説明

表示装置、表示プログラム、表示方法及び会議方法

【課題】データを見返した場合でも、会議の進行にすぐに復帰すること。
【解決手段】表示装置100は、表示制御部107と、判定部108とを有する。表示制御部107は、情報処理装置10から指定されたページ番号に対応するデータを、データとデータに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する画像データDB102から読み出して表示する。また、表示制御部107は、表示するデータのページ番号を逆送りする操作を受付け、逆送りされたページ番号に対応するデータを画像データDB102から読み出して表示する。そして、表示制御部107は、判定部108によって逆送りされたページ番号に対応するデータの表示時間が所定の閾値を超えたと判定され、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、情報処理装置10から指定されたページ番号に対応するデータを画像データDB102から読み出して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示プログラム、表示方法及び会議方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子ペーパーは、データの書き換え時には電力を消費するが、表示したデータを無電力で維持できる低消費電力の表示装置である。また、電子ペーパーは、汎用のPC(Personal Computer)端末と異なり、薄型かつ軽量であるので可搬性も高い。このようなことから、電子ペーパーは、紙の資料の代替として会議で利用される場合がある。
【0003】
例えば、電子ペーパーを利用する会議では、会場に持ち込まれた電子ペーパーそれぞれは、サーバPCと無線通信などで連携される。説明者は、サーバPCから各被説明者に配布された電子ペーパーに会議で用いる資料を送信する。そして、被説明者は、サーバPCから電子ペーパーに送信された資料を閲覧する。
【0004】
また、電子ペーパーを利用する会議では、プレゼンテーションの流れを妨げたり、会議の進行を妨げたりする恣意的な操作を防止できる。具体的には、会議で用いられる電子ペーパーは、サーバPCから送信された資料のうち選択された一つのページを表示するだけであり、PC端末のように同時に複数の資料やデータを重ね合わせて表示することができない。また、会議で用いられる電子ペーパーは、ウェブページへアクセスし、表示する機能を有さない。
【0005】
このため、電子ペーパーを操作する被説明者は、PC端末を操作する場合と比較して、ページ送り以外の恣意的な操作を行えない。例えば、被説明者は、電子ペーパーを用いた場合、説明中の会議資料とは異なるウェブページやファイルを閲覧することができない。
【0006】
このようなことから、電子ペーパーを利用する会議では、説明者は、プレゼンテーションの流れを妨げられたり、会議の進行を妨げられたりすることがない。すなわち、電子ペーパーを用いた会議では、説明者は、被説明者用の端末にPC端末を用いた場合よりも有効に会議を進行できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−33128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来の技術では、資料を見返した場合に、会議の進行にすぐに復帰することができないという課題があった。
【0009】
電子ペーパーを利用した会議でも紙の資料を利用した会議の場合と同様に、被説明者は、資料を見返す場合がる。例えば、被説明者は、説明者が説明中のページより5ページ前の資料を閲覧する場合、電子ペーパーを操作して5ページ分ページを逆送りする。
【0010】
そして、被説明者は、説明中のページより5ページ前の資料を閲覧したあと、説明者が説明しているページに復帰する場合、電子ペーパーを操作して5ページ分ページを順送りする。電子ペーパーでは、一つのページの書き換え時間が0.3秒以上とPC端末よりも長いので、被説明者がページを順送りする操作を繰り返して行う間に、説明者は別のページの説明を開始することが起こりえる。この場合、被説明者は、復帰したページからさらにページを順送りする操作を行うことになり、会議の進行にすぐに復帰することができない。
【0011】
1つの側面では、資料を見返した場合でも、会議の進行にすぐに復帰することができる表示装置、表示プログラム、表示方法及び会議方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の案では表示装置は、データとデータに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する。また、表示装置は、自装置とネットワークを介して接続される情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを読み出して表示する。そして、表示装置は、表示するデータのページ番号を逆送りする操作を受付け、逆送りされたページ番号に対応するデータを読み出して表示する。また、表示装置は、表示するデータの表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定する。ここで、表示装置は、表示するデータの表示時間が所定の閾値を超えたと判定し、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを読み出して表示する。
【発明の効果】
【0013】
資料を見返した場合でも、会議の進行にすぐに復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、実施例1に係る表示システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、画像データDBとして記憶される情報の一例を示す図である。
【図3】図3は、表示履歴DBとして記憶される情報の一例を示す図である。
【図4】図4は、判定部による表示履歴DBを更新する処理を示す図である。
【図5】図5は、実施例1に係る表示装置によるページ送り操作の時間遷移の一例を示す図である。
【図6】図6は、実施例1に係る表示システムによる表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は、実施例1に係る表示装置によるページ送り処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、実施例2に係る表示装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、実施例2に係る表示システムによる表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、表示プログラムを実行する表示装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本願の開示する表示装置、表示プログラム、表示方法及び会議方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【実施例1】
【0016】
実施例1では、図1から図7を用いて、表示システムの構成、情報処理装置の構成、表示装置の構成、ページ送り操作、表示処理の処理手順、効果などについて説明する。
【0017】
[表示システムの構成]
図1は、実施例1に係る表示システムの構成を示す図である。図1に示すように、実施例1に係る表示システム1は、情報処理装置10と、表示装置100とを有する。また、情報処理装置10と表示装置100とは、例えばBluetooth(登録商標、以下同様)によって互いに通信可能に接続されている。なお、情報処理装置10と表示装置100との接続は、Bluetoothに限定されるものではなく、例えば、IEEE802.11gなど無線LAN(Local Area Network)であってもよい。また、表示システム1が有する表示装置100の数はこれに限定されるものではなく、任意に変更可能である。
【0018】
なお、表示システム1の一例としては、電子ペーパー会議システムが挙げられる。以下の説明では、電子ペーパー会議システムで用いられる、情報処理装置10を説明者が操作するPC端末、被説明者が操作する表示装置100を電子ペーパーとして説明する。
【0019】
情報処理装置10は、プレゼンテーションを行う説明者の操作を受付けて、画像データを表示装置100に送信する。この画像データは、例えば、説明者がプレゼンテーションに用いる資料と同じ内容であり、説明者が説明する資料のページを変えるごとに表示装置100に送信される。
【0020】
また、表示装置100は、説明者の説明にあわせて情報処理装置10から画像データを受信し、受信した画像データにページ番号を付与して、画像データDB102に格納する。そして、表示装置100は、受信した画像データを表示部104に表示する。
【0021】
このようにして、表示装置100は情報処理装置10から受信した画像データを受信した順に画像データDB102に格納し、受信した画像データの中で最も新しい画像データを表示する。
【0022】
また、表示装置100は、画像データDB102に格納した画像データを見返す操作を利用者から受付ける。表示装置100は、利用者から表示するページの逆送りする操作を受け付けた場合、逆送りしたページの表示時間を測定する。そして、表示装置100は、逆送りしたページの表示時間が所定の時間を超えていると判定し、利用者からページを順送りする操作を受付けた場合、受信した画像データの中で最も新しい画像データを表示する。
【0023】
このように、表示システム1では、表示装置100が利用者から表示するページの逆送りする操作を受け付ける。そして、表示装置は、逆送りしたページの表示時間が所定の時間を超え、利用者からページを順送りする操作を受付けた場合、最も新しい画像データを表示するので、表示装置100の利用者は、説明者の説明にすぐに復帰することができる。
【0024】
[実施例1に係る情報処理装置の構成]
次に、図1を用いて、実施例1に係る情報処理装置10の構成を説明する。情報処理装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0025】
通信部11は、例えば、Bluetoothによって表示装置100と情報のやり取りを制御する。例えば、通信部11は、ページコンテンツ、ページ送り信号、メモリリセット信号を表示装置100に送信し、表示装置100からデータを受信する。
【0026】
なお、通信部11は、例えば、Bluetoothで、シリアルプロファイルを用いて、表示装置100を探索する。そして、通信部11は、探索した結果、見つかった表示装置100に連携信号を送信する。
【0027】
記憶部12は、情報処理装置10が実行するプログラムや情報処理装置10が表示装置100に送信する画像データなどを保持する。制御部13は、記憶部12から各種プログラムを読み出して実行する。また、制御部13は、利用者から画像データを表示装置100に送信する操作を受付けた場合、記憶部12から画像データを読み出し、読み出した画像データを表示装置100に通信部11を介して送信する。また、制御部13は、画像データ以外のデータを表示装置100に送信する場合、データを画像データに変換する。
【0028】
[実施例1に係る表示装置の構成]
次に、図1を用いて、実施例1に係る表示装置100の構成を説明する。表示装置100は、通信部101と、画像データDB(Data Base)102と、表示履歴DB103と、表示部104と、操作受付け部105と、画像データDB制御部106と、表示制御部107と、判定部108とを有する。
【0029】
通信部101は、例えば、Bluetoothによって情報処理装置10との情報のやり取りを制御する。例えば、通信部101は、情報処理装置10からページコンテンツ、ページ送り信号、メモリリセット信号などを受信し、情報処理装置10にデータを送信する。
【0030】
通信部101は、例えば、Bluetoothで、シリアルプロファイルを用いた場合には、まず、情報処理装置10から、表示装置100を探索する。通信部101は、探索した結果、見つかった表示装置100と連携関係を構築する。
【0031】
画像データDB102は、例えば半導体メモリ素子などの記憶装置であり、情報処理装置10から受信した画像データを記憶する。図2を用いて、画像データDB102として記憶される情報を説明する。図2は、画像データDBとして記憶される情報の一例を示す図である。
【0032】
図2に示すように、画像データDB102は、「画像ID」と、「ページNo」と、「画像データ」とを対応付けて記憶する。
【0033】
ここで、画像データDB102として記憶される「画像ID」は、情報処理装置10から受信した画像データの識別子を示す。例えば、「画像ID」には、「xxxx1」や「xxxx2」などが格納される。
【0034】
また、「ページNo」は、画像データに付与されたページ番号を示す。例えば、「ページNo」には、「2」、「3」などが格納される。「画像データ」は、情報処理装置10から受信した画像データである。
【0035】
図2に示す例の場合、画像データDB102は、画像ID「xxxx1」である画像データは、1ページ目に表示されることを示し、画像ID「xxxx2」である画像データは、2ページ目に表示されることを示す。
【0036】
表示履歴DB103は、例えば半導体メモリ素子などの記憶装置であり、表示部104が表示した画像データのページNoの履歴を記憶する。図3を用いて、表示履歴DB103として記憶される情報の一例を説明する。図3は、表示履歴DBとして記憶される情報の一例を示す図である。
【0037】
図3に示すように、表示履歴DB103は、「指定ページNo」と、「表示ページNo」と、「逆送り割り当てページNo」と、「順送り割り当てページNo」とを対応付けて記憶する。
【0038】
ここで、表示履歴DB103として記憶される「指定ページNo」は、情報処理装置10によって指定された画像データのページNoを示す。例えば、「指定ページNo」には、「1」、「2」、「3」などが格納される。
【0039】
また、「表示ページNo」は、表示装置100が表示している画像データのページNoを示す。例えば、「表示ページNo」には、「1」、「2」、「3」などが格納される。
【0040】
また、「逆送り割り当てページNo」は、後述する操作受付け部105によって利用者からページを逆送りする操作を受付けた場合に表示部104に表示させる画像データのページNoを示す。例えば、「逆送り割り当てページNo」には、「−」、「1」、「2」、「3」、「4」などが格納される。なお、「逆送り割り当てページNo」に格納される「−」は、逆送り操作を受付けた場合に表示する画像データがないことを示す。
【0041】
また、「順送り割り当てページNo」は、操作受付け部105によって利用者からページを順送りする操作を受付けた場合に表示部104に表示させる画像データのページNoを示す。例えば、「順送り割り当てページNo」には、「2」、「3」、「4」、「−」などが格納される。なお、「順送り割り当てページNo」に格納される「−」は、順送り操作を受付けた場合に表示する画像データがないことを示す。
【0042】
図3に示す例の場合、表示履歴DB103は、1ページ目の画像データの表示が指示され、表示部104に1ページ目の画像データを表示している場合に、ページを逆送りする操作を受付けても表示する画像データがないことを示す。また、表示履歴DB103は、1ページ目の画像データの表示が指示され、表示部104に1ページ目の画像データを表示している場合に、ページを順送りする操作を受付けた場合、2ページ目の画像データを表示することを示す。
【0043】
同様に、表示履歴DB103は、2ページ目の画像データの表示が指示され、表示部104に2ページ目の画像データを表示し、ページを逆送りする操作を受付けた場合、1ページ目の画像データを表示することを示す。また、表示履歴DB103は、2ページ目の画像データの表示が指示され、表示部104に2ページ目の画像データを表示している場合に、ページを順送りする操作を受付けた場合、3ページ目の画像データを表示することを示す。
【0044】
表示部104は、例えば電子ペーパーであり、後述する表示制御部107から受付けた画像データを表示する。電子ペーパーは、表示した画像データを無電力で維持できるという特徴を有する。また、電子ペーパーは、一つのページの書き換え時間が0.3秒以上とPC端末よりも長いという特徴を有し、書き換えの際に画像を目視することができる。
【0045】
操作受付け部105は、ページ送りボタン、ページ戻しボタンを有し、ユーザによるページを書き換える操作を受け付けるインターフェースである。操作受付け部105は、利用者からページを逆送りする操作を受付けた場合、表示制御部107及び判定部108に、利用者からページを逆送りする操作を受付けたことを通知する。
【0046】
また、操作受付け部105は、ページを逆送りする操作を受付けた以降、逆戻りする操作を受付ける前に表示していたページに復帰するまで、ページを逆送りする操作及びページを順送りする操作を受付ける。そして、操作受付け部105は、ページ送りする操作を受付けたことを表示制御部107及び判定部108に通知する。
【0047】
画像データDB制御部106は、画像データDB102を管理する。例えば、画像データDB制御部106は、カウンタを有し、画像データを受信した場合、ページカウンタをインクリメントして、受信した画像データにページNoを付与する。
【0048】
そして、画像データDB制御部106は、ページNoを付与した画像データを、「画像データID」と「ページNo」とに対応付けて、画像データDB102に格納する。画像データDB制御部106は、受信した画像データにページNoを付与し、画像データDB102に格納したことを表示制御部107に通知する。
【0049】
また、画像データDB制御部106は、例えば、情報処理装置10との連携が新たに確立した場合、画像データDB102に格納されていた画像データを消去するようにしてもよい。
【0050】
表示制御部107は、表示履歴DB103に基づいて、表示部104に表示する画像データの書き換えを制御する。
【0051】
例えば、表示制御部107は、受信した画像データにページNoを付与し、画像データDB102に格納したことを画像データDB制御部106から受付けた場合、画像データDB102に記憶されているページNoに基づいて、表示履歴DB103を生成する。
【0052】
例えば、表示制御部107は、情報処理装置10から1ページ目から6ページ目の画像データを受信した場合、図3に示した表示履歴DB103を生成し、表示履歴DB103に基づいて1ページ目の画像データを選択する。そして、表示制御部107は、選択した1ページ目の画像データを画像データDB102から読み出して表示部104に表示させる。
【0053】
また、表示制御部107は、操作受付け部105からユーザの書き換え要求があった場合に、表示するコンテンツを表示履歴DB103に基づいて選択し、選択した画像データを画像データDB102から読み出して表示部104に表示させる。
【0054】
例えば、表示制御部107は、図3に示す表示履歴DB103において、3ページ目の画像データの表示が指示され、表示部104に3ページ目の画像データを表示している場合に、ページを順送りする操作を受付けた場合、以下の処理を実行する。すなわち、表示制御部107は、4ページ目の画像データを画像データDB102から読み出して表示部104に表示させる。
【0055】
同様に、表示制御部107は、図3に示す表示履歴DB103において、6ページ目の画像データの表示が指示され、表示部104に6ページ目の画像データを表示している場合に、ページを逆送りする操作を受付けた場合、以下の処理を実行する。すなわち、表示制御部107は、5ページ目の画像データを画像データDB102から読み出して表示部104に表示させる。
【0056】
判定部108は、タイマーを有しており、操作受付け部105により逆送りする操作を受付けた場合、表示部104に表示するコンテンツを書き換えてから、次のコンテンツに書き換えるまでの時間を測定する。そして、判定部108は、測定した時間が所定の閾値を超えたか否かを判定する。なお、以下の説明では、測定した時間のことを「滞留時間」として適宜記載する。
【0057】
そして、判定部108は、算出した滞留時間が所定の閾値を超えたと判定した場合、表示履歴DB103を更新する。ここで、判定部108によって判定される所定の閾値について説明する。利用者が表示中のページを閲覧する場合、少なくとも「読む」、「拾い読み」、「一瞥」の3通りの閲覧方法に分けることができる。
【0058】
1つ目の「読む」は、表示中のページの全体を読むことを示す。文字数が100文字程度の画像を閲覧する場合、利用者は、文章を目で追いながら読むので、30秒程度の時間を要する。
【0059】
2つ目の「拾い読み」は、表示中のページ全体を見るのではなく、グラフやタイトルのみ参照することを示す。ページあたりに箇条書き見出し10字で4個所ある場合、利用者は、ページ当りの閲覧時間として3秒程度要する。
【0060】
3つ目の「一瞥」は、文章の意味を理解するのではなく、ページをめくりながら、コンテンツを概観することを示す。この場合、利用者は、ページ当りの閲覧時間として約0.3秒を要する。
【0061】
このような3通りの閲覧方法に基づいて、所定の閾値は、表示装置100の利用者が、表示中の画像データを読んでいると判定可能な時間に設定されればよい。判定部108は、表示時間が3秒以上であれば、利用者が表示中のページを読んでいると判定するので、一例として、所定の閾値は5秒に設定できる。
【0062】
次に、図4を用いて、判定部108による表示履歴DB103を更新する処理を説明する。図4は、判定部による表示履歴DBを更新する処理を示す図である。図4(A)は、情報処理装置10により6ページ目の画像データの表示が指示されており、表示装置100が、6ページ目の画像データを表示している場合を示す。
【0063】
そして、情報処理装置10により6ページ目の画像データの表示が指示されており、表示装置100が、利用者から逆送りする操作を受付けて3ページに対応する画像データを表示した場合、判定部108は、表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定する。
【0064】
ここで、判定部108は、表示時間が所定の閾値を超えたと判定した場合、図4(B)に示すように、表示履歴DB103を更新する。すなわち、判定部108は、「表示ページNo」に3ページ目を示す「3」、「逆送り割り当てページNo」に2ページ目を示す「2」、「順送り割り当てページNo」に情報処理装置10に指定されている6ページ目を示す「6」を格納する。
【0065】
なお、表示装置100が6ページ目の画像データを表示後、7ページ目の画像データと8ページ目の画像データとを情報処理装置10から受信し、7ページ目の画像を表示した場合、表示履歴DB103は、図4(C)に示すように更新される。すなわち、表示履歴DB103は、表示制御部107によって、「表示ページNo」に7ページ目を示す「7」、「逆送り割り当てページNo」に6ページ目を示す「6」、「順送り割り当てページNo」に8ページ目を示す「8」が格納される。
【0066】
画像データDB制御部106、表示制御部107、判定部108は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの電子回路で実現できる。
【0067】
[実施例1に係る表示装置によるページ送り操作]
次に、図5を用いて、実施例1に係る表示装置100によるページ送り操作の時間遷移の一例を説明する。図5は、実施例1に係る表示装置100によるページ送り操作の時間遷移の一例を示す図である。
【0068】
図5に示す、縦軸は時間(t)を示す。また、両矢印t1、t2、t3、t4、t5、t6は、期間を示す。
【0069】
また、破線矢印P3、P4、P5、P6、P7は、情報処理装置10が指示する画像データのページNoを示し、実線矢印P3、P4、P5、P6、P7は、表示装置100が表示する画像データのページNoを示す。
【0070】
t1において、情報処理装置10は、3ページ目の画像データを指示し、表示装置100は、3ページ目の画像データを表示する。また、t2において、情報処理装置10は、4ページ目の画像データを指示し、表示装置100は、4ページ目の画像データを表示する。また、t3において、情報処理装置10は、5ページ目の画像データを指示し、表示装置100は、5ページ目の画像データを表示する。
【0071】
t4において、情報処理装置10は、6ページ目の画像データを指示し、表示装置100は、6ページ目の画像データを表示する。そして、t5において、情報処理装置10は、6ページ目の画像データを指示するが、表示装置100は、逆送りの操作を利用者から受付けて、5ページ目の画像データ、4ページ目の画像データ、3ページ目の画像データと順に表示する。
【0072】
ここで、表示装置100は、3ページ目の画像データを所定の時間を超えて表示する。この後、表示装置100は、順送りの操作を利用者から受付けた場合、4ページ目の画像データを表示せずに、情報処理装置10が指示している6ページ目の画像データを表示する。すなわち、表示装置100の利用者は、情報処理装置10が指示する画像データにすぐに復帰することができる。
【0073】
続いて、t6において、情報処理装置10は、7ページ目の画像データを指示し、表示装置100は、7ページ目の画像データを表示する。
【0074】
[実施例1に係る表示システムによる表示処理の処理手順]
次に図6を用いて、実施例1に係る表示システム1による表示処理の処理手順を説明する。図6は、実施例1に係る表示システムによる表示処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0075】
図6に示すように、情報処理装置10は、連携信号を送信する(ステップS101)。表示装置100は、連携信号を受信し(ステップS102)、連携許可信号を情報処理装置10に送信する(ステップS103)。
【0076】
情報処理装置10は、連携許可信号を受信し(ステップS104)、画像データを送信する(ステップS105)。
【0077】
また、表示装置100は、連携許可信号を送信した後、画像データDB102に記憶されている画像データを消去し(ステップS106)、ページカウンタをリセットする(ステップS107)。
【0078】
続いて、表示装置100は、画像データを情報処理装置10から受信したか否かを判定する(ステップS108)。ここで、表示装置100は、画像データを情報処理装置10から受信していないと判定した場合(ステップS108、No)、画像データを受信するまで待機する。
【0079】
一方、表示装置100は、画像データを情報処理装置10から受信したと判定した場合(ステップS108、Yes)、カウンタをセットし(ステップS109)、受信した画像データにページNoを付与する(ステップS110)。
【0080】
表示装置100は、ページ番号を付与した画像データを画像データDB102に格納するとともに(ステップS111)、表示部104に表示させる(ステップS112)。続いて、表示装置100は、ページ戻し要求を受付けたか否かを判定する(ステップS113)。
【0081】
ここで、表示装置100は、ページ戻し要求を受付けていないと判定した場合(ステップS113、No)、ステップS115に移行する。一方、表示装置100は、ページ戻し要求を受付けたと判定した場合(ステップS113、Yes)、ページ戻し処理を実行し(ステップS114)、ステップS115に移行する。
【0082】
表示装置100は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS115)。ここで、表示装置100は、処理を終了しないと判定した場合(ステップS115、No)、ステップS108に移行して、画像データを受信したか否かを判定する。一方、表示装置100は、処理を終了すると判定した場合(ステップS115、Yes)、画像データを表示する処理を終了する。
【0083】
情報処理装置10は、画像データを送信した後、新たな画像データを送信するか否かを判定する(ステップS116)。ここで、情報処理装置10は、新たな画像データを送信すると判定した場合(ステップS116、Yes)、ステップS105に移行して、画像データを表示装置100に送信する。一方、情報処理装置10は、新たな画像データを送信しないと判定した場合(ステップS116、No)、処理を終了するか否かを判定する(ステップS117)。
【0084】
ここで、情報処理装置10は、処理を終了しないと判定した場合(ステップS117、No)、ステップS116に移行して、新たな画像データを送信するか否かを判定する。一方、情報処理装置10は、処理を終了すると判定した場合(ステップS117、Yes)、画像データを送信する処理を終了する。
【0085】
次に、図7を用いて、実施例1に係る表示装置100によるページ送り処理の処理手順を説明する。図7は、実施例1に係る表示装置によるページ送り処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、この処理は、図6に示すステップS114の処理に対応する。
【0086】
図7に示すように、表示装置100は、滞留時間を測定する(ステップS201)。そして、表示装置100は、ページが変更されたか否かを判定する(ステップS202)。ここで、表示装置100は、ページが変更されていないと判定した場合(ステップS202、No)、ステップS201に移行し、滞留時間を測定する。
【0087】
一方、表示装置100は、ページが変更されたと判定した場合(ステップS202、Yes)、滞留時間が所定時間を超えたか否かを判定する(ステップS203)。ここで、表示装置100は、滞留時間が所定時間を超えていないと判定した場合(ステップS203、No)、元のページに復帰したか否かを判定する(ステップS204)。そして、表示装置100は、元のページに復帰したと判定した場合(ステップS204、Yes)、処理を終了する。一方、表示装置100は、元のページに復帰していないと判定した場合(ステップS204、No)、ステップS201に移行し、滞留時間を測定する。
【0088】
また、表示装置100は、滞留時間が所定時間を超えていると判定した場合(ステップS203、Yes)、滞留しているページ番号を表示履歴DB103に記憶する(ステップS205)。そして、表示装置100は、「逆送り割り当てページNo」と「順送り割り当てページNo」とを記憶し、表示履歴DB103を更新して(ステップS206)、ページ送りの操作を受付けたか否かを判定する(ステップS207)。
【0089】
ここで、表示装置100は、ページ送りの操作を受付けたと判定した場合(ステップS207、Yes)、ページ送りの操作が順送りであったか否かを判定する(ステップS208)。そして、表示装置100は、ページ送りの操作が順送りであったと判定した場合(ステップS208、Yes)、元のページに復帰する(ステップS209)。すなわち、表示装置100は、情報処理装置によって指定されたページに対応する画像データを表示する。ステップS209の処理が終了後、表示装置は、ページ送り処理を終了して、図6に示すステップS115に移行する。
【0090】
また、表示装置100は、ページ送りの操作を受付けていないと判定した場合(ステップS207、No)やページ送りの操作が順送りでないと判定した場合(ステップS208、No)、ステップS207に移行する。
【0091】
[実施例1の効果]
上述してきたように、実施例1では、表示装置100の利用者は、会議の進行にすぐに復帰することができる。
【実施例2】
【0092】
実施例1では、被説明者が、ページを見返した場合に、すぐに説明者が説明中のページに復帰する例を説明した。ところで、説明者は、どのページを説明した場合に、被説明者がページを見返しているのかを把握できることが望ましい。このようなことから、実施例2では、表示装置が、滞留時間が所定時間を超えたページのリストを生成し、情報処理装置に生成したリストを送信する場合について説明する。
【0093】
また、実施例1では、表示装置100は、情報処理装置10により送信された画像データを受信するものとして説明したが、表示装置100は、あらかじめセキュリティの確保された場所で、画像データを保存するようにしてもよい。そして、表示装置100は、情報処理装置10から指定された画像IDを受信し、受信した画像IDを有する画像データを読み出して表示するようにしてもよい。また、表示装置100は、画像IDに対し、ページNoを付与する。そして、表示装置100は、付与したページNoを用いて画像データを表示する。
【0094】
[実施例2に係る表示装置の構成]
次に、図8を用いて、実施例2に係る表示装置の構成を説明する。図8は、実施例2に係る表示装置の構成を示すブロック図である。実施例2に係る表示装置200は、通信部101と、画像データDB102と、表示履歴DB103と、表示部104と、操作受付け部105と、画像データDB制御部106と、表示制御部107と、判定部108と、表示履歴DB読み出し部209とを有する。なお、ここでは、図1に示した各部と同様の役割を果たす機能部については、同一符号を付すことにしてその詳細な説明を省略する。
【0095】
表示履歴DB読み出し部209は、操作受付け部105によって利用者から滞留ページリストの読み出し操作を受付けた場合、以下の処理を実行する。すなわち、表示履歴DB読み出し部209は、情報処理装置10により指定されたページNoと、表示時間が所定の閾値を超えたと判定されたページNoとを表示履歴DB103から読み出して滞留ページリストを生成する。そして、表示履歴DB読み出し部209は、生成した滞留ページリストを情報処理装置10に送信する。
【0096】
[実施例2に係る表示システムによる表示処理の処理手順]
次に図9を用いて、実施例2に係る表示システムによる表示処理の処理手順を説明する。図9は、実施例2に係る表示システムによる表示処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、図6に示した処理と同様の処理については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0097】
表示装置200は、画像データを保存する(ステップS301)。例えば、表示装置200には、SDカードなどの媒体で画像データが提供される。また、表示装置200が、画像データを保存すると、画像データDB102の「画像ID」、「画像データ」には、保存した画像データに対応する情報が格納される。なお、ここで、表示装置200は、セキュリティが確保された場所で情報処置装置によって送信された画像データを受信するようにしてもよい。このステップS201が終了後、表示装置200は、会議が行われる会場にて被説明者に配布される。
【0098】
ステップS101からステップS104の処理は、図6に示す処理と同様である。なお、表示装置200は、ステップS103の処理が終了後、画像データDB102に記憶されている画像データを消去せずに、ステップS107に移行する。
【0099】
情報処理装置10が、画像IDを表示装置200へ送信し(ステップS302)、表示装置200は、画像IDを受信したか否かを判定する(ステップS303)。ここで、表示装置200は、画像IDを受信していないと判定した場合(ステップS303、No)、画像IDを受信するまで待機する。
【0100】
一方、表示装置200は、画像IDを受信したと判定した場合(ステップS303、Yes)、ステップS109からステップS115の処理を実行する。なお、ステップS111では、表示装置200は、画像データDB102の「ページNo」に付与したページNoを格納する。
【0101】
また、情報処理装置10は、ステップS302の処理の後、新たな画像IDを送信するか否かを判定する(ステップS304)。ここで、情報処理装置10は、新たな画像IDを送信すると判定した場合(ステップS304、Yes)、ステップS302に移行して、画像IDを表示装置200に送信する。一方、情報処理装置10は、新たな画像IDを送信しないと判定した場合(ステップS304、No)、処理を終了するか否かを判定する(ステップS117)。
【0102】
表示装置200は、ステップS115の処理で処理を終了すると判定した場合(ステップS115、Yes)、滞留ページリストを情報処理装置10に送信し(ステップS305)、処理を終了する。また、情報処理装置10は、ステップS117の処理で処理を終了すると判定した場合(ステップS117、Yes)、表示装置200から滞留ページリストを受信する(ステップS306)。続いて、情報処理装置10は、受信した滞留ページリストを表示し(ステップS307)、処理を終了する。
【0103】
[実施例2の効果]
上述してきたように、実施例2では、表示装置200が滞留ページリストを生成し、情報処理装置10に送信するので、情報処理装置10の利用者は、どのページを説明した場合に、表示装置200の利用者がどのページを見返しているのかを把握できる。
【0104】
また、判定部108は、測定した滞留時間を、表示履歴DB103の「指定ページNo」と、「表示ページNo」と、「逆送り割り当てページNo」と、「順送り割り当てページNo」とに対応付けて格納するようにしてもよい。そして、表示履歴DB読み出し部209は、情報処理装置10により指定されたページNoと、表示時間が所定の閾値を超えたと判定されたページNoと、滞留時間とを表示履歴DB103から読み出して滞留ページリストを生成してもよい。
【0105】
そして、情報処理装置10は、複数の表示装置から収集した、滞留ページリストから、滞留時間と滞留ページNoを参照し、重要度を算出する。ここで言う、重要度は、例えば、「滞留時間×滞留した端末数」によって算出されるものとする。
【0106】
このように、情報処理装置10の利用者は、重要度に基づいて被説明者がどのページに関心をもっているか把握することができる。また、情報処理装置10の利用者は、重要度に基づいてプレゼンテーション終了後の質問を予想することができる。さらに、情報処理装置10の利用者は、算出した重要度に基づいて、プレゼンテーション終了後の質疑応答時に被説明者に見せるページを選択することができる。すなわち、情報処理装置10の利用者は、会議を有効にコントロールすることが可能である。
【0107】
なお、表示履歴DB読み出し部209は、滞留したページNoを読み出して、情報処理装置10に送信するものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、表示履歴DB読み出し部209は、表示履歴DB103を情報処理装置10に送信するようにしてもよい。
【0108】
また、情報処理装置10が送信した画像データは、表示装置200に共有されるので、2次的に利用される可能性がある。このようなことから、情報処理装置10との連携が解消したあとには、表示装置200に送信した画像データは、消去された方が望ましい。
【0109】
そこで、通信部101に情報処理装置10との通信状態が解消されたか否かを監視する機能を持たせ、情報処理装置10との通信状態が解消されたか否かを判定するようにしてもよい。そして、通信部101によって、情報処理装置10との通信状態が解消されたと判定された場合に、画像データDB制御部106が画像データDB102に記憶されるデータを消去するようにしてもよい。例えば、通信部101は、所定時間通信状態が途絶えた場合に、情報処理装置10との通信状態が解消したと判定する。
【実施例3】
【0110】
ところで、本発明は、上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、実施例3では、本発明に含まれる他の実施例について説明する。
【0111】
(システム構成等)
本実施例において説明した各処理のうち自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0112】
また、図示した画像データDB102や表示履歴DB103が記憶する情報は一例に過ぎず、必ずしも図示のごとく情報が記憶される必要はない。
【0113】
また、表示制御部107は、ページを逆送りする操作を受付けた後に、情報処理装置10から新しいコンテンツを受信した場合、ページを順送りする操作を受付けるまで新しいコンテンツを表示しないものとして説明したがこれに限定されるものではない。例えば、表示制御部107は、ページを逆送りする操作を受付けた後に、情報処理装置10から新しいコンテンツを受信した場合、強制的に新しい画像を表示させるようにしてもよい。
【0114】
また、各種の負荷や使用状況などに応じて、各実施例において説明した各処理の各ステップでの処理の順番を変更してもよい。
【0115】
また、図示した各構成部は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のごとく構成されていることを要しない。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0116】
(プログラム)
ところで、上記実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、上記実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータシステムの一例を説明する。
【0117】
図10は、表示プログラムを実行する表示装置を示す図である。図10に示すように、表示装置300は、利用者から各種設定などを受け付ける入力装置310と、他の装置とデータを送受信するネットワークインターフェース320と媒体読取装置330とROM(Read Only Memory)340とCPU350とを有する。そして、各装置310〜350それぞれは、バス360に接続される。
【0118】
ここで、図10に示すように、ROM340には、図1に示した、表示制御部107と判定部108と同様の機能を発揮する表示プログラム341が予め記憶されている。また、媒体読取装置330は、表示プログラム341を実現するための各種データを記憶する。この各種データは、例えば、画像データDB102や表示履歴DB103を含む。そして、CPU350は、表示プログラム341をROM340から読み出して、表示プロセス351として実行する。すなわち、表示プロセス351は、図1に示した、表示制御部107と判定部108と同様の動作を実行する。
【0119】
ところで、上記した表示プログラム341は、必ずしもROM340に記憶させておく必要はない。例えば、表示装置300に挿入されるSDカードなどの「可搬用の物理媒体」に記憶させておくようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などを介して表示装置300に接続される「他のコンピュータシステム」に記憶させておいてもよい。そして、表示装置300がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
【0120】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0121】
(付記1)データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部と、
自装置とネットワークを介して接続される情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する第1の表示制御部と、
前記第1の表示制御部によって表示されるデータのページ番号を逆送りする操作を受付け、逆送りされたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する第2の表示制御部と、
前記第2の表示制御部によって表示されるデータの表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記第2の表示制御部によって表示されるデータの表示時間が前記所定の閾値を超えたと判定され、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する第3の表示制御部と
を有することを特徴とする表示装置。
【0122】
(付記2)前記表示装置が、
前記判定部によって前記逆送りされたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定された場合、前記情報処理装置から指定されたページ番号と、前記表示時間が前記所定の閾値を超えたと判定されたデータのページ番号とを対応付けたリストを生成する生成部と、
前記生成部によって生成されたリストを前記情報処理装置に送信する送信部と
を更に有することを特徴とする付記1に記載の表示装置。
【0123】
(付記3)前記表示装置が、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたか否かを監視する監視部と、
前記監視部によって前記情報処理装置との通信状態が解消されたと判定された場合に、前記記憶部が記憶するデータを消去する消去部とを
更に有することを特徴とする付記1または2に記載の表示装置。
【0124】
(付記4)前記監視部は、所定時間通信状態が途絶えた場合に、前記情報処理装置との通信状態が解消したと判定することを特徴とする付記3に記載の表示装置。
【0125】
(付記5)表示装置が有するコンピュータに、
自装置とネットワークを介して接続される情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを、データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部から読み出して表示させ、
前記表示したデータのページ番号を逆送りする操作を受付けて、逆送りされたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示させ、
前記逆送りされたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定させ、
前記逆送りされたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定し、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示させる
ことを特徴とする表示プログラム。
【0126】
(付記6)前記表示装置が有するコンピュータに、更に、
前記情報処理装置から指定されたページ番号と、前記表示時間が前記所定の閾値を超えたと判定されたデータのページ番号とを対応付けたリストを生成させ、
前記生成したリストを前記情報処理装置に送信させる
ことを特徴とする付記5に記載の表示プログラム。
【0127】
(付記7)前記表示装置が有するコンピュータに、更に、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたか否かを監視させ、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたと判定した場合に、前記記憶部が記憶するデータを消去させる
ことを特徴とする付記5または6に記載の表示プログラム。
【0128】
(付記8)前記監視する処理は、所定時間通信状態が途絶えた場合に、前記情報処理装置との通信状態が解消したと判定することを特徴とする付記7に記載の表示プログラム。
【0129】
(付記9)表示装置が、
自装置とネットワークを介して接続される情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを、データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部から読み出して表示し、
前記表示したデータのページ番号を逆送りする操作を受付けて、逆送りしたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定し、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する
処理を実行することを特徴とする表示方法。
【0130】
(付記10)前記表示装置が、更に、
前記情報処理装置から指定されたページ番号と、前記表示時間が前記所定の閾値を超えたと判定されたデータのページ番号とを対応付けたリストを生成し、
前記生成したリストを前記情報処理装置に送信する
処理を実行することを特徴とする付記9に記載の表示方法。
【0131】
(付記11)前記表示装置が、更に、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたか否かを監視し、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたと判定した場合に、前記記憶部が記憶するデータを消去する
処理を実行することを特徴とする付記9または10に記載の表示方法。
【0132】
(付記12)前記監視する処理は、所定時間通信状態が途絶えた場合に、前記情報処理装置との通信状態が解消したと判定することを特徴とする付記11に記載の表示方法。
【0133】
(付記13)情報処理装置と前記情報処理装置とネットワークを介して接続される表示装置とを有する表示システムにおける会議方法であって、
前記情報処理装置が、
前記表示装置にページ番号を指定し、
前記表示装置が、
前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを、データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部から読み出して表示し、
前記表示したデータのページ番号を逆送りする操作を受付けて、逆送りしたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定し、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する
処理を実行することを特徴とする会議方法。
【0134】
(付記14)前記表示装置が、更に、
前記情報処理装置から指定されたページ番号と、前記表示時間が前記所定の閾値を超えたと判定されたデータのページ番号とを対応付けたリストを生成し、
前記生成したリストを前記情報処理装置に送信する
処理を実行することを特徴とする付記13に記載の会議方法。
【0135】
(付記15)前記表示装置が、更に、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたか否かを監視し、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたと判定した場合に、前記記憶部が記憶するデータを消去する
処理を実行することを特徴とする付記13または14に記載の会議方法。
【0136】
(付記16)前記監視する処理は、所定時間通信状態が途絶えた場合に、前記情報処理装置との通信状態が解消したと判定することを特徴とする付記15に記載の会議方法。
【符号の説明】
【0137】
1 表示システム
10 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
100、200 表示装置
101 通信部
102 画像データDB
103 表示履歴DB
104 表示部
105 操作受付け部
106 画像データDB制御部
107 表示制御部
108 判定部
209 表示履歴DB読み出し部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部と、
自装置とネットワークを介して接続される情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する第1の表示制御部と、
前記第1の表示制御部によって表示されるデータのページ番号を逆送りする操作を受付け、逆送りされたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する第2の表示制御部と、
前記第2の表示制御部によって表示されるデータの表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記第2の表示制御部によって表示されるデータの表示時間が前記所定の閾値を超えたと判定され、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する第3の表示制御部と
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示装置が、
前記判定部によって前記逆送りされたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定された場合、前記情報処理装置から指定されたページ番号と、前記表示時間が前記所定の閾値を超えたと判定されたデータのページ番号とを対応付けたリストを生成する生成部と、
前記生成部によって生成されたリストを前記情報処理装置に送信する送信部と
を更に有することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示装置が、
前記情報処理装置との通信状態が解消されたか否かを監視する監視部と、
前記監視部によって前記情報処理装置との通信状態が解消されたと判定された場合に、前記記憶部が記憶するデータを消去する消去部とを
更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記監視部は、所定時間通信状態が途絶えた場合に、前記情報処理装置との通信状態が解消したと判定することを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
表示装置が有するコンピュータに、
自装置とネットワークを介して接続される情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを、データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部から読み出して表示させ、
前記表示したデータのページ番号を逆送りする操作を受付けて、逆送りされたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示させ、
前記逆送りされたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定させ、
前記逆送りされたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定し、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示させる
ことを特徴とする表示プログラム。
【請求項6】
表示装置が、
自装置とネットワークを介して接続される情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを、データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部から読み出して表示し、
前記表示したデータのページ番号を逆送りする操作を受付けて、逆送りしたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定し、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する
処理を実行することを特徴とする表示方法。
【請求項7】
情報処理装置と前記情報処理装置とネットワークを介して接続される表示装置とを有する表示システムにおける会議方法であって、
前記情報処理装置が、
前記表示装置にページ番号を指定し、
前記表示装置が、
前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを、データと前記データに付与されたページ番号とを対応付けて記憶する記憶部から読み出して表示し、
前記表示したデータのページ番号を逆送りする操作を受付けて、逆送りしたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたか否かを判定し、
前記逆送りしたページ番号に対応するデータを表示する表示時間が所定の閾値を超えたと判定し、データのページ番号を順送りする操作を受付けた場合に、前記情報処理装置から指定されたページ番号に対応するデータを前記記憶部から読み出して表示する
処理を実行することを特徴とする会議方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−11970(P2013−11970A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143214(P2011−143214)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】