説明

装着用の鏡

【課題】安全かつ簡単な方法で装着が行なえて、後ろなどを振り向くことなく後方などの確認ができて、また、破損した場合には、その破損した部位だけの交換で使用することができる装着用の鏡を提供する。
【解決手段】支持片5と支持片5の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部1と、鏡11を備えた鏡部3が、蝶着または枢着などの接合手段で接合したり、介在する接続部2と蝶着または枢着あるいは嵌着などの接合手段で互いに接合しあう。また、取り付け部1と、接続部2と、鏡部3とが、それぞれに分離する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装着用の鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の鏡には、背後の状況を確認する目的で、帽子の鍔等に取り付けるものや、腕や手などの人体に装着できるものがある。
例えば、特許文献1には、鏡と鏡のキャップと鏡のキャップに取り付けた支持棒とを備えて帽子の鍔等に取り付けて背後の状況を確認することができるようにした、背後ミラー及び背後ミラーを取り付けた帽子が記載されている。
また、特許文献2には、鏡本体を備える本体部と、その本体部に連設される人体装着用の取り付け部や装着者の装着物を挟持する挟持式の取り付け部からなるもので、これを人体の腕や手、その他帽子や衣服類に取り付けて背後の状況を確認することができるようにした、人体装着用のバックミラーが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−154416公報
【特許文献2】特開2003−127945公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の背後ミラーやこの背後ミラーを取り付けた帽子やヘルメットでは、背後ミラーを使用しないときに、背後ミラーを帽子やヘルメットの鍔等から取り外すときには、帽子等の鍔等に取り付けた固定具の締め付け用のネジをすべて緩めなければいけないので、非常に手間が掛かり、緩めるための工具も必要になる。また、逆に、取り付けるときには、固定具を帽子等の所定の位置に合わせてから緩めたネジをすべて締め付けなければいけないので、これもまた非常に手間が掛かって面倒である。
【0005】
つぎに、特許文献2に記載の人体装着用のバックミラーでは、取り付け部が、まず、人体に装着できる屈曲自在な屈曲式の棒状からなる取り付け部であるが、これは人体の手首、腕、手指などへ屈曲させながら巻きつけて取り付けるもので、このバックミラーの取り付け位置を保つためには、この取り付け部が人体の手首、腕、手指などへ多少とも圧迫していなければ取り付け位置を保つことはできない。この圧迫した状態で特に長い時間に亘り手首、腕、手指などへ装着することは、からだの血行を悪くするなど、健康の面からも好ましくない。
【0006】
また、歩行中に背後の状況を腕や手などへ装着したバックミラーを使用して確認するには、背後の確認したい方向を考えて、バックミラーを装着した腕や手を前方などへ動かさなければいけない。これだと両手に物を持っているときなどは一方の手に物をまとめてからか、又は、物を持ったままでバックミラーを装着した腕や手を動かさなければいけないので不便である。
【0007】
また、取り付け部が、一対の挟持片をつる巻きスプリング等で閉じ側に弾性付勢した取り付け部であるが、これは取り付けのときに、つる巻きスプリング等の働きによって閉じている挟持片を指で押しひらいて帽子の鍔などに挟んで取り付けるもので、この指で押しひらいた挟持片を帽子などをかぶったままの状態で帽子の鍔などへ装着しようと近付けたときに、過って指から挟持片が滑り離れてしまったときなどは、つる巻きスプリング等が元の状態に戻ろうとする勢いにより、取り付け部を含むバックミラーが装着者の顔面をめがけて弾け跳んでくるような危険な場面も想定され問題がある。分かりやすくたとえるなら、一般的な洗濯鋏にバックミラーを装着したものが装着者の顔面をめがけて弾け跳んでくるというようなものである。
【0008】
さらに、取り付け部が、一対の挟持片をねじ式の締め付け機構で開閉する取り付け部であるが、これは取り付けのときに、挟持片を開けた状態にしてから帽子の鍔などへ差し入れるもので、取り付けのときは、取り付け位置を保つために締め付けが終わるまでバックミラーまたはバックミラーの取り付け部を片方の手で押さえていなければいけないので取り付けが面倒である。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、安全かつ簡単な方法で装着が行なえて、後ろなどを振り向くことなく後方などの確認ができて、また、破損した場合には、その破損した部位だけの交換で使用することができる装着用の鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の装着用の鏡は、支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端にあるヒンジ部と前記鏡部の一端にあるヒンジ部との蝶着で接合したことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の装着用の鏡は、支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端にある凹部と前記鏡部の一端にある凸部との枢着で接合したことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の装着用の鏡は、支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端にある凸部と前記鏡部の一端にある凹部との枢着で接合したことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の装着用の鏡は、支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端と前記鏡部の一端との間に介在する屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる接続部と互いに接合しあい形成するものであって、前記接続部の一端と前記取り付け部の一端とを嵌着による接合手段で接合し、前記接続部の残りの一端と前記鏡部の一端とを嵌着による接合手段で接合して形成したことを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の装着用の鏡は、支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端と前記鏡部の一端との間に介在する接続部と互いに接合しあい形成するものであって、前記接合を、請求項1〜4に記載の接合手段によるものであることを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載の装着用の鏡は、請求項1〜5に記載の装着用の鏡であって、取り付け部と、接続部と、鏡部とが、それぞれに分離することができることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1〜5に係わる装着用の鏡は、工具などを必要とせず、人体に危害を加える心配もなく、安全かつ簡単な方法で装着が行なえる。装着しての使用中には、後ろなどを振り向くことなく後方などの確認ができるので、前方不注意による事故やケガなどを防ぐことができる。また、後ろから来る人などへさりげなく道を譲ることなどにも役立てることができる。また、鏡面の反射を利用して装着者であるこちら側の存在を前方や後方などへ知らせることも可能である。これら取り扱いが簡単なことから、子供から高齢者まで幅広い年齢層での使用が可能となり、通勤・通学・散歩での使用、又は、サイクリング・ジョギング・登山などの各スポーツでの使用、或いは、仕事の性質上必要なところでの使用などと活用の幅は未知数である。
【0017】
請求項6に係わる装着用の鏡は、使用するときの状況が変化した場合に、状況の変化に応じて交換したい部位(取り付け部、接続部、鏡部のそれぞれ)だけを交換することができるので、幾つもの装着用の鏡を持たなくても必要最小限の部位だけを持ち歩けば良いのである。また、破損した場合には、その破損した部位だけの交換で使用が可能となるのでとても経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態1に係わる装着用の鏡の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係わる他の装着用の鏡の断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1・2に係わる装着用の鏡の取り付け部の断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1・2に係わる装着用の鏡の他の取り付け部の断面図である。
【図15】本発明の実施の形態1・2に係わる装着用の鏡の他の取り付け部の断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1・2に係わる装着用の鏡の他の取り付け部の断面図である。
【図17】本発明の実施の形態1・2に係わる装着用の鏡の他の取り付け部の断面図である。
【図18】本発明の実施の形態1・2に係わる装着用の鏡の鏡部の正面図である。
【図19】本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の接続部の側面図である。
【図20】本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の他の接続部の側面図である。
【図21】本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の接続部の断面図兼側面図である。
【図22】本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の他の接続部の側面図である。
【図23】本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の他の接続部の断面図兼側面図である。
【図24】本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の他の接続部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の装着用の鏡Mの実施の形態について図面を用いて説明する。図1〜図5は取り付け部1と鏡部3とで構成している。図6〜図12は取り付け部1と接続部2と鏡部3とで構成している。
【0020】
まず、本発明の装着用の鏡Mの取り付け部1であるが、支持片5と支持片5の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形のもので形成している。前記挿着手段の備わる片には、鋸歯形の断面形状からなるストッパー7を内設した挿着片4(図1〜図15参照)や、先端に突片21を備えた挿着片4(図16・図17参照)などがある。前記ストッパー7は、波形の断面形状のものや凹凸からなる断面形状のものなどとすることもできる。そして、このストッパー7の山の先端部分を、挿着片4に対して直角方向へ向けてもストッパーとしての効果を得ることはできるが、装着のしやすさとストッパーとしての効果をさらに期待するのであれば支持片5側へ傾ける方がよい。それは、ストッパー7の山の先端部分を支持片5側へ傾けることにより、装着物へ装着するときには、取り付け方向16での装着物への抵抗を弱くすることができるので簡単に取り付けることができるからである。また、装着物へ取り付けて使用中のときには、取り外し方向17での装着物への抵抗を強くすることができるので簡単に脱落することがなくなるからである。図1〜図15に示すストッパー7は、山の先端部分を支持片5側へ傾けたものである。尚、挿着片4にストッパー7を設けずに装着物への装着をさらに簡単なものにすることもできるが、装着物から簡単に脱落することを防ぐには、やはりストッパー7を設けたほうが有利であろう。また、ストッパーとしての効果のみを期待するのであれば、ヤスリ状のような表面部からなるものをストッパーとすることもできるが、装着のしやすさの点から考えると、やはり前記で示したストッパー7が有利である。ちなみに、このストッパー7と挿着片4は、一体に形成するのが普通であるが、別体のものを接合して形成することも可能である。また、挿着片4には板状、環状又は棒状のものがあり、一方の片を板状にして残りの片を板状又は環状若しくは棒状としたり、又は、一方の片を環状にして残りの片を環状若しくは棒状としたり、又は、両方の片を棒状とするのでもよい。図1〜図15に示す挿着片4は両方の片を板状にしたものであり、ストッパー7と一体に形成したものである。また、図16・図17に示す挿着片4も両方の片を板状にしたものである。ちなみに、ストッパー7・突片21・挿着片4・支持片5は弾性変形体とするのが好ましい。
【0021】
前記取り付け部1には、例えば、図1〜図12のように挿着片4の先端に起曲片23を設けて装着物へ挿入するときに装着物の引っかかりを防ぎ挿入しやすくしたものや、図13のように支持片5の両端に突設体14を設けて装着物へ挿入するときに指先などで突設体14を両側から押すことで挿着片4の間が開いて装着物への挿入をしやすくしたものや、図14・図15のように挿着片4の一方に底板22が一端に備わったネジ18やピン19を設けてストッパー効果をさらに高めたものや、図16・図17のように突片21を先端に備えた挿着片4で傘の傘骨15などを挟み込めるようにしたものなどがある。尚、前記ネジ18やピン19のそれぞれの片端には、装着物への食い込みを防止するために底板22を設けているが、装着する装着物によっては底板22を必要としない場合も想定される。また、前記ピン19にはバネ20を備えるのが好ましい。
【0022】
つまり、取り付け部1を装着物へ装着するときは、装着物にふたつの挿着片4の先端の間をもって行き、図1〜図12の場合は支持片5あたりを指先などで取り付け方向16へ押し込むだけで、また、図13の場合は突設体14を指先などで取り付け方向16へ押し込むだけで、図14の場合はネジ18を上へ回し上げた状態で支持片5あたりを指先などで取り付け方向16へ押し込むだけで、図15の場合はピン19を上へ軽く持ち上げた状態で支持片5あたりを指先などで取り付け方向16へ押し込むだけで、装着物へ簡単に装着することができるのである。ちなみに、図1〜図15で示したように、ふたつの挿着片4の間を初めから若干開けておくと装着物への装着をさらに簡単なものにできることもつけ加えておこう。また、図16・図17の取り付け部1は傘の傘骨15などへ装着することができるものであり、図16の場合は突片21の外側を傘の傘骨15などへあててから支持片5あたりを指先などで取り付け方向16へ押し込むと、また、図17の場合は突片21の外側を傘の傘骨15などへあててから突設体14を指先などで取り付け方向16へ押し込むと、弾性変形する支持片5や挿着片4や挿着片4の先端に備えた突片21の作用によって、閉じていたふたつの挿着片4の間が開いて傘骨15などを挟み、そして、挟み込みを完了すると再びふたつの挿着片4の間が閉じるので、傘の傘骨15などへ簡単に装着することができるのである。尚、装着物とは、帽子やヘルメットその他ヘッドバンドなどの様に身に付けるものや、鞄などの様に背負うものや肩に掛けるもの、手に持つものなどのことである。
【0023】
つぎに、本発明の装着用の鏡Mの接続部2であるが、取り付け部1の一端と鏡部3の一端との間に介在しており、屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状のもので形成している(図6参照)。また、ほかの接続部2として、例えば、図7・図19のように軸13を有するヒンジ部6が両端に備わったものや、図8・図20のように一端に軸13を有するヒンジ部6が備わり残りの一端に凸部9が備わったものや、図9・図21のように一端に軸13を有するヒンジ部6が備わり残りの一端に凹部8が備わったものや、図10・図22のように一端に軸13を有するヒンジ部6が備わった屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状のものや、図11・図23のように一端に凹部8が備わった屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状のものや、図12・図24のように一端に凸部9が備わった屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状のもので形成しているものなども考えられる。尚、前記の棒状のものとしているところは板状又は環状のものとすることもできる。また、前記の凹部8は球面状に形成され、凸部9は球体状に形成されるのが普通である。ちなみに、凹部8は弾性変形体とするのが好ましい。
【0024】
つまり、接続部2自体が屈曲することによって鏡部3を正逆に回転及び若干の角度で回動させることができたり、又は、接続部2の一端と取り付け部1の一端との接合部分が軸となって鏡部3を正逆に回転または若干の角度で回動させることができたり、又は、接続部2の一端と鏡部3の一端との接合部分が軸となって鏡部3を正逆に回転または若干の角度で回動させることができるので、鏡11を状況に応じて前方や後方などの好みの方向へ向けることができるのである。
【0025】
つぎに、本発明の装着用の鏡Mの鏡部3であるが、鏡受け10に鏡11を備えたもので形成している(図18参照)。この鏡11と鏡受け10は、別体のものを接合して形成するのが普通であるが、一体に形成することも可能である。そして、形状は図18に示すような円形状としているが、大きさや形状は多種とすることができる。また、図1〜図12に示す鏡部3では、鏡受け10の片面のみに鏡11を設けているが、図示はしないが残りの面に鏡11や反射テープ又は反射塗料や蛍光塗料あるいは電球やLEDなどの発光体を設けることも可能である。
【0026】
つまり、鏡11に後方などの状況を映しだして確認することができたり、鏡面の反射を利用して装着者であるこちら側の存在を前方や後方などへ知らせることもできるのである。ちなみに、図1〜図12・図18に示す鏡部3は、鏡11と一端につまみ12を設けた鏡受け10とを接合して形成したものである。尚、鏡11は、平面鏡に限らず、凹面鏡や凸面鏡でも良い。また、つまみ12は設けなくてもよいが、鏡部3の向きを変えるときに鏡面などが指で汚れるのを防いでくれるので有ると便利である。
【0027】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係わる装着用の鏡Mについて図1〜図5を用いて説明する。実施の形態1に係わる装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と前記鏡部3とで構成している。図1は本発明の実施の形態1に係わる装着用の鏡の断面図であり、図2〜図5は本発明の実施の形態1に係わる他の装着用の鏡の断面図である。図1の装着用の鏡Mは、支持片5と支持片5の両端から直角方向へ平行に伸びて先端に起曲片23を設けた鋸歯形の断面形状のストッパー7が内設する挿着片4を備えた断面コ字形の取り付け部1と、一端につまみ12を設けた鏡受け10の片面に鏡11を備えた円形状の鏡部3が、前記取り付け部1の一端にあるヒンジ部6と前記鏡部3の一端にあるヒンジ部6とを軸13で接合して形成したものである。図2・図3の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端にある凹部8に前記鏡部3の一端にある凸部9を差し込んで接合して形成したものである。図4・図5の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端にある凸部9を前記鏡部3の一端にある凹部8に差し込んで接合して形成したものである。そして、この接合部分が軸となって鏡部3を若干の角度で回動させることができたり、又は、この接合部分が軸となって鏡部3を正逆に回転及び若干の角度で回動させることができるので、鏡11を状況に応じて前方や後方などの好みの方向へ向けることができるのである。また、取り付け部1と、鏡部3とが、それぞれに分離することができるので、破損したときなどは、その破損した部位だけの交換で使用が可能となるのである。尚、取り付け部1と鏡部3の一端にある凹部8は球面状に形成しており、凸部9は球体状に形成している。ちなみに、取り付け部1と鏡部3の一端にある凹部8は弾性変形体としている。
【0028】
実施の形態1の装着用の鏡Mは以上のように構成されているので、装着物へ装着するときは、前記で説明した挿着手段の備わる片を備えた取り付け部1によって簡単に装着物へ取り付けることができるのである。また、装着物へ取り付けて使用中のときには、前記で説明した鏡11を備えた鏡部3によって後ろなどを振り向くことなく後方などの状況を確認することができるので、前方不注意による事故やケガなどを防ぐことができるのである。また、後ろから来る人などへさりげなく道を譲ることなどにも役立てることができたり、鏡面の反射を利用して装着者であるこちら側の存在を前方や後方などへ知らせることもできるのである。
【0029】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡Mについて図6〜図12を用いて説明する。実施の形態2に係わる装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と前記接続部2と前記鏡部3とで構成している。図6は本発明の実施の形態2に係わる装着用の鏡の断面図であり、図7〜図12は本発明の実施の形態2に係わる他の装着用の鏡の断面図である。図6の装着用の鏡Mは、支持片5と支持片5の両端から直角方向へ平行に伸びて先端に起曲片23を設けた鋸歯形の断面形状のストッパー7が内設する挿着片4を備えた断面コ字形の取り付け部1と、一端につまみ12を設けた鏡受け10の片側に鏡11を備えた円形状の鏡部3が、前記取り付け部1の一端と前記鏡部3の一端との間に介在する屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状の接続部2と互いに接合しあい形成するものであって、この接続部2の一端を前記取り付け部1の一端へ差し込んで接合し、この接続部2の残りの一端を前記鏡部3の一端へ差し込んで接合して形成したものである。図7の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端と前記鏡部3の一端との間に介在する軸13を有するヒンジ部6が両端に直交で備わる接続部2と互いに接合しあい形成するものであって、この接続部2の一端にあるヒンジ部6と前記取り付け部1の一端にあるヒンジ部6とを軸13で接合し、この接続部2の残りの一端にあるヒンジ部6と前記鏡部3の一端にあるヒンジ部6とを軸13で接合して形成したものである。図8の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端と前記鏡部3の一端との間に介在する一端に軸13を有するヒンジ部6が備わり残りの一端に凸部9が備わる接続部2と互いに接合しあい形成するものであって、この接続部2の一端にあるヒンジ部6と前記取り付け部1の一端にあるヒンジ部6とを軸13で接合し、この接続部2の残りの一端にある凸部9を前記鏡部3の一端にある凹部8に差し込んで接合して形成したものである。図9の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端と前記鏡部3の一端との間に介在する一端に軸13を有するヒンジ部6が備わり残りの一端に凹部8が備わる接続部2と互いに接合しあい形成するものであって、この接続部2の一端にあるヒンジ部6と前記取り付け部1の一端にあるヒンジ部6とを軸13で接合し、この接続部2の残りの一端にある凹部8に前記鏡部3の一端にある凸部9を差し込んで接合して形成したものである。図10の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端と前記鏡部3の一端との間に介在する一端に軸13を有するヒンジ部6が備わった屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状の接続部2と互いに接合しあい形成するものであって、この接続部2の一端にあるヒンジ部6と前記取り付け部1の一端にあるヒンジ部6とを軸13で接合し、この接続部2の残りの一端を前記鏡部3の一端へ差し込んで接合して形成したものである。図11の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端と前記鏡部3の一端との間に介在する一端に凹部8が備わった屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状の接続部2と互いに接合しあい形成するものであって、この接続部2の一端にある凹部8に前記取り付け部1の一端にある凸部9を差し込んで接合し、この接続部2の残りの一端を前記鏡部3の一端へ差し込んで接合して形成したものである。図12の装着用の鏡Mは、前記取り付け部1と、前記鏡部3が、前記取り付け部1の一端と前記鏡部3の一端との間に介在する一端に凸部9が備わった屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる棒状の接続部2と互いに接合しあい形成するものであって、この接続部2の一端にある凸部9を前記取り付け部1の一端にある凹部8に差し込んで接合し、この接続部2の残りの一端を前記鏡部3の一端へ差し込んで接合して形成したものである。そして、この接合部分が軸となって鏡部3を正逆に回転または若干の角度で回動させることができたり、又は、接続部2自体が屈曲することによって鏡部3を正逆に回転及び若干の角度で回動させることができるので、鏡11を状況に応じて前方や後方などの好みの方向へ向けることができるのである。また、取り付け部1と、接続部2と、鏡部3とが、それぞれに分離することができるので、使用するときの状況に応じて各部位(取り付け部1、接続部2、鏡部3のそれぞれ)の交換をすることができたり、破損したときなどは、その破損した部位だけの交換で使用が可能となるのである。尚、取り付け部1と接続部2と鏡部3の一端にある凹部8は球面状に形成しており、凸部9は球体状に形成している。ちなみに、取り付け部1と接続部2と鏡部3の一端にある凹部8は弾性変形体としている。
【0030】
実施の形態2の装着用の鏡Mは以上のように構成されているので、装着物へ装着するときは、実施の形態1と同じく、前記で説明した挿着手段の備わる片を備えた取り付け部1によって簡単に装着物へ取り付けることができるのである。また、装着物へ取り付けて使用中のときには、これも実施の形態1と同じく、前記で説明した鏡11を備えた鏡部3によって後ろなどを振り向くことなく後方などの状況を確認することができるので、前方不注意による事故やケガなどを防ぐことができるのである。また、後ろから来る人などへさりげなく道を譲ることなどにも役立てることができたり、鏡面の反射を利用して装着者であるこちら側の存在を前方や後方などへ知らせることもできるのである。
【符号の説明】
【0031】
1 取り付け部
2 接続部
3 鏡部
6 ヒンジ部
8 凹部
9 凸部
M 装着用の鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端にあるヒンジ部と前記鏡部の一端にあるヒンジ部との蝶着で接合したことを特徴とする装着用の鏡。
【請求項2】
支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端にある凹部と前記鏡部の一端にある凸部との枢着で接合したことを特徴とする装着用の鏡。
【請求項3】
支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端にある凸部と前記鏡部の一端にある凹部との枢着で接合したことを特徴とする装着用の鏡。
【請求項4】
支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端と前記鏡部の一端との間に介在する屈曲自在で且つ屈曲姿勢を保持する形態が兼ね備わる接続部と互いに接合しあい形成するものであって、前記接続部の一端と前記取り付け部の一端とを嵌着による接合手段で接合し、前記接続部の残りの一端と前記鏡部の一端とを嵌着による接合手段で接合して形成したことを特徴とする装着用の鏡。
【請求項5】
支持片と支持片の両端から直角方向へ平行に伸びる挿着手段の備わる片を備えた断面コ字形の取り付け部と、鏡を備えた鏡部が、前記取り付け部の一端と前記鏡部の一端との間に介在する接続部と互いに接合しあい形成するものであって、前記接合を、請求項1〜4に記載の接合手段によるものであることを特徴とする装着用の鏡。
【請求項6】
請求項1〜5に記載の装着用の鏡であって、取り付け部と、接続部と、鏡部とが、それぞれに分離することができることを特徴とする装着用の鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−80182(P2011−80182A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−249492(P2009−249492)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【出願人】(509299813)
【Fターム(参考)】