説明

被搬送物のコンベア移載装置

【目的】高速運転しても下流側コンベアの所定位置に正確に被搬送物を移載することができる被搬送物のコンベア移載装置を提供する。
【解決手段】上流側コンベア8の終端部で先頭の被搬送物Wを係止する終端ストッパー110と、該先頭の被搬送物を挟持して下流側コンベア6上に移載する移載手段10と、先頭の被搬送物の直後にある被搬送物を挟持して待機させる待機ストッパー120とを備える。移載手段は、終端部両側に左右一対で設けられた挟持アーム132と、挟持アームを終端部から下流側コンベアの搬入端に向けて前後に往復作動させる前後作動手段136と、一対の挟持アームを前進移動時に閉作動させると共に後退時に開作動させる開閉作動手段138とを有する。終端ストッパーは移載手段が先頭の被搬送物を挟持すると下方に没し、前方に移動すると上方に突出する。待機ストッパーは、終端ストッパーが没している間は後続の被搬送物を挟持し、上方に突出すると後続の被搬送物を解放する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上流側コンベアの搬送路終端部に設けられて、当該終端部に搬送されてきた被搬送物をその前方に配設されている下流側コンベアの搬送路上に移載する被搬送物のコンベア移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上流側コンベアの搬送終端部に移送されてきた被搬送物をその前方に横行配設されている下流側コンベアの搬送路上に移載するための被搬送物のコンベア移載装置の技術として、特開2002−120806号公報に開示されているものが知られている。
【0003】
この移載装置は上流側コンベアの搬送終端部と下流側コンベアとの間に設けられており、上流側コンベアの搬送終端近傍における搬送路の側方に配設された縁切りシリンダーと、この縁切りシリンダの前方に設けられたストッパーとを有する。縁切りシリンダーは、定速で連続運転される上流側コンベアの搬送路上に載置されて搬送されてくる被搬送物を、側方から間欠的に係止することによって当該被搬送物間に所定の間隔を与えて搬送路の終端部に1つずつ供給するようになっている。また、ストッパーは搬送路の終端部上に先頭の被搬送物を係止して停止させるようになっている。
【0004】
そして、上流側コンベアの搬送終端と下流側コンベアの搬入端との間には、これら両コンベアの搬送路間を掛け渡す渡り部材と、上流側コンベアの搬送終端からこの渡り部材上に供給された被搬送物を押送して下流側コンベアの搬送路上に移載するプッシャーとが備えられている。
【特許文献1】特開2002−120806
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の移載装置にあっては、被搬送物をプッシャーで押送して上流側コンベアの搬送路上から下流側コンベアの搬送路上に移載する構造となっているので、その運転を高速化させていくとプッシャーが被搬送物を蹴り飛ばすようになってしまう。そして、このような蹴り飛ばしが生じ始めてしまうと、被搬送物を下流側コンベアの搬送路上の所定位置に正確に移載することができなくなってしまい、移載後の被搬送物の姿勢に乱れが生じてしまう。そして、この様な姿勢の乱れが被搬送物に生じてしまうと、その下流側に配されている各種処理装置での後処理に支障を来すことになる。これ故、当該従来の移載装置ではその高速運転化に限界があるという課題があった。
【0006】
即ち、例えば下流側にピロー包装機等のような高速処理可能な処理機器が配設されているような場合に、その下流側での処理速度に移載速度を追いつかせ得ないことがあり、この様な場合に当該下流側処理機器の性能を十分に発揮させて製産効率を高めるためのボトルネックになっていた。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運転速度を高速化させても下流側コンベアの搬送路の所定位置上に正確に安定して被搬送物を移載することができ、もって生産効率の向上が図れる被搬送物のコンベア移載装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明にあっては、上流側コンベアの搬送路終端部に設けられて、該終端部に搬送されてきた被搬送物を該終端部の前方に配設されている下流側コンベアの搬送路上に移載する被搬送物のコンベア移載装置を、以下の様に構成する。 即ち、該上流側コンベアの搬送路終端部の前方下部に近接配置されて出没自在に設けられ、突出時に該搬送路終端部上の先頭の被搬送物を係止して停止させる終端ストッパーと、該終端ストッパーに係止されて該終端部上に停止されている先頭の被搬送物を搬送方向の左右両側から挟持して該終端ストッパーが下方に没すると該終端部から下流側コンベアの搬送路上に被搬送物を移載する移載手段と、該終端ストッパーに係止されている先頭の被搬送物の直後に位置した後続の被搬送物を搬送方向両側から挟持して待機させる待機ストッパーとを備え、該移載手段は、該搬送路終端部の左右両側に一対で設けられた挟持アームと、該挟持アームを該終端部から該下流側コンベアの搬入端に向けて前後に往復作動させる前後作動手段と、該一対の挟持アームを相互に近接離間作動させて、該前後作動手段による前方への往路時に該挟持アームを閉作動させると共に後方への復路時に開作動させる開閉作動手段とを有してなり、該終端ストッパーは、該移載手段が先頭の被搬送物を挟持すると下方に没せられて該先頭の被搬送物を解放し、該移載手段に挟持された被搬送物が該終端部よりも前方に移動されると上方に突出され、該待機ストッパーは、該終端ストッパーが下方に没している間は後続の被搬送物を挟持して該終端部の上流側に待機させて、該終端ストッパーの上方への突出に同期して後続の被搬送物を逐次解放することを特徴とする。
【0009】
ここで、前記前後作動手段は、前記上流側コンベアの搬送方向に直交して、該上流側コンベアを載置する機台内に設けられた回転駆動軸と、該回転駆動軸に固設された駆動用端面カムと、該駆動用端面カムに形成された往復駆動用溝カムに中央部が係合されるとともに、下端部が該機台に回転自在に軸支されて、上端部が搬送方向の前後に向けて揺動駆動される前後駆動用揺動アームと、該上流側コンベアの下方に位置されて該機台に設けられた支持ブロックと、該支持ブロックの上方に設けられて、搬送方向に沿って前後に揺動する少なくとも2本のリンクロッドを介して該支持ブロックに繋がれて平行四辺形リンクを形成するとともに、前記挟持アームが取り付けられた揺動ブロックと、該リンクロッドのいずれか一方の下端が下方に延出されて揺動レバーとして形成され、該揺動レバーの延出端と該揺動アームの上端とを連結して該揺動アームの前後動を該揺動アームに伝える前後動伝達用連接棒とからなる構成となし得る。
【0010】
また、前記開閉作動手段は、前記上流側コンベアの下部に設置方された機台に設けられて、搬送方向に直交して配されたスライドレールと、該スライドレールに沿って滑動自在に設けられて前記支持ブロックが取り付けられるスライダーと、前記駆動用端面カムに形成された開閉駆動用溝カムに中央部が係合されて前後方向に延び、前端部が該機台に回転自在に軸支されて、後端部が上下に向けて揺動駆動される開閉駆動用揺動アームと、該支持ブロックの下方で該機台に支持されて設けられ、搬送方向に直交する面内を揺動して上下動を水平動に変換するL字形揺動アームと、該L字形揺動アームの一端と該開閉駆動用揺動アームの揺動端とを繋いで、該開閉駆動用揺動アームの揺動端の上下動を該該L字形揺動アームの一端に伝える上下動伝達用連接棒と、該L字形揺動アームの他端と該支持ブロックとを繋いで、該L字形揺動アームの他端の水平動を該支持ブロックに伝える横揺動伝達用連接棒と、からなる構成となし得る。
【0011】
また、前記上流側コンベアが、搬送方向後方の固定フレームと該固定フレームの前部側に支持されて前後に移動可能な搬送方向前方の可動フレームとを有して、搬送終了端側を前後に伸縮移動させる伸縮移動機構を備えており、前記終端ストッパーは、該可動フレームに取り付けられて一体的に前後移動し、前記待機ストッパーは、該可動フレームの外側に位置して該上流側コンベアが載置される機台に支持されて搬送方向の前後に沿って移動可能に設けられているとともに、該待機ストッパーには、該伸縮移動機構による該可動フレームの前後移動に同期して、該可動フレームの移動方向と逆向きに該移動ストロークの2倍分を移動させる同期移動機構が付設されている構成となし得る。
【0012】
さらに、前記伸縮移動機構と前記同期移動機構とが送りネジ機構でなり、該送りネジ機構は、前記固定フレームあるいは機台の固定系に設けられた軸受に両端部を回転自在に軸支されて、前記可動フレームの下方部に搬送方向に沿って延設配置された送りネジロッドと、該送りネジロッドに回転力を伝達する回転入力部と、該送りネジロッドの中央より前方側に形成された可動フレーム用送りネジ部と、該可動フレーム用送りネジ部に螺合して、該可動フレームの下面に一体的に取り付けられた可動フレーム用支持ブロックと、該送りネジロッドの中央より後方側に形成された待機ストッパー用送りネジ部と、該待機ストッパー用送りネジ部に螺合して、該待機ストッパーの下部に一体的に取り付けられた待機ストッパー用支持ブロックと、を有し、該待機ストッパー用送りネジ部は該可動フレーム用送りネジ部に対して、ネジピッチが2倍の逆ネジに形成されている構成となし得る。
【発明の効果】
【0013】
上記構成に係る本発明の被搬送物のコンベア移載装置によれば、上流側コンベアの終端部に搬送されてくる被搬送物は、一対の移載アームの閉作動によって両側から挟持され、その挟持された状態で前進されて下流側コンベアの搬送路の所定位置上に移動され、当該移載アームが後退するのに同期して開作動されて被搬送物が下流側コンベアの搬送路の所定位置上に載置されるので、運転速度を高速化させても被搬送物をその姿勢に乱れを生じさせることなく正確に移載することができ、もって当該移載速度の可及的な高速化を図ることができる。このため、下流側に配置されている高速処理が可能な各種処理装置の処理能力を十分に発揮させて、製産効率の可及的な向上が図れるようになる。
【0014】
また、被搬送物の物品をそのサイズが異なるものに変更する場合にも、終端ストッパーと待機ストッパーとの位置を前後に移動調節して、移載手段の挟持アームによる被搬送物の挟持中心位置と、待機ストッパーによる被搬送物の挟持中心位置とに、変更後の被搬送物の前後方向の中心を合わせて停止させることができ、その挟持作動を確実に行わせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明に係る被搬送物のコンベア移載装置の好適な一実施の形態例について添附図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る被搬送物のコンベア移載装置を具備した包装装置の全体図を示すものであり、図2は本発明に係る被搬送物のコンベア移載装置を示す平面図、図3は図2の左側面図、図4は図2に示す被搬送物のコンベア移載装置装置の要部を示す縦断面図である。
【0016】
図1において、2はピロー包装機であり、このピロー包装機2の下流側には耳折り装置4が設けられている。また、ピロー包装機2の上流側には、当該ピロー包装機2に被包装物を所定間隔を空けて搬送供給する供給コンベア6が設けられている。そして、この供給コンベア6には、その上流側の一側方に直交して搬送コンベア8が接続配置されており、当該搬送コンベア8から被包装物Wが間欠的に移載供給されるようになっている。
【0017】
図2〜図4に示すように、本実施形態では上記供給コンベア6にはフィンガーコンベアが採用されている。即ち、被包装物(被搬送物)Wは、供給コンベア6の搬送路61に沿ってその幅方向の中央部に所定間隔で設けられて循環移動するフィンガー62に押送されて、当該フィンガーピッチ間隔で上記ピロー包装機2に向けて一定間隔で搬送供給されるようになっている。
【0018】
一方、搬送コンベア8にはベルトコンベアが採用されており、被搬送物Wはその搬送路81を形成するベルト82上に連続的に隙間なく載置されて供給コンベア6に向けて搬送されていくようになっている。そして、当該搬送コンベア8の搬送路終端部に本発明に係る被搬送物(被包装物)のコンベア移載装置10が設けられている。つまり、このコンベア移載装置10は上流側の搬送コンベア8の搬送路81終端部に設けられて、当該終端部に移送されてきた被搬送物Wを、その前方に横行配設されている下流側の供給コンベア6の搬送路61上に、そのフィンガーピッチに相応させて間欠的に順次移載するようになっている。
【0019】
なお、後述するが、上記搬送コンベア8は、被搬送物Wの物品サイズに応じて、その搬送終端の位置を前後にずらして調整し得るように、その搬送終端側を伸縮移動させる機構が組み込まれており、機台12上に載置されるフレーム84は、当該機台12に固定されて設けられる搬送方向後方部の固定フレーム84aと、この固定フレーム84aに対して前後に相対移動可能に設けられた搬送方向前方部の可動フレーム84bとを有している。
【0020】
ところで、上記コンベア移載装置10は、搬送コンベア8の搬送路81の終端部まで運ばれてきた先頭の被搬送物Wを係止して、その終端部上にて停止させる終端ストッパー110を有している。この終端ストッパー110は、当該終端部に近接してその前方に設けられたストッパー片112と、このストッパー片112を上下に往復作動させるストッパー作動手段114とからなる。このストッパー作動手段114のアクチュエータには、当該図示例では空圧シリンダーが用いられており、搬送コンベア8のベルト82が巻回される終端ローラ83の下方に位置されて搬送コンベア8の可動フレーム84bに取り付けられている。このストッパー作動手段114の作動ロッド114bは、シリンダー114aの上面から上方に向けて突出して上下に往復作動し、この作動ロッド114bの先端に上記ストッパー片112が取り付けられている。ストッパー片112はL字状に屈曲形成された板材でなり、その上端部は搬送コンベア8の搬送路81を形成するベルト面高さの近傍まで延出されていて、作動ロッド114aの上下方向への伸縮作動に伴って、当該ベルト面の上下に出没するようになっている。
【0021】
また、コンベア移載装置10は、上記終端ストッパー110に係止されて搬送路81の終端部に位置して停止された先頭の被搬送物Wを、搬送方向の左右両側から挟持して当該終端部から下流側の供給コンベア6の搬送路61上に移載する移載手段130を有している。この移載手段130は左右一対の挟持アーム132と、これら一対の挟持アーム132を各々支持して作動させる作動機構部134とから主になる。ここで、当該作動機構部134は上記一対の挟持アーム132を終端部から下流側の供給コンベア6の搬入端に向けて前後に往復作動させる前後作動手段136と、当該一対の挟持アーム132を相互に近接離間作動させて、前後作動手段136による前進移動の往路時に挟持アーム132を閉作動させると共に後退移動の復路時に開作動させる開閉作動手段138とを備えている。
【0022】
即ち、上記前後作動手段136は、上流側の搬送コンベア8を載置する機台12内に配されて、当該搬送コンベア8の搬送方向に直交して設けられた回転駆動軸140を有し、この回転駆動軸140には前後駆動用端面カム142が固設されている。また、この前後駆動用端面カム142には前後駆動用溝カム144が形成されている。そして、この前後駆動用溝カム144には一対で設けられた前後駆動用揺動アーム146の一方が係合されている。この前後駆動用揺動アーム146はその下端部を支点として機台12に回転自在に軸支されていて、上端部が作用点の揺動端となって搬送コンベア8の搬送方向の前後に向けて揺動駆動されるようになっている。また、これら一対の前後駆動用揺動アーム146は上端部側が連結棒148によって相互に一体的に繋がれており、一方の前後駆動用揺動アーム146の中央部に設けられたカムフォロワー150が前後駆動用溝カム144に係合されて力点とされていて、これにより一対の前後駆動用揺動アーム146が一体となって前後に揺動されるようになっている。
【0023】
また、当該前後作動手段136は、機台12側に支持されて設けられた一対の支持ブロック152を有する。各支持ブロック152は、搬送コンベア8の搬送路81終端部に近接してその搬送路81の左右両脇の直下に対称に配置されて設けられており、その上方には搬送路81の両脇に位置して対称に一対の揺動ブロック154が設けられている。そして、これらの各揺動ブロック154は搬送方向に沿って前後方向に揺動する2本のリンクロッド156,158を介して各支持ブロック152に繋がれている。当該2本のリンクロッド156,158は共に等しい軸間距離で支持ブロック152と揺動ブロック154とを連結して、搬送方向の前後にその位置をずらされて平行に配設されており、これら両ブロック152,154とリンクロッド156,158とは平行四辺形リンクを構成している。即ち、各揺動ブロック154,154はその水平姿勢を一定に維持されたまま前後に平行移動自在となっている。
【0024】
また、平行四辺形リンクを構成するリンクロッド156,158の一方は、その下端が下方に延出形成されており、この延出端158aには上記前後駆動用揺動アーム146の上端とを連結して搬送方向に沿って前後に延びる前後動伝達用連接棒160が設けられている。つまり、前後駆動用揺動アーム146の搬送方向に沿った前後への揺動が前後動伝達用連接棒160を介して上記一方のリンクロッド158に伝えられることによって、各揺動ブロック154が水平姿勢を維持されたまま平行に揺動駆動されるようになっていて、前後動伝達用連接棒160の両端はボールジョイント162を介して前後駆動用揺動アーム146とリンクロッド158の延出端158aとに連結されている。
【0025】
また、一対の揺動ブロック154には各々にその上面から上方に立ち上がる板状の取付片162が固設されており、この各取付片162のそれぞれに挟持アーム132が取り付けられて互いに対向配設されている。これらの挟持アーム132はその基端部側が取付片162に支持されており、先端部側は搬送方向の前方に向けて搬送路終端部の側方まで延びている。そして、各先端部の対向する内面側には被搬送物Wに当接する当接片135が取り付けられている。ここで、図4に示してあるように、図示する搬送路81の右側に位置する一方の挟持アーム132は取付片162にネジ止めされて固定されているのに対し、搬送路81の左側に位置する他方の挟持アーム132は、取付片162に設けられたガイドスリーブ164に嵌合摺動するスライドロッド166を介して取り付けられていて、搬送路81の幅方向に移動可能となっている。そして、スライドロッド166の外周には挟持アーム132bと取付片162との間にコイルスプリング168が外装されるとともに、その軸端には脱落防止用のストッパー167が設けられており、当該コイルスプリング168によって挟持アーム132は搬送路81の幅方向内方に付勢されて、所定の押圧力で被搬送物Wに当接するようになっている。
【0026】
また、挟持アーム132の開閉作動手段138は、上流側の搬送コンベア8の下方に位置されて当該搬送コンベア8を載置する機台12に設けられている。即ち、この開閉作動手段138は、前記前後作動手段136の支持ブロック152に近接してその上流側に配設されるとともに搬送方向に対して直角に交差して延びるスライドレール170と、このスライドレール170に係合してその長手方向に沿って滑動自在に設けられた左右一対のスライダー172とを有している。そして、この各スライダー172に前記前後作動手段136の一対の支持ブロック152がそれぞれ取り付けられ、上記各スライダー172にはこれらをスライドレール170に沿わせて左右対称に移動させる下記の開閉作動機構が連結されることで開閉作動手段138が構成されている。
【0027】
開閉作動機構は、前記前後駆動用端面カム142に並設されて回転駆動軸140に固定された開閉駆動用の端面カム174と、その端面に刻設されている開閉駆動用溝カム176と、この開閉駆動用溝カム176に係合して上下に揺動する開閉駆動用揺動アーム178とを有する。この開閉駆動用揺動アーム178は前後方向に延設配置されて前端部が機台12に回転自在に軸支されており、その中央部には開閉駆動用溝カム176に係合するカムフォロワ180が設けられていて、開閉駆動用端面カム174の回転に伴って開閉駆動用揺動アーム178の後端部が上下に向けて揺動駆動される様になっている。なお図3においては、開閉駆動用端面カム174の図示は省略してある。
【0028】
また、開閉駆動用揺動アーム178の揺動端となる後端部には、上方に立ち上がる板状のプレート182が一体的に設けられ、このプレート182には上下動伝達用連接棒184が上方に延びて左右一対で設けられている。そして、これら一対の上下動伝達用連接棒184の上端は、同様に左右一対で設けられたL字形揺動アーム186の横方向に延びる一方の揺動アーム186aの端部に繋がれている。一対の各L字形揺動アーム186の他方の揺動アーム186bは上方に延びており、両揺動アーム186a,186bの付け根となっているボス部186cが支持ブロック152の下方に位置して機台12に軸支されていて、軸廻りに回動自在に支持されている。即ち、L字形揺動アーム186は、上下動伝達用連接棒184から一方の揺動アーム186aに伝えられる上下動によって搬送方向に直交する面内を揺動し、他方の揺動アーム186bが横方向に揺動する様になっている。
【0029】
また、この他方の揺動アーム186bの端部にはこれとスライダー172とを繋いで横揺動伝達用連接棒188が設けられており、他方の揺動アーム186bの水平移動分が横揺動伝達用連接棒188を介してスライダー172に伝達され、もってスライダー172がスライドレール170に沿って往復移動されるようになっている。
【0030】
ここで、L字形揺動アーム186と上下動伝達用連接棒184と横揺動伝達用連接棒188とは左右対称に一対で配置されており、これにより2つのスライダー172は左右対称に移動され、もって当該スライダー172の往復移動に伴って2つの支持ブロック152が相互に近接離間移動されて左右の挟持アーム132が開閉作動されるようになっている。また、上下動伝達用連接棒184と横揺動伝達用連接棒188とは共にその両端部がボールジョイント190を介して各々の連結対象に連結されている。
【0031】
また、上記上下動伝達用連接棒184は上記プレート182に対する上下方向の相対位置を調節する位置調節機構194を介して取り付けられている。この位置調節機構194は、図3に示すように、プレート182に固定されて上下方向に延びるガイドレール196と、このガイドレール196上を摺動するスライダー198とを有し、このスライダー198に上下動伝達用連接棒184の下端部がボールジョイント190を介して繋がれている。そして、当該ボールジョイント190の下部には、プレート182に対する上下方向の相対位置を調節する位置調節手段200が設けられて位置調節機構194が構成されている。
【0032】
ここで、図5は図3中に示される位置調節機構194を、その図示する左側から見た要部拡大図であるが、同図に示すように当該実施形態では、上記位置調節手段200は、ガイドレール196の下方でプレート182に固設された空圧シリンダー202と、この空圧シリンダ202の上面から上方に延びる作動ロッド204、この作動ロッド204に刻設されたネジ部に螺合されてダブルナットによって固定されたスリーブ206、そして一対の上下動伝達用連接棒184,184間のスライダー198部に一体的に設けられて側方に突出する接合ブロック210、及び上記スリーブ206の上面から上方に突出して接合ブロック210に螺合結合された接合ロッド208とからなる。なお、図4においては、プレート182は仮想線で示してあり、当該位置調節機構194は図示していない。
【0033】
即ち、開閉駆動用揺動アーム178の上下動は、空圧シリンダ202とその作動ロッド204に取り付けられたスリーブ106の接合ロッド208、及び接合ブロック210とスライダー198とを介して上下動伝達用連接棒184に伝えられるようになっている。また、空圧シリンダ202の作動ロッド204の伸縮に応じて、スライダー198が上下に移動し、これにより上下動伝達用連接棒184下端部のボールジョイント190のプレート182に対する相対位置が上下に切り換えられるようになっている。つまり、当該相対位置が上方に切り換えられると、一対のL字形揺動アーム186の上方に延びる揺動アーム186b上端の離間距離が大きくなり、下方に切り換えられるとその離間距離が小さくなるようになっている。そして、これに伴い一対のスライダー172の離間距離も大小に切り換えられて、一対の支持ブロック152の離間距離も大小に切り換えられるようになっている。そして、この離間距離が大きく切り換えられると当該支持ブロック152に各々取り付けられた挟持アーム132同士の離間距離も大きく拡開されて、開閉作動手段138が閉作動しても挟持アーム132は被搬送物Wの両側部には当接せずに空振りする様になっている。つまり、被搬送物Wの移載を強制的に中断させるための空振り機構として機能するようになっている。
【0034】
また、図2と図3とに示すように、コンベア移載装置10は上記終端ストッパー110に係止される先頭の被搬送物Wの直後に位置する2番目の被搬送物を、搬送路81上でその先頭の被搬送物Wから分離させて待機させるための待機ストッパー120を有する。この待機ストッパー120は、図2に示すように、先頭から2番目の被搬送物Wをその搬送方向の両側から挟持して前方への移動を規制することで、先頭の被搬送物Wから所定間隔を離間させて待機させるようになっており、搬送コンベア8の搬送路81を挟んで対峙して設けられた可動側ストッパー120aと固定側ストッパー120bとからなる。
【0035】
ここで、固定側ストッパー120bは、搬送路81の図示する右側に配設されている。この固定側ストッパー120bは、支持台126に固定されて設けられたL字状をなす挟持板127によって形成されており、この挟持板127は一端が支持ブロック126に固定されていて、L字状に屈曲した他端が搬送路81に沿って前方の所定位置(先頭から2番目の被搬送物Wの停止位置)まで延びている。
【0036】
また、可動側ストッパー120aは搬送路81の図示する左側に配設されている。この可動側ストッパー120aは、搬送コンベア8のフレーム84に立設された板状の支持ステー121と、この支持ステー121に取り付けられたアクチュエータとしての空圧シリンダー122と、この空圧シリンダー122の作動ロッド122aの先端に取り付けられて搬送路81に沿って前方に所定位置(先頭から2番目の被搬送物Wの停止位置)まで延びる挟持板123とからなる。作動ロッド112aは平行に2本設けられて支持ステー121を貫通しており、この支持ステー121と挟持板123との間には圧縮コイルバネ124が介在されている。つまり、空圧シリンダー122は待機ストッパー120の解放時に作動ロッド11aが縮短作動して、被搬送物Wを解放し、圧縮コイルバネ124の付勢力で伸長作動して被搬送物を所定の挟持力で挟み込む様になっている。なお、挟持板123,127の先端には被搬送物Wに直接接触する圧接部材128が取り付けられていて、固定側ストッパー120bの圧接部材128の上流側の側面はテーパ面に形成されている。
【0037】
図6は終端ストッパー110と待機ストッパー120との動作のON−OFFタイミング、並びにこれら両ストッパー110,120に同期作動される挟持アーム132の開閉動と前後動との動作タイミングとの関係を示したタイミング線図である。また、図7は移載動作の過程を側面図で順次に示したものであり、図8は同様に移載動作の過程を平面図で順次に示したものである。
【0038】
即ち、図6の(イ)に示すように、先ず終端ストッパー110がON作動された状態にて待機ストッパー120がON作動されることで、搬送路81上を搬送移動されていく先頭から2番目の被搬送物Wがその搬送方向の両側から挟持されてその前方への移動が規制される(図7(a)と図8(a)を参照)。
【0039】
そして、待機ストッパー120が2番目の被搬送物Wを挟持した直後に、図6の(ロ)に示すように、移載手段130の挟持アーム132が閉作動され、搬送路81の終端部で終端ストッパ110に係止されている先頭の被搬送物Wが挟持される。次ぎに、図6の(ハ)に示すように終端ストッパー110がOFF作動されて搬送路81の下方に没するとともに、挟持アーム132が前方の下流側供給コンベア6の搬入端に向けて前進移動される(図7(b)と図8(b)を参照)。
【0040】
そして、挟持アーム132が前方への移動端に前進して被搬送物Wを下流側供給コンベア6の搬入端まで移動させると、図6の(ニ)に示すように、挟持アーム132が開作動され、解放された被包装物Wは下流側供給コンベア6の搬入端上に載置される。この時、挟持アーム132は前進移動から後退移動に逆転して切り替る瞬間であり、当該挟持アーム132の前後への移動は停止した状態か極めて微速度の状態になっているので、被搬送物Wは搬入端の所定位置に正確に載置されることになる。また、この際には、ほぼ同時に終端ストッパー110がON作動されて搬送路81上に突出するとともに、待機ストッパー120がOFF作動してこれが係止している被搬送物Wを解放し、解放された被搬送物Wは前方に進んで終端ストッパー110に当接して係止される(図7(c)と図8(c)を参照)。そして、挟持アーム132は上流側搬送コンベア8の終端部に向けて後退されていき(図8(d)参照)、上記図6の(イ)〜(二)の作動タイミングで移載動作が繰り返し行われていく。
【0041】
即ち、終端ストッパー110の作動手段114は、挟持アーム132が先頭の被搬送物Wを挟持した時点で当該終端ストッパー110のストッパー片112を上流側の搬送コンベア8の搬送路面より下方に下降させるとともに、挟持アーム132に挟持されている被搬送物Wが、終端ストッパー110のストッパー片112よりも前方に位置している間に、当該ストッパー片112を上流側の搬送コンベア8の搬送路面より上方に上昇させる様になっている。また、待機ストッパー120の作動手段である空圧シリンダ122は、少なくとも終端ストッパー110が下降されている間をカバーして当該待機ストッパー120を閉作動させて後続の被搬送物Wを係止する様になっている。
【0042】
また、終端ストッパー110と待機ストッパー120とには、図9に示すように、その前後方向の位置を被搬送物Wの大きさに合わせて調整するための前後位置調節機構300が設けられている。即ち、被搬送物Wである物品を、そのサイズの異なるものに変更するような場合、その変更後の被搬送物Wの移送を安定的に行わせるためには、終端ストッパー110と待機ストッパー120との位置を前後に移動調節して、移載手段130の挟持アーム132による被搬送物Wの挟持中心位置に、変更後の被搬送物Wの前後方向の中心を合わせて、その挟持作動を確実にすることが望ましい。また、待機ストッパー120による後続の被搬送物Wの挟持中心位置も同様に中心を合わせることが望ましい。
【0043】
これ故、この実施形態にあっては、移載手段130の挟持アーム132による被搬送物Wの挟持位置を不変の基準点となして、被搬送物Wの前端を係止する終端ストッパーの位置と待機ストッパー120位置とを前後方向に同期させて移動調節する前後位置調節機構300を設けている。この前後位置調節機構300は、上流側コンベア8に備え付けられてその搬送終了端側を前後に伸縮移動させる伸縮移動機構310と、この伸縮移動機構310に同期させて待機ストッパー120の位置を前後に移動調節する同期移動機構320とからなる。
【0044】
即ち、上流側コンベア8のフレーム84は、搬送方向の後方で機台12に固定されて設置された固定フレーム84aと、この固定フレーム84aに対して前後に相対移動可能な可動フレーム84bとを備えている。固定フレーム84aは前後の脚部材86を介して機台12に固定されており、この前方側の脚部材86には前方に延びる支持板88が設けられ、この支持板88の前端は脚部材90を介して機台12に支持されている。支持板88上には前後に走るガイドレール90が設けられており、このガイドレール90上を前後に摺動する前後一対のスライダー92に、それぞれ支持ブロック94を介して可動フレーム84bが支持されている。無端状のコンベアベルト82は、固定フレーム84aの下面に取り付けられた駆動ローラ96aと、その上方に設けられた一対のアイドルローラ96b、固定フレーム84aの後端部に設けられて搬送路81の始端をなすた始端ローラ96c、可動フレーム84bの前端部に設けられた終端ローラ83、並びに可動フレーム84aの後端部と固定フレームの前端部とに支持されて、それぞれ上下ずらされて一対で設けられた撓み吸収用ローラ96dとに巻回されており、始端ローラ96c終端ローラ83との軸間距離の変動を、一対の撓み吸収用ローラ96d,96d間の軸間距離の変動で吸収することによって、上流側コンベア8の搬送終端を前後に伸縮可能となしている。
【0045】
ここで、前記終端ストッパー110は、可動フレーム84bに取り付けられて一体的に前後移動されるようになっており、待機ストッパー120は、可動フレーム84bの外側に位置して上流側コンベア8が載置される機台12側に支持されて搬送方向の前後に沿って移動可能に設けられている。具体的には、上記支持板88上に設けられたガイドレール90には、上記可動フレーム84bを支持する前後のスライダー92とは別に、その間にさらに待機ストッパー用スライダー98が設けられていて、この待機ストッパー用スライダー98に支持ブロック99を介して待機ストッパー120が取り付けられている。
【0046】
そして、当該待機ストッパー120には、伸縮移動機構310による可動フレーム84bの前後移動に同期して、当該可動フレーム84bの移動方向と逆向きにその移動ストロークの2倍分を移動させる同期移動機構320が付設されている。
【0047】
また、この同期移動機構320と伸縮移動機構310とには、その作動機構として送りネジ機構が採用されている。この送りネジ機構は、前記固定フレーム84aあるいは機台12の固定系に設けられた軸受322に両端部を回転自在に軸支されて、前記可動フレーム84bの下方部に位置してその搬送方向に沿って延設配置された送りネジロッド324と、この送りネジロッド324に回転力を伝達する回転入力部としての駆動プーリ326と、当該送りネジロッド324の中央より前方側に刻設形成された可動フレーム用送りネジ部328と、この可動フレーム用送りネジ部328に螺合して可動フレーム84bの下面に一体的に取り付けられた可動フレーム用支持ブロック94と、同様に送りネジロッド324の中央より後方側に形成された待機ストッパー用送りネジ部330と、この待機ストッパー用送りネジ部330に螺合して待機ストッパー120の下部に一体的に取り付けられた待機ストッパー用支持ブロック99とからなる。
【0048】
そして、待機ストッパー用送りネジ部330は可動フレーム用送りネジ部328に対して、そのネジピッチが2倍の逆ネジに形成されている。また、駆動プーリ326には図外の駆動モータから駆動ベルトを介して回転力が入力されるようになっている。
【0049】
即ち、変更する被搬送物Wの搬送方向長のサイズ差をΔlとすると、その半分(Δl/2)の長さ分だけ搬送路82の終端位置を駆動プーリ326を回転させて伸縮させれば、変更後の被搬送物Wにその搬送方向の中心位置にズレを生じさせることなく終端ストッパー110で当該被搬送物Wを係止することができ、もって移載手段130の移載アーム132による被搬送物Wの挟持中心位置に当該被搬送物の中心位置を一致させたまま維持することができる。さらにこの時には、待機ストッパー120は終端ストッパー110の移動方向とは逆方向にその移動ストローク(Δl/2)の2倍分だけ、つまり変更サイズ差Δl分だけ同期して移動することになる。
【0050】
即ち、終端ストッパー110の直後に位置して、待機ストッパー120によって係止される2番目の被搬送物Wの搬送方向への中心位置のズレ量は、先頭の被搬送物Wの後半分側に生じるのサイズ差(Δl/2)と当該2番目の被搬送物の前半分側に生じるサイズ差(Δl/2)との和になるから、ちょうど変更サイズ差Δlに一致することになり、もって2番目の被搬送物Wもその中心位置が待機ストッパー120による挟持中心位置に一致されて係止されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る被搬送物のコンベア移載装置を備えた包装装置全体の概略構成を示す平面図である。
【図2】本発明に係る被搬送物のコンベア移載装置を示す平面図である。
【図3】図2に示す被搬送物のコンベア移載装置装置の左側面図である。
【図4】図2に示す被搬送物のコンベア移載装置装置の要部を示す縦断面図である。
【図5】図3中に示される位置調節機構をその図示する左側から見た要部拡大図である。
【図6】終端ストッパーと待機ストッパーと移載手段の挟持アームとの動作タイミングの関係を説明するタイミング線図である。
【図7】移載動作の過程を側面図で順次に示して説明するための図である。
【図8】同上、移載動作の過程を平面図で順次に示して説明するための図である。
【図9】終端ストッパーと待機ストッパーとの前後位置調節機構を示す側面図である。
【符号の説明】
【0052】
W 被搬送物
6 下流側コンベア 61 下流側コンベアの搬送路
8 上流側コンベア 81 上流側コンベアの搬送路
84a 固定フレーム 84b 可動フレーム
94 可動フレーム用支持ブロック 99 待機ストッパー用支持ブロック
10 コンベア移載装置 12 機台
110 終端ストッパー 120 待機ストッパー
130 移載手段 132 挟持アーム
136 前後作動手段 138 開閉作動手段
140 回転駆動軸 142 前後駆動用端面カム
144 前後駆動用溝カム 146 前後駆動用揺動アーム
152 支持ブロック 154 揺動ブロック
156 リンクロッド 158 リンクロッド(揺動レバー)
160 前後動伝達用連接棒 170 スライドレール
172 スライダー 174 開閉駆動用端面カム
176 開閉駆動用溝カム 178 開閉駆動用揺動アーム
186 L字形揺動アーム 184 上下動伝達用連接棒
188 横揺動伝達用連接棒 310 伸縮移動機構
320 同期移動機構 322 軸受
324 送りネジロッド 326 回転入力部
328 可動フレーム用送りネジ部 330 待機ストッパー用送りネジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側コンベアの搬送路終端部に設けられて、該終端部に搬送されてきた被搬送物を該終端部の前方に配設されている下流側コンベアの搬送路上に移載する被搬送物のコンベア移載装置であって、
該上流側コンベアの搬送路終端部の前方下部に近接配置されて出没自在に設けられ、突出時に該搬送路終端部上の先頭の被搬送物を係止して停止させる終端ストッパーと、
該終端ストッパーに係止されて該終端部上に停止されている先頭の被搬送物を搬送方向の左右両側から挟持し、該終端ストッパーが下方に没すると該終端部から下流側コンベアの搬送路上に被搬送物を移載する移載手段と、
該終端ストッパーに係止されている先頭の被搬送物の直後に位置する後続の被搬送物を搬送方向両側から挟持して待機させる待機ストッパーと、
を備え、
該移載手段は、
該搬送路終端部の左右両側に一対で設けられた挟持アームと、
該挟持アームを該終端部から該下流側コンベアの搬入端に向けて前後に往復作動させる前後作動手段と
該一対の挟持アームを相互に近接離間作動させて、該前後作動手段による往路時に該挟持アームを閉作動させると共に復路時に開作動させる開閉作動手段と、
を有してなり、
該終端ストッパーは、該移載手段が先頭の被搬送物を挟持すると下方に没せられて該先頭の被搬送物を解放し、該移載手段に挟持された被搬送物が該終端部よりも前方に移動されると上方に突出され、
該待機ストッパーは、該終端ストッパーが下方に没している間は後続の被搬送物を挟持して該終端部の上流側に待機させて、該終端ストッパーの上方への突出に同期して後続の被搬送物を逐次解放する、
ことを特徴とする被搬送物のコンベア移載装置。
【請求項2】
前記前後作動手段が、
前記上流側コンベアの搬送方向に直交して、該上流側コンベアを載置する機台内に設けられた回転駆動軸と、
該回転駆動軸に固設された駆動用端面カムと、
該駆動用端面カムに形成された前後駆動用溝カムに中央部が係合されるとともに、下端部が該機台に回転自在に軸支されて、上端部が搬送方向の前後に向けて揺動駆動される前後駆動用揺動アームと、
該上流側コンベアの下方に位置されて該機台に設けられた支持ブロックと、
該支持ブロックの上方に設けられて、搬送方向に沿って前後に揺動する少なくとも2本のリンクロッドを介して該支持ブロックに繋がれて平行四辺形リンクを形成するとともに、前記挟持アームが取り付けられた揺動ブロックと、
該リンクロッドのいずれか一方の下端が下方に延出されて揺動レバーとして形成され、該揺動レバーの延出端と該揺動アームの上端とを連結して該揺動アームの前後動を該揺動アームに伝える前後動伝達用連接棒と、
からなることを特徴とする請求項1に記載の被搬送物のコンベア移載装置。
【請求項3】
前記開閉作動手段が、
前記上流側コンベアの下部に設置方された機台に設けられて、搬送方向に直交して配されたスライドレールと、
該スライドレールに沿って滑動自在に設けられて前記支持ブロックが取り付けられるスライダーと、
前記駆動用端面カムに形成された開閉駆動用溝カムに中央部が係合されて前後方向に延び、前端部が該機台に回転自在に軸支されて、後端部が上下に向けて揺動駆動される開閉駆動用揺動アームと、
該支持ブロックの下方で該機台に支持されて設けられ、搬送方向に直交する面内を揺動して上下揺動を横揺動に変換するL字形揺動アームと、
該L字形揺動アームの一端と該開閉駆動用揺動アームの揺動端とを繋いで、該開閉駆動用揺動アームの揺動端の上下動を該該L字形揺動アームの一端に伝える上下動伝達用連接棒と、
該L字形揺動アームの他端と該支持ブロックとを繋いで、該L字形揺動アームの他端の横揺動を該支持ブロックに伝える横揺動伝達用連接棒と、
からなることを特徴とする請求項2に記載の被搬送物のコンベア移載装置。
【請求項4】
前記上流側コンベアが、搬送方向後方の固定フレームと該固定フレームの前部側に支持されて前後に移動可能な搬送方向前方の可動フレームとを有して、搬送終了端側を前後に伸縮移動させる伸縮移動機構を備えており、
前記終端ストッパーは、該可動フレームに取り付けられて一体的に前後移動し、
前記待機ストッパーは、該可動フレームの外側に位置して該上流側コンベアが載置される機台に支持されて搬送方向の前後に沿って移動可能に設けられているとともに、
該待機ストッパーには、該伸縮移動機構による該可動フレームの前後移動に同期して、該可動フレームの移動方向と逆向きに該移動ストロークの2倍分を移動させる同期移動機構が付設されている、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の被搬送物のコンベア移載装置。
【請求項5】
前記伸縮移動機構と前記同期移動機構とが送りネジ機構でなり、
該送りネジ機構は、
前記固定フレームあるいは機台の固定系に設けられた軸受に両端部を回転自在に軸支されて、前記可動フレームの下方部に搬送方向に沿って延設配置された送りネジロッドと、
該送りネジロッドに回転力を伝達する回転入力部と、
該送りネジロッドの中央より前方側に形成された可動フレーム用送りネジ部と、
該可動フレーム用送りネジ部に螺合して、該可動フレームの下面に一体的に取り付けられた可動フレーム用支持ブロックと
該送りネジロッドの中央より後方側に形成された待機ストッパー用送りネジ部と、
該待機ストッパー用送りネジ部に螺合して、該待機ストッパーの下部に一体的に取り付けられた待機ストッパー用支持ブロックと、
を有し、
該待機ストッパー用送りネジ部は該可動フレーム用送りネジ部に対して、ネジピッチが2倍の逆ネジに形成されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の被搬送物のコンベア移載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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