血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置
【課題】血糖測定器のセンサーチップ挿入口へのセンサーチップの挿入、排出をスムーズにし、血糖測定器の測定部を傷つけることがない血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置を提供する。
【解決手段】血糖測定器１に装着され、そのセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の排出手段１１を備え、排出手段１１は、センサーチップ挿入口３に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口１２を有する操作体１３を本体５の前方開口６ａから出没自在とし、操作体１３は、上部に設けた押圧部１６を、内底部に接地面１７を設け、押圧部１６を、前方開口６ａに連続して設けた上方開口６ｂから突出させ、さらに押圧部１６には、下方に向かって当接部１８を設け、押圧部１６を指で押さえることにより、当接部１８が下降して、センサーチップ２を押圧し、センサーチップ２が当接部１８と接地面１７との間に挟持されるようにした。
【解決手段】血糖測定器１に装着され、そのセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の排出手段１１を備え、排出手段１１は、センサーチップ挿入口３に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口１２を有する操作体１３を本体５の前方開口６ａから出没自在とし、操作体１３は、上部に設けた押圧部１６を、内底部に接地面１７を設け、押圧部１６を、前方開口６ａに連続して設けた上方開口６ｂから突出させ、さらに押圧部１６には、下方に向かって当接部１８を設け、押圧部１６を指で押さえることにより、当接部１８が下降して、センサーチップ２を押圧し、センサーチップ２が当接部１８と接地面１７との間に挟持されるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、血糖値を簡単、迅速に測定することができる血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、血糖測定器においては、センサーチップ挿入口に挿入したセンサーチップの基端部の測定極に、採血した血液を点着して、測定極で得られる反応電流をそのセンサーチップの先端部の電極端子から測定器本体の測定部に送出し、血糖値を測定して、その血糖値を測定器本体の表示部にデジタル表示することができるものとしている。
【０００３】
このような血糖測定器において、血糖値を測定した後のセンサーチップは、指で摘んでセンサーチップ挿入口から引き抜いていたが、この場合、センサーチップの基端部に指が触れて、その基端部に点着した血液が指に付着してしまい、不衛生であると共に、エイズ、肝炎等の重篤な病気に感染してしまうという危険性を有していた。
【０００４】
そこで、血糖値を測定した後のセンサーチップに指を触れることなく、このセンサーチップを血糖測定器から除去できる装置が、現今、発明されるに到っている。
【０００５】
このようなセンサーチップ除去装置としては、例えば図１０〜１２に示したように、測定極２１ａと電極端子２１ｂを備えたセンサーチップ２１を、センサーチップ挿入口２２から挿入して血糖値を測定する血糖測定器２０の外周縁部に装着固定する装着体２３の、前記センサーチップ挿入口２２に対面する位置に、センサーチップ２１の着脱装置２４が一体に固定して形成されている。
【０００６】
前記着脱装置２４は、センサーチップ２１の差込み口２５を基部壁面２６に開口すると共に、差込み口２５の前方側上面に凹欠部２７を凹設し、差込み口２５の前方側下面にガイド面２８を備え、前記凹欠部２７に回転ローラー２９を装着して、センサーチップ２１を、前記回転ローラー２９を回転させることにより、排出して除去するようにしたものとしている。（特許文献１）
【特許文献１】特開２００７−２４６５８号公報（図１〜図３）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
上記従来のセンサーチップ除去装置によれば、血糖値を測定した後のセンサーチップ２１を、単に、手で回転ローラー２９を時計方向へ回転させるのみで、センサーチップ２１に手を触れることなく、極めて簡単、迅速、且つ確実に排出して除去することができるので、エイズ等の重篤な病気に感染する虞れがなく、極めて衛生的であり、特に患者の多い病院において最適であるとしている。
【０００８】
しかしながら、上記従来のセンサーチップ除去装置においては、血糖値を測定する前のセンサーチップ２１を、差込み口２５から血糖測定器２０のセンサーチップ挿入口２２に挿入するときに、その差込み口２５において、センサーチップ２１と回転ローラー２９とが摺接して摩擦抵抗が働き、センサーチップ挿入口２２まで差し込み難いという問題点を有していた。
【０００９】
さらに、上記従来のセンサーチップ除去装置においては、血糖値を測定した後のセンサーチップ２１を排出して除去する場合に、回転ローラー２９を時計方向へ回転させると、センサーチップ２１の上面に回転ローラー２９が圧着し、センサーチップ２１の下面がガイド面２８を摺動して、センサーチップ挿入口２２から排出され、さらにその後、差込み口２５から排出される。したがって、センサーチップ２１とガイド面２８との間には摺動による大きな摩擦抵抗が働き、センサーチップ挿入口２２および差込み口２５から排出し難いという問題点を有していた。
【００１０】
また、上記従来のセンサーチップ除去装置においては、血糖値を測定した後のセンサーチップ２１を排出して除去する場合に、使用者が誤って回転ローラー２９を反時計方向へ回転させると、センサーチップ２１が血糖測定器２０のセンサーチップ挿入口２２内にさらに押し込まれ、血糖測定器２０の測定部を傷つけるなどして、故障の原因となるという問題点を有していた。
【００１１】
そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決することをその課題としており、センサーチップを血糖測定器のセンサーチップ挿入口に挿入するときには、センサーチップ除去装置のセンサーチップ差込み口における摩擦抵抗を非常に小さいものにして、センサーチップ挿入口へのセンサーチップの挿入をスムーズにすると共に、センサーチップを排出して除去するときにも、センサーチップ挿入口およびセンサーチップ差込み口からの排出をスムーズにし、しかも排出方向へのみ操作できるようにして、血糖測定器の測定部を傷つけることがなく、故障の原因が発生することのない血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
そのため、この発明のセンサーチップ除去装置は、血糖測定器１の表示部４が視認できるようにしてその血糖測定器１に装着され、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の排出手段１１を備えたものとし、前記排出手段１１は、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口１２を有する操作体１３を本体５の前方開口６ａから出没自在としたものとし、前記操作体１３は、上部に押圧部１６を設け、内底部に接地面１７を設けたものとし、前記押圧部１６を、前方開口６ａに連続して本体５の上面に設けた上方開口６ｂから突出させたものとし、さらに前記押圧部１６には、下方に向かって当接部１８を設けたものとし、この押圧部１６を指で押さえることにより、当接部１８が下降して、この当接部１８が前記センサーチップ２を押圧し、このセンサーチップ２が当接部１８と前記接地面１７との間に挟持されるようにしている。
【００１３】
そして、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記本体５の全体を透光性の部材で作成したものとしている。
【００１４】
さらに、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記センサーチップ差込み口１２を、センサーチップ２の差込み部の断面形状より一回り大きい形状としている。
【００１５】
また、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記操作体１３を、両側部の後端から翼状のバネ板１４を前方に向けて設け、それぞれのバネ板１４の先端を本体５の前面に押し当てたものとしている。
【００１６】
さらに、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記操作体１３を、両側部に形成した水平凸条部１５を、本体５の前方開口６ａの後方に設けた両側壁７に形成した水平凹条溝８に嵌め込んだものとして本体５に摺動自在としたものとしている。
【００１７】
また、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記押圧部１６および当接部１８を、操作体１３との合成樹脂の一体成形体としたものとしている。
【発明の効果】
【００１８】
この発明のセンサーチップ除去装置は、以上に述べたように構成されているので、センサーチップを血糖測定器のセンサーチップ挿入口に挿入するときには、センサーチップ除去装置のセンサーチップ差込み口において摩擦抵抗が非常に小さいものとなり、センサーチップ挿入口へのセンサーチップの挿入がスムーズなものとなると共に、センサーチップを排出して除去するときにも、センサーチップ挿入口およびセンサーチップ差込み口からの排出がスムーズなものとなり、しかも排出方向へのみ操作できるようにしたので、血糖測定器の測定部を傷つけることがなく、故障の原因が発生することのないものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１９】
以下、この発明のセンサーチップ除去装置を実施するための最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【００２０】
この発明のセンサーチップ除去装置が使用可能な血糖測定器は、種々のタイプのものが市販されているが、この実施形態においては、アボットジャパン株式会社が販売している血糖測定器「プレシジョン・エクシード」（商品名）およびセンサーチップ「スマートブルー」（商品名）を例に挙げて説明する。
【００２１】
血糖測定器１は、測定器本体の一端に後に述べるセンサーチップ２が挿入されるセンサーチップ挿入口３を開口したものとし、上面に測定した血糖値の表示部４を設けたものとしている。
【００２２】
センサーチップ２は、細長シート状に形成され、基端部に血液を点着する測定極２ａを備え、先端部に血糖測定器１の測定部に接続して血糖値を測定する電極端子２ｂを備えている。
【００２３】
そして、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に、センサーチップ２の先端部を挿入して、このセンサーチップ２を血糖測定器１にセットする。次に、採血した血液をセンサーチップ２の測定極２ａに点着することにより、その測定極２ａで得られる反応電流を電極端子２ｂから、血糖測定器１の測定部へ送出し、血糖値を測定して、その血糖値を血糖測定器１の表示部４にデジタル表示されるようにしている。さらに、血糖値を測定した後のセンサーチップ２は、指で摘んでセンサーチップ挿入口３から引き抜かれるようにしている。
【００２４】
この発明のセンサーチップ除去装置は、血糖測定器１の表示部４が視認できるようにして、その血糖測定器１に上面から外周縁部にかけて装着されるものとしており、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の排出手段１１を備えたものとしている。
【００２５】
前記血糖測定器１の表示部４が視認できるようにするには、図示したように、センサーチップ除去装置の本体５の全体を透光性の合成樹脂などの部材で作成するか、図示していないが、血糖測定器１の表示部４に対面する部分のみを透光性の部材で作成するか、血糖測定器１の表示部４に対面する部分を開口したものとすればよい。
【００２６】
前記排出手段１１は、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口１２を有する操作体１３を、本体５の前面に形成した前方開口６ａから出没自在としたものとしている。なお、前記センサーチップ差込み口１２は、センサーチップ２の差込み部の断面形状より一回り大きい形状として、このセンサーチップ２を差し込んだり、引き出したりするときの摩擦抵抗を非常に小さいものにしている。
【００２７】
前記操作体１３は、内部を空間とし後方を開口した合成樹脂成形体としており、両側部の後端から翼状のバネ板１４を前方に向けて設け、それぞれのバネ板１４の先端を本体５の前面に押し当てたものとし、さらに両側部に形成した水平凸条部１５を、本体５の前方開口６ａの後方に設けた両側壁７に形成した水平凹条溝８に嵌め込んだものとして、本体５に摺動自在としてこの操作体１３の略前半部を本体５の前方開口６ａから出没自在としている。さらに、前記操作体１３は、上部に押圧部１６を設け、内底部に接地面１７を設けたものとしており、前記押圧部１６を、本体５の前方開口６ａに連続して本体５の上面に設けた上方開口６ｂから突出させたものとしている。なお、前記翼状のバネ板１４は、操作体１３と一体成形した合成樹脂板からなるものとしているが、操作体１３と別体とした金属板等からなるものとしてもよい。
【００２８】
さらに、前記押圧部１６には、下方に向かって板状の当接部１８を設けたものとし、これら押圧部１６および当接部１８を操作体１３との合成樹脂の一体成形体としたものとしており、この押圧部１６を指で押さえることにより、合成樹脂の弾力で当接部１８が下降して、この当接部１８の後方端が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２を押圧し、このセンサーチップ２が当接部１８と前記接地面１７との間に挟持されるようにしている。
【００２９】
そして、前記操作体１３の押圧部１６を使用者が指で押さえつつ、操作体１３を前に出すと、この操作体１３の略前半部が本体５の前方開口６ａから突出し、操作体１３の両側部の後部上端１３ａが、本体５の上方開口６ｂの切欠部９に引っ掛かり、指を離してもその位置で停止し、操作体１３の前半部が前方開口６ａから突出した状態となる。
【００３０】
さらに、この状態から操作体１３の押圧部１６を使用者が再び指で押さえると、操作体１３の両側部の後部上端１３ａと、本体５の上方開口６ｂの切欠部９との引っ掛かりが解除され、指を離すとバネ板１４の反発力で操作体１３が元の位置に戻り、操作体１３の略前半部が前方開口６ａに没入した状態となる。
【００３１】
以上のように構成されたこの発明のセンサーチップ除去装置は、血糖測定器１に上面から外周縁部にかけて装着され、血糖測定器１と一体とされる。そして、センサーチップ２を、電極端子２ｂを先方側にして、センターチップ差込み口１２を通過させて、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入する。この場合、センサーチップ差込み口１２は、センサーチップ２の差込み部の断面形状より一回り大きい形状としているので、センサーチップ２がこのセンターチップ差込み口１２を通過するときには摩擦抵抗が非常に小さく、センサーチップ２はセンターチップ差込み口１２をスムーズに通過することになり、センサーチップ２が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入し難くなるようなことはない。
【００３２】
次に、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の測定極２ａに、採血した血液を点着すると、測定極２ａで得られる反応電流がセンサーチップの電極端子２ｂから血糖測定器１の測定部に送出され、血糖値が測定され、その血糖値が血糖測定器１の表示部４にデジタル表示される。
【００３３】
そして、血糖値が測定された後のセンサーチップ２は、図７に示した状態から、操作体１３の押圧部１６を使用者が指で押さえると、この押圧部１６の下方に設けた当接部１８が下降し、この当接部１８の後方端に押圧され、当接部１８と前記接地面１７との間に挟持された状態となる。
【００３４】
この状態で、操作体１３を徐々に前に押し出すと、図８に示したように、当接部１８と接地面１７との間に挟持された状態でセンサーチップ２も徐々に前に押し出される。さらに、操作体１３を押し出すと、この操作体１３の略前半部が本体５の前方開口６ａから突出した状態となり、センサーチップ２が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３から排出される。したがって、センサーチップ２は接地面１７を摺動することなく、センサーチップ２と接地面１７との間には摺動による摩擦抵抗がまったく働かず、センサーチップ２がセンサーチップ挿入口３から排出し難くなることはない。
【００３５】
そして、操作体１３の両側部の後部上端１３ａが、本体５の上方開口６ｂの切欠部９に引っ掛かり、図９に示したように、指を離すとその位置で停止した状態となると共に、下降していた当接部１８も元の位置に戻る。
【００３６】
この状態で、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３を下に向ければ、センサーチップ２が自重でセンサーチップ除去装置のセンサーチップ差込み口１２から排出され除去されることになる。
【００３７】
そして、操作体１３の押圧部１６を使用者が再び指で押さえると、操作体１３の両側部の後部上端１３ａと、本体５の上方開口６ｂの切欠部９との引っ掛かりが解除され、指を離すとバネ板１４の反発力で、操作体１３の略前半部が前方開口６ａに没入した状態となり、操作体１３が元の状態に戻されることになる。
【００３８】
なお、操作体１３は、センターチップ差込み口１２を血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に対面する位置に形成しているので、前に押し出せても、後ろに押し戻すことはできないので、センサーチップ２が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３内にさらに押し込まれることはなく、血糖測定器１の測定部を傷つけることもなく、故障の原因となるということもない。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】この発明のセンサーチップ除去装置を装着した血糖測定器の斜視図である。
【図２】この発明のセンサーチップ除去装置と血糖測定器とを分離させた状態を示す斜視図である。
【図３】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段を取り外した状態を示す分解斜視図である。
【図４】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段の平面図である。
【図５】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段の正面図である。
【図６】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段の背面図である。
【図７】この発明のセンサーチップ除去装置を装着した血糖測定器にセンサーチップを差し込んだ状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【図８】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段を操作して、図７の状態からセンサーチップを血糖測定器から排出し始めた状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【図９】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段を操作して、図８の状態からセンサーチップを血糖測定器から排出し終わった状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【図１０】従来のセンサーチップ除去装置を装着した血糖測定器の斜視図である。
【図１１】従来のセンサーチップ除去装置と血糖測定器とを分離させた状態を示す斜視図である。
【図１２】従来のセンサーチップ除去装置の排出手段を操作して、差し込んだセンサーチップを血糖測定器から排出し始める状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【符号の説明】
【００４０】
１ 血糖測定器
２ センサーチップ
３ センサーチップ挿入口
４ 表示部
５ 本体
６ａ 前方開口
６ｂ 上方開口
７ 側壁
８ 水平凹条溝
１１ 排出手段
１２ センサーチップ差込み口
１３ 操作体
１４ バネ板
１５ 水平凸条部
１６ 押圧部
１７ 接地面
１８ 当接部
【技術分野】
【０００１】
この発明は、血糖値を簡単、迅速に測定することができる血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、血糖測定器においては、センサーチップ挿入口に挿入したセンサーチップの基端部の測定極に、採血した血液を点着して、測定極で得られる反応電流をそのセンサーチップの先端部の電極端子から測定器本体の測定部に送出し、血糖値を測定して、その血糖値を測定器本体の表示部にデジタル表示することができるものとしている。
【０００３】
このような血糖測定器において、血糖値を測定した後のセンサーチップは、指で摘んでセンサーチップ挿入口から引き抜いていたが、この場合、センサーチップの基端部に指が触れて、その基端部に点着した血液が指に付着してしまい、不衛生であると共に、エイズ、肝炎等の重篤な病気に感染してしまうという危険性を有していた。
【０００４】
そこで、血糖値を測定した後のセンサーチップに指を触れることなく、このセンサーチップを血糖測定器から除去できる装置が、現今、発明されるに到っている。
【０００５】
このようなセンサーチップ除去装置としては、例えば図１０〜１２に示したように、測定極２１ａと電極端子２１ｂを備えたセンサーチップ２１を、センサーチップ挿入口２２から挿入して血糖値を測定する血糖測定器２０の外周縁部に装着固定する装着体２３の、前記センサーチップ挿入口２２に対面する位置に、センサーチップ２１の着脱装置２４が一体に固定して形成されている。
【０００６】
前記着脱装置２４は、センサーチップ２１の差込み口２５を基部壁面２６に開口すると共に、差込み口２５の前方側上面に凹欠部２７を凹設し、差込み口２５の前方側下面にガイド面２８を備え、前記凹欠部２７に回転ローラー２９を装着して、センサーチップ２１を、前記回転ローラー２９を回転させることにより、排出して除去するようにしたものとしている。（特許文献１）
【特許文献１】特開２００７−２４６５８号公報（図１〜図３）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
上記従来のセンサーチップ除去装置によれば、血糖値を測定した後のセンサーチップ２１を、単に、手で回転ローラー２９を時計方向へ回転させるのみで、センサーチップ２１に手を触れることなく、極めて簡単、迅速、且つ確実に排出して除去することができるので、エイズ等の重篤な病気に感染する虞れがなく、極めて衛生的であり、特に患者の多い病院において最適であるとしている。
【０００８】
しかしながら、上記従来のセンサーチップ除去装置においては、血糖値を測定する前のセンサーチップ２１を、差込み口２５から血糖測定器２０のセンサーチップ挿入口２２に挿入するときに、その差込み口２５において、センサーチップ２１と回転ローラー２９とが摺接して摩擦抵抗が働き、センサーチップ挿入口２２まで差し込み難いという問題点を有していた。
【０００９】
さらに、上記従来のセンサーチップ除去装置においては、血糖値を測定した後のセンサーチップ２１を排出して除去する場合に、回転ローラー２９を時計方向へ回転させると、センサーチップ２１の上面に回転ローラー２９が圧着し、センサーチップ２１の下面がガイド面２８を摺動して、センサーチップ挿入口２２から排出され、さらにその後、差込み口２５から排出される。したがって、センサーチップ２１とガイド面２８との間には摺動による大きな摩擦抵抗が働き、センサーチップ挿入口２２および差込み口２５から排出し難いという問題点を有していた。
【００１０】
また、上記従来のセンサーチップ除去装置においては、血糖値を測定した後のセンサーチップ２１を排出して除去する場合に、使用者が誤って回転ローラー２９を反時計方向へ回転させると、センサーチップ２１が血糖測定器２０のセンサーチップ挿入口２２内にさらに押し込まれ、血糖測定器２０の測定部を傷つけるなどして、故障の原因となるという問題点を有していた。
【００１１】
そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決することをその課題としており、センサーチップを血糖測定器のセンサーチップ挿入口に挿入するときには、センサーチップ除去装置のセンサーチップ差込み口における摩擦抵抗を非常に小さいものにして、センサーチップ挿入口へのセンサーチップの挿入をスムーズにすると共に、センサーチップを排出して除去するときにも、センサーチップ挿入口およびセンサーチップ差込み口からの排出をスムーズにし、しかも排出方向へのみ操作できるようにして、血糖測定器の測定部を傷つけることがなく、故障の原因が発生することのない血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
そのため、この発明のセンサーチップ除去装置は、血糖測定器１の表示部４が視認できるようにしてその血糖測定器１に装着され、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の排出手段１１を備えたものとし、前記排出手段１１は、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口１２を有する操作体１３を本体５の前方開口６ａから出没自在としたものとし、前記操作体１３は、上部に押圧部１６を設け、内底部に接地面１７を設けたものとし、前記押圧部１６を、前方開口６ａに連続して本体５の上面に設けた上方開口６ｂから突出させたものとし、さらに前記押圧部１６には、下方に向かって当接部１８を設けたものとし、この押圧部１６を指で押さえることにより、当接部１８が下降して、この当接部１８が前記センサーチップ２を押圧し、このセンサーチップ２が当接部１８と前記接地面１７との間に挟持されるようにしている。
【００１３】
そして、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記本体５の全体を透光性の部材で作成したものとしている。
【００１４】
さらに、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記センサーチップ差込み口１２を、センサーチップ２の差込み部の断面形状より一回り大きい形状としている。
【００１５】
また、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記操作体１３を、両側部の後端から翼状のバネ板１４を前方に向けて設け、それぞれのバネ板１４の先端を本体５の前面に押し当てたものとしている。
【００１６】
さらに、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記操作体１３を、両側部に形成した水平凸条部１５を、本体５の前方開口６ａの後方に設けた両側壁７に形成した水平凹条溝８に嵌め込んだものとして本体５に摺動自在としたものとしている。
【００１７】
また、この発明のセンサーチップ除去装置は、前記押圧部１６および当接部１８を、操作体１３との合成樹脂の一体成形体としたものとしている。
【発明の効果】
【００１８】
この発明のセンサーチップ除去装置は、以上に述べたように構成されているので、センサーチップを血糖測定器のセンサーチップ挿入口に挿入するときには、センサーチップ除去装置のセンサーチップ差込み口において摩擦抵抗が非常に小さいものとなり、センサーチップ挿入口へのセンサーチップの挿入がスムーズなものとなると共に、センサーチップを排出して除去するときにも、センサーチップ挿入口およびセンサーチップ差込み口からの排出がスムーズなものとなり、しかも排出方向へのみ操作できるようにしたので、血糖測定器の測定部を傷つけることがなく、故障の原因が発生することのないものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１９】
以下、この発明のセンサーチップ除去装置を実施するための最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【００２０】
この発明のセンサーチップ除去装置が使用可能な血糖測定器は、種々のタイプのものが市販されているが、この実施形態においては、アボットジャパン株式会社が販売している血糖測定器「プレシジョン・エクシード」（商品名）およびセンサーチップ「スマートブルー」（商品名）を例に挙げて説明する。
【００２１】
血糖測定器１は、測定器本体の一端に後に述べるセンサーチップ２が挿入されるセンサーチップ挿入口３を開口したものとし、上面に測定した血糖値の表示部４を設けたものとしている。
【００２２】
センサーチップ２は、細長シート状に形成され、基端部に血液を点着する測定極２ａを備え、先端部に血糖測定器１の測定部に接続して血糖値を測定する電極端子２ｂを備えている。
【００２３】
そして、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に、センサーチップ２の先端部を挿入して、このセンサーチップ２を血糖測定器１にセットする。次に、採血した血液をセンサーチップ２の測定極２ａに点着することにより、その測定極２ａで得られる反応電流を電極端子２ｂから、血糖測定器１の測定部へ送出し、血糖値を測定して、その血糖値を血糖測定器１の表示部４にデジタル表示されるようにしている。さらに、血糖値を測定した後のセンサーチップ２は、指で摘んでセンサーチップ挿入口３から引き抜かれるようにしている。
【００２４】
この発明のセンサーチップ除去装置は、血糖測定器１の表示部４が視認できるようにして、その血糖測定器１に上面から外周縁部にかけて装着されるものとしており、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の排出手段１１を備えたものとしている。
【００２５】
前記血糖測定器１の表示部４が視認できるようにするには、図示したように、センサーチップ除去装置の本体５の全体を透光性の合成樹脂などの部材で作成するか、図示していないが、血糖測定器１の表示部４に対面する部分のみを透光性の部材で作成するか、血糖測定器１の表示部４に対面する部分を開口したものとすればよい。
【００２６】
前記排出手段１１は、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口１２を有する操作体１３を、本体５の前面に形成した前方開口６ａから出没自在としたものとしている。なお、前記センサーチップ差込み口１２は、センサーチップ２の差込み部の断面形状より一回り大きい形状として、このセンサーチップ２を差し込んだり、引き出したりするときの摩擦抵抗を非常に小さいものにしている。
【００２７】
前記操作体１３は、内部を空間とし後方を開口した合成樹脂成形体としており、両側部の後端から翼状のバネ板１４を前方に向けて設け、それぞれのバネ板１４の先端を本体５の前面に押し当てたものとし、さらに両側部に形成した水平凸条部１５を、本体５の前方開口６ａの後方に設けた両側壁７に形成した水平凹条溝８に嵌め込んだものとして、本体５に摺動自在としてこの操作体１３の略前半部を本体５の前方開口６ａから出没自在としている。さらに、前記操作体１３は、上部に押圧部１６を設け、内底部に接地面１７を設けたものとしており、前記押圧部１６を、本体５の前方開口６ａに連続して本体５の上面に設けた上方開口６ｂから突出させたものとしている。なお、前記翼状のバネ板１４は、操作体１３と一体成形した合成樹脂板からなるものとしているが、操作体１３と別体とした金属板等からなるものとしてもよい。
【００２８】
さらに、前記押圧部１６には、下方に向かって板状の当接部１８を設けたものとし、これら押圧部１６および当接部１８を操作体１３との合成樹脂の一体成形体としたものとしており、この押圧部１６を指で押さえることにより、合成樹脂の弾力で当接部１８が下降して、この当接部１８の後方端が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２を押圧し、このセンサーチップ２が当接部１８と前記接地面１７との間に挟持されるようにしている。
【００２９】
そして、前記操作体１３の押圧部１６を使用者が指で押さえつつ、操作体１３を前に出すと、この操作体１３の略前半部が本体５の前方開口６ａから突出し、操作体１３の両側部の後部上端１３ａが、本体５の上方開口６ｂの切欠部９に引っ掛かり、指を離してもその位置で停止し、操作体１３の前半部が前方開口６ａから突出した状態となる。
【００３０】
さらに、この状態から操作体１３の押圧部１６を使用者が再び指で押さえると、操作体１３の両側部の後部上端１３ａと、本体５の上方開口６ｂの切欠部９との引っ掛かりが解除され、指を離すとバネ板１４の反発力で操作体１３が元の位置に戻り、操作体１３の略前半部が前方開口６ａに没入した状態となる。
【００３１】
以上のように構成されたこの発明のセンサーチップ除去装置は、血糖測定器１に上面から外周縁部にかけて装着され、血糖測定器１と一体とされる。そして、センサーチップ２を、電極端子２ｂを先方側にして、センターチップ差込み口１２を通過させて、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入する。この場合、センサーチップ差込み口１２は、センサーチップ２の差込み部の断面形状より一回り大きい形状としているので、センサーチップ２がこのセンターチップ差込み口１２を通過するときには摩擦抵抗が非常に小さく、センサーチップ２はセンターチップ差込み口１２をスムーズに通過することになり、センサーチップ２が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入し難くなるようなことはない。
【００３２】
次に、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に挿入されたセンサーチップ２の測定極２ａに、採血した血液を点着すると、測定極２ａで得られる反応電流がセンサーチップの電極端子２ｂから血糖測定器１の測定部に送出され、血糖値が測定され、その血糖値が血糖測定器１の表示部４にデジタル表示される。
【００３３】
そして、血糖値が測定された後のセンサーチップ２は、図７に示した状態から、操作体１３の押圧部１６を使用者が指で押さえると、この押圧部１６の下方に設けた当接部１８が下降し、この当接部１８の後方端に押圧され、当接部１８と前記接地面１７との間に挟持された状態となる。
【００３４】
この状態で、操作体１３を徐々に前に押し出すと、図８に示したように、当接部１８と接地面１７との間に挟持された状態でセンサーチップ２も徐々に前に押し出される。さらに、操作体１３を押し出すと、この操作体１３の略前半部が本体５の前方開口６ａから突出した状態となり、センサーチップ２が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３から排出される。したがって、センサーチップ２は接地面１７を摺動することなく、センサーチップ２と接地面１７との間には摺動による摩擦抵抗がまったく働かず、センサーチップ２がセンサーチップ挿入口３から排出し難くなることはない。
【００３５】
そして、操作体１３の両側部の後部上端１３ａが、本体５の上方開口６ｂの切欠部９に引っ掛かり、図９に示したように、指を離すとその位置で停止した状態となると共に、下降していた当接部１８も元の位置に戻る。
【００３６】
この状態で、血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３を下に向ければ、センサーチップ２が自重でセンサーチップ除去装置のセンサーチップ差込み口１２から排出され除去されることになる。
【００３７】
そして、操作体１３の押圧部１６を使用者が再び指で押さえると、操作体１３の両側部の後部上端１３ａと、本体５の上方開口６ｂの切欠部９との引っ掛かりが解除され、指を離すとバネ板１４の反発力で、操作体１３の略前半部が前方開口６ａに没入した状態となり、操作体１３が元の状態に戻されることになる。
【００３８】
なお、操作体１３は、センターチップ差込み口１２を血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３に対面する位置に形成しているので、前に押し出せても、後ろに押し戻すことはできないので、センサーチップ２が血糖測定器１のセンサーチップ挿入口３内にさらに押し込まれることはなく、血糖測定器１の測定部を傷つけることもなく、故障の原因となるということもない。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】この発明のセンサーチップ除去装置を装着した血糖測定器の斜視図である。
【図２】この発明のセンサーチップ除去装置と血糖測定器とを分離させた状態を示す斜視図である。
【図３】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段を取り外した状態を示す分解斜視図である。
【図４】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段の平面図である。
【図５】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段の正面図である。
【図６】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段の背面図である。
【図７】この発明のセンサーチップ除去装置を装着した血糖測定器にセンサーチップを差し込んだ状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【図８】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段を操作して、図７の状態からセンサーチップを血糖測定器から排出し始めた状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【図９】この発明のセンサーチップ除去装置の排出手段を操作して、図８の状態からセンサーチップを血糖測定器から排出し終わった状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【図１０】従来のセンサーチップ除去装置を装着した血糖測定器の斜視図である。
【図１１】従来のセンサーチップ除去装置と血糖測定器とを分離させた状態を示す斜視図である。
【図１２】従来のセンサーチップ除去装置の排出手段を操作して、差し込んだセンサーチップを血糖測定器から排出し始める状態を示す一部切欠き縦断面図である。
【符号の説明】
【００４０】
１ 血糖測定器
２ センサーチップ
３ センサーチップ挿入口
４ 表示部
５ 本体
６ａ 前方開口
６ｂ 上方開口
７ 側壁
８ 水平凹条溝
１１ 排出手段
１２ センサーチップ差込み口
１３ 操作体
１４ バネ板
１５ 水平凸条部
１６ 押圧部
１７ 接地面
１８ 当接部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
血糖測定器（１）の表示部（４）が視認できるようにしてその血糖測定器（１）に装着され、血糖測定器（１）のセンサーチップ挿入口（３）に挿入されたセンサーチップ（２）の排出手段（１１）を備えたものとし、前記排出手段（１１）は、血糖測定器（１）のセンサーチップ挿入口（３）に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口（１２）を有する操作体（１３）を本体（５）の前方開口（６ａ）から出没自在としたものとし、前記操作体（１３）は、上部に押圧部（１６）を設け、内底部に接地面（１７）を設けたものとし、前記押圧部（１６）を、前方開口（６ａ）に連続して本体（５）の上面に設けた上方開口（６ｂ）から突出させたものとし、さらに前記押圧部（１６）には、下方に向かって当接部（１８）を設けたものとし、この押圧部（１６）を指で押さえることにより、当接部（１８）が下降して、この当接部（１８）が前記センサーチップ（２）を押圧し、このセンサーチップ（２）が当接部（１８）と前記接地面（１７）との間に挟持されるようにしたことを特徴とする血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項２】
前記本体（５）の全体を透光性の部材で作成したことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項３】
前記センサーチップ差込み口（１２）を、センサーチップ（２）の差込み部の断面形状より一回り大きい形状としたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項４】
前記操作体（１３）を、両側部の後端から翼状のバネ板（１４）を前方に向けて設け、それぞれのバネ板（１４）の先端を本体（５）の前面に押し当てたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項５】
前記操作体（１３）を、両側部に形成した水平凸条部（１５）を、本体（５）の前方開口（６ａ）の後方に設けた両側壁（７）に形成した水平凹条溝（８）に嵌め込んだものとして本体（５）に摺動自在としたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項６】
前記押圧部（１６）および当接部（１８）を、操作体（１３）との合成樹脂の一体成形体としたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項１】
血糖測定器（１）の表示部（４）が視認できるようにしてその血糖測定器（１）に装着され、血糖測定器（１）のセンサーチップ挿入口（３）に挿入されたセンサーチップ（２）の排出手段（１１）を備えたものとし、前記排出手段（１１）は、血糖測定器（１）のセンサーチップ挿入口（３）に対面する位置に形成されたセンサーチップ差込み口（１２）を有する操作体（１３）を本体（５）の前方開口（６ａ）から出没自在としたものとし、前記操作体（１３）は、上部に押圧部（１６）を設け、内底部に接地面（１７）を設けたものとし、前記押圧部（１６）を、前方開口（６ａ）に連続して本体（５）の上面に設けた上方開口（６ｂ）から突出させたものとし、さらに前記押圧部（１６）には、下方に向かって当接部（１８）を設けたものとし、この押圧部（１６）を指で押さえることにより、当接部（１８）が下降して、この当接部（１８）が前記センサーチップ（２）を押圧し、このセンサーチップ（２）が当接部（１８）と前記接地面（１７）との間に挟持されるようにしたことを特徴とする血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項２】
前記本体（５）の全体を透光性の部材で作成したことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項３】
前記センサーチップ差込み口（１２）を、センサーチップ（２）の差込み部の断面形状より一回り大きい形状としたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項４】
前記操作体（１３）を、両側部の後端から翼状のバネ板（１４）を前方に向けて設け、それぞれのバネ板（１４）の先端を本体（５）の前面に押し当てたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項５】
前記操作体（１３）を、両側部に形成した水平凸条部（１５）を、本体（５）の前方開口（６ａ）の後方に設けた両側壁（７）に形成した水平凹条溝（８）に嵌め込んだものとして本体（５）に摺動自在としたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【請求項６】
前記押圧部（１６）および当接部（１８）を、操作体（１３）との合成樹脂の一体成形体としたことを特徴とする請求項１記載の血糖測定器におけるセンサーチップ除去装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【公開番号】特開２０１０−３８６６１（Ｐ２０１０−３８６６１Ａ）
【公開日】平成２２年２月１８日（２０１０．２．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−２００２１６（Ｐ２００８−２００２１６）
【出願日】平成２０年８月１日（２００８．８．１）
【出願人】（３９１０４８５００）大扇産業株式会社 (16)
【公開日】平成２２年２月１８日（２０１０．２．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年８月１日（２００８．８．１）
【出願人】（３９１０４８５００）大扇産業株式会社 (16)
[ Back to top ]