説明

表面における応力の発生

【課題】表面上に応力を生じさせるための機器および当該機器で表面を試験する方法が提供される。
【解決手段】本発明の機器は、1以上のサービスアセンブリと、1以上のクリーニングアセンブリと:を含み(a)上記サービスアセンブリは、汚れを表面に適用するための1以上の手段か、表面をスカッフィングするための1以上の手段か、試験物質を上記表面にわたって引きずるための1以上の手段か、またはこれらの組み合わせを含み、および(b)上記クリーニングアセンブリは、1以上のスクラバーか、1以上の磨き仕上げ器か、またはこれらの組み合わせを含む。当該機器で表面を試験する方法も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
表面が応力にさらされるときには、その表面の品質は落ちることが多い。表面の耐久性は、応力にさらされたときにそのような品質の低下に抵抗する能力である。表面の品質は、たとえばその外観、強さ、一体性、他の特性(単数または複数)、またはこれらの組み合わせであってもよい。表面にかかる応力は、たとえば、機械的力、化学物質、放射線、腐食、摩耗、応力の他の形態(単数または複数)またはこれらの組み合わせから発生してもよい。
【背景技術】
【0002】
状況によっては、物品を使用するときには、その表面の少なくとも1つが、通常使用の状態中に応力にさらされ、その表面の品質は比較的ゆっくりと減少する。長い時間の間、目的物の表面を実際に通常の使用にさらすことなく、仮に、長い時間の間(すなわち、2週間以上、または30日以上、または60日以上)、通常の使用にさらされた場合に、その表面が経験するであろう品質の劣化の程度および種類を予測する方法を見出すことが望まれることが多い。そのような予測を正確に行う1つの方法は、通常の使用の状態によって生じる劣化を模倣する方法で、表面の品質を比較的速く劣化させる応力の状態に表面をさらすことである。状況によっては、使用は、応力の様々な原因を含み、たとえば、サービスおよびクリーニングを含む。サービスは、表面がさらされるクリーニング操作以外の様々な状態を含む。
たとえば、米国特許第5,522,251号(特許文献1)には、回転テーブル上のカーペットまたはカーペットタイルのサンプルが下記のものにさらされる装置が記載されている:カーペットサンプル上でキャスターホイールを回転させる摩耗発生装置、シャンプーヘッド、ドライヤー、真空抽出ヘッドおよびカーペット掃除機。
【特許文献1】米国特許第5,522,251号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サービス型の状態(すなわち、通常のサービス状態を再現するかまたは通常のサービス状態の効果を模倣する状態)およびクリーニング型の状態(すなわち、通常のクリーニング状態を再現するかまたは通常のクリーニング状態の効果を模倣する状態)に、表面を暴露させる機器を提供することが望ましい。場合によっては、1以上の下記の利点を有する機器を提供することがさらに望ましい:すなわち、サービス型の状態への暴露およびクリーニング型の状態への暴露を、互いに独立して制御されうる;機器はコンピュータプログラムで制御することができる;表面のサンプルは線状に動かされる;またはこれらの組み合わせである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様において、表面上に応力を生じさせるための機器が提供され、上記機器は、1以上のサービスアセンブリおよび1以上のクリーニングアセンブリを含み、
(a)上記サービスアセンブリは、汚れを上記表面に適用するための1以上の手段か、または上記表面をスカッフィングするための1以上の手段か、試験物質を上記表面にわたって引きずるための1以上の手段か、またはこれらの組み合わせを含み;および
(b)上記クリーニングアセンブリは、1以上のスクラバーか、1以上の磨き仕上げ器か、またはこれらの組み合わせを含む。
【0005】
本発明の第2の態様において、本発明の第1の態様の機器で表面を試験する方法が提供され、
(i)1回以上、上記サービスアセンブリを使用して、汚れを上記表面に適用するか、上記表面をスカッフィングするか、または試験物質を上記表面にわたって引きずるか、またはこれらの組み合わせである工程;および
(ii)1回以上、上記クリーニングアセンブリを使用して、上記表面をスクラビングするか、上記表面を磨き仕上げするか、またはこれらの組み合わせである工程:を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施は、表面に応力を適用することに関与する。表面は、品物の一部または構造物の一部として有用であってもよい。独立して、表面は、屋外設定に、または、屋内設定に、または、これらの組み合わせに、有用であってもよい。屋外設定に有用な表面は、たとえば、外壁、屋根および舗装表面を含む。屋内設定に有用な表面は、たとえば、床、壁および天井を含む。この場所または使用とは独立して、表面は、滑らかであっても、粗くても、テクスチャード加工でも、線維状であっても、または、これらの組み合わせであってもよい。適切な表面のいくつかの例は、床に有用であるもの、たとえば、カーペット、ポリマー物質(たとえば、ビニル等)、リノリウム、他の弾性物質、セラミックス、石、木材、ラミネート、これらのコーティングされたもの、およびこれらの組み合わせである。
【0007】
いくつかの実施形態において、本発明の実施に使用される表面は、コーティングである。すなわち、そのような実施形態では、目的物の表面はコーティングであり、コーティングが存在する基体、または、コーティングされた基体になされる使用とは独立している。たとえば、目的のいくつかのコーティングされる基体は、たとえばビニル、リノリウムおよび他の弾性物質を含む床張り材に適切なコーティングされる物質である。いくつかの実施形態において、コーティングは、ポリマー物質、たとえば、ウレタンポリマーまたはアクリルポリマー等を含む。組成とは独立して、適切なコーティングは永続的でも取り外し可能であってもよい。いくつかの適切なコーティングはポリッシュとも称される。たとえば、いくつかの適切なコーティングは、カルボキシル官能基を備えたアクリルポリマーを含み、および1以上の多価金属イオンも含む。いくつかの実施形態では、ワックスを含む化合物が、層としてポリマーコーティングの上部に、またはポリマーコーティングの代わりに適用されてもよい。
【0008】
いくつかのサービス型の状態は、汚れと目的物の表面との間の接触に関与する。汚れは、目的物の表面に接触する望ましくない任意の物質である。典型的に、汚れは微粒子であり;通常、粒子の90%以上はサイズが1mm未満であるが、粒子は、特に汚れが濡れている場合には、より大きな塊に凝集することがある。汚れは、無機物質または有機物質またはその両方の混合物を含んでもよい。汚れは、屋外で発生してもよく、たとえば、土壌としてであり、または、屋内で発生してもよい。
【0009】
本発明のいくつかの実施形態の実施は、汚れを目的物の表面に接触させることに関与する。いくつかの実施形態において、本発明の実施に使用される汚れ(ここでは「試験汚れ」と呼ばれる)は、実際の使用の状態中に、目的物の表面に接触するであろう汚れ(ここでは「実際の汚れ」と呼ばれる)に類似するように選択される。いくつかの実施形態において、試験汚れは予期される実際の汚れに類似しているかまたは同一である組成を有するように選択される。組成とは独立して、いくつかの実施形態では、試験汚れは、予期される実際の汚れによって生じた効果に類似しているかまたは同一である効果を目的物の表面上に有するように選択される。そのような実施形態のいくつかにおいて、試験汚れによって生じた効果は、実際の使用によって生じた効果に比較して、比較的速く発生するであろう。
【0010】
試験汚れを使用するいくつかの実施形態において、試験汚れは、カーボンブラック、珪藻土および酸化物の1以上を含む。珪藻土は、使用される場合にはそのままであってもよく、焼成されてもよく、フラックス焼成されてもよく、または、これらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、試験汚れは珪藻土を含み;そのような実施形態のいくつかにおいて、珪藻土は、フラックス焼成された珪藻土を含む。珪藻土を使用する実施形態の中で、珪藻土の量は、たとえば、試験汚れの重量に基づいて、重量で、10%以上であってもよく、または、20%以上であってもよく、または、40%以上であってもよい。独立して、珪藻土を使用する実施形態の中で、珪藻土の量は、たとえば、試験汚れの重量に基づいて、重量で、90%以下であってもよく、または75%以下であってもよく、または60%以下であってもよい。
【0011】
試験汚れを使用するいくつかの実施形態において、試験汚れは、(存在する場合には)存在するいずれの珪藻土に存在してもよい任意の酸化物とは別個の1以上の酸化物を含んでもよい。適切な酸化物は、使用される場合には、たとえば、25℃で固体である酸化物を含み、たとえばIIAまたはIIIBまたはIVBまたはVBまたはVIBまたはVIIBまたはIBまたはIIBまたはIIIAまたはIVA族またはこれらの組み合わせから選択された元素の1以上の酸化物を含む。いくつかの適切な酸化物は、たとえば、ケイ素、鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウムおよびチタンの1以上の酸化物を含む。酸化物を使用する実施形態の中で、酸化物の量は、たとえば、試験汚れの重量に基づいた全酸化物の合計重量で、10%以上であってもよく、または、20%以上であってもよく、または、40%以上であってもよい。独立して、酸化物を使用する実施形態の中で、酸化物の量は、たとえば試験汚れの重量に基づいた全酸化物の合計重量で、90%以下であってもよく、または75%以下であってもよく、または60%以下であってもよい。
【0012】
試験汚れを使用するいくつかの実施形態において、汚れは、汚れの一部を目的物の表面に接触させることが望まれるまで容器に保持される。汚れの一部が目的物の表面に接触されるときには、汚れのその部分は、容器から解放され重力によって目的物の表面に落ちてもよく、または、汚れのその部分は、たとえば機械的な装置(たとえば、可動ベルト、可動ホッパー、回転スクリューまたは他の運搬装置等)によって、機械的に目的物の表面に運搬されてもよく、または、流体(たとえば、空気または水または他の流体)の流れによって運搬されてもよい。汚れは、たとえば、これらの方法のいずれの1つかまたはいずれの組み合わせによって、目的物の表面に接触されてもよい。汚れが容器から解放されるいくつかの実施形態において、解放は、汚れを容器から押し出すことによって、または汚れを落とさせる開口を容器に形成することによって、またはこれらの組み合わせによって達成されてもよい。容器に開口が形成されるいくつかの実施形態において、開口はドアを開けることによって形成されてもよく、これは、たとえば、ヒンジドアまたはスライディングドアまたはスフィンクタ(sphincter)または別の型のドアまたはこれらの組み合わせであってもよい。そのような実施形態のいくつかにおいて、開口は、容器の側部にあってもよく、または、容器の底部にあってもよく、容器の底部全体がヒンジドアによって覆われた開口である実施形態も含む。
【0013】
ドアを開いて試験汚れを容器から解放するいくつかの実施形態において、ドアは、手で、または、機械的装置によって、操作されてもよい。いくつかの実施形態において、そのようなドアが使用され、コンピュータによって制御される機械的装置によって操作される。
【0014】
試験汚れが容器に保たれる実施形態のいくつかにおいて、容器内部に撹拌装置が使用されてもよい。撹拌装置は、たとえば振動装置または回転装置等の、任意の可動装置である。撹拌装置の動きは、場合によっては、汚れを自由流動性に保ちうる。撹拌装置の動きは、たとえば、手で、モータで、または、これらの組み合わせ等によるなど、任意の動力源によって動力供給されうる。
【0015】
試験汚れを使用するいくつかの実施形態において、汚れが目的物の表面に接触している間に機械的力が適用され、汚れを目的物の表面により近くに接触させるか、汚れを目的物の表面に沿って引きずるか、またはこれらの組み合わせがなされる。機械的力は、手でまたは機械によって、目的物の表面に接触する任意の種類の物質(たとえば、ゴム、織物、金属、木材、プラスチック、または、これらの組み合わせが挙げられる)を使用して適用されてもよい。力は、いずれの種類の道具を使用して適用されてもよく、たとえば、1以上のローラー、1以上のスキージ、1以上のバー、1以上のロッド、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
【0016】
試験汚れは、いずれの方法によって目的物の表面に接触されてもよく、たとえば、落下、吹込、噴霧、塗布、スローイング、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、汚れは目的物の表面の上方で容器に保持され、汚れは容器の開口を通って目的物の表面に落ちることができる。たとえば、容器の底部は開口を有してもよく、開口はフラップによって覆われてもよく、フラップは、開口から離れるようにフラップが動くまで容器内に汚れを保持する。そのような実施形態において、フラップは、手動でまたは機械的に操作されてもよく、自動的またはコンピュータ制御下を含む。フラップが動いて汚れを落とすのを可能にするときには、これは、一定時間の間、開口から離れて動き、次いで開口を覆うように戻ってもよく、または、開口から離れるように動き、次いで比較的速く2回以上置きかえられてもよい。
【0017】
試験汚れが目的物の表面に接触される実施形態の中で、汚れは、追加の水(すなわち、汚れ自体の含水量以外の水)が存在せずに目的物の表面に接触してもよい。いくつかの実施形態において、水は、試験汚れと同時に目的物の表面に接触して存在する。水が存在する場合には、汚れが目的物の表面に接触される前に、汚れが目的物の表面に接触されるのと同時に、汚れが目的物の表面に接触された後に、または、これらの組み合わせで、水が目的物の表面に適用されてもよい。水が存在する実施形態の中で、たとえば、噴霧、注入、霧化、落下、他の手段、または、これらのいずれの組み合わせを含むいずれの手段によって、水が適用されてもよい。
【0018】
試験汚れを使用するいくつかの実施形態の中で、汚れは、機械的力を適用せずに目的物の表面に接触して置かせてもよく、またはいくつかの実施形態においては、1以上の機械装置を使用して、目的物の表面に対して汚れを押してもよく、目的物の表面にわたって汚れを押しつけてもよく、または、これらの組み合わせでもよい。そのような機械装置は、ローラー、パッド、他の装置、または、これらの組み合わせであってもよい。そのような機械装置は、たとえば、ゴム、プラスチック、木材、金属、布、またはこれらの組み合わせを含むいずれの種類の表面を有していてもよい。そのような機械装置の表面は、滑らかでもあってもよく、粗くてもよい。独立して、多孔性であっても無孔性であってもよく;独立して、水の吸収性があってもよく、水の吸収性がなくてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態において、試験汚れが使用され、水が目的物の表面に存在し、および汚れはローラーによって作用される。そのような実施形態において、ローラーが目的物の表面に対して汚れを押しつけるような方法で、ローラーが目的物の表面に接触される。ローラーは、部分サイクル、完全サイクル、または、2つ以上のサイクルを通して回転してもよい。ローラーは、一方向に回転してもよく、1回以上、回転方向を交互にしてもよい。回転するか否かに係わらず、ローラーはまた、目的物の表面の表面にわたって動いてもよいが、それは、表面が動くからであるか、または、目的物の表面が動くからであるか、またはこれらの組み合わせかである。
【0020】
実際の使用中に表面が受ける別の応力は、スカッフィングである。本明細書で使用されるように「スカッフ」は、目的物の表面の物質のいくつかの部分を動かすかまたは除去することを意味する。たとえば、可動物体が表面に突然接触するときに、時折、接触が表面を変形させることがある。たとえば、接触は表面上に1以上の新しい特徴部を形成することがあり、たとえば、窪み、クレーター、溝、トラフ、別の特徴部、これらの2つ以上、またはこれらの任意の組み合わせ等である。場合によっては、突然の接触は幾分の物質を表面から除去することもある。独立して、場合によっては、接触は物質を可動物体から表面へ移送させることもある。表面の変形または物質を表面から除去することは、目に見えそしてスカッフマークと呼ばれる表面特徴部を形成することもある。可動物体が、表面の色とは異なる色である物質の後ろに残る場合には、スカッフマークはより容易に目に見える。場合によっては、スカッフマークを生じる接触は物質を可動物体から目的物の表面へ移送しない。他の場合には、そのような接触はスカッフマークを生じるだけではなく、物質を可動物体から目的物の表面へ移送し、そのため接触はスカッフィングと、目的物の表面が汚れに接触することとの両方を生じる。
【0021】
実際の使用状態中に時折発生するスカッフィングの1つの例は、靴のヒールが床上のコーティングの表面に接触することから来る。時として、そのような接触は、靴のヒールから床上のコーティングへ目に見える物質を移送することなく、コーティングを変形するだけであるか、または、コーティングから物質の一部を除去するだけであるか、または、これらの組み合わせである。そのような接触は、時折スカッフマークを形成することが知られている。場合によっては、靴のヒールが床上のコーティングの表面に接触することは、スカッフマークを生じさせるだけではなく、物質をヒールから表面へ移送させる。そのような場合には、靴のヒールと目的物の表面との間の接触は、スカッフィングと、目的物の表面が汚れに接触することの両方を生じさせる。
【0022】
いくつかの実施形態において、スカッフィングは、ゴム製の物体を目的物の表面に接触させることによって実行される。ゴムは、たとえば、天然ゴムか、合成ゴムか、または、これらの組み合わせであってもよい。合成ゴムの1つの適切な種類は、ポリウレタンゴムである。適切なゴムは、いずれの硬度を有してもよい。ゴムの硬度は、普通は、デュロメータ(Durometer)を使用して測定される。いくつかの実施形態において、ショアA(Shore A)スケールで5以上か、35以上か、60以上か、または80以上のデュロメータ硬度を有するゴムが使用される。いくつかの実施形態において、ショアAスケールで100以下のデュロメータ硬度を有するゴムが使用される。
【0023】
スカッフィングに関与する実施形態において、物体は、たとえば、落下、押付、スローイング、またはこれらの任意の組み合わせを含む任意の方法で、目的物の表面に接触されてもよい。これらの方法はいずれも、手動でまたは機械的に実行されてもよく、自動的またはコンピュータ制御下を含む。物体は、たとえば、円筒形、球形、直方体、平板または不規則形を含む任意の形状を有してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態において、スカッフィングは、物体の表面が目的物の表面を横切る方向に(目的物の表面に向けてではなく)動くのと同時に目的物の表面に物体を突然接触させることによって、実行される。動きのこの組み合わせを達成する1つの実施形態は、下記の通りである。いくつかの実施形態において、1以上の円筒形物体を使用して、スカッフィングを提供する。そのような実施形態のいくつかにおいて、円筒形物体は目的物の表面から離れて、その軸が目的物の表面に平行になるように保持される。円筒形物体は、自己の軸を中心にして回転するように駆動され(円筒形物体の軸を目的物の表面に平行に保ちながら)、回転する円筒形物体が目的物の表面に接触される。そのような実施形態のいくつかにおいて、所望の回転速度が達成されるまで、駆動力が円筒形物体に適用され、次いで、駆動力は除去され、そのため、回転は自由に続き、次いで、円筒形物体は目的物の表面に接触される。
【0025】
いくつかの実施形態において、スカッフィングは、2つ以上の物体を同時に目的物の表面に接触することによって実行される。複数の物体が使用される場合には、それらは互いに同一であってもよく、または異なっていてもよい。たとえば、2以上のディスクが駆動されて回転することができ、次いで回転しながら、目的物の表面に落ちる。ディスクは、互いに同一の物質から作られてもよく、または、異なる物質から作られていてもよい。
【0026】
実際の使用中に表面が受ける応力の種類の別の例は、物体が表面に対して置かれ、ついで表面を横切って引きずられるときに発生する。そのような応力は、実際の使用では、たとえば、重い物体が床表面上に置かれ、次いで床を横切って押されるかまたは引かれるときに生じる。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態において、試験物質は目的物の表面に対して置かれることができ、次いで、力が適用され、試験物質は試験物質を動かすことによってか、または目的物の表面を動かすことによってか、またはその両方で、目的物の表面にわたって引きずられてもよい。いくつかの実施形態において、そのような動きは回転ではなく線状である。いくつかの実施形態において、そのような線状の動きのスピードは、そのような線状の動きが使用される場合には、0.1cm/秒以上か、0.3cm/秒以上か、1cm/秒以上か、3cm/秒以上か、または、10cm/秒以上であってもよい。独立して、いくつかの実施形態において、そのような線状の動きが使用される場合には、スピードは、300cm/秒以下か、100cm/秒以下か、または、30cm/秒以下かである。そのような線状の動きは、使用される場合には、一方向であってもよく、または、任意に1回以上繰り返されて、一方の方向および対向する方向に交互であってもよい。
【0028】
試験物質が目的物の表面にわたって引きずられる実施形態において、試験物質は、いずれの種類の物質であってもよい。適切な試験物質は、たとえば、木材、金属、ゴム、布、プラスチック、研磨材、革、およびこれらの組み合わせ等を含む。試験物質は、比較的平らな表面を有していてもよく、または平らではない表面を有していてもよい。いくつかの試験物質は、たとえば、ゴムシート、革シート、紙やすり、ボール紙、および、これらの組み合わせを含む。シートが使用されるときには、いくつかの実施形態において、試験物質のシートは、剛性で平らな支持物体に取り付けられる。試験物質のシートは、接着剤、クランプ、締結具、他の手段によって、またはこれらの組み合わせによって、剛性で平らな支持物体に取り付けられてもよい。
【0029】
試験物質が目的物の表面にわたって引きずられる実施形態において、引きずることは、ドラッギングアセンブリによって実行される。試験物質を目的物の表面に対して押しつけ、試験物質を目的物の表面にわたって引きずることは、各々が、互いに独立して、手動でまたは機械的に実行されてもよく、自動的(たとえば、コンピュータプログラムの制御下で)に実行されてもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、試験物質のシートは、剛性で平らな支持物体上にクランプされる。そのような実施形態のいくつかにおいて、剛性で平らな支持物体は、1以上のアクチュエータ(たとえば、空気ピストン等)に取り付けられてもよい。1以上の空気ピストンが剛性で平らな支持物体に取り付けられる実施形態の中で、場合によっては、空気圧を使用して、試験物質を目的物の表面に接触させてもよく、および任意に空気圧を使用して、ドラッギングプロセス中に試験物質を目的物の表面に対して押す力を提供してもよい。そのような実施形態のいくつかにおいて、2つ以上のそのような空気ピストンが使用されてもよい。そのような実施形態では、試験物質を目的物の表面に対して押圧する力は、動作中であるそのような空気ピストンの数を調節することによって、調節されてもよいことが意図される。
【0031】
ドラッギングアセンブリが使用される場合には、これは、汚れを目的物の表面に適用するのに加えて、またはその代わりに使用されてもよい。独立して、ドラッギングアセンブリが使用される場合には、それは目的物の表面をスカッフするのに加えて、または、その代わりに、使用されてもよい。
【0032】
目的物の表面に汚れを適用すること、目的物の表面をスカッフィングすること、および目的物の表面を横切って試験物質を引きずること:のうちのいずれか1つ、いずれか2つ、または3つ全部が使用される本発明のサービスアセンブリの実施形態が企図される。
【0033】
いくつかの実施形態において、本発明の実施は、1以上のスクラバーの使用に関与する。スクラバーは、表面を「スクラビング」する装置である(すなわち、振動するか回転するかまたはこれらの組み合わせの方法で、表面に力を適用する)。スクラビングは、1以上の流体の存在下で行われる。流体は、たとえば、落下、吹込、噴霧、塗布、スローイング、またはこれらの組み合わせをはじめとする任意の方法によって、表面に適用されてもよい。流体は、手で、スクラバーに加えて存在する装置によって、スクラバーの一部である装置によって、または、これらの組み合わせによって、表面に適用されてもよい。適切な流体は、水性であっても非水性であってもよい。水性流体は、流体の重量に基づいて重量で50%以上の水を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの水性流体が使用される。独立して、いくつかの実施形態において、1種以上の界面活性剤を含む1以上の流体が使用される。目的物の表面に力を加えるスクラバーの部分は、任意の形状および任意の物質であってもよい。たとえば、目的物の表面に力を加えるスクラバーの部分は、織物、不織布、フェルト、ブラシ、または、これらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態において、スクラバーは、回転するかまたは振動するパッド、ドラムまたはブラシを使用してもよい。任意の幾何学的形状のパッド、ドラムまたはブラシを使用して目的物の表面をスクラビングしてもよい。たとえば、いくつかの実施形態において、スクラバーは、シリンダ軸を中心にして回転する1以上の円筒形ブラシを含み、その軸は目的物の表面に平行に保持され、毛は軸にほぼ垂直であり、毛の末端は目的物の表面に接触する。
【0034】
いくつかの実施形態において、スクラバーは、1分間に10回転(rpm)以上か、50rpm以上か、または100rpm以上で回転する1以上の回転パッドまたはドラムまたはブラシを使用する。独立して、いくつかの実施形態において、スクラバーは、1000rpm以下か、500rpm以下か、または300rpm以下で回転する1以上の回転パッドまたはドラムまたはブラシを使用する。
【0035】
いくつかの実施形態において、スクラバーは使用されるのであれば、目的物の表面から流体を除去するための1以上の手段が任意に追加的に装備され、たとえば、1以上の拭き取り装置、1以上の吸引装置、またはその両方を含む。いくつかの適切な拭き取り装置は、たとえば柔軟な物質、たとえば天然ゴムまたは合成ゴム等から作られる。1つの適切な拭き取り装置はスキージである。拭き取り装置は、存在するのであれば、手でまたは機械的に操作されてもよく、自動的にまたはコンピュータの制御下を含む。吸引装置は、存在するのであれば、手でまたは機械的に操作されてもよく、自動的にまたはコンピュータの制御下を含む。
【0036】
いくつかの実施形態において、本発明の実施は、1以上の磨き仕上げ器に関与する。磨き仕上げ器は、表面を磨き仕上げする装置である。表面は、物体を表面に対して押しながら表面に沿って物体を動かすことによって磨き仕上げされる。たとえば、磨き仕上げするために使用される物体は、繊維状パッドであってもよい。普通、繊維状パッドは、比較的薄く平らなディスクであり、かつ磨き仕上げ器は、自己の軸を中心にしてディスクを回転し、その軸は目的物の表面に垂直に保持される。通常、磨き仕上げは、流体が存在せずに行われる。回転パッドを備えた磨き仕上げ器を使用する実施形態の中で、パッドは、250rpm以上か、500rpm以上か、または1000rpm以上で回転する。独立して、回転パッドを備えた磨き仕上げ器を使用する実施形態の中で、パッドは、20,000rpm以下か、10,000rpm以下か、または5,000rpm以下で回転する。
【0037】
本発明は、いずれの特定の理論によって限定されないが、いくつかの磨き仕上げ器が磨き仕上げパッドを比較的高い速度で回転するときには、圧力が減少した領域がパッドと目的物の表面との間に形成され、したがって、取り囲む周囲大気圧が磨き仕上げパッドを目的物の表面に対して押しつけるものと考えられる。いくつかの磨き仕上げ器には、磨き仕上げパッド上で引き上げるばねと、磨き仕上げパッドを駆動するモータとが設けられる。そのような磨き仕上げ器のいくつかにおいて、ばねは調節可能であり、そのため目的物の表面に対する磨き仕上げパッドの力は、磨き仕上げ器の操作中に、磨き仕上げパッドを目的物の表面に対して押す所望の量の力を提供するために変動してもよい。
【0038】
いくつかの実施形態において、機器は、測定アセンブリをさらに含む。測定アセンブリは、目的物の表面の品質を測定するための装置を含む機器である。そのような装置は、いずれの特性、たとえば光学特性、機械的特性、化学的特性、および、これらの組み合わせを測定してもよい。いくつかの適切な光学特性は、たとえば、外観特性(たとえば、色、光沢、輝度、または、これらの組み合わせ等)、スペクトル特性(例えば、吸収スペクトル、反射スペクトル、透過スペクトル、または、これらの組み合わせ等であり、たとえば、赤外線、可視線または紫外線領域またはこれらの組み合わせのスペクトルを含む)、または、これらの組み合わせを含む。適切な機械的特性は、たとえば、平滑性、摩擦係数、硬度、モデュラス、機械的減衰、音減衰、および、これらの組み合わせを含む。化学的特性は、たとえば、組成、反応度、表面張力、およびこれらの組み合わせを含む。
【0039】
表面の品質を測定するための装置は、含まれる場合には、手でまたは自動的に操作されてもよく、たとえばコンピュータによって操作されることを含む。たとえば、いくつかの実施形態において、目的物の表面は、水平に、上方に面して保持され、表面の品質を測定するための装置は、目的物の表面より上に保持されることができる。必要に応じて、装置は、測定を行う目的のために表面の近くにもたらされることができ、次いで、表面から離れて動かされる。独立して、いくつかの実施形態において、装置は水平に動かされることができ、または、表面が水平に動かされることができ、または、両方であり、そのため、装置は、表面上の異なる位置上にある。いくつかの実施形態において、装置は、したがって、目的物の表面上の様々な位置へ動かされ、装置は各位置で測定を行い、および装置は、たとえば、グラフを作ることによって、数値結果を印刷することによって、デジタル記録を作ることによって、データをコンピュータへ送ることによって、または、これらの組み合わせによって各測定の結果を保管する。
【0040】
目的物の表面は、いずれの方法によって、サービスアセンブリに、クリーニングアセンブリに、および、使用される場合には、測定アセンブリに、接触されてもよい。いくつかの実施形態において、たとえば、目的物の表面は、少なくとも1つの水平方向に目的物の表面を動かすことができるトラック上で水平に保持される。そのような実施形態のいくつかにおいて、目的物の表面はホルダに強固に保持され、いくつかの実施形態において、そのホルダは水平トラック上に装着され、したがって、目的物の表面がトラックの方向に水平に動くことを可能にする。目的物の表面は、任意の手段(たとえば、機械的締結具、接着剤、両面テープ、磁石、吸引、または、これらの組み合わせを含む)によってそのホルダ中に強固に保持されてもよい。ホルダはいくつかの実施形態では、モータの作用によってトラックの方向に前後に動くことができ、モータは、たとえば、手動でまたは自動的にたとえばコンピュータによって制御されてもよい。
【0041】
目的物の表面がトラックの方向に沿って水平に前後に動かされることができるいくつかの実施形態において、本発明の機器の様々な装置(たとえば、スクラバー、磨き仕上げ器、汚れを適用する装置等)の1以上が固定して保持される(すなわち、トラックの方向に移動しない)。そのような実施形態において、目的物の表面は、装置の近傍にもたらされることができ、たとえば、目的物の表面は、装置の直接下にもたらされてもよい。そのような実施形態において、装置を適切に操作するのに必要であれば、装置および目的物の表面を接触させるように、表面を上げるか装置を下げるかまたはその両方であってもよい。
【0042】
いくつかの実施形態において、水平に動く物品が、そのホルダ内で目的物の表面だけである。目的物の表面は、各所望の装置へもたらされ、装置は所望のように操作され、次いで、目的物の表面は次の装置にもたらされる。このようにして、本発明の機器は、広く様々な方法で操作されてもよい。たとえば、目的物の表面は、汚れの適用にさらされることができ、次にスクラビングされ、このパターンは、所望により、複数回繰り返すことができる。目的物の表面は、たとえば、汚れへの暴露、スカッフィング、スクラビング、磨き仕上げ、または、これらの組み合わせを含み、1以上の事象の繰り返し、および一連の2以上の事象の繰り返しを含む事象の、任意の所望の組み合わせにさらされることができる。測定アセンブリが使用される場合には、目的物の表面は、たとえば、測定アセンブリによって測定されてもよく、次いで、サービスアセンブリの1以上の操作およびクリーニングアセンブリの1以上の操作にかけられ、次いで測定アセンブリによって再度測定されうることが企図される。測定アセンブリの複数操作が目的物の表面上で実行され、1以上のサービスアセンブリの操作の複数の繰り返しの間か、1以上のクリーニングアセンブリの複数の操作の間か、または両方の間に組入れられる実施形態も企図される。
【0043】
いくつかの実施形態において、本発明の機器内の各機能を、他の機能とは独立して制御することができることが企図される。たとえば、クリーニングアセンブリとは独立してサービスアセンブリを制御することができる実施形態が企図される。たとえば、そのような実施形態において、必ずしも目的物の表面がクリーニングアセンブリの操作にかけられる時間の量を変えることなく、目的物の表面がサービスアセンブリの操作にかけられる時間の量をオペレータが増加させる(または減少させる)ことができる。別の例では、そのような実施形態において、必ずしも目的物の表面がサービスアセンブリの操作にかけられる時間の量を変えることなく、目的物の表面がクリーニングアセンブリの操作にかけられる時間の量をオペレータが増加させる(または減少させる)ことができる。また、サービスアセンブリ内での1以上の個別の機能(たとえば、汚れの適用およびスカッフィング)への独立した変更を、必ずしもサービスアセンブリ内での他の個別の機能を変えることなく、行うことができる実施形態も企図される。同様に、クリーニングアセンブリ内で1以上の個別の機能(たとえば、スクラビングおよび磨き仕上げ)への独立した変更を、必ずしもクリーニングアセンブリ内の他の個別の機能を変えることなく、行うことができる実施形態が企図される。
【0044】
本発明の機器の操作を制御するコンピュータプログラムが、任意の順序で、事象のいずれかの進行((適用可能であれば)各事象の継続期間を含み、所望の事象の繰り返しまたは一連の事象の繰り返しを含む)を実行者が決定することができることも企図される。実行者は、コンピュータプログラムの事象の所望の進行を記録することができ、次いで、実行者の記録された希望にしたがって機器を操作できる。コンピュータ制御は、1以上の個別の機能(たとえば、汚れの適用、スカッフィング、スクラビングおよび磨き仕上げ)における独立した変更を、必ずしも他の個別の機能を変えることなく、オペレータが行うことを可能にする1つの手段を提供することが企図される。
【0045】
たとえば、各々が異なるフロアポリッシュコーティングを備えた2以上のタイルを、ホルダ中に置くことができる。各タイルを測定することができ、次いで、すべての他のタイルと同一のサービス計画、クリーニングおよび測定にかけることができる。たとえば、各タイルを汚れとの接触、汚れの除去、スカッフィング、クリーニングおよび磨き仕上げにかけることができる。そのような暴露の後に、各タイルを測定することができ、プロセス全体を所望の回数だけ繰り返すことができる。プロセスの各パート(汚れとの接触、スカッフィング、クリーニングおよび磨き仕上げ)の方法および継続期間を選択して、通常の使用状態への暴露の効果を模倣する。サービス、クリーニングおよび測定を含むプロセスの各パートの詳細は、前もって決定することができ、コンピュータプログラムに記録し、次いで、コンピュータの操作下で実行されうる。
【0046】
コンピュータプログラムによる制御に関与する実施形態において、オペレータは、機器の操作の状態を容易に変えることができる。たとえば、目的物の表面に適用される汚れの量またはスクラビングの継続期間または機器の操作の任意の他のパートを変更することが望ましい場合には、そのような変更は、所望の状態をコンピュータプログラムに記録することによって容易に実施することができる。
【0047】
いくつかの実施形態において、試験期間(すなわち、目的物の表面が本発明の機器で試験される時間の継続期間)を考慮することが有用である。試験期間は、サービスアセンブリ、クリーニングアセンブリ、任意の測定アセンブリ、および、本発明の機器にさらに含まれてもよい任意の他のアセンブリ(存在するのであればこれらの組み合わせを含み、存在するのであればこれらの繰り返しを含む)の操作の合計時間である。いくつかの実施形態において、試験期間は、1週間以下か、4日以下か、2日以下か、1日以下か、または12時間以下である。独立して、いくつかの実施形態において、試験期間は、10分以上か、30分以上か、1時間以上か、または2時間以上である。
【0048】
図1は、本発明の1つの実施形態を例示する。図1は側面図である。例示された実施形態は、図1の左から右へ「長さ」寸法を有し、例示の平面の外への「幅」寸法を有する。目的物の表面は、コーティングされた床タイル1であり、これは、トレイ2に強固に保持される。タイルは、いずれの方法で適所に保持されてもよい。1つの適切な方法は、接着剤たとえば感圧接着剤を用いるものであり、たとえば両面接着テープを使用する。トレイ2は、単一のタイル1または複数のタイル1を保持するように設計されてもよい。トレイ2は、レール3上に置かれている。図1では、一方のレールのみが示される。他方のレールは、示されたものに平行である。トレイ2は、レール3に乗ることによって、右または左へ水平に動く。レール3の一方は、図1では目に見える。他方のレール3は、目に見えるレール3のすぐ後ろにある。レール3は、図1には示されていない剛性サポートによって適所に保持される。
【0049】
いくつかの実施形態において、トレイ2は、レール3の間に位置する、図1には示されていない輸送機器によって、動かされる。そのような輸送機器は、たとえば、歯車、ケーブル、ストラップまたはこれらの組み合わせを含んでもよく、水平に動かすためにトレイ2の底部で作動する。輸送機器は、いくつかの実施形態では、モータによって駆動されてもよいことが企図される。そのようなモータを使用するいくつかの実施形態では、モータがコンピュータによって制御されてもよいことがさらに企図される。
【0050】
図1ではまた、剛性水平サポート部材4が、機器のすべての部品を適所に保持している、より大型の剛性サポート機器(図示せず)の部分である。
【0051】
図2は、物品201の詳細を示し、図1に示されたサービスアセンブリの実施形態である。図2は、側面図である。剛性構造サポート部材240は、様々な物品をトラック3上の適所に保持する。サービスアセンブリ201の近位側部にあるサポート部材240が、示される。同一のサポート部材(図2では図示せず)もまた、サービスアセンブリ201の遠位側部に存在する。ノズル231は、床タイル1の表面の幅全体上に水をスプレーすることができる。ノズル231には、水のリザーバーからホースによって水が供給され、スプレーは、制御機構によってオンにされオフにされ、この実施形態では、コンピュータによって制御される(水のリザーバー、ホースおよび制御機構は、図2には示されていない)。ノズル231によって表面上にスプレーされる水は、任意のエアナイフ212を使用して任意に除去することができる(これは、サービスアセンブリ201の幅にわたって延び、図2には示されていない構造サポート部材によって適所に保持される)。
【0052】
図2にはまた、床タイル1の表面に汚れを適用する機器も示される。例示された実施形態において、汚れは、汚れリザーバー220に保持される。図2には、汚れリザーバー220の断面図が示される。汚れリザーバー220は、機器の幅にわたって延びる。任意に、汚れ224は、撹拌装置225を使用して攪拌することができ、これもまた、汚れリザーバー220内部で、機器の幅に延びる。撹拌装置225は、任意にモータによって駆動することができる。汚れリザーバー220は、汚れ224を含み、これは、床タイル1の表面に落ちることができる。汚れ224をタイル1の表面に落とすために、ヒンジ226で旋回するレバー221が、汚れリザーバー220の底部から離れて引かれ、汚れ224は落ちることができる。レバー221はケーブル222によって引かれ、これは、プーリー223上を走る。ケーブル221は、アクチュエータ254によって引かれる。汚れリザーバー220、レバー221およびプーリー223は、図2には示されていないサポート部材によってトラック3上の適所に保持される。アクチュエータ254は、コンピュータによって任意に操作されることができる。
【0053】
図2にはまた、床タイル1の表面に接触する汚れ224に圧力を加えるために任意のローラー216が示され、これは、トレイ2の適所に保持される。ローラー216は、サービスアセンブリ201の幅にわたって延び、トラック3上の適所に2つのアクチュエータ253によって保持され、一方(図2に示される)はサービスアセンブリ201の近位側部にあり、他方(図2には示されていない)はサービスアセンブリ201の遠位側部にある。汚れ224が床タイル1の表面上に落ちた後に、床タイル1の表面は、汚れがある床タイル1の表面の部分がローラー216の下になるまで、トラック3に沿って動かされる。ローラー216は、次いで、ローラー216が床タイル1の表面に接触するまでアクチュエータ253によって下降されてもよい。所望により、ローラー216が床タイル1の表面に接触している間に、床タイル1の表面はトラック3に沿って動いていることができる。
【0054】
図2にはまた、スカッフィングのためのアセンブリが示される。ラバーホイール228は、直径よりも短い軸長さを備えたディスクである。ラバーホイール228は、その軸上で自由に回転することができるように、装着される。モータ229は、ラバーホイール228をその軸上で急速に回転させる。所望により、床タイル1の表面は、ラバーホイール228の下の位置へもたらされ、次いで、アクチュエータ255の内側ピストンが延び、ラバーホイール228を下方へ動かし、ラバーホイール228を床タイル1の表面に接触させ、一方、モータ229は、機械的サポート構造物(図2では図示せず)によって適所に保持される。時折、試験の状態および床タイル1の表面の組成に依存して、ラバーホイール228と床タイル1の表面との間の接触は、床タイル1の表面上にスカッフマークを形成させる。
【0055】
図2にはまた、任意の真空ヘッド235が示され、これは、サービスアセンブリ201の幅にわたって延び、2つのアクチュエータ256によって適所に保持される(近位アクチュエータ256が図2に示され、一方、遠位アクチュエータ256は図2には示されていない)。空気が真空ヘッド235からポンプ237によってチューブ236を通って除去される。いくつかの実施形態において、真空ヘッド235は、床タイル1の表面から物質を除去するように操作される。いくつかの実施形態において、トレイ2は、床タイル1の表面が真空ヘッド235の下にあるように、トラック3に沿って動かされる。ポンプ237がオンにされて、真空ヘッド235を通って空気を引くことができる。アクチュエータ256は、床タイル1の表面の近傍にあるように、真空ヘッドアクチュエータ235を下降するように操作されてもよい。トレイ2は、床タイル1の表面のすべてまたは一部が真空ヘッド235の下にもたらされるように、動いてもよい。
【0056】
サービスアセンブリ201の物品の各々は、手動でまたは自動的に操作されてもよく、コンピュータプログラムによって制御された操作を含む。
【0057】
図4は、任意のドラッギングアセンブリ401の実施形態を示す。ドラッギングアセンブリ401は、使用される場合には、図2にドラッギングアセンブリ401は例示されていないが、サービスアセンブリ201の一部とみなされる。床タイル1はトレイ2に保持され、これは、トラック3に沿って動く。アセンブリは、剛性水平サポート部材4に取り付けられる。図4に例示された実施形態において、ドラッギングアセンブリ401は、サポート部材440によって適所に保持される。試験物質シート415が、剛性で平らな支持物体411にクランプされる。クランプは、剛性クランプバー414から構成され、これは、ねじ412によって剛性で平らな支持物体411に対して取り付けられる。
【0058】
ドラッギング操作を実行することが望ましいときには、床タイル1は、ドラッギングアセンブリ401の下にもたらされる。次いで、アクチュエータ455が延びて、サポートアーム410を下方に押し、これは、吊りアーム421を下方に押し、したがって、試験物質シート415を床タイル1に対して作用させる。次いで、試験物質シート415が床タイル1に対して押圧されている間に、トレイ2はレール3に沿って動かされてもよい。トレイ2のこの動きは、床タイル1にわたって試験物質シート415を引きずる作用を提供する。
【0059】
いくつかの実施形態において、サポート部材440、アクチュエータ455、サポートアーム410、および、吊りアーム421の複数の構造物があってもよい。これらの複数の構造物は、ドラッギングアセンブリ401の幅にわたって、並んで置かれてもよい。そのような構造物にもっとも近いもののみが、図4に例示される。剛性で平らな支持物体411および試験物質シート415は、ドラッギングアセンブリ401の幅にわたって延びる。いくつかの実施形態において、複数のクランプ(剛性クランプバー414およびねじ412から構造されたもの等)が使用されてもよい。2つのもっとも近いクランプのみが、図4に例示される。
【0060】
ドラッギングアセンブリ401の物品の各々が、手動でまたは自動的に操作されてもよく、コンピュータプログラムによって制御された操作を含む。
【0061】
図3は、クリーニングアセンブリ301の1つの実施形態の側面図を示す。トレイ2は、トラック3に沿って動かされることができ、床タイル1の表面をスクラバー312の下にもたらす。スクラバー312は、クリーニングアセンブリ301の幅にわたって延び、近位側部(図示)でおよび遠位側部(図示せず)で、アクチュエータ353によって支持される。床タイル1の表面がスクラバー312の下にある間に、アクチュエータ353を操作して、スクラバー312を下降させることができ、そのため、ローラー321が床タイル1の表面に接触する。ローラー321は回転することができる。また、スクラバー312は、1以上の出口を有して、水性洗浄溶液を床タイル1の表面に排出する。トレイ2は、床タイル1の表面が回転しているローラー321に接触している間に、トラック3に沿って動かされてもよい。
【0062】
スクラビングが終了した後に、スクラバー312が上げられ、そのため、ローラー321は床タイル1に接触しない。任意に、過剰なクリーニング流体は、エアナイフ322を操作することによって、スクラバー312の底部から除去されてもよい。そのような除去は、実行される場合には、床タイル1がスクラバー312の下を通るときに、床タイル1上へのクリーニング流体の望ましくない滴下を防止してもよい。エアナイフ322は、構造部材(図示せず)によって支持され、圧縮空気の源(図示せず)によって圧縮空気が供給される。
【0063】
図3にはまた、磨き仕上げ器311が示され、これは、サービスアセンブリ301の幅にわたって延び、近位側部(図示)でおよび遠位側部(図示せず)で、アクチュエータ352によって支持される。トレイ2は、トラック3に沿って動かされることができ、床タイル1の表面を磨き仕上げ器311の下にもたらす。磨き仕上げ器311は、クリーニングアセンブリ301の幅にわたって延び、近位側部(図示)でおよび遠位側部(図示せず)でアクチュエータ352によって支持される。床タイル1の表面が磨き仕上げ器311の下にある間に、アクチュエータ352を操作して、磨き仕上げ器311を下降させることができ、そのため、磨き仕上げパッド315が床タイル1に接触する。磨き仕上げパッド315は回転することができる。トレイ2は、回転している磨き仕上げパッド315に床タイル1の表面が接触している間に、トラック3に沿って動かされてもよい。
【0064】
図3にはまた、測定アセンブリが示され、これは、ムーバー361に取り付けられた光沢計362を含む。ムーバー361は、光沢計362を水平に近位側部から遠位側部へ且つ戻って動かすことができる。ムーバー361は、近位側部(図示)でおよび遠位側部(図示せず)で、アクチュエータ351によって適所に保持される。トレイ2は、トラック3に沿って所望の場所へ動かされることができる。ムーバー361は、所望の位置へ動かされることができる。アクチュエータ351を操作して、適切な位置になるまで光沢計362を下降させることができ、光沢計362のすぐ下にある床タイル1の表面の部分の光沢を測定する。このようにして、床タイル1の表面のいずれかの特定の部分の光沢を測定することができる。光沢の複数の測定が行われてもよく、床タイル1の表面の1以上の特定の部分での反復測定、および、床タイル1の表面の複数の部分での測定を含むことが企図される。
【0065】
クリーニングアセンブリ301の物品の各々は、手動でまたは自動的に操作されてもよく、コンピュータプログラムによって制御された操作を含む。
【0066】
1以上のアクチュエータによって保持される図2および図3および図4の物品の各々は、通常、トラック3上に十分高く保持され、そのため、トレイ2および床タイル1の表面は、その物品の下を自由に動くことができる。アクチュエータは、所望のときに、操作されてもよく、物品を床タイル1の表面の近くにもたらすかまたはこれに接触させることができる。
【0067】
本明細書および特許請求の範囲の目的のために、ここに列挙された範囲および比率の限界を組み合わせることができることが理解される。たとえば、60から120および80から110の範囲が特定のパラメータについて挙げられた場合、60から110および80から120の範囲も企図されることが理解される。さらなる独立した例として、特定のパラメータが1、2および3の適切な最小値を有すると開示されており、且つそのパラメータが9および10の適切な最大値を有すると開示されている場合には、下記のすべての範囲が企図される。すなわち、1から9、1から10、2から9、2から10、3から9、および、3から10である。
【実施例】
【0068】
光沢を決定するために使用された方法は、「ASTM基準年鑑(Annual Book of ASTM Standards)」、セクション15、第15.04巻、試験手順ASTM D1455に記載されている。ガードナーバイクマイクロトリグロスミーター(Gardner Byk Micro−Tri−Gloss meter)、カタログ番号4520を使用して、60度光沢を記録した。自動摩耗テスターの場合には、光沢計は「ロボット」アームに固定され、機械の制御プログラムを通して、コーティングされた基体の光沢を測定した。
【0069】
食料品店での床試験
床試験区域は残留しているポリッシュが剥がされ、下記のように典型的な清掃手順で再度磨かれた。
【0070】
床はダストモップがかけられ、とれやすい汚れを除去し、3.78リットル(1ガロン)当たり650mL(22oz)の商業用ストリッピング溶液(「エアケムエアストリップ(Airkem Air Strip)」、エアケムプロフェッショナルプロダクツ、ディビジョンオブエコラボインク(Airkem Professional Products, Division of Ecolab Inc.)、ミシサーガ、オンタリオ州、カナダL4W2X5)の水溶液を、1ガロン当たりおよそ1,000平方フィート(1リットル当たり25平方メートル)の割合でストリングモップによって適用した。5分間の浸漬時間後に、床は、175rpmフロアマシン(ハウエルエレクトリックモーターズ(Howell Electric Motors)、プレーンフィールド、ニュージャージー州、モデル88400−026)上での431mm(17インチ)のブラックストリッピング床パッド(3M社、セントポール、ミネソタ州、55144;「7200ブラックストリッパーパッド(Black Stripper Pad)」)でスクラビングされた。ストリップされた床は、清浄な水を用いて、ダンプモッピング(damp mopping)によって完全に2回洗い流され、乾燥された。ストリップされた床は、床のトラフィックフローの法線方向に垂直な4.65平方メートル(50平方フィート)のセクションに分割された。セクションの各々に、試験すべきポリッシュの4つのコーティングが、「ファストトラック」ホワイト/ブルー、フィニッシュミディアム((″FastTrack″ White/Blue, Finish Medium)コットン/レーヨンストリングモップ24011、ヒルヤード、セントジョセフ、ミズーリ州64502で、1リットル当たり約50平方メートル(1ガロン当たり2,000平方フィート)の割合で適用された。各コーティングは、次のコーティングが適用される前に、1時間、乾燥された。コーティングは、均質なビニル組成タイルから構成された床に適用され(4コーティング)、周囲条件で硬化された。
【0071】
コーティングが特定の時間の間、周囲条件で硬化した後に、床は、通行人の往来のために開放された。床試験区域は、徒歩通行(およそ25,000人/週)および、ショッピングカート、メンテナンスカート、サンプルトレイ等からの車輪通行にさらされた。通行へ十分に暴露された後5日ごとに60度光沢が測定され、洗浄溶液での機械オートスクラビング、および、磨き仕上げメンテナンスが、下記のように典型的な清掃の方法で試験床に実行された。
【0072】
床はダストモップがかけられ、とれやすい汚れを除去し、プロリンク(ProLink)FBR17−K431mm(17インチ)レッド40−Dパッド、プロリンク社(Pro−Link Inc.)、カントン、マサチューセッツ州、02021が装備されたパイオニアエクリプス(Pioneer Eclipse)PE−1700オートマチックスクラバーで機械スクラビングされた。パイオニアエクリプスPE−1700オートマチックスクラバーに充填されたクリーニング溶液は、水3.78リットル(1ガロン)当たり15mL(0.5oz)のエアケムフロアクリーナーニュートラルクリーナー(Airkem Floor Cleaner Neutral Cleaner)であった。使用された磨き仕上げ機械は、スピードスターパイオニア(SpeedStar Pioneer)ST21K WA、パイオニアエクリプス社(Pioneer Eclipse Corporation)、スパータ、ノースカロライナ州、28675であり、21インチ(53.34センチメートル)のUHSナチュラルシンセティックパッド(UHS Natural Synthetic Pad)(3M社、セントポール、ミネソタ州、55101、「スコッチブライト」ウルトラハイスピードタンバッファパッド(″Scotch Brite″Ultra High Speed Tan Buffer Pad))が2000rpmプロパン床磨き仕上げ機械に取り付けられた。試験床は、60日の期間、週5回、オートスクラバーおよび磨き仕上げ機械の2通行に暴露された。
【0073】
加速摩耗テスターに使用された試験土壌の組成
50重量%の「工業試験用ダスト11番」(日本、京都の日本粉体工業技術協会によって供給された)、プラス、50重量%のレシピ1。
【0074】
レシピ−1:
8gのRaven14カーボンブラック粉体(Columbian Chemical2より供給)
1000gのCelite(商標)281(フラックス焼成珪藻土;Celite Corporationにより供給)
【0075】
「工業試験用ダスト11番」は、下記の組成を有する。
【0076】
【表1】

【0077】
工業試験用ダスト11番用のダストの粒子サイズ分布は、下記の通りであった。
【0078】
【表2】

【0079】
加速摩耗テスターに暴露されるためのコーティング適用
試験目的用にフロアポリッシュコーティングを基体に適用するための方法は、「ASTM基準年鑑」、セクション15、第15.04巻、試験手順ASTMD1436(2000)、試験方法Bに記載されている。
【0080】
コーティングの間に約1時間の乾燥時間を備えた仕上げの4つのコーティング
タイルは、処理前に少なくとも24時間、平衡化された。
第1のデータは、いずれかの処理の前の光沢測定に対応する。
【0081】
加速摩耗テスターメンテナンスセッティング/条件
汚れサイクル:フロアスピード=25.4cm/秒(10インチ/秒)
汚れの量=1タイルあたりの汚れ1〜2グラム
タイルサイズ=30.48cm×30.48cm(12インチ×12インチ)
土壌サイクル:
空気圧駆動ローラーピン=128kPa(20psi)
ローラーピンにかかる合計力=9.1kgフォース(30 lb)
ローラーサイクル=12.7cm/秒(5インチ/秒)でローラー下を5通過
スカッフサイクル:
ホイールスピード=1000rpm
フロアスピード=38.1cm/秒(15インチ/秒)
ウェットサイクル:
タイルの表面上のスプリンクル水=25.4cm/秒(10インチ/秒)
クリーンサイクル:
水3.78L(1ガロン)あたり15mL(0.5oz.)のエアケムフロアクリーナーニュートラルクリーナー;25.4cm/秒(10インチ/秒)
磨き仕上げ:
RPM=2000;パッド=3M Gorilla(商標)パッド
フロアスピード=45.7cm/秒(18インチ/秒)
光沢測定:5サイクルごとの最後で、1タイルあたり10測定:平均数が報告された。
磨き仕上げ後に3分の保持、およびクリーニング後に5分の乾燥時間がある。
スカッフホイール組成:鉄コア上にポリウレタンキャスト(デュロメータ硬度90A)。
【0082】
亜鉛改質エマルジョンに基づいたコーティングの配合
本発明のエマルジョンポリマーの配合は、フロアポリッシュ配合物の実施に共通な方法で行われる。使用される成分、およびその割合および添加の方法は、従来技術のエマルジョンポリマーで一般に行われるものと同一である。
【0083】
ポリマー1のための水性フロアポリッシュ配合物1
(添加の順が示される;量は重量部である)
【0084】
【表3】

【0085】
配合定数
ポリマー/ASR/ワックス比率=85/5/10
理論的不揮発性固形分=25.5%
【0086】
ポリマー2のための水性フロアポリッシュ配合物2
(添加の順が示される;量は重量部である)
【0087】
【表4】

【0088】
配合定数
ポリマー/ASR/ワックス比率=85/5/10
理論的不揮発性固形分=25%
【0089】
ポリマー3のための水性フロアポリッシュ配合物3
(添加の順が示される;量は重量部である)
【0090】
【表5】

【0091】
配合定数
ポリマー/ASR/ワックス比率=75/10/15
理論的不揮発性固形分=24.6%
【0092】
ポリマー4のための水性フロアポリッシュ配合物4
(添加の順が示される。量は重量部である)
【0093】
【表6】

【0094】
配合定数
ポリマー/ASR/ワックス比率=82/5/13
理論的不揮発性固形分=25%
【0095】
ポリマー1:ポリマーラテックスは、米国特許第4,517,330号に教示された技術にしたがって、31BA/20.5MMA/20ST/17BMA/11.5MAAのモノマー組成で製造された。ラテックス組成は、ラテックス固形分においてZn(NH3)4(HCO)3)2として添加される2.4%Zn++をさらに含み、かつラテックス固形分においてKOHとして加えられる1.33%Kを含む。最終ラテックス固形分は39%であり、最終pHは8.6であった。
【0096】
ポリマー2:ポリマーラテックスは、米国特許第4,517,330号に教示された技術にしたがって、28BA/27MMA/35STY/10MAAのモノマー組成で製造されたが、ただしKOHを加えなかった。ラテックス組成物は、ラテックス固形分においてZn(NH3)4(HCO)3)2として加えられる2.2%Zn++をさらに含む。実施例2は、配合物1Bに記載されたような試験組成に配合された。最終ラテックス固形分は36.6%であり、最終pHは8.5であった。
【0097】
ポリマー3:ポリマーラテックスは、米国特許第4,517,330号に教示された技術にしたがって、28BA/52MMA/12STY/8MAAのモノマー組成で製造されたが、ただしKOHを加えなかった。ラテックス組成物は、ラテックス固形分においてZn(NH3)4(HCO3)2として加えられる2.1%Zn++をさらに含む。最終ラテックス固形分は38.0%であり、最終pHは9.3であった。
【0098】
ポリマー4:ポリマーは、米国特許第4,517,330号に教示された技術にしたがって準備されたが、ただしKOHを加えなかった。ポリマーラテックスは、35BA/9MMA/40ST/16MAAのモノマー組成で製造された。ラテックス組成物は、ラテックス固形分においてZn(NH3)4(HCO3)2として加えられる2.5%Zn++をさらに含む。最終ラテックス固形分は38.0%であり、最終pHは9.0であった。
【0099】
【表7】

【0100】
【表8】

【0101】
【表9】

【0102】
【表10】

【0103】
加速摩耗テスターを使用した結果に基づいて、配合物のランク順は下記の通りであった。
【0104】
【表11】

【0105】
食料品店の床の結果に基づいて、配合のランク順は下記の通りであった。
【0106】
【表12】

【0107】
加速摩耗テスターは、30サイクル(7.5時間)後、食料品店の床の試験(60日)の結果と同一の順序にフロアポリッシュをランクづける。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】表面に応力を生じさせるための機器の1つの実施形態の概略側面図である。
【図2】サービスアセンブリの実施形態の側面図である。
【図3】クリーニングアセンブリの実施形態の側面図であり、任意の測定アセンブリも含む。
【図4】ドラッギングアセンブリの側面図である。
【符号の説明】
【0109】
1 床タイル
2 トレイ
3 レール、トラック
4 剛性水平サポート部材
201 物品、サービスアセンブリ
204 剛性構造サポート部材
212 エアナイフ
216 ローラー
220 汚れリザーバー
221 レバー
222 ケーブル
223 プーリー
224 汚れ
225 撹拌装置
226 ヒンジ
228 ラバーホイール
229 モータ
231 ノズル
235 真空ヘッド
236 チューブ
237 ポンプ
240 サポート部材
253 アクチュエータ
254 アクチュエータ
255 アクチュエータ
256 アクチュエータ
301 クリーニングアセンブリ
311 磨き仕上げ器
312 スクラバー
315 磨き仕上げパッド
321 ローラー
322 エアナイフ
351 アクチュエータ
352 アクチュエータ
353 アクチュエータ
361 ムーバー
362 光沢計
401 ドラッギングアセンブリ
411 剛性で平らな支持物体
412 ねじ
414 剛性クランプバー
415 試験物質シート
421 吊りアーム
440 サポート部材
455 アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面上に応力を生じさせるための機器であって、前記機器は1以上のサービスアセンブリおよび1以上のクリーニングアセンブリを含み、
(a)前記サービスアセンブリは、汚れを前記表面に適用するための1以上の手段、前記表面をスカッフィングするための1以上の手段、前記表面にわたって試験物質を引きずるための1以上の手段、またはこれらの組み合わせを含み;および
(b)前記クリーニングアセンブリは、1以上のスクラバー、1以上の磨き仕上げ器、またはこれらの組み合わせを含む:
表面上に応力を生じさせるための機器。
【請求項2】
前記表面の品質を測定するための1以上の手段をさらに含む請求項1記載の機器。
【請求項3】
前記サービスアセンブリが、前記表面に汚れを適用するための1以上の手段、および前記表面をスカッフィングするための1以上の手段を含む、請求項1記載の機器。
【請求項4】
前記クリーニングアセンブリが1以上のスクラバーおよび1以上の磨き仕上げ器を含む、請求項1記載の機器。
【請求項5】
前記表面が床張り材である請求項1記載の機器。
【請求項6】
前記表面が、コーティングを備えた基体である請求項1記載の機器。
【請求項7】
前記表面の前記サービスアセンブリへの暴露、および前記表面の前記クリーニングアセンブリへの暴露を独立して制御するための手段をさらに含む、請求項1記載の機器。
【請求項8】
請求項1記載の機器で表面を試験する方法であって、
(i)1回以上、前記サービスアセンブリを使用して、汚れを前記表面に適用するか、前記表面をスカッフィングするか、もしくは前記表面にわたって試験物質を引きずるか、またはこれらの組み合わせである工程;および
(ii)1回以上、前記クリーニングアセンブリを使用して、前記表面をスクラビングするか、もしくは前記表面を磨き仕上げするか、またはこれらの組み合わせである工程:を含む方法。
【請求項9】
(i)1回以上、前記サービスアセンブリを使用して、汚れを前記表面に適用し、かつ前記表面をスカッフィングする工程;および
(ii)1回以上、前記クリーニングアセンブリを使用して、前記表面をスクラビングし、かつ前記表面を磨き仕上げする工程:を含む請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記工程(a)および(b)の前に前記表面の品質を測定する工程;並びに前記工程(a)および(b)の後に前記表面の品質を測定する工程:をさらに含む請求項8記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−333737(P2007−333737A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−147806(P2007−147806)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(590002035)ローム アンド ハース カンパニー (524)
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
【Fターム(参考)】