表示パネル及び該表示素子の半透明支持要素の製造
内面(1)と、外面(2)と、表示区域(3)と、を有する半透明の支持要素(10)を備える表示パネル(31)が提案される。少なくとも1つの表示素子(21〜28)が表示区域(3)内に配置され、表示素子(21〜28)は半透明の支持要素(10)の内面(1)及び外面(2)の両方に凸部(60)及び/又は凹部(5、6)として実現される幾何学的構造(5、6;60)によって形成される。表示パネルは、表示素子をバックライトで照らすための少なくとも1つの発光素子を特に備える情報表示部において使用可能である。情報表示部は、電動歯ブラシのような器具に使用可能であり、凸部(60)及び/又は凹部(5、6)は半透明の支持要素(10)と共に一体形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネル、表示パネルを含む情報表示部、情報表示部を含む器具、及び表示パネルの半透明支持要素の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
手動取扱い可能な手持ち式電子及び電機器具において、発光素子は特にLEDの形態でLED内に提供され、それを通して電気器具の特定の切り替え及び動作状態が、使用者に対して視覚化される。発光素子は、典型的には、ハウジングの外側の説明印刷に通常は関連付けられる対応する照明ドットが生成されるようにハウジングの内部に配置される(例えば、「充電状態」をハウジング上に印刷し、照明ドットを緑色と赤色との間で変化させることができる)。
【0003】
バックライトで照らされる表示パネルは、透光性本体と、透光性カバー外層と、本体に提供されている非透光性内カバー層とを含むDE 20 2008 008 101号により既知である。非透光性内カバー層には、ピクトグラムマスクが局所的に設けられる。対応する本体のバックライトによって、そのピクトグラムマスクにより生成される被照明画像を本体及び外カバー層を通して見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 20 2008 008 101号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、表示パネルと、表示パネルを含む情報表示部と、魅力的な表示素子を提供する情報表示部を含む器具と、を設けることが望まれる。
【0006】
この物体は、請求項1による表示パネル、請求項12による情報表示部、請求項14による器具、及び請求項15による方法によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
提案される表示パネルは、実質的に半透明の(プラスチック)材料から製造される、半透明の支持要素を有する。この表示パネルは内面と、外面と、表示区域と、を有する。少なくとも1つの表示素子が、表示区域内に配置される。表示素子は、半透明の支持要素の内面及び外面の両方の凸部及び/又は凹部として実現される幾何学的構造によって形成され、凸部(60)及び/又は凹部(5、6)は半透明の支持要素(10)と共に一体形成され、すなわち、少なくとも1つの幾何学的構造が外面に形成され、少なくとも別の1つの幾何学的構造が、内面に形成されて、それらが共になって表示素子を形成する。一実施形態において、半透明の支持要素の内面に形成される幾何学的構造は、凹部としてのみ実現される。表示素子は、特に、ピクトグラム又は記号であり得る。
【0008】
非透光性のマスキングのみが、半透明の支持要素の内面に適用され、マスクされた構造のぼやけた画像が、表示パネルの外面にもたらされる表示パネルと比べて、半透明の支持要素の外面及び内面に幾何学的構造を有する提案された表示パネルは、例えば高い縁鮮鋭度及びハロー効果のような他の魅力的な光学的効果を伴う表示素子をもたらすことができる。
【0009】
一実施形態では、共になって表示素子を形成する半透明の支持要素の内面に形成された幾何学的構造及び外面に形成された幾何学的構造は、実質的に同一の輪郭を有する及び/又は実質的に一致する位置を有し(すなわちそれらは合同である)、したがって、それらの幾何学的構造は、凸部及び/又は凹部として両方に少なくともほぼ同一に又は鏡対称に形成される。具体的には、内面及び外面にそれぞれ形成される幾何学的構造の間の空間的偏位は約20マイクロメートル(μm)未満、特に10マイクロメートル未満であり、この空間的偏位は半透明の支持要素の法線ベクトルに対して測定され、すなわち、内面に実現される幾何学的構造と外面に実現される幾何学的構造の同一の輪郭及び位置に対して、それらの幾何学的構造の1つの輪郭に接触する法線ベクトルは、他方の幾何学的構造の輪郭ともまた接触する。バックライトで照らされた状態の表示素子の輪郭の高い縁鮮鋭度は、両方の幾何学的構造が、凹部として実現されたときに達成される。
【0010】
別の実施形態において、内面に形成される幾何学的構造は凹部として実現され、外面に形成される幾何学的構造は凸部として実現され、特に凹部の輪郭は凸部の輪郭を包み込み、すなわち、凸部は凹部の区域内に実現され得、換言すると、凹部は凸部より大きい空間的広がりを有する。
【0011】
更に別の実施形態において、実質的に非透光性のマスキングは、透明の支持要素の内面に配置され、その非透光性のマスキングは内面に形成された幾何学的構造を覆わない。非透光性のマスキングは、特に、例えば印刷プロセスによって適用される黒インクの層であり得る。
【0012】
注意すべきであるのは、記載の幾何学的構造及び様々な実施形態は、発光素子によって表示パネルが、バックライトを受けてアクティブ状態にあるときに例えば高い縁鮮鋭度を有する異なる表示素子をもたらすこと(例えば、輪郭が、同一の凹部が内面及び対応する位置の外面に実現される場合)、又は、内面に大きい凹部が実現され、外面により小さい凸部が実現されたときに、構造物は、周囲の拡散した明るい区域によって強調される(ハロー効果)ことである。これらの効果は、実質的に非透光性のマスキングを内面に用いることによって増す。
【0013】
一実施形態において、半透明の支持要素の厚さの値は約0.5mm〜3.5mmであり、厚さ方向(すなわち法線ベクトルの方向)における幾何学的構造の高さの広がりは半透明の支持要素の厚さの10%〜50%の範囲にある。半透明の支持要素の厚さの値は凹部及び凸部の存在を考慮せず、面法線に沿って測定される。
【0014】
更なる実施形態において、半透明の支持要素は曲面形を有し、すなわち、半透明の支持要素は非平面であり、特に表示区域において非平面であり、特に3次元の曲面形を有する。
【0015】
表示パネルには、両面に凹部を有するか、片面に凹部を有し反対の面に対応する凸部を有するか、のいずれかである複数の表示区域もまた実施され得る。個々の表示素子の異なる特徴は、対応する選択によって達成され得る。
【0016】
更なる実施形態において、表示パネルは、半透明の支持要素の外面の少なくとも一部を覆う実質的に透明な層を含む。具体的には、透明な層は、凹部及び/又は凸部によるいかなる起伏も避けられるように、改善された取扱い特性のためにその外面が、滑らかであり得る。実質的に透明なカバーは、例えば薄く色付けされたガラス又は曇りガラスの効果を生成するために、わずかに着色されてもよい。透明なカバーを着色するために使用する顔料は、実質的には、バックライトで照らされた表示素子が、ある程度のコントラストは失うがぼやけることはないように、光を吸収するのみで光を散乱しない。透明な層は、プラスチック材料から製造され得る。所望により、表面効果、特に輪郭を、光沢/つや消し境界によって透明な層の表面にもたらしてもよい。
【0017】
本発明の更なる態様により、表示パネルの外面の区域に印象をもたらすことが可能である。例えば、半透明の支持要素の外面に印刷し、又は透明な層の外面に印刷することができる。更に、レーザーインスクリプションを表示区域のその区域に実施することもできる。
【0018】
本発明による情報表示部は、記載したような表示パネルと、少なくとも1つのLEDのような発光素子とを含み、この発光素子は、バックライトで照らされた状態で表示パネルの外面に魅力的なピクトグラム又は記号が見えるように表示素子のその区域において半透明の支持要素の内面を照らすために配置され、照らされた表示素子は例えば高い縁鮮鋭度を有し、又は拡散したより明るい区域内に顕著に現れる暗い記号(ハロー効果)となり得る。一実施形態において、例えば異なる情報(例えば電動歯ブラシのような器具の異なる動作モード)が選択的に提示されるように、複数の発光素子が、複数の表示素子の選択的照明のために配置される。特に、隣の表示素子が照らされないようにするために、発光素子を非透光性分離壁によって分離できる。本発明による器具は、提案されたような情報表示部を含む。器具は、特に携帯電話、ラップトップ、PDA、リモートコントロール、カメラ、電子工具(例えばドリル機)、歯ブラシ、電気かみそり、キッチン器具等のような手持ち式の電子器具である。
【0019】
本発明はまた、提案されたような表示パネルの製造方法に関する。この製造方法は、特に半透明特性を有するプラスチック材料である半透明材料を射出成形型に射出される工程を含み、この射出成形型は、半透明の支持要素を形成する幾何学的構造のネガ像を提供する。
【0020】
一実施形態では、第2の射出成形プロセス工程において、半透明の支持要素の少なくとも一部にかけて透明な層を射出成形する。
【0021】
別の実施形態では、実質的に非透光性のマスキングを半透明の支持要素の内面上に適用する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明は、様々な代表的な実施形態の詳細な説明により、及び図を参照して更に明らかにされる。図面中、
【図1a】本発明による表示パネルの基礎的構成体を視覚化した図。
【図1b】本発明による表示パネルの基礎的構成体を視覚化した図。
【図1c】本発明による表示パネルの基礎的構成体を視覚化した図。
【図2】追加的なマスキングを有する図1a、1b、1cによる本発明による異なるタイプを視覚化した図。
【図2a】図1a〜1aに示した表示パネルを含む電動歯ブラシの斜視図。
【図3a】ハウジングシェルとして設計された、内面の凹部と外面の凸部を有する、本発明による表示パネルの異なるタイプの基本的構成体を視覚化した図。
【図3b】ハウジングシェルとして設計された、内面の凹部と外面の凸部を有する、本発明による表示パネルの異なるタイプの基本的構成体を視覚化した図。
【図3c】ハウジングシェルとして設計された、内面の凹部と外面の凸部を有する、本発明による表示パネルの異なるタイプの基本的構成体を視覚化した図。
【図4a】図3a〜3cによる別のタイプと同様の、追加的マスキングを有する、提案された表示パネルの別の代表的な実施形態を視覚化した図。
【図4b】図3a〜3cによる別のタイプと同様の、追加的マスキングを有する、提案された表示パネルの別の代表的な実施形態を視覚化した図。
【図4c】図3a〜3cによる別のタイプと同様の、追加的マスキングを有する、提案された表示パネルの別の代表的な実施形態を視覚化した図。
【図5】同一の輪郭を有し、両面の合同の凹部を有する、本発明による表示パネルを視覚化した斜視図。
【図6】支持要素の更なる実施形態。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1a、1b、1cは、本発明による表示パネル31の代表的な実施形態を示す。表示パネル31は、バックライトで照らすことができる半透明の支持要素10を備える。半透明の支持要素10は内面1と外面2とを有する。表示パネル31は、表示区域3として機能する、少なくとも1つのゾーンを備える。凹部5、6の形状の幾何学的構造は、表示素子21、22、23、24、25が実現されるように、半透明の支持要素10の内面1及び外面2の両方の表示区域3内に形成される。バックライトで照らされると(すなわち、表示パネル31の半透明の支持要素10の内面が発光素子12によって照らされたときの状態)、半透明の支持要素10の両方に実施された幾何学的構造の相互作用によって明/暗コントラストが達成される。半透明の支持要素は、特に半透明の支持要素の材料の厚さが、特定の値未満であり、外面の凹部だけが可視であるが、半透明支持要素10は認識可能な強度で光を発さない場合に、発光素子によって発された光12が、外面2でわずかだが十分なだけ認識され得るように、吸収特性もまた有し得る。図2に関して説明するように、半透明の支持要素10とバックライトに照らされた表示素子21、22、23、24、25とのコントラストもまた、内面のマスキング層4によって強調し得る。
【0024】
図示される実施形態で、表示パネル31は電気機械の歯清浄装置(図2aの電動歯ブラシ41)のハウジング部品として実現されており、この特定の実現は、本発明の範囲をこの特定の実施形態に限定することを意図するものではない。表示素子21〜25(表示記号)は、歯清浄装置の多様な動作状態を視覚化するために使用される。表示素子21〜25は、特に主清浄モード21、ソフト清浄モード22、歯肉清浄モード23、及び充電状態表示24、25を視覚化する。表示記号21〜25は、半透明の支持要素10の内面1と外面2との両方に、例えば、両面に合同の輪郭を有する凹部5、6によって形成されるピクトグラム又はアイコンのような幾何学的構造によって実施される。
【0025】
表示パネル31の設計は、図1b及び1cに示した断面図によって更に視覚化される。図1cは、図1bに示された楕円形内に横たわる表示パネル31の表示区域3の拡大断面図を示す。これらの幾何学的構造は、半透明の支持要素10の両面に成形された輪郭が、表示素子21〜25に対応する凹部5、6を含む。この図の実施形態では、凹部5、6は同一の輪郭を有し、互いに合同である。したがって、表示効果は、内面1及び外面2の両方に実施された表示素子21〜25の押圧によって達成される。また、わずかな輪郭のオフセットを意図的に設けることも可能である。半透明の支持要素10を射出成形プロセスで製造する場合、内面1及び外面2の凹部5、6間のいかなる空間的オフセットも20マイクロメートル未満、特に10マイクロメートル未満になるように、鋳型を高精度で製造し得る。
【0026】
図2から明白なように、実質的に透明な層7を半透明の支持要素10の外面2の少なくとも一部に成形することが可能である。取扱い特性を改善する滑らかな外面7aをもたらすように、透明な層7は外面2の凹部6を充填する。滑らかな面7aは汚れに強く、容易に清浄することができる。凹部5として実現される立体的構造物は、半透明の支持要素10の内面1に形成される。
【0027】
図2に視覚化した実施形態では、非透光性のマスキング層4が、内面1に追加的に提供されている。これらの幾何学的構造は半透明の支持要素10の内面1の凹部5として実現されているので、たとえ半透明の支持要素10が、表示区域3に曲面形を有していても、マスキング層4を単純な印刷プロセスによって適用し得る。特別な追加的な措置を用いずに例えばTampoprint(登録商標)プロセスを使用して内面1の全面に印刷し得るので、表示素子21〜25を形成する凹部5内にインクが導入されることはない。Tampoprint(登録商標)プロセスは、曲面に特に適している。半透明の支持要素10の内面1に形成された凹部5がないならば、(大きな技術的努力を用いて)外面のその部分の構造物と同じ輪郭で合同の対応する開口部が、表示素子21〜25の区域内のマスキング層内に確実に残るようにしなくてはならない。これは、半透明の支持要素10が表示区域3に曲面形を有する場合、特に複雑である。更に、マスキング層の合同は、容易に高精度で達成できるものではない。
【0028】
材料の薄い厚さの区域15が半透明の支持要素10の両面の合同の凹部5、6の結果としてもたらされて、より高い光出力がこれらの区域に生じる。加えて、光学的特性によって外縁61及び内縁65の区域において有意に明るい光出力が生じ、明るい外観の表示素子21〜25の輪郭が可視化される。
【0029】
実質的に透明な層7は、半透明の支持要素10の外面2に設けられる。透明な層7は半透明の支持要素10の外面2に形成された凹部6を充填し、透明な層7の滑らかな面7aを達成することができる。ここには示されていないが、外面2の区域に、特に凹部6の内部に、凹部から前に突出するように凹部6内に棒を実現するようにアイコン又は画像輪郭のような更なる表示素子を実施することもまた可能であり、印刷方法によって印刷することも可能である。このようにして印刷される棒は、透明なカバー層7に埋め込まれて、そのカバー層の外面7aを超えて突出しないような寸法にすることができる。
【0030】
表示パネル31の表示区域3は、図1a〜1cによる例の曲面形Dとして設計される。しかし、あるいは代わりに、図3a〜5による平らな形Cが設けられ得、平面部分と曲面部分との組み合わせであってもよい。基本的には、対応する射出成形型の技術的能力に依存して、表示パネル31のいかなる任意の3次元の凹凸も提供し得る。
【0031】
図2aは、電動歯ブラシ41の一部としての表示パネル31を示す。電動歯ブラシ41は、付属ブラシ43を有するハンドル部を有する。動作モードスイッチ45は、動作スイッチ44に隣接して置かれる。対応する表示素子21、22、23によって、様々なタイプの動作(使用モード)が表示される。それに隣接して、電池の充電状態を示す更なる表示素子24、25が配置される。使用モードに依存して、光源(LED)12の選択的な作動によって一時に少なくとも1つの表示素子21〜25が、(例えば対応する制御装置を介して)バックライトによって照らされる。
【0032】
表示パネル31の別の実施形態を図3a、3b、及び3cに示し、図中、半透明の支持要素10は内面1に形成された凹部5(図3c)に加えて、半透明の支持要素10の外面2に形成された凸部60を有する。半透明の支持要素10の内面1の凹部5と外面2の凸部60との組み合わせの場合、興味深い光学的効果がもたらされ、それによって、表示パネル31を備える対応する器具の魅力及び価値が増す。図示されているように、上の凹部5(スマイルフェースのようなアイコン26と関係する)は、上の凸部6(スマイルフェースのようなアイコン26と関係する)より大きい(図4cのオフセットAを参照)。これは作動状態において、上の表示素子26がバックライトで照らされたとき、凸部6は光を部分的に吸収するので、凸部6より明るい外観の比較的広い区域によって囲まれているいくらか暗い凸部6の効果をもたらす。下のアイコン27に関しては、いくらか暗い凸部6を囲んでいる明るい区域の効果が目立たなくなるように、凸部6及び凹部5は合同である(図4cの線Bを参照)。
【0033】
図4a、4b、及び4cから明白なように、凹部5のみが、内面1に形成されるという事実によって、内面1の単純なマスキング層4もまた可能である。
【0034】
内凹部5及び外凸部60との間のオフセットAの寸法に依存して、材料の厚さが少ない区域15のオフセットAの対応する幅によって、幾分明るい照明を受ける表示素子26の輪郭がもたらされる。対照的に、表示素子27にはオフセットAはなく、むしろ、内凹部5と外凸部60との合同があり(点線Bによって象徴されている)、それによって、より明るい光の出力は外縁61及び内縁65の区域のみに実質的に生じるので、より狭い範囲で明るく照らされた輪郭がもたらされる。また、合同の凹部と凸部の表示素子27では、半透明の支持要素10の散乱効果は小さいハロー効果をもたらす。
【0035】
概して、異なる光の効果は、本発明による概念によって、表示素子21〜28を形成する凹部と凸部として実現された幾何学的構造の組み合わせを通して達成され得る。マスキング層4と組み合わされた内面1の凹部5を通して、表示素子21〜28の照明区域を意図的に画定することができる。凸部の鋭い縁61及び小さい部分的な凹部62によって、表示素子の繊細な形を実現することができる。
【0036】
半透明の支持要素10の更なる代表的な実施形態を図5に示す。凹部5、6の形状の幾何学的構造は、表示区域3の内面1と外面2との両方に実施される。幾何学的構造は、実質的に同一の輪郭を有する合同の凹部として実現される。図4a〜4cと共に説明したように、特に、実質的に透明なプラスチック材料で作製された追加層7を半透明の支持要素10の外面2の区域に適用することが可能である。この追加的なカバー層7は凹部6を充填し、実質的に滑らかな外面7aを形成する。
【0037】
半透明の支持要素10の更なる代表的な実施形態を、円形の代表的な表示素子28と共に図6に図示する。支持要素10の内面1には、全円の形状の凹部5が設けられる。他方の外面6には、環状の凹部6を有する表示素子28が設けられる。光Lがバックライトである場合、円の表示素子28の領域Dは全円領域Cより明るく、半透明の支持要素10がより厚いために、全円領域Cは表示素子28の外側の領域より明るい。マスキング層4は内面5に設けられ、外面2からの幾何学的構造での可視の透過性コントラストを更に増す。
【0038】
表示パネルの製造方法において、表示素子21〜28を形成する幾何学的構造を有する半透明の支持要素10は、半透明の特性を有する(プラスチック)材料は射出成形型に射出され、射出成形法で製造される。射出成形型の製造の正確な技術のために、成形された製品の高い精度が達成され得るので、半透明の支持要素10の内面1及び外面2の幾何学的構造の相対的位置決め精度を20マイクロメートル未満で、特に約10マイクロメートルでもたらすことができる。この高い相対的位置決め精度は、内面1及び外面2の合同の同一の凹部の場合、照らされたときの表示素子21〜28の非常に鮮鋭な縁をもたらす。他の技術はこの高い精度を達成できない可能性があり(例えば、最高200ミクロンの相対的位置決め偏位があり得る)、その結果、はるかにぼやけた印象の表示素子21〜28になる。
【0039】
射出成形法の更なる方法工程において、更なる射出成形型を用いて、例えばポリカーボネート(PC)又はポリメチルメタクリレート(PMMA)等の実質的に透明な特性を有する材料を射出して、実質的に透明な層7を半透明の支持要素10上に射出する。
【0040】
本明細書に記載の発明は、以下の利点を有する。
−提案されたような、情報表示部を備える器具は、レリーフのような特徴を有するにも関わらず清浄が容易な、魅力的な正面を有する。
−また、表示素子(ピクトグラム)は、半透明の支持要素の外面の幾何学的構造のために、照明されていない状態でも十分に見える。
−同一の合同な凹部として実現された幾何学的構造によって、鮮鋭な境界の照明区域が達成される。
−レリーフが直接照らされる。
−凸部と凹部との組み合わせによって、非常に異なる視覚的外観を容易に実施することができる。
−射出成形プロセスに加えて、なお所望により必要であるのは、単純かつコスト効果の優れた印刷プロセスのみである。
−より明るい区域とより暗い区域又はコントラスト強度の曲線を実施するために、異なる寸法の凹部(例えば、異なる深さ)によって光の強度を変化させることができる。
−任意の形の表示素子を実現することができる。
−表示素子を任意の形の半透明支持要素(平面及び/又は曲面)に生成することができる。
【0041】
本発明による技術は、動作状態又は他の情報に関するユーザーフィードバックを与えるために任意のタイプの器具、特に表示素子を有する電気器具に使用される表示パネル31に好適である。
【0042】
表示区域3のバックライト照明は、アクティブな発光素子によって、特にLED 12によって行われる。例えば、LEDを回路基板(図示せず)に配置し、表示素子21〜28にしたがって関連付けることができる。
【0043】
電気器具、特に電動歯ブラシ、テレビ、(コンセント式及び/又は電池式の)モニター、手持ち式電気器具(ドリル等)、携帯電話、PDA、リモートコントロール、デジタルカメラ等は情報表示部を含むことができる。
【0044】
表示パネル又は情報表示部は、命令及び/又は情報標識又は電気スイッチの構成要素を形成してもよい。
【0045】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、それぞれのそのような寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「10μm」として開示された寸法は、「10μm」を意味することを意図する。
【0046】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。
【0047】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【符号の説明】
【0048】
1 内面
2 外面
3 表示区域
4 マスキング
5 凹部(内面)
6 凹部(外面)
7 実質的に透明な層
7a (滑らかな)外面
8 平面/区域
10 半透明の支持要素
10a 外面
12 LED
15 材料の厚みが少ない区域
21〜28 表示素子
31 表示パネル
41 電動歯ブラシ
42 ハンドル部
43 付属ブラシ
44 動作スイッチ
45 動作モードスイッチ
60 (プラトー様の)凸部
61 (外)縁
62 (小さい)凹部
65 (内)縁
A オフセット
B 合同
C 区域
D より明るい区域
L 光の衝突方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネル、表示パネルを含む情報表示部、情報表示部を含む器具、及び表示パネルの半透明支持要素の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
手動取扱い可能な手持ち式電子及び電機器具において、発光素子は特にLEDの形態でLED内に提供され、それを通して電気器具の特定の切り替え及び動作状態が、使用者に対して視覚化される。発光素子は、典型的には、ハウジングの外側の説明印刷に通常は関連付けられる対応する照明ドットが生成されるようにハウジングの内部に配置される(例えば、「充電状態」をハウジング上に印刷し、照明ドットを緑色と赤色との間で変化させることができる)。
【0003】
バックライトで照らされる表示パネルは、透光性本体と、透光性カバー外層と、本体に提供されている非透光性内カバー層とを含むDE 20 2008 008 101号により既知である。非透光性内カバー層には、ピクトグラムマスクが局所的に設けられる。対応する本体のバックライトによって、そのピクトグラムマスクにより生成される被照明画像を本体及び外カバー層を通して見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 20 2008 008 101号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、表示パネルと、表示パネルを含む情報表示部と、魅力的な表示素子を提供する情報表示部を含む器具と、を設けることが望まれる。
【0006】
この物体は、請求項1による表示パネル、請求項12による情報表示部、請求項14による器具、及び請求項15による方法によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
提案される表示パネルは、実質的に半透明の(プラスチック)材料から製造される、半透明の支持要素を有する。この表示パネルは内面と、外面と、表示区域と、を有する。少なくとも1つの表示素子が、表示区域内に配置される。表示素子は、半透明の支持要素の内面及び外面の両方の凸部及び/又は凹部として実現される幾何学的構造によって形成され、凸部(60)及び/又は凹部(5、6)は半透明の支持要素(10)と共に一体形成され、すなわち、少なくとも1つの幾何学的構造が外面に形成され、少なくとも別の1つの幾何学的構造が、内面に形成されて、それらが共になって表示素子を形成する。一実施形態において、半透明の支持要素の内面に形成される幾何学的構造は、凹部としてのみ実現される。表示素子は、特に、ピクトグラム又は記号であり得る。
【0008】
非透光性のマスキングのみが、半透明の支持要素の内面に適用され、マスクされた構造のぼやけた画像が、表示パネルの外面にもたらされる表示パネルと比べて、半透明の支持要素の外面及び内面に幾何学的構造を有する提案された表示パネルは、例えば高い縁鮮鋭度及びハロー効果のような他の魅力的な光学的効果を伴う表示素子をもたらすことができる。
【0009】
一実施形態では、共になって表示素子を形成する半透明の支持要素の内面に形成された幾何学的構造及び外面に形成された幾何学的構造は、実質的に同一の輪郭を有する及び/又は実質的に一致する位置を有し(すなわちそれらは合同である)、したがって、それらの幾何学的構造は、凸部及び/又は凹部として両方に少なくともほぼ同一に又は鏡対称に形成される。具体的には、内面及び外面にそれぞれ形成される幾何学的構造の間の空間的偏位は約20マイクロメートル(μm)未満、特に10マイクロメートル未満であり、この空間的偏位は半透明の支持要素の法線ベクトルに対して測定され、すなわち、内面に実現される幾何学的構造と外面に実現される幾何学的構造の同一の輪郭及び位置に対して、それらの幾何学的構造の1つの輪郭に接触する法線ベクトルは、他方の幾何学的構造の輪郭ともまた接触する。バックライトで照らされた状態の表示素子の輪郭の高い縁鮮鋭度は、両方の幾何学的構造が、凹部として実現されたときに達成される。
【0010】
別の実施形態において、内面に形成される幾何学的構造は凹部として実現され、外面に形成される幾何学的構造は凸部として実現され、特に凹部の輪郭は凸部の輪郭を包み込み、すなわち、凸部は凹部の区域内に実現され得、換言すると、凹部は凸部より大きい空間的広がりを有する。
【0011】
更に別の実施形態において、実質的に非透光性のマスキングは、透明の支持要素の内面に配置され、その非透光性のマスキングは内面に形成された幾何学的構造を覆わない。非透光性のマスキングは、特に、例えば印刷プロセスによって適用される黒インクの層であり得る。
【0012】
注意すべきであるのは、記載の幾何学的構造及び様々な実施形態は、発光素子によって表示パネルが、バックライトを受けてアクティブ状態にあるときに例えば高い縁鮮鋭度を有する異なる表示素子をもたらすこと(例えば、輪郭が、同一の凹部が内面及び対応する位置の外面に実現される場合)、又は、内面に大きい凹部が実現され、外面により小さい凸部が実現されたときに、構造物は、周囲の拡散した明るい区域によって強調される(ハロー効果)ことである。これらの効果は、実質的に非透光性のマスキングを内面に用いることによって増す。
【0013】
一実施形態において、半透明の支持要素の厚さの値は約0.5mm〜3.5mmであり、厚さ方向(すなわち法線ベクトルの方向)における幾何学的構造の高さの広がりは半透明の支持要素の厚さの10%〜50%の範囲にある。半透明の支持要素の厚さの値は凹部及び凸部の存在を考慮せず、面法線に沿って測定される。
【0014】
更なる実施形態において、半透明の支持要素は曲面形を有し、すなわち、半透明の支持要素は非平面であり、特に表示区域において非平面であり、特に3次元の曲面形を有する。
【0015】
表示パネルには、両面に凹部を有するか、片面に凹部を有し反対の面に対応する凸部を有するか、のいずれかである複数の表示区域もまた実施され得る。個々の表示素子の異なる特徴は、対応する選択によって達成され得る。
【0016】
更なる実施形態において、表示パネルは、半透明の支持要素の外面の少なくとも一部を覆う実質的に透明な層を含む。具体的には、透明な層は、凹部及び/又は凸部によるいかなる起伏も避けられるように、改善された取扱い特性のためにその外面が、滑らかであり得る。実質的に透明なカバーは、例えば薄く色付けされたガラス又は曇りガラスの効果を生成するために、わずかに着色されてもよい。透明なカバーを着色するために使用する顔料は、実質的には、バックライトで照らされた表示素子が、ある程度のコントラストは失うがぼやけることはないように、光を吸収するのみで光を散乱しない。透明な層は、プラスチック材料から製造され得る。所望により、表面効果、特に輪郭を、光沢/つや消し境界によって透明な層の表面にもたらしてもよい。
【0017】
本発明の更なる態様により、表示パネルの外面の区域に印象をもたらすことが可能である。例えば、半透明の支持要素の外面に印刷し、又は透明な層の外面に印刷することができる。更に、レーザーインスクリプションを表示区域のその区域に実施することもできる。
【0018】
本発明による情報表示部は、記載したような表示パネルと、少なくとも1つのLEDのような発光素子とを含み、この発光素子は、バックライトで照らされた状態で表示パネルの外面に魅力的なピクトグラム又は記号が見えるように表示素子のその区域において半透明の支持要素の内面を照らすために配置され、照らされた表示素子は例えば高い縁鮮鋭度を有し、又は拡散したより明るい区域内に顕著に現れる暗い記号(ハロー効果)となり得る。一実施形態において、例えば異なる情報(例えば電動歯ブラシのような器具の異なる動作モード)が選択的に提示されるように、複数の発光素子が、複数の表示素子の選択的照明のために配置される。特に、隣の表示素子が照らされないようにするために、発光素子を非透光性分離壁によって分離できる。本発明による器具は、提案されたような情報表示部を含む。器具は、特に携帯電話、ラップトップ、PDA、リモートコントロール、カメラ、電子工具(例えばドリル機)、歯ブラシ、電気かみそり、キッチン器具等のような手持ち式の電子器具である。
【0019】
本発明はまた、提案されたような表示パネルの製造方法に関する。この製造方法は、特に半透明特性を有するプラスチック材料である半透明材料を射出成形型に射出される工程を含み、この射出成形型は、半透明の支持要素を形成する幾何学的構造のネガ像を提供する。
【0020】
一実施形態では、第2の射出成形プロセス工程において、半透明の支持要素の少なくとも一部にかけて透明な層を射出成形する。
【0021】
別の実施形態では、実質的に非透光性のマスキングを半透明の支持要素の内面上に適用する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明は、様々な代表的な実施形態の詳細な説明により、及び図を参照して更に明らかにされる。図面中、
【図1a】本発明による表示パネルの基礎的構成体を視覚化した図。
【図1b】本発明による表示パネルの基礎的構成体を視覚化した図。
【図1c】本発明による表示パネルの基礎的構成体を視覚化した図。
【図2】追加的なマスキングを有する図1a、1b、1cによる本発明による異なるタイプを視覚化した図。
【図2a】図1a〜1aに示した表示パネルを含む電動歯ブラシの斜視図。
【図3a】ハウジングシェルとして設計された、内面の凹部と外面の凸部を有する、本発明による表示パネルの異なるタイプの基本的構成体を視覚化した図。
【図3b】ハウジングシェルとして設計された、内面の凹部と外面の凸部を有する、本発明による表示パネルの異なるタイプの基本的構成体を視覚化した図。
【図3c】ハウジングシェルとして設計された、内面の凹部と外面の凸部を有する、本発明による表示パネルの異なるタイプの基本的構成体を視覚化した図。
【図4a】図3a〜3cによる別のタイプと同様の、追加的マスキングを有する、提案された表示パネルの別の代表的な実施形態を視覚化した図。
【図4b】図3a〜3cによる別のタイプと同様の、追加的マスキングを有する、提案された表示パネルの別の代表的な実施形態を視覚化した図。
【図4c】図3a〜3cによる別のタイプと同様の、追加的マスキングを有する、提案された表示パネルの別の代表的な実施形態を視覚化した図。
【図5】同一の輪郭を有し、両面の合同の凹部を有する、本発明による表示パネルを視覚化した斜視図。
【図6】支持要素の更なる実施形態。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1a、1b、1cは、本発明による表示パネル31の代表的な実施形態を示す。表示パネル31は、バックライトで照らすことができる半透明の支持要素10を備える。半透明の支持要素10は内面1と外面2とを有する。表示パネル31は、表示区域3として機能する、少なくとも1つのゾーンを備える。凹部5、6の形状の幾何学的構造は、表示素子21、22、23、24、25が実現されるように、半透明の支持要素10の内面1及び外面2の両方の表示区域3内に形成される。バックライトで照らされると(すなわち、表示パネル31の半透明の支持要素10の内面が発光素子12によって照らされたときの状態)、半透明の支持要素10の両方に実施された幾何学的構造の相互作用によって明/暗コントラストが達成される。半透明の支持要素は、特に半透明の支持要素の材料の厚さが、特定の値未満であり、外面の凹部だけが可視であるが、半透明支持要素10は認識可能な強度で光を発さない場合に、発光素子によって発された光12が、外面2でわずかだが十分なだけ認識され得るように、吸収特性もまた有し得る。図2に関して説明するように、半透明の支持要素10とバックライトに照らされた表示素子21、22、23、24、25とのコントラストもまた、内面のマスキング層4によって強調し得る。
【0024】
図示される実施形態で、表示パネル31は電気機械の歯清浄装置(図2aの電動歯ブラシ41)のハウジング部品として実現されており、この特定の実現は、本発明の範囲をこの特定の実施形態に限定することを意図するものではない。表示素子21〜25(表示記号)は、歯清浄装置の多様な動作状態を視覚化するために使用される。表示素子21〜25は、特に主清浄モード21、ソフト清浄モード22、歯肉清浄モード23、及び充電状態表示24、25を視覚化する。表示記号21〜25は、半透明の支持要素10の内面1と外面2との両方に、例えば、両面に合同の輪郭を有する凹部5、6によって形成されるピクトグラム又はアイコンのような幾何学的構造によって実施される。
【0025】
表示パネル31の設計は、図1b及び1cに示した断面図によって更に視覚化される。図1cは、図1bに示された楕円形内に横たわる表示パネル31の表示区域3の拡大断面図を示す。これらの幾何学的構造は、半透明の支持要素10の両面に成形された輪郭が、表示素子21〜25に対応する凹部5、6を含む。この図の実施形態では、凹部5、6は同一の輪郭を有し、互いに合同である。したがって、表示効果は、内面1及び外面2の両方に実施された表示素子21〜25の押圧によって達成される。また、わずかな輪郭のオフセットを意図的に設けることも可能である。半透明の支持要素10を射出成形プロセスで製造する場合、内面1及び外面2の凹部5、6間のいかなる空間的オフセットも20マイクロメートル未満、特に10マイクロメートル未満になるように、鋳型を高精度で製造し得る。
【0026】
図2から明白なように、実質的に透明な層7を半透明の支持要素10の外面2の少なくとも一部に成形することが可能である。取扱い特性を改善する滑らかな外面7aをもたらすように、透明な層7は外面2の凹部6を充填する。滑らかな面7aは汚れに強く、容易に清浄することができる。凹部5として実現される立体的構造物は、半透明の支持要素10の内面1に形成される。
【0027】
図2に視覚化した実施形態では、非透光性のマスキング層4が、内面1に追加的に提供されている。これらの幾何学的構造は半透明の支持要素10の内面1の凹部5として実現されているので、たとえ半透明の支持要素10が、表示区域3に曲面形を有していても、マスキング層4を単純な印刷プロセスによって適用し得る。特別な追加的な措置を用いずに例えばTampoprint(登録商標)プロセスを使用して内面1の全面に印刷し得るので、表示素子21〜25を形成する凹部5内にインクが導入されることはない。Tampoprint(登録商標)プロセスは、曲面に特に適している。半透明の支持要素10の内面1に形成された凹部5がないならば、(大きな技術的努力を用いて)外面のその部分の構造物と同じ輪郭で合同の対応する開口部が、表示素子21〜25の区域内のマスキング層内に確実に残るようにしなくてはならない。これは、半透明の支持要素10が表示区域3に曲面形を有する場合、特に複雑である。更に、マスキング層の合同は、容易に高精度で達成できるものではない。
【0028】
材料の薄い厚さの区域15が半透明の支持要素10の両面の合同の凹部5、6の結果としてもたらされて、より高い光出力がこれらの区域に生じる。加えて、光学的特性によって外縁61及び内縁65の区域において有意に明るい光出力が生じ、明るい外観の表示素子21〜25の輪郭が可視化される。
【0029】
実質的に透明な層7は、半透明の支持要素10の外面2に設けられる。透明な層7は半透明の支持要素10の外面2に形成された凹部6を充填し、透明な層7の滑らかな面7aを達成することができる。ここには示されていないが、外面2の区域に、特に凹部6の内部に、凹部から前に突出するように凹部6内に棒を実現するようにアイコン又は画像輪郭のような更なる表示素子を実施することもまた可能であり、印刷方法によって印刷することも可能である。このようにして印刷される棒は、透明なカバー層7に埋め込まれて、そのカバー層の外面7aを超えて突出しないような寸法にすることができる。
【0030】
表示パネル31の表示区域3は、図1a〜1cによる例の曲面形Dとして設計される。しかし、あるいは代わりに、図3a〜5による平らな形Cが設けられ得、平面部分と曲面部分との組み合わせであってもよい。基本的には、対応する射出成形型の技術的能力に依存して、表示パネル31のいかなる任意の3次元の凹凸も提供し得る。
【0031】
図2aは、電動歯ブラシ41の一部としての表示パネル31を示す。電動歯ブラシ41は、付属ブラシ43を有するハンドル部を有する。動作モードスイッチ45は、動作スイッチ44に隣接して置かれる。対応する表示素子21、22、23によって、様々なタイプの動作(使用モード)が表示される。それに隣接して、電池の充電状態を示す更なる表示素子24、25が配置される。使用モードに依存して、光源(LED)12の選択的な作動によって一時に少なくとも1つの表示素子21〜25が、(例えば対応する制御装置を介して)バックライトによって照らされる。
【0032】
表示パネル31の別の実施形態を図3a、3b、及び3cに示し、図中、半透明の支持要素10は内面1に形成された凹部5(図3c)に加えて、半透明の支持要素10の外面2に形成された凸部60を有する。半透明の支持要素10の内面1の凹部5と外面2の凸部60との組み合わせの場合、興味深い光学的効果がもたらされ、それによって、表示パネル31を備える対応する器具の魅力及び価値が増す。図示されているように、上の凹部5(スマイルフェースのようなアイコン26と関係する)は、上の凸部6(スマイルフェースのようなアイコン26と関係する)より大きい(図4cのオフセットAを参照)。これは作動状態において、上の表示素子26がバックライトで照らされたとき、凸部6は光を部分的に吸収するので、凸部6より明るい外観の比較的広い区域によって囲まれているいくらか暗い凸部6の効果をもたらす。下のアイコン27に関しては、いくらか暗い凸部6を囲んでいる明るい区域の効果が目立たなくなるように、凸部6及び凹部5は合同である(図4cの線Bを参照)。
【0033】
図4a、4b、及び4cから明白なように、凹部5のみが、内面1に形成されるという事実によって、内面1の単純なマスキング層4もまた可能である。
【0034】
内凹部5及び外凸部60との間のオフセットAの寸法に依存して、材料の厚さが少ない区域15のオフセットAの対応する幅によって、幾分明るい照明を受ける表示素子26の輪郭がもたらされる。対照的に、表示素子27にはオフセットAはなく、むしろ、内凹部5と外凸部60との合同があり(点線Bによって象徴されている)、それによって、より明るい光の出力は外縁61及び内縁65の区域のみに実質的に生じるので、より狭い範囲で明るく照らされた輪郭がもたらされる。また、合同の凹部と凸部の表示素子27では、半透明の支持要素10の散乱効果は小さいハロー効果をもたらす。
【0035】
概して、異なる光の効果は、本発明による概念によって、表示素子21〜28を形成する凹部と凸部として実現された幾何学的構造の組み合わせを通して達成され得る。マスキング層4と組み合わされた内面1の凹部5を通して、表示素子21〜28の照明区域を意図的に画定することができる。凸部の鋭い縁61及び小さい部分的な凹部62によって、表示素子の繊細な形を実現することができる。
【0036】
半透明の支持要素10の更なる代表的な実施形態を図5に示す。凹部5、6の形状の幾何学的構造は、表示区域3の内面1と外面2との両方に実施される。幾何学的構造は、実質的に同一の輪郭を有する合同の凹部として実現される。図4a〜4cと共に説明したように、特に、実質的に透明なプラスチック材料で作製された追加層7を半透明の支持要素10の外面2の区域に適用することが可能である。この追加的なカバー層7は凹部6を充填し、実質的に滑らかな外面7aを形成する。
【0037】
半透明の支持要素10の更なる代表的な実施形態を、円形の代表的な表示素子28と共に図6に図示する。支持要素10の内面1には、全円の形状の凹部5が設けられる。他方の外面6には、環状の凹部6を有する表示素子28が設けられる。光Lがバックライトである場合、円の表示素子28の領域Dは全円領域Cより明るく、半透明の支持要素10がより厚いために、全円領域Cは表示素子28の外側の領域より明るい。マスキング層4は内面5に設けられ、外面2からの幾何学的構造での可視の透過性コントラストを更に増す。
【0038】
表示パネルの製造方法において、表示素子21〜28を形成する幾何学的構造を有する半透明の支持要素10は、半透明の特性を有する(プラスチック)材料は射出成形型に射出され、射出成形法で製造される。射出成形型の製造の正確な技術のために、成形された製品の高い精度が達成され得るので、半透明の支持要素10の内面1及び外面2の幾何学的構造の相対的位置決め精度を20マイクロメートル未満で、特に約10マイクロメートルでもたらすことができる。この高い相対的位置決め精度は、内面1及び外面2の合同の同一の凹部の場合、照らされたときの表示素子21〜28の非常に鮮鋭な縁をもたらす。他の技術はこの高い精度を達成できない可能性があり(例えば、最高200ミクロンの相対的位置決め偏位があり得る)、その結果、はるかにぼやけた印象の表示素子21〜28になる。
【0039】
射出成形法の更なる方法工程において、更なる射出成形型を用いて、例えばポリカーボネート(PC)又はポリメチルメタクリレート(PMMA)等の実質的に透明な特性を有する材料を射出して、実質的に透明な層7を半透明の支持要素10上に射出する。
【0040】
本明細書に記載の発明は、以下の利点を有する。
−提案されたような、情報表示部を備える器具は、レリーフのような特徴を有するにも関わらず清浄が容易な、魅力的な正面を有する。
−また、表示素子(ピクトグラム)は、半透明の支持要素の外面の幾何学的構造のために、照明されていない状態でも十分に見える。
−同一の合同な凹部として実現された幾何学的構造によって、鮮鋭な境界の照明区域が達成される。
−レリーフが直接照らされる。
−凸部と凹部との組み合わせによって、非常に異なる視覚的外観を容易に実施することができる。
−射出成形プロセスに加えて、なお所望により必要であるのは、単純かつコスト効果の優れた印刷プロセスのみである。
−より明るい区域とより暗い区域又はコントラスト強度の曲線を実施するために、異なる寸法の凹部(例えば、異なる深さ)によって光の強度を変化させることができる。
−任意の形の表示素子を実現することができる。
−表示素子を任意の形の半透明支持要素(平面及び/又は曲面)に生成することができる。
【0041】
本発明による技術は、動作状態又は他の情報に関するユーザーフィードバックを与えるために任意のタイプの器具、特に表示素子を有する電気器具に使用される表示パネル31に好適である。
【0042】
表示区域3のバックライト照明は、アクティブな発光素子によって、特にLED 12によって行われる。例えば、LEDを回路基板(図示せず)に配置し、表示素子21〜28にしたがって関連付けることができる。
【0043】
電気器具、特に電動歯ブラシ、テレビ、(コンセント式及び/又は電池式の)モニター、手持ち式電気器具(ドリル等)、携帯電話、PDA、リモートコントロール、デジタルカメラ等は情報表示部を含むことができる。
【0044】
表示パネル又は情報表示部は、命令及び/又は情報標識又は電気スイッチの構成要素を形成してもよい。
【0045】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、それぞれのそのような寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「10μm」として開示された寸法は、「10μm」を意味することを意図する。
【0046】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。
【0047】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明である。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【符号の説明】
【0048】
1 内面
2 外面
3 表示区域
4 マスキング
5 凹部(内面)
6 凹部(外面)
7 実質的に透明な層
7a (滑らかな)外面
8 平面/区域
10 半透明の支持要素
10a 外面
12 LED
15 材料の厚みが少ない区域
21〜28 表示素子
31 表示パネル
41 電動歯ブラシ
42 ハンドル部
43 付属ブラシ
44 動作スイッチ
45 動作モードスイッチ
60 (プラトー様の)凸部
61 (外)縁
62 (小さい)凹部
65 (内)縁
A オフセット
B 合同
C 区域
D より明るい区域
L 光の衝突方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内面(1)と、外面(2)と、表示区域(3)と、前記表示区域(3)内に配置された少なくとも1つの表示素子(21〜28)と、を有する半透明の支持要素(10)を備える表示パネル(31)であって、前記表示素子(21〜28)は、前記半透明の支持要(10)の前記内面(1)及び前記外面(2)の両方に凸部(60)及び/又は凹部(5、6)として実現された幾何学的構造(5、6;60)によって形成され、前記凸部(60)及び/又は凹部(5、6)は、前記半透明の支持要素(10)と一体形成される、表示パネル(31)。
【請求項2】
前記表示素子(21)を形成する、前記内面(1)及び前記外面(2)に配置された前記幾何学的構造が、実質的に同一の輪郭を有することを特徴とする、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記幾何学的構造が、前記内面(1)及び前記外面(2)において、特に10μmの最大空間偏位で、一致し、前記幾何学的構造が、凸部(60)及び/又は凹部(5、6)として両面(1、2)に少なくともほぼ同一に又は鏡対称に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記内面(1)及び前記外面(2)に配置された前記幾何学的構造が、全て凹部(5、6)として実現されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)の前記凹部(5)に、前記半透明の支持要素(10)の前記外面(2)の前記表示素子(28)全体と同じ区域を有する平面(8)が設けられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記内面(1)に配置された前記幾何学的構造が、凹部(5)として実現され、前記外面(2)に配置された前記幾何学的構造が、特に前記凹部(5)より小さい空間的広がりを有する凸部(60)として実現されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記半透明の支持要素(10)が、前記外面(2)の実質的に透明な層(7)によって少なくとも部分的に覆われることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記覆われる透明な層(7)の前記外面(2)が、平面(平坦)又は/及び曲面であることを特徴とする、請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記半透明の支持要素(10)が、少なくとも前記表示区域(3)において曲面形状を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記半透明の支持要素(10)が、少なくとも前記表示区域(3)において0.5mm〜3.5mmの範囲の厚さを有し、前記幾何学的構造が、前記半透明の支持要素(10)の厚さの10%〜50%の範囲にある厚さ方向における広がりを有することを特徴とする、請求項1〜9の少なくとも一項に記載の表示パネル。
【請求項11】
実質的に非透光性のマスキング層(4)が、前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)に配置されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項12】
情報表示部であって、
請求項1〜11のいずれか一項に記載の表示パネル(31)を備え、
前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)からの前記表示素子(21〜28)の照明のために配置された少なくとも1つの発光素子(12)を備えることを特徴とする、情報表示部。
【請求項13】
前記表示パネル(31)は、複数の表示素子(21〜28)と、前記発光素子(12)のそれぞれが前記表示素子(21〜28)の1つのみに割り当てられるように配置される複数の発光素子(12)と、を備えることを特徴とする、請求項12に記載の情報表示部。
【請求項14】
請求項11又は12又は13に記載の情報表示部を備え、
歯ブラシ(41)であることを特徴とする、器具。
【請求項15】
内面(1)と、外面(2)と、表示区域(3)と、前記表示区域(3)内に配置された少なくとも1つの表示素子(21〜28)と、を有する表示パネル(31)の半透明の支持要素(10)を製造する方法であって、前記表示素子(21〜28)は幾何学的構造(5、6;60)によって形成され、半透明材料は成形型に射出され、前記成形型は前記幾何学的構造(5、6;60)のネガ像を提供し、前記幾何学的構造(5、6;60)は、凸部(60)及び/又は凹部(5、6)として前記半透明の支持要素(10)と一体形成される、方法。
【請求項16】
更なる射出工程として、実質的に透明な層(7)が、前記半透明の支持要素(10)の前記外面(2)の少なくとも一部に射出成形されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
実質的に非透光性のマスキング層(4)が、前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)に適用されるが、前記内面(1)上に配置された例えば凹部(5)としての前記幾何学的構造(5)には適用されないことを特徴とする、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項1】
内面(1)と、外面(2)と、表示区域(3)と、前記表示区域(3)内に配置された少なくとも1つの表示素子(21〜28)と、を有する半透明の支持要素(10)を備える表示パネル(31)であって、前記表示素子(21〜28)は、前記半透明の支持要(10)の前記内面(1)及び前記外面(2)の両方に凸部(60)及び/又は凹部(5、6)として実現された幾何学的構造(5、6;60)によって形成され、前記凸部(60)及び/又は凹部(5、6)は、前記半透明の支持要素(10)と一体形成される、表示パネル(31)。
【請求項2】
前記表示素子(21)を形成する、前記内面(1)及び前記外面(2)に配置された前記幾何学的構造が、実質的に同一の輪郭を有することを特徴とする、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記幾何学的構造が、前記内面(1)及び前記外面(2)において、特に10μmの最大空間偏位で、一致し、前記幾何学的構造が、凸部(60)及び/又は凹部(5、6)として両面(1、2)に少なくともほぼ同一に又は鏡対称に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記内面(1)及び前記外面(2)に配置された前記幾何学的構造が、全て凹部(5、6)として実現されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)の前記凹部(5)に、前記半透明の支持要素(10)の前記外面(2)の前記表示素子(28)全体と同じ区域を有する平面(8)が設けられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記内面(1)に配置された前記幾何学的構造が、凹部(5)として実現され、前記外面(2)に配置された前記幾何学的構造が、特に前記凹部(5)より小さい空間的広がりを有する凸部(60)として実現されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記半透明の支持要素(10)が、前記外面(2)の実質的に透明な層(7)によって少なくとも部分的に覆われることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記覆われる透明な層(7)の前記外面(2)が、平面(平坦)又は/及び曲面であることを特徴とする、請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記半透明の支持要素(10)が、少なくとも前記表示区域(3)において曲面形状を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記半透明の支持要素(10)が、少なくとも前記表示区域(3)において0.5mm〜3.5mmの範囲の厚さを有し、前記幾何学的構造が、前記半透明の支持要素(10)の厚さの10%〜50%の範囲にある厚さ方向における広がりを有することを特徴とする、請求項1〜9の少なくとも一項に記載の表示パネル。
【請求項11】
実質的に非透光性のマスキング層(4)が、前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)に配置されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示パネル。
【請求項12】
情報表示部であって、
請求項1〜11のいずれか一項に記載の表示パネル(31)を備え、
前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)からの前記表示素子(21〜28)の照明のために配置された少なくとも1つの発光素子(12)を備えることを特徴とする、情報表示部。
【請求項13】
前記表示パネル(31)は、複数の表示素子(21〜28)と、前記発光素子(12)のそれぞれが前記表示素子(21〜28)の1つのみに割り当てられるように配置される複数の発光素子(12)と、を備えることを特徴とする、請求項12に記載の情報表示部。
【請求項14】
請求項11又は12又は13に記載の情報表示部を備え、
歯ブラシ(41)であることを特徴とする、器具。
【請求項15】
内面(1)と、外面(2)と、表示区域(3)と、前記表示区域(3)内に配置された少なくとも1つの表示素子(21〜28)と、を有する表示パネル(31)の半透明の支持要素(10)を製造する方法であって、前記表示素子(21〜28)は幾何学的構造(5、6;60)によって形成され、半透明材料は成形型に射出され、前記成形型は前記幾何学的構造(5、6;60)のネガ像を提供し、前記幾何学的構造(5、6;60)は、凸部(60)及び/又は凹部(5、6)として前記半透明の支持要素(10)と一体形成される、方法。
【請求項16】
更なる射出工程として、実質的に透明な層(7)が、前記半透明の支持要素(10)の前記外面(2)の少なくとも一部に射出成形されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
実質的に非透光性のマスキング層(4)が、前記半透明の支持要素(10)の前記内面(1)に適用されるが、前記内面(1)上に配置された例えば凹部(5)としての前記幾何学的構造(5)には適用されないことを特徴とする、請求項15又は16に記載の方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図2a】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図2a】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【公表番号】特表2013−506882(P2013−506882A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532708(P2012−532708)
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054528
【国際公開番号】WO2011/042875
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(508117514)ブラウン ゲーエムベーハー (32)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月6日(2010.10.6)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054528
【国際公開番号】WO2011/042875
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(508117514)ブラウン ゲーエムベーハー (32)
【Fターム(参考)】
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