説明

被制御装置、被制御方法、制御装置、及び、制御システム

【課題】制御装置とメモリとの間でデータを迅速に伝送することが可能な被制御装置を提供すること。
【解決手段】被制御装置100は、外部端子101と、メモリ102と、外部端子を経由した制御信号に基づいてメモリを制御する処理装置103と、処理装置を経由して外部端子とメモリとを接続する第1の伝送経路、及び、処理装置を迂回して外部端子とメモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスBUと、第1の伝送経路を構成するバスBUに、第1の方式に従って外部端子から処理装置へ制御信号を伝送させる第1の伝送状態と、第2の伝送経路を構成するバスに、第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って外部端子とメモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替部104と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置から入力された制御信号によって制御される被制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
制御装置(外部装置)から入力された制御信号によって制御される被制御装置が知られている。この種の被制御装置の一つとして、特許文献1に記載の被制御装置(拡張ユニット)は、外部端子と、外部端子と接続されたバスインタフェースと、データを記憶するメモリと、外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいてメモリを制御する処理装置と、を備える。メモリ及び処理装置のそれぞれと、バスインタフェースと、は接続されている。
【0003】
この被制御装置は、処理装置を経由させてメモリと外部端子とを接続する第1の接続状態と、処理装置を経由することなくメモリと外部端子とを直接に接続する第2の接続状態と、に接続状態を切り替える。これにより、被制御装置は、接続状態を第2の接続状態に切り替えることにより、処理装置を経由することなく、制御装置とメモリとの間でデータを伝送することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−338687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、IC(Inter−Integrated Circuit)方式が知られている。IC方式は、信号線の数が比較的少ないため端子を小さくすることができる。従って、外部端子とバスインタフェースとを接続するためのバスとして、IC方式に従って制御信号を伝送可能に構成されたバスが用いられることが多い。
【0006】
例えば、光信号を受信する光トランシーバにおいては、制御信号を伝送するためのバスとして、IC方式に従って制御信号を伝送可能に構成されたバスを用いることが規格(例えば、XFP(10(X) Gigabit Small Form Factor Pluggable))によって定められている。
【0007】
また、SPI(Serial Peripheral Interface)方式が知られている。SPI方式に従った場合のデータの伝送速度は、IC方式に従った場合のデータの伝送速度よりも大きい。例えば、IC方式に従った場合のデータの伝送速度は、約400kbpsであり、SPI方式に従った場合のデータの伝送速度は、約10Mbpsである。このため、例えば、処理装置とメモリとを接続するバスとして、SPI方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスが用いられることが多い。
【0008】
ここで、外部端子とバスインタフェースとを接続するためのバスとして、IC方式に従って制御信号を伝送可能に構成されたバスを用いるとともに、処理装置とメモリとを接続するためのバスとして、SPI方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスを用いるように、上記被制御装置を構成した場合を想定する。
【0009】
この場合、外部端子とバスインタフェースとを接続するためのバスとして、IC方式に従って制御信号を伝送可能に構成されたバスが用いられるので、接続状態が第2の接続状態に切り替えられた場合、外部端子とメモリとの間でデータを伝送できない。
【0010】
また、接続状態が第1の接続状態に切り替えられた場合、外部端子とバスインタフェースとの間の伝送速度が、外部端子とメモリとの間の伝送速度の上限となる。更に、処理装置が、IC方式に従ったデータを、SPI方式に従ったデータに変換する処理を行うために遅延時間も要する。
【0011】
従って、上記被制御装置においては、制御装置とメモリとの間でデータを伝送するために要する時間が過度に長くなるという問題があった。その結果、例えば、制御装置から入力されたデータをメモリに記憶させる(書き込む)ために要する時間が過度に長くなってしまう。
【0012】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「制御装置とメモリとの間でデータを伝送するために要する時間が過度に長くなること」を解決することが可能な被制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である被制御装置は、
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
上記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて上記メモリを制御する処理装置と、
上記処理装置を経由して上記外部端子と上記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
上記第1の伝送経路を構成するバスに、第1の方式に従って上記外部端子から上記処理装置へ上記制御信号を伝送させ、且つ、当該第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、上記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替手段と、
を備える。
【0014】
また、本発明の他の形態である被制御方法は、
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
上記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて上記メモリを制御する処理装置と、
上記処理装置を経由して上記外部端子と上記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
を備える被制御装置に適用され、
上記第1の伝送経路を構成するバスに、第1の方式に従って上記外部端子から上記処理装置へ上記制御信号を伝送させ、且つ、当該第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、上記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える、方法である。
【0015】
また、本発明の他の形態である制御装置は、
被制御装置が備える外部端子と接続可能に構成されるとともに、
上記被制御装置が備える処理装置にメモリを制御させるための制御信号を、第1の方式に従って、上記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する制御信号出力手段と、
上記被制御装置が備える上記メモリとの間で直接にデータを授受するための指示信号を、上記第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って、上記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する指示信号出力手段と、
を備える。
【0016】
また、本発明の他の形態である制御システムは、制御装置と被制御装置とを含むシステムである。
更に、上記被制御装置は、
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
上記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて上記メモリを制御する処理装置と、
上記処理装置を経由して上記外部端子と上記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
を備える。
【0017】
加えて、上記制御装置は、
上記被制御装置が備える上記外部端子と接続可能に構成されるとともに、
上記被制御装置が備える上記処理装置に上記メモリを制御させるための制御信号を、第1の方式に従って、上記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する制御信号出力手段と、
上記被制御装置が備える上記メモリとの間で直接にデータを授受するための指示信号を、上記第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って、上記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する指示信号出力手段と、
を備える。
【0018】
更に、上記被制御装置は、
上記第1の伝送経路を構成するバスに、上記第1の方式に従って上記外部端子から上記処理装置へ上記制御信号を伝送させ、且つ、上記第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、上記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替手段を備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以上のように構成されることにより、制御装置とメモリとの間でデータを迅速に伝送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態に係る制御システムの、被制御装置が第1の伝送状態に設定された場合における概略構成を表す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る制御システムの作動の概要を示したフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態に係る制御システムの、被制御装置が第2の伝送状態に設定された場合における概略構成を表す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る制御システムの作動の概要を示したフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る被制御装置の概略構成を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る、被制御装置、被制御方法、制御装置、及び、制御システム、の各実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。
【0022】
<第1実施形態>
(構成)
図1に示したように、第1実施形態に係る制御システム1は、被制御装置10と、制御装置(外部装置)30と、を含む。本例では、被制御装置10は、光信号を受信する光トランシーバである。なお、被制御装置10は、光トランシーバ以外の装置であってもよい。また、本例では、制御装置30は、パーソナルコンピュータである。なお、制御装置30は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等であってもよい。
【0023】
被制御装置10は、外部端子11と、メモリ12と、DAC(Digital−to−Analog Converter)13と、ADC(Analog−to−Digital Converter)14と、処理装置15と、第1のスイッチ(切替手段の一部)16と、第2のスイッチ(切替手段の一部)17と、共用バス21と、第1のバス22と、第2のバス23と、第3のバス24と、第4のバス25と、切替信号線26と、を備える。
【0024】
制御装置30は、制御信号出力部(制御信号出力手段)31と、指示信号出力部(指示信号出力手段)32と、スイッチ33と、切替信号出力部(切替信号出力手段)34と、出力信号線41と、切替信号線42と、を備える。
【0025】
先ず、被制御装置10の各部について詳細に説明する。
外部端子11は、制御装置30の出力信号線41及び切替信号線42が接続可能に構成されている。
メモリ12は、処理装置15により出力された指示信号、及び、制御装置30により出力された指示信号を受け付ける。指示信号は、書込指示信号、又は、読出指示信号等である。書込指示信号は、データをメモリ12に記憶させる(書き込む)旨を指示する信号である。読出指示信号は、メモリ12に記憶されているデータを読み出す旨を指示する信号である。
【0026】
メモリ12は、書込指示信号を受け付けた場合、受け付けた書込指示信号に基づいて、データを記憶する。また、メモリ12は、読出指示信号を受け付けた場合、受け付けた読出指示信号に基づいて、記憶しているデータを出力する(読み出す)。
本例では、メモリ12は、不揮発性メモリである。
【0027】
DAC13は、デジタル信号をアナログ信号に変換する変換器である。
ADC14は、アナログ信号をデジタル信号に変換する変換器である。
【0028】
処理装置15は、制御装置30により出力され且つ外部端子11を経由した制御信号を受け付ける。制御信号は、処理装置15に、メモリ12、DAC13、及び、ADC14のそれぞれを制御させるための信号である。処理装置15は、受け付けた制御信号に基づいて指示信号を生成し、生成された指示信号を、メモリ12、DAC13、及び、ADC14のいずれかへ出力する。
本例では、処理装置15は、中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)である。
【0029】
共用バス21は、第1の方式及び第2の方式の任意の1つに従ってデータを伝送可能に構成されたバスである。即ち、共用バス21は、第1の方式に従ってデータを伝送可能であるとともに、第2の方式に従ってデータを伝送可能である。第2の方式は、第1の方式よりも高速に(大きな転送速度にて)データを伝送可能な方式である。
【0030】
本例では、第1の方式は、IC(Inter−Integrated Circuit)方式である。また、第2の方式は、SPI(Serial Peripheral Interface)方式である。
【0031】
共用バス21は、一方の端部が外部端子11に接続され、且つ、他方の端部が第1のスイッチ16に接続されている。
【0032】
第1のバス22は、第1の方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスである。第1のバス22は、一方の端部が第1のスイッチ16に接続され、且つ、他方の端部が処理装置15に接続されている。なお、第1のバス22の、第1のスイッチ16に接続された端部は、後述するように、第1のスイッチ16を介して、共用バス21の、外部端子11に接続されていない端部に接続可能に構成されている。
【0033】
第2のバス23は、第2の方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスである。第2のバス23は、一方の端部が第1のスイッチ16に接続され、且つ、他方の端部が第2のスイッチ17に接続されている。
【0034】
なお、第2のバス23の、第1のスイッチ16に接続された端部は、後述するように、第1のスイッチ16を介して、共用バス21の、外部端子11に接続されていない端部に接続可能に構成されている。同様に、第2のバス23の、第2のスイッチ17に接続された端部は、後述するように、第2のスイッチ17を介して、第3のバス24の、メモリ12に接続されていない端部に接続可能に構成されている。
【0035】
第3のバス24は、第2の方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスである。第3のバス24の一方の端部は、メモリ12、DAC13、及び、ADC14のそれぞれに接続されている。即ち、第3のバス24の一方の端部は、枝分かれしている。更に、第3のバス24の他方の端部は、第2のスイッチ17に接続されている。
【0036】
なお、第3のバス24の、第2のスイッチ17に接続された端部は、後述するように、第2のスイッチ17を介して、第2のバス23、又は、第4のバス25の端部に接続可能に構成されている。
【0037】
第4のバス25は、第2の方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスである。第4のバス25は、一方の端部が第2のスイッチ17に接続され、且つ、他方の端部が処理装置15に接続されている。なお、第4のバス25の、第2のスイッチ17に接続された端部は、後述するように、第2のスイッチ17を介して、第3のバス24の、メモリ12に接続されていない端部に接続可能に構成されている。
【0038】
切替信号線26は、切替信号を伝送する。切替信号線26の一方の端部は、外部端子11に接続されている。切替信号線26の他方の端部は、第1のスイッチ16及び第2のスイッチ17のそれぞれに接続されている。
【0039】
第1のスイッチ16は、第1の接続状態と、第2の接続状態と、に接続状態が切り替わる。第1の接続状態は、共用バス21と第1のバス22とを接続し且つ共用バス21と第2のバス23とを遮断した接続状態である。第2の接続状態は、共用バス21と第1のバス22とを遮断し且つ共用バス21と第2のバス23とを接続した接続状態である。
【0040】
第1のスイッチ16は、切替信号線26を介して切替信号を受け付ける。切替信号は、第1の切替信号、及び、第2の切替信号のいずれか一方である。第1のスイッチ16は、受け付けた切替信号が第1の切替信号である場合、接続状態を第2の接続状態から第1の接続状態へ切り替える(接続状態を第1の接続状態に設定する)。一方、第1のスイッチ16は、受け付けた切替信号が第2の切替信号である場合、接続状態を第1の接続状態から第2の接続状態へ切り替える(接続状態を第2の接続状態に設定する)。
【0041】
第2のスイッチ17は、第1の接続状態と、第2の接続状態と、に接続状態が切り替わる。第1の接続状態は、第3のバス24と第4のバス25とを接続し且つ第3のバス24と第2のバス23とを遮断した接続状態である。第2の接続状態は、第3のバス24と第4のバス25とを遮断し且つ第3のバス24と第2のバス23とを接続した接続状態である。
【0042】
第2のスイッチ17は、切替信号線26を介して切替信号を受け付ける。第2のスイッチ17は、受け付けた切替信号が第1の切替信号である場合、接続状態を第2の接続状態から第1の接続状態へ切り替える(接続状態を第1の接続状態に設定する)。一方、第2のスイッチ17は、受け付けた切替信号が第2の切替信号である場合、接続状態を第1の接続状態から第2の接続状態へ切り替える(接続状態を第2の接続状態に設定する)。
【0043】
なお、共用バス21、第1のバス22、第4のバス25、及び、第3のバス24は、処理装置15を経由して外部端子11とメモリ12とを接続する第1の伝送経路を構成している。また、共用バス21、第2のバス23、及び、第3のバス24は、処理装置15を迂回して外部端子11とメモリ12とを直接に接続する第2の伝送経路を構成している。
【0044】
このような構成により、被制御装置10は、第1の切替信号が入力された場合に、第1のスイッチ16を第1の接続状態に切り替えるとともに、第2のスイッチ17を第1の接続状態に切り替えることにより、伝送状態を第1の伝送状態に切り替える。
【0045】
第1の伝送状態は、第1の伝送経路を構成するバスに、第1の方式に従って外部端子11から処理装置15へ制御信号を伝送させ、且つ、第2の方式に従って処理装置15とメモリ12との間でデータを伝送させる伝送状態である。
【0046】
一方、被制御装置10は、第2の切替信号が入力された場合に、第1のスイッチ16を第2の接続状態に切り替えるとともに、第2のスイッチ17を第2の接続状態に切り替えることにより、伝送状態を第2の伝送状態に切り替える。
【0047】
第2の伝送状態は、第2の伝送経路を構成するバスに、第2の方式に従って外部端子11とメモリ12との間で直接にデータを伝送させる伝送状態である。
【0048】
次に、制御装置30の各部について詳細に説明する。
本例では、制御信号出力部31とスイッチ33とは、第1の方式に従って、データを伝送可能に構成されたバスにより接続されている。制御信号出力部31は、制御信号を、第1の方式に従って、スイッチ33へ出力する。本例では、制御信号出力部31は、後述する切替信号出力部34が第1の切替信号を出力している場合に、制御信号を出力する。
【0049】
本例では、指示信号出力部32とスイッチ33とは、第2の方式に従って、データを伝送可能に構成されたバスにより接続されている。指示信号出力部32は、指示信号を、第2の方式に従って、スイッチ33へ出力する。本例では、指示信号出力部32は、後述する切替信号出力部34が第2の切替信号を出力している場合に、指示信号を出力する。
【0050】
スイッチ33は、第1の接続状態と、第2の接続状態と、に接続状態が切り替わる。第1の接続状態は、制御信号出力部31と出力信号線41とを接続し且つ指示信号出力部32と出力信号線41とを遮断した接続状態である。第2の接続状態は、制御信号出力部31と出力信号線41とを遮断し且つ指示信号出力部32と出力信号線41とを接続した接続状態である。
【0051】
スイッチ33は、切替信号線42を介して切替信号を受け付ける。スイッチ33は、受け付けた切替信号が第1の切替信号である場合、接続状態を第2の接続状態から第1の接続状態へ切り替える(接続状態を第1の接続状態に設定する)。一方、スイッチ33は、受け付けた切替信号が第2の切替信号である場合、接続状態を第1の接続状態から第2の接続状態へ切り替える(接続状態を第2の接続状態に設定する)。
【0052】
切替信号出力部34は、第1の切替信号及び第2の切替信号のいずれか一方を切替信号線42へ出力する。
【0053】
出力信号線41は、第1の方式及び第2の方式の任意の1つに従ってデータを伝送可能に構成された信号線である。出力信号線41は、一方の端部がスイッチ33に接続され、且つ、他方の端部が外部端子11に接続可能に構成されている。
【0054】
このような構成により、制御装置30は、スイッチ33が第1の接続状態に設定されている場合において、制御信号出力部31により出力された制御信号を、第1の方式に従って、外部端子11を介して被制御装置10へ出力する。また、制御装置30は、スイッチ33が第2の接続状態に設定されている場合において、指示信号出力部32により出力された指示信号を、第2の方式に従って、外部端子11を介して被制御装置10へ出力する。
【0055】
切替信号線42は、切替信号出力部34により出力された切替信号を伝送する。切替信号線42の一方の端部は、切替信号出力部34に接続されている。切替信号線42の他方の端部は、スイッチ33及び外部端子11のそれぞれに接続されている。
【0056】
(作動)
次に、上述した制御システム1の作動について、図2乃至図4を参照しながら説明する。
いま、被制御装置10を製造する際に、メモリ12にデータを記憶させる工程を実行する場合を想定する。
【0057】
この場合、先ず、制御装置30の出力信号線41及び切替信号線42が、被制御装置10の外部端子11に接続される。更に、制御装置30の切替信号出力部34は、第2の切替信号を切替信号線42へ出力する(図2のステップS11)。
【0058】
これにより、図3に示したように、制御装置30のスイッチ33は、接続状態が第1の接続状態から第2の接続状態へ切り替わる。更に、被制御装置10の第1のスイッチ16も、接続状態が第1の接続状態から第2の接続状態へ切り替わる。加えて、被制御装置10の第2のスイッチ17も、接続状態が第1の接続状態から第2の接続状態へ切り替わる。
【0059】
このようにして、被制御装置10の伝送状態は、第1の伝送状態から第2の伝送状態に切り替わる(図2のステップS12)。即ち、被制御装置10は、第2の方式に従って外部端子11とメモリ12との間で直接にデータを伝送可能となる。
また、制御装置30は、指示信号出力部32から出力した指示信号を第2の方式に従って被制御装置10へ出力可能となる。
【0060】
そして、制御装置30の指示信号出力部32は、指示信号としての書込指示信号を、第2の方式に従って、出力信号線41へ出力する(図2のステップS13)。本例では、書込指示信号は、メモリ12に記憶させるためのデータを含む。
【0061】
制御装置30により出力された書込指示信号は、外部端子11を介して被制御装置10に入力される。被制御装置10は、書込指示信号を、第2の方式に従って、共用バス21、第2のバス23、及び、第3のバス24を経由してメモリ12へ伝送する。即ち、被制御装置10は、書込指示信号を、処理装置15を経由することなく(即ち、迂回して)、外部端子11からメモリ12へ伝送する。
【0062】
これにより、メモリ12は、書込指示信号を受け付ける。そして、メモリ12は、受け付けた書込指示信号に基づいて、書込指示信号に含まれるデータを記憶する(図2のステップS14)。
【0063】
その後、制御装置30が、被制御装置10のメモリ12に記憶されているデータを読み出す場合を想定する。
【0064】
この場合、先ず、制御装置30の出力信号線41及び切替信号線42が、被制御装置10の外部端子11に接続される。更に、制御装置30の切替信号出力部34は、第1の切替信号を切替信号線42へ出力する(図4のステップS21)。
【0065】
これにより、図1に示したように、制御装置30のスイッチ33は、接続状態が第2の接続状態から第1の接続状態へ切り替わる。更に、被制御装置10の第1のスイッチ16も、接続状態が第2の接続状態から第1の接続状態へ切り替わる。加えて、被制御装置10の第2のスイッチ17も、接続状態が第2の接続状態から第1の接続状態へ切り替わる。
【0066】
このようにして、被制御装置10の伝送状態は、第2の伝送状態から第1の伝送状態に切り替わる(図4のステップS22)。即ち、被制御装置10は、第1の方式に従って外部端子11から処理装置15へ制御信号を伝送可能となり、且つ、第2の方式に従って処理装置15とメモリ12との間でデータを伝送可能となる。
また、制御装置30は、制御信号出力部31から出力した制御信号を第1の方式に従って被制御装置10へ出力可能となる。
【0067】
そして、制御装置30の制御信号出力部31は、制御信号を、第1の方式に従って、出力信号線41へ出力する(図4のステップS23)。本例では、制御信号は、処理装置15に、メモリ12に記憶されているデータを読み出すようにメモリ12を制御させるための信号である。
【0068】
制御装置30により出力された制御信号は、外部端子11を介して被制御装置10に入力される。被制御装置10は、制御信号を、第1の方式に従って、共用バス21、及び、第1のバス22を経由して処理装置15へ伝送する。
【0069】
これにより、処理装置15は、読出指示信号を生成し、生成した読出指示信号を第4のバス25へ出力する(図4のステップS24)。これにより、被制御装置10は、読出指示信号を、第2の方式に従って、第4のバス25、及び、第3のバス24を経由してメモリ12へ伝送する。
【0070】
これにより、メモリ12は、読出指示信号を受け付ける。そして、メモリ12は、受け付けた読出指示信号に基づいて、記憶しているデータを読み出す。次いで、メモリ12は、読み出したデータを第3のバス24へ出力する。
【0071】
これにより、被制御装置10は、読み出されたデータを、第2の方式に従って、第3のバス24、及び、第4のバス25を経由して処理装置15へ伝送する。更に、処理装置15は、受け付けたデータを、第1の方式に従って、第1のバス22、及び、共用バス21を経由して外部端子11へ伝送し、伝送したデータを外部端子11を介して制御装置30へ出力する。
【0072】
このようにして、制御装置30は、メモリ12に記憶されているデータを取得する。即ち、制御装置30は、メモリ12に記憶されているデータを読み出す(図4のステップS25)。
【0073】
以上、説明したように、本発明の第1実施形態に係る制御システム1によれば、伝送状態を第2の伝送状態に切り替えることにより、第2の方式に従って、外部端子11とメモリ12との間でデータを伝送することができる。従って、外部端子11の数を増やすことなく、外部端子11とメモリ12との間でデータを迅速に伝送することができる。この結果、制御装置30から入力されたデータをメモリ12に迅速に記憶させる(書き込む)ことができる。
【0074】
ところで、光トランシーバにおいて、レーザ光の出力を制御するためには比較的多くの制御パラメータをメモリに予め記憶させておく必要がある。従って、被制御装置が、データの伝送経路の少なくとも一部において、第1の方式に従ってデータを伝送しなければならないように構成されている場合には、光トランシーバを製造する際に、光トランシーバが備えるメモリにデータを記憶させる工程の実行に要する時間が比較的長くなってしまう。
【0075】
これに対し、第1実施形態に係る被制御装置10によれば、光トランシーバを製造するために要する時間を短縮することができる。
【0076】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る被制御装置について図5を参照しながら説明する。
第2実施形態に係る被制御装置100は、
外部端子101と、
データを記憶するメモリ102と、
外部端子101を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいてメモリ102を制御する処理装置103と、
処理装置103を経由して外部端子101とメモリ102とを接続する第1の伝送経路、及び、処理装置103を迂回して外部端子101とメモリ102とを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスBUと、
上記第1の伝送経路を構成するバスBUに、第1の方式に従って外部端子101から処理装置103へ上記制御信号を伝送させ、且つ、当該第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って処理装置103とメモリ102との間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、上記第2の伝送経路を構成するバスBUに、当該第2の方式に従って外部端子101とメモリ102との間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替部(切替手段)104と、
を備える。
【0077】
これによれば、伝送状態を第2の伝送状態に切り替えることにより、第2の方式に従って、外部端子101とメモリ102との間でデータを伝送することができる。従って、外部端子101の数を増やすことなく、外部端子101とメモリ102との間でデータを迅速に伝送することができる。この結果、例えば、制御装置から入力されたデータをメモリ102に迅速に記憶させる(書き込む)ことができる。
【0078】
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0079】
例えば、制御装置30は、1つの装置により構成されていたが、複数の装置により構成されていてもよい。例えば、制御装置30は、制御信号出力部31、指示信号出力部32、及び、切替信号出力部34を備える第1の装置と、スイッチ33、及び、出力信号線41を備える第2の装置と、により構成されていてもよい。
【0080】
なお、上記各実施形態において制御装置30の各機能は、回路等のハードウェアにより実現されていた。ところで、制御装置30は、処理装置と、プログラム(ソフトウェア)を記憶する記憶装置と、を備えるとともに、処理装置がそのプログラムを実行することにより、各機能を実現するように構成されていてもよい。この場合、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0081】
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
【0082】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載され得るが、以下には限られない。
【0083】
(付記1)
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
前記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて前記メモリを制御する処理装置と、
前記処理装置を経由して前記外部端子と前記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
前記第1の伝送経路を構成するバスに、第1の方式に従って前記外部端子から前記処理装置へ前記制御信号を伝送させ、且つ、当該第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、前記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替手段と、
を備える被制御装置。
【0084】
これによれば、伝送状態を第2の伝送状態に切り替えることにより、第2の方式に従って、外部端子とメモリとの間でデータを伝送することができる。従って、外部端子の数を増やすことなく、外部端子とメモリとの間でデータを迅速に伝送することができる。この結果、例えば、制御装置から入力されたデータをメモリに迅速に記憶させる(書き込む)ことができる。
【0085】
(付記2)
付記1に記載の被制御装置であって、
前記複数のバスは、
前記第1の伝送経路の一部、及び、前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記外部端子に接続され、且つ、前記第1の方式及び前記第2の方式の任意の1つに従ってデータを伝送可能に構成されたバスである共用バスと、
前記第1の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記共用バスの、前記外部端子に接続されていない端部に接続可能に構成され、且つ、他方の端部が前記処理装置に接続された第1のバスと、
前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記共用バスの、前記外部端子に接続されていない端部に接続可能に構成された第2のバスと、
を含み、
前記切替手段は、
前記共用バスと前記第1のバスとを接続し且つ当該共用バスと前記第2のバスとを遮断した第1の接続状態と、当該共用バスと当該第1のバスとを遮断し且つ当該共用バスと当該第2のバスとを接続した第2の接続状態と、に接続状態が切り替わる第1のスイッチを含む被制御装置。
【0086】
(付記3)
付記2に記載の被制御装置であって、
前記複数のバスは、
前記第1の伝送経路の一部、及び、前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記メモリに接続され、且つ、前記第2の方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスである第3のバスと、
前記第1の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記第3のバスの、前記メモリに接続されていない端部に接続可能に構成され、且つ、他方の端部が前記処理装置に接続された第4のバスと、
を含み、
前記第2のバスは、前記共用バスに接続されていない端部が、前記第3のバスの、前記メモリに接続されていない端部に接続可能に構成され、
前記切替手段は、
前記第3のバスと前記第4のバスとを接続し且つ当該第3のバスと前記第2のバスとを遮断した第1の接続状態と、当該第3のバスと当該第4のバスとを遮断し且つ当該第3のバスと当該第2のバスとを接続した第2の接続状態と、に接続状態が切り替わる第2のスイッチを含む被制御装置。
【0087】
(付記4)
付記3に記載の被制御装置であって、
前記切替手段は、
前記被制御装置に第1の切替信号が入力された場合に、前記第1のスイッチを前記第1の接続状態に切り替えるとともに、前記第2のスイッチを前記第1の接続状態に切り替えることにより前記伝送状態を前記第1の伝送状態に切り替え、一方、当該被制御装置に第2の切替信号が入力された場合に、前記第1のスイッチを前記第2の接続状態に切り替えるとともに、前記第2のスイッチを前記第2の接続状態に切り替えることにより前記伝送状態を前記第2の伝送状態に切り替えるように構成された被制御装置。
【0088】
(付記5)
付記1乃至付記4のいずれか一項に記載の被制御装置であって、
前記第1の方式は、IC(Inter−Integrated Circuit)方式であり、
前記第2の方式は、SPI(Serial Peripheral Interface)方式である被制御装置。
【0089】
(付記6)
付記1乃至付記5のいずれか一項に記載の被制御装置であって、
前記被制御装置は、光信号を受信する光トランシーバである被制御装置。
【0090】
ところで、光トランシーバにおいて、レーザ光の出力を制御するためには比較的多くの制御パラメータをメモリに予め記憶させておく必要がある。そのため、光トランシーバを製造する際に、光トランシーバが備えるメモリにデータを記憶させる工程の実行に要する時間が比較的長いという問題があった。従って、上記構成のように、本発明に係る被制御装置を光トランシーバに適用することにより、光トランシーバを製造するために要する時間を短縮することができる。
【0091】
(付記7)
付記1乃至付記6のいずれか一項に記載の被制御装置であって、
前記メモリは、不揮発性メモリである被制御装置。
【0092】
(付記8)
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
前記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて前記メモリを制御する処理装置と、
前記処理装置を経由して前記外部端子と前記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
を備える被制御装置に適用され、
前記第1の伝送経路を構成するバスに、第1の方式に従って前記外部端子から前記処理装置へ前記制御信号を伝送させ、且つ、当該第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、前記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える、被制御方法。
【0093】
(付記9)
付記8に記載の被制御方法であって、
前記複数のバスは、
前記第1の伝送経路の一部、及び、前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記外部端子に接続され、且つ、前記第1の方式及び前記第2の方式の任意の1つに従ってデータを伝送可能に構成されたバスである共用バスと、
前記第1の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記共用バスの、前記外部端子に接続されていない端部に接続可能に構成され、且つ、他方の端部が前記処理装置に接続された第1のバスと、
前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記共用バスの、前記外部端子に接続されていない端部に接続可能に構成された第2のバスと、
を含み、
第1のスイッチが、前記共用バスと前記第1のバスとを接続し且つ当該共用バスと前記第2のバスとを遮断した第1の接続状態と、当該共用バスと当該第1のバスとを遮断し且つ当該共用バスと当該第2のバスとを接続した第2の接続状態と、に接続状態を切り替える、被制御方法。
【0094】
(付記10)
付記9に記載の被制御方法であって、
前記複数のバスは、
前記第1の伝送経路の一部、及び、前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記メモリに接続され、且つ、前記第2の方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスである第3のバスと、
前記第1の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記第3のバスの、前記メモリに接続されていない端部に接続可能に構成され、且つ、他方の端部が前記処理装置に接続された第4のバスと、
を含み、
前記第2のバスは、前記共用バスに接続されていない端部が、前記第3のバスの、前記メモリに接続されていない端部に接続可能に構成され、
第2のスイッチが、前記第3のバスと前記第4のバスとを接続し且つ当該第3のバスと前記第2のバスとを遮断した第1の接続状態と、当該第3のバスと当該第4のバスとを遮断し且つ当該第3のバスと当該第2のバスとを接続した第2の接続状態と、に接続状態を切り替える、被制御方法。
【0095】
(付記11)
被制御装置が備える外部端子と接続可能に構成されるとともに、
前記被制御装置が備える処理装置にメモリを制御させるための制御信号を、第1の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する制御信号出力手段と、
前記被制御装置が備える前記メモリとの間で直接にデータを授受するための指示信号を、前記第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する指示信号出力手段と、
を備える制御装置。
【0096】
(付記12)
付記11に記載の制御装置であって、
第1の切替信号及び第2の切替信号のいずれか一方を出力する切替信号出力手段を備え、
前記制御信号出力手段は、前記第1の切替信号が出力される場合に前記制御信号を出力するように構成され、
前記指示信号出力手段は、前記第2の切替信号が出力される場合に前記指示信号を出力するように構成された制御装置。
【0097】
(付記13)
制御装置と被制御装置とを含む制御システムであって、
前記被制御装置は、
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
前記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて前記メモリを制御する処理装置と、
前記処理装置を経由して前記外部端子と前記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
を備え、
前記制御装置は、
前記被制御装置が備える前記外部端子と接続可能に構成されるとともに、
前記被制御装置が備える前記処理装置に前記メモリを制御させるための制御信号を、第1の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する制御信号出力手段と、
前記被制御装置が備える前記メモリとの間で直接にデータを授受するための指示信号を、前記第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する指示信号出力手段と、
を備え、
前記被制御装置は、更に、
前記第1の伝送経路を構成するバスに、前記第1の方式に従って前記外部端子から前記処理装置へ前記制御信号を伝送させ、且つ、前記第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、前記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替手段を備える制御システム。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、制御装置から入力された制御信号によって制御される被制御装置、及び、光信号を受信する光トランシーバ等に適用可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 制御システム
10 被制御装置
11 外部端子
12 メモリ
13 DAC
14 ADC
15 処理装置
16 第1のスイッチ
17 第2のスイッチ
21 共用バス
22 第1のバス
23 第2のバス
24 第3のバス
25 第4のバス
26 切替信号線
30 制御装置
31 制御信号出力部
32 指示信号出力部
33 スイッチ
34 切替信号出力部
41 出力信号線
42 切替信号線
100 被制御装置
101 外部端子
102 メモリ
103 処理装置
104 切替部
BU バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
前記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて前記メモリを制御する処理装置と、
前記処理装置を経由して前記外部端子と前記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
前記第1の伝送経路を構成するバスに、第1の方式に従って前記外部端子から前記処理装置へ前記制御信号を伝送させ、且つ、当該第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、前記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替手段と、
を備える被制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の被制御装置であって、
前記複数のバスは、
前記第1の伝送経路の一部、及び、前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記外部端子に接続され、且つ、前記第1の方式及び前記第2の方式の任意の1つに従ってデータを伝送可能に構成されたバスである共用バスと、
前記第1の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記共用バスの、前記外部端子に接続されていない端部に接続可能に構成され、且つ、他方の端部が前記処理装置に接続された第1のバスと、
前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記共用バスの、前記外部端子に接続されていない端部に接続可能に構成された第2のバスと、
を含み、
前記切替手段は、
前記共用バスと前記第1のバスとを接続し且つ当該共用バスと前記第2のバスとを遮断した第1の接続状態と、当該共用バスと当該第1のバスとを遮断し且つ当該共用バスと当該第2のバスとを接続した第2の接続状態と、に接続状態が切り替わる第1のスイッチを含む被制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の被制御装置であって、
前記複数のバスは、
前記第1の伝送経路の一部、及び、前記第2の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記メモリに接続され、且つ、前記第2の方式に従ってデータを伝送可能に構成されたバスである第3のバスと、
前記第1の伝送経路の一部を構成するバスであり、且つ、一方の端部が前記第3のバスの、前記メモリに接続されていない端部に接続可能に構成され、且つ、他方の端部が前記処理装置に接続された第4のバスと、
を含み、
前記第2のバスは、前記共用バスに接続されていない端部が、前記第3のバスの、前記メモリに接続されていない端部に接続可能に構成され、
前記切替手段は、
前記第3のバスと前記第4のバスとを接続し且つ当該第3のバスと前記第2のバスとを遮断した第1の接続状態と、当該第3のバスと当該第4のバスとを遮断し且つ当該第3のバスと当該第2のバスとを接続した第2の接続状態と、に接続状態が切り替わる第2のスイッチを含む被制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の被制御装置であって、
前記切替手段は、
前記被制御装置に第1の切替信号が入力された場合に、前記第1のスイッチを前記第1の接続状態に切り替えるとともに、前記第2のスイッチを前記第1の接続状態に切り替えることにより前記伝送状態を前記第1の伝送状態に切り替え、一方、当該被制御装置に第2の切替信号が入力された場合に、前記第1のスイッチを前記第2の接続状態に切り替えるとともに、前記第2のスイッチを前記第2の接続状態に切り替えることにより前記伝送状態を前記第2の伝送状態に切り替えるように構成された被制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の被制御装置であって、
前記第1の方式は、IC(Inter−Integrated Circuit)方式であり、
前記第2の方式は、SPI(Serial Peripheral Interface)方式である被制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の被制御装置であって、
前記被制御装置は、光信号を受信する光トランシーバである被制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の被制御装置であって、
前記メモリは、不揮発性メモリである被制御装置。
【請求項8】
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
前記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて前記メモリを制御する処理装置と、
前記処理装置を経由して前記外部端子と前記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
を備える被制御装置に適用され、
前記第1の伝送経路を構成するバスに、第1の方式に従って前記外部端子から前記処理装置へ前記制御信号を伝送させ、且つ、当該第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、前記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える、被制御方法。
【請求項9】
被制御装置が備える外部端子と接続可能に構成されるとともに、
前記被制御装置が備える処理装置にメモリを制御させるための制御信号を、第1の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する制御信号出力手段と、
前記被制御装置が備える前記メモリとの間で直接にデータを授受するための指示信号を、前記第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する指示信号出力手段と、
を備える制御装置。
【請求項10】
制御装置と被制御装置とを含む制御システムであって、
前記被制御装置は、
外部端子と、
データを記憶するメモリと、
前記外部端子を経由した制御信号を受け付け、当該受け付けた制御信号に基づいて前記メモリを制御する処理装置と、
前記処理装置を経由して前記外部端子と前記メモリとを接続する第1の伝送経路、及び、当該処理装置を迂回して当該外部端子と当該メモリとを直接に接続する第2の伝送経路のそれぞれを構成する複数のバスと、
を備え、
前記制御装置は、
前記被制御装置が備える前記外部端子と接続可能に構成されるとともに、
前記被制御装置が備える前記処理装置に前記メモリを制御させるための制御信号を、第1の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する制御信号出力手段と、
前記被制御装置が備える前記メモリとの間で直接にデータを授受するための指示信号を、前記第1の方式よりも高速にデータを伝送可能な第2の方式に従って、前記外部端子を介して当該被制御装置へ出力する指示信号出力手段と、
を備え、
前記被制御装置は、更に、
前記第1の伝送経路を構成するバスに、前記第1の方式に従って前記外部端子から前記処理装置へ前記制御信号を伝送させ、且つ、前記第2の方式に従って当該処理装置と当該メモリとの間でデータを伝送させる第1の伝送状態と、前記第2の伝送経路を構成するバスに、当該第2の方式に従って当該外部端子と当該メモリとの間で直接にデータを伝送させる第2の伝送状態と、のいずれかに伝送状態を切り替える切替手段を備える制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−38125(P2012−38125A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−178335(P2010−178335)
【出願日】平成22年8月9日(2010.8.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】