補高便座
【課題】使用者が様々な大きさの開口を有する便座に対して使用しても安定して着座でき、メーカにとっても製造コストの高騰化を生じない補高便座を提供する。
【解決手段】補高便座1は、洋風便器90上に設けられて中央にO字状の開口91aが形成された便座91上に載置され、着座面12を便座91よりも高くするものである。
この補高便座1は、着座面12を形成する本体11と、本体11の裏面14から突設され、開口91aにおける前方側の内縁に当接し得る第1リブ21と、本体11の裏面14から突設され、開口91aにおける後方側の内縁に当接し得る第2リブ31とを有する。第2リブ31は、前後方向の位置を変更可能な調整リブである。
【解決手段】補高便座1は、洋風便器90上に設けられて中央にO字状の開口91aが形成された便座91上に載置され、着座面12を便座91よりも高くするものである。
この補高便座1は、着座面12を形成する本体11と、本体11の裏面14から突設され、開口91aにおける前方側の内縁に当接し得る第1リブ21と、本体11の裏面14から突設され、開口91aにおける後方側の内縁に当接し得る第2リブ31とを有する。第2リブ31は、前後方向の位置を変更可能な調整リブである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は補高便座に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の補高便座が開示されている。この補高便座は、クッション性のある軟質材料からなる一体成形品であり、着座面を形成する本体と、本体の裏面の内縁側から下方に垂設されるフランジとを有する。
【0003】
このような構成である従来の補高便座は、洋風便器上に設けられて中央にO字状又はU字状の開口が形成された便座上に載置され、着座面を便座よりも高くする。この際、補高便座は、フランジが便座の開口の内縁に当接し、便座に対して位置決め固定される。
【0004】
このため、この補高便座は、例えば、老人、病人又は身障者等の弱者が洋風便器を使用する際の介護に利用される。そして、この補高便器は、洋風便器に腰掛けたり、洋風便器から立ち上がる際の動作を容易にしたり、座り心地を良くしたりして、洋風便器の使用時の快適性を向上させることができる。
【0005】
【特許文献1】特許3597093号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の補高便座は、特定の大きさのフランジが本体に一体成形されているものであるため、補高便座のフランジが当接可能な大きさの開口が形成された便座に装着された場合にしか、便座に対して位置決め固定されない。一方、便座には、使用者の体格等に応じ、一般に大型、標準及び共用のものが存在し、これらは開口に大小を有している。
【0007】
このため、補高便座を購入しようとする者は、使用している便座に適合したフランジをもつ補高便座を購入しなければならない。仮に便座に適合していないフランジをもつ補高便座を購入してしまった場合には、便座の開口の大きさと補高便座のフランジの大きさとが一致せず、フランジと開口の内縁との間にガタが生じてしまうという不具合が生じることが多かった。この場合、老人等の弱者は着座の姿勢が安定せず、危険でもある。この不具合には、介護用途に利用される補高便座の性質上、洋風便器の付属品として洋風便器と同時に購入されることが少ないという事情も影響している。
【0008】
また、メーカとしては、便座の種類に応じた補高便座を用意しなければならず、製造コストの高騰化を生じてしまう。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、使用者が様々な大きさの開口を有する便座に対して使用しても安定して着座でき、メーカにとっても製造コストの高騰化を生じない補高便座を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の補高便座は、洋風便器上に設けられて中央にO字状又はU字状の開口が形成された便座上に載置され、着座面を該便座よりも高くする補高便座において、
前記着座面を形成する本体と、該本体の裏面から突設され、前記開口における前後方向の一方側の内縁に当接し得る第1リブと、該本体の裏面から突設され、該開口における該前後方向の他方側の内縁に当接し得る第2リブとを有し、
該第1リブ及び該第2リブの少なくとも一方は、該前後方向の位置を変更可能な調整リブであることを特徴とする。
【0011】
このような構成である本発明の補高便座は、便座上に載置され、着座面を便座よりも高くする。このため、この補高便座は、例えば、老人、病人又は身障者等の弱者が洋風便器を使用する際の介護に利用され、使用者が洋風便器に腰掛けたり、洋風便器から立ち上がる際の動作を容易にしたり、座り心地を良くしたりして、洋風便器の使用時の快適性を向上させることができる。
【0012】
ここで、本発明の補高便座は、便座上に載置される際、下記のようにして位置決め固定のための調整が実施される。ここでは、第2リブのみが前後方向の位置を変更可能な調整リブである場合を例として説明する。
【0013】
補高便座が載置される便座には、使用者の体格等に応じ、一般に大型、標準及び共用のものが存在し、これらは開口に大小を有している。このため、最初に、便座の中央に形成されたO字状又はU字状の開口の前後方向の長さを確認する。次に、便座の開口の前後方向の長さに対して、第1リブと第2リブとの間の長さが短くかつ差が最も小さくなるように、第2リブの前後方向の位置を変更して最適な位置に位置決めする。
【0014】
このように処理された本発明の補高便座は、便座上に載置されると、本体の裏面から突設された第1リブ及び第2リブが便座の開口の前後方向の内縁に当接することとなる。この際、便座の開口の前後方向の長さに対して、第1リブと第2リブとの間の長さを短くかつ差を小さくすることができるので、補高便座の便座に対するガタを小さくしつつ、補高便座を便座に対して位置決め固定することができる。こうして、この補高便座は、開口に大小を有する各種の便座に対して、位置決め固定することが可能である。
【0015】
このため、補高便座を購入しようとする者は、使用している便座に適合したフランジをもつ補高便座を購入しなくてもよい。また、補高便座の便座に対するガタを小さくできるので、老人等の弱者は着座の姿勢が安定し、安全に利用できる。
【0016】
また、メーカとしては、便座の種類に応じた補高便座を用意しなくてもよくなり、製造コストの高騰化を生じない。
【0017】
したがって、本発明の補高便座は、使用者が様々な大きさの開口を有する便座に対して使用しても安定して着座でき、メーカにとっても製造コストの高騰化を生じない。
【0018】
補高便座の第1リブのみが前後方向の位置を変更可能な調整リブである場合も同様である。また、補高便座の第1、2リブが前後方向の位置を変更可能な調整リブである場合には、より細かな調節が可能である。
【0019】
補高便座を構成する材料としては、ゴム、エラストマー、発泡ポリウレタン樹脂、軟質塩ビ樹脂、その他の軟質材料、ABS樹脂、PP樹脂、その他の硬質材料等の一般的なものを採用可能である。軟質材料からなる補高便座の場合、クッション性や臀部の形状への追従性が高いので、着座の際の感触を快適にすることができる。
【0020】
本発明の補高便座において、前記第1リブ及び前記第2リブの一方は前記調整リブであり、他方は前記本体の裏面に一体に設けられる固定リブであり得る。この場合、この補高便座は、本体と第1リブ又は第2リブとを一体成形できるので、構造の簡略化及び製造コストの低廉化を実現しつつ、本発明の効果を奏することができる。
【0021】
本発明の補高便座において、前記調整リブは前記本体の裏面に着脱可能とされ得る。この場合、調整リブの前後方向の位置を変更する手段として、各種の一般的なものを採用することができ、本発明の効果を確実に奏することができる。
【0022】
例えば、本発明の補高便座において、前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の嵌合穴が形成され、前記調整リブには各該嵌合穴と嵌合可能な嵌合部が形成され得る。また、本発明の補高便座において、前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の雌ねじが形成され、前記調整リブには各該雌ねじと螺合可能な雄ねじが形成され得る。さらに、本発明の補高便座において、前記本体の裏面と前記調整リブとの間には両面テープが設けられ得る。
【0023】
これらの場合、本発明の補高便座は、調整リブの前後方向の位置を変更しつつ、本体の裏面に調整リブを着脱させることを容易かつ確実に実施できる。
【0024】
また、本発明の補高便座において、前記本体の裏面には前記前後方向に延びるレール溝が形成され、前記調整リブには該レール溝に嵌合する嵌合部が形成され、該本体と該調整リブとの間には該調整リブに付勢力を付与する付勢手段が設けられ、該付勢力により該調整リブがレール溝に沿って移動し、該便座の内縁又は外縁に押圧固定され得る。
【0025】
この場合、本発明の補高便座は、調整リブの前後方向の位置をレール溝及び付勢手段により細かく変更することができるので、補高便座の便座に対するガタを一層小さくすることができ、本発明の効果をより確実に奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した実施例1〜5を図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0027】
図1に示すように実施例1の補高便座1は、洋風便器90上に設けられて中央にO字状の開口91aが形成された便座91上に載置されるものである。
【0028】
補高便座1は、図2及び図3に示すように、発泡ポリウレタン樹脂が一体成形されてなるものであり、着座面12を形成する本体11と、本体11の裏面14の内縁側から下方に垂設されるフランジ13とを有する。
【0029】
また、補高便座1は、本体11の裏面14から一体に突設され、開口91aにおける前方側の内縁に当接し得る固定リブとしての第1リブ21と、本体11の裏面14から突設され、開口91aにおける後方側の内縁に当接し得る調整リブとしての第2リブ31とを有する。第2リブ31は、図3に拡大して示すように、根元側に嵌合部31aが形成されており、本体11の裏面14に形成された前後方向に整列する複数の嵌合穴31b、31c、31dと嵌合可能とされている。このため、補高便座1は、嵌合穴31b、31c、31dのいずれか一体に第2リブ31を嵌合させることにより、第2リブ31の前後方向の位置を変更可能、かつ本体11の裏面14に着脱可能とされている。
【0030】
このような構成である実施例1の補高便座1は、便座91上に載置され、着座面12を便座91よりも高くする。このため、この補高便座1は、例えば、老人、病人又は身障者等の弱者が洋風便器90を使用する際の介護に利用され、使用者が洋風便器90に腰掛けたり、洋風便器90から立ち上がる際の動作を容易にしたり、座り心地を良くしたりして、洋風便器90の使用時の快適性を向上させることができている。
【0031】
ここで、実施例1の補高便座1は、便座91上に載置される際、下記のようにして位置決め固定のための調整が実施される。
【0032】
補高便座1が載置される便座91には、使用者の体格等に応じ、一般に大型、標準及び共用のものが存在し、これらは開口91aに大小を有している。このため、最初に、図5(a)に示すように、便座91の中央に形成された開口91aの前後方向の長さL1を確認する。
【0033】
次に、図5(b)に示すように、便座91の開口91aの前後方向の長さL1に対して、第1リブ21と第2リブ31との間の長さL2が短くかつ差が最も小さくなるように、嵌合穴31b、31c、31dのいずれか一体を選択して、第2リブ31を嵌合させる。実施例1の場合は、嵌合穴31bを選択する。こうして補高便座1は、第2リブ31の前後方向の位置を変更して最適な位置に位置決めし、第2リブ31を本体の裏面に固定することができる。
【0034】
このように処理された実施例1の補高便座1は、図5(c)に示すように、便座91上に載置されると、本体11の裏面14から一体に突設された第1リブ21及び第2リブ31が便座91の開口91aの前後方向の内縁に当接することとなる。この際、便座91の開口91aの前後方向の長さL1に対して、第1リブ21と第2リブ31との間の長さL2を短くかつ差を小さくすることができているので、補高便座1の便座91に対するガタを小さくしつつ、補高便座1を便座91に対して位置決め固定することができている。こうして、この補高便座1は、開口91aに大小を有する各種の便座に対して、位置決め固定することが可能となっている。
【0035】
このため、補高便座1を購入しようとする者は、使用している便座91の開口91aに適合した大きさのフランジ13をもつ補高便座1を購入しなくてもよい。また、補高便座1の便座91に対するガタを小さくできているので、老人等の弱者は着座の姿勢が安定し、安全に利用できる。
【0036】
また、メーカとしては、便座91の種類に応じた補高便座を用意しなくてもよくなっており、製造コストの高騰化を生じない。
【0037】
したがって、実施例1の補高便座1は、使用者が様々な大きさの開口を有する便座に対して使用しても安定して着座でき、メーカにとっても製造コストの高騰化を生じない。
【0038】
また、この補高便座1において、第1リブ21が本体11の裏面14に一体に設けられる固定リブであることから、本体11と第1リブ21とを一体成形することが可能となている。このため、この補高便座1は、構造の簡略化及び製造コストの低廉化を実現しつつ、本発明の効果を奏することができている。
【0039】
さらに、この補高便座1において、本体11の裏面14には前後方向に整列する複数の嵌合穴31b、31c、31dが形成され、調整リブとしての第2リブ31には各嵌合穴31b、31c、31dと嵌合可能な嵌合部31aが形成されていることから、第2リブ31の前後方向の位置を変更しつつ、本体11の裏面14に第2リブ31を着脱させることを容易かつ確実に実施可能となっている。
【実施例2】
【0040】
実施例2の補高便座2は、実施例1の補高便座1の第1リブ21の代わりに、図6及び図7に示す第1リブ22を採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0041】
第1リブ22は、根元側に嵌合部22aが形成されており、本体11の裏面14に形成された前後方向に整列する複数の嵌合穴22b、22c、22dと嵌合可能とされている。第1リブ22及び嵌合穴22b、22c、22dは、第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dと略同一形状である。
【0042】
このような構成である実施例2の補高便座2も便座91上に載置され、実施例1の補高便座と同様の作用効果を奏することができている。
【0043】
そして、実施例2の補高便座2は、嵌合穴22b、22c、22dのいずれか一体と、嵌合穴31b、31c、31dのいずれか一体との6通りの組合せの中から最適なものを選択して、第1リブ22及び第2リブ31を嵌合させることにより、便座91の開口91aの前後方向の長さL1に対して、第1リブ22及び第2リブ31の間の長さを短くかつ最もガタの小さくすることができる。このため、この補高便座2は、より細かな調節が可能となっており、本発明の効果をより確実に奏することができている。
【実施例3】
【0044】
実施例3の補高便座は、実施例1の補高便座1の第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dの代わりに、図8に示す第2リブ33及び雌ねじ33b、33c、33dを採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0045】
第2リブ33は円柱状のものであり、その根元側には、雄ねじ33aが形成されている。そして、雄ねじ33aは、本体11の裏面14に形成された前後方向に整列する複数の雌ねじ33b、33c、33dと螺合可能とされている。また、第2リブ33は、略矩形断面の角柱状のものであり、その根元側から円柱が突出し、その円柱に雄ねじ33aが形成されているものであってもよい。その場合、第2リブ33は、雌ねじ33b、33c、33dのいずれかに雄ねじ33aを螺合させたときに、丁度良い向きになるようにねじ込み量が設定されていることが好ましい。
【0046】
このような構成である実施例3の補高便座も便座91上に載置され、実施例1の補高便座1と同様の作用効果を奏することができている。。また、この補高便座は、実施例1の補高便座1に比べ、第2リブ33をより確実に本体11の裏面14に固定することが可能となっている。
【実施例4】
【0047】
実施例4の補高便座は、実施例1の補高便座1の第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dの代わりに、図9に示す第2リブ34及び両面テープ34bを採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0048】
第4リブ34の根元側には、両面テープ貼り付け面34aが形成されている。このため、この補高便座は、本体11の裏面14の任意の場所に、両面テープ34bを介して第4リブ34を貼り付け固定可能とされている。
【0049】
このような構成である実施例4の補高便座も便座91上に載置され、実施例1の補高便座1と同様の作用効果を奏することができている。また、この補高便座は、実施例1の補高便座1に比べ、第4リブ34の位置をより細かな調節することが可能となっている。
【実施例5】
【0050】
実施例5の補高便座5は、実施例1の補高便座1の第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dの代わりに、図10〜図12に示す第2リブ35、レール溝35b及び付勢手段としてのコイルバネ35cを採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0051】
本体11の裏面14には、前後方向に延びるレール溝35bが形成され、第2リブ35の根元側には、レール溝35bに嵌合する嵌合部35aが形成されている。また、レール溝35b内には、第2リブ35に付勢力を付与するコイルバネ35cが配設されている。そして、コイルバネ35cの付勢力により、第2リブ35がレール溝35bに沿って後方側に移動するようになっている。
【0052】
このような構成である実施例5の補高便座5も、図12(a)に示すように、コイルバネ35cを押し縮めて、第2リブ35を前方側に移動させた状態とした後、図12(b)に示すように、便座91上に載置される。この際、コイルバネ35cの付勢力により第2リブ35がレール溝35bに沿って後方側に移動し、便座91の内縁に押圧固定される。このため、この補高便座5は、実施例1の補高便座1と同様の作用効果を奏することができているとともに、細かな調節を予め実施する必要がなくなっており、取付作業の簡易化を図ることができている。
【0053】
以上において、本発明を実施例1〜5に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜5に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は補高便座に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施例1の補高便座及び補高便座が載置される洋風便器の斜視図である。
【図2】実施例1の補高便座の概略断面図である。
【図3】実施例1の補高便座の下面図である。
【図4】実施例1の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図5】実施例1の補高便座に係り、洋風便器に位置決め固定する手順を示す概略断面図である。
【図6】実施例2の補高便座の概略断面図である。
【図7】実施例2の補高便座の下面図である。
【図8】実施例3の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図9】実施例4の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図10】実施例5の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図11】実施例5の補高便座に係り、図10のA−A断面図である。
【図12】実施例5の補高便座に係り、洋風便器に位置決め固定する手順を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0056】
1、2、5…補高便座
11…本体
12…着座面
14…裏面
21、22…第1リブ
31、33、34、35…第2リブ
22a、31a、35a…嵌合部
22b、22c、22d、31b、31c、31d…嵌合穴
33a…雌ねじ
33b、33c、33d…雄ねじ
34b…両面テープ
35b…レール溝
35c…付勢手段(コイルバネ)
90…洋風便器
91…便座
91a…開口
【技術分野】
【0001】
本発明は補高便座に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の補高便座が開示されている。この補高便座は、クッション性のある軟質材料からなる一体成形品であり、着座面を形成する本体と、本体の裏面の内縁側から下方に垂設されるフランジとを有する。
【0003】
このような構成である従来の補高便座は、洋風便器上に設けられて中央にO字状又はU字状の開口が形成された便座上に載置され、着座面を便座よりも高くする。この際、補高便座は、フランジが便座の開口の内縁に当接し、便座に対して位置決め固定される。
【0004】
このため、この補高便座は、例えば、老人、病人又は身障者等の弱者が洋風便器を使用する際の介護に利用される。そして、この補高便器は、洋風便器に腰掛けたり、洋風便器から立ち上がる際の動作を容易にしたり、座り心地を良くしたりして、洋風便器の使用時の快適性を向上させることができる。
【0005】
【特許文献1】特許3597093号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の補高便座は、特定の大きさのフランジが本体に一体成形されているものであるため、補高便座のフランジが当接可能な大きさの開口が形成された便座に装着された場合にしか、便座に対して位置決め固定されない。一方、便座には、使用者の体格等に応じ、一般に大型、標準及び共用のものが存在し、これらは開口に大小を有している。
【0007】
このため、補高便座を購入しようとする者は、使用している便座に適合したフランジをもつ補高便座を購入しなければならない。仮に便座に適合していないフランジをもつ補高便座を購入してしまった場合には、便座の開口の大きさと補高便座のフランジの大きさとが一致せず、フランジと開口の内縁との間にガタが生じてしまうという不具合が生じることが多かった。この場合、老人等の弱者は着座の姿勢が安定せず、危険でもある。この不具合には、介護用途に利用される補高便座の性質上、洋風便器の付属品として洋風便器と同時に購入されることが少ないという事情も影響している。
【0008】
また、メーカとしては、便座の種類に応じた補高便座を用意しなければならず、製造コストの高騰化を生じてしまう。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、使用者が様々な大きさの開口を有する便座に対して使用しても安定して着座でき、メーカにとっても製造コストの高騰化を生じない補高便座を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の補高便座は、洋風便器上に設けられて中央にO字状又はU字状の開口が形成された便座上に載置され、着座面を該便座よりも高くする補高便座において、
前記着座面を形成する本体と、該本体の裏面から突設され、前記開口における前後方向の一方側の内縁に当接し得る第1リブと、該本体の裏面から突設され、該開口における該前後方向の他方側の内縁に当接し得る第2リブとを有し、
該第1リブ及び該第2リブの少なくとも一方は、該前後方向の位置を変更可能な調整リブであることを特徴とする。
【0011】
このような構成である本発明の補高便座は、便座上に載置され、着座面を便座よりも高くする。このため、この補高便座は、例えば、老人、病人又は身障者等の弱者が洋風便器を使用する際の介護に利用され、使用者が洋風便器に腰掛けたり、洋風便器から立ち上がる際の動作を容易にしたり、座り心地を良くしたりして、洋風便器の使用時の快適性を向上させることができる。
【0012】
ここで、本発明の補高便座は、便座上に載置される際、下記のようにして位置決め固定のための調整が実施される。ここでは、第2リブのみが前後方向の位置を変更可能な調整リブである場合を例として説明する。
【0013】
補高便座が載置される便座には、使用者の体格等に応じ、一般に大型、標準及び共用のものが存在し、これらは開口に大小を有している。このため、最初に、便座の中央に形成されたO字状又はU字状の開口の前後方向の長さを確認する。次に、便座の開口の前後方向の長さに対して、第1リブと第2リブとの間の長さが短くかつ差が最も小さくなるように、第2リブの前後方向の位置を変更して最適な位置に位置決めする。
【0014】
このように処理された本発明の補高便座は、便座上に載置されると、本体の裏面から突設された第1リブ及び第2リブが便座の開口の前後方向の内縁に当接することとなる。この際、便座の開口の前後方向の長さに対して、第1リブと第2リブとの間の長さを短くかつ差を小さくすることができるので、補高便座の便座に対するガタを小さくしつつ、補高便座を便座に対して位置決め固定することができる。こうして、この補高便座は、開口に大小を有する各種の便座に対して、位置決め固定することが可能である。
【0015】
このため、補高便座を購入しようとする者は、使用している便座に適合したフランジをもつ補高便座を購入しなくてもよい。また、補高便座の便座に対するガタを小さくできるので、老人等の弱者は着座の姿勢が安定し、安全に利用できる。
【0016】
また、メーカとしては、便座の種類に応じた補高便座を用意しなくてもよくなり、製造コストの高騰化を生じない。
【0017】
したがって、本発明の補高便座は、使用者が様々な大きさの開口を有する便座に対して使用しても安定して着座でき、メーカにとっても製造コストの高騰化を生じない。
【0018】
補高便座の第1リブのみが前後方向の位置を変更可能な調整リブである場合も同様である。また、補高便座の第1、2リブが前後方向の位置を変更可能な調整リブである場合には、より細かな調節が可能である。
【0019】
補高便座を構成する材料としては、ゴム、エラストマー、発泡ポリウレタン樹脂、軟質塩ビ樹脂、その他の軟質材料、ABS樹脂、PP樹脂、その他の硬質材料等の一般的なものを採用可能である。軟質材料からなる補高便座の場合、クッション性や臀部の形状への追従性が高いので、着座の際の感触を快適にすることができる。
【0020】
本発明の補高便座において、前記第1リブ及び前記第2リブの一方は前記調整リブであり、他方は前記本体の裏面に一体に設けられる固定リブであり得る。この場合、この補高便座は、本体と第1リブ又は第2リブとを一体成形できるので、構造の簡略化及び製造コストの低廉化を実現しつつ、本発明の効果を奏することができる。
【0021】
本発明の補高便座において、前記調整リブは前記本体の裏面に着脱可能とされ得る。この場合、調整リブの前後方向の位置を変更する手段として、各種の一般的なものを採用することができ、本発明の効果を確実に奏することができる。
【0022】
例えば、本発明の補高便座において、前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の嵌合穴が形成され、前記調整リブには各該嵌合穴と嵌合可能な嵌合部が形成され得る。また、本発明の補高便座において、前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の雌ねじが形成され、前記調整リブには各該雌ねじと螺合可能な雄ねじが形成され得る。さらに、本発明の補高便座において、前記本体の裏面と前記調整リブとの間には両面テープが設けられ得る。
【0023】
これらの場合、本発明の補高便座は、調整リブの前後方向の位置を変更しつつ、本体の裏面に調整リブを着脱させることを容易かつ確実に実施できる。
【0024】
また、本発明の補高便座において、前記本体の裏面には前記前後方向に延びるレール溝が形成され、前記調整リブには該レール溝に嵌合する嵌合部が形成され、該本体と該調整リブとの間には該調整リブに付勢力を付与する付勢手段が設けられ、該付勢力により該調整リブがレール溝に沿って移動し、該便座の内縁又は外縁に押圧固定され得る。
【0025】
この場合、本発明の補高便座は、調整リブの前後方向の位置をレール溝及び付勢手段により細かく変更することができるので、補高便座の便座に対するガタを一層小さくすることができ、本発明の効果をより確実に奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した実施例1〜5を図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0027】
図1に示すように実施例1の補高便座1は、洋風便器90上に設けられて中央にO字状の開口91aが形成された便座91上に載置されるものである。
【0028】
補高便座1は、図2及び図3に示すように、発泡ポリウレタン樹脂が一体成形されてなるものであり、着座面12を形成する本体11と、本体11の裏面14の内縁側から下方に垂設されるフランジ13とを有する。
【0029】
また、補高便座1は、本体11の裏面14から一体に突設され、開口91aにおける前方側の内縁に当接し得る固定リブとしての第1リブ21と、本体11の裏面14から突設され、開口91aにおける後方側の内縁に当接し得る調整リブとしての第2リブ31とを有する。第2リブ31は、図3に拡大して示すように、根元側に嵌合部31aが形成されており、本体11の裏面14に形成された前後方向に整列する複数の嵌合穴31b、31c、31dと嵌合可能とされている。このため、補高便座1は、嵌合穴31b、31c、31dのいずれか一体に第2リブ31を嵌合させることにより、第2リブ31の前後方向の位置を変更可能、かつ本体11の裏面14に着脱可能とされている。
【0030】
このような構成である実施例1の補高便座1は、便座91上に載置され、着座面12を便座91よりも高くする。このため、この補高便座1は、例えば、老人、病人又は身障者等の弱者が洋風便器90を使用する際の介護に利用され、使用者が洋風便器90に腰掛けたり、洋風便器90から立ち上がる際の動作を容易にしたり、座り心地を良くしたりして、洋風便器90の使用時の快適性を向上させることができている。
【0031】
ここで、実施例1の補高便座1は、便座91上に載置される際、下記のようにして位置決め固定のための調整が実施される。
【0032】
補高便座1が載置される便座91には、使用者の体格等に応じ、一般に大型、標準及び共用のものが存在し、これらは開口91aに大小を有している。このため、最初に、図5(a)に示すように、便座91の中央に形成された開口91aの前後方向の長さL1を確認する。
【0033】
次に、図5(b)に示すように、便座91の開口91aの前後方向の長さL1に対して、第1リブ21と第2リブ31との間の長さL2が短くかつ差が最も小さくなるように、嵌合穴31b、31c、31dのいずれか一体を選択して、第2リブ31を嵌合させる。実施例1の場合は、嵌合穴31bを選択する。こうして補高便座1は、第2リブ31の前後方向の位置を変更して最適な位置に位置決めし、第2リブ31を本体の裏面に固定することができる。
【0034】
このように処理された実施例1の補高便座1は、図5(c)に示すように、便座91上に載置されると、本体11の裏面14から一体に突設された第1リブ21及び第2リブ31が便座91の開口91aの前後方向の内縁に当接することとなる。この際、便座91の開口91aの前後方向の長さL1に対して、第1リブ21と第2リブ31との間の長さL2を短くかつ差を小さくすることができているので、補高便座1の便座91に対するガタを小さくしつつ、補高便座1を便座91に対して位置決め固定することができている。こうして、この補高便座1は、開口91aに大小を有する各種の便座に対して、位置決め固定することが可能となっている。
【0035】
このため、補高便座1を購入しようとする者は、使用している便座91の開口91aに適合した大きさのフランジ13をもつ補高便座1を購入しなくてもよい。また、補高便座1の便座91に対するガタを小さくできているので、老人等の弱者は着座の姿勢が安定し、安全に利用できる。
【0036】
また、メーカとしては、便座91の種類に応じた補高便座を用意しなくてもよくなっており、製造コストの高騰化を生じない。
【0037】
したがって、実施例1の補高便座1は、使用者が様々な大きさの開口を有する便座に対して使用しても安定して着座でき、メーカにとっても製造コストの高騰化を生じない。
【0038】
また、この補高便座1において、第1リブ21が本体11の裏面14に一体に設けられる固定リブであることから、本体11と第1リブ21とを一体成形することが可能となている。このため、この補高便座1は、構造の簡略化及び製造コストの低廉化を実現しつつ、本発明の効果を奏することができている。
【0039】
さらに、この補高便座1において、本体11の裏面14には前後方向に整列する複数の嵌合穴31b、31c、31dが形成され、調整リブとしての第2リブ31には各嵌合穴31b、31c、31dと嵌合可能な嵌合部31aが形成されていることから、第2リブ31の前後方向の位置を変更しつつ、本体11の裏面14に第2リブ31を着脱させることを容易かつ確実に実施可能となっている。
【実施例2】
【0040】
実施例2の補高便座2は、実施例1の補高便座1の第1リブ21の代わりに、図6及び図7に示す第1リブ22を採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0041】
第1リブ22は、根元側に嵌合部22aが形成されており、本体11の裏面14に形成された前後方向に整列する複数の嵌合穴22b、22c、22dと嵌合可能とされている。第1リブ22及び嵌合穴22b、22c、22dは、第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dと略同一形状である。
【0042】
このような構成である実施例2の補高便座2も便座91上に載置され、実施例1の補高便座と同様の作用効果を奏することができている。
【0043】
そして、実施例2の補高便座2は、嵌合穴22b、22c、22dのいずれか一体と、嵌合穴31b、31c、31dのいずれか一体との6通りの組合せの中から最適なものを選択して、第1リブ22及び第2リブ31を嵌合させることにより、便座91の開口91aの前後方向の長さL1に対して、第1リブ22及び第2リブ31の間の長さを短くかつ最もガタの小さくすることができる。このため、この補高便座2は、より細かな調節が可能となっており、本発明の効果をより確実に奏することができている。
【実施例3】
【0044】
実施例3の補高便座は、実施例1の補高便座1の第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dの代わりに、図8に示す第2リブ33及び雌ねじ33b、33c、33dを採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0045】
第2リブ33は円柱状のものであり、その根元側には、雄ねじ33aが形成されている。そして、雄ねじ33aは、本体11の裏面14に形成された前後方向に整列する複数の雌ねじ33b、33c、33dと螺合可能とされている。また、第2リブ33は、略矩形断面の角柱状のものであり、その根元側から円柱が突出し、その円柱に雄ねじ33aが形成されているものであってもよい。その場合、第2リブ33は、雌ねじ33b、33c、33dのいずれかに雄ねじ33aを螺合させたときに、丁度良い向きになるようにねじ込み量が設定されていることが好ましい。
【0046】
このような構成である実施例3の補高便座も便座91上に載置され、実施例1の補高便座1と同様の作用効果を奏することができている。。また、この補高便座は、実施例1の補高便座1に比べ、第2リブ33をより確実に本体11の裏面14に固定することが可能となっている。
【実施例4】
【0047】
実施例4の補高便座は、実施例1の補高便座1の第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dの代わりに、図9に示す第2リブ34及び両面テープ34bを採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0048】
第4リブ34の根元側には、両面テープ貼り付け面34aが形成されている。このため、この補高便座は、本体11の裏面14の任意の場所に、両面テープ34bを介して第4リブ34を貼り付け固定可能とされている。
【0049】
このような構成である実施例4の補高便座も便座91上に載置され、実施例1の補高便座1と同様の作用効果を奏することができている。また、この補高便座は、実施例1の補高便座1に比べ、第4リブ34の位置をより細かな調節することが可能となっている。
【実施例5】
【0050】
実施例5の補高便座5は、実施例1の補高便座1の第2リブ31及び嵌合穴31b、31c、31dの代わりに、図10〜図12に示す第2リブ35、レール溝35b及び付勢手段としてのコイルバネ35cを採用するものである。その他の構成は実施例1の補高便座1と同様であるので、説明は省く。
【0051】
本体11の裏面14には、前後方向に延びるレール溝35bが形成され、第2リブ35の根元側には、レール溝35bに嵌合する嵌合部35aが形成されている。また、レール溝35b内には、第2リブ35に付勢力を付与するコイルバネ35cが配設されている。そして、コイルバネ35cの付勢力により、第2リブ35がレール溝35bに沿って後方側に移動するようになっている。
【0052】
このような構成である実施例5の補高便座5も、図12(a)に示すように、コイルバネ35cを押し縮めて、第2リブ35を前方側に移動させた状態とした後、図12(b)に示すように、便座91上に載置される。この際、コイルバネ35cの付勢力により第2リブ35がレール溝35bに沿って後方側に移動し、便座91の内縁に押圧固定される。このため、この補高便座5は、実施例1の補高便座1と同様の作用効果を奏することができているとともに、細かな調節を予め実施する必要がなくなっており、取付作業の簡易化を図ることができている。
【0053】
以上において、本発明を実施例1〜5に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜5に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は補高便座に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施例1の補高便座及び補高便座が載置される洋風便器の斜視図である。
【図2】実施例1の補高便座の概略断面図である。
【図3】実施例1の補高便座の下面図である。
【図4】実施例1の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図5】実施例1の補高便座に係り、洋風便器に位置決め固定する手順を示す概略断面図である。
【図6】実施例2の補高便座の概略断面図である。
【図7】実施例2の補高便座の下面図である。
【図8】実施例3の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図9】実施例4の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図10】実施例5の補高便座に係り、図2のZ部を示す要部拡大断面図である。
【図11】実施例5の補高便座に係り、図10のA−A断面図である。
【図12】実施例5の補高便座に係り、洋風便器に位置決め固定する手順を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0056】
1、2、5…補高便座
11…本体
12…着座面
14…裏面
21、22…第1リブ
31、33、34、35…第2リブ
22a、31a、35a…嵌合部
22b、22c、22d、31b、31c、31d…嵌合穴
33a…雌ねじ
33b、33c、33d…雄ねじ
34b…両面テープ
35b…レール溝
35c…付勢手段(コイルバネ)
90…洋風便器
91…便座
91a…開口
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋風便器上に設けられて中央にO字状又はU字状の開口が形成された便座上に載置され、着座面を該便座よりも高くする補高便座において、
前記着座面を形成する本体と、該本体の裏面から突設され、前記開口における前後方向の一方側の内縁に当接し得る第1リブと、該本体の裏面から突設され、該開口における該前後方向の他方側の内縁に当接し得る第2リブとを有し、
該第1リブ及び該第2リブの少なくとも一方は、該前後方向の位置を変更可能な調整リブであることを特徴とする補高便座。
【請求項2】
前記第1リブ及び前記第2リブの一方は前記調整リブであり、他方は前記本体の裏面に一体に設けられる固定リブである請求項1記載の補高便座。
【請求項3】
前記調整リブが前記本体の裏面に着脱可能とされている請求項1又は2記載の補高便座。
【請求項4】
前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の嵌合穴が形成され、前記調整リブには各該嵌合穴と嵌合可能な嵌合部が形成されている請求項3記載の補高便座。
【請求項5】
前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の雌ねじが形成され、前記調整リブには各該雌ねじと螺合可能な雄ねじが形成されている請求項3記載の補高便座。
【請求項6】
前記本体の裏面と前記調整リブとの間には両面テープが設けられている請求項3記載の補高便座。
【請求項7】
前記本体の裏面には前記前後方向に延びるレール溝が形成され、前記調整リブには該レール溝に嵌合する嵌合部が形成され、該本体と該調整リブとの間には該調整リブに付勢力を付与する付勢手段が設けられ、該付勢力により該調整リブがレール溝に沿って移動し、該便座の内縁又は外縁に押圧固定される請求項1又は2記載の補高便座。
【請求項1】
洋風便器上に設けられて中央にO字状又はU字状の開口が形成された便座上に載置され、着座面を該便座よりも高くする補高便座において、
前記着座面を形成する本体と、該本体の裏面から突設され、前記開口における前後方向の一方側の内縁に当接し得る第1リブと、該本体の裏面から突設され、該開口における該前後方向の他方側の内縁に当接し得る第2リブとを有し、
該第1リブ及び該第2リブの少なくとも一方は、該前後方向の位置を変更可能な調整リブであることを特徴とする補高便座。
【請求項2】
前記第1リブ及び前記第2リブの一方は前記調整リブであり、他方は前記本体の裏面に一体に設けられる固定リブである請求項1記載の補高便座。
【請求項3】
前記調整リブが前記本体の裏面に着脱可能とされている請求項1又は2記載の補高便座。
【請求項4】
前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の嵌合穴が形成され、前記調整リブには各該嵌合穴と嵌合可能な嵌合部が形成されている請求項3記載の補高便座。
【請求項5】
前記本体の裏面には前記前後方向に整列する複数の雌ねじが形成され、前記調整リブには各該雌ねじと螺合可能な雄ねじが形成されている請求項3記載の補高便座。
【請求項6】
前記本体の裏面と前記調整リブとの間には両面テープが設けられている請求項3記載の補高便座。
【請求項7】
前記本体の裏面には前記前後方向に延びるレール溝が形成され、前記調整リブには該レール溝に嵌合する嵌合部が形成され、該本体と該調整リブとの間には該調整リブに付勢力を付与する付勢手段が設けられ、該付勢力により該調整リブがレール溝に沿って移動し、該便座の内縁又は外縁に押圧固定される請求項1又は2記載の補高便座。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−181488(P2007−181488A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−380605(P2005−380605)
【出願日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】
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