説明

製造性を改良した短アークランプ

【課題】製造性に優れた短アークランプを提供する。
【解決手段】短アークランプは、第1端(14)まで開放した反射器キャビティ(12)と、第2端のところでベース表面(52)を通るアノード穴(16)とを備えた円筒形の反射器本体(10)を含む。本体は、第2端に段部(40)を有する。ランド(30)を位置決め係合するための段部(28)を備えた前スリーブ(25)が反射器本体の第1端に受け入れられる。カソード支持体(34)が前スリーブの第2端内に受け入れられる。支持体は、逆方向に配向された第2段部(40)と係合するリング(38)を含む。前スリーブの第2端内に受け入れられたウィンドウマウント(36)がリングの前面と当接する。アノード穴を通して受け入れられたアノード(18)を同心に支持する高度に熱伝導性のベース(20)は、鑞付け取り付けするためにベース表面と面一衝合するフランジ(50)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概ね短アークランプの分野に関し、更に詳細には、部品点数を減らし且つ製造性を改良したアークランプに関する。
【背景技術】
【0002】
短アークランプは強力な点光源を提供し、医療用内視鏡、計器、及びビデオ投影器での用途において光を反射器に集めることができる。更に、短アークランプは、産業用内視鏡で、例えばジェットエンジンの内部の検査に使用される。更に最近の用途として、カラーテレビ受像機の投影システムがある。
【0003】
代表的な短アークランプは、数気圧まで加圧されたキセノンガスが封入されたセラミック製反射器本体の円筒形の密封された凹状のチャンバの長さ方向軸線に沿って位置決めされたアノード及び先の尖ったカソードを含む。1998年2月24日にロイD.ロバートに付与された「反射器の冷却を改良したキセノンアークランプ」という表題の米国特許第5,721,465号、2001年1月30日にロイD.ロバートに付与された「3kWキセノンアークランプ」という表題の米国特許第6,181,053号及び2001年11月13日にロイD.ロバート及びロドニーO.ロメロに付与された「キセノンアークランプ」という表題の米国特許第6,316,867号には、このような短アークランプが記載されている。
【特許文献1】米国特許第5,721,465号明細書
【特許文献2】米国特許第6,181,053号明細書
【特許文献3】米国特許第6,316,867号明細書
【0004】
高出力キセノンアークランプの製造には、高価で稀少な材料及び複雑な製造方法、溶接方法、及び鑞付け方法が使用される。部品点数、組み立て工程、及び必要な工具を少なくすることは、費用の削減及び製品の信頼性及び品質の向上につながる。図1a及び図1bは、典型的な従来技術のアークランプである、セルマックス(登録商標)(CERMAX)シリーズとして製造販売されているアークランプを示す。第1のランプ100は、サファイヤウィンドウ104に設けられた光学コーティング102、ウィンドウシェルフランジ106、本体スリーブ108、一対のフランジ110及び112、3ピースストラットアッセンブリ114、カソード116、アルミナセラミック製の楕円体反射器本体118、金属シェル又はスリーブ120、銅製アノードベース122、ベース溶接リング124、タングステンアノード126、ガスチューブ128、及びキセノンガスの装入体130を含む。これらは全て、最終組み立てプロセスで互いに溶接された鑞付けされたサブアッセンブリとして製造される。第2のランプ200は、サファイヤウィンドウ204に設けられた光学コーティング202、ウィンドウシェルフランジ206、本体スリーブ208、キセノンガス212を装入するためのガス充填チューブ210、ストラットアッセンブリ214、カソード216、セラミック製反射器本体218、アノードフランジ220、及びタングステンアノード222を含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
短アークランプを製造するための部品点数を減少し、工程サイクル時間を短縮し、歩留りを改善するのが望ましい。更に、組み立てに必要な工具をなくし、及びランプが一貫して確実に作動するようにアーク隙間の寸法の精度を最大にするのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
製造性を改善した短アークランプは、第1端に向かって開放した反射器キャビティと、第2端のところでベース表面を通るアノード穴とを備えた実質的に円筒形のセラミック製反射器本体を含む。本体は、第2端のところに段部を有する。前スリーブの第1端が、反射器本体の第1端上にぴったりと受け入れられている。スリーブの第1端は、反射器本体の第1端に設けられたランドと位置決め係合するための段部を有する。スリーブの第2端は、第1段部の逆方向に配向された第2位置決め段部を有する。カソード支持体が、前スリーブの第2端内に受け入れられており、第2位置決め段部と係合する第2ランドを有する。ウィンドウマウントが、前スリーブの第2端内に受け入れられ、リングの前表面に当接する。アノード穴を通して受け入れられたアノードを同心に支持する熱伝導性の高いベースは、ベース表面を鑞付けするための、ベース表面と面一衝合するフランジを有する。
【0007】
本発明のこれらの及び他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面とともに参照することで更に良く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
添付図面を参照すると、図2aは、本発明が組み込まれた短アークランプを示す。セラミック製反射器本体10は、第1端14から延びる反射器キャビティ12を有する。本体の第2端は、アノード18を受け入れる穴16を有する。アノードは、アノードのシャフトをぴったりと受け入れる軸線方向ボア22を持つベース20によって、アノードを穴と同心に整合するように支持されている。
【0009】
円筒形第1端26を持つ前スリーブ25が反射器本体の第1端に受け入れられる。スリーブには段部28が設けられており、この段部が、図2bで最もよくわかるように、反射器本体の第1端のランド30と係合する。前スリーブの円筒形第2端32がカソード支持構造34及びウィンドウマウント36を受け入れる。カソード支持体は、スリーブの第2端の第2段部40と係合するリング38を含む。第2段部は、第1段部とは逆方向に配向されており、これによって、カソード支持構造を反射器本体に対して位置決めするための正確な寸法上の基準を提供する。図示の実施例において円錐形のウェブ42が、スリーブの円筒形第1端と円筒形第2端とを相互連結する。
【0010】
添付図面に示す実施例において、ウィンドウマウントはU字形状断面を有し、内脚部44がウィンドウ46をぴったりと受け入れる。ここに開示した実施例では、ウィンドウは標準的な構成であり、サファイヤでできている。U字形状の外脚部48はスリーブの内面とぴったりと係合する。この際、U字形状の底部がカソード支持構造のリングに当接する。リングをスリーブに挿入して段部に当接させた後、ウィンドウマウントを挿入してリングと係合させ、リングを段部に押し付け、マウントの外脚部をスリーブに溶接し、寸法精度の高いサブアッセンブリを提供する。反射器本体をスリーブに第1段部と係合するまで挿入することにより、中心決め工具を使用せずに、カソードを反射器本体内で自動的に中心決めし且つ軸線方向に位置決めする。これにより、ランプの最終組み立て中にカソードが損傷したり汚染したりする可能性をなくす。
【0011】
アノードを支持するベース20は円筒形であり、反射器本体の第2端の後面52と係合するためのフランジ50を備えている。フランジは、構造的に組み立てるために表面に鑞付けされ、この鑞付けはスリーブの鑞付けと同時に行ってもよい。鑞付け工具を使用し、アノード及びベースを中心決めする。アノードをベースのボアに挿入し、ボアの平らな底部と面一にする。簡単な構造により、重力及び工具の重量によりアノードを所定の場所に保持できる。この際、アノードの高さ及びベースの深さがアッセンブリの長さを決定する。ベースの形状により、以下に詳細に説明するように、熱交換器を簡単に機械的に取り付けることができる。
【0012】
ベースは、熱伝導率が高い材料で形成される。例示の実施例について、ベースは、銅又はOFHC銅やSCMメタル・プロダクツ社から入手可能なアルミナ分散銅材料であるグリッドコップ(Glidcop(登録商標))等の銅合金で形成される。本実施例では、アノードは、純タングステン製である。ベースの形体により、アノード穴を取り囲む反射器本体の領域から熱を迅速に伝達できる。ベースの主部が熱を軸線方向に伝達するのに対し、フランジは、熱を横方向に伝達する。
【0013】
本発明のランプにおけるベース及び反射器本体の構成により、熱交換器を多数の表面と接触させることができる。図3a及び図3bに示すように、フィン付き熱交換器54は、円筒形第1表面56及び段部58を有し、この段部は、反射器本体の段部の直径方向表面60及び横断方向表面62と関連する。小径の円筒形第2表面64及びこの表面と関連した段部66が円筒形第1レリーフから延びている。円筒形表面は、ベースの主部をぴったりと受け入れ、段部がフランジの後面68と係合する。フランジ、ベース、及び熱交換器との間の熱伝達を高めるため、伝熱ペーストを使用する。特定の実施例では、反射器本体は、フランジを受け入れるためのレリーフを有する。これにより、フランジの後面を、フランジを越えて半径方向に延びる反射器本体の後面の部分と整合した状態に置き、熱交換器の段部66をフランジ及び反射器本体の後面と接触させることができる。別の態様では、熱交換器の段部66は、フランジを受け入れるレリーフを有する。この場合、熱交換器は全半径に沿ってフランジと接触する。段部を備えた反射器本体及びベースの幾何学的構成により、ランプを熱交換器に固定するための半径方向に圧縮するクランプ力がベースの円筒形部分に作用する。
【0014】
カソード取り付け構造の別の形態を図4a、図4b、及び図4cに詳細に示す。リングには梁70が一体に形成されている。図4aに示す第1実施例では、梁はリングの直径を横切って延びているが、図4bに示す実施例では、梁は、リングのほぼ中央までリングの半径に沿って片持ち梁をなして延びている。片持ち梁構成により、マウントは、梁を変形させることなく熱膨張できる。いずれの実施例でも、一体の構造のため、カソード71が取り付けられた梁の中央からの熱伝達が最大になる。別の実施例では、粉体金属形成技術により、リング及び梁の一体成形を行う。最初の実施例については、金属の射出成形、及びEDM、レーザー、又はウォータージェット機械加工を用いた焼き流し精密鋳造により最終的な寸法がえられる。
【0015】
図4cは、図4a及び図4bの形体の円筒体38a及びフランジ38bと異なり、リングの断面が一様の、カソード支持体のリング部分の簡単な構造を示す。断面が一様であるため、梁から熱を伝達するための追加の導電性のかさが提供される。
【0016】
カソードは、図5に示すように、梁上に受け入れられるスロット72を使用する。スロットを正確に機械加工することにより、カソードを梁に最少の工具で取り付けることができる。また、スロットの深さを正確にすることにより、上文中に説明したように、スリーブに設けられた向き合った両段部に連結させて使用した場合に正確なアーク隙間を提供するようにカソードをアノードに関して位置決めできる。
【0017】
ランプは、使用時に、図6aに示すように、ランプの軸線を実質的に水平にして取り付けられる。カソード支持梁を垂直に配置することにより、ゲッタ74を図6a及び図6bに示すように位置決めされる。SEASゲッタS.p.A社が部品番号ST101/DFで製造しているタブレットゲッタ等のゲッタが、本発明の様々な実施例に適していることがわかった。矢印76で示される、ランプ内でのアーク78の対流により、ゲッタを横切る非常に迅速な流れが形成され、ガスからの汚染物の除去が高められ、これにより寿命が長くなり、ウィンドウが暗くなり難く、ランプの点火が容易になる。
【0018】
更に、図6a及び図6bに示すように、本発明のカソードはスロットにより取り付けられる構成を備えているため、カソードを支持体に沿って位置決めできる。カソードの先端をランプの軸線の僅かに下に配置し(明瞭化を図るため、図6aに誇張して示してある)、対流によってアークを持ち上げる。これによってアークは、実質的にランプの軸線及び反射器の軸線80上の中心に発生する。添付図面に示す実施例においては、カソードは軸線と平行であり且つ先端オフセットによって中心軸から外れている。変形例では、カソードは、先端と反対側の中央軸線上のカソードベースの取り付けスロットから軸線からずれた先端の位置まで下方に僅かに角度をなしている。
【0019】
本発明を特許法の定めるところに従って詳細に説明したが、ここに開示した特定の実施例に対する変更及び交換は、当業者には理解されるであろう。このような変更は、特許請求の範囲に定義した本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1a】従来技術の例示の短アークランプの構成要素の分解図である。
【図1b】従来技術の例示の短アークランプの構成要素の分解図である。
【図2a】本発明を使用した短アークランプの側断面図である。
【図2b】図2aに示したランプの拡大側断面図である。
【図3a】関連する熱交換器を備えた図2のアークランプの斜視図である。
【図3b】関連した熱交換器を備えた図3aのアークランプの断面斜視図である。
【図4a】直径方向梁を備えた一体化カソード支持体の斜視図である。
【図4b】半径方向片持ち梁梁を備えた一体化カソード支持体の斜視図である。
【図4c】カソード支持体の変形例の断面斜視図である。
【図5】一体化カソード支持体及びカソードの斜視図である。
【図6a】対流及びゲッタ位置を示す、図2のランプの側断面図である。
【図6b】図6aの6b−6b線に沿ったランプの後断面図である。
【符号の説明】
【0021】
10 反射器本体
12 キャビティ
14 第1端
16 穴
18 アノード
20 ベース
22 軸線方向ボア
25 前スリーブ
26 円筒形第1端
28 段部
30 ランド
32 円筒形第2端
34 カソード支持構造
36 ウィンドウマウント
38 リング
40 第2段部
42 ウェブ
46 ウィンドウ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
短アークランプであって、
第1端(14)まで開放した反射器キャビティ(12)と、第2端のところでベース表面(52)を通るアノード穴(16)とを備えた実質的に円筒形の反射器本体(10)と、
前記反射器本体の前記第1端上にぴったりと受け入れられ、前記反射器本体の前記第1端に設けられたランド(30)と位置決め係合するための段部(28)を持つ第1端と、前記第1段部の逆方向に配向された第2位置決め段部(40)を持つ第2端とを備えた前スリーブ(25)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられ、前記第2位置決め段部と係合する第2ランドを持つリング(38)を備えるカソード支持体(34)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられており、前記リングの前表面に当接するウィンドウマウント(36)と、
前記アノード穴を通して受け入れられたアノード(18)を同心に支持する熱伝導性の高いベース(20)であって、前記ベースを前記ベース表面(52)に鑞付けするための、前記ベース表面(52)と面一衝合するフランジ(50)を持つベース(20)とを有する、短アークランプ。
【請求項2】
請求項1に記載の短アークランプであって、
前記反射器本体は、実質的に垂直な横断方向表面(62)及び直径方向表面(60)を含む段部を前記第2端の付近に備えており、
熱交換器(54)を更に含み、該熱交換器は、
前記反射器本体の段部の前記直径方向表面及び前記横断方向表面をぴったりと受け入れる、円筒形第1穴(56)及び段部(58)と、
前記ベース及び前記フランジを夫々ぴったりと受け入れる、前記円筒形第1穴と同心であり且つ前記円筒形第1穴から延びる円筒形第2穴(64)及び第2段部(66)とを備えている、短アークランプ。
【請求項3】
請求項1に記載の短アークランプであって、
前記カソード支持体は、前記リングと一体成形されており且つ前記リングの半径を横切って延びる梁(70)を含み、
スロット付き端部を持つカソード(71)を更に含み、前記梁は、前記カソードを取り付けるため、前記スロット付き端部内に受け入れられる、短アークランプ。
【請求項4】
請求項3に記載の短アークランプであって、
前記梁は、前記リングから垂直方向下方に延びており、前記反射器本体内の対流内で、前記梁の前記カソードと前記リングとの中間部分に取り付けられたゲッタ(74)を更に含む、短アークランプ。
【請求項5】
請求項3に記載の短アークランプであって、
前記梁は、垂直方向下方に延びており、前記カソードの先端は、対流によってアーク(78)を持ち上げるため、前記アノードと近接して前記反射器の中央軸線(80)の下方に位置決めされている、短アークランプ。
【請求項6】
短アークランプであって、
第1端(14)に向かって開放した反射器キャビティ(12)と、第2端のところでベース表面(52)を通るアノード穴(16)とを備えており、更に、垂直な横断方向表面及び直径方向表面(62、60)を含む段部を前記第2端の付近に有する、実質的に円筒形のセラミック製反射器本体(10)と、
前記反射器本体の第1端に取り付けられた前スリーブ(25)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられたカソード支持体(34)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられており且つ前記カソード支持体と当接するウィンドウマウント(36)と、
前記アノード穴を通して受け入れられたアノード(18)を同心に支持する熱伝導性の高いベース(20)であって、前記ベースを前記ベース表面に鑞付けするための、前記ベース表面と面一衝合する、前記ベースから延びるフランジ(50)を持つベース(20)と、
前記反射器本体の段部の前記直径方向表面及び前記横断方向表面をぴったりと受け入れる、円筒形第1穴(56)及び段部(58)と、前記ベース及び前記フランジを夫々ぴったりと受け入れる、前記円筒形第1穴と同心であり且つ前記円筒形第1穴から延びる円筒形第2穴(64)及び第2段部(66)とを備えた、熱交換器(54)とを含む、短アークランプ。
【請求項7】
請求項6に記載の短アークランプであって、
前記前スリーブは、前記反射器本体の前記第1端上にぴったりと受け入れられた、前記反射器本体の前記第1端に設けられたランド(30)と位置決め係合するための段部(28)を持つ第1端と、該第1段部の逆方向に配向された第2位置決め段部(40)を持つ第2端とを有し、前記カソード支持体は、前記第2位置決め段部と係合する第2ランドを持つリング(38)を含む、短アークランプ。
【請求項8】
請求項6に記載の短アークランプであって、
前記カソード支持体は、前記リングと一体成形されており且つ前記リングの半径を横切って延びる梁(70)を備えており、
スロット付き端部を持つカソード(71)を更に含み、前記梁は、前記カソードを取り付けるために前記スロット付き端部内に受け入れられる、短アークランプ。
【請求項9】
請求項8に記載の短アークランプであって、
前記梁は、前記リングから垂直方向下方に延びており、前記反射器本体内の対流内で、前記梁の前記カソードと前記リングとの中間部分に取り付けられたゲッタ(74)を更に含む、短アークランプ。
【請求項10】
請求項8に記載の短アークランプであって、
前記梁は、垂直方向下方に延びており、前記カソードの先端は、対流によって前記アークを持ち上げるため、前記アノードと近接して前記反射器の中央軸線(80)の下方に位置決めされている、短アークランプ。
【請求項11】
短アークランプであって、
第1端(14)に向かって開放した反射器キャビティ(12)と、第2端のところでベース表面(52)を通るアノード穴(16)とを備えた実質的に円筒形の反射器本体(10)と、
前記反射器本体の前記第1端上にぴったりと受け入れられた、前記反射器本体の前記第1端に設けられたランド(30)と位置決め係合するための段部(28)を持つ第1端と、前記第1段部の逆方向に配向された第2位置決め段部(40)を持つ第2端とを備えた前スリーブ(25)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられ、前記第2位置決め段部と係合する第2ランドを持つリング(38)を含むカソード支持体(34)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられており、前記リングの前表面に当接したウィンドウマウント(36)と、
前記反射器本体の前記第2端に取り付けられた、前記アノード穴を通して受け入れられたアノード(18)を支持するベース(20)とを含む、短アークランプ。
【請求項12】
請求項11に記載の短アークランプであって、
前記ベースは熱伝導性が高く、前記アノード穴を通して受け入れられた前記アノードを同心に支持し、前記ベースは、前記ベースを前記ベース表面に鑞付けするための、前記反射器本体の前記ベース表面と面一衝合するフランジ(50)を有する、短アークランプ。
【請求項13】
請求項12に記載の短アークランプであって、
前記反射器本体は、実質的に垂直な横断方向表面及び直径方向表面(62、60)を含む段部を前記第2端と近接して備えており、
熱交換器(54)を更に含み、該熱交換器は、
前記反射器本体の段部の前記直径方向表面及び前記横断方向表面をぴったりと受け入れる、円筒形第1穴(56)及び段部(58)と、
前記ベース及び前記フランジを夫々ぴったりと受け入れる、前記円筒形第1穴と同心であり且つ前記円筒形第1穴から延びる円筒形第2穴(64)及び第2段部(66)とを備えている、短アークランプ。
【請求項14】
請求項12に記載の短アークランプであって、
前記カソード支持体は、前記リングと一体成形されており且つ前記リングの半径を横切って延びる梁(70)を含み、
更に、スロット付き端部を持つカソード(71)を含み、前記梁は、前記カソードを取り付けるために前記スロット付き端部内に受け入れられる、短アークランプ。
【請求項15】
請求項14に記載の短アークランプであって、
前記梁は、前記リングから垂直方向下方に延びており、前記反射器本体内の対流内で、前記梁の前記カソードと前記リングとの中間部分に取り付けられたゲッタ(74)を更に含む、短アークランプ。
【請求項16】
請求項14に記載の短アークランプであって、
前記梁は垂直方向下方に延びており、前記梁に取り付けられたカソード(71)を更に含み、前記カソードの先端は、対流によってアークを持ち上げるため、前記アノードと近接して及び前記反射器の中央軸線(80)の下方にある、短アークランプ。
【請求項17】
短アークランプであって、
第1端(14)に向かって開放した反射器キャビティ(12)と、第2端のところでベース表面(52)を通るアノード穴(16)とを備えた実質的に円筒形の反射器本体(10)と、
前記反射器本体の前記第1端上にぴったりと受け入れられた第1端と、第2端とを持つ前スリーブ(25)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられたリング(38)と、前記リングと一体成形されており且つ前記リングの半径を横切って延びる梁(70)とを含むカソード支持体(34)と、
前記梁に取り付けられたカソード(71)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられており、前記リングの前表面に当接したウィンドウマウント(36)と、
前記反射器本体の前記第2端に取り付けられた、前記アノード穴を通して受け入れられたアノードを支持するベース(20)とを含む、短アークランプ。
【請求項18】
請求項17に記載の短アークランプであって、
前記ベースは熱伝導性が高く、前記アノード穴を通して受け入れられた前記アノードを同心に支持し、前記ベースは、前記ベースを前記ベース表面に鑞付けするための、前記反射器本体の前記ベース表面と面一衝合するフランジ(50)を有する、短アークランプ。
【請求項19】
請求項18に記載の短アークランプであって、
前記反射器本体は、実質的に垂直な横断方向表面及び直径方向表面(62、60)を含む段部を前記第2端の付近に備えており、
熱交換器(54)を更に含み、該熱交換器は、
前記反射器本体の段部の前記直径方向表面及び前記横断方向表面をぴったりと受け入れる、円筒形第1穴(56)及び段部(58)と、
前記ベース及び前記フランジを夫々ぴったりと受け入れる、前記円筒形第1穴と同心であり且つ前記円筒形第1穴から延びる円筒形第2穴(64)及び第2段部(66)とを備えている、短アークランプ。
【請求項20】
請求項17に記載の短アークランプであって、
前記梁は垂直方向下方に延びており、対流内で、前記梁の前記カソードと前記頂部との中間部分に取り付けられたゲッタ(74)を更に含む、短アークランプ。
【請求項21】
請求項17に記載の短アークランプであって、
前記梁は垂直方向下方に延びており、前記カソードの先端は、対流によってアークを持ち上げるため、前記アノードと近接して、及び前記反射器の中央軸線(80)の下に位置決めされる、短アークランプ。
【請求項22】
短アークランプであって、
第1端(14)に向かって開放した反射器キャビティ(12)と、第2端のところでベース表面(52)を通るアノード穴(16)とを備えた実質的に円筒形の反射器本体(10)と、
前記反射器本体の前記第1端上にぴったりと受け入れられた第1端と、第2端とを持つ前スリーブ(25)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられており、前記リングから垂直方向下方に前記リングの半径を横切って延びる梁(70)を有するカソード支持体(34)と、
前記梁に取り付けられたカソード(71)と、
前記反射器本体の対流内で、前記梁の前記カソードと前記リングとの中間部分に取り付けられたゲッタ(74)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられており、前記リングの前表面に当接したウィンドウマウント(36)と、
前記反射器本体の前記第2端に取り付けられた、前記アノード穴を通して受け入れられたアノード(18)を支持するベース(20)とを含む、短アークランプ。
【請求項23】
請求項22に記載の短アークランプであって、
前記前スリーブは、前記反射器本体の前記第1端上にぴったりと受け入れられた、前記反射器本体の前記第1端に設けられたランド(30)と位置決め係合するための段部(28)を持つ第1端と、該第1段部の逆方向に配向された第2位置決め段部(40)を持つ第2端とを有し、前記カソード支持体は、前記第2位置決め段部と係合する第2ランドを持つリング(38)を含む、短アークランプ。
【請求項24】
請求項22に記載の短アークランプであって、
前記カソードはスロット付き端部を有し、前記梁は、前記カソードを取り付けるために前記スロット付き端部内に受け入れられる、短アークランプ。
【請求項25】
請求項22に記載の短アークランプであって、
前記アノードと近接した前記カソードのチップは、対流によってアークを持ち上げるため、前記反射器の中央軸線(80)の下にある、短アークランプ。
【請求項26】
請求項22に記載の短アークランプであって、
前記ベースは熱伝導性が高く、前記アノードを同心に支持し、前記ベースは、前記ベースを前記ベース表面に鑞付けするための、前記反射器本体の前記ベース表面と面一衝合するフランジ(50)を有する、短アークランプ。
【請求項27】
請求項26に記載の短アークランプであって、
前記反射器本体は、実質的に垂直な横断方向表面及び直径方向表面(62、60)を含む段部を前記第2端と近接して備えており、
熱交換器(54)を更に含み、該熱交換器は、
前記反射器本体の段部の前記直径方向表面及び前記横断方向表面をぴったりと受け入れる、円筒形第1穴(56)及び段部(58)と、
前記ベース及び前記フランジを夫々ぴったりと受け入れる、前記円筒形第1穴と同心であり且つ前記円筒形第1穴から延びる円筒形第2穴(64)及び第2段部(66)とを備えている、短アークランプ。
【請求項28】
短アークランプであって、
第1端(14)に向かって開放した反射器キャビティ(12)と、第2端のところでベース表面(52)を通るアノード穴(16)とを備えた実質的に円筒形の反射器本体(10)と、
前記反射器本体の前記第2端に取り付けられた、前記アノード穴を通して受け入れられたアノード(18)を支持するベース(20)と、
前記反射器本体の前記第1端上にぴったりと受け入れられた第1端と、第2端とを持つ前スリーブ(25)と、
カソード支持体(34)であって、前記カソード支持体は前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられ、前記カソード支持体の頂部から前記カソード支持体の半径を横切って垂直方向下方に延びる梁を有する、カソード支持体と、
前記梁に取り付けられ、対流によってアークを持ち上げるため、カソードの先端が前記反射器の中央軸線(80)の下にあるカソード(71)と、
前記前スリーブの前記第2端内に受け入れられており、前記リングの前表面に当接したウィンドウマウント(36)とを含む、短アークランプ。
【請求項29】
請求項8に記載の短アークランプであって、
前記リングは、断面が実質的に一様である、短アークランプ。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【公表番号】特表2008−507088(P2008−507088A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521495(P2007−521495)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/023894
【国際公開番号】WO2006/017088
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(500358401)パーキンエルマー インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】