説明

血漿採集キット、血漿採集キット付き体外循環回路及び血液から血漿成分を分離する方法

【課題】膜面積が小さな血漿分離膜でも血漿分離が容易であり、また従来の血液採取手段よりもはるかに血漿の分離効率が良く、血液検査を直ちに開始できる血漿採集キットを提供すること。
【解決手段】ハウジング(2)の略中腹部ないし略下部に血漿分離膜(3)を配置し、当該血漿分離膜(3)より下部に、血液流入口(4)と血液流出口(5)を配置した血漿採集キット(1)。血液が血液流入口(4)からハウジング(2)へ流入する角度(θ)を、略0°から略90°に形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小さい膜面積でも確実に血液から血漿成分を分離できる血漿採集キット、
血漿採集キット付き体外循環回路及び血液から血漿成分を分離する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
血液透析中に、血液透析の状況(例えば、ターゲットの血液中の有害成分が、着実に除去されているか等)を確認するために、体外循環回路から血液(全血)を採取して、さらに血液(全血)から血漿成分を分離して、血液検査を実施している。
血液採集の手段として、体外循環回路の血液採集ポートに、シリンジを接続して血液を採取しているが、しかしこれらの血液採集の手段では、血液を採取した後、さらに遠心分離して、血漿成分と血球成分を分離しなければならないので、血液検査までに時間がかかる。
また特許文献1から3のように、細長い筒状のハウジングの途中ないし下部に血漿分離膜を配置して、血液を血漿分離膜の上流から下流に通過させて、血漿成分をハウジングの底部に採取する発明が記載されている。
しかしながら特許文献1の発明は、血液を血漿分離膜の上流から自然流下させるものであるから分離に時間がかかる。
また特許文献2、3の発明は、真空採血管であり、血液を事前に採取したシリンジまたは患者に穿刺した(採血器具の)針を蓋部に刺して、血液を真空採血管内に導入しなければならない。
【0003】
【特許文献1】特開平11−194126号公報
【特許文献2】特開2001−321366号公報
【特許文献3】特開2001−321366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする問題点は、体外循環回路の血液採集ポートに、シリンジを接続して血液を採取する手段では、血液を採取した後、さらに遠心分離して、血漿成分分離しなければならないので血液検査までに手間と時間がかかる点である。また特許文献1の発明は、血液の分離に時間がかかり、特許文献2、3の発明は、採取する血液を、血液を事前に採取したシリンジまたは患者に穿刺した(採血器具の)針を介して真空採血管内に導入しなければならないので血液検査までに手間と時間がかかる点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで本発明者は以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下の発明に到達した。
[1]本発明は、ハウジング(2、12)の略中腹部ないし略下部に血漿分離膜(3、13)を配置し、当該血漿分離膜(3、13)より下部に、血液流入口(4、14)と血液流出口(5、15)を配置した血漿採集キット(1、11)を提供する。
[2]本発明は、血液が血液流入口(4、14)からハウジング(2、12)へ流入する角度(θ)を、略0°から略90°に形成した[1]に記載の血漿採集キット(1、11)を提供する。
[3]本発明は、ハウジング(2、12)に疎水性通気膜(7、17)を装着した[1]または[2]に記載の血漿採集キット(1、11)を提供する。
[4]本発明は、ハウジング(2、12)に血漿の採集口(8、18)を装着した[1]から[3]のいずれか1に記載の血漿採集キット(1、11)を提供する。
[5]本発明は、前記血液流入口4と血液流出口5にそれぞれ連結チューブ(61、61)を介して、コネクタ(62、62)を装着した[1]から[4]のいずれか1に記載の血漿採集キット(1)を提供する。
[6]本発明は、前記ハウジング(12)の下部に管状部材(12B)を装着し、当該管状部材(12B)の内部に隔壁(12C)を配置して、当該管状部材(12B)に血液流入口(14)と血液流出口(15)を形成した[1]から[4]のいずれか1に記載の血漿採集キット(11)を提供する。
[7]本発明は、[1]から[6]のいずれか1に記載の血漿採集キット(1、11)を装着した体外循環回路(60、80)を提供する。
[8]本発明は、体外循環回路(60、80)内を循環している血液を、疎水性通気膜(7、17)を介して大気開放状態のハウジング(2、12)に、血液流入口(4、14)より導入し、血漿分離膜(3、13)の表面に接触させながら、血漿成分を本体(2、12)の血漿採集スペース(6、16)内に採取する[1]から[6]のいずれか1に記載の血漿採集キット(1、11)を用いて血液から血漿成分を分離する方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、(1)ハウジング2、12の下部に血漿分離膜3、13を配置し、当該血漿分離膜3、13より下部に、血液流入口4、14と血液流出口5、15を配置した血漿採集キット1、11により、体外循環回路60、80内を循環している血液を、大気開放状態のハウジング2、12に、血液流入口4、14より導入し、血漿分離膜3、13の表面に接触させるので、血漿分離膜3、13の表面が常に流動しており境膜抵抗が小さいため、膜面積が小さな血漿分離膜3、13でも血漿分離が容易である。
(2)血液を体外循環しながら血漿成分を短時間に分離して、血液検査に必要な量を採集できるので、従来の血液採取手段よりもはるかに血漿の分離効率が良く、血液検査を直ちに開始できる。
(3)ハウジング12の下部に、内部に隔壁12Cを配置して、血液流入口14と血液流出口15を形成した管状部材12Bを装着することにより、簡単に体外循環回路のポート(スリット付栓体)に装着できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1、図2、図3は本発明の血漿採集キットの概略図、図4は本発明の血漿採集キット1を組み込んだ体外循環回路80の概略図である。
[血漿採集キット1、11]
本発明の血漿採集キット1、11は、図1、図2に例示するように、筒状のハウジング2、12の略中腹部ないし略下部に血漿分離膜3、13を配置し、当該血漿分離膜3、13より下部に、血液流入口4、14と血液流出口5、15を配置している。
[血漿分離膜3、13]
血漿分離膜3、13は、血漿を分離できる公知の膜(平膜)であれば何でも良い。
血漿分離膜3は、公知の手段によりハウジング2、12に装着する。
例えば直接ハウジング2、12の内壁面に熱溶着等により装置(固定)しても良いし、または図1に例示するようにハウジング2と別部品で形成した固定枠2Aに装着(固定)し、当該固定枠2Aをハウジング2下部に装着するようにしても良い。
【0008】
[血液流入口4、14と血液流出口5、15]
血液流入口4、14の角度θ(血液が血液流入口4、14からハウジング2、12へ流入する角度θ)は、図1の例示では実質的に略0°になっているが、図2及び図3に例示するように略90°にしても良い。
「血液流入口4、14の角度θ」は、図1に例示するように血漿分離膜3の水平線Lと血液流入口4の中心線Cの延長線が交差する角度を意味する。
図1の例示では、水平線Lの中心線Cが実質的に平行になっているので、角度θは略0°であるが、中心線Cが左上に傾くように血液流入口4を配置すると、水平線Lと中心線Cの延長線は交差し、交差角度が大きくなるにつれて角度θは略90°に近づく。なお略90°を超え180°未満は、略90°から略0°と対称であるから、略0°から略90°に含まれるものと解釈する。
当該角度θは、図1に例示するように略0°に近くなると血液が血漿分離膜3の表面に接触する面積が大きくなり、境膜抵抗が小さいので、分離効率が良くなる。
本発明では、略0°から略90°の範囲であれば良い。
なお血液流出口5、15の配置は、図1に例示するようにハウジング2の長さ方向と平行になっても良いし、図2、図3に例示するように、ハウジング2、12の長さ方向と略90°となるように配置しても良い。
血液流入口4、14と血液流出口5、15は公知の手段によりハウジング2、12に装着する。
例えば図1に例示するように、血液流入口4と血液流出口5は、ハウジング2と別部品で形成した蓋部2Bに形成して、当該蓋部2Bを、ハウジング2下部または前記固定枠2A下部に装着するようにしても良い。
また図2に例示するように、ハウジング12の下部に管状部材12Bを別部品または一体成形等により装着し、当該管状部材12Bの内部に隔壁12Cを配置して、当該管状部材12Bに血液流入口14と血液流出口15を形成するようにしても良い。
図2に例示した血漿採集キット11は、管状部材12Bを体外循環回路のポート(スリット付栓)にワンタッチで装着できる。
【0009】
[疎水性通気膜7、17]
図1、図2に例示するように、ハウジング2、12に疎水性通気膜7、17を装着している。これにより採血時(血漿採取時)にハウジング2、12内に採集された血漿が、直接外気に触れるのを防ぐことができる。
疎水性通気膜7、17は、ハウジング2、12の血漿採集スペース6、16が外部と通気でき、外部の雑菌等を透過しないものまたは除菌性の素材で形成されているものであれば何でも良い。
疎水性通気膜7、17のハウジング2、12への取り付け位置は、図1、図2に例示するように、ハウジング2、12の天面が好ましいが、ハウジング2、12の側部でも良い。
疎水性通気膜7、17は、血漿の必要量がハウジング2、12内に確保できた時点でハウジング2、12にシール(密封)できるようにするのが良い。例えば前記血漿分離膜3の場合と同様に、ハウジング2と別部品で形成した蓋部に装着(固定)して、当該蓋部をハウジング2上部に装着するようにしても良い。蓋部とハウジング2上部は相互に螺合できる構造にし、緩めたり(血漿採取時)またはシール(密封)(血漿採取完了時)できるようにしても良い。
[採集口8、18]
図1、図2に例示するように、ハウジング2、12に採集した血漿を、シリンジ等で採取できるように、採集口8、18を装着しても良い。採集口8、18は、例えばメスコネクタまたはオスコネクタのどちらでも良い。採集口8、18のハウジング2、12への取り付け位置は、図1、図2に例示するように、ハウジング2、12の側部が好ましい。側部であればハウジング2、12の略上部から略下部の間のどこでも良い。
【0010】
図1の血漿採集キット1は、図3に例示するように、さらに体外循環回路60の途中に配置されたポート15に装着できるように、前記血液流入口4と血液流出口5にそれぞれ連結チューブ61、61を介して、コネクタ(アダプタともいう)62、162を装着することができる。
コネクタ(アダプタともいう)62は、図3例示するように、少なくともポート65の注入口63と係合部64を有するものであれば形状・構造はなんでも良い。
ポート65は、少なくとも前記注入口63が挿入可能なスリットを形成した栓体と、前記コネクタ62を係合可能な部分(キャップ66等)を有するものであれば形状・構造はなんでも良い。
図1の血漿採集キット1を装着する体外循環回路60は、静脈側回路または動脈側回路の途中に、少なくともポート65が二箇所配置されておれば良い。さらに好ましくは必要に応じて、当該二つのポート65、65の間に、血液流路の遮断と開放をできるクランプ67が配置できれば良い。
なお図2に例示した血漿採集キット11は、管状部材12Bを体外循環回路のポート(スリット付栓)にワンタッチで装着できるので、これを装着する体外循環回路60は、少なくともポート65が一箇所配置されておれば良い。
[血液から血漿成分を分離する方法]
本発明の血漿採集キット1、11は、以下のように血液から血漿成分を分離することができる。体外循環回路61内を循環している血液を、大気開放状態のハウジング2、12に、血液流入口4、14より導入し、血漿分離膜3、13の表面に接触させながら、血漿成分をハウジング2、12の血漿採集スペース6、16内に採取することができる。
すなわち血漿採集キット1は、体外循環回路を循環している血液を、大気開放状態のハウジング2の下方側部の血液流入口4より略0°の角度で導入する。血液はその流体圧、体外循環回路の内圧等により、血漿分離膜3の表面に常に流動状態で接触するので、血漿成分をハウジング2の血漿採集スペース6内に採取することができる。
血漿採集キット11は、体外循環回路内を循環している血液を、大気開放状態のハウジング12に、下方側部の血液流入口14より略0°の角度で導入する。血液はその流体圧、体外循環回路の内圧等により、血漿分離膜13の表面に常に流動状態で接触するので、血漿成分をハウジング12の血漿採集スペース16内に採取することができる。
【実施例】
【0011】
牛血液を使用して、本発明の血漿採集キット1を組み込んだ体外循環回路80により血漿を採集した実施例と比較例について説明する。
[血漿採集キット1]
筒状のハウジング2は市販のディスポシリンジによりを作成した。血液流入口4と血液流出口5付の蓋部2Bは川澄化学製血液回路の構成部品を流用した。血漿分離膜3は固定枠2Aに固定したものを使用した。
ハウジング2の下部に固定枠2Aを装着し、固定枠2Aの下部に蓋部2Bを装着して図1の血漿採集キット1を作製した。
血漿分離膜3は、日本ポール社製の(親水化処理)したポリスルフォン膜(BTS-SP300
GF;ポアサイズ2.2μm、膜厚330μm、膜面積約6cm2)を使用した。
[体外循環回路]
体外循環回路80は図4のように川澄化学製血液回路『カーミライン』の動脈側回路82と静脈側回路83を接続し、静脈側チャンバー84の上流に図1の血漿採集キット1を配置して組みたてた。
体外循環回路80は上流から下流に向けて、ボンプチューブ86(血液ポンプ87に装着)、血漿採集キット1、静脈側チャンバー84(マノメータ85に接続)、ピンチコック90を配置し、動脈側回路82の上流と静脈側回路83の下流は、牛血液入り容器38(恒温槽89に漬浸)と接続した。
[牛血液の調製方法]
牛血液採取の際の抗凝固剤として、ACD-A液を牛血1L当たり150mL添加した。牛血のヘマトクリット値を測定して、生理食塩水を加えて、ヘマトクリット値が30%になるように調整した。
[牛血液の循環試験]
(実施例:大気開放状態での血漿採取)
図4の体外循環回路80に、牛血液1Lを流量200mL/minで循環させた。静脈側チャンバー84の下流をピンチコック90で絞って、圧力が約50mmHgになるように調整した。ハウジング2を大気開放し、血漿分離膜3を通して血漿がしみ出てくる様子を観察した。
(比較例1:シリンジ操作による血漿採取)
図4の体外循環回路80のハウジング2に(シリンジに使用する)押し子(図示せず)を付けた状態で、実施例と同様に血液を循環させ、押し子を引っ張ることにより、血漿分離ができるかどうか確認した。
(比較例2:圧力のみによる血漿採取;血液循環なし)
図4の体外循環回路80のハウジング2の上流と静脈側チャンバー84の下流を金属製鉗子(図示せず)でクランプして、シリンジ(図示せず)で静脈側チャンバー84内に空気を入れて、圧力をかけ、そのまま放置して血漿を分離できるかどうか確認した。
【0012】
[試験結果]
(実施例:大気開放状態での血漿採取)
循環開始より、血漿分離膜3を通して血漿がじわじわとしみだしてくるのが、観察された。分離された血漿量は以下の表1のとおりであり、10分間に約3mLの血漿が分離された。
【表1】

(比較例1:シリンジ操作による血漿採取)
シリンジの押し子を引っ張っても、血漿は分離できず、最終的には血漿分離膜3が破れてしまった。
(比較例2:圧力のみによる血漿採取;血液循環なし)
約50mmHgの圧力をかけて30分間放置したが、血漿分離膜3が若干濡れた程度の血漿しか得られなかった。70mmHg、100mmHgと圧力を高くしていったが、充分な血漿は得られず、100mmHg付近で試験部品の血漿分離膜の接合部からリークしてしまった。
[考察]
(実施例:大気開放状態での血漿採取)は、10分間で約3mLの血漿が得られ、循環を継続しても血漿分離膜の目詰まりは特に観察されなかった。
(比較例1:シリンジ操作による血漿採取)や(比較例2:圧力のみによる血漿採取;血液循環なし)では、得られた血漿量は1mL未満であった。本実施例、比較例1、2に使用した血漿分離膜3は膜面積が約6cm2と小さいので、充分量の血漿が分離できなかったと考えられる。(実施例:大気開放状態での血漿採取)は、血液ポンプ16の拍動による影響や、血漿分離膜3の表面が常に流動しており境膜抵抗が小さいため、膜面積が約6cm2の血漿分離膜3でも血漿分離が可能になったと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の血漿採集キットの概略図
【図2】本発明の血漿採集キットの概略図
【図3】本発明の血漿採集キットの概略図
【図4】血漿採集キット付き体外循環回路の概略図
【符号の説明】
【0014】
1、11 血漿採集キット
2、12 ハウジング
2A 固定枠
2B 蓋部
3、13 血漿分離膜
4、14 血液入口
5、15 血液出口
6、16 血漿採集スペース
7、17 疎水性通気膜
12B 管状部材
12C 隔壁
8、18 採集口
60、80 体外循環回路
61 連結チューブ
62 コネクタ
63 注入口
64 係合部
65 ポート
66 キャップ
67 クランプ
82 動脈側回路
83 静脈側回路
84 静脈側チャンバ
85 マノメータ
86 ポンプチューブ
87 血液ポンプ
88 牛血液入り容器
89 恒温槽
90 ピンチコック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(2、12)の略中腹部ないし略下部に血漿分離膜(3、13)を配置し、当該血漿分離膜(3、13)より下部に、血液流入口(4、14)と血液流出口(5、15)を配置したことを特徴とする血漿採集キット(1、11)。
【請求項2】
血液が血液流入口(4、14)からハウジング(2、12)へ流入する角度(θ)を、略0°から略90°に形成したことを特徴とする請求項1に記載の血漿採集キット(1、11)。
【請求項3】
ハウジング(2、12)に疎水性通気膜(7、17)を装着したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の血漿採集キット(1、11)。
【請求項4】
ハウジング(2、12)に血漿の採集口(8、18)を装着したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの1の請求項に記載の血漿採集キット(1、11)。
【請求項5】
前記血液流入口4と血液流出口5にそれぞれ連結チューブ(61、61)を介して、コネクタ(62、62)を装着したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの1の請求項に記載の血漿採集キット(1)。
【請求項6】
前記ハウジング(12)の下部に管状部材(12B)を装着し、当該管状部材(12B)の内部に隔壁(12C)を配置して、当該管状部材(12B)に血液流入口(14)と血液流出口(15)を形成したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの1の請求項に記載の血漿採集キット(11)。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかの1の請求項に記載の血漿採集キット(1、11)を装着した体外循環回路(60、80)。
【請求項8】
体外循環回路(60、80)内を循環している血液を、疎水性通気膜(7、17)を介して大気開放状態のハウジング(2、12)に、血液流入口(4、14)より導入し、血漿分離膜(3、13)の表面に接触させながら、血漿成分を本体(2、12)の血漿採集スペース(6、16)内に採取することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかの1の請求項に記載の血漿採集キット(1、11)を用いて血液から血漿成分を分離する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−259995(P2007−259995A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−86868(P2006−86868)
【出願日】平成18年3月28日(2006.3.28)
【出願人】(000200035)川澄化学工業株式会社 (103)
【出願人】(505361244)
【Fターム(参考)】