説明

衛生洗浄装置

【課題】衛生洗浄装置の噴出性能を向上するためのものである。
【解決手段】流体素子16を備えたノズル手段14の関連部品を抗菌材質で形成されたノズル筐体19で覆うことにより、空気流路18から空気を混入した洗浄水で洗浄することができ、流量感があり快適で強い洗浄感を得ることができるとともに、抗菌材質でノズル手段を覆うことで清潔性を保持するという効果の両立を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器を使用する人の局部に向けて洗浄水を噴出する流体噴出装置を備えた衛生洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の衛生洗浄装置に搭載されている流体噴出装置は、図9に示すように、ノズルロッド部1と、洗浄水を噴出する吐水孔2を有したノズルヘッド部3と、ノズルロッド部1を非使用時に収納しておくノズルシリンダー4と、収納時にノズルヘッド部3を洗浄するためのノズル洗浄ヘッド5を備えており、ノズルロッド部1の先端には、ノズルヘッド部3が水密に接合されている。
【0003】
また、ノズルヘッド部3は、吐水孔2を除く上面と側面の外周面に、ステンレスの第1のノズルカバー6がインサートされており、またステンレスのインサート板7で下部が覆われている。さらに、ノズルロッド部1もステンレスの第2のノズルカバー8がインサートされている。
【0004】
そして、ノズルロッド部1内には第1の水路9と第2の水路(図示せず)が平行に通っており、ノズルヘッド部3内には、第1の水路9と水密に結合する第3の水路10と、第2の水路(図示せず)と水密に結合する第4の水路11と、第3の水路10と第4の水路11とが交じり合い、天面が吐水孔2に通じる円筒形状の混合室12が設けられている。ここで、第3の水路10は混合室12の下部に通じ、第4の水路11は円筒形状の混合室12の接線方向に通じている。
【0005】
上記構成において、ノズルヘッド部3の外周面と第1のノズルカバー6の内面との隙間やノズルロッド部1の外周面と第2のノズルカバー8の内面との隙間が殆どないので、局部洗浄時の汚物まじりの水やノズル洗浄時の水などが、その隙間に入り込むことがなく、清潔性を向上させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−183275号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の構成ではノズルヘッド部3とノズルロッド部1の段差やノズルシリンダー4とノズルヘッド部3との隙間などの汚れが防止できないことや、吐水孔2からの噴流が旋回方向に分散されているので洗浄感が弱いという課題があった。
【0007】
上記従来の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、流量感のある強い洗浄感が得られ、快適性と清潔性を保持する衛生洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、本発明の衛生洗浄装置は、人体局部を洗浄する液体を吐出する吐出手段を有するノズル手段と、前記ノズル手段へ液体を導く液体流路と、前記吐出手段の上流側で液体に空気を混入する空気混入手段と、前記空気混入手段へ空気を導く空気流路と、前記液体流路と前記ノズル手段と前記空気混入手段と前記空気流路とを覆うノズル筐体と、前記ノズル筐体を駆動する駆動手段とを備え、前記ノズル筐体は抗菌材質で形成したものである。
【0009】
上記手段により、空気混入の洗浄水で洗浄するができ、流量感のある強い洗浄感が得られ、かつ抗菌作用よる清潔性を保持することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の衛生洗浄装置は、ノズル手段等を抗菌材質で形成したノズル筐体で覆うことで、空気混入の洗浄水による洗浄で流量感のある強い洗浄感と抗菌作用による清潔保持との両立を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
第1の発明は、人体局部を洗浄する液体を吐出する吐出手段を有するノズル手段と、前記ノズル手段へ流体を導く液体流路と、前記吐出手段の上流側で液体に空気を混入する空気混入手段と、前記空気混入手段へ空気を導く空気流路と、前記液体流路と前記ノズル手段と前記空気混入手段と前記空気流路とを覆うノズル筐体と、前記ノズル筐体を駆動する駆動手段とを備え、前記ノズル筐体は抗菌材質で形成することで、空気を混入した洗浄水で洗浄するができ、流量感があり快適で強い洗浄感を得ることができるとともに、抗菌材質のノズル筐体でノズル手段を覆うことで清潔性を保持するという効果の両立を実現することができる。
【0012】
第2の発明は、特に、第1の発明の駆動手段により、ノズル筐体またはノズル筐体に接合する部位の一部に設けた空気吸入口の開口度調整手段を制御する構成にしたので、ノズル筐体を駆動する駆動手段で空気吸入を制御することも兼用でき、小型化を図ることができる。
【0013】
第3の発明は、特に、第2の発明の開口度調整手段でもって、少なくとも空気吸入口の開口度調整動作と開閉動作のいずれかを制御する構成としたことにより、例えば空気吸入口の開口度調整と開閉の両動作を兼ねた場合、空気吸入口の制御構成を小型化できる。
【0014】
第4の発明は、特に、第1から第3のいずれか1つの発明の駆動手段を、電動手段により構成することにより、細かい位置調整が可能となり、空気吸入量の微妙なコントロールが行え、洗浄感の向上やノズルの位置合わせなどが容易になる。
【0015】
第5の発明は、特に、第1から第4のいずれか1つの発明の空気流路を、ノズル筐体内部の液体流路以外の部分で構成することにより、空気流路はノズル筐体で兼用することが可能になり、組み立て性の向上と小型化を実現することができる。
【0016】
第6の発明は、特に、第1から第5のいずれか1つの発明のノズル筐体を、金属で形成したことで、汚れが付着しにくく清潔性を保つことができる。
【0017】
第7の発明は、特に、第6の発明のノズル筐体を、ステンレスの金属で形成したことにより、汚れが付着しにくく清潔性を保つことができるとともに、ノズル筐体のような細長い形状でも一体で成型することが可能になり、組み立て性がよい。
【0018】
第8の発明は、特に、第1から第7のいずれか1つの発明の吐出手段の上流側に流体素子手段を設け、前記流体素子手段により、吐出手段からの噴出方向が変動する構成にしたことにより、噴流が人体局部の一点に集中することなく満遍なく当たるので痛さが和らぎ、かつ流量感があり洗浄感が良い。
【0019】
第9の発明は、特に、第8の発明の流体素子手段を、開口度調整手段により吐出手段からの噴出方向が変動する動作と、前記変動する動作を停止させる動作を行えるように構成したことにより、満遍なく洗浄する動作と一点に集中して洗浄する動作とが行え、使用者によって使い分けができ便利になる。
【0020】
第10の発明は、特に、第8の発明の吐出手段を、流体素子手段により噴出形態を変え、お尻洗浄用の吐出手段とビデ洗浄用の吐出手段とを兼用する構成にしたことにより、1個の吐出手段でお尻用とビデ用を使い分けることができ小型化を可能にすることができる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における衛生洗浄便座装置のノズル部の断面を示すものである。
【0023】
図1に示すノズル部は、図3で示す衛生洗浄便座装置のノズル部38に相当するものであり、人体局部を洗浄する液体である水を吐出する吐出手段としての吐出口13を有するノズル手段14と、吐出口13へ液体を導く液体流路15と、吐出口13の上流側で液体に空気を気泡として混入する空気混入手段としての空気給入口17を有する流体素子手段16と、空気給入口17へ空気を導く空気流路18と、液体流路15とノズル手段14と流体素子手段16と空気給入口17と空気流路18とを覆うノズル筐体19と、ノズル筐体19を駆動(摺動ともいう)する駆動手段としてのステッピングモータ20を備えている。
【0024】
そして、ノズル筐体19は抗菌材質としてのステンレスの金属を使用し、液体流路15、ノズル手段14、流体素子手段16、空気給入口17、空気流路18を一体に覆うように絞り加工により先端部が閉塞された細長い有底筒状のパイプに一体形成している。また、ノズル筐体19は、ノズル部を使用位置と不使用位置(収納位置ともいう)へ摺動するための歯車21を下部に、空気流路18に外気を導く空気吸入口22を後端部にそれぞれ設けている。
【0025】
開口度調整弁23は、支持部23aに取り付け、摺動するノズル筐体19の外周面に接触して空気吸入口22の開口度を制御する開口度調整手段と空気吸入口22の開閉を制御する開閉手段を兼ねた手段である。すなわち、開口度調整弁23は摺動するノズル筐体19の外周面に相対向した内面に、ノズル筐体19の長手方向に沿って同一開口面積で左右を外気に開放した複数の凹部23bを形成し、摺動するノズル筐体19との相対的な位置関係で、いずれかの凹部23bが図1のように空気吸入口22と相対向し、また図4のように空気吸入口22を閉じて開閉制御、及びいずれかの凹部23bが図1のように空気吸入口22と相対向した状態で、さらにノズル筐体19の摺動を微調整して空気吸入口22に相対向した凹部23bの開口面積を変化させて開口度合を制御し、空気吸入量を調整する。
【0026】
24はノズル筐体19の後端部を塞ぐ閉止栓で、接続した接続チューブ25を通じて供給される洗浄水を液体流路15に案内する。26は水の流量を調整する水調整弁、27は水調整弁を動かす弁用のステッピングモータ、28は配管である。
【0027】
そして、図2に示すように空気給入口17は、ノズル筐体19とノズル手段14との間に設けられた空間である空気流路18に連通している。そして、空気流路18は、ノズル筐体19内の液体流路15以外の部分、すなわち、ノズル筐体19とこれに差し込んだ液体流路15によって仕切られた外周との空間を使用することで構成している。
【0028】
また、衛生洗浄便座装置としては、図3に示すように、液体としての水を供給する本管29から分岐手段30によって分岐された配管28に、上流側から順に、フィルター31と、遮断弁32と、流量センサー33と、入水温度センサー34と、加熱手段35と、出湯温度センサー36と、水調整弁26と、これらを制御する制御手段37と、図1及び図2で説明したお尻洗浄ノズルとビデ洗浄ノズルを兼用したノズル部38を備えた構成とした。
【0029】
以上のように構成された本実施の形態のノズル部38を搭載した衛生洗浄便座装置は、制御手段37によって制御され以下に説明する動作、作用を行う。すなわち、水は、本管29から供給され、フィルター31を介して遮断弁32に流れこむ。そして、洗浄動作を開始する時にステッピングモータ20の動作により歯車21を介してノズル筐体19を所定の位置(洗浄開始時に洗濯されたお尻洗浄またはビデ洗浄の位置)に摺動させるとともに、遮断弁32が開き、通水が開始される。そして、流量センサー33と入水温度センサー34と出湯温度センサー36との情報により、加熱手段35が瞬時に水を適温に加熱し、水調整弁26で調整されノズル部38に洗浄水である適切な温水を通水するものである。
【0030】
この時、ノズル部38内部の流路においては、配管28から供給された温水が液体流路15に通水される。そして、温水は、ノズル手段14に設けられた案内流路39と絞り流路40に通水された後、流体素子手段16を通過して吐出口13から噴出される。
【0031】
そして、温水の流速が、流体素子手段16の上流の絞り流路40で速められ、吐出口13に向かって通水する。この時、流体素子手段16の窪み部41、42は負圧になるので、空気吸入口17から外気が吸入される。ここで、所定の流速になると2つの窪み部のうち、一方の窪み部41から空気が吸入されることで、噴流はその窪み部41から少し離れることになる。その結果、流れは他方の窪み部42側に寄り付く。
【0032】
そして、吐出口13からの噴出方向が振れることになる。その後、逆に窪み部42側の空気給入口17から空気が給入され、流れが窪み部42から離れることになり、再び窪み部41に寄り付くことになる。こうして、交互に流れが窪み部41側と窪み部42側に寄り付いたり離れたりする繰り返し動作を行うことで、吐出口13からの洗浄水の噴流は噴出方向が変動(揺動ともいう)することになる。このような噴流により、噴流が人体局部の一点に集中して当たることなく満遍なく当たるので痛さが和らぎ、流量感と強さのある洗浄感の良い人体洗浄とすることができる。
【0033】
また、空気給入口17へ空気を導く空気流路18の上流側に設けた空気吸入口22は、摺動するノズル筐体19との相対的な位置関係で開口度調整弁23のいずれかの凹部23bと相対向し、かつ相対向した凹部23bの開口面積を、さらにノズル筐体19の位置を摺動により微調整することで、空気の吸入度合いを調整することができる。
【0034】
ここで、外気吸入口22を開口度調整弁23により開にしておいた場合は、前述のとおり噴流が変動する動作を繰り返す。しかし、外気吸入口22を開口度調整弁23で閉止しておくと、窪み部41、42への空気の吸入がなくなり、絞り流路40からの流れが窪み部41、42へ寄り付いたり離れたりする現象が発生しなくなる。その結果、吐出口13からの噴流の方向も一定になる。
【0035】
このように本実施の形態では、吐出口13からの洗浄水の噴出方向が変動する動作と、前記変動する動作を停止させる動作を行い、すなわち、満遍なく洗浄する動作と、一点に集中して洗浄する動作に制御でき、使用者によって、例えば前者をビデ洗浄用に、後者をお尻洗浄用とに使い分けができる効果がある。
【0036】
なお、2つの空気給入口17への空気給入を同時に閉止するのではなく、片側のみを閉止するように構成することでも噴流方向の変動を止めて一点に集中させることができる。この際、噴流は偏った方向に噴出するため、ステッピングモータ20によってノズル筐体19の位置を移動させる動作と連動することで、人体局部への的中を維持する方法を採用することができる。
【0037】
このように、空気吸入口22の開口度調整弁23は、ノズル筐体19の使用位置への動きと連動して制御を行うことで駆動部としてのステッピングモータ20が共用でき、小型化ができる。また、開口度調整弁23は、凹部23bをノズル筐体19の摺動する方向に細かい間隔で複数個設け、かつステッピングモータ20で駆動することで、図4に示すように、人体を洗浄するためのノズルの最適位置で、空気吸入の調整が可能となり、ノズル筐体19の位置調整と外気吸入口22の開度調整とを同時に実現できる。
【0038】
そして、ノズル筐体19の細かい位置調整が可能となり、その結果、空気吸入量の微妙なコントロールが行え、洗浄感の向上やノズルの位置合わせなどが可能になる。ここで、図4は空気吸入口22を閉止した場合を示す。なお、ノズルの位置調整は洗浄位置だけでなく、図5に示すような収納位置43への調整も行うことができ、ノズル筐体19の摺動動作で、ノズル収納と洗浄時のノズル位置調整と洗浄時の噴流の変動制御を、1個のステッピングモータ20で実現することができる。図5で、44は便器、45は便座、46は人体、47は衛生洗浄便座装置の本体、48は衛生洗浄便座装置の水回路部である。
【0039】
さらに、空気吸入口22からノズル手段14の空気給入口17まで、空気を導く空気流路18は、ステンレスのノズル筐体19と液体流路15の外側の空間を利用することで構成でき、チューブのような部品を必要としないので、組み立て性を向上するとともに、衛生洗浄便座装置の本体に内蔵できるような小型化を実現することができる。
【0040】
また、ノズル筐体19は、菌などが繁殖しにくい抗菌性のあるステンレスを使用しているので、ノズル筐体19の外側はもちろん、内部の空気流路18の部分にも雑菌が繁殖しにくくなっている。そして、ノズル手段14をノズル筐体19に内蔵して流量感のある洗浄と清潔感の両立を実現している。さらに、ノズル筐体19は、ステンレスの金属で形成することにより、ノズル筐体のような細長い形状でも一体で成型することができ、組み立て性をよくしている。ここで、ノズル手段14や液体流路15や開口度調整弁23にも抗菌材料を使用して菌が繁殖しにくくすることで更に抗菌効果を上げることができる。
【0041】
また、空気吸入口22を開閉することで、吐出口13からの噴出方向が変動する動作(揺動動作ともいう)と変動しない動作(直噴動作ともいう)を制御することができることを利用して、直噴動作はお尻洗浄(図5に示す)とし、揺動動作はノズルをもう少し突出してビデ洗浄とすることで、1個の吐出口13でもって、お尻用とビデ用の洗浄(図6参照)を兼ねることができ、小型化を実現することができる。
【0042】
これは、空気吸入口22と複数の弁部である凹部23bを設けた開口度調整弁23によって実現できるもので、ノズル位置を変更しても、直噴動作と揺動動作を制御できる構成となっているためである。従って、揺動動作は、お尻洗浄とビデ洗浄の両方で使用することができる。
【0043】
なお、上記実施の形態では、ノズル筐体19をステンレスの金属で形成したが、他の金属や樹脂においても、抗菌性が優れ耐久性や加工性がよい生産性の高い金属であれば使用してもよい。
【0044】
また、上記実施の形態では、外気吸入口22をノズル筐体19の側面に開けた孔で構成したが、閉止栓24に設けた孔、または、それらの孔から導かれた流路の一部を用いて空気の流量調整を行っても良い。すなわち、閉止栓24に外気と空気流路18を連通するテーパ状の流路を設け、この流路に同じテーパ状の弁を嵌合させて開口度調整手段を形成し、前記弁を固定してノズル筐体19を摺動させて開口度調整と開閉を行う構成であっても良い。
【0045】
また、上記実施の形態では開口度調整弁23でもって空気吸入口22の開口度調整による空気吸入量の調整と空気吸入口22の開閉の両方を行う構成にしたが、空気吸入口22の開閉弁を別個に設けて前記両方を行うのを、いずれか一方のみにしても良い。
【0046】
また、ノズル筐体19の摺動機構は歯車21の組み合わせで説明したが、ベルト駆動やリニア摺動の機構でもよい。さらに、吐出口は1個で説明したが、複数個の吐出口を用いてもよい。また、上記実施の形態では、駆動手段としてステッピングモータ20を使用したが、ソレノイドを使用しても良く、これら電動手段によるノズル筐体の駆動以外に、水圧によりノズル筐体が吐出される形態においても、微妙な空気量の調整は困難であるが、水圧や水流路の調整を用いて空気吸入口の開閉の切替は可能であり、直噴動作と揺動動作を実現することができることを付記しておく。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上のように、本発明にかかる衛生洗浄装置は、空気を混入した洗浄水で洗浄することができ、流量感のある強い洗浄感が得られ快適で、かつ抗菌作用による清潔性を保持するという効果の両立を実現することができ、衛生洗浄器具に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態1における衛生洗浄装置のノズル部の断面図
【図2】同衛生洗浄装置のノズル部の側断面図
【図3】同衛生洗浄装置の制御ブロック図
【図4】同衛生洗浄装置における洗浄水の直噴時のノズル部の断面図
【図5】同衛生洗浄装置を用いたお尻洗浄時の構成図
【図6】同衛生洗浄装置を用いたビデ洗浄時の構成図
【図7】従来の衛生洗浄装置のノズル部の断面図
【符号の説明】
【0049】
13 吐出口(吐出手段)
14 ノズル手段
15 液体流路
16 流体素子手段(空気混入手段)
17 空気給入口
18 空気流路
19 ノズル筐体
20 ステッピングモータ(駆動手段)
22 空気吸入口
23 開口度調整弁(開口度調整手段)
24 閉止栓(ノズル筐体に接合する部位の一部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体局部を洗浄する液体を吐出する吐出手段を有するノズル手段と、前記ノズル手段へ液体を導く液体流路と、前記吐出手段の上流側で液体に空気を混入する空気混入手段と、前記空気混入手段へ空気を導く空気流路と、前記液体流路と前記ノズル手段と前記空気混入手段と前記空気流路とを覆うノズル筐体と、前記ノズル筐体を駆動する駆動手段とを備え、前記ノズル筐体は抗菌材質で形成した衛生洗浄装置。
【請求項2】
駆動手段は、ノズル筐体またはノズル筐体に接合する部位の一部に設けた空気吸入口の開口度調整手段を制御する請求項1に記載の衛生洗浄装置。
【請求項3】
開口度調整手段は、少なくとも空気吸入口の開口度調整動作と開閉動作のいずれかを制御する請求項2に記載の衛生洗浄装置。
【請求項4】
駆動手段は、電動手段によりノズル筐体を駆動させる請求項1から3のいずれか1項に記載の衛生洗浄装置。
【請求項5】
空気流路は、ノズル筐体内部の液体流路以外の部分で構成してなる請求項1から4のいずれか1項に記載の衛生洗浄装置。
【請求項6】
ノズル筐体は、金属で形成してなる請求項1から5のいずれか1項に記載の衛生洗浄装置。
【請求項7】
ノズル筐体は、ステンレスの金属で形成してなる請求項6に記載の衛生洗浄装置。
【請求項8】
吐出手段の上流側に流体素子手段を設け、前記流体素子手段により吐出手段からの噴出方向を変動するように構成してなる請求項1から7のいずれか1項に記載の衛生洗浄装置。
【請求項9】
流体素子手段は、開口度調整手段により吐出手段からの噴出方向が変動する動作と、前記変動する動作を停止させる動作を行うように構成してなる請求項8に記載の衛生洗浄装置。
【請求項10】
1個の吐出手段は、流体素子手段により噴出形態を変え、お尻洗浄用の吐出手段とビデ洗浄用吐出手段とを兼用する構成にした請求項8に記載の衛生洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−144417(P2006−144417A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−337080(P2004−337080)
【出願日】平成16年11月22日(2004.11.22)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】