表示装置
【課題】 アナログ的な表示ができ、且つ、表示形態が立体的でありデザイン性に優れた表示装置を提供する。
【解決手段】 発光素子６は、表示パネル３を透過照明する。立体造形部材２は、透光性材料からなり、表示パネル３の前面側に設けられる。立体造形部材２は、略円形の第一の表示面２ａと、第一の表示面２ａを囲うリング形状の第二の表示面２ｂと、を有する。半透過部材１１は、立体造形部材２の第二の表示面２ｂと表示パネル３との間に設けられる。光源９は、立体造形部材２を側面から照明する。
【解決手段】 発光素子６は、表示パネル３を透過照明する。立体造形部材２は、透光性材料からなり、表示パネル３の前面側に設けられる。立体造形部材２は、略円形の第一の表示面２ａと、第一の表示面２ａを囲うリング形状の第二の表示面２ｂと、を有する。半透過部材１１は、立体造形部材２の第二の表示面２ｂと表示パネル３との間に設けられる。光源９は、立体造形部材２を側面から照明する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、表示パネル及びこの表示パネルを透過照明する発光素子を備えた表示装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、液晶表示パネルを備えた表示装置が種々提案されており、例えば特許文献１に開示されている。斯かる表示装置の液晶表示パネルは、数字表示部及び環状のバーグラフを有するものである。数字表示部は、４組の日字形に配設されたセグメントからなるものであり、４桁の数字により物理量（例えば、エンジンの回転数）を表示する。バーグラフは列状に配設された多数のセグメントからなるものであり、数字表示部と同一の物理量を表示する。液晶表示パネルはネガ表示型またはポジ表示型となっており、バーグラフは物理量に応じた個数のセグメントを透過状態または不透過状態とすることにより前記物理量を表示する。
【特許文献１】特開平１１−１１９６９５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上記表示装置の液晶表示パネルによる表示は平面的であり、デザイン性に欠けるという問題を有していた。また、液晶表示パネルは、数字表示部及びバーグラフによって、物理量をデジタル的に表示するものであるが、商品性を向上させるため、物理量をアナログ的に表示することが可能な表示装置が望まれている。
本発明は、アナログ的な表示ができ、且つ、表示形態が立体的でありデザイン性に優れた表示装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明は、請求項１に記載したように、表示パネル３と、前記表示パネル３を透過照明する発光素子６と、透光性材料からなり前記表示パネル３の前面側に設けられた立体造形部材２，１２と、を有するものである。
【０００５】
また、本発明は、請求項２に記載したように、前記立体造形部材２は、略円形の第一の表示面２ａと、前記第一の表示面２ａを囲うリング形状の第二の表示面２ｂと、を有するものである。
【０００６】
また、本発明は、請求項３に記載したように、前記立体造形部材２の前記第二の表示面２ｂと前記表示パネル３との間に、半透過部材１１を設けたものである。
【０００７】
また、本発明は、請求項４に記載したように、前記立体造形部材２を側面から照明する光源９を設けたものである。
【０００８】
また、本発明は、請求項５に記載したように、前記立体造形部材１２は、第一の開口部１２ａと、第二の開口部１２ｂと、前記第一の開口部１２ａと前記第二の開口部１２ｂを繋ぐ連続面１２ｃと、を有し、前記表示パネル３は前記連続面１２ｃに連なる表示画像を表示するものである。
【０００９】
また、本発明は、請求項６に記載したように、前記連続面１２ｃは、傾斜面であるものである。
【発明の効果】
【００１０】
表示パネルに指針画像を表示し、前記表示パネルの前面側に立体造形部材を設けることにより、アナログ的な表示ができ、且つ、デザイン性に優れた立体的な表示が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、添付の図面に基づいて、本発明の一実施形態について説明する。図１及び図２は、第一実施形態を示すものである。
表示装置は、液晶表示器１及び立体造形部材２を備えている。液晶表示器１は、液晶表示パネル（表示パネル）３，フレーム部材４，枠体５，発光ダイオード（発光素子）６，回路基板７を有している。
【００１２】
液晶表示パネル３は、ＴＦＴ（Thin Film
Transistor）液晶セルに偏光膜等を貼着してなる透過型ＬＣＤパネルからなるものである。液晶表示パネル３は、各々の画素を所望の色度で光輝させることが可能であり、本実施形態では少なくとも指針画像３ａを表示する。フレーム部材４は、ＰＭＭＡ（所謂アクリル）等の透光性樹脂からなるものであり、液晶表示パネル３の後面に配置されている。枠体５は、正面視で矩形の枠状になっており、フレーム部材４の周囲に配置されている。
【００１３】
発光ダイオード６は、白色発光するものであり、回路基板７に搭載されている。回路基板７には複数の発光ダイオード６がマトリクス状に配設されており、発光ダイオード６が搭載された回路基板７はフレーム部材４の下面に配置される。発光ダイオード６が発した照明光は、フレーム部材４を透過して、液晶表示パネル３を後面側から照明する。
【００１４】
立体造形部材２は、ＰＭＭＡ等の透光性樹脂からなるものであり、中心部が窪んだ円盤形状になっている。立体造形部材２は、半径方向に漸次厚さが異なっており、略円形の第一の表示面２ａと、前記第一の表示面２ａを囲うリング形状の第二の表示面２ｂと、を有している。立体造形部材２の後面２ｃは平面になっており、液晶表示パネル３に当接している。第二の表示面３ｂには、液晶表示パネル３が表示する指針画像３ａに指示される目盛部３ｄが形成されている。
【００１５】
液晶表示パネル３の第一の表示面２ａ及び第二の表示面２ｂに対応する領域は異なる色で光輝しており、立体造形部材２の第一の表示面２ａ及び第二の表示面２ｂは異なる色に視認される。
立体造形部材２の第一の表示面２ａの中央部には、有色の樹脂からなる指針キャップ８が設けられている。指針キャップ８は、液晶表示パネル３によって表示される指針画像３ａの指針基部を模したものであり、円柱形状になっている。
【００１６】
９は発光ダイオード（光源）であり、この発光ダイオード９は立体造形部材２を側面２ｆから照明する。発光ダイオード９は、赤色，青色等の有色或いは白色にて発光するものであり、回路基板１０に搭載されている。１１はスモークフィルムからなる半透過部材であり、この半透過部材１１は、立体造形部材２と液晶表示パネル３の間に配置されている。半透過部材１１は、第一の表示面２ａに対応する円形の開口１１ａを有するドーナツ形状になっている。つまり、半透過部材１１は、第二の表示面２ｂに対応する箇所に設けられており、第一の表示面２ａに対応する箇所には設けられていない。
【００１７】
図３は第二実施形態を示すものである。第二実施形態は、第一実施形態と同一の箇所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
立体造形部材１２は、ＰＭＭＡ等の透光性樹脂からなるものであり、略枠体形状になっている。立体造形部材１２は、円形の第一の開口部１２ａと、この第一の開口部よりも径大な円形の第二の開口部１２ｂと、第一の開口部１２ａと第二の開口部１２ｂを繋ぐ傾斜面からなる連続面１２ｃと、を有している。液晶表示パネル３は、立体造形部材１２の連続面１２ｃに連なる画像を表示する。前記画像は、傾斜面１２ｃに連続する傾斜像である。
【００１８】
第一，第二実施形態によれば、液晶表示パネル３の前面側に立体造形部材２，１２を設けたことにより、デザイン性に優れた立体的な表示が可能になる。また、第一実施形態においては、発光ダイオード９を設けることによって、立体造形部材２を照明することができ、立体感を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明の第一実施形態を示す正面図。
【図２】同上実施形態を示す断面図。
【図３】本発明の第二実施形態を示す正面図。
【符号の説明】
【００２０】
１ 液晶表示器（発光型表示器）
２ 立体造形部材
２ａ 第一の表示面
２ｂ 第二の表示面
２ｄ 目盛部
３ 液晶表示パネル（表示パネル）
３ａ 指針画像
６ 発光ダイオード（発光素子）
９ 発光ダイオード（光源）
１２ 立体造形部材
【技術分野】
【０００１】
本発明は、表示パネル及びこの表示パネルを透過照明する発光素子を備えた表示装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、液晶表示パネルを備えた表示装置が種々提案されており、例えば特許文献１に開示されている。斯かる表示装置の液晶表示パネルは、数字表示部及び環状のバーグラフを有するものである。数字表示部は、４組の日字形に配設されたセグメントからなるものであり、４桁の数字により物理量（例えば、エンジンの回転数）を表示する。バーグラフは列状に配設された多数のセグメントからなるものであり、数字表示部と同一の物理量を表示する。液晶表示パネルはネガ表示型またはポジ表示型となっており、バーグラフは物理量に応じた個数のセグメントを透過状態または不透過状態とすることにより前記物理量を表示する。
【特許文献１】特開平１１−１１９６９５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上記表示装置の液晶表示パネルによる表示は平面的であり、デザイン性に欠けるという問題を有していた。また、液晶表示パネルは、数字表示部及びバーグラフによって、物理量をデジタル的に表示するものであるが、商品性を向上させるため、物理量をアナログ的に表示することが可能な表示装置が望まれている。
本発明は、アナログ的な表示ができ、且つ、表示形態が立体的でありデザイン性に優れた表示装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明は、請求項１に記載したように、表示パネル３と、前記表示パネル３を透過照明する発光素子６と、透光性材料からなり前記表示パネル３の前面側に設けられた立体造形部材２，１２と、を有するものである。
【０００５】
また、本発明は、請求項２に記載したように、前記立体造形部材２は、略円形の第一の表示面２ａと、前記第一の表示面２ａを囲うリング形状の第二の表示面２ｂと、を有するものである。
【０００６】
また、本発明は、請求項３に記載したように、前記立体造形部材２の前記第二の表示面２ｂと前記表示パネル３との間に、半透過部材１１を設けたものである。
【０００７】
また、本発明は、請求項４に記載したように、前記立体造形部材２を側面から照明する光源９を設けたものである。
【０００８】
また、本発明は、請求項５に記載したように、前記立体造形部材１２は、第一の開口部１２ａと、第二の開口部１２ｂと、前記第一の開口部１２ａと前記第二の開口部１２ｂを繋ぐ連続面１２ｃと、を有し、前記表示パネル３は前記連続面１２ｃに連なる表示画像を表示するものである。
【０００９】
また、本発明は、請求項６に記載したように、前記連続面１２ｃは、傾斜面であるものである。
【発明の効果】
【００１０】
表示パネルに指針画像を表示し、前記表示パネルの前面側に立体造形部材を設けることにより、アナログ的な表示ができ、且つ、デザイン性に優れた立体的な表示が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、添付の図面に基づいて、本発明の一実施形態について説明する。図１及び図２は、第一実施形態を示すものである。
表示装置は、液晶表示器１及び立体造形部材２を備えている。液晶表示器１は、液晶表示パネル（表示パネル）３，フレーム部材４，枠体５，発光ダイオード（発光素子）６，回路基板７を有している。
【００１２】
液晶表示パネル３は、ＴＦＴ（Thin Film
Transistor）液晶セルに偏光膜等を貼着してなる透過型ＬＣＤパネルからなるものである。液晶表示パネル３は、各々の画素を所望の色度で光輝させることが可能であり、本実施形態では少なくとも指針画像３ａを表示する。フレーム部材４は、ＰＭＭＡ（所謂アクリル）等の透光性樹脂からなるものであり、液晶表示パネル３の後面に配置されている。枠体５は、正面視で矩形の枠状になっており、フレーム部材４の周囲に配置されている。
【００１３】
発光ダイオード６は、白色発光するものであり、回路基板７に搭載されている。回路基板７には複数の発光ダイオード６がマトリクス状に配設されており、発光ダイオード６が搭載された回路基板７はフレーム部材４の下面に配置される。発光ダイオード６が発した照明光は、フレーム部材４を透過して、液晶表示パネル３を後面側から照明する。
【００１４】
立体造形部材２は、ＰＭＭＡ等の透光性樹脂からなるものであり、中心部が窪んだ円盤形状になっている。立体造形部材２は、半径方向に漸次厚さが異なっており、略円形の第一の表示面２ａと、前記第一の表示面２ａを囲うリング形状の第二の表示面２ｂと、を有している。立体造形部材２の後面２ｃは平面になっており、液晶表示パネル３に当接している。第二の表示面３ｂには、液晶表示パネル３が表示する指針画像３ａに指示される目盛部３ｄが形成されている。
【００１５】
液晶表示パネル３の第一の表示面２ａ及び第二の表示面２ｂに対応する領域は異なる色で光輝しており、立体造形部材２の第一の表示面２ａ及び第二の表示面２ｂは異なる色に視認される。
立体造形部材２の第一の表示面２ａの中央部には、有色の樹脂からなる指針キャップ８が設けられている。指針キャップ８は、液晶表示パネル３によって表示される指針画像３ａの指針基部を模したものであり、円柱形状になっている。
【００１６】
９は発光ダイオード（光源）であり、この発光ダイオード９は立体造形部材２を側面２ｆから照明する。発光ダイオード９は、赤色，青色等の有色或いは白色にて発光するものであり、回路基板１０に搭載されている。１１はスモークフィルムからなる半透過部材であり、この半透過部材１１は、立体造形部材２と液晶表示パネル３の間に配置されている。半透過部材１１は、第一の表示面２ａに対応する円形の開口１１ａを有するドーナツ形状になっている。つまり、半透過部材１１は、第二の表示面２ｂに対応する箇所に設けられており、第一の表示面２ａに対応する箇所には設けられていない。
【００１７】
図３は第二実施形態を示すものである。第二実施形態は、第一実施形態と同一の箇所には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
立体造形部材１２は、ＰＭＭＡ等の透光性樹脂からなるものであり、略枠体形状になっている。立体造形部材１２は、円形の第一の開口部１２ａと、この第一の開口部よりも径大な円形の第二の開口部１２ｂと、第一の開口部１２ａと第二の開口部１２ｂを繋ぐ傾斜面からなる連続面１２ｃと、を有している。液晶表示パネル３は、立体造形部材１２の連続面１２ｃに連なる画像を表示する。前記画像は、傾斜面１２ｃに連続する傾斜像である。
【００１８】
第一，第二実施形態によれば、液晶表示パネル３の前面側に立体造形部材２，１２を設けたことにより、デザイン性に優れた立体的な表示が可能になる。また、第一実施形態においては、発光ダイオード９を設けることによって、立体造形部材２を照明することができ、立体感を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１９】
【図１】本発明の第一実施形態を示す正面図。
【図２】同上実施形態を示す断面図。
【図３】本発明の第二実施形態を示す正面図。
【符号の説明】
【００２０】
１ 液晶表示器（発光型表示器）
２ 立体造形部材
２ａ 第一の表示面
２ｂ 第二の表示面
２ｄ 目盛部
３ 液晶表示パネル（表示パネル）
３ａ 指針画像
６ 発光ダイオード（発光素子）
９ 発光ダイオード（光源）
１２ 立体造形部材
【特許請求の範囲】
【請求項１】
表示パネルと、前記表示パネルを透過照明する発光素子と、透光性材料からなり前記表示パネルの前面側に設けられた立体造形部材と、を有することを特徴とする表示装置。
【請求項２】
前記立体造形部材は、略円形の第一の表示面と、前記第一の表示面を囲うリング形状の第二の表示面と、を有することを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項３】
前記立体造形部材の前記第二の表示面と前記表示パネルとの間に、半透過部材を設けたことを特徴とする請求項２に記載の表示装置。
【請求項４】
前記立体造形部材を側面から照明する光源を設けたことを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項５】
前記立体造形部材は、第一の開口部と、第二の開口部と、前記第一の開口部と前記第二の開口部を繋ぐ連続面と、を有し、前記表示パネルは前記連続面に連なる表示画像を表示することを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項６】
前記連続面は、傾斜面であることを特徴とする請求項５に記載の表示装置。
【請求項１】
表示パネルと、前記表示パネルを透過照明する発光素子と、透光性材料からなり前記表示パネルの前面側に設けられた立体造形部材と、を有することを特徴とする表示装置。
【請求項２】
前記立体造形部材は、略円形の第一の表示面と、前記第一の表示面を囲うリング形状の第二の表示面と、を有することを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項３】
前記立体造形部材の前記第二の表示面と前記表示パネルとの間に、半透過部材を設けたことを特徴とする請求項２に記載の表示装置。
【請求項４】
前記立体造形部材を側面から照明する光源を設けたことを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項５】
前記立体造形部材は、第一の開口部と、第二の開口部と、前記第一の開口部と前記第二の開口部を繋ぐ連続面と、を有し、前記表示パネルは前記連続面に連なる表示画像を表示することを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項６】
前記連続面は、傾斜面であることを特徴とする請求項５に記載の表示装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００８−２４１６１１（Ｐ２００８−２４１６１１Ａ）
【公開日】平成２０年１０月９日（２００８．１０．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−８５３８８（Ｐ２００７−８５３８８）
【出願日】平成１９年３月２８日（２００７．３．２８）
【出願人】（０００２３１５１２）日本精機株式会社 (1,561)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年１０月９日（２００８．１０．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年３月２８日（２００７．３．２８）
【出願人】（０００２３１５１２）日本精機株式会社 (1,561)
【Ｆターム（参考）】
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