説明

融雪装置

【課題】積雪などのより放熱板側からの荷重により発熱体が損傷するのを防止し、また発熱体から発熱する熱を放熱板に効率よく伝えることができる融雪装置を提供する。
【解決手段】支持基盤Bと放熱板30との間に線発熱体11と線発熱体11を上方に付勢する付勢手段12とが配置された融雪装置1において、線発熱体11の直線部分11aを上方から覆う上枠体20を配置する。上枠体20は放熱板30と線発熱体11との間に位置する天板21と左右の側壁22,22とを備える。付勢手段12による線発熱体11の上方への付勢により、線発熱体11が上枠体20の天板下面21bに当接しかつ天板上面21aが放熱板下面30aに当接する姿勢を維持できると共に、多量の降雪等による放熱板30の下方への移動量は、上枠体20の左右の側壁22の下端22aが支持基盤Bに当接することによって規制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根の上などに設置される線発熱体を熱源とする融雪装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建造物の屋根等の積雪を融雪するために、支持基盤となる屋根等の上に発熱体を配置し、さらにこの発熱体にアルミニウムなどの放熱板を載置した融雪装置が用いられている。このような融雪装置は、降雪時において発熱体を発熱させ、発熱体から発熱する熱を放熱板に伝えることによって、降雪する雪を屋根の上に積もらせることなく、そのまま融雪することができる。
【0003】
例えば、このような融雪装置の一例として、柔軟性のある線発熱体を、複数の直線部分と湾曲部分からなる蛇行形状となるように屋根上面に配置し、直線部分に伝熱カバー(放熱板)を設置した融雪装置が提案されている(特許文献1参照)。このような融雪装置は、屋根の広い範囲を効果的に加熱して、融雪することができる。
【0004】
このように線発熱体を配置した融雪装置において、線発熱体と伝熱カバー(放熱板)とが十分に接触していることが必要であり、接触が不安定となると、線発熱体が発熱する熱を効率良く放熱板に伝えることができず、融雪効率が低下する。接触状態を確保するために、発熱体を放熱板に向けて付勢する付勢手段を設けることは有効な手段であり、その一例が、例えば特許文献2等に記載されている。
【0005】
具体的には、図4に示すように、融雪装置70において、支持基盤Bと放熱板74との間に、線発熱体71と該線発熱体71を上方に付勢する付勢手段72とを配置すると共に、前記線発熱体71が上下方向に摺動可能となるように線発熱体71および付勢手段72を収容する受け体73を支持基盤Bに配置する構成としている。この構成とすることにより、付勢手段72からの上向きの付勢力によって、線発熱体71は放熱板74の下面に効果的に接触することとなり、高い熱伝導性が確保される。
【0006】
【特許文献1】特開2005−273406号公報
【特許文献2】特開2000−170334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、このような融雪装置は、屋根上の取付け施工時に、上から施工者に踏まれることがあり、放熱板に大きな下向きの荷重が作用する。また、融雪装置を稼動していないときに多量の積雪があると、同様に放熱板に大きな下向きの荷重が作用する。このような場合に、図4に示す形態の融雪装置では、下向きの荷重が大きくなるに伴い、付勢手段が線発熱体に作用する荷重を充分に吸収することができなくなり、結果として、線発熱体が損傷したり、線発熱体と放熱板との接触が外れたりすることが起こり得る。
【0008】
一方、融雪装置を稼動した場合には、発熱体の熱により放熱板が熱膨張して上方向に反りがちとなる。しかし、図4に示す構成の融雪装置では、放熱板の反り量が大きくなると、線発熱体に対する付勢手段の上方への付勢力が次第に減少し、線発熱体と放熱板との密着性を悪化させるおそれがある。
【0009】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、融雪装置において放熱板側から大きな荷重が線発熱体に作用した場合でも、線発熱体が損傷するのを防止することを第1目的とする。また、放熱板に上方向への反りが生じた場合でも、線発熱体と放熱板との密着性を常時確保できるようにすることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る融雪装置は、支持基盤と放熱板との間に線発熱体と該線発熱体を上方に付勢する付勢手段とが配置された構成の融雪装置であって、少なくとも線発熱体の直線部分を上方から覆う上枠体を備えており、該上枠体は前記放熱板と線発熱体との間に位置する天板と左右の側壁とを有しており、付勢手段による線発熱体の上方への付勢により、前記線発熱体が上枠体の天板下面に当接しかつ天板上面が放熱板下面に当接する姿勢を維持できるようになっており、前記放熱板の下方への移動量は上枠体の前記左右の側壁の下端が支持基盤に当接することによって規制されるようになっていることを特徴とする。
【0011】
本発明による融雪装置は、線発熱体が上枠体の天板下面に当接しかつ天板上面が放熱板下面に当接する姿勢が維持できるように付勢手段が線発熱体を上方に付勢しているので、上枠体の天板を介して線発熱体の発熱する熱を放熱板に効率よく伝えることができる。また、放熱板が加熱されることにより上向きに反った場合でも、付勢手段の付勢力により、線発熱体は放熱板下面の移動に合わせて追従することができるので、高い熱伝導率を維持することができる。
【0012】
さらに、上枠体の左右の側壁の下端が支持基盤に当接して放熱板の下方への移動量を規制することができるので、例えば施工時での作業者の踏み付けにより、また装置非稼動時の大量の積雪により、大きな下向きの荷重が放熱板に作用しても、それによって線発熱体が損傷するのを効果的に回避することができる。
【0013】
本発明において、線発熱体は、直線部分と湾曲部分とからなる蛇行形状に配置可能な程度に柔軟性があることが好ましく、融雪装置として使用した後、屋根上面から取り除く際に巻き取りが可能な柔らかさであればさらに好ましい。線発熱体は任意の線状の発熱体であってよいが、複数の熱源となるPTC素子(Positive Temperature Coefficient)が、線発熱体の長手方向に沿って配置され、これらのPTC素子の両端に、PTC素子を連結するための導体が配置されているような構造であることは好ましい。さらにPTC素子と導体とは、柔軟性を有する合成樹脂からなる絶縁体で被覆されることが好ましい。このようなPTC素子としては、熱伝導性の優れた抵抗体、即ち、チタン酸バリウムを用いたセラミック系抵抗体などや高分子組成物にカーボンブラックなどの粒子状導電剤を含有させた導電性ポリマーなどを使用することができる。
【0014】
本発明において、放熱板および上枠体は、線発熱体からの熱を伝えることができる材料であれば特に限定されるものではないが、高い伝熱性や製品コスト等を考慮すると、アルミニウム(A6062)、ステンレス、および鉄などが好ましい。意匠性および耐久性を高めるべく、これらの部材に塗装やメッキなどの表面処理を施してもよい。
【0015】
本発明において、線発熱体を上方に付勢する付勢手段は、所要の耐寒性を備えることを条件に、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコンゴムなどの合成樹脂の発泡体であってもよく、ステンレス等の金属の弾性変形を利用した板バネ体であってもよい。後者の場合には、より長期的に安定した付勢力を線発熱体に作用させることができる。
【0016】
本発明による融雪装置の好ましい態様では、支持基盤と付勢手段との間に位置する底板と左右の側壁を有する下枠体をさらに有しており、前記上枠体の左右の側壁と下枠体の左右の側壁との間には、上枠体の上方への移動量を制限するための係止手段が形成されている。
【0017】
このように係止手段を設けて上枠体の上方への移動量を制限することにより、放熱板に上向きの反りが生じた場合にも、上枠体の移動の前記上限制限位置までは、付勢手段による上向きの付勢力によって、線発熱体と上枠体との高い密着状態および上枠体と放熱板との高い密着状態を確実に維持することが可能となる。
【0018】
なお、上枠体の上方への移動量を制限する手段を備えることを条件に、下枠体の構造は特に限定されるものではないが、下枠体の支持基盤への取り付け性および製造コスト等を考慮すると、底板と左右の側壁を有するコの字断面の構造であることが好ましい。また、下枠体は、少なくとも底板が発泡樹脂のような断熱性材料を備えることも好ましい。それにより、支持基盤側への伝熱を確実に阻止することができ、結果として、線発熱体の発熱した熱を上枠体側に効率よく伝えることができる。
【0019】
本発明による融雪装置において、前記上枠体の左右の側壁の下端が支持基盤に当接したときの付勢手段の上下方向の圧縮量が、前記線発熱体の発熱に起因した熱膨張による前記放熱板の上向きの最大反り量よりも大きくなるように、前記係止手段による上枠体の上方への移動量が制限されていることが好ましい。この態様とすることにより、放熱板の上向きの反り量が最大になったときでも、付勢手段による線発熱体に対する上向きの所定の付勢力(例えば、上反りして変形した放熱板下面に倣うように上枠体の天板上面を当接することが可能な付勢力)を確実に確保することが可能となり、融雪装置の熱伝導効率が低下するのを確実に回避することができる。
【0020】
なお、本発明において、放熱板の上向きの反りとは、例えば、放熱板の周縁を支持基盤に固定した状態で融雪装置を稼動したときに、線発熱体の発熱に起因して支持基盤と放熱板との温度差に依存した熱膨張差により、支持基盤よりも線膨張率が高い放熱板が上方向に反る現象をいい、このような放熱板の上向きの最大反り量は、放熱板の固定位置、放熱板の大きさ、放熱板の素材の熱線膨張率、線発熱体の発熱温度などを用いて算出することができる。
【0021】
本発明による融雪装置において、前記上枠体の天板上面と放熱板下面との間には塗膜が形成されていることが好ましい。それにより、上枠体の天板上面と放熱板下面に微少な凹凸(不陸)が存在する場合でも、両者の密着性を向上させることができ、上枠体と放熱板との間の熱伝導効率をより高めることができる。また、接着性のある塗膜であることはより好ましく、それにより、放熱板に上述したような上方への反りが生じた場合でも、放熱板に対する上枠体の追従性を向上させることができる。このような塗膜としては、例として、熱放散用シリコーン、シリコーンゴムシート、グリス等を挙げることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、融雪装置において、上からの荷重により線発熱体に損傷が生じるのを確実に防止することができる。また、放熱板に上向きの反りが生じた場合にも、線発熱体から放熱板への伝熱効率を良好に維持することができる。そのために、高い融雪効率が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る融雪装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は融雪装置の一例を摸式的に表した要部平面図(後述する放熱板を取り外したときの上方から見た平面図)を示しており、図2は、図1に示すA−A断面矢視図を示している。
【0024】
図1および図2に示すように、この実施形態に係る融雪装置1は、建造物の屋根などである支持基盤Bと、例えばアルミニウム製である放熱板30との間に、線発熱体11と該線発熱体11を上方に付勢する付勢手段12とが配置された構成を備える。線発熱体11は柔軟性を有する線発熱体であり、長円形状の断面形状を有している。具体的には、線発熱体11は、線方向に沿って配置された熱源となる複数のPTC素子(図示せず)と、これらのPTC素子の両端に接続されPTC素子を連結するため導体(図示せず)とを備えており、PTC素子および導体は柔軟性を有した合成樹脂からなる絶縁体により被覆されている。このような柔軟性のある線発熱体11が、図1に示すように、直線部分11aと湾曲部分11bを組合わせた蛇行形状となるように、屋根(支持基盤B)の上に配置されている。
【0025】
図示のように、線発熱体11の各直線部分11aは上枠体20によりを上方から覆われている。上枠体20は、放熱板30と線発熱体11との間に位置する天板21と、左右の側壁22,22とを有しており、前記付勢手段12により線発熱体11が上方へ付勢されることにより、線発熱体11は上枠体20の天板下面21bに密着状に当接し、かつ天板上面21aは放熱板下面30aに密着状に当接した姿勢を維持できるようになっている。一方、放熱板30の下方への移動量は、上枠体20の左右の側壁22の下端22aが支持基盤Bに当接することによって規制される。図示の例において、放熱板30を上枠体20の上に載置したときに、上枠体20は放熱板30の荷重を受け、その左右の側壁22の下端22a,22aが支持基盤Bに当接した状態となっている。
【0026】
このように付勢手段12が線発熱体11を上方に付勢しているので、上枠体20の天板21を介して線発熱体11の発熱する熱は放熱板30に効率よく伝えられる。また、図3に示すように、線発熱体11の発熱により放熱板30が上向きに反った場合でも、付勢手段12の付勢により、線発熱体11は、放熱板下面30aの上向きの移動に合わせて追従することができる。
【0027】
さらに、放熱板30の下方への移動量を規制するように上枠体20の左右の側壁22の下端22aが支持基盤Bに当接するので、放熱板30からの下方向の荷重を左右の側壁22の下端22aにより支持することができる。よって、たとえ施工時による作業者の踏み付けおよび装置非稼動時の積雪により下向きの荷重が放熱板30に作用しても、上枠体20の天板21および左右の側壁22,22により囲まれた空間内に線発熱体11が収容されることになるため、線発熱体11の損傷を回避することができる。
【0028】
さらに、図示の例において、融雪装置1は、支持基盤Bと付勢手段12との間に位置する底板41と左右の側壁42,42を有する下枠体40を有しており、下枠体40の底板が支持基盤Bに固定されている。また、上枠体20の左右の各側壁22と下枠体40の左右の各側壁42との間には、上枠体20の上方への移動量を制限するための係止手段32が形成されている。具体的には、この係止手段32は、上枠体20の左右の側壁22に形成された係止爪22bと下枠体40の左右の側壁42に形成された係止爪42bからなり、係止爪22b,42bは、線発熱体11を介して付勢手段12による付勢力が上枠体20に作用したときに、上枠体20の上方への移動量を制限するように係止可能となっている。
【0029】
このように下枠体40を設けて上枠体20の上方への移動可能な量を制限したことにより、図3に示すように放熱板30が上向きに反ったとしても、付勢手段12は、線発熱体11および上枠体20を放熱板30の下面30aの移動に追従させ、上枠体20の上限の移動制限位置までは、線発熱体11と上枠体20との密着状態および上枠体20と放熱板30との密着状態を維持するに可能な付勢力を確保することができる。さらに、下枠体40を支持基盤Bに固定しているので、たとえ装置1に外力が作用したとしても、上枠体20と下枠体40との間に配設された線発熱体11の位置ずれを防止することができる。
【0030】
図示の例において、上枠体20の天板上面21aと放熱板下面30aとの間には熱放散用シリコーンの塗膜(図示せず)が形成されている。この塗膜により、天板上面21aと放熱板下面30aの表面に細かな凹凸が存在する場合でも、その隙間を埋めることができ、高い熱伝導率を維持することができる。塗膜が接着性を有する場合には、放熱板30が発熱により上方に反った場合であっても、放熱体下面30aの移動に対して、上枠体20の追従性をさらに向上させることができる。
【0031】
図示の例において、付勢手段12の上下方向の圧縮量t3(図2参照)、すなわち、上方に線発熱体11および放熱板30を配置する前の状態(付勢手段12が無負荷の状態)から、上方に線発熱体11および放熱板30を配置して上枠体20の左右の側壁22の下端22aが支持基盤Bに当接するまでの付勢手段12の上下方向の圧縮量t3が、線発熱体11の発熱に起因した熱膨張による放熱板30の上向きの最大反り量t1(図3参照)よりも大きくなるように、上枠体20の上方への移動量が係止手段32により制限されている。
【0032】
すなわち、この融雪装置1において、付勢手段12の上下方向の圧縮量t3が放熱板30の上向きの最大反り量t1よりも大きくなるように、係止手段32により上枠体20の上方への移動量を制限しているので、最大反り量t1と、下端22aが支持基盤Bに当接した状態から上枠体の移動制限位置までの上枠体20の制限移動量t2と、付勢手段12の上下方向の圧縮量t3との関係が、最大反り量t1<制限移動量t2<圧縮量t3となっている。
【0033】
このような関係を満たすように融雪装置1を構成することにより、たとえ放熱板30の上向きの反り量が最大になったときでも、付勢手段12による線発熱体11への付勢力を確保することが可能となり、線発熱体11と上枠体20の密着状態および上枠体と放熱板との密着状態を維持することができ、融雪装置1の熱伝導効率が低下を抑制することができる。
【0034】
たとえば、幅582mm×長さ1972mmのアルミニウム製の放熱板30に、長さ方向に沿って、等間隔に直線部分11aを9箇所有するような線発熱体11を配置し、融雪装置1を稼動させた場合において、放熱板30の温度が支持基盤Bよりも5℃程度高くなると仮定すると、アルミニウムの線膨張率は、2.3×10−6(K−1)であるので、放熱板30の上向きの最大反り量t1は、放熱板30の中央部において約1.4mmとなる。このような場合には、最大反り量t1<制限移動量t2<圧縮量t3の関係を満たすように、制限移動量t2を1.5〜2mmにし、圧縮量t3を2mmよりも大きくすると、放熱板30のこのような反りが生じたとしても、放熱板下面30aと線発熱体11の上面との熱的結合は損なわれることなく、良好な密接状態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施形態に係る融雪装置の摸式的に表した要部平面図。
【図2】図1のA−A線の模式断面図。
【図3】図2の状態から放熱板が熱膨張により反ったときの断面図。
【図4】従来の融雪装置の模式断面図。
【符号の説明】
【0036】
1…融雪装置,11…線発熱体,11a…直線部分,11b…湾曲部分,12…付勢手段,20…上枠体,21…天板,21a…天板上面,21b…天板下面,22…側壁,22a…下端,22b…係止爪,30…放熱板,30a…放熱板下面,32…係止手段,40…下枠体,41…底板,42…側壁,42b…係止爪,B…支持基盤,t1…放熱板の上向きの最大反り量,t2…上枠体の制限移動量,t3…付勢手段の上下方向の圧縮量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基盤と放熱板との間に線発熱体と該線発熱体を上方に付勢する付勢手段とが配置された構成の融雪装置であって、
少なくとも線発熱体の直線部分を上方から覆う上枠体を備えており、該上枠体は前記放熱板と線発熱体との間に位置する天板と左右の側壁とを有しており、付勢手段による線発熱体の上方への付勢により、前記線発熱体が上枠体の天板下面に当接しかつ天板上面が放熱板下面に当接する姿勢を維持できるようになっており、前記放熱板の下方への移動量は上枠体の前記左右の側壁の下端が支持基盤に当接することによって規制されるようになっていることを特徴とする融雪装置。
【請求項2】
支持基盤と付勢手段との間に位置する底板と左右の側壁を有する下枠体をさらに有しており、前記上枠体の左右の側壁と下枠体の左右の側壁との間には、上枠体の上方への移動量を制限するための係止手段が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の融雪装置。
【請求項3】
前記上枠体の左右の側壁の下端が支持基盤に当接したときの付勢手段の上下方向の圧縮量が、前記線発熱体の発熱に起因した熱膨張による前記放熱板の上向きの最大反り量よりも大きくなるように、前記係止手段による上枠体の上方への移動量が制限されていることを特徴とする請求項2に記載の融雪装置。
【請求項4】
前記上枠体の天板上面と放熱板下面との間には塗膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の融雪装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−255125(P2007−255125A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−83012(P2006−83012)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)