説明

表層改良地盤の施工管理装置

【課題】各層の転圧厚さ寸法の管理や硬化後の改良体の膨張量の確認を容易にでき、改良体の強度評価も正確にできる表層改良地盤の施工管理装置の提供。
【解決手段】一層分の転圧厚さ寸法に対応する高さ寸法を有する複数層分の複数の転圧厚さ寸法管理棒2,3…が備えられ、これら単位管理棒2,3…は、着脱可能に直列状態に連結することができるようになされて、各層の転圧厚さ寸法を管理することができるようになされている。最上層の転圧厚さ寸法を管理する転圧厚さ寸法管理棒3の上端部に直列状態に連結可能で、かつ、改良体上面の膨張高さ寸法測定用の目盛り14の付いた膨張高さ寸法管理棒4も備えられている。また、最下層の転圧厚さ寸法を管理する転圧厚さ寸法管理棒2の下端部には強度評価用の抵抗体としての底板部5も備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表層改良地盤の施工管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表層改良地盤の施工において、各層の転圧厚さ寸法の管理は、従来より、オートレベル等を用いて基準点からの高さを転圧の都度確認するという方法で行われ、
また、養生硬化後の改良体の膨張量については、その確認を行う場合は、オートレベル等が用いられ、
更に、硬化後の改良体の強度については、改良土を予めモールドに詰めておき、硬化後、一軸圧縮試験を実施して確認することが行われている。
【特許文献1】特開2000−212953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、各層の転圧厚さ寸法の管理については、転圧の都度レベルを測らないと転圧管理深度に達しているかどうかを確認することができず、
改良体の膨張量の管理についても、養生硬化後に行うことになるため、レベルを測定するのが厄介であり、
硬化後の改良体強度については、モールドに詰めた際の状態と、現地盤を転圧した際の状態とでは、状態が異なるため、厳密には、改良地盤を評価することにはならず、多くの場合、モールドに詰めた方が転圧条件が良いため、大きめの強度が出てしまいやすいという問題がある。
【0004】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、各層の転圧厚さ寸法の管理を容易にすることができ、硬化後の改良体の膨張量の確認も容易に行え、改良体の強度評価もより正確なものにすることができる表層改良地盤の施工管理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題は、一層づつ所定の厚さ寸法に転圧して複数層からなる表層改良地盤を形成する施工を管理するのに用いられる表層改良地盤の施工管理装置であって、
一層分の転圧厚さ寸法に対応する高さ寸法を有し、転圧前の層に対して下端部をその層の下面部に位置させるように埋込み状態にし、その層の上面高さ位置が上端部の高さ位置となるようにその層を転圧することでその層を所定の転圧厚さ寸法にするのに用いられる複数層分の複数の転圧厚さ寸法管理棒が備えられ、
これら単位管理棒は、着脱可能に直列状態に連結することができるようになされて、各層の転圧厚さ寸法を管理することができるようになされていることを特徴とする表層改良地盤の施工管理装置によって解決される(第1発明)。
【0006】
この装置では、転圧厚さ寸法管理棒を用い、転圧前の層に対してその下端部をその層の下面部に位置させるように埋込み状態にし、その層の上面高さ位置がその上端部の高さ位置となるようにその層を転圧すれば、その層は所定の転圧厚さ寸法となる。従って、その層の転圧厚さ寸法の管理は、該転圧厚さ寸法管理棒の上端部がその層の上面高さ位置になったのを確認するだけでよく、転圧厚さ寸法の管理を容易にすることができる。
【0007】
しかも、転圧厚さ寸法管理棒は複数備えられ、着脱可能に直列状態に連結して各層の転圧厚さ寸法を管理することができるようになされているので、最下層の転圧厚さ寸法管理棒の上端部に、次の転圧厚さ寸法管理棒を連結して最下層の上の層の転圧厚さ寸法を管理していくことができて、各層の転圧厚さ寸法の管理も容易にすることができる。
【0008】
第1発明において、最上層の転圧厚さ寸法を管理する転圧厚さ寸法管理棒の上端部に直列状態に連結可能で、かつ、改良体上面の膨張高さ寸法測定用の目盛りの付いた膨張高さ寸法管理棒が備えられているとよい(第2発明)。
【0009】
この装置では、最上部の層までの転圧を完了した後、膨張高さ寸法管理棒を最上部の転圧厚さ寸法管理棒の上端部に連結しておくだけで、改良体の養生硬化後、改良体の上面部の高さ位置を膨張高さ寸法管理棒の目盛りで確認すれば、膨張高さ寸法を知ることができ、硬化後の改良体の膨張量の確認を容易に行うことができる。
【0010】
第1,第2発明において、最下層の転圧厚さ寸法を管理する転圧厚さ寸法管理棒の下端部に、改良体の強度を改良体から転圧厚さ寸法管理棒を引き抜くことにより確認することができるようにするための側方に張り出す抵抗体が備えられているとよい(第3発明)。
【0011】
この場合は、改良体の養生硬化後、最上部に管理棒を掴み部として、すべての管理棒を引き抜くことにより、改良体の強度評価を行うことができる。しかも、現地盤に対しての強度評価ができるので、正確な評価を行うことができる。加えて、各層の転圧の際に設置していった転圧厚さ寸法管理棒を利用し、改良体の養生硬化後、転圧厚さ寸法管理棒を引き抜くだけでよいので、転圧厚さ寸法管理棒の回収と併せて、強度評価を容易に行うことができる。
【0012】
第3発明において、前記膨張高さ寸法管理棒を引抜きのための掴み部とすることができるようになされているとよい(第4発明)。この場合は、膨張高さ寸法管理棒が改良体の養生硬化後まで改良地盤面から上方に突出するように転圧厚さ寸法管理棒に連結された状態のままの状態にされることをうまい具合に利用して、引抜きのための掴み部の確保と転圧厚さ寸法管理棒の回収とを容易にすることができる。
【0013】
また、第1発明において、各転圧厚さ寸法管理棒の周面部に、対応層の改良材をサンプリングする凹所が設けられているとよい(第5発明)。この場合は、転圧厚さ寸法管理棒を引き抜いた後、凹所にサンプリングされた改良材をもとに、各層における改良材の撹拌状態を確認することができる。
【0014】
第5発明において、各転圧厚さ寸法管理棒の周面部に、該転圧厚さ寸法管理棒の周面部とそれに対応する層との縁を回転によって切る縁切り用の凸が設けられ、連結された転圧管理棒同士が一体回転するようになされているとよい(第6発明)。この場合は、回転して凸で縁を切ることにより、凹所内への改良材のサンプリングを容易にすることができると共に、サンプリングした改良材と周囲の改良材との縁も切ることができて、転圧厚さ寸法管理棒を引き抜いていく際に、サンプリングした改良材が凹所から脱落するのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の表層改良地盤の施工管理装置は、以上のとおりのものであるから、各層の転圧厚さ寸法の管理を容易にすることができ、硬化後の改良体の膨張量の確認も容易に行え、改良体の強度評価もより正確なものにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の実施最良形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1〜図3に示す第1実施形態の管理装置1は、図1(イ)に示すように、最下層用の転圧厚さ寸法管理棒2を含む複数本の転圧厚さ寸法管理棒2,3…と、1本の膨張高さ寸法管理棒4とを備えている。
【0018】
各転圧厚さ寸法管理棒2,3…は、一層分の転圧厚さ寸法に対応する同じ高さ寸法を備えたものからなっており、最下層用の転圧厚さ寸法管理棒2の下端部には、改良体強度を評価するための側方に張り出す抵抗体としての底板部5が備えられると共に、その上端面には連結用のネジ孔6が開口し、残る他の各転圧厚さ寸法管理棒3…には、その下端部に雄ネジ部7が突出して設けられると共に、上端面には連結用のネジ孔6が開口し、上記の転圧厚さ寸法管理棒2,3…は、管理棒3…の下端の雄ネジ部7を他の転圧厚さ寸法管理棒2,3…の上端部のネジ孔6に螺合することで、直列状態に連結することができるようになされている。
【0019】
膨張高さ寸法管理棒4は、その周面部に改良体上面の膨張高さ寸法測定用の目盛り14が付けられたもので、その下端部には、転圧厚さ寸法管理棒3…の上端部のネジ孔6と螺合可能な雄ネジ部7が突出して備えられており、該雄ネジ部7を、最上層に埋め込まれる転圧厚さ寸法管理棒3の上端部のネジ孔6に螺合して直列状態に連結することができるようになされている。
【0020】
なお、管理装置1には、ネジ孔6を塞ぐ着脱可能な蓋体8も備えられている。該蓋体8は、ネジ孔6と螺合可能な雄ネジ部を備えたものなど、管理棒2,3…のネジ孔6にしっかりと取り付くものであるとよい。
【0021】
表層改良地盤の施工管理は、上記の管理装置1を用い、次のようにして行うことができる。即ち、図2(イ)に示すように地盤9を掘削した後、図2(ロ)に示すように、掘削部10の底面部に、最下層用の転圧厚さ寸法管理棒2を、その下端部が最下層の下面部に位置するように設置する。転圧厚さ寸法管理棒2の上端部には、ネジ孔6が開口しているので、蓋体8で閉じておくようにする。
【0022】
そして、図2(ハ)に示すように、掘削部10内に、最下層用の改良土11を、転圧厚さ寸法管理棒2の上端高さ位置よりも上方の高さ位置となるまで埋め戻して、該転圧厚さ寸法管理棒2の全体を埋込み状態にし、しかる後、図2(ニ)に示すように、埋め戻した改良土11を、その上面高さ位置が転圧厚さ寸法管理棒2の上端部の高さ位置となるまで、転圧機12で転圧していく。これにより、最下層11は、所定の転圧厚さ寸法に転圧される。
【0023】
次いで、図2(ホ)に示すように、蓋体8を外し、転圧厚さ寸法管理棒2の上端部に次の転圧厚さ寸法管理棒3を螺合して連結すると共に、該転圧厚さ寸法管理棒3の上端部に蓋体8を取り付けた後、図2(ヘ)に示すように、掘削部10内に、次の層用の改良土11を、転圧厚さ寸法管理棒3の上端高さ位置よりも上方の高さ位置となるまで埋め戻して該転圧厚さ寸法管理棒3の全体を埋込み状態にし、しかる後、図2(ト)に示すように、同様に、埋め戻した改良土11を、その上面高さ位置が転圧厚さ寸法管理棒3の上端部の高さ位置となるまで、転圧機12で転圧していく。これにより、次の層11も、所定の転圧厚さ寸法に転圧される。
【0024】
これを繰り返して、図3(チ)に示すように、最上層11の転圧を終えた後、最上部の転圧厚さ寸法管理棒3の上端部に膨張高さ寸法管理棒4を螺合して連結した状態にして、改良土11…を養生硬化させる。
【0025】
養生硬化後、図3(リ)に示すように、改良体13の上面部の高さ位置が上昇していれば、それを膨張高さ寸法管理棒4の目盛り14で確認することにより、膨張高さ寸法を知ることができ、硬化後の改良体13の膨張量の確認をする。
【0026】
次いで、図3(ヌ)に示すように、膨張高さ寸法管理棒4を掴み部として、管理棒2,3…,4の引抜きを行うことによって、その引抜き抵抗力を測定し、その測定結果から改良体13の強度評価を行う。
【0027】
このように、上記の管理装置1によれば、各転圧厚さ寸法管理棒2,3…によって、対応する層の上面高さ位置が、該転圧厚さ寸法管理棒2,3…の上端部の高さ位置となるまで転圧を行っていくだけでよく、各層の転圧厚さ寸法の管理を容易にすることができる。
【0028】
また、最上部の層の転圧を完了した後、膨張高さ寸法管理棒4を最上部の転圧厚さ寸法管理棒2の上端部に連結しておくだけで、養生硬化に、改良体の上面部の高さ位置を膨張高さ寸法管理棒4の目盛りで確認すれば、膨張高さ寸法を知ることができて、硬化後の改良体の膨張量の確認も容易に行うことができる。
【0029】
更に、改良体の養生硬化後、管理棒を引き抜くだけで、最下の転圧厚さ寸法管理棒2の底板部5が抵抗体として機能して、改良体13の強度評価も容易に行うことができる。特に、膨張高さ寸法管理棒4を引抜きの際の掴み部とすることができて、改良体13の強度評価と併せて、引抜きのための掴み部の確保と転圧厚さ寸法管理棒2,3…の回収も容易に行うことができる。
【0030】
図4〜図6に示す第2実施形態の管理装置1は、図4(イ)に示すように、最上層用の転圧厚さ寸法管理棒21を含む複数本の転圧厚さ寸法管理棒21,22…を備えている。
【0031】
最上層用以外の各転圧厚さ寸法管理棒22…は、一層分の転圧厚さ寸法に対応する同じ高さ寸法を備えたものからなっており、また、最上層用の転圧厚さ寸法管理棒21…は、最上部の層の転圧厚さ寸法よりも大きな高さ寸法を備えており、各転圧厚さ寸法管理棒21,22…には、図示しないが、ネジによる連結用の継ぎ手部が備えられていて直列状態に連結することができるようになされていると共に、連結状態において共回り回転をさせることができるようになされている。
【0032】
また、各転圧厚さ寸法管理棒21,22…の周面部には、図4(ロ)(ハ)に示すように、対応層の改良材をサンプリングする凹所としての縦溝23が全長に渡って設けられると共に、周方向の位置を異ならせて、高さ方向に延びる周囲土縁切り用の凸24,24が同じく全長に渡って設けられ、更に、該凸24には目盛り25が設けられている。
【0033】
この管理装置1による表層改良地盤の施工管理は、次のようにして行うことができる。即ち、図5(イ)に示すように地盤9を掘削し、掘削部10の底面部に、転圧厚さ寸法管理棒22を設置し、最下層用の改良土を埋め戻す。この埋め戻しによって、転圧厚さ寸法管理棒22の溝23内に改良土がサンプリングされる。そして、図5(ロ)に示すように、埋め戻した改良土11の上面高さ位置が転圧厚さ寸法管理棒22の上端部の高さ位置となるまで、転圧機12で転圧し、次いで、図5(ハ)に示すように、転圧厚さ寸法管理棒22の上端部に次の転圧厚さ寸法管理棒22を螺合して連結し、該転圧厚さ寸法管理棒22を回して下の転圧厚さ寸法管理棒22を共回りさせ、下の転圧厚さ寸法管理棒22の凸24,24により、周囲土との縁を切った状態にする。次いで、同様に次の層の改良土11を埋め戻し、図5(ニ)に示すように、その上面高さ位置が該転圧厚さ寸法管理棒22の上端部の高さ位置となるまで、転圧機12で転圧する。
【0034】
そして、図5(ホ)に示すように、転圧厚さ寸法管理棒22の上端部に、最上層用の転圧厚さ寸法管理棒21を螺合して連結し、該転圧厚さ寸法管理棒21を回して下の転圧厚さ寸法管理棒22…を共回りさせ、同様に、下の転圧厚さ寸法管理棒22…の凸24,24により、周囲土との縁を切った状態にし、最上部層用の改良土11を埋め戻し、図5(ヘ)に示すように、最上層用の転圧厚さ寸法管理棒21の目盛り25を確認しながら、その上面高さ位置が所定の高さ位置となるまで、転圧機12で転圧し、転圧後、改良土11を養生硬化させる。
【0035】
養生硬化後、改良体13の上面部の高さ位置が上昇していれば、それを最上層用の転圧厚さ寸法管理棒21の目盛り25で確認することにより、膨張高さ寸法を知ることができ、硬化後の改良体13の膨張量の確認をする。
【0036】
次いで、図6(ト)(チ)に示すように、最上層用の転圧厚さ寸法管理棒21の上端部を掴み部として、該転圧厚さ寸法管理棒21を回し、下の転圧厚さ寸法管理棒22…も共回りさせて縁を切った後、引き抜き、図4(ニ)に示すように、各転圧厚さ寸法管理棒21,22…の溝23…にサンプリングされている改良材26…に対してフェノールフタレイン27を噴霧し、改良体13の撹拌状況を確認する。各管理棒21,22…には、目盛り25が設けられているので、撹拌状況を深さ方向に目盛り25の寸法単位で詳しく特定して把握することができる。
【0037】
このように、本実施形態の管理装置1によれば、表層改良地盤の各層の転圧厚さ寸法を管理することができ、また、硬化後の改良体の膨張量の確認も行えるのみならず、各層における改良材の撹拌状態を確認することもできる。しかも、縁切り用の凸24が設けられていることで、溝23内への改良体13のサンプリングを容易にすることができると共に、サンプリングした改良材と周囲の改良材との縁も切ることができて、転圧厚さ寸法管理棒2,3…を引き抜いていく際に、サンプリングした改良材26が溝23から脱落するのも防ぐことができるし、引抜きも容易に行うことができる。
【0038】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、管理棒同士の連結の構造に特別の制限はないし、管理棒の数についても制限はないし、管理棒は、その上方を転圧機が転圧するのに耐えうる構造、材質のものであってもよいし、管理棒の上方を転圧機が転圧しない場合はそれほどの強度をもたせなくてもよい。
【0039】
また、上記の実施形態では、各層の転圧厚さ寸法が同じである場合を示したが、各層で転圧厚さ寸法を異ならせる場合は、それに応じて、高さ寸法の異なる複数種類の転圧厚さ寸法管理棒を管理装置に備えさせるようにしてもよい。
【0040】
更に、サンプリングを行う場合の凹所の形態や配置、縁切り用の凸の形態や配置についても特段の制限はなく、各種の形態や配置で備えられていてよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図(イ)は第1実施形態の管理装置を構成する管理棒の正面図、図(ロ)は管理棒と蓋体とを分離状態にして示す正面図である。
【図2】図(イ)〜図(ト)は、図3(チ)〜(ヌ)と共に、管理装置による管理方法を順次に示す断面正面図である。
【図3】図(チ)〜図(ヌ)は、図2(イ)〜(ト)と共に、管理装置による管理方法を順次に示す断面正面図である。
【図4】図(イ)は第2実施形態の管理装置を構成する管理棒の正面図、図(ロ)は管理棒の断面斜視図、図(ハ)は管理棒の横断面図、図(ニ)は、図5及び図6と共に、管理装置による管理方法を示す正面図である。
【図5】図(イ)〜図(ヘ)は、図6(ト)(チ)と共に、管理装置による管理方法を順次に示す断面正面図である。
【図6】図(ト)及び図(チ)は、図5(イ)〜(ヘ)と共に、管理装置による管理方法を順次に示す断面正面図である。
【符号の説明】
【0042】
1…管理装置
2,3…転圧厚さ寸法管理棒
4…膨張高さ寸法管理棒
5…底板部(抵抗体)
12…転圧機
13…改良体
14…目盛り
21,22…転圧厚さ寸法管理棒
23…溝
24…縁切り用凸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一層づつ所定の厚さ寸法に転圧して複数層からなる表層改良地盤を形成する施工を管理するのに用いられる表層改良地盤の施工管理装置であって、
一層分の転圧厚さ寸法に対応する高さ寸法を有し、転圧前の層に対して下端部をその層の下面部に位置させるように埋込み状態にし、その層の上面高さ位置が上端部の高さ位置となるようにその層を転圧することでその層を所定の転圧厚さ寸法にするのに用いられる複数層分の複数の転圧厚さ寸法管理棒が備えられ、
これら単位管理棒は、着脱可能に直列状態に連結することができるようになされて、各層の転圧厚さ寸法を管理することができるようになされていることを特徴とする表層改良地盤の施工管理装置。
【請求項2】
最上層の転圧厚さ寸法を管理する転圧厚さ寸法管理棒の上端部に直列状態に連結可能で、かつ、改良体上面の膨張高さ寸法測定用の目盛りの付いた膨張高さ寸法管理棒が備えられている請求項1に記載の表層改良地盤の施工管理装置。
【請求項3】
最下層の転圧厚さ寸法を管理する転圧厚さ寸法管理棒の下端部に、改良体の強度を改良体から転圧厚さ寸法管理棒を引き抜くことにより確認することができるようにするための側方に張り出す抵抗体が備えられている請求項1又は2に記載の表層改良地盤の施工管理装置。
【請求項4】
前記膨張高さ寸法管理棒を引抜きのための掴み部とすることができるようになされている請求項3に記載の表層改良地盤の施工管理装置。
【請求項5】
各転圧厚さ寸法管理棒の周面部に、対応層の改良材をサンプリングする凹所が設けられている請求項1に記載の表層改良地盤の施工管理装置。
【請求項6】
各転圧厚さ寸法管理棒の周面部に、該転圧厚さ寸法管理棒の周面部とそれに対応する層との縁を回転によって切る縁切り用の凸が設けられ、連結された転圧管理棒同士が一体回転するようになされている請求項5に記載の表層改良地盤の施工管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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