説明

表示装置

【課題】利便性を向上することのできる表示装置を提供する。
【解決手段】画像を表示する表示部2と、表示部2の前面に配されて入力操作を行うタッチパネル3と、タッチパネル3の前面周部を覆う環状の前面部4aを有して外装を形成するキャビネット4とを備えたナビゲーション装置1において、タッチパネル3の動作エリア3aを前面部4aの内縁よりも内周側に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面上で操作するタッチパネルを有した表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表示装置は特許文献1に開示される。この表示装置はナビゲーション装置に用いられナビゲーション装置は画像を表示する表示部の表示画面上にタッチパネルが設けられ、タッチパネルを手指で押圧して入力操作を行うことができる。
【0003】
図5は従来のナビゲーション装置の要部を示す側面断面図である。ナビゲーション装置1は画像を表示する表示部2を備えている。表示部2は液晶パネル等の表示パネルと照明装置(いずれも不図示)とを一体にして構成されている。照明装置により表示パネルは背面から照明される。表示部2の前面にはタッチパネル3が配される。タッチパネル3は表示パネルの各画素に対応する位置に一対の対向する電極が設けられ、押圧によって電極が接触してON状態になる。
【0004】
ナビゲーション装置1はキャビネット4により外装が形成され、表示部2や回路基板(不図示)等がキャビネット4で覆われる。キャビネット4は前面を開口してタッチパネル3の前面周部を覆う環状の前面部4aを有している。前面部4aの内周側に表示部2による画像を表示する表示エリアが形成される。また、下部の前面部4aには操作スイッチ5が設けられている。
【0005】
上記構成のナビゲーション装置1において、キャビネット4の前面部4aの内周側を手指で押圧するとタッチパネル3の操作部位がON状態になる。これにより、表示エリア上の所定位置を押圧して入力操作を行うことができる。
【0006】
また、タッチパネル3の電極をON状態にできる動作エリア3aは前面部4aで覆われた位置まで形成されている。これにより、タッチパネル3と前面部4aの位置合せがずれても表示画面上の隅部まで操作できるようになっている。尚、動作エリア3aの外周には非動作エリア3bが形成されている。非動作エリア3bは電極が制御部(不図示)に接続されず、OFF状態が維持される。
【特許文献1】特開2001−116575号公報(第3頁−第4頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来のナビゲーション装置1の表示装置によると、タッチパネル3と前面部4aとの隙間dに異物が挟まると、異物によりタッチパネル3が押圧される。前面部4の内周側はタッチパネル3の動作エリア3aになるため異物部分はON状態が維持される。このため、異物を除去するまで正常な操作を行うことができず、ナビゲーション装置1の利便性が悪い問題があった。
【0008】
本発明は、利便性を向上できる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、 画像を表示する表示部と、前記表示部の前面に配されて入力操作を行うタッチパネルと、前記タッチパネルの前面周部を覆う環状の前面部を有して外装を形成するキャビネットとを備えた表示装置において、前記タッチパネルの動作エリアを前記前面部の内縁よりも内周側に設けたことを特徴としている。
【0010】
この構成によると、表示装置は表示部により画像が表示され、表示部の前面にタッチパネルが配される。キャビネットの前面部はタッチパネルの前面周部を覆う環状に形成され、前面部の内縁の内周側に表示画面が表示される。タッチパネルの動作エリアは前面部の内縁の内周側に形成され、動作エリア内を手指で押圧して入力操作が行われる。尚、動作エリア外を押圧しても入力操作は行われない。
【0011】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記表示部は照明光を透過して画像を表示する表示エリアの周囲に照明光を遮光する遮光エリアを有し、前記動作エリアの外縁を前記遮光エリア上に配置したことを特徴としている。
【0012】
この構成によると、照明装置の照明光は表示エリアの周囲の遮光エリアで遮光され、表示エリアを透過して表示エリア内に画像が表示される。また、タッチパネルの動作エリアは表示エリアよりも広く形成され、表示エリア内を手指で押圧するとその部分のタッチパネルがON状態になる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、タッチパネルの動作エリアを環状の前面部の内縁よりも内周側に設けたので、前面部とタッチパネルとの間に異物が挟まってもタッチパネルがON状態にならない。このため、異物が挟まったことに気づかなくても正常な操作を行うことができ、j表示装置の利便性を向上することができる。
【0014】
また本発明によると、タッチパネルの動作エリアの外縁を表示部の遮光エリア上に配置したので、表示エリア上の入力操作を支障なく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の表示装置をナビゲーション装置に用いた実施形態を図面を参照して説明する。説明の便宜上、前述の図5に示す従来例と同様の部分には同一の符号を付している。図1は一実施形態のナビゲーション装置の構成を示す正面図図である。また、図2は図1のA−A断面図を示している。ナビゲーション装置1は画像を表示する表示部2を備えている。表示部2は液晶パネル等の表示パネルと照明装置(いずれも不図示)とを一体にして構成されている。照明装置により表示パネルは背面から照明される。
【0016】
表示部2の背面には制御部(不図示)を有する回路基板6が配される。制御部によりナビゲーション装置1の各部が制御される。表示部2の前面にはタッチパネル3が配される。タッチパネル3は表示パネルの各画素に対応する位置に一対の対向する電極(不図示)が設けられ、押圧によって電極が接触してON状態になる。
【0017】
表示部2の周面はキャビネット4で支持され、キャビネット4の背面部4bで回路基板6の背面が覆われる。これにより、キャビネット4によってナビゲーション装置1の外装が形成される。図3は図2のB部詳細図を示している。キャビネット4は前面を開口してタッチパネル3の前面周部を覆う環状の前面部4aを有している。前面部4aの内周側に表示部2による画像を表示する表示エリア2a(図4参照)が形成される。また、下部の前面部4aには操作スイッチ5が設けられている。
【0018】
図4はナビゲーション装置1の右下部分の詳細を示す正面図である。表示部2には照明装置による照明光を透過して画像を表示する表示エリア2aを有している。表示エリア2aの周囲には照明光を遮光する遮光エリア2bが設けられる。遮光エリア2bは表示パネル上に遮光膜を配して形成される。
【0019】
タッチパネル3の電極をON状態にできる動作エリア3aの外縁は遮光エリア2b上に設けられる。これにより、動作エリア3aが前面部4aの内縁よりも内周側に設けられている。尚、動作エリア3aの外周には非動作エリア3b(図3参照)が形成されている。非動作エリア3bは電極が制御部(不図示)に接続されず、OFF状態が維持される。非動作エリア3bに電極を設けなくてもよい。
【0020】
上記構成のナビゲーション装置1において、キャビネット4の前面部4aの内周側に形成される表示エリア2aを手指で押圧すると、表示エリア2aよりも広いタッチパネル3の動作エリア3a内の操作部位がON状態になる。これにより、表示エリア2aの画面上の所定位置を押圧して入力操作を行うことができる。
【0021】
本実施形態によると、タッチパネル3の動作エリア3aを環状の前面部4aの内縁よりも内周側に設けたので、前面部4aとタッチパネル3との間の隙間d(図3参照)に異物が挟まってもタッチパネル3がON状態にならない。このため、異物が挟まったことに気づかなくても正常な操作を行うことができ、ナビゲーション装置1の利便性を向上することができる。
【0022】
また本発明によると、タッチパネル3の動作エリア3aの外縁を表示部2の遮光エリア2b上に配置したので、動作エリア3aよりも狭い表示エリア2a上の入力操作を支障なく行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、表示画面上で操作するタッチパネルを有した表示装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の表示装置を用いたナビゲーション装置の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のB部詳細図である。
【図4】本発明の表示装置を用いたナビゲーション装置の右下部分の詳細を示す正面図である。
【図5】従来のナビゲーション装置を示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0025】
1 ナビゲーション装置
2 表示部
2a 表示エリア
2b 遮光エリア
3 タッチパネル
3a 動作エリア
3b 非動作エリア
4 キャビネット
4a 前面部
4b 背面部
5 操作スイッチ
6 回路基板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、前記表示部の前面に配されて入力操作を行うタッチパネルと、前記タッチパネルの前面周部を覆う環状の前面部を有して外装を形成するキャビネットとを備えた表示装置において、前記タッチパネルの動作エリアを前記前面部の内縁よりも内周側に設けたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示部は照明光を透過して画像を表示する表示エリアの周囲に照明光を遮光する遮光エリアを有し、前記動作エリアの外縁を前記遮光エリア上に配置したことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−233257(P2007−233257A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−57913(P2006−57913)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】