説明

表示装置

【課題】再報知回数を任意に設定可能として、メンテナンス時期報知を煩わしく感じさせないような、メンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知装置を提供する。
【解決手段】メンテナンス時期であることを報知する回数を運転者等が操作部を操作して所望の回数Jに予め設定することができる。これにより、報知回数が設定回数Jに達した以降は報知動作が行われないので、メンテナンス時期の報知が何度も繰り返され運転者が煩わしく感じる、という不具合を防止できるようなメンテナンス時期報知方法およびそれを実行できるメンテナンス時期報知装置を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両部品の交換や車両の点検整備作業としてのメンテナンスを行う時期を報知するメンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のメンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知装置として、たとえば、部品の交換時期や点検整備時期であるメンテナンス時期を予めメモリに保存しておき、部品の使用開始からの経過時間、または走行距離に基づいて、メンテナンス時期になったか否かを判定し、メンテナンス時期になったと判定した場合に、これを乗員に報知するメンテナンス時期報知装置がある(特許文献1参照)。
【0003】
この場合、乗員への報知は、ディスプレイ装置等による表示、あるいは表示とともに警告音を発することによる。表示動作や警告音発生動作は、ユーザがリセットボタンを押すまで実施される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−40090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来のメンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知装置では、メンテナンス時期になったことの報知動作としての表示や警告音発生は、ユーザがリセットボタンを押すまで実施される。また、車両のイグニッションスイッチ13をONするたびに、表示動作や警告音発生動作が行われ、ユーザは、その都度リセットボタンを押す必要がある。このため、ユーザに煩わしさを感じさせる恐れがあった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、その目的は、メンテナンス時期になったことを検知し報知動作を実施したときに、再報知回数を任意に制限可能とすることにより、メンテナンス時期の報知を何度も繰り返してユーザに煩わしさを感じさせることがないような、メンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に記載のメンテナンス時期報知方法は、車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知方法であって、メンテナンス時期を記憶手段に記憶させる時期登録ステップと、車両の走行距離や車両の使用時間を測定し、記憶手段に登録されたメンテナンス時期に対応した走行距離や使用時間に到達したことを演算処理によって検出する検出ステップと、検出ステップにおいてメンテナンス時期に到達したことを検出したときに、メンテナンス時期であることを報知する報知ステップと、を備えるメンテナンス時期報知方法において、報知ステップによる報知回数を記憶手段に記憶させる回数登録ステップと、時期登録ステップにおいてメンテナンス時期が記憶手段に記憶された直後から検出ステップにおいてメンテナンス時期に到達したことを検出した回数を計測する計数ステップと、計数ステップにおいて計測されたメンテナンス時期到達回数が、記憶手段に登録された報知回数に到達したことを演算処理によって検出する判定ステップと、判定ステップにおいて、メンテナンス時期到達回数が報知回数に達したと判定すると、報知ステップによる報知動作を停止させる報知停止ステップと、を備えることを特徴としている。
【0008】
上記構成のメンテナンス時期報知方法によれば、設定した走行距離または使用時間を超えると、登録したメンテナンス時期であることが自動的に報知されるので、車両部品の交換や車両点検整備を適切に行うことができるのに加えて、メンテナンス時期であることを報知する回数を予め設定でき、報知回数が設定回数に達した以降は報知動作が行われないので、メンテナンス時期の報知を何度も繰り返してユーザに煩わしさを感じさせることがないような、メンテナンス時期報知方法を提供することができる。
【0009】
本発明の請求項2に記載のメンテナンス時期報知方法は、報知ステップによる報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、報知ステップを強制的に実行させる強制報知ステップを備えることを特徴としている。
【0010】
一般に、メンテナンス時期報知装置において、メンテナンス時期に達したことを運転者に知らせるために実行される報知動作は、メンテナンス時期に達したことを検出した後、一定時間(たとえば、10秒間)だけ実行され、その後は報知動作が行われない。また、報知回数が運転者によって設定された目標報知回数に達した場合においても報知動作が行われない。このような状況下で報知動作が行われていないとき、つまり非報知動作中において、運転者がメンテナンス時期に達した項目の有無を確認したいと思う場合がある。
【0011】
本発明の請求項2に記載のメンテナンス時期報知方法によれば、強制報知ステップを実行させることにより、強制的に報知動作を行わせられるので、運転者が任意に報知内容を容易に確認することが可能な、メンテナンス時期報知方法を提供できる。
【0012】
本発明の請求項3に記載のメンテナンス時期報知方法は、報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知する報知中遮断検出ステップと、報知中断検出ステップにおいて報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知した場合に、計数ステップにおける計測を無効化する無計測ステップを備えることを特徴としている。
【0013】
報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたこと、とは、たとえば、運転者が車両のイグニッションスイッチ13をONにし、メンテナンス時期報知方法が実行され、メンテナンス時期であると判定されて報知動作を行っている最中に、イグニッションスイッチ13をOFFに操作したような場合である。このような状況における報知動作を一回の報知動作としてカウントすると、短時間のうちに、報知回数が設定回数に達し、報知動作が行われなくなり、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが困難になる恐れがある。
【0014】
そこで、本発明の請求項3に記載のメンテナンス時期報知方法のように、報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたときには該報知動作を一回とカウントしなければ、運転者が運転席に居るときに必ず報知動作が行われるので、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが可能な、メンテナンス時期報知方法を提供することができる。
【0015】
本発明の請求項4に記載のメンテナンス時期報知方法は、車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知方法であって、メンテナンス時期を記憶手段に記憶させる時期登録ステップと、車両の走行距離や車両の使用時間を測定し、記憶手段に登録されたメンテナンス時期に対応した走行距離や使用時間に到達したことを演算処理によって検出する検出ステップと、検出ステップにおいてメンテナンス時期に到達したことを検出したときに、メンテナンス時期であることを報知する報知ステップと、を備えるメンテナンス時期報知方法において、報知ステップによる報知動作が実行された日数である報知日数を記憶手段に記憶させる日数登録ステップと、時期登録ステップにおいてメンテナンス時期が記憶手段に記憶された直後から検出ステップにおいてメンテナンス時期に到達したことを検出した日数を計測する日数計測ステップと、日数計測ステップにおいて計測されたメンテナンス時期到達日数が、記憶手段に登録された報知日数に到達したことを演算処理によって検出する判定ステップと、判定ステップにおいて、メンテナンス時期到達日数が報知日数に達したと判定すると、報知ステップによる報知動作を停止させる報知停止ステップと、を備えることを特徴としている。
【0016】
上記構成のメンテナンス時期報知方法によれば、設定した走行距離または使用時間を超えると、登録したメンテナンス時期であることが自動的に報知されるので、車両部品の交換や車両点検整備を適切に行うことができるのに加えて、メンテナンス時期であることを報知する報知動作が実行される日数を予め設定でき、報知日数が設定された日数である目標報知日数に達した以降は報知動作が行われないので、メンテナンス時期の報知を何度も繰り返してユーザに煩わしさを感じさせることがないような、メンテナンス時期報知方法を提供することができる。
【0017】
本発明の請求項5に記載のメンテナンス時期報知方法は、報知ステップによる報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、報知ステップを強制的に実行させる強制報知ステップを備えることを特徴としている。
【0018】
上記構成によれば、メンテナンス時期報知動作が行われていない状況下においても、強制報知ステップを実行させることにより、強制的に報知動作を行わせられるので、運転者が任意に報知内容を容易に確認することが可能な、メンテナンス時期報知方法を提供できる。
【0019】
本発明の請求項6に記載のメンテナンス時期報知方法は、報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知する報知中遮断検出ステップと、報知中断検出ステップにおいて報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知した場合に、日数計測ステップにおける計測を無効化する無計測ステップを備えることを特徴としている。
【0020】
報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたこと、とは、たとえば、運転者が車両のイグニッションスイッチ13をONにし、メンテナンス時期報知方法が実行され、メンテナンス時期であると判定されて報知動作を行っている途中で、イグニッションスイッチをOFFに操作したような場合である。このような状況における報知動作を一日の報知日数としてカウントすると、短時間のうちに、報知日数が設定日数に達し、報知動作が行われなくなり、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが困難になる恐れがある。
【0021】
そこで、本発明の請求項6に記載のメンテナンス時期報知方法のように、報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたときには該報知動作を一日の報知日数としてカウントしなければ、運転者が運転席に居るときに必ず報知動作が行われるので、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが可能な、メンテナンス時期報知方法を提供することができる。
【0022】
本発明の請求項7に記載のメンテナンス時期報知装置は、車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知装置であって、車両の走行距離を測定する走行距離測定手段と、車両の使用時間を計測するタイマー手段と、メンテナンス時期としての車両の走行距離である目標走行距離やメンテナンス時期としての車両の使用時間である目標使用時間を記憶手段に入力して記憶させる第1入力手段と、走行距離測定手段により測定された走行距離と記憶手段に記憶された目標走行距離とによりメンテナンス時期を算出する、あるいはタイマー手段により計測された使用時間と記憶手段に記憶された目標使用時間とによりメンテナンス時期を算出する演算手段と、演算手段による算出結果に基づいてメンテナンス時期を報知する報知手段と、を、備えるメンテナンス時期報知装置において、第1入力手段の操作により目標走行距離や目標使用時間が入力更新された以降における報知手段によるメンテナンス時期の報知動作回数である報知回数を計測する報知回数計測手段と、報知手段による報知回数の目標回数である目標報知回数を記憶手段に入力して記憶させる第2入力手段と、報知回数計測手段により測定された報知回数が記憶手段に記憶された目標報知回数に到達したことを算出する報知回数判定手段と、を備え、報知回数判定手段が、報知回数計測手段により測定された報知回数が記憶手段に記憶された目標報知回数に到達したと判定したときに、報知手段による報知動作を停止させることを特徴としている。
【0023】
上記構成のメンテナンス時期報知装置によれば、設定した走行距離または使用時間を超えると、登録したメンテナンス時期であることが自動的に報知されるので、車両部品の交換や車両点検整備を適切に行うことができるのに加えて、メンテナンス時期であることを報知する回数を予め設定でき、報知回数が設定回数に達した以降は報知動作が行われないので、メンテナンス時期の報知を何度も繰り返してユーザに煩わしさを感じさせることがないような、メンテナンス時期報知装置を提供することができる。
【0024】
本発明の請求項8に記載のメンテナンス時期報知装置は、メンテナンス時期強制報知スイッチを備え、報知手段による報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、メンテナンス時期強制報知スイッチが操作されると、報知手段は報知動作を実行することを特徴としている。
【0025】
上述した構成によれば、車両作動中且つ非報知動作中であるとき、すなわち、報知動作が一定時間(たとえば、10秒間)だけ実行され終了したとき以降、あるいは、報知回数が設定回数に達しており報知動作が行われない状態にあるとき、において、必要に応じて強制的に報知動作を行わせて、報知内容を容易に確認することが可能とすることができる。
【0026】
本発明の請求項9に記載のメンテナンス時期報知装置は、報知手段がメンテナンス時期を報知中において車両のイグニッションスイッチがオフされると、報知回数計測手段は報知手段の当該報知動作を計測しないことを特徴としている。
【0027】
運転者が車両のイグニッションスイッチをONにし、メンテナンス時期報知方法が実行され、メンテナンス時期であると判定されて報知動作を行っている途中で、イグニッションスイッチをOFFに操作したような場合、この報知動作を一回の報知動作としてカウントすると、短時間のうちに、報知回数が設定回数に達してしまい、報知動作が行われなくなり、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが困難になる恐れがある。
【0028】
そこで、本発明の請求項9に記載のメンテナンス時期報知装置のように、報知動作中であるときにイグニッションスイッチがOFFされたときには該報知動作を一回とカウントしないものとすれば、運転者が運転席に居るときに必ず報知動作が行われるので、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが可能な、メンテナンス時期報知装置を提供することができる。
【0029】
本発明の請求項10に記載のメンテナンス時期報知装置は、車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知装置であって、車両の走行距離を測定する走行距離測定手段と、車両の使用時間を計測するタイマー手段と、メンテナンス時期としての車両の走行距離である目標走行距離やメンテナンス時期としての車両の使用時間である目標使用時間を記憶手段に入力して記憶させる第1入力手段と、走行距離測定手段により測定された走行距離と記憶手段に記憶された目標走行距離とによりメンテナンス時期を算出する、あるいはタイマー手段により計測された使用時間と記憶手段に記憶された目標使用時間とによりメンテナンス時期を算出する演算手段と、演算手段による算出結果に基づいてメンテナンス時期を報知する報知手段と、を、備えるメンテナンス時期報知装置において、第1入力手段の操作により目標走行距離や目標使用時間が入力更新された以降において報知手段によりメンテナンス時期の報知動作が実行された日数である報知日数を計測する報知日数計測手段と、報知手段によりメンテナンス時期の報知動作が実行された報知日数の目標回数である目標報知日数を記憶手段に入力して記憶させる第2入力手段と、報知日数計測手段により測定された報知日数が記憶手段に記憶された目標報知日数に到達したことを算出する報知日数判定手段と、を備え、報知日数判定手段が、報知日数計測手段により測定された報知日数が記憶手段に記憶された目標報知日数に到達したと判定したときに、報知手段による報知動作を停止させることを特徴としている。
【0030】
上記構成のメンテナンス時期報知装置によれば、設定した走行距離または使用時間を超えると、登録したメンテナンス時期であることが自動的に報知されるので、車両部品の交換や車両点検整備を適切に行うことができるのに加えて、メンテナンス時期であることを報知する報知動作が実行される日数を予め設定でき、報知日数が設定日数に達した以降は報知動作が行われないので、メンテナンス時期の報知を何度も繰り返してユーザに煩わしさを感じさせることがないような、メンテナンス時期報知装置を提供することができる。
【0031】
本発明の請求項11に記載のメンテナンス時期報知装置は、メンテナンス時期強制報知スイッチを備え、報知手段による報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、メンテナンス時期強制報知スイッチが操作されると、報知手段は報知動作を実行することを特徴としている。
【0032】
上述した構成によれば、車両作動中且つ非報知動作中であるとき、すなわち、報知動作が一定時間(たとえば、10秒間)だけ実行され終了したとき以降、あるいは、報知日数が設定日数に達しており報知動作が行われない状態にあるとき、において、必要に応じて強制的に報知動作を行わせて、報知内容を容易に確認することが可能とすることができる。
【0033】
本発明の請求項12に記載のメンテナンス時期報知装置は、報知手段がメンテナンス時期を報知中において車両のイグニッションスイッチがオフされると、報知日数計測手段は報知手段の当該報知動作を計測しないことを特徴としている。
【0034】
運転者が車両のイグニッションスイッチをONにし、メンテナンス時期報知方法が実行され、メンテナンス時期であると判定されて報知動作を行っている途中で、イグニッションスイッチをOFFに操作したような場合、この報知動作を報知日数としてカウントすると、短時間のうちに、報知日数が設定日数に達してしまい、報知動作が行われなくなり、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが困難になる恐れがある。
【0035】
そこで、本発明の請求項12に記載のメンテナンス時期報知装置のように、報知動作中であるときにイグニッションスイッチがOFFされたときには該報知動作を報知日数としてカウントしないものとすれば、運転者が運転席に居るときに必ず報知動作が行われるので、メンテナンス時期になったことを運転者に確実に認識させることが可能な、メンテナンス時期報知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2の電気的構成模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2のメンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期報知処理のフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2のメンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期報知処理のフローチャートである。
【図4】本発明の第1、2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2の変形例の電気的構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明に係る、車両部品の交換や車両の点検整備作業としてのメンテナンスを行う時期を報知するメンテナンス時期報知方法およびメンテナンス時期報知装置の実施形態を、図に基づいて説明する。
【0038】
(第1実施形態)
自動車の運転席前方には、運転席に着座した運転者から見易い位置にコンビネーションメータ1が配置されている。コンビネーションメータ1には、図示しない速度計、エンジン回転数計、残存燃料計、エンジン冷却水温計などの計器が一体的に設けられている。メンテナンス時期報知装置2は、このコンビネーションメータ1内に設けられている。
【0039】
メンテナンス時期報知装置2は、図1に示すように、報知手段としての液晶表示器3、メンテナンス時期を算出したり、メンテナンス時期に達したときに液晶表示器3に対して各種部品交換や点検整備などの各種メンテナンス情報を画像として表示するように制御指令を発したりするコントローラ4を備えている。コントローラ4は、マイクロコンピュータ等から構成され、各種データを記憶・取出し・更新する記憶手段であるメモリ5、メンテナンス時期算出処理を行うCPU(Central Proccessing Unit)6、CPU6からの指令信号を受けて液晶表示器3を駆動するディスプレイ制御部7を備えている。
【0040】
メンテナンス時期報知装置2は、図1に示すように、メンテナンス時期としての自動車の走行距離である目標走行距離あるいはメンテナンス時期としての自動車の使用時間である目標使用時間をメモリ5へ入力して記憶させる第1入力手段、および、メンテナンス時期設定スイッチ8が操作されて目標走行距離あるいは目標使用時間が更新入力された以降においてメンテナンス時期に達したときにおける報知動作回数、すなわち液晶表示器3によるメンテナンス時期表示動作回数である目標報知動作回数をメモリ5へ入力して記憶させる第2入力手段、の2つの入力手段の機能を併せ持った操作部8を備えている。
【0041】
メンテナンス時期報知装置2において、メンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期情報報知処理は、コントローラ4で実行されている。詳しくは、コントローラ4の構成要素であるCPU6およびメモリ5で実行されている。CPU6およびメモリ5が協働して、以下に記すような複数の処理機能部を形成している。すなわち、メンテナンス時期としての車両の走行距離である目標走行距離やメンテナンス時期としての車両の使用時間である目標使用時間を記憶しておく記憶手段、目標走行距離および実走行距離に基づき、あるいは目標使用時間および実使用時間に基づきメンテナンス時期を算出する演算手段、記憶手段に目標走行距離や目標使用時間が入力されて以降においてメンテナンス時期が算出され報知動作が実行されたときに報知動作回数である報知回数を計測する報知回数計測手段、計測された報知回数が記憶手段に入力され記憶されている目標報知回数に達したかどうかを判断する報知回数判定手段、等を形成している。これらの処理機能部はプログラムとして形成されている。
【0042】
ここで、本発明の第1実施形態によるコンビネーションメータ1においては、液晶表示器3を、当該自動車のコンビネーションメータ1が備えるオド/トリップメータ(図示せず)の表示器として使用している。すなわち、通常時は、液晶表示器3に当該自動車の累積走行距離および区間走行距離が数字によりデジタル表示されている。メンテナンス時期報知装置2のCPU6がメンテナンス時期に達したことを算出すると、CPU6は、ディスプレイ制御部7へ指令信号を発して、液晶表示器3の表示内容をオド/トリップメータからメンテナンス情報へ切換える。
【0043】
メンテナンス時期報知装置2は、自動車の走行距離を測定する走行距離測定手段である積算距離計9、および、自動車の使用時間を計測するタイマー手段であるタイマー10を備えている。本発明の第1実施形態によるコンビネーションメータ1においては、積算距離計9は、自動車のコンビネーションメータ1が備えるオド/トリップメータ(図示せず)を駆動するための積算距離計を積算距離計9として兼用している。しかし、積算距離計9をメンテナンス時期報知装置2専用のものを備えてもよい。また、タイマー10は、自動車のコンビネーションメータ1が備える時計(図示せず)を駆動するためのタイマーをタイマー10として兼用しているが、積算距離計9と同様にメンテナンス時期報知装置2専用として備えてもよい。
【0044】
コントローラ4において、CPU6は、操作部8の操作によりメモリ5に入力されてメモリ5に記憶されている自動車の目標走行距離、あるいは自動車の目標使用時間と、積算距離計10の測定値、あるいはタイマー11の測定値、とからメンテナンス時期である部品交換時期、あるいは自動車点検時期を算出する。そして、CPU6は、メンテナンス時期に達したことを検知すると、ディスプレイ制御部7へ指令信号を出力する。
【0045】
ディスプレイ制御部7は、CPU6からの指令信号を受け取ると、メンテナンス時期に達したことを運転者に報知するべく、メンテナンス情報を画像として形成するように液晶表示器3を駆動する。このとき、ディスプレイ制御部7は液晶表示器3に対して一定時間だけメンテナンス情報画像を形成させる。一定時間とは、運転者が確実にメンテナンス情報を読み取ることができ且つメンテナンス情報の表示を煩わしく感じない程度の時間であり、たとえば10秒間程度である。
【0046】
操作部8は、モード選択ボタン81、データ選択ボタン82、決定ボタン83から構成されている。以下に、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2における、操作部8の操作方法について説明する。
【0047】
操作部8のモード選択ボタン81を一回押すと、液晶表示器3に「車検」と表示される。続いて、モード選択ボタン81をさらに一回押すと、液晶表示器3に「12ヵ月点検」と表示される。以降、モード選択ボタン81を一回押すたびに、液晶表示器3の画面上の表示内容が、「エンジンオイル」、「お知らせ回数」と切り替わり、さらに一回押すと、再び「車検」と表示される。このように、モード選択ボタン81を押し続けて、設定したい項目を選ぶ。
【0048】
モード選択ボタン81を押して設定したい項目を選んだら、次に、データ選択ボタン82を押して、メンテナンス時期データを入力する。メンテナンス時期データとしては、自動車の使用時間および自動車の走行距離の二種類のデータがあり、モード選択ボタン81を押して選択し決定された項目に対応してどちらのデータを用いるかは予め設定されている。メンテナンス項目として「車検」および「12ヵ月点検」のいずれかを選択した場合は、メンテナンス時期データとして自動車の使用時間が選択されるので、データ選択ボタン82を押して次回車検/12ヵ月点検を実施すべき年、月を入力する。最初に、次回車検/12ヵ月点検実施年(西暦年)を決定する。データ選択ボタン82を押すと、液晶表示器3には、西暦年として「2009」と表示される。続いて、データ選択ボタン82をさらに一回押すと、液晶表示器3には「2010」と表示され、以降、データ選択ボタン82を一回押すたびに、液晶表示器3に表示される西暦年数が1年ずつ繰り下がっていく。望みの西暦年が表示されたら決定ボタン83を押し、次回車検/12ヵ月点検実施年を確定する。続いて、次回車検/12ヵ月点検実施月を入力する。データ選択ボタン82を押すと、液晶表示器3には、月として「1」と表示される。以降、データ選択ボタン82を一回押すたびに、液晶表示器3に表示される月が、2、3、4・・・11、12、1と順次切り替わっていく。望みの月が表示されたら決定ボタン83を押して次回車検/12ヵ月点検実施月を確定する。以上の操作で、次回車検/12ヵ月点検実施年月をメモリ5に記憶させる作業が完了する。
【0049】
モード選択ボタン81の操作により、メンテナンス項目として「エンジンオイル」を選択した場合は、メンテナンス時期データとして自動車の走行距離が選択されるので、データ選択ボタン82を押して次回エンジンオイル交換を実施するまでの目標走行距離を入力する。モード選択ボタン81を操作して「エンジンオイル」を選択した後、データ選択ボタン82を押すと、液晶表示器3には目標走行距離として、「5000km」と表示される。続いて、データ選択ボタン82をさらに一回押すと、液晶表示器3には「10000km」と表示され、以降、データ選択ボタン82を一回押すたびに、液晶表示器3に表示される目標走行距離が、「15000km」、「20000km」、「25000km」と順次切り替わり、最後に「5000km」に戻る。望みの目標走行距離が表示されたら決定ボタン83を押して次回エンジンオイル交換を実施するまでの目標走行距離を確定する。以上の操作で、次回エンジンオイル交換を実施するまでの目標走行距離をメモリ5に記憶させる作業が完了する。
【0050】
モード選択ボタン81の操作により、「お知らせ回数」を選択した場合は、続いてデータ選択ボタン82を押して、希望する「お知らせ回数」、すなわち、メンテナンス時期報知装置2において、メンテナンス時期に達したことを運転者に知らせるべく実行される報知動作実行回数である報知回数を設定する。モード選択ボタン81を操作して「お知らせ回数」を選択した後、データ選択ボタン82を押すと、液晶表示器3には目標報知回数として、「1」と表示される。続いて、データ選択ボタン82をさらに一回押すと、液晶表示器3には「2」と表示され、以降、データ選択ボタン82を一回押すたびに、液晶表示器3に表示される目標報知回数が、「3」、「4」、「5」と順次1回ずつ増加してゆき、「10」と表示されると、次には、再び「1」に戻る。望みの目標報知回数が表示されたら決定ボタン83を押して、メンテナンス時期に達したことを運転者に知らせるべく実行される報知回数を確定する。以上の操作で、メンテナンス時期に達したことを運転者に知らせるべく実行される報知動作実行回数である報知回数をメモリ5に記憶させる作業が完了する。
【0051】
CPU6は、メンテナンス時期に達したことを検知するとディスプレイ制御部7へ指令信号を出力し、この指令信号を受けて、ディスプレイ制御部7はメンテナンス時期に達したことを運転者に報知するためのメンテナンス情報画像を形成するように液晶表示器3を駆動する。すなわち、メンテナンス時期報知装置2としてメンテナンス時期の報知動作を実行する。このとき、CPU6は、メンテナンス時期の報知動作回数である報知回数をカウントする。
【0052】
本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2では、自動車の作動中である、イグニッションスイッチ13がONされ、その状態が継続している期間中において、CPU6がメンテナンス時期算出処理を実行し初めてメンテナンス時期に達したことを検知すると、メンテナンス時期に達したことを運転者に知らせるための報知動作が、一回だけ実行される。このとき、CPU6は、報知回数を0から1にカウントアップする。この後、イグニッションスイッチ13がOFFされ、再びイグニッションスイッチ13がONされると、改めてCPU6がメンテナンス時期算出処理を実行し、再度メンテナンス時期に達したことを検知し、報知動作は、一回だけ実行される。このとき、CPU6は、報知回数を1から2にカウントアップする。このようにして、イグニッションスイッチ13がOFFからONに切換えられる度に、CPU6における報知回数のカウント数は一回ずつ増加してゆく。CPU6における報知回数のカウント数がメモリ5に記憶されている目標報知回数、すなわち運転者が操作部8を操作して「お知らせ回数」として入力された回数以上となった以降は、イグニッションスイッチ13ONによりCPU6がメンテナンス時期算出処理を実行し、再度メンテナンス時期に達したことを検知しても、CPU6はディスプレイ制御部7に対して指令信号を出力せず報知動作は行われない。
【0053】
なお、操作部8の操作により設定される「お知らせ回数」、すなわちメンテナンス時期に達したことを運転者に知らせるべく実行される報知動作の実行回数は、モード選択ボタン81の操作により選択されメンテナンス時期を設定されたメンテナンス項目1つあたりの報知動作の実行回数である。たとえば、複数種類のメンテナンス項目がほぼ同時にメンテナンス時期に到達した場合、各メンテナンス項目について、設定された「お知らせ回数」だけ報知動作が実行される。
【0054】
メンテナンス時期報知装置2は、図1に示すように、表示停止スイッチ11、およびメンテナンス時期強制報知スイッチである強制表示スイッチ12を備えている。
【0055】
表示停止スイッチ11は、液晶表示器3の画面上にメンテナンス情報が形成されている時間内において、たとえば10秒間の途中において、それを操作して、液晶表示器3の画面上のメンテナンス情報表示を強制的に中止するものである。表示停止スイッチ11を操作することにより液晶表示器3の画面が消える。これにより、液晶表示器3に表示されるメンテナンス情報が煩わしく感じられたとき等に、表示停止スイッチ11を操作して直ちに表示を消して、煩わしさを解消することができる。
【0056】
なお、メンテナンス時期報知装置2が報知動作中であるとき、つまりCPU6がメンテナンス時期算出処理を実行してメンテナンス時期に達していることを検知し、液晶表示器3がメンテナンス情報を表示している最中、たとえば10秒間の途中において、表示停止スイッチ11が操作されて液晶表示器3の画面が消された場合は、CPU6は、当該当該報知動作を報知回数としてカウントしない。また、メンテナンス時期報知装置2が報知動作中であり液晶表示器3がメンテナンス情報画像を表示している途中にイグニッションスイッチ13がOFFされた場合も、CPU6は、当該報知動作を報知回数としてカウントしない。
【0057】
メンテナンス時期強制報知スイッチとしての強制表示スイッチ12は、液晶表示器3の画面上に何も表示されていないときに、それを操作して、その時点でメンテナンス時期に達している、言い換えると、CPU6がメンテナンス時期算出処理を実行してメンテナンス時期に達していることを検知しているメンテナンス項目に係るメンテナンス情報を、液晶表示器3の画面上に強制的に表示させるものである。本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2では、或るメンテナンス項目が、そのメンテナンス時期に達したときには、報知動作である液晶表示器3の画像表示は一定時間だけ行われ、一定持間が過ぎると液晶表示器3の表示は消える。また、報知動作が設定された「お知らせ回数」だけ実行された以降は、報知動作は行われない。そのような場合においても、運転者は、どのようなメンテナンス項目がメンテナンス時期に到達しているかを確認する必要を感じることがある。このような状況において、強制表示スイッチ12を操作することにより、メンテナンス時期-に到達したメンテナンス項目、言い換えると、メンテナンスを実施すべき項目が何かを容易に確認することができる。強制表示スイッチ12を操作すると、その時点においてメンテナンス時期に到達しているメンテナンス項目が、液晶表示器3の画面上に一定時間(たとえば10秒間)だけ表示される。
【0058】
次に、以上のように構成されたメンテナンス時期報知装置2において実行されるメンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期報知処理について、図2に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
【0059】
自動車の運転者によりイグニッションスイッチ13がONされると、メンテナンス時期報知装置2のコントローラ4において、メンテナンス時期算出処理が開始される。同処理が開始されると、コントローラ4は、先ず、ステップ100の初期化処理を実行する。
【0060】
続いて、コントローラ4は、ステップ101において、メンテナンス時期に達したかどうかのメンテナンス時期判定処理を行う。
【0061】
ステップ101におけるメンテナンス時期判定処理の結果、メンテナンス時期に達していると判定されたときは、続くステップ102の処理として、メンテナンス報知回数判定処理を行う。これは、メンテナンス報知回数Nが運転者により予め設定されている目標報知回数J未満であるかどうかを判定するものである。
【0062】
ステップ102におけるメンテナンス報知回数判定処理の結果、メンテナンス報知回数が目標報知回数J未満であると判定された場合は、続くステップ103の処理として、コントローラ4は、フラグ=1であるかどうかを判定する。フラグ=1は、イグニッションスイッチ13がONされた以降に既に報知動作がなされたことを意味する。一方、フラグ≠1は、イグニッションスイッチ13がONされた以降に未だに報知動作がなされていないことを意味する。
【0063】
ステップ103における判定処理の結果、フラグ≠1のときは、続くステップ104の処理として、メンテナンス情報を表示する。すなわち、CPU6はディスプレイ制御部7へ指令信号を出力し、この指令信号を受けて、ディスプレイ制御部7はメンテナンス時期に達したことを運転者に報知するためのメンテナンス情報画像を形成するように液晶表示器3を駆動する。
【0064】
一方、ステップ101におけるメンテナンス時期判定処理の結果、メンテナンス時期に達していないと判定されたとき、ステップ102におけるメンテナンス報知回数判定処理の結果、メンテナンス報知回数が目標報知回数J以上であると判定されたとき、およびステップ103における判定処理の結果、フラグ=1のとき、の以上3つの場合は、ステップ111のオド/トリップメータ表示処理を行う。つまり、当該自動車はメンテナンス時期に達していないので、液晶表示器3に通常表示としてオド/トリップメータ表示を行わせる。
【0065】
ステップ104の処理としてメンテナンス情報を表示すると、続いて、ステップ105の表示停止スイッチ11がON/OFFどちらであるかの判定処理を行う。運転者にメンテナンス情報表示を中止したいとの意思があり、表示停止スイッチ11がONされたときは、コントローラ4は、液晶表示器3におけるメンテナンス情報表示を停止し、ステップ111のオド/トリップメータ表示処理を行う。一方、表示停止スイッチ11がOFFであるときは、続くステップ106の処理として、イグニッションスイッチ13の状態判定処理を行う。イグニッションスイッチ13がOFFされた、と判定されると、コントローラ4は、メンテナンス時期算出処理を停止する。イグニッションスイッチ13が依然としてONである、と判定されると、コントローラ4は、続くステップ107の処理として、液晶表示器3がメンテナンス情報表示を開始してからの経過時間であるメンテナンス情報表示時間Tが運転者により予め設定されている目標報知時間K未満であるかどうかを判定する。
【0066】
ステップ107における判定処理の結果、メンテナンス情報表示時間Tが目標報知時間K未満であると判定されると、ステップ104に戻り液晶表示器3にメンテナンス情報表示を続けさせる。一方、ステップ107における判定処理の結果、メンテナンス情報表示時間Tが目標報知時間K以上と判定されると、ステップ108へ進み、液晶表示器3によるメンテナンス情報表示を停止する。
【0067】
続いて、ステップ109へ進み、メンテナンス報知回数NをN+1とする。続いてステップ110において、フラグ=1とする。続いて、ステップ111において、液晶表示器3にオド/トリップメータを表示させる。
【0068】
続いて、コントローラ4は、ステップ112において、強制表示スイッチ12がON/OFFどちらであるかの判定処理を行う。オド/トリップメータ表示中において、運転者がメンテナンス情報を確認したい思い、強制表示スイッチ12をONした場合は、コントローラ4は、続くステップ113へ進み、フラグ=1であるかどうかを判定する。フラグ=1である場合は、既に、メンテナンス時期に達し目標報知時間Kメンテナンス情報が表示され現在はオド/トリップメータ表示中であるので、コントローラ4はステップ114へ進み、CPU6がディスプレイ制御部7へ指令信号を出力し、ディスプレイ制御部7はメンテナンス情報画像を形成するように液晶表示器3を再度駆動する。一方、ステップ113における判定処理の結果、フラグ≠1のときは、イグニッションスイッチ13がONされて以降、未だにメンテナンス時期に達していない状態である、ということを意味している。したがって、コントローラ4は続くステップ115へ進み、CPU6がディスプレイ制御部7へ指令信号を出力し、ディスプレイ制御部7は「該当情報はありません。」との画像を形成するように液晶表示器3を再度駆動する。
【0069】
ステップ114によるメンテナンス情報表示、あるいはステップ115による「該当情報はありません。」表示が実行されると、続いて、ステップ116において表示停止スイッチ11がON/OFFどちらであるかの判定処理を行う。表示停止スイッチ11がONされたときは、コントローラ4は、液晶表示器3におけるメンテナンス情報表示を停止し、ステップ119のオド/トリップメータ表示処理を行う。一方、表示停止スイッチ11がOFFであるときは、続くステップ117の処理として、液晶表示器3がメンテナンス情報表示を開始してからの経過時間であるメンテナンス情報表示時間Tが目標報知時間K未満であるかどうかを判定する。
【0070】
ステップ117における判定処理の結果、メンテナンス情報表示時間Tが目標報知時間K未満であると判定されると、ステップ113に戻り液晶表示器3にメンテナンス情報表示、あるいは「該当情報はありません。」表示を続けさせる。一方、ステップ117における判定処理の結果、メンテナンス情報表示時間Tが目標報知時間K以上と判定されると、ステップ118へ進み、液晶表示器3によるメンテナンス情報表示を停止する。続いて、ステップ119へ進み、オド/トリップメータ表示処理を行う。
【0071】
以上で、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2において実行されるメンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期報知処理が終了する。
【0072】
以上説明した本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2では、メンテナンス時期であることを報知する回数を運転者等が操作部8を操作して所望の回数に予め設定することができる。これにより、報知回数が設定回数に達した以降は報知動作が行われないので、メンテナンス時期の報知が何度も繰り返され運転者が煩わしく感じる、という不具合を防止できるようなメンテナンス時期報知方法およびそれを実行できるメンテナンス時期報知装置を提供することができる。
【0073】
また、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2では、自動車が作動中且つ非報知動作中、つまり液晶表示器3の画面にオド/トリップメータが表示されているとき、言い換えると、メンテナンス情報が目標報知時間K(たとえば、10秒間)だけ実行され終了したとき以降、あるいは、報知回数が目標報知回数J以上であって報知動作が行われない状態にあるとき、においても、強制表示スイッチ12をON操作することにより、メンテナンス情報を液晶表示器3の画面に強制的に表示させることができる。これにより、液晶表示器3の画面にオド/トリップメータが表示されているときであっても、運転者は、容易にメンテナンス情報を確認することができる。
【0074】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2について説明する。本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2は、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2とは、コントローラ4により実行されるメンテナンス時期算出処理方法およびメンテナンス時期報知処理方法が異なっている。以下に、本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2において実行されるメンテナンス時期算出処理方法およびメンテナンス時期報知処理方法について説明する。
【0075】
それに先立ち、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置において実行されるメンテナンス時期算出処理方法およびメンテナンス時期報知処理方法について概説する。本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2では、メンテナンス時期報知装置2におけるメンテナンス情報報知動作は、自動車の一作動時間中、つまりイグニッションスイッチ13がONされてからOFFされるまでの時間中において一回行われるとともに、報知動作回数が累積加算されていく。そして、報知回数が、運転者により設定された報知回数である目標報知回数J以上となったら、液晶表示器3にメンテナンス情報を表示することを止めるようにしている。したがって、先に説明した、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2における目標報知回数Jは、自動車の作動回数と等しいと言える。そのため、たとえば、一日に何度も自動車のイグニッションスイッチ13のON/OFFを繰り返すと、一日のうちに報知回数が目標報知回数J以上となり、翌日以降はメンテナンス情報報知が行われない、と言う状況が発生しうる。そうすると、運転者がメンテナンス情報を失念してしまう可能性もある。
【0076】
そこで、本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2においては、目標報知回数Jに替えて、目標報知日数Mを運転者が任意に設定できるようにしている。すなわち、報知回数Nを限定するのではなく、報知動作を実行する日数である報知日数Dを限定するものである。目標報知日数Mの設定は、運転者が操作部8を操作することにより行われる。本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2においては、メンテナンス情報報知動作は、自動車の一作動時間毎に一回、つまりイグニッションスイッチ13がONされてからOFFされるまでの時間中において一回行われる。そして、0時から24時までの24時間を一日とし、この一日中において一回でもメンテナンス情報報知動作を実行すれば報知日数Dを1とカウントし、一日中において一回以上メンテナンス情報報知動作を実行した日数である報知日数Dが目標報知日数M以上となったら、液晶表示器3にメンテナンス情報を表示することを止めるようにしている。また、0時から24時までの24時間中に一回も自動車を作動させなかった日、たとえば運転者が自動車を運転しなかった日は、報知日数Dがカウントされない。本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2によれば、運転者により設定された自動車の実作動日数のあいだはメンテナンス情報が報知されるので、より確実に運転者にメンテナンス時期に達したことを認知させることができる。
【0077】
図3に、本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2において実行されるメンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期報知処理のフローチャートを示す。これは、図2に示す本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2で実行されるフローチャート中のステップ102がステップ202、ステップ203、ステップ204に置き換えられたこと、およびステップ109が廃止されたこと、の二点を除いて、図2のフローチャートと同一である。以下に、本発明の第2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2において実行されるメンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期報知処理について、図2に示す本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2で実行されるフローチャートと異なる部分の処理、すなわち、図3中におけるステップ202、ステップ203、ステップ204の処理について説明する。それ以外は、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2と同一である。
【0078】
ステップ101におけるメンテナンス時期判定処理の結果、メンテナンス時期に達していると判定されたときは、続くステップ202の処理として、当該イグニッションスイッチ13のON操作が同一日の初回のものであるかどうかの判定処理を行う。なお、時刻情報およびカレンダ情報は、タイマー10からコントローラ4へ送られてくる。
【0079】
ステップ202における判定処理の結果、当該イグニッションスイッチ13のON操作が同一日の初回のものであると判定されたときは、続くステップ203の処理として、報知日数DをD+1とする。続いて、ステップ204の処理として、報知日数Dが目標報知日数M未満であるかどうかの判定処理を行う。一方、ステップ202における判定処理の結果、当該イグニッションスイッチ13のON操作が同一日の初回のものではないと判定されたとき、すなわち同一日に既に何回か作動している場合は、ステップ203の処理を行わずに、ステップ204へ進む。
【0080】
ステップ204における報知日数判定処理の結果、報知日数Dが目標報知回数M未満であると判定された場合は、ステップ103に進む。一方、ステップ204における報知日数判定処理の結果、報知日数Dが目標報知回数M以上であると判定された場合は、ステップ111へ進み、液晶表示器3にオド/トリップメータを表示させる。
【0081】
ステップ103以降は、先に説明した、本発明の第1実施形態によるメンテナンス時期報知装置2において実行されるメンテナンス時期算出処理およびメンテナンス時期報知処理と同一であり説明を省略する。
【0082】
図4に、本発明の第1、2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2の変形例における電気的構成模式図を示す。本発明の第1、2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2の変形例では、報知手段として、液晶表示器3に加えてスピーカ14を備え、液晶表示器3のメンテナンス情報画面およびスピーカ14からの警報音の2つの媒体、すなわち視覚媒体および聴覚媒体により、メンテナンス時期に達したことを運転者に知らせることを狙っている。スピーカ14は、図3に示すようにCPU6に接続されて、CPU6により直接発音駆動される。CPU6がスピーカ14に警報音を発するようにCPU6を駆動するタイミングは、液晶表示器3の画面にメンテナンス情報が表示されるのと同時に発音が開始され、警報音発生時間は、メンテナンス情報を表示する目標表示時間Tよりも短く設定されている。たとえば、メンテナンス情報を表示する目標表示時間Tは10秒間、スピーカ14からの警告音発生時間は3秒間に設定されている。このように、報知手段として、視覚媒体としての液晶表示器3および聴覚媒体としてのスピーカ14を備え、両者を作動させてメンテナンス時期に達したことを報知することにより、より確実に運転者にメンテナンス時期に達したことを認知させることができる。
【0083】
なお、以上説明した、本発明の第1、2実施形態によるメンテナンス時期報知装置2では、メンテナンス時期として登録されるメンテナンス項目を、「車検」、「12ケ月点検」、「エンジンオイル」としているが、メンテナンス項目をこれら3つに限定する必要はなく、他の種類の項目を追加、あるいは置換してもよい。また、メンテナンス時期としての目標走行距離を「5000km」、「10000km」、「15000km」、「20000km」、「25000km」としているが、必要に応じてこれら以外の値を採用しても構わない。
【符号の説明】
【0084】
1 コンビネーションメータ
2 メンテナンス時期報知装置
3 液晶表示器(報知手段)
4 コントローラ
5 メモリ(記憶手段)
6 CPU(演算手段)
7 ディスプレイ制御部
8 操作部(第1入力手段、第2入力手段)
81 モード選択ボタン
82 データ選択ボタン
83 決定ボタン
9 積算距離計(走行距離測定手段)
10 タイマー(タイマー手段)
11 表示停止スイッチ11
12 強制表示スイッチ12(メンテナンス時期強制報知スイッチ)
13 イグニッションスイッチ
14 スピーカ(報知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知方法であって、
メンテナンス時期を記憶手段に記憶させる時期登録ステップと、
車両の走行距離や車両の使用時間を測定し、前記記憶手段に登録されたメンテナンス時期に対応した走行距離や使用時間に到達したことを演算処理によって検出する検出ステップと、
前記検出ステップにおいてメンテナンス時期に到達したことを検出したときに、前記メンテナンス時期であることを報知する報知ステップと、を備えるメンテナンス時期報知方法において、
前記報知ステップによる報知回数を前記記憶手段に記憶させる回数登録ステップと、
前記時期登録ステップにおいて前記メンテナンス時期が前記記憶手段に記憶された直後から前記検出ステップにおいて前記メンテナンス時期に到達したことを検出した回数を計測する回数計測ステップと、
前記回数計測ステップにおいて計測された前記メンテナンス時期到達回数が、前記記憶手段に登録された報知回数に到達したことを演算処理によって検出する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、メンテナンス時期到達回数が前記報知回数に達したと判定すると、報知ステップによる報知動作を停止させる報知停止ステップと、を備えることを特徴とするメンテナンス時期報知方法。
【請求項2】
前記報知ステップによる報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、
前記報知ステップを強制的に実行させる強制報知ステップを備えることを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス時期報知方法。
【請求項3】
前記報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知する報知中遮断検出ステップと、
前記報知中断検出ステップにおいて報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知した場合に、前記回数計測ステップにおける計測を無効化する無計測ステップを備えることを特徴とする請求項1または請求項2のどちらか一つに記載のメンテナンス時期報知方法。
【請求項4】
車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知方法であって、
メンテナンス時期を記憶手段に記憶させる時期登録ステップと、
車両の走行距離や車両の使用時間を測定し、前記記憶手段に登録されたメンテナンス時期に対応した走行距離や使用時間に到達したことを演算処理によって検出する検出ステップと、
前記検出ステップにおいてメンテナンス時期に到達したことを検出したときに、前記メンテナンス時期であることを報知する報知ステップと、を備えるメンテナンス時期報知方法において、
前記報知ステップによる報知動作が実行された日数である報知日数を前記記憶手段に記憶させる日数登録ステップと、
前記時期登録ステップにおいて前記メンテナンス時期が前記記憶手段に記憶された直後から前記検出ステップにおいて前記メンテナンス時期に到達したことを検出した日数を計測する日数計測ステップと、
前記日数計測ステップにおいて計測された前記メンテナンス時期到達日数が、前記記憶手段に登録された報知日数に到達したことを演算処理によって検出する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、メンテナンス時期到達日数が前記報知日数に達したと判定すると、報知ステップによる報知動作を停止させる報知停止ステップと、を備えることを特徴とするメンテナンス時期報知方法。
【請求項5】
前記報知ステップによる報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、
前記報知ステップを強制的に実行させる強制報知ステップを備えることを特徴とする請求項4に記載のメンテナンス時期報知方法。
【請求項6】
前記報知ステップにより報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知する報知中遮断検出ステップと、
前記報知中断検出ステップにおいて報知動作中であるときに電源が遮断されたことを検知した場合に、前記日数計測ステップにおける計測を無効化する無計測ステップを備えることを特徴とする請求項4または請求項5のどちらか一つに記載のメンテナンス時期報知方法。
【請求項7】
車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知装置であって、
車両の走行距離を測定する走行距離測定手段と、
車両の使用時間を計測するタイマー手段と、
メンテナンス時期としての車両の走行距離である目標走行距離やメンテナンス時期としての車両の使用時間である目標使用時間を記憶手段に入力して記憶させる第1入力手段と、
前記走行距離測定手段により測定された走行距離と前記記憶手段に記憶された目標走行距離とによりメンテナンス時期を算出する、あるいはタイマー手段により計測された使用時間と前記記憶手段に記憶された目標使用時間とによりメンテナンス時期を算出する演算手段と、
前記演算手段による算出結果に基づいてメンテナンス時期を報知する報知手段と、を、備えるメンテナンス時期報知装置において、
前記第1入力手段の操作により前記目標走行距離や前記目標使用時間が入力更新された以降における前記報知手段によるメンテナンス時期の報知動作回数である報知回数を計測する報知回数計測手段と、
前記報知手段による報知回数の目標回数である目標報知回数を前記記憶手段に入力して記憶させる第2入力手段と、
前記報知回数計測手段により測定された報知回数が前記記憶手段に記憶された目標報知回数に到達したことを算出する報知回数判定手段と、を備え、
前記報知回数判定手段が、前記報知回数計測手段により測定された報知回数が前記記憶手段に記憶された目標報知回数に到達したと判定したときに、前記報知手段による報知動作を停止させることを特徴とするメンテナンス時期報知装置。
【請求項8】
メンテナンス時期強制報知スイッチを備え、
前記報知手段による報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、前記メンテナンス時期強制報知スイッチが操作されると、前記報知手段は報知動作を実行することを特徴とする請求項7記載のメンテナンス時期報知装置。
【請求項9】
前記報知手段がメンテナンス時期を報知中において車両のイグニッションスイッチがオフされると、前記報知回数計測手段は前記報知手段の当該報知動作を計測しないことを特徴とする請求項7または請求項8のどちらか一つに記載のメンテナンス時期報知装置。
【請求項10】
車両部品の交換作業や車両の点検整備作業であるメンテナンスを行う時期であるメンテナンス時期を報知するメンテナンス時期報知装置であって、
車両の走行距離を測定する走行距離測定手段と、
車両の使用時間を計測するタイマー手段と、
メンテナンス時期としての車両の走行距離である目標走行距離やメンテナンス時期としての車両の使用時間である目標使用時間を記憶手段に入力して記憶させる第1入力手段と、
前記走行距離測定手段により測定された走行距離と前記記憶手段に記憶された目標走行距離とによりメンテナンス時期を算出する、あるいはタイマー手段により計測された使用時間と前記記憶手段に記憶された目標使用時間とによりメンテナンス時期を算出する演算手段と、
前記演算手段による算出結果に基づいてメンテナンス時期を報知する報知手段と、を、備えるメンテナンス時期報知装置において、
前記第1入力手段の操作により前記目標走行距離や前記目標使用時間が入力更新された以降において前記報知手段によりメンテナンス時期の報知動作が実行された日数である報知日数を計測する報知日数計測手段と、
前記報知手段によりメンテナンス時期の報知動作が実行された報知日数の目標回数である目標報知日数を前記記憶手段に入力して記憶させる第2入力手段と、
前記報知日数計測手段により測定された報知日数が前記記憶手段に記憶された目標報知日数に到達したことを算出する報知日数判定手段と、を備え、
前記報知日数判定手段が、前記報知日数計測手段により測定された報知日数が前記記憶手段に記憶された目標報知日数に到達したと判定したときに、前記報知手段による報知動作を停止させることを特徴とするメンテナンス時期報知装置。
【請求項11】
メンテナンス時期強制報知スイッチを備え、
前記報知手段による報知動作が行われていない期間である非報知動作中において、前記メンテナンス時期強制報知スイッチが操作されると、前記報知手段は報知動作を実行することを特徴とする請求項10記載のメンテナンス時期報知装置。
【請求項12】
前記報知手段がメンテナンス時期を報知中において車両のイグニッションスイッチ13がオフされると、前記報知日数計測手段は前記報知手段の当該報知動作を計測しないことを特徴とする請求項10または請求項11のどちらか一つに記載のメンテナンス時期報知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−51372(P2011−51372A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199445(P2009−199445)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】