補助手摺り取付金具
【課題】現在国内で使用されている建枠、交差筋交い更にはアームロックを変更することなくそのまま使用することができながら、足場板上から手摺りまでの高さを400mm以下にすることができる補助手摺り取付金具を提供する。
【解決手段】前板部6と左右両側板部7,7とで建枠1の支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部6の上部に吊り板部8を設けてなる金具本体9を有し、この金具本体9の吊り板部8には、支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には、補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11を突設してなり、吊り板部8のピン孔10を交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させて吊り下げた状態で金具本体9を支柱1aに嵌合させるようにした。
【解決手段】前板部6と左右両側板部7,7とで建枠1の支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部6の上部に吊り板部8を設けてなる金具本体9を有し、この金具本体9の吊り板部8には、支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には、補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11を突設してなり、吊り板部8のピン孔10を交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させて吊り下げた状態で金具本体9を支柱1aに嵌合させるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠組足場の建枠の支柱間に架け渡される交差筋交いの下方で棒状の補助手摺りを支柱間に水平に架け渡すにあたって、その補助手摺りを取り付けるための補助手摺り取付金具に関する。
【背景技術】
【0002】
建築現場で仮設される枠組足場においては、図9の(a) に示すように、足場板3の長手方向両サイドに沿った建枠1,1間に一対の筋交い材2a,2aからなるX形の交差筋交い2が張架されているため、この交差筋交い2が安全柵となって、足場板3を渡る作業者の安全を図ることができる。ところが、このような交差筋交い2は、同図から分かるように、その下部側が足場板3との間で略三角形に開口された状態となっているため、作業者が足場板3の上で中腰で作業をするような場合に、上記三角形の開口部から過って墜落する危険性があった。そこで、このような危険を防止するために、交差筋交い2の下部側三角形開口部を形成する筋違材2a,2aに棒状の補助手摺り24を水平に架け渡すようにしている。尚、建枠1は、両側一対の支柱1a,1aと両支柱1a,1aをつなぐ横材1bとによって門形に形成されたもので、隣り合う建枠1,1の対向する横材1b,1b間に足場板3が架け渡される。
【0003】
上記従来の補助手摺り24は、例えば特許文献1に記載されているが、図9の(b) に概略示すように、1本の棒状手摺り本体からなるもので、この棒状手摺り本体の両端部の夫々には、筋交い材2aの上側面部に掛合する第1フック21と、この第1フック21よりも外端寄りに位置して筋交い材2aの下側面部に掛合する第2フック22とが設けられ、手摺り本体の一端部側の両フック21,22間に、手摺り本体が筋交い材2aと平行に位置した状態で両フック21,22が同時に筋交い材2aに嵌め込み可能な開口部(図示省略)が形成され、手摺り本体の他端部側の第2フック22は、基軸部が手摺り本体に回転可能で上下動可能に軸支されると共に、常時はバネによって上向きに付勢されている。
【0004】
この補助手摺り24を交差筋交い2に装着する時は、フック21,22間に嵌め込み用開口部が形成される手摺り本体の一端部側を一方の筋交い材2aの下手側に位置させた状態で手摺り本体を平行に位置させて、この一端部側の第1フック21と第2フック22とを一方の筋交い材2aに嵌め込んだ後、手摺り本体を水平にして、この手摺り本体の他端部側の第1フック21を他方の筋交い材2aに嵌め込むと共に、その第2フック22を他方の筋交い材2aに嵌め込むことにより、補助手摺り24は、図9の(b) に示すような取付状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−331413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、この度、労働安全衛生法に基づく安全基準の改定があって、枠組足場の足場板から補助手摺りまでの高さが、これまでの500mm以下から、400mm以下に制限されることになった。図9の(b) に示す従来の補助手摺り24は、足場板3からの高さが500mm以下の安全基準に基づいて製作されたもので、図示のように取り付けられた状態で足場板3の上面からの高さHbは450mm前後となっていて、新しい安全基準高さHsの400mmより高くなる。また足場板3の上面から、建枠1の支柱1aに止着されている筋交い材2aの下端止着部である交差筋交い取付用グラビティロック25までの高さhが329mmであることから、補助手摺り24の両端部を筋交い材材2a,2aの下端側に出来るだけ近づくように取り付けても、この補助手摺り24の取付構造では、足場板3上面からの高さを、新しい安全基準高さHsである400mm以下にすることができない。
【0007】
そこで、考えられることは、対向する建枠1,1の支柱1a,1a間の長さに相当する長さを有する補助手摺りの両端部を、支柱1a,1aに夫々設けてある交差筋交い取付用グラビティロック25,25に挿着(ピン孔を挿通して取り付ける)するようにすることである。ところが、現在使われている汎用の交差筋交い取付用グラビティロック25は、図10の(a) に示すように、ピン25aの有効長さLeが18mmしかないから、両側の交差筋交い2,2の筋交い材材2a,2aの端部を重ねて挿着し、更にアームロック26の端部を挿着すると、補助手摺りの端部を挿着することができなくなる。図10の(a) において、wはピン25aの基端部の溶接部の厚みを示す。
【0008】
尚、アームロック26は、図11に示すように、下段側建枠1の支柱1aの上端部に上段側建枠1の支柱1aの下端部を連結する時にその連結端部どうしをロックするのに使用され、帯状の金属板で弓形状に形成され、その上下両端部にピン孔が設けられたもので、下端部側のピン孔を、下段側支柱1aの上端部と上段側支柱1aの下端部とを貫通する連結ピン30に挿着し、上端部側のピン孔を、上段側支柱1aに設けてある交差筋交い取付用グラビティロック25に対し、両側の交差筋交い2,2の筋交い材材2a,2aの端部と共に重ねて挿着するようになっている。
【0009】
即ち、現在使用されている典型的な交差筋交い取付用グラビティロック25は、図10の(a) に示すように、ピン25aを支柱1aの側面に直角に配して溶接により固着したもので、ピン25aの先端側に割溝25cを設け、この割溝25c内にロック片25bの一端部側を枢軸25dによって枢着し、常時は図10の(a) ,(b) の実線図示のように自重でピン25aと垂直な姿勢に保持され、交差筋交い2の筋交い材2aの端部2aoを挿着する時はロック片25bを手で同図の仮想線図示のように水平姿勢にさせるようになっており、そして各筋交い材2aの端部厚みは5mm、アームロック26の端部厚みは3mmであり、また補助手摺りとして交差筋交い2の筋交い材2aと同じものを使用する場合には、その端部4aoの厚みは5mmであるから、図10の(b) に示すように、ピン25aに、両側の交差筋交い2,2の筋交い材材2a,2aの端部2ao,2aoとアームロック26の端部と両側の補助手摺り4,4の端部4ao,4aoとを挿着しようとすると、これら端部全体の厚みWtが23mmとなって、ピン25aの有効長さLeの18mmをオーバーしてしまい、図10の(b) から分かるようにロック片25bをロック位置に回転させることができないため、補助手摺り4を取り付けることができなくなる。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑み、現在国内で使用されている上述したような建枠、交差筋交い更にはアームロックを変更することなくそのまま使用することができながら、足場板上から手摺りまでの高さを400mm以下にすることができるようにした補助手摺り取付金具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、枠組足場の建枠1,1の支柱1a,1a間に架け渡される交差筋交い2の下方で棒状の補助手摺り4を支柱1a,1a間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺り4を取り付けるための補助手摺り取付金具5Aであって、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで前記支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部6の上部に吊り板部8を連設してなる金具本体9を有し、金具本体9の吊り板部8には前記支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には、補助手摺り4の端部4aのピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11を突設してなり、吊り板部8のピン孔10を交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させて吊り下げた状態で金具本体9を支柱1aに対し枠組足場の足場板3長手方向から嵌合させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る発明は、枠組足場の建枠1,1の支柱1a,1a間に架け渡される交差筋交い2の下方で棒状の補助手摺り4を支柱1a,1a間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺り4を取り付けるための補助手摺り取付金具5Bであって、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで前記支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部6の上部に吊り板部8を連設してなる金具本体9を有し、金具本体9の吊り板部8には前記支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には補助手摺り4の端部4aのピン孔12が挿通する補助手摺り取付用グラビティロック11を突設すると共に、吊り板部8の上端部及び前板部6の下端部には、支柱1aの側面に支持させて吊り板部8及び前板部6を支柱1a前面から所要高さ浮かすための脚部15,16を設けてなり、予め交差筋交い2が挿着された交差筋交い取付用グラビティロック25に吊り板部8のピン孔10を挿通させて吊り下げた状態で金具本体9を支柱1aに対し足場板3長手方向から嵌合させるようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項3は、請求項1又は2に記載の補助手摺り取付金具において、前記金具本体9には金具本体9を前記支柱1aに固定するための固定用板バネ13が取り付けられ、この固定用板バネ13は、支柱1aの外周面を弾接抱持する抱持部13aを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明の補助手摺り取付金具5Aは、支柱1aの交差筋交い取付用グラビティロック25に金具本体9の吊り板部8を介して吊り下げた状態で取り付けるようにしたもので、この取付金具5Bの補助手摺り取付用グラビティロック11に両補助手摺り4,4の端部4a,4aをそのピン孔12,12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡すようになっているから、補助手摺り4を、支柱1aの下端部側にある交差筋交い取付用グラビティロック25よりも下方位置に取り付けることができ、それにより枠組足場の足場板3お上面から補助手摺り4までの高さHaを400mm以下にすることが可能となる。
【0015】
またこのような補助手摺り取付金具5Aを使用することによって、現在国内で使用されている建枠、交差筋交い、補助手摺り、アームロックを改造・変更するようなことなく、これらをそのまま使用することができる。また、この補助手摺り取付金具5Aは、交差筋交い2を建枠1の支柱1aに取り付ける前に、支柱1a及び交差筋交い取付用グラビティロック25に予め取り付けておくことができる。
【0016】
そしてまた、この補助手摺り取付金具5Aによれば、コ字枠状の金具本体9を支柱1aに対し枠組足場の足場板長手方向から支柱1aに嵌合させて取り付けるようになっているから、例えば作業中に作業者が枠組足場の足場板3から落下しそうになって、作業者に繋がれている安全ロープの引張力で補助手摺り4が足場の内向き方向(足場板の長手方向と直交する内向き方向)に引っ張られる状態となっても、金具本体9が支柱1aから外れることがなく、従って補助手摺り4は外れず、作業者の安全が確保される。因みに、コ字枠状の金具本体9が支柱1aに対して足場板長手方向と直交する方向、特に足場板の内から外へ向かう方向に嵌合させるようになっておれば、上記のような事態が発生した場合は金具本体9が支柱1aから外れる危険性がある。
【0017】
請求項2に係る発明の補助手摺り取付金具5Bは、前板部6と左右両側板部7,7とでコ字枠状に形成すると共に、前板部6上部に吊り板部8を設けてなる金具本体9を有し、金具本体9の吊り板部8には、支柱1aの交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12が挿通する補助手摺り取付用グラビティロック11を突設すると共に、吊り板部8の上端部及び前板部6の下端部には、支柱1aの側面に支持させて吊り板部8及び前板部6を支柱1a側面から所要高さ浮かすための脚部15,16を設けてなるもので、請求項1の補助手摺り取付金具5Aと同様に、補助手摺り4を、支柱1aの下端部側にある交差筋交い取付用グラビティロック25より下方位置に取り付けることができ、それにより枠組足場の足場板3お上面から補助手摺り4までの高さHaを400mm以下にすることが可能であり、またこの取付金具5Bを使用することによって、現在使用されている建枠、交差筋交い、補助手摺り、アームロックを改造及び変更することなく、そのまま使用することができ、そして特にこの取付金具5Bは、支柱1aに交差筋交い2を取り付けた後に、この支柱1a及び交差筋交い取付用グラビティロック25に取り付けるようにした、いわゆる後付けタイプの取付金具であって、既に交差筋交い2が取り付けてある交差筋交い取付用グラビティロック25に簡単に取り付けできるから、補助手摺り4の取付作業が容易となる。
【0018】
またこの補助手摺り取付金具5Bも、請求項1の補助手摺り取付金具5Aと同じ様に、コ字枠状の金具本体9を支柱1aに対し枠組足場の足場板長手方向から支柱1aに嵌合させて取り付けるようになっているから、例えば作業中に作業者が枠組足場の足場板3から落下しそうになって、作業者に繋がれている安全ロープの引張力で補助手摺り4が足場の内向き方向(足場板の長手方向と直交する内向き方向)に引っ張られる状態となっても、金具本体9が支柱1aから外れることがなく、作業者の安全が確保される。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、補助手摺り取付金具5A,5Bを支柱1aに対し固定することができるから、補助手摺り4の取付作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る補助手摺り取付金具の取付状態を概略示す枠組足場の正面図である。
【図2】(a) は補助手摺り取付金具の一実施形態の取付状態を示す拡大正面図、(b) はその拡大側面図である。
【図3】図2に示す補助手摺り取付金具の取付状態を示す拡大斜視図である。
【図4】(a) は同上の補助手摺り取付金具を示す斜視図、(b) は正面図、(c) は側面図、(d) は平面図である。
【図5】支柱に対する補助手摺り取付金具の取付方法を示す説明図である。
【図6】補助手摺り取付金具の金具本体に設けられる固定用板バネの他の実施形態を示すもので、(a) は取付金具の正面図、(b) は側面図、(c) は平面図である。
【図7】本発明に係る補助手摺り取付金具の他の実施形態の取付状態を示す拡大斜視図である。
【図8】(a) は図7に示す補助手摺り取付金具の斜視図、(b) は正面図、(c) は側面図、(d) は平面図である。
【図9】(a) は従来の枠組足場の交差筋交いに補助手摺りを取り付けた状態を示す斜視図、(b) は同状態の正面図である。
【図10】(a) は交差筋交い取付用グラビティロックを示す側面図、(b) は同グラビティロックに交差筋交いの筋交い材端部、アームロックの端部及び補助手摺りの端部を仮に挿着した場合の挿着状態を示す説明図である。
【図11】アームロックの取付状態を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を図面に基づき説明すると、図1は本発明に係る補助手摺り取付金具5A(及び後述する補助手摺り取付金具5B)の取付状態を概略示し、図2の(a) は本発明の一実施形態による補助手摺り取付金具5Aの取付状態を正面側から見た図面、(b) はその拡大側面図であり、また図3は図2の補助手摺り取付金具5Aの取付状態を斜視図で示したものである。
【0022】
補助手摺り取付金具5Aは、図4の(a) 〜(d) から分かるように、鋼板材をプレス加工したもので、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで建枠1の支柱1aに嵌合する平面視コ字枠状に形成されると共に、前板部6の上部に吊り板部8が一体に連設されてなる金具本体9を有する。この金具本体9には吊り板部8の上端部に、汎用されている建枠1の支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10が設けられ、前板部6には、補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11が前板部6前面に対し垂直に突設されている。
【0023】
補助手摺り取付用グラビティロック11は、構造的及び寸法的に図10に示す交差筋交い取付用グラビティロック25と同様のもので、図4に示すように、ピン11aを前板部6の前面に直角に配して溶接により固着し、このピン11aの先端側には割溝11cを設け、この割溝11c内にロック片11bの一端部側を枢軸11dによって枢着し、常時は図4の(a) ,(c) に示すように自重によりピン11aと垂直な姿勢に保持され、補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12を挿通させる時は、ロック片11bを手で水平姿勢に回動させるようになっている。またピン11aは、その基端部を前板部6に設けた取付孔6aに挿入して溶接することにより固着される。尚、交差筋交い取付用グラビティロック25は、図4の(c) に仮想線で示すように、ピン25aの先端側側面から出没するロック片25bを、ピン25aの内部に設けたバネ(図示せず)によって常時突出する状態に取り付けたタイプのものもある。
【0024】
また、金具本体9を形成する前板部6、後板部7及び側板部27にはその内周側に、金具本体9を建枠1の支柱1aに固定するための固定用板バネ13が取り付けられている。この板バネ13は、図4の(d) から分かるように、基板部13oと、支柱1aの外周面を弾接抱持する両側一対の湾曲状抱持部13a,13aとで平面視コ字状に形成されたもので、基板部13oを金具本体9の側板部27の内側にリベット14にて取り付け、湾曲状抱持部13a,13aが前板部6と後板部7の夫々内側面に近接するようにしたもので、金具本体9を支柱1aに嵌合させた時に両湾曲状抱持部13a,13aが支柱1aの前後両側面部に弾接抱持して金具本体9を支柱1aに固定させるようになっている。
【0025】
上記のように構成される補助手摺り取付金具5Aを使用して補助手摺り4を建枠1の支柱1aに取り付けるには、交差筋交い2を支柱1aに取り付ける前に、この補助手摺り取付金具5Aを支柱1aに取り付けておく。即ち、図5に示すように、金具本体9の吊り板部8に設けてあるピン孔10を支柱1aの下端側交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させて、金具本体9を同図の実線で示すように水平横向きにした状態から、グラビティロック25を中心に金具本体9を下向きに旋回させることにより、金具本体9の前板部6及び側板部27からなるコ字枠状部が、同図の仮想線図示のように支柱1aに対してその側方から(枠組足場の足場板3長手方向から)嵌合されると共に、固定用板バネ13によって支柱1aに固定される。金具本体9を支柱1aから取り外す時は、仮想線図示の状態から金具本体9を上向きに旋回させて、吊り板部8をグラビティロック25から引き抜けばよい。
【0026】
この後、両交差筋交い2,2の筋交い材2a,2aの端部2ao,2aoを夫々のピン孔20を介して支柱1aの上下各端部側の交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させ、更に下端部側の交差筋交い取付用グラビティロック25にアームロック26の上端部のピン孔(図示省略)を挿通させて、図2の(a) ,(b) に示すような状態とし、そして取付金具5Aの補助手摺り取付用グラビティロック11には、両補助手摺り4,4の端部4a,4aを夫々のピン孔12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡し、図1、図2の(a) ,(b) に示すような状態とする。この場合、補助手摺り取付用グラビティロック11は、構造的にも寸法的にも在来の交差筋交い取付用グラビティロック25と同様のものであるから、図2の(b) から分かるように両補助手摺り4,4の端部4a,4aを十分余裕をもって挿着することができる。尚、図3には、アームロック26の取付状態の図示を省略している。
【0027】
上記のように、補助手摺り取付金具5Aは、支柱1aの下端側交差筋交い取付用グラビティロック25に金具本体9の吊り板部8を介して吊り下げた状態で取り付けるようにしたもので、この取付金具5Aの補助手摺り取付用グラビティロック11に両補助手摺り4,4の端部4a,4aをそのピン孔12,12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡すようになっているから、補助手摺り4を、支柱1aの下端部側にある交差筋交い取付用グラビティロック25よりも下方位置に取り付けることができ、それにより枠組足場の足場板3上面から補助手摺り4までの高さHaを400mm以下にすることが可能となる。
【0028】
即ち、この場合、図1から分かるように、足場板3の上面から、交差筋交い2の筋交い材2aの下端止着部である支柱1aの下端側交差筋交い取付用グラビティロック25までの高さhが329mmであるから、この補助手摺り4の足場板3上面からの高さHaは、グラビティロック25の高さhより例えば50〜60mm低い、270〜280mm程度となり、400mm以下という、労働安全衛生法に基づく新しい安全基準高さHsに適合することができる。また、このような補助手摺り取付金具5Aを使用することによって、現在国内で使用されている建枠、交差筋交い、補助手摺り、アームロックを改造・変更することなくして、これらをそのまま使用することができる。
【0029】
そしてまた、この補助手摺り取付金具5Aは、コ字枠状の金具本体9を支柱1aに対しその左右何れかの側方から嵌合させる、つまり枠組足場の足場板長手方向に沿った方向から金具本体9を支柱1aに嵌合させて取り付けるようになっているから、例えば作業中に作業者が枠組足場の足場板3から落下しそうになって、作業者に繋がれている安全ロープの引張力で補助手摺り4が足場の内き方向(足場板の長手方向と直交する内向き方向)に引っ張られる状態となっても、金具本体9が支柱1aから外れることがなく、従って補助手摺り4は外れず、作業者の安全が確保される。因みに、コ字枠状の金具本体9が支柱1aに対して足場板長手方向と直交する方向、特に足場板の内から外へ向かう方向に嵌合させるようになっておれば、上記のような事態が発生した場合は金具本体9が支柱1aから外れ、それにより補助手摺りが外れる危険性がある。
【0030】
図6は補助手摺り取付金具5Aの金具本体9に設けられる固定用板バネ13の他の実施形態を示し、(a) は取付金具5Aの正面図、(b) は側面図、(c) は平面図であって、この実施形態では、2つに分割された固定用板バネ13,13からなるもので、一方のバネ13は、その基端部を前板部6の外側面部にリベット14で取り付けと共に、先端側に形成した湾曲状の抱持部13aを前板部6に設けた窓部6aから前板部6の内側に突入させ、他方のバネ13は、その基端部を後板部7の外側面部にリベット14で取り付けと共に、先端側に形成した湾曲状抱持部13aを後板部7に設けた窓部7aから後板部7の内側に突入させ、金具本体9を支柱1aの嵌合させた時に両側の湾曲状抱持部13a,13aが支柱1aの両側面部を弾接抱持して、金具本体9を固定する。
【0031】
図3〜図6によって説明した補助手摺り取付金具5Aは、交差筋交い2を建枠1の支柱1aに取り付ける前に、交差筋交い取付用グラビティロック25を介して支柱1aに予め取り付けておくことのできる、いわゆる先付けタイプの取付金具である。
【0032】
図7及び図8には、支柱1aの交差筋交い取付用グラビティロック25に交差筋交い2を取り付けた後に、この交差筋交い取付用グラビティロック25を介して支柱1aに取り付けるようにした、いわゆる後付けタイプの補助手摺り取付金具5Bを示している。
【0033】
この補助手摺り取付金具5Bは、前記補助手摺り取付金具5Aとほとんど同様な構造であって、図8の(a) 〜(d) に示すように、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで建枠1の支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成されると共に、前板部6の上部に吊り板部8が一体に連設されてなる金具本体9を有し、この金具本体9には吊り板部8の中央部に、建枠1の支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10が設けられ、前板部6には、補助手摺り4の端部4aに設けられたピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11が前板部6の前面に対し垂直に突設され、そして吊り板部8の上端部及び前板部6の下端部には、前記支柱1aの前面に支持させて吊り板部8及び前板部6を支柱1aの前面から所要高さ浮かすための脚部15,16が設け内向きに直角に突設されている。
【0034】
図8の(c) に示すように、脚部15,16を支柱1aの前面に支持させた状態での支柱1a側面からの吊り板部8及び前板部6の浮かし高さnは、交差筋交い取付用グラビティロック25に挿着される交差筋交い2の筋交い材2aの端部厚みの2倍より少し大きく、筋交い材2aの端部厚みを5mmとした場合には、12mm程度とされる。金具本体9の前板部6に突設される補助手摺り取付用グラビティロック11は、前記補助手摺り取付金具5Aと同じである。
【0035】
また図8の(d) から分かるように、金具本体9の内側には、金具本体9を建枠1の支柱1aに固定するための固定用板バネ13が取り付けられている。この板バネ13は平面視略コ字状に形成したもので、基板部13oをリベット14で前板部6の内側面に取り付けて、両側一対の湾曲状抱持部13a,13aを支柱1aの外周面部に弾接抱持させることにより、金具本体9を支柱1aに固定するようにしている。
【0036】
上記のように構成される補助手摺り取付金具5Bは、建枠1の支柱1aに交差筋交い2を取り付けた後に、この支柱1aに取り付けて使用する。即ち、図9に示すように、交差筋交い2の筋交い材2a,2aが取り付けられた支柱1aの下端部側交差筋交い取付用グラビティロック25に、金具本体9の吊り板部8に設けてあるピン孔10を挿通させて、取付金具5Bを正面から見て斜めに傾けた状態で、金具本体9の前板部6と後板部7と側板部27とからなるコ字枠部を、枠組足場の足場板3長手方向から支柱1aに嵌合させ、固定用板バネ13によって支柱1aに固定させる。
【0037】
そして、図7には図示を省略するが、吊り板部8のピン孔10から突出している交差筋交い取付用グラビティロック25の先端部側にアームロック26の上端部のピン孔(図示省略)を挿通させ、アームロック26の下端部のピン孔は、図9に示すように下段側支柱1aの上端部と上段側支柱1aの下端部とを貫通する連結ピン30に挿着する。
【0038】
この後、補助手摺り取付金具5Bの補助手摺り取付用グラビティロック11には、図7に示すように両補助手摺り4,4の端部4a,4aを夫々のピン孔12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡すことにより、前記補助手摺り取付金具5Aの場合と同様に図1に示すような状態となる。
【符号の説明】
【0039】
1 建枠
1a 支柱
2 交差筋交い
2a 筋交い材
3 足場板
4 補助手摺り
5A,5B 補助手摺り取付金具
6 金具本体の前板部
7 金具本体の後板部
8 金具本体の吊り板部
9 金具本体
10 吊り板部のピン孔
11 補助手摺り取付用グラビティロック
13 固定用板バネ
20
25 交差筋交い取付用グラビティロック
27 金具本体の側板部
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠組足場の建枠の支柱間に架け渡される交差筋交いの下方で棒状の補助手摺りを支柱間に水平に架け渡すにあたって、その補助手摺りを取り付けるための補助手摺り取付金具に関する。
【背景技術】
【0002】
建築現場で仮設される枠組足場においては、図9の(a) に示すように、足場板3の長手方向両サイドに沿った建枠1,1間に一対の筋交い材2a,2aからなるX形の交差筋交い2が張架されているため、この交差筋交い2が安全柵となって、足場板3を渡る作業者の安全を図ることができる。ところが、このような交差筋交い2は、同図から分かるように、その下部側が足場板3との間で略三角形に開口された状態となっているため、作業者が足場板3の上で中腰で作業をするような場合に、上記三角形の開口部から過って墜落する危険性があった。そこで、このような危険を防止するために、交差筋交い2の下部側三角形開口部を形成する筋違材2a,2aに棒状の補助手摺り24を水平に架け渡すようにしている。尚、建枠1は、両側一対の支柱1a,1aと両支柱1a,1aをつなぐ横材1bとによって門形に形成されたもので、隣り合う建枠1,1の対向する横材1b,1b間に足場板3が架け渡される。
【0003】
上記従来の補助手摺り24は、例えば特許文献1に記載されているが、図9の(b) に概略示すように、1本の棒状手摺り本体からなるもので、この棒状手摺り本体の両端部の夫々には、筋交い材2aの上側面部に掛合する第1フック21と、この第1フック21よりも外端寄りに位置して筋交い材2aの下側面部に掛合する第2フック22とが設けられ、手摺り本体の一端部側の両フック21,22間に、手摺り本体が筋交い材2aと平行に位置した状態で両フック21,22が同時に筋交い材2aに嵌め込み可能な開口部(図示省略)が形成され、手摺り本体の他端部側の第2フック22は、基軸部が手摺り本体に回転可能で上下動可能に軸支されると共に、常時はバネによって上向きに付勢されている。
【0004】
この補助手摺り24を交差筋交い2に装着する時は、フック21,22間に嵌め込み用開口部が形成される手摺り本体の一端部側を一方の筋交い材2aの下手側に位置させた状態で手摺り本体を平行に位置させて、この一端部側の第1フック21と第2フック22とを一方の筋交い材2aに嵌め込んだ後、手摺り本体を水平にして、この手摺り本体の他端部側の第1フック21を他方の筋交い材2aに嵌め込むと共に、その第2フック22を他方の筋交い材2aに嵌め込むことにより、補助手摺り24は、図9の(b) に示すような取付状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−331413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、この度、労働安全衛生法に基づく安全基準の改定があって、枠組足場の足場板から補助手摺りまでの高さが、これまでの500mm以下から、400mm以下に制限されることになった。図9の(b) に示す従来の補助手摺り24は、足場板3からの高さが500mm以下の安全基準に基づいて製作されたもので、図示のように取り付けられた状態で足場板3の上面からの高さHbは450mm前後となっていて、新しい安全基準高さHsの400mmより高くなる。また足場板3の上面から、建枠1の支柱1aに止着されている筋交い材2aの下端止着部である交差筋交い取付用グラビティロック25までの高さhが329mmであることから、補助手摺り24の両端部を筋交い材材2a,2aの下端側に出来るだけ近づくように取り付けても、この補助手摺り24の取付構造では、足場板3上面からの高さを、新しい安全基準高さHsである400mm以下にすることができない。
【0007】
そこで、考えられることは、対向する建枠1,1の支柱1a,1a間の長さに相当する長さを有する補助手摺りの両端部を、支柱1a,1aに夫々設けてある交差筋交い取付用グラビティロック25,25に挿着(ピン孔を挿通して取り付ける)するようにすることである。ところが、現在使われている汎用の交差筋交い取付用グラビティロック25は、図10の(a) に示すように、ピン25aの有効長さLeが18mmしかないから、両側の交差筋交い2,2の筋交い材材2a,2aの端部を重ねて挿着し、更にアームロック26の端部を挿着すると、補助手摺りの端部を挿着することができなくなる。図10の(a) において、wはピン25aの基端部の溶接部の厚みを示す。
【0008】
尚、アームロック26は、図11に示すように、下段側建枠1の支柱1aの上端部に上段側建枠1の支柱1aの下端部を連結する時にその連結端部どうしをロックするのに使用され、帯状の金属板で弓形状に形成され、その上下両端部にピン孔が設けられたもので、下端部側のピン孔を、下段側支柱1aの上端部と上段側支柱1aの下端部とを貫通する連結ピン30に挿着し、上端部側のピン孔を、上段側支柱1aに設けてある交差筋交い取付用グラビティロック25に対し、両側の交差筋交い2,2の筋交い材材2a,2aの端部と共に重ねて挿着するようになっている。
【0009】
即ち、現在使用されている典型的な交差筋交い取付用グラビティロック25は、図10の(a) に示すように、ピン25aを支柱1aの側面に直角に配して溶接により固着したもので、ピン25aの先端側に割溝25cを設け、この割溝25c内にロック片25bの一端部側を枢軸25dによって枢着し、常時は図10の(a) ,(b) の実線図示のように自重でピン25aと垂直な姿勢に保持され、交差筋交い2の筋交い材2aの端部2aoを挿着する時はロック片25bを手で同図の仮想線図示のように水平姿勢にさせるようになっており、そして各筋交い材2aの端部厚みは5mm、アームロック26の端部厚みは3mmであり、また補助手摺りとして交差筋交い2の筋交い材2aと同じものを使用する場合には、その端部4aoの厚みは5mmであるから、図10の(b) に示すように、ピン25aに、両側の交差筋交い2,2の筋交い材材2a,2aの端部2ao,2aoとアームロック26の端部と両側の補助手摺り4,4の端部4ao,4aoとを挿着しようとすると、これら端部全体の厚みWtが23mmとなって、ピン25aの有効長さLeの18mmをオーバーしてしまい、図10の(b) から分かるようにロック片25bをロック位置に回転させることができないため、補助手摺り4を取り付けることができなくなる。
【0010】
本発明は、上記のような事情に鑑み、現在国内で使用されている上述したような建枠、交差筋交い更にはアームロックを変更することなくそのまま使用することができながら、足場板上から手摺りまでの高さを400mm以下にすることができるようにした補助手摺り取付金具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明は、枠組足場の建枠1,1の支柱1a,1a間に架け渡される交差筋交い2の下方で棒状の補助手摺り4を支柱1a,1a間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺り4を取り付けるための補助手摺り取付金具5Aであって、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで前記支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部6の上部に吊り板部8を連設してなる金具本体9を有し、金具本体9の吊り板部8には前記支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には、補助手摺り4の端部4aのピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11を突設してなり、吊り板部8のピン孔10を交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させて吊り下げた状態で金具本体9を支柱1aに対し枠組足場の足場板3長手方向から嵌合させるようにしたことを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る発明は、枠組足場の建枠1,1の支柱1a,1a間に架け渡される交差筋交い2の下方で棒状の補助手摺り4を支柱1a,1a間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺り4を取り付けるための補助手摺り取付金具5Bであって、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで前記支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部6の上部に吊り板部8を連設してなる金具本体9を有し、金具本体9の吊り板部8には前記支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には補助手摺り4の端部4aのピン孔12が挿通する補助手摺り取付用グラビティロック11を突設すると共に、吊り板部8の上端部及び前板部6の下端部には、支柱1aの側面に支持させて吊り板部8及び前板部6を支柱1a前面から所要高さ浮かすための脚部15,16を設けてなり、予め交差筋交い2が挿着された交差筋交い取付用グラビティロック25に吊り板部8のピン孔10を挿通させて吊り下げた状態で金具本体9を支柱1aに対し足場板3長手方向から嵌合させるようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項3は、請求項1又は2に記載の補助手摺り取付金具において、前記金具本体9には金具本体9を前記支柱1aに固定するための固定用板バネ13が取り付けられ、この固定用板バネ13は、支柱1aの外周面を弾接抱持する抱持部13aを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明の補助手摺り取付金具5Aは、支柱1aの交差筋交い取付用グラビティロック25に金具本体9の吊り板部8を介して吊り下げた状態で取り付けるようにしたもので、この取付金具5Bの補助手摺り取付用グラビティロック11に両補助手摺り4,4の端部4a,4aをそのピン孔12,12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡すようになっているから、補助手摺り4を、支柱1aの下端部側にある交差筋交い取付用グラビティロック25よりも下方位置に取り付けることができ、それにより枠組足場の足場板3お上面から補助手摺り4までの高さHaを400mm以下にすることが可能となる。
【0015】
またこのような補助手摺り取付金具5Aを使用することによって、現在国内で使用されている建枠、交差筋交い、補助手摺り、アームロックを改造・変更するようなことなく、これらをそのまま使用することができる。また、この補助手摺り取付金具5Aは、交差筋交い2を建枠1の支柱1aに取り付ける前に、支柱1a及び交差筋交い取付用グラビティロック25に予め取り付けておくことができる。
【0016】
そしてまた、この補助手摺り取付金具5Aによれば、コ字枠状の金具本体9を支柱1aに対し枠組足場の足場板長手方向から支柱1aに嵌合させて取り付けるようになっているから、例えば作業中に作業者が枠組足場の足場板3から落下しそうになって、作業者に繋がれている安全ロープの引張力で補助手摺り4が足場の内向き方向(足場板の長手方向と直交する内向き方向)に引っ張られる状態となっても、金具本体9が支柱1aから外れることがなく、従って補助手摺り4は外れず、作業者の安全が確保される。因みに、コ字枠状の金具本体9が支柱1aに対して足場板長手方向と直交する方向、特に足場板の内から外へ向かう方向に嵌合させるようになっておれば、上記のような事態が発生した場合は金具本体9が支柱1aから外れる危険性がある。
【0017】
請求項2に係る発明の補助手摺り取付金具5Bは、前板部6と左右両側板部7,7とでコ字枠状に形成すると共に、前板部6上部に吊り板部8を設けてなる金具本体9を有し、金具本体9の吊り板部8には、支柱1aの交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10を設け、前板部6には補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12が挿通する補助手摺り取付用グラビティロック11を突設すると共に、吊り板部8の上端部及び前板部6の下端部には、支柱1aの側面に支持させて吊り板部8及び前板部6を支柱1a側面から所要高さ浮かすための脚部15,16を設けてなるもので、請求項1の補助手摺り取付金具5Aと同様に、補助手摺り4を、支柱1aの下端部側にある交差筋交い取付用グラビティロック25より下方位置に取り付けることができ、それにより枠組足場の足場板3お上面から補助手摺り4までの高さHaを400mm以下にすることが可能であり、またこの取付金具5Bを使用することによって、現在使用されている建枠、交差筋交い、補助手摺り、アームロックを改造及び変更することなく、そのまま使用することができ、そして特にこの取付金具5Bは、支柱1aに交差筋交い2を取り付けた後に、この支柱1a及び交差筋交い取付用グラビティロック25に取り付けるようにした、いわゆる後付けタイプの取付金具であって、既に交差筋交い2が取り付けてある交差筋交い取付用グラビティロック25に簡単に取り付けできるから、補助手摺り4の取付作業が容易となる。
【0018】
またこの補助手摺り取付金具5Bも、請求項1の補助手摺り取付金具5Aと同じ様に、コ字枠状の金具本体9を支柱1aに対し枠組足場の足場板長手方向から支柱1aに嵌合させて取り付けるようになっているから、例えば作業中に作業者が枠組足場の足場板3から落下しそうになって、作業者に繋がれている安全ロープの引張力で補助手摺り4が足場の内向き方向(足場板の長手方向と直交する内向き方向)に引っ張られる状態となっても、金具本体9が支柱1aから外れることがなく、作業者の安全が確保される。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、補助手摺り取付金具5A,5Bを支柱1aに対し固定することができるから、補助手摺り4の取付作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る補助手摺り取付金具の取付状態を概略示す枠組足場の正面図である。
【図2】(a) は補助手摺り取付金具の一実施形態の取付状態を示す拡大正面図、(b) はその拡大側面図である。
【図3】図2に示す補助手摺り取付金具の取付状態を示す拡大斜視図である。
【図4】(a) は同上の補助手摺り取付金具を示す斜視図、(b) は正面図、(c) は側面図、(d) は平面図である。
【図5】支柱に対する補助手摺り取付金具の取付方法を示す説明図である。
【図6】補助手摺り取付金具の金具本体に設けられる固定用板バネの他の実施形態を示すもので、(a) は取付金具の正面図、(b) は側面図、(c) は平面図である。
【図7】本発明に係る補助手摺り取付金具の他の実施形態の取付状態を示す拡大斜視図である。
【図8】(a) は図7に示す補助手摺り取付金具の斜視図、(b) は正面図、(c) は側面図、(d) は平面図である。
【図9】(a) は従来の枠組足場の交差筋交いに補助手摺りを取り付けた状態を示す斜視図、(b) は同状態の正面図である。
【図10】(a) は交差筋交い取付用グラビティロックを示す側面図、(b) は同グラビティロックに交差筋交いの筋交い材端部、アームロックの端部及び補助手摺りの端部を仮に挿着した場合の挿着状態を示す説明図である。
【図11】アームロックの取付状態を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を図面に基づき説明すると、図1は本発明に係る補助手摺り取付金具5A(及び後述する補助手摺り取付金具5B)の取付状態を概略示し、図2の(a) は本発明の一実施形態による補助手摺り取付金具5Aの取付状態を正面側から見た図面、(b) はその拡大側面図であり、また図3は図2の補助手摺り取付金具5Aの取付状態を斜視図で示したものである。
【0022】
補助手摺り取付金具5Aは、図4の(a) 〜(d) から分かるように、鋼板材をプレス加工したもので、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで建枠1の支柱1aに嵌合する平面視コ字枠状に形成されると共に、前板部6の上部に吊り板部8が一体に連設されてなる金具本体9を有する。この金具本体9には吊り板部8の上端部に、汎用されている建枠1の支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10が設けられ、前板部6には、補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11が前板部6前面に対し垂直に突設されている。
【0023】
補助手摺り取付用グラビティロック11は、構造的及び寸法的に図10に示す交差筋交い取付用グラビティロック25と同様のもので、図4に示すように、ピン11aを前板部6の前面に直角に配して溶接により固着し、このピン11aの先端側には割溝11cを設け、この割溝11c内にロック片11bの一端部側を枢軸11dによって枢着し、常時は図4の(a) ,(c) に示すように自重によりピン11aと垂直な姿勢に保持され、補助手摺り4の端部4aに設けたピン孔12を挿通させる時は、ロック片11bを手で水平姿勢に回動させるようになっている。またピン11aは、その基端部を前板部6に設けた取付孔6aに挿入して溶接することにより固着される。尚、交差筋交い取付用グラビティロック25は、図4の(c) に仮想線で示すように、ピン25aの先端側側面から出没するロック片25bを、ピン25aの内部に設けたバネ(図示せず)によって常時突出する状態に取り付けたタイプのものもある。
【0024】
また、金具本体9を形成する前板部6、後板部7及び側板部27にはその内周側に、金具本体9を建枠1の支柱1aに固定するための固定用板バネ13が取り付けられている。この板バネ13は、図4の(d) から分かるように、基板部13oと、支柱1aの外周面を弾接抱持する両側一対の湾曲状抱持部13a,13aとで平面視コ字状に形成されたもので、基板部13oを金具本体9の側板部27の内側にリベット14にて取り付け、湾曲状抱持部13a,13aが前板部6と後板部7の夫々内側面に近接するようにしたもので、金具本体9を支柱1aに嵌合させた時に両湾曲状抱持部13a,13aが支柱1aの前後両側面部に弾接抱持して金具本体9を支柱1aに固定させるようになっている。
【0025】
上記のように構成される補助手摺り取付金具5Aを使用して補助手摺り4を建枠1の支柱1aに取り付けるには、交差筋交い2を支柱1aに取り付ける前に、この補助手摺り取付金具5Aを支柱1aに取り付けておく。即ち、図5に示すように、金具本体9の吊り板部8に設けてあるピン孔10を支柱1aの下端側交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させて、金具本体9を同図の実線で示すように水平横向きにした状態から、グラビティロック25を中心に金具本体9を下向きに旋回させることにより、金具本体9の前板部6及び側板部27からなるコ字枠状部が、同図の仮想線図示のように支柱1aに対してその側方から(枠組足場の足場板3長手方向から)嵌合されると共に、固定用板バネ13によって支柱1aに固定される。金具本体9を支柱1aから取り外す時は、仮想線図示の状態から金具本体9を上向きに旋回させて、吊り板部8をグラビティロック25から引き抜けばよい。
【0026】
この後、両交差筋交い2,2の筋交い材2a,2aの端部2ao,2aoを夫々のピン孔20を介して支柱1aの上下各端部側の交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通させ、更に下端部側の交差筋交い取付用グラビティロック25にアームロック26の上端部のピン孔(図示省略)を挿通させて、図2の(a) ,(b) に示すような状態とし、そして取付金具5Aの補助手摺り取付用グラビティロック11には、両補助手摺り4,4の端部4a,4aを夫々のピン孔12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡し、図1、図2の(a) ,(b) に示すような状態とする。この場合、補助手摺り取付用グラビティロック11は、構造的にも寸法的にも在来の交差筋交い取付用グラビティロック25と同様のものであるから、図2の(b) から分かるように両補助手摺り4,4の端部4a,4aを十分余裕をもって挿着することができる。尚、図3には、アームロック26の取付状態の図示を省略している。
【0027】
上記のように、補助手摺り取付金具5Aは、支柱1aの下端側交差筋交い取付用グラビティロック25に金具本体9の吊り板部8を介して吊り下げた状態で取り付けるようにしたもので、この取付金具5Aの補助手摺り取付用グラビティロック11に両補助手摺り4,4の端部4a,4aをそのピン孔12,12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡すようになっているから、補助手摺り4を、支柱1aの下端部側にある交差筋交い取付用グラビティロック25よりも下方位置に取り付けることができ、それにより枠組足場の足場板3上面から補助手摺り4までの高さHaを400mm以下にすることが可能となる。
【0028】
即ち、この場合、図1から分かるように、足場板3の上面から、交差筋交い2の筋交い材2aの下端止着部である支柱1aの下端側交差筋交い取付用グラビティロック25までの高さhが329mmであるから、この補助手摺り4の足場板3上面からの高さHaは、グラビティロック25の高さhより例えば50〜60mm低い、270〜280mm程度となり、400mm以下という、労働安全衛生法に基づく新しい安全基準高さHsに適合することができる。また、このような補助手摺り取付金具5Aを使用することによって、現在国内で使用されている建枠、交差筋交い、補助手摺り、アームロックを改造・変更することなくして、これらをそのまま使用することができる。
【0029】
そしてまた、この補助手摺り取付金具5Aは、コ字枠状の金具本体9を支柱1aに対しその左右何れかの側方から嵌合させる、つまり枠組足場の足場板長手方向に沿った方向から金具本体9を支柱1aに嵌合させて取り付けるようになっているから、例えば作業中に作業者が枠組足場の足場板3から落下しそうになって、作業者に繋がれている安全ロープの引張力で補助手摺り4が足場の内き方向(足場板の長手方向と直交する内向き方向)に引っ張られる状態となっても、金具本体9が支柱1aから外れることがなく、従って補助手摺り4は外れず、作業者の安全が確保される。因みに、コ字枠状の金具本体9が支柱1aに対して足場板長手方向と直交する方向、特に足場板の内から外へ向かう方向に嵌合させるようになっておれば、上記のような事態が発生した場合は金具本体9が支柱1aから外れ、それにより補助手摺りが外れる危険性がある。
【0030】
図6は補助手摺り取付金具5Aの金具本体9に設けられる固定用板バネ13の他の実施形態を示し、(a) は取付金具5Aの正面図、(b) は側面図、(c) は平面図であって、この実施形態では、2つに分割された固定用板バネ13,13からなるもので、一方のバネ13は、その基端部を前板部6の外側面部にリベット14で取り付けと共に、先端側に形成した湾曲状の抱持部13aを前板部6に設けた窓部6aから前板部6の内側に突入させ、他方のバネ13は、その基端部を後板部7の外側面部にリベット14で取り付けと共に、先端側に形成した湾曲状抱持部13aを後板部7に設けた窓部7aから後板部7の内側に突入させ、金具本体9を支柱1aの嵌合させた時に両側の湾曲状抱持部13a,13aが支柱1aの両側面部を弾接抱持して、金具本体9を固定する。
【0031】
図3〜図6によって説明した補助手摺り取付金具5Aは、交差筋交い2を建枠1の支柱1aに取り付ける前に、交差筋交い取付用グラビティロック25を介して支柱1aに予め取り付けておくことのできる、いわゆる先付けタイプの取付金具である。
【0032】
図7及び図8には、支柱1aの交差筋交い取付用グラビティロック25に交差筋交い2を取り付けた後に、この交差筋交い取付用グラビティロック25を介して支柱1aに取り付けるようにした、いわゆる後付けタイプの補助手摺り取付金具5Bを示している。
【0033】
この補助手摺り取付金具5Bは、前記補助手摺り取付金具5Aとほとんど同様な構造であって、図8の(a) 〜(d) に示すように、前板部6と後板部7と前後板部6,7をつなぐ側板部27とで建枠1の支柱1aに嵌合するコ字枠状に形成されると共に、前板部6の上部に吊り板部8が一体に連設されてなる金具本体9を有し、この金具本体9には吊り板部8の中央部に、建枠1の支柱1aに設けられた交差筋交い取付用グラビティロック25に挿通するピン孔10が設けられ、前板部6には、補助手摺り4の端部4aに設けられたピン孔12を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロック11が前板部6の前面に対し垂直に突設され、そして吊り板部8の上端部及び前板部6の下端部には、前記支柱1aの前面に支持させて吊り板部8及び前板部6を支柱1aの前面から所要高さ浮かすための脚部15,16が設け内向きに直角に突設されている。
【0034】
図8の(c) に示すように、脚部15,16を支柱1aの前面に支持させた状態での支柱1a側面からの吊り板部8及び前板部6の浮かし高さnは、交差筋交い取付用グラビティロック25に挿着される交差筋交い2の筋交い材2aの端部厚みの2倍より少し大きく、筋交い材2aの端部厚みを5mmとした場合には、12mm程度とされる。金具本体9の前板部6に突設される補助手摺り取付用グラビティロック11は、前記補助手摺り取付金具5Aと同じである。
【0035】
また図8の(d) から分かるように、金具本体9の内側には、金具本体9を建枠1の支柱1aに固定するための固定用板バネ13が取り付けられている。この板バネ13は平面視略コ字状に形成したもので、基板部13oをリベット14で前板部6の内側面に取り付けて、両側一対の湾曲状抱持部13a,13aを支柱1aの外周面部に弾接抱持させることにより、金具本体9を支柱1aに固定するようにしている。
【0036】
上記のように構成される補助手摺り取付金具5Bは、建枠1の支柱1aに交差筋交い2を取り付けた後に、この支柱1aに取り付けて使用する。即ち、図9に示すように、交差筋交い2の筋交い材2a,2aが取り付けられた支柱1aの下端部側交差筋交い取付用グラビティロック25に、金具本体9の吊り板部8に設けてあるピン孔10を挿通させて、取付金具5Bを正面から見て斜めに傾けた状態で、金具本体9の前板部6と後板部7と側板部27とからなるコ字枠部を、枠組足場の足場板3長手方向から支柱1aに嵌合させ、固定用板バネ13によって支柱1aに固定させる。
【0037】
そして、図7には図示を省略するが、吊り板部8のピン孔10から突出している交差筋交い取付用グラビティロック25の先端部側にアームロック26の上端部のピン孔(図示省略)を挿通させ、アームロック26の下端部のピン孔は、図9に示すように下段側支柱1aの上端部と上段側支柱1aの下端部とを貫通する連結ピン30に挿着する。
【0038】
この後、補助手摺り取付金具5Bの補助手摺り取付用グラビティロック11には、図7に示すように両補助手摺り4,4の端部4a,4aを夫々のピン孔12を介して挿通させることにより、補助手摺り4を隣り合う支柱1a,1a間に水平に架け渡すことにより、前記補助手摺り取付金具5Aの場合と同様に図1に示すような状態となる。
【符号の説明】
【0039】
1 建枠
1a 支柱
2 交差筋交い
2a 筋交い材
3 足場板
4 補助手摺り
5A,5B 補助手摺り取付金具
6 金具本体の前板部
7 金具本体の後板部
8 金具本体の吊り板部
9 金具本体
10 吊り板部のピン孔
11 補助手摺り取付用グラビティロック
13 固定用板バネ
20
25 交差筋交い取付用グラビティロック
27 金具本体の側板部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠組足場の建枠の支柱間に架け渡される交差筋交いの下方で棒状の補助手摺りを支柱間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺りを取り付けるための補助手摺り取付金具であって、前板部と後板部と前後板部をつなぐ側板部とで前記支柱に嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部の上部に吊り板部を連設してなる金具本体を有し、金具本体の吊り板部には前記支柱に設けられた交差筋交い取付用グラビティロックに挿通するピン孔を設け、前板部には、補助手摺りの端部のピン孔を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロックを突設してなり、吊り板部のピン孔を交差筋交い取付用グラビティロックに挿通させて吊り下げた状態で金具本体を支柱に対し枠組足場の足場板長手方向から嵌合させるようにした補助手摺り取付金具。
【請求項2】
枠組足場の建枠の支柱間に架け渡される交差筋交いの下方で棒状の補助手摺りを支柱間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺りを取り付けるための補助手摺り取付金具であって、前板部と後板部と前後板部をつなぐ側板部とで前記支柱に嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部の上部に吊り板部を連設してなる金具本体を有し、金具本体の吊り板部には前記支柱に設けられた交差筋交い取付用グラビティロックに挿通するピン孔を設け、前板部には、補助手摺りの端部のピン孔が挿通させる補助手摺り取付用グラビティロックを突設すると共に、吊り板部の上端部及び前板部の下端部には、支柱の前面に支持させて吊り板部及び前板部を支柱前面から所要高さ浮かすための脚部を設けてなり、予め交差筋交いの端部が挿着された交差筋交い取付用グラビティロックに吊り板部のピン孔を挿通させて吊り下げた状態で金具本体を支柱に対し枠組足場の足場板長手方向から嵌合させるようにした補助手摺り取付金具。
【請求項3】
前記金具本体には金具本体を前記支柱に固定するための固定用板バネを取り付けられ、この固定用板バネは、支柱の外周面を弾接抱持する湾曲部を有する請求項1又は2に記載の補助手摺り取付金具。
【請求項1】
枠組足場の建枠の支柱間に架け渡される交差筋交いの下方で棒状の補助手摺りを支柱間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺りを取り付けるための補助手摺り取付金具であって、前板部と後板部と前後板部をつなぐ側板部とで前記支柱に嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部の上部に吊り板部を連設してなる金具本体を有し、金具本体の吊り板部には前記支柱に設けられた交差筋交い取付用グラビティロックに挿通するピン孔を設け、前板部には、補助手摺りの端部のピン孔を挿通させる補助手摺り取付用グラビティロックを突設してなり、吊り板部のピン孔を交差筋交い取付用グラビティロックに挿通させて吊り下げた状態で金具本体を支柱に対し枠組足場の足場板長手方向から嵌合させるようにした補助手摺り取付金具。
【請求項2】
枠組足場の建枠の支柱間に架け渡される交差筋交いの下方で棒状の補助手摺りを支柱間に水平に架け渡すにあたりその補助手摺りを取り付けるための補助手摺り取付金具であって、前板部と後板部と前後板部をつなぐ側板部とで前記支柱に嵌合するコ字枠状に形成すると共に、前板部の上部に吊り板部を連設してなる金具本体を有し、金具本体の吊り板部には前記支柱に設けられた交差筋交い取付用グラビティロックに挿通するピン孔を設け、前板部には、補助手摺りの端部のピン孔が挿通させる補助手摺り取付用グラビティロックを突設すると共に、吊り板部の上端部及び前板部の下端部には、支柱の前面に支持させて吊り板部及び前板部を支柱前面から所要高さ浮かすための脚部を設けてなり、予め交差筋交いの端部が挿着された交差筋交い取付用グラビティロックに吊り板部のピン孔を挿通させて吊り下げた状態で金具本体を支柱に対し枠組足場の足場板長手方向から嵌合させるようにした補助手摺り取付金具。
【請求項3】
前記金具本体には金具本体を前記支柱に固定するための固定用板バネを取り付けられ、この固定用板バネは、支柱の外周面を弾接抱持する湾曲部を有する請求項1又は2に記載の補助手摺り取付金具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−242404(P2010−242404A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−93080(P2009−93080)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(000101662)アルインコ株式会社 (218)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(000101662)アルインコ株式会社 (218)
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