属製であるので、前記異常発熱に伴って筒部13が変色及び変形することがない。
【0046】
しかも、蛍光ランプ1の寿命が尽きて不点灯状態となった後に、発光管2の管端部2bを視認しようとしても、この管端部2b内のステム部3aの状況が視認されることを、金属製の筒部13によって妨げることができる。
【0047】
又、筒部13はフィラメント電極5を覆い隠さない長さAに形成されているので、蛍光ランプ1の点灯中に、フィラメント電極5から放射される熱で筒部13が加熱され難い。加えて、筒部13が受けた熱は、この筒部13の外周面から放出されるとともに、筒部13よりも遥かに表面積が大きいベース部12に拡散して、このベース部12から外部に放出されるので、筒部13の熱が点灯装置25に波及することが抑制される。その上、ホルダ11と点灯装置25との間に筒状をなした耐熱性の絶縁部材28が介在されているので、この絶縁部材28によりホルダ11から点灯装置25への熱の波及を邪魔することができる。したがって、空間Sに収容された点灯装置25の温度が上がり過ぎないようにできるので、点灯装置25の寿命を長く確保することが可能である。
【0048】
なお、本発明は前記一実施形態には制約されない。例えば、発光管を覆うグローブを備えた電球形の蛍光ランプ及びこのランプを備えた照明器具として本発明を実施することも可能であるとともに、ダウンライト以外の照明器具にも本発明は実施することが可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…蛍光ランプ、2…発光管、2b…管端部、5…フィラメント電極(電極)、11…ホルダ、12…ベース部、13…筒部、A…筒部の長さ、C…離間距離、17…カバー、21…口金、25…点灯装置、S…空間、31…照明器具、31…器具本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極が夫々封装された一対の管端部を有する発光管と;
ベース部及びこのベース部から突設された一対の筒部を有し、これら筒部に前記管端部が夫々貫通されるとともに前記電極が前記ベース部から離れて位置された状態に前記管端部を固着して前記発光管を支持するホルダであって、前記ベース及び筒部のうちの少なくとも前記筒部が金属製であるとともに、前記ベース部に対する前記筒部の突出長さを前記ベース部と前記電極との離間距離より短くした前記ホルダと;
このホルダに取付けられたカバーと;
このカバーに取付けられた口金と;
前記ホルダ、カバー、及び口金で囲まれた空間に収容されて前記発光管を点灯させる点灯装置と;
を具備することを特徴とする蛍光ランプ。
【請求項2】
請求項1に記載の蛍光ランプと;
この蛍光ランプが装着される器具本体と;
を具備することを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−175866(P2011−175866A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39145(P2010−39145)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】