説明

裏面電極型太陽電池構造及びその製造プロセス

【課題】裏面電極型太陽電池の構造及び製造プロセスを改善する。
【解決手段】太陽電池の活性拡散接合部(211、212、213、214)が、ウェハ100の裏面に選択的に堆積されたドーパント源(201、202、203、204)からのドーパントの拡散によって形成される。ドーパント源(201、202、203、204)は、例えば印刷法を使用して選択的に堆積することができる。様々なドーピングレベルの活性拡散領域を形成するために、複数のドーパント源を利用することができる。ウェハの前面103−1は、ドーパント源(201、202、203、204)の形成前に、ウェハ材料の除去を抑えるテクスチャリングプロセスを使用して、テクスチャリングすることができる。金属格子線を活性拡散接合部に接続するための開口は、自己整合コンタクト開口エッチングプロセスを使用して形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2005年12月21日付け出願の米国特許仮出願第60/752664号
明細書の利益を主張するものであり、参照によりその全体がここに援用される。
【0002】
技術分野
本発明は、太陽電池に関し、より詳細には、裏面電極型太陽電池構造若しくはバックコ
ンタクトソーラーセル(back side contact solar cell structures)及びその製造プロ
セスに関するが、これに限られることはない。
【背景技術】
【0003】
太陽電池は、太陽放射を電気エネルギーに変換するためのよく知られた装置であり、半
導体プロセス技術を使用して半導体ウェハ上に製造することができる。一般に、太陽電池
は、シリコン基板にP型及びN型の活性拡散領域を形成することによって製造することが
できる。太陽電池に当てられる太陽放射によって電子及び正孔が生成し、これらは接活性
拡散領域と移動し、これにより、活性拡散領域間での電圧差が形成される。裏面電極型太
陽電池では、活性拡散領域も、それに接続している金属格子も、太陽電池の裏面に設けら
ている。この金属格子によって、外部電気回路が太陽電池に接続され且つこの外部電気回
路に太陽電池からの電力供給を行うことができる。裏面電極型太陽電池は、米国特許第5
053083号及び第4927770号明細書にも開示されており、これらの特許文献は
、参照によりその全体がここに援用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
効率は、太陽電池の電力発生能力に直接的に関連するので、太陽電池の重要な特性であ
る。したがって、一般に、太陽電池の効率を増大させるための技術が望まれる。太陽電池
を製造するコストを低減させる方法及び構造も、その節約分を消費者に回すことができる
ので、望ましい。本発明は、従来の太陽電池に比べてより高い効率とより低いコストをも
たらすことができる、改善された裏面電極型太陽電池の構造及び製造プロセスを開示する

【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、太陽電池の活性拡散接合部は、ウェハの裏面に選択的に堆積させたドーパ
ント源からドーパントを拡散させることによって形成される。ドーパント源は、例えば印
刷法を使用することによって選択的に堆積することができる。複数のドーパント源を利用
して、様々なドーピングレベルの活性拡散領域を形成することができる。例えば、太陽電
池のシリコン/誘電体の境界、シリコン/金属の境界又はそれら両方を最適化するために
、3つ又は4つの拡散領域を製造することができる。ウェハの前面は、テクスチャリング
プロセスを利用してドーパント源を形成する前にテクスチャリングされ、これにより、ウ
ェハ材料の除去が低減する。金属の格子ラインを活性拡散接合部に接続するための開口を
、自己整合コンタクト開口エッチングプロセス(self-aligned contact opening etch pr
ocess)を利用して形成し、これにより、不整合の作用を低減することができる。
【0006】
本発明の上記の及びさらなる特徴は、添付図面及び特許請求の範囲を含む本開示全体を
読むことによって、当業者には容易に明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
異なる図面においても使用されている同じ参照番号は、同じ又は同様の構成要素を示す
。図面の縮尺は、別途記載がない限り、必ずしも正しくはない。
【0008】
本開示では、本発明の態様への理解が徹底されるように、多数の具体的な詳細、例えば
構造及び製造ステップの例を示す。しかし、1つ以上の具体的な詳細を利用せずに本発明
が実施可能であることは、当業者には認識されるであろう。
【0009】
本開示は、太陽電池の製造に関する。太陽電池の製造プロセスは、参照によりここに援
用される同一出願人による以下の開示、「Improved Solar Cell and Method of Manufact
ure」と題するWilliam P. Mulligan, Michael J. Cudzinovic, Thomas Pass David Smith
, Neil Kaminar, Keith McIntosh, and Richard M. Swansonによる2003年4月10日
付け出願の米国特許出願第10/412638号、「Metal Contact Structure For Sola
r Cell And Method Of Manufacture」と題するWilliam P. Mulligan, Michael J. Cudzin
ovic, Thomas Pass David Smith, and Richard M. Swansonによる2003年4月10日
付け出願の米国特許出願公開第2004/0200520号(第10/412711号出
願)、及びSmithらの米国特許第6998288号明細書にも記載されている。
【0010】
太陽電池の製造では、太陽電池の前面(つまり、通常の運転中太陽を向く面)を、太陽
放射収集効率の改善のためにランダムなピラミッド形にテクスチャリングすることが望ま
しい。このテクスチャリングプロセスは、水酸化カリウム及びイソプロピルアルコールを
利用する湿式エッチングプロセスを含んでいてよい。太陽電池の裏面(つまり、前面の反
対側の面)は、この面がテクスチャリングプロセスによる損傷から保護されるように二酸
化シリコンの保護層で覆うことができる。ほとんどの部分に対して効果があるが、上述の
テクスチャリングプロセスは、太陽電池の裏面を加工する前に行うことによって改善する
ことができ、図1A〜1Dに示すテクスチャリングの前にウェハから除去する材料の量を
減らすことができる。
【0011】
図1A、1B、1C及び1Dからなる図1に、本発明の一態様によるテクスチャリング
プロセスを施した基板の断面を概略的に示す。一態様では、基板は、N型シリコンウェハ
100を含む。図1Aでは、ウェハ100は加工されておらず、ウェハの製造業者又は製
造プラントから受け取った状態である。したがって、ウェハ100は、バルクの無傷の部
分101に沿って損傷を受けている部分102(つまり、102−1、102−2)をま
だ有している。この損傷部分102は、通常、ウェハ100をインゴットからスライシン
グするために使用される切断プロセスによるものである。ウェハ100の全体の厚みは、
この段階では、約200μmであってよい
図1Bでは、各損傷部分102が、部分的に除去されている。つまり、ウェハ100の
両面は薄化され、損傷部分102の全てではなくいくらかが除去されている。一態様では
、約10μmが、水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを含む湿式エッチングプロセスを
利用してウェハ100の各面から除去される。
【0012】
図1Cでは、ウェハ100の両面が、全ての残された損傷部分102も除去するプロセ
スにより、テクスチャリングされている。一態様では、ウェハの両面が、水酸化カリウム
又はイソプロピルアルコールを含む湿式エッチングプロセスを利用してランダムなピラミ
ッドにテクスチャリングされている。このテクスチャリングプロセスによって、ウェハ1
00の両面から約10μmの材料を除去することができ、よっって、残された損傷部分1
02の全てが除去される。ここで、ウェハ100のテクスチャリングされた前面に103
−1の番号を付与し、ウェハ100のテクスチャリングされた裏面には103−2の番号
を付与する。
【0013】
図1Dでは、ウェハ100の裏面が、研磨され洗浄されており、これにより、研磨面1
04が得られる。前面103−1は、通常の運転時には太陽放射を収集するように太陽の
方を向く。以下でより明確にされるように、活性拡散領域は、ウェハの、前面103−1
とは反対側の裏面から形成される。ウェハ100の両面で損傷部分102を部分的に除去
するステップ(図1B)、ウェハ100の両面をテクスチャリングし、同時に残された損
傷部分102を除去するステップ(図1C)、並びにウェハ100の裏面を研磨するステ
ップは、単一のプロセス装置において行うことができ、ウェハ100はステップ毎に移動
する。
【0014】
ウェハ100の裏面の研磨は、裏面を片面エッチングすることによって行うことができ
る。例えば、裏面の片面エッチングは、水平エッチャー、つまり、エッチング溶液を収容
したタンク上をウェハがコンベヤ上で水平方向に搬送される装置において行うことができ
る。この装置は、ウェハの裏面のみがエッチング溶液と接触するように構成されていてよ
い。片面エッチングは、反応性イオンエッチング(つまり「プラズマエッチング」)によ
って達成することもできる。片面エッチングによりウェハの裏面を研磨することによって
、後続のパターンニング作業が簡単になり、裏面の拡散の再結合特性が改善される。以下
に示すように、続いて、図1Dからウェハ100を加工することができ、太陽電池が完成
する。
【0015】
図2〜9に、本発明の態様により製造された裏面電極型太陽電池の断面を概略的に示す
。図2〜9は、図1Dに示すウェハ100を利用して説明される。上述のように、ウェハ
100は、N型シリコンウェハを含んでいてよい。以下の例における複数のドーパント及
び拡散領域は、P型ウェハに対応するように変更してもよい。一般に、P型ドーパント源
に適したドーパントはホウ素を含んでいてよく、N型ドーパント源に適したドーパントは
リンを含んでいてよい。
【0016】
図2A及び図2Bからなる図2に、選択的に堆積された隣接するドーパント源を使用し
た裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。ドーパント源201〜204は、選
択的に堆積されており、ブランケット堆積によって形成された後にパターン形成されたも
のでない。図2Aでは、ドーパント源201〜204は、ウェハ100の、前面103−
1の反対側である裏面に直接的にプリントすることによって選択的に堆積されている。ド
ーパント源201〜204は、工業的なインクジェット印刷又はスクリーン印刷によって
印刷することができる。例えば、ドーパント源201〜204のそれぞれは、異なるプリ
ントヘッド又は同じプリントヘッドのノズルの異なる群によって吐出することができる。
ドーパント源201〜204は、1つ以上のプリントヘッドの1つ又は複数のパス(工程
)で印刷することができる。
【0017】
図2及び本発明の以下の態様では、ドーパント源のインクジェット印刷に適した材料は
、溶剤(例えばIPA)、オルガノシロキサン及び触媒の適宜ドープされた組合せを含ん
でいてよく、ドーパント源のスクリーン印刷に適した材料は、溶剤、オルガノシロキサン
、触媒及び充填剤、例えばAl、TiO又はSiO粒子の適宜ドープされた組
合せを含んでいてよい。
【0018】
保護材料の追加的な層(図示せず)、例えば二酸化シリコンを、ドーパント源201〜
204上に形成することができ、これにより、電気的な分離が得られ、シリコン界面での
再結合が低減する、或いは場合によっては、ドーパントの相互汚染が防止される。ドーパ
ント源201及び202は、N型ドーパント、例えばリンを含んでいてよく、ドーパント
源201は低濃度にドープされており(N−)、ドーパント源202は高濃度にドープさ
れている(N+)。ドーパント源203及び204は、ホウ素のようなP型ドーパントを
含んでいてよく、ドーパント源203は低ドープされており(P−)、ドーパント源20
4は高ドープされている(P+)。
【0019】
図2Bでは、図2Aの試料は、加熱炉内に置かれて高温に曝され、ドーパントがドーパ
ント源201〜204からウェハ100内に拡散する。ドーパント源201〜204から
のドーパントの拡散によって、ウェハ100において、活性拡散領域211〜214がそ
れぞれ形成される。図2B及び以下に開示の態様の拡散ステップは、ウェハ100内への
ドーパントの単一ステップでのドライブイン(drive-in)であってよい。この単一ステッ
プであるドライブインによって、拡散されたドーパントを電気的に活性化させ、活性拡散
領域を形成することができる。
【0020】
ドーパント源201及び203は、得られる各拡散領域211及び213が、例えば約
250オーム/sqの抵抗率を有するように低ドープすることができる。ドーパント源2
02及び204は、得られる各拡散領域212及び214が、例えば約10オーム/sq
の抵抗率を有するように高ドープすることができる。ドーパント源201〜204には、
ツーダッシュが付与され(つまり201”〜204”)、これにより、その源のドーパン
トが拡散ステップ中にウェハ100内にドライブインされた(拡散された)後であること
を示す。ウェハ100が高温に曝されている間、加熱炉中にリン濃度が高いガスが存在し
ていることによって、リンが前面103−1内に拡散し、これによりN型領域206が形
成される。さらに、酸素を加熱炉内に導入して、前面103−1上に熱酸化層207を形
成することもできる。前面103−1上のN型領域206及び熱酸化層207の形成は、
図2Bの例及び以下に説明する別の態様での裏面拡散ステップと同時にインサイトゥで行
うことができる。
【0021】
図2Bによれば、バックエンドプロセスは、金属格子線を高ドープ拡散領域212及び
214に結合させるように行うことができる。このようなバックエンドプロセスは、前面
103−1への反射防止コーティングの形成、裏面にコンタクト開口を形成するためのコ
ンタクトマスクの形成、コンタクト開口を形成するためのコンタクトエッチングステップ
、及びコンタクト開口を通る各拡散領域への格子線のめっきを含んでいてよい。このよう
なバックエンドプロセスは、後述する他の態様においては、金属格子線を拡散領域に結合
させるように行うこともできる。適切な他のバックエンドプロセスも利用することができ
る。
【0022】
図3A〜3Cからなる図3に、選択的に堆積された重ねられたドーパント源を利用した
裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。図3Aでは、ドーパント源304が、
ウェハ100の、前面103−1の反対側の裏面に選択的に堆積されている。ドーパント
源304は、P型にドープされ、約5ミクロンの厚みに選択的に堆積されている。図3B
では、ドーパント源302は、ドーパント源304で覆われていない裏面の部分及びドー
パント源304の一部上に選択的に堆積されている。ドーパント304の一部上へ選択的
な堆積を行うことによって、有利には、ドーパント源302の選択的な堆積部が、整合の
変動から影響を受けにくくなる。ドーパント源302は、N型ドーパントでドープされて
おり、約5ミクロンの厚みに選択的に堆積される。ドーパント源302及び304は、例
えばインクジェット印刷又はスクリーン印刷によって選択的に堆積させることができる。
硬化プロセスを、ドーパント源302及び304のそれぞれを堆積させた後に行うことが
できる。図3Cでは、拡散ステップが行われ、これにより、ドーパントがドーパント源3
02及び304からウェハ100内へと拡散する。この拡散ステップによって、P型ドー
パントがドーパント源304からウェハ100内へと拡散して、P+活性拡散領域314
が形成され、N型ドーパントがドーパント源302からウェハ100内へと拡散して、N
+活性拡散領域312が形成される。
【0023】
図4A及び4Bからなる図4に、選択的に堆積された隔置されたドーパント源を利用し
た、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。選択的堆積されたドーパント源間
のギャップを残すことにより、P型及びN型活性拡散領域の境が大きな再結合電流が導入
される応用例で太陽電池の効率を向上させることができる。図4Aでは、ドーパント源4
02及び404は、インクジェット印刷又はスクリーン印刷によって、ウェハ100の裏
面に選択的に堆積されている。ドーパント源402及び404は、例えば、印刷プロセス
の単一のパスで約5ミクロンの厚みに選択的堆積させることができる。ドーパント源40
2は、N型ドーパントでドープされていてよく、ドーパント源404は、P型ドーパント
でドープされていてよい。パターニング技術の整合公差によって決められるが、約3ミク
ロン以上のギャップが、ドーパント源402及び404間に存在していてよい。図4Bで
は、拡散ステップが行われ、ドーパントがドーパント源402及び404からウェハ10
0内へと拡散する。この拡散ステップによって、N型ドーパントがドーパント源402か
らウェハ100内へと拡散し、N+活性拡散領域412が形成される。同様に、拡散ステ
ップによって、ドーパントがドーパント源404からウェハ100内へと拡散し、活性拡
散領域414が形成される。拡散ステップによって、ドーパント源402及び404は、
シリコンガラスを含み得る誘電層416へと転換若しくは変化する。
【0024】
太陽電池の製造においては、金属格子線を形成し、これにより、太陽電池を外部デバイ
スに接続する活性拡散領域へのコンタクトを形成する。これによって、P型及びN型の活
性拡散領域は、シリコン/誘電体及びシリコン/金属境界下に存在するようになる。シリ
コンと金属格子との間にコンタクトを形成しなくてはならないので、シリコン/金属の境
界は、排除することができない。シリコン/誘電体の境界下の少数キャリアの再結合速度
は低くすることができるが(例えば、熱成長酸化物下で通常10cm/s)、シリコン/
金属境界下では常に極めて高い。表面再結合速度が大きいことは、デバイス効率に不都合
な影響を与える。「不透明拡散(opaque diffusions)」とも呼ばれる高濃度で且つ深い
拡散は、基板から境界部を遮蔽することによって、大きな表面速度の影響を低減する。し
かし、この不透明拡散は、高い少数キャリア再結合を発生ささせるものであり、これによ
りデバイス効率が低減する。
【0025】
本発明の一態様によれば、より効率が高い裏面電極型太陽電池は、様々なドーピングレ
ベルの活性拡散領域、例えばシリコン/金属境界下では不透明拡散、シリコン/誘電体境
界下ではそれほど遮蔽する必要のない低再結合拡散を形成することによって形成すること
ができる。選択的な堆積により、有利には、様々なドーピングレベルでドーパント源をコ
スト効率よく堆積させることが可能となる。他の手法では、様々なドーピングレベルでド
ーパント源を配置させるために行わなくてはならないマスキング及びパターニングのステ
ップは、法外な費用がかかる又は製造プロセスを複雑にするものとなるであろう。例えば
、選択的な堆積を利用して、ドーパント源の4つの異なる組、すなわち(1)シリコン/
誘電体境界下の低再結合P型活性拡散領域を形成するための低ドープされたP型ドーパン
ト源(P−)、(2)シリコン/金属境界下での不透明P型活性拡散領域を形成するため
の高ドープされたP型ドーパント源(P+)、(3)シリコン/誘電体境界下の低再結合
N型活性拡散領域を形成するための低ドープされたN型ドーパント源(N−)、及び(4
)シリコン/金属境界下の不透明N型活性拡散領域を形成するための高ドープされたN型
ドーパント源(N+)を形成することができる。
【0026】
図5A及び5Bからなる図5に、様々なドーピングレベルで選択的に堆積されたドーパ
ント源を利用した裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。一態様では、高ドー
プされたドーパント源は、ウェハ100の、活性拡散領域が金属と接触する部分上(つま
り、コンタクト開口下)に形成され、低ドープされたドーパント源は、ウェハ100の他
の部分上に形成される。
【0027】
図5Aに、ドーパント源501、503、521及び523を、ウェハ100の、前面
103−1の反対側の裏面に選択的に堆積させる。ドーパント源501、503、521
及び523は、その化学組成又は厚みを調節することによって、低ドープ又は高ドープと
なるように構成されていてよい。例えば、ドーパント源501は、ドーパント源521よ
り厚く形成することができるか又はより高いドーパント濃度にすることができる。同様に
、ドーパント源503は、ドーパント源523より厚く形成することができるか又はより
高いドーパント濃度にすることができる。例えば、ドーパント源501はN型ドーパント
で高ドープされていてよく、ドーパント源521はN型ドーパントで低ドープされていて
よく、ドーパント源503はP型ドーパントで高ドープされていてよく、ドーパント源5
23はP型ドーパント源で低ドープされていてよい。ドーパント源501及び503の選
択的な堆積は、プリントプロセスの第1のパスで行うことができ、その後、プリントプロ
セスの第2のパスでドーパント源523の選択的な堆積を行い、さらにその後、プリント
プロセスの第3のパスでドーパント源521の選択的な堆積を行う。
【0028】
図5Bでは、拡散ステップを行い、ドーパントをドーパント源501、503、521
及び523からウェハ100へと拡散されている。拡散ステップによって、N型ドーパン
トがドーパント源501から拡散してN+活性拡散領域532が形成され、N型ドーパン
トがドーパント源521から拡散してN−活性拡散領域531が形成され、P型ドーパン
トがドーパント源503から拡散してP+活性拡散領域534が形成され、P型ドーパン
トがドーパント源523から拡散してP−活性拡散領域533が形成されている。ウェハ
100のドーパントの拡散によって、ドーパント源501、503、521及び523は
、ドープされていない誘電層535へと変化する。コンタクト開口536が、誘電層53
5を通して形成され、これにより、金属格子線は、N+活性拡散領域532及びP+活性
拡散領域534に接触する。
【0029】
いくつかの応用例では、拡散領域の4つでなく3つの異なる組が望ましい場合もある。
例えば、図5の低ドープされた活性拡散領域の1つを、図8で以下に説明するように省略
することができる。
【0030】
図6A及び6Bからなる図6に、様々なドーピングレベルで選択的に堆積されたドーピ
ング源を利用して裏面電極型太陽電池の活性拡散領域を形成する別の方法を示す。図6A
では、ドーパント源602、603及び604が、ウェハ100の、前面103−1の反
対側の裏面に選択的に堆積される。例えば、ドーパント源602はN型ドーパントで高ド
ープされていてよく、ドーパント源603はP型ドーパントで低ドープされていてよく、
ドーパント源604はP型ドーパントで高ドープされていてよい。ドーパント源602及
び604の選択的な堆積は、プリントプロセスの第1のパスで行うことができ、その後、
ドーパント源603の選択的な堆積を、プリントプロセスの第2のパスで行うことができ
る。
【0031】
図6Bでは、拡散ステップを行い、ドーパントをドーパント源602、603及び60
4からウェハ100内へと拡散させる。拡散ステップによって、N型ドーパントがドーパ
ント源602から拡散してN+活性拡散領域632が形成され、P型ドーパントがドーパ
ント源603から拡散してP−活性拡散領域633が形成され、P型ドーパントがドーパ
ント源604から拡散してP+活性拡散領域634が形成される。ドーパントのウェハ1
00への拡散によって、ドーパント源602、603及び604は、ドープされていない
誘電体層635へと変化する。コンタクト開 口636は、誘電層635を通して形成さ
れ、これにより、金属格子線がN+活性拡散領域632及びP+活性拡散領域634に接
触することができる。
【0032】
選択的な堆積及び化学蒸着(CVD)の他に、スピンコーティングを使用してドーパン
ト源を形成することもできる。例えば、適切にドープされたスピンオングラス(SOG)
を、図7に示すP型及びN型ドーパント源として使用することができる。
【0033】
図7A、7B、7C及び7Dからなる図7に、スピンコーティングされたドーパント源
を使用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。図7Aでは、ドーパント
源704が、ウェハ100の、前面103−1の反対側の裏面の露出した表面全体上にス
ピンコーティングされている。ドーピング源704は、例えば、P型ドーパントで高ドー
プされ且つ約2μmの厚みにスピンコーティングされたSOGを含んでいてよい。図7B
では、ドーパント源704が、ウェハ100の裏面の一部を露出するようにパターニング
され、そこには、別のドーパント源が形成される。図7Cでは、ドーパント源702は、
図7Bの試料上にスピンコーティングされている。ドーパント源702は、例えば、N型
ドーパントで高ドープされ且つドーパント源704上に約2ミクロンの厚みでスピンコー
ティングされているSOGを含んでいてよい。図7では、拡散ステップを行い、これによ
り、ドーパントはドーパント源704及び702からウェハ100内へと拡散する。この
拡散ステップにより、N型ドーパントがドーパント源702からウェハ100内へと拡散
して、N+活性拡散領域712が形成される。同様に、拡散ステップによって、P型ドー
パントがドーパント源704からウェハ100内へと拡散して、活性拡散領域714が形
成される。ドーパントのウェハ100内への拡散によって、ドーパント源702及び70
4は、ドープされていない誘電層716へと変化する。
【0034】
図8A、8B及び8Cからなる図8に、選択的な堆積及び他の堆積プロセスの組合せを
利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。図8Aでは、ドーパント源
804が、ウェハ100の、前面103−1の反対側の裏面に選択的に堆積されている。
ドーパント源804は、ウェハ100の裏面に、例えば約5ミクロンの厚みに直接的に印
刷することができる。ドーパント源804は、P型ドーパントで高ドープされていてよい
。ドーパント源804の選択的な堆積は、印刷プロセス(例えば、インクジェット印刷又
はスクリーン印刷)の単一パスで行うことができる。
【0035】
図8Bでは、ドーパント源802が、図8Aの試料上にスピンコーティングされている
。ドーパント源802は、N型ドーパントで高ドープされ且つドーパント源804上に約
2ミクロンの厚みでスピンコートされているSOGを備えていてよい。ドーパント源80
4の選択的な堆積によって、有利には、ドーパント源804をパターニングする必要なく
ドーパント源802をスピンコートできることに留意されたい。応用例に応じて、ドーパ
ント源802は、ロールオン、スプレーオン、スクリーン印刷又はインクジェット印刷プ
ロセスを利用したブランケット堆積によって塗布することもできる。
【0036】
図8Cでは、拡散ステップを行い、これにより、ドーパントがドーパント源804及び
802からウェハ100内へと拡散する。拡散ステップにより、N型ドーパントは拡散源
802からウェハ100内へと拡散し、N+活性拡散領域812が形成される。同様に、
拡散ステップによって、P型ドーパントが、ドーパント源804からウェハ100へと拡
散し、P+活性拡散領域814が形成される。ドーパントのウェハ100への拡散によっ
て、ドーパント源802及び804は、ドープされていない誘電層816へと変化する。
【0037】
図9A、9B、9C及び9Dからなる図9に、自己整列コンタクト開口エッチングプロ
セスを可能にするドーパント源を利用した裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示
す。
【0038】
図9Aでは、ドーパント源603が、ウェハ100の、前面103−1の反対側の裏面
に形成されている。一態様では、ドーパント源903は、高ドープされた活性拡散領域が
形成される場所上にのみ開口906が存在することとなるように形成される(図9Cの9
22及び924を参照)。以下でより明確に説明するように、開口906が活性拡散領域
に対するコンタクト開口(図9Dの936を参照)の位置を規定するので、比較的厚いド
ーパント源903によって、自己整合プロセスが可能となる。ドーパント源903は、ウ
ェハ100の裏面に選択的に堆積することができる。好ましくは、ドーパント源903は
、ウェハ100の裏面に、ブランケット堆積(例えば化学蒸着又はスピンコーティング)
によって形成され、その後、パターンニングされ開口906が形成される。ブランケット
堆積に続きパターニングを行うことは、有利には、印刷可能なドーパントの互いの接触を
防止する。
【0039】
一態様では、ドーパント源903は、P型ドーパントで低ドープされた誘電体を含む。
ドーパント源903の組成及び厚みは、高温拡散ステップ後に、P型活性拡散領域が低ド
ープされ(例えば、約250オーム/sq)、低キャリア再結合が生成され(例えば、エ
ミッタ飽和電流密度(emitter saturation current density)が約25fA/cm)、
ドーパント源903が、続いて形成されるドーパント源902及び904に比べて厚く(
例えば、約2000オングストローム)なるように(図9B参照)、形成することができ
る。
【0040】
図9Bでは、ドーパント源902及び904が、ドーパント源903上に及び開口90
6内に形成されている。ドーパント源902及び904は、金属格子線が接続される、ウ
ェハ100内に活性拡散領域を形成するためのものである。ドーパント源902及び90
4は、好ましくは、ウェハ100の裏面に直接的に印刷することによって選択的に堆積さ
れる。例えば、ドーパント源902及び904は、スクリーン印刷又はインクジェット印
刷によって1つの又は複数のパスで選択的に堆積させることができる。ドーパント源90
2及び904は、ブランケット堆積(例えば、化学蒸着又はスピンコーティング)し、そ
の後パターニングすることによっても形成することができるが、追加的なエッチング停止
層が必要になり得る。
【0041】
一態様では、ドーパント源902は、N型ドーパントで高ドープされた誘電体を含み、
ドーパント源904は、P型ドーパントで高ドープされた誘電体を含む。ドーパント源9
02及び904の組成及び厚みは、高温拡散ステップ後、(a)ドーパント源902及び
904が、ウェハ100において高ドープされた(例えば約10オーム/sq)拡散領域
を形成し、(b)ドーパント源902及び904が、ドーパント源903と比較して薄く
(例えば約500オングストローム)なるように(図9Bを参照)、(c)得られる拡散
領域が不透明であるように(つまり、拡散領域によって誘導されるキャリア再結合が、そ
の場所のシリコン境界の状況に著しく影響されることなく)、形成することができる。
【0042】
ドーパント源902及び904と比較したドーパント903の厚みは、好ましくは、後
に行われるコンタクト開口エッチングプロセスによって、ドーパント源903が完全に除
去される前にドーパント源902及び904がウェハ100にまでエッチングされるよう
に、形成することができる。これにより、有利には、ドーパント源902及び904が活
性拡散領域のためのドーパントを提供するばかりでなくコンタクト開口の位置も整合させ
るので、自己整合コンタクト開口エッチングプロセスが可能となる。硬化ステップ又は保
護層堆積は、太陽電池の具体的な種類に応じて行うことができる。
【0043】
図9Cでは、拡散ステップを行い、ドーパントをドーパント902、903及び904
からウェハ100へと拡散させる。拡散ステップにより、N型ドーパントが、ドーパント
源902からウェハ100内へと拡散し、N+活性拡散領域922が形成される。拡散ス
テップにより、ドーパント源904からP型ドーパントがウェハ100内へと拡散してP
+活性拡散領域924が形成され、ドーパント源903からP型ドーパントがウェハ10
0内へと拡散してP−活性拡散領域913が形成される。ドーパントのウェハ100への
拡散によって、ドーパント源902、903及び904が誘電層935へと変化する。つ
まり、拡散ステップ後の誘電体935のより厚い部分は、ドーパント源903の残部であ
り、誘電体935のより薄い部分はドーパント源902及び904の残部である。
【0044】
拡散ステップ中、ドーパントリッチガス(例えばPOCl3)及びいくらかの酸素を、
選択された時間にわたり加熱炉中に導入することができ、これにより、前面103−1に
低濃度のN型拡散が形成され、熱酸化物層が成長する。前面103−1に形成されたN型
拡散及び熱酸化物によって、太陽電池のテクスチャリングされた側での再結合が低減する

【0045】
図9Dでは、図9Cの試料に、自己整合コンタクト開口エッチングステップが施され、
誘電層935の、活性拡散領域922及び924上の部分が除去されている。コンタクト
開口エッチングステップにより、上述のコンタクト開口906を通るコンタクト開口93
6が形成される(図9Cを参照)。コンタクト開口エッチングステップは、コンタクト開
口906内の誘電層935の一部を薄化してコンタクト開口936を形成するように設定
されていてよい。ドーパント源902及び904はドーパント903より薄く形成されて
いるので、コンタクト開口エッチングステップによって、誘電層935のより厚い部分も
薄化されるが、誘電層935のより薄い部分は完全には除去される。金属格子線は、活性
拡散領域922及び924に電気的に接触するように、コンタクト開口936に形成する
ことができる。
【0046】
一態様では、コンタクト開口エッチングステップは、時間制御されたウェットエッチン
グプロセスを含む。例えば、コンタクト開口エッチングステップは、図9Cの試料の裏面
(つまり、テクスチャリングされていない面)を、制御された時間長さにわたってHFリ
ッチエッチャント(液体又は蒸気)に曝すことによって行うことができる。一般に、誘電
層935の制御可能なエッチング速度をもたらす任意のエッチャントを利用することがで
きる。片面のみのエッチングが実用的でない応用例では、追加の保護層をテクスチャリン
グされた前面103−1に堆積させて、その面をコンタクト開口エッチング中に保護する
。プラズマエッチャーを利用して、これにより、前面103−1がエッチングされること
なくウェハ100の裏面をエッチングすることもできる。プラズマエッチングステップは
、金属格子線をコンタクト開口936に形成するための後続の金属スパッタリングステッ
プに組み込むことができる。例えば、クラスターツール(cluster tool)が、プラズマエ
ッチングステップを行うための第1のチャンバ、及び金属格子線を形成するための別のチ
ャンバを有していてよい。
【0047】
別の態様では、活性拡散領域を形成するための比較的薄いドーパント源をまず形成し、
続いてより厚いドーパント源を形成することができる。例えば、より厚いドーパント源9
03を、より薄いドーパント源902及び904の後に、ウェハ100の裏面上に形成す
ることができる。しかし、図9A〜9Dの態様は、真の自己整合プロセスを可能にし、印
刷可能なドーパントの混合が防止されるので、好ましい。
【0048】
以上、本発明の特定の態様を説明したが、これらの態様が、例示を目的としているにす
ぎず、制限的でないことを理解されたい。さらなる多くの態様があることは、本開示を読
む当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1A〜1D(FIG.1A〜1D)からなる。本発明の一態様による、テクスチャリングプロセスを施している基板の断面を概略的に示す。
【図2】図2A及び2B(FIG.2A及び2B)からなる。本発明の一態様による、選択的に堆積させた隣接するドーパント源を利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。
【図3】図3A〜3C(FIG.3A〜3C)からなる。本発明の一態様による、選択的に堆積させた重ねられたドーパント源を利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。
【図4】図4A及び4B(FIG.4A及び4B)からなる。本発明の一態様による、選択的に堆積させた隔置されたドーパント源を利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。
【図5】図5A及び5B(FIG.5A及び5B)からなる。本発明の一態様による、様々なドーピングレベルを有する選択的に堆積させたドーパント源を利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。
【図6】図6A及び6B(FIG.6A及び6B)からなる。本発明の一態様による、様々なドーピングレベルを有する選択的に堆積させたドーパント源を利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域を形成する別の方法を示す。
【図7】図7A〜7D(FIG.7A〜7D)からなる。本発明の一態様による、スピンコーティングされたドーパント源を利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。
【図8】図8A〜8C(FIG.8A〜8C)からなる。本発明の一態様による、選択的な堆積プロセス及び別の堆積プロセスの組合せを利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。
【図9】図9A〜9D(FIG.9A〜9D)からなる。本発明の一態様による、自己整合コンタクト開口エッチングプロセスを可能にするドーパント源を利用した、裏面電極型太陽電池の活性拡散領域の製造を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面電極型太陽電池の活性拡散領域を形成する方法であって、
太陽電池に加工されるウェハを設け、該ウェハの前面が、前記太陽電池の通常の作動時
に太陽の方を向くように構成されており、
P型ドーパント源及びN型ドーパント源を、前記ウェハの、前記太陽電池の前面とは反
対側にある裏面に選択的に堆積し、当該P型及びN型ドーパント源が、前記ウェハの前記
裏面に直接的に印刷されることによって選択的に堆積され、
前記P型ドーパント源からドーパントを拡散させ、前記太陽電池のP型活性拡散領域を
形成し、前記N型ドーパント源からドーパントを拡散させ、前記太陽電池のN型活性拡散
領域を形成する、拡散ステップを行う
ことを含む、方法。
【請求項2】
前記ウェハの前記前面が、前記P型及びN型ドーパント源を形成する前に、テクスチャ
リングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ウェハの前面が、テクスチャリングプロセスを使用してテクスチャリングされ、該
テクスチャリングプロセスが、
前記ウェハの前面及び裏面を薄化して、該前面及び該裏面上のウェハの損傷部分を部
分的に除去し、
前記ウェハの前面及び裏面をテクスチャリングして、当該ウェハの前面及び裏面上に
残された損傷部分を除去し、
前記ウェハの前面及び裏面を研磨して、当該ウェハの裏面上のテクスチャリングを除
去することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記P型及びN型ドーパント源を、スクリーン印刷によって選択的に堆積させる、請求
項1に記載の方法。
【請求項5】
前記P型及びN型ドーパント源を、インクジェット印刷によって選択的に堆積させる、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記P型及びN型ドーパント源を、印刷プロセスの単一のパスで選択的に堆積させる、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記拡散ステップを行う前に、前記ウェハの裏面に直接的に印刷することによって、P
型ドーパント源及びN型ドーパント源を選択的に堆積させ、
前記P型ドーパント源からドーパントを拡散させて前記太陽電池の前記P型活性拡散領
域を形成し、前記N型ドーパント源からドーパントを拡散させて前記太陽電池の前記N型
活性拡散領域を形成し、P−ドーパント源からドーパントを拡散させて前記太陽電池のP
−活性拡散領域を形成し、N−ドーパント源からドーパントを拡散させて、前記太陽電池
のN−活性拡散領域を形成する、拡散ステップを行う
ことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
裏面電極型太陽電池の活性拡散領域を形成する方法であって、
太陽電池に加工されるウェハを設け、該ウェハの前面が、前記太陽電池の通常の作動時
に太陽の方を向くように構成されており、
前記ウェハの、前記太陽電池の前記前面の反対側の裏面に、第1のドーパント種でドー
プされた第1の組のドーパント源を選択的に堆積させ、該第1の組のドーパント源が、前
記ウェハの裏面に直接的に印刷することによって選択的に堆積され、
前記ウェハの裏面に、前記第1のドーパント種とは異なる第2のドーパント種でドープ
された第2の組のドーパント源を形成し、
前記第1の組のドーパント源からドーパントを拡散させ、前記太陽電池の第1の組の活
性拡散領域を形成し、前記第2の組のドーパント源からドーパントを拡散させ、前記太陽
電池の第2の組の活性拡散領域を形成する、拡散ステップを行う
ことを含む、方法。
【請求項9】
前記第2の組のドーパント源が、スピンコーティングによって前記ウェハの裏面に形成
される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ウェハの前面が、前記第1及び第2のドーパント源を形成する前に、テクスチャリ
ングプロセスを利用してテクスチャリングされ、該テクスチャリンプロセスが、
前記ウェハの前面及び裏面を薄化して、前記前面及び裏面の前記ウェハの損傷部分を
部分的に除去し、
前記ウェハの前面及び裏面をテクスチャリングして、前記ウェハの前面及び裏面に残
された損傷部分を除去し、
前記ウェハの裏面を研磨して、該ウェハの裏面のテクスチャリングを除去する
ことを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の組のドーパント源が、前記ウェハの裏面に印刷される、請求項8に記載の方
法。
【請求項12】
前記拡散ステップを行う前に、前記ウェハの裏面に第3のの組のドーパント源を堆積し
、該第3の組のドーパント源が、前記第1の組のドーパント源よりも低濃度でドープされ
ており、
前記第1の組のドーパント源からドーパントを拡散させて前記太陽電池の第1の組の活
性拡散領域を形成し、前記第2の組のドーパント源からドーパントを拡散させて前記太陽
電池の第2の組の活性拡散領域を形成し、前記第3の組のドーパント源からドーパントを
拡散させて前記太陽電池の第3の組の活性拡散領域を形成する、拡散ステップを行う
ことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
太陽電池を製造するために半導体ウェハを加工する方法であって、
前記ウェハの前面をテクスチャリングし、該前面が、通常の作動時に太陽の方を向いて
太陽放射を収集するように構成されており、
前記ウェハの前面をテクスチャリングした後、前記前面の反対側の裏面に、第1の組の
ドーパント源を選択的に形成し、
前記第1の組のドーパント源からドーパントを拡散させて、前記太陽電池の第1の組の
活性拡散領域を形成する
ことを含む、方法。
【請求項14】
前記ウェハの前面をテクスチャリングすることが、
前記ウェハの前面及び裏面を薄化して、前記前面及び裏面にある前記ウェハの損傷部分
を部分的に除去し、
前記ウェハの前面及び裏面をテクスチャリングして、当該ウェハの前面及び裏面に残さ
れた損傷部分を除去し、
前記ウェハの裏面を研磨し、前記ウェハの裏面のテクスチャリングを除去する
ことを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の組のドーパント源が、前記ウェハの裏面に印刷される、請求項13に記載の
方法。
【請求項16】
裏面電極型太陽電池において活性拡散領域を形成する方法であって、
前記太陽電池に加工されるウェハの裏面に、第1の組のドーパント源を形成し、該ウェ
ハが、前記太陽電池の通常の作動時に太陽の方を向くように構成されている前面を有し、
前記裏面が前記前面の反対側にあり、
前記第1の組のドーパント源上に第2及び第3の組のドーパント源を選択的に堆積させ
、前記第2の組のドーパント源が、前記第1の組のドーパント源を通る第1の組の開口に
選択的に堆積され、前記第3の組のドーパント源が、前記第1の組のドーパント源を通る
第2の組の開口に選択的に堆積され、前記第1の組のドーパント源が、前記第2の組のド
ーパント源及び前記第3の組のドーパント源より厚く形成されており、
前記第1の組のドーパント源からドーパントを拡散させて前記太陽電池の第1の組の活
性拡散領域を形成し、前記第2の組のドーパント源からドーパントを拡散させて前記太陽
電池の第2の組の活性拡散領域を形成し、前記第3の組のドーパント源からドーパントを
拡散させて前記太陽電池の第3の組の活性拡散領域を形成し、
前記拡散ステップの後、前記第1、第2及び第3の組のドーパント源の残された部分を
エッチャントに曝し、前記第3及び第2の組のドーパント源の残された部分を自己整合エ
ッチングプロセスで除去し、前記第2及び第3の組の活性拡散領域にコンタクト開口を形
成し、その際、前記第1の組のドーパント源の残された部分が完全に除去されない
ことを含む、方法。
【請求項17】
前記第1、第2及び第3の組のドーパント源の残された部分をエッチャントへ曝すこと
を、時間制御されたエッチングステップを用いて行う、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の組のドーパント源を前記ウェハの裏面に形成することが、
ブランケット堆積を行って前記第1のドーパント源を形成し、
前記第1の組のドーパント源をパターニングして、前記第1の組のドーパント源を通る
前記第1及び第2の組の開口を形成する
ことを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ブランケット堆積が、スピンコーティングによってなされる、請求項18に記載の
方法。
【請求項20】
前記第1の組のドーパント源を選択的に形成する前且つ前記第2及び第3のドーパント
源を選択的に堆積させる前に、テクスチャリングプロセスを用いて前記ウェハの前面をテ
クスチャリングし、前記テクスチャリングプロセスが、
前記ウェハの前面及び裏面を薄化し、前記前面及び裏面の前記ウェハの損傷部分を部
分的に除去し、
前記ウェハの前面及び裏面をテクスチャリングして、前記ウェハの前面及び裏面に残
された損傷部分を除去し、
前記ウェハの裏面を研磨し、前記ウェハの裏面のテクスチャリングを除去する
ことを含む、請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−114452(P2012−114452A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−19071(P2012−19071)
【出願日】平成24年1月31日(2012.1.31)
【分割の表示】特願2008−547490(P2008−547490)の分割
【原出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【出願人】(505379467)サンパワー コーポレイション (41)
【Fターム(参考)】