説明

複合光制御板

【課題】光源からの光を均一に分散させることが可能な複合光制御板を提供する。
【解決手段】複合光制御板は、延在方向と直交方向に並列配置された第1及び第2凸状部を夫々有する第1及び第2光制御板とがこの順で配置され、第1及び第2凸状部の延在方向が互いに平行であり、第1及び第2凸状部の断面形状は、第1凸状部を例にとると、延在方向の軸線をuI軸、直交する軸線をvI軸、凸状部の長さをwIaとし、-0.475wIa≦uI≦0.475wIaにおいて、


〔vI0(uI)は


(hIaは0.30以上1.00wIa以下、kIaは所定の値)で定義〕を満たす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合光制御板、これを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置、光制御板に関する。
【背景技術】
【0002】
透過型画像表示装置の一例である直下型画像表示装置40として、例えば図19に示すように、透過型画像表示部50の背面側に光源43が配置されたものが広く用いられている。透過型画像表示部50としては、例えば液晶セル51の両面に直線偏光板52,53が配置された液晶表示パネルが挙げられる。光源43としては、直管型の冷陰極線管などのような線状光源が複数本、互いに平行に配置されて用いられている。
【0003】
かかる直下型画像表示装置40としては、光源43からの光を均一に分散させて透過型画像表示部50を均一に照明できることが望ましく、このため光源43と透過型画像表示部50との間には、光源43側から入射した光を、その向きを変えて反対側の透過型画像表示部50側から出射させる機能を有する一枚の光拡散板といった光制御板42が配置されて用いられている(例えば特許文献1:特開平7−198913号公報参照)。なお、光源43から出力された光は光制御板42により面状の光として出射されるため、光源43と光制御板42は面光源装置41を構成していることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−198913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような面光源装置においては、光源の配置数を低減して省電力化できる点で、隣り合う光源同士の間隔をできるだけ長くすることが好ましい。また、光源と光制御板との間隔は、透過型画像表示装置をより薄型化できる点で、光源と光制御板との間隔をできるだけ短くすることが好ましい。しかしながら、上記従来の面光源装置では、光源同士の間隔を長く設定したり、あるいは光源と光制御板との間隔を短く設定したりすると、複数の光源からの光を十分に拡散させることが困難であり、光源近傍とこれから離れた位置とで明るさが異なるものになるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、光源からの光を均一に分散させることが可能な複合光制御板、これを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置、光制御板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る複合光制御板は、第1の面から入射された光を第1の面と反対側に位置する第2の面から出射可能であり、且つ、一方向に延在しており一方向に略直交する方向に並列配置された複数の凸状部が第2の面に形成されている第1及び第2の光制御板を備え、第2の光制御板が第1の光制御板の上側に位置するように、板厚方向に設けられており、第2の光制御板の第1の面が、第1の光制御板の第2の面側に位置し、第2の光制御板が有する凸状部の延在方向と第1の光制御板が有する凸状部の延在方向とが略平行であり、第1及び第2の光制御板が有する各々の凸状部は、延在方向に直交する断面形状が以下に定義される形状に形成されている。
【0008】
第1の光制御板が有する凸状部の断面形状:第1の光制御板が有する凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第1の光制御板が有する凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をu軸、当該u軸上において当該両端の中心を通り当該u軸に直交する軸線をv軸、当該第1の光制御板が有する凸状部のu軸方向の長さをwIaとしたとき、−0.475wIa≦u≦0.475wIaの範囲において、式(1)を満たしているv(u)で表される形状。
【数1】


式(1)において、vI0(u)は、式(2)で定義される。
【数2】


式(2)において、hIaは0.3wIa以上1.0wIa以下であり、kIaは式(3)を満たす。
【数3】

【0009】
ここで、kIa1及びkIa2は、式(4)及び式(5)によって表される。
【数4】


式(4)において、α=6.06562、β=−32.15557、χ=31.57144、δ=28.44110、ε=−6.56848、φ=−37.96718、γ=−47.96710であり、
【数5】


式(5)において、α=−1.47493、β=13.96321、χ=−32.34974、δ=21.09673、ε=13.63192、φ=−16.73817、γ=1.37313である。
【0010】
第2の光制御板が有する凸状部の断面形状:第2の光制御板が有する凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第2の光制御板が有する凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をuII軸、当該uII軸上において当該両端の中心を通り当該uII軸に直交する軸線をvII軸、当該第2の光制御板が有する凸状部のuII軸方向の長さをwIIaとしたとき、−0.475wIIa≦uII≦0.475wIIaの範囲において、式(6)を満たしているvII(uII)で表される形状。
【数6】


式(6)において、vII0(uII)は、式(7)で定義される。
【数7】


式(7)において、hIIaは0.447wIIaであり、kIIaは0.789である。
【0011】
この構成では、複合光制御板に含まれる第1の光制御板は、第2の面に上記式(1)を満たすv(u)で表される断面形状を有する凸状部を有しており、また、複合光制御板に含まれる第2の光制御板は、第2の面に上記式(6)を満たすvII(uII)で表される断面形状を有する凸状部を有している。これにより、第1の光制御板の第1の面側に配置された光源からの光を、均一に分散させて面状の光とすることが可能となる。
【0012】
本発明に係る複合光制御板は、第3の面から入射された光を第3の面と反対側に位置する第4の面から拡散光として出射可能な第1の等方性光拡散板を更に備えており、第1の等方性光拡散板は、第1の光制御板の上側に位置するように、板厚方向に設けられており、第1の等方性光拡散板の第3の面が、第1の光制御板の第2の面側に位置していてもよい。
【0013】
この構成では、第1の光制御板の第2の面側に配置された等方性光拡散板によって等方的に光が拡散されるようになるので、第1の光制御板の第1の面側に配置された光源からの光を、より均一に分散させて出射することが可能となる。
【0014】
本発明に係る複合光制御板は、第3の面から入射された光を第3の面と反対側に位置する第4の面から拡散光として出射可能な第2の等方性光拡散板を更に備えており、第2の等方性光拡散板は、第2の光制御板の上側に位置するように、板厚方向に設けられており、第2の等方性光拡散板の第3の面が、第2の光制御板の第2の面側に位置していてもよい。
【0015】
この構成では、第2の光制御板の第2の面側に配置された等方性光拡散板によって等方的に光が拡散されるようになるので、第1の光制御板の第1の面側に配置された光源からの光を、より均一に分散させて出射することが可能となる。
【0016】
本発明に係る面光源装置は、上記の複合光制御板と、互いに離間して配置されており、複合光制御板を構成する第1の光制御板の第1の面に光を供給する複数の光源を有する光源部と、を備えるものとすることができる。
【0017】
この構成では、上記の複合光制御板を備えているので、光源の光を均一に分散し、板厚方向に直交する面での輝度均一度が高い面状の光として出射することが可能となる。
【0018】
本発明に係る面光源装置は、第1の光制御板における第1の面と光源部との距離Dと、光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、2.75以上3.25未満であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa1を示す上記式(4)において、α=9.61205、β=−63.56171、χ=126.48316、δ=−61.61604、ε=−53.36330、φ=35.28782、γ=−24.60244であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa2を示す上記式(5)において、α=−3.57711、β=20.06395、χ=−26.73114、δ=−5.50309、ε=17.77602、φ=15.00653、γ=−17.58748とすることができる。
【0019】
本発明に係る面光源装置は、第1の光制御板における第1の面と光源部との距離Dと、光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、3.25以上3.75未満であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa1を示す上記式(4)において、α=−0.85549、β=11.08982、χ=−33.55146、δ=18.99373、ε=21.53545、φ=−7.54932、γ=−14.79971であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa2を示す上記式(5)において、α=−4.51836、β=24.05426、χ=−29.98281、δ=−9.65647、ε=20.21769、φ=21.69911、γ=−22.42587とすることができる。
【0020】
本発明に係る面光源装置は、第1の光制御板における第1の面と光源部との距離Dと、光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、3.75以上4.25未満であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa1を示す上記式(4)において、α=1.54439、β=−3.90075、χ=−1.80114、δ=5.91908、ε=1.41837、φ=−5.99243、γ=1.62364であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa2を示す上記式(5)において、α=−6.19621、β=30.56113、χ=−35.63433、δ=−12.89654、ε=19.23036、φ=35.18787、γ=−31.05646とすることができる。
【0021】
本発明に係る面光源装置は、第1の光制御板における第1の面と光源部との距離Dと、光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、4.25以上4.75未満であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa1を示す上記式(4)において、α=9.85467、β=−35.66330、χ=28.11793、δ=21.62870、ε=−16.93571、φ=−28.90653、γ=21.44947であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa2を示す上記式(5)において、α=5.78199、β=−19.53478、χ=5.87806、δ=28.32810、ε=−3.25408、φ=−30.61121、γ=12.06804とすることができる。
【0022】
本発明に係る面光源装置は、第1の光制御板における第1の面と光源部との距離Dと、光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、4.75以上5.25未満であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa1を示す上記式(4)において、α=7.84465、β=−30.55147、χ=28.56600、δ=18.06175、ε=−20.68033、φ=−29.38916、γ=26.39575であり、第1の光制御板の断面形状を定義する上記式(3)におけるkIa2を示す上記式(5)において、α=11.62672、β=−31.78390、χ=1.60757、δ=35.96601、ε=9.18768、φ=−25.08977、γ=−3.65552とすることができる。
【0023】
本発明に係る透過型画像表示装置は、上記の面光源装置と、複数の光源から出力され複合光制御板を通過した光によって照明される透過型画像表示部と、を備えるものとすることができる。
【0024】
この構成では、上記の複合光制御板を備えているので、光源の光を均一に分散し、板厚方向に直交する面での輝度均一度が高い面状の光として出射し、透過型画像表示部を照明することができる。
【0025】
本発明に係る光制御板は、一方向に延在すると共に以下に定義される断面形状を有する第2の凸状部が出射面に複数形成されており、複数の第2の凸状部が当該第2の凸状部の延在方向に略直交する方向に並列配置されている第2の光制御板に対し、出射面とは反対側の入射面側に設けられる光制御板であって、光源から出射される光が入射する入射面と、入射面とは反対側の面であって、一方向に延在すると共に以下に定義される断面形状を有する第1の凸状部が複数形成されており、複数の第1の凸状部が当該第1の凸状部の延在方向に略直交する方向に並列配置されている凸状部形成面と、を有しており、第1の凸状部の延在方向が、第2の凸状部の延在方向と略平行である。
【0026】
第1の凸状部の断面形状:第1の凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第1の凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をu軸、当該u軸上において当該両端の中心を通り当該u軸に直交する軸線をv軸、当該第1の凸状部のu軸方向の長さをwIaとしたとき、−0.475wIa≦u≦0.475wIaの範囲において、式(8)を満たしているv(u)で表される形状。
【数8】


式(8)において、vI0(u)は、式(9)で定義される。
【数9】


式(9)において、hIaは0.3wIa以上1.0wIa以下であり、kIaは式(10)を満たす。
【数10】

【0027】
ここで、kIa1及びkIa2は、式(11)及び式(12)によって表される。
【数11】


式(11)において、α=6.06562、β=−32.15557、χ=31.57144、δ=28.44110、ε=−6.56848、φ=−37.96718、γ=−47.96710であり、
【数12】


式(12)において、α=−1.47493、β=13.96321、χ=−32.34974、δ=21.09673、ε=13.63192、φ=−16.73817、γ=1.37313である。
第2の凸状部の断面形状:第2の凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第2の凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をuII軸、当該uII軸上において当該両端の中心を通り当該uII軸に直交する軸線をvII軸、当該第2の凸状部のuII軸方向の長さをwIIaとしたとき、−0.475wIIa≦uII≦0.475wIIaの範囲において、式(13)を満たしているvII(uII)で表される形状。
【数13】


式(13)において、vII0(uII)は、式(14)で定義される。
【数14】


式(14)において、hIIaは0.447wIIaであり、kIIaは0.789である。
【0028】
この光制御板は、第2の面に上記式(8)を満たすv(u)で表される断面形状を有する第1の凸状部を有している。これにより、第2の面に上記式(13)を満たすvII(uII)で表される断面形状を有する第2の凸状部を有する光制御板から出射される光を均一に分散させて面状の光とすることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る複合光制御板、これを備えた面光源装置及び透過型画像表示装置、光制御板によれば、光源からの光を均一に分散させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施形態に係る透過型画像表示装置の構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】図1に示した透過型画像表示装置に用いられる光制御板ユニットの斜視図である。
【図3】第1の光制御板が有する凸状部の断面形状の例を示す図面である。
【図4】第1の光制御板が有する凸状部の断面形状が満たす条件を示す図面である。
【図5】第2の光制御板が有する凸状部の断面形状の例を示す図面である。
【図6】第2の光制御板が有する凸状部の断面形状が満たす条件を示す図面である。
【図7】本実施形態に係る第1の光制御板の形状を算出するためのシミュレーションの模式図である。
【図8】L/Dが2.75以上3.25未満のときの強度均斉度分布を示す図。
【図9】L/Dが3.25以上3.75未満のときの強度均斉度分布を示す図。
【図10】L/Dが3.75以上4.25未満のときの強度均斉度分布を示す図。
【図11】L/Dが4.25以上4.75未満のときの強度均斉度分布を示す図。
【図12】L/Dが4.75以上5.25未満のときの強度均斉度分布を示す図。
【図13】本実施形態に係る第1の光制御板の形状の算出方法を説明するための図である。
【図14】光制御板ユニットの第2の実施形態を示す斜視図である。
【図15】光制御板ユニットの第3の実施形態を示す斜視図である。
【図16】光制御板ユニットの第4の実施形態を示す斜視図である。
【図17】光制御板ユニットの第5の実施形態を示す斜視図である。
【図18】各実施例及び各比較例における実施条件及びその強度均斉度を示す図表である。
【図19】従来の透過型画像表示装置の構成を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。また、説明中「上」、「下」等の方向を示す語は、図面に示された状態に基づいた便宜的な語である。
【0032】
(第1の実施形態)
〔透過型画像表示装置〕
図1は、本発明に係る透過型画像表示装置の一実施形態の構成を模式的に示す断面図である。図1は、透過型画像表示装置を分解して示している。
【0033】
透過型画像表示装置1は、透過型画像表示部10と、図1において透過型画像表示部10の背面側に配置された面光源装置20とを備えている。以下の説明では、図1に示すように、面光源装置20と透過型画像表示部10の配列方向をz軸方向(板厚方向)と称し、z軸方向に直交する2方向であって互いに直交する2方向をx軸方向及びy軸方向と称す。
【0034】
透過型画像表示部10は、面光源装置20から出力された光によって照明されることにより画像を表示する。透過型画像表示部10としては、例えば液晶セル11の両面に直線偏光板12,13が配置された液晶表示パネルが挙げられる。この場合、透過型画像表示装置1は液晶表示装置(又は液晶テレビ)である。液晶セル11及び偏光板12,13は、従来の液晶表示装置等の透過型画像表示装置で用いられているものを用いることができる。液晶セル11としてはTFT(Thin Film Transistor)型、STN(Super TwistedNematic)型等の公知の液晶セルが例示される。
【0035】
〔面光源装置〕
面光源装置20は、いわゆる直下型面光源装置20である。面光源装置20は、光制御板ユニット(複合光制御板)21Aと、図1においてその背面側に並列配置された複数の光源22とを含む。
【0036】
光制御板ユニット21Aは、第1の光制御板30及び第2の光制御板30を備える複合光制御板(図2参照)である。第1及び第2の光制御板30,30は、第1の光制御板30、第2の光制御板30の順に板厚方向(z軸方向)に設けられている。光制御板ユニット21Aを構成する第1及び第2の光制御板30,30の平面視形状(z軸方向からみた形状)はほぼ同一であり、通常、長方形である。第1及び第2の光制御板30,30の平面視形状、換言すれば、光制御板ユニット21Aの平面視形状のサイズは目的とする透過型画像表示装置1の画面サイズに適合するように選択されるが、通常は250mm×440mm以上、好ましくは1020mm×1800mm以下である。第1の光制御板30及び第2の光制御板30の平面視形状は、長方形に限らず、正方形としてもよいが、以下では、特に断らない限り、長方形として説明する。
【0037】
光源22は、複数の光源22の配列方向(x軸方向)に直交する方向(y軸方向)に延在している線状光源であり、蛍光ランプ(冷陰極線ランプ)のような直管状のものが例示される。複数の光源22は各光源22の中心軸線が同一の平面P1内に位置するように間隔をあけて配置されており、隣接する2つの光源22,22の中心軸線間の距離をLとした場合、距離Lは、例えば10mm〜150mmである。ここでは、光源22は線状としたが、LEDのような点状光源などを用いることも可能である。なお、図1中に示した平面P1は説明の便宜のためであり、仮想的な平面である。
【0038】
光制御板ユニット21Aに含まれる第1の光制御板30と光源22との間の離間距離をDとした場合、離間距離Dは、例えば3mm〜50mmである。面光源装置20では、薄型化を図るため、L/Dが1.5以上であり、好ましくはL/Dは2.0以上、更に好ましくはL/Dは2.5以上となるように、隣接する2つの光源22,22間の距離L及び離間距離Dが選択されている。
【0039】
複数の光源22は、図1に示すように、ランプボックス23内に配置されていることが好ましく、ランプボックス23の内面23aは、光反射面として形成されていることが好ましい。これにより、各光源22から出力された光が透過型画像表示部10側に確実に出力されるため、各光源22からの光を効率的に利用することが可能となるからである。
【0040】
〔第1の光制御板〕
第1の光制御板30は、図2に示すように、略平坦な下面(第1の面)31と、第2の光制御板30側に凸である凸状部(第1の凸状部)33が複数形成された上面(第2の面)32とを有する板状体である。
【0041】
第1の光制御板30は、例えば凸状部33からの光の出射位置の違いにより光を分散させる光拡散板である。また、第1の光制御板30は、凸状部33からの光の出射位置により光の出射方向を偏向しているので、光の偏向を調整する形状が付与された偏向構造板ともいえる。ここでは、「板」と称しているが、厚さが1mm以上のシート状であってもよいし、1mm未満のフィルム状であってもよい。また、第1の光制御板30の下面31は通常、平坦面であるが、鏡面であっても良いし、全面に亙って光拡散性を有する面であっても良い。
【0042】
凸状部33は、y軸に略平行な方向(延在方向)Y1に延びており、延在方向Y1に略直交する方向(並列方向)X1に並列配置されている。延在方向Y1及び並列方向X1はそれぞれy軸及びx軸に平行であることが好ましいが、例えば製造誤差等により±10°程度ずれていてもよい。複数の凸状部33の断面形状は、凸状部33間でほぼ同一である。また、凸状部33の延在方向Y1において、断面形状はほぼ均一である。隣接する2つの凸状部33,33の端33a,33aは並列方向X1において同じ位置にある。第1の光制御板30の厚さdは、下面31と凸状部33の頂部33bとのz軸方向の距離であり、通常は0.1mm以上5mm以下である。最も光源22側に近い位置に配置される第1の光制御板30としては、厚さが1mm以上のシートのものが望ましい。
【0043】
〔第1の光制御板の凸状部〕
第1の光制御板30が有する凸状部33の形状について、図3及び図4を用いて説明する。図3においては、図2に示す凸状部33の延在方向Y1に直交する並列方向X1をu軸としてu座標系を設定している。ここで、u軸は複数の凸状部33の並列方向に平行な軸(x軸)(図2参照)に対応する。v軸は、第1の光制御板30の厚み方向に平行な軸(z軸)(図2参照)に対応する。このu座標系のu面において、凸状部33の断面形状は、両端33a,33aがu軸上に位置し、頂部33bがv軸上に位置する。
【0044】
凸状部33の断面形状は、下記式(15)を満足するv(u)で表される。
【数15】

【0045】
式(15)において、vI0(u)は、式(16)で定義される。
【数16】

【0046】
式(16)において、wIaは凸状部33のu軸方向の長さであり、hIaは凸状部33をvI0(u)で示される形状とした場合における凸状部33の両端33a,33a間における最大高さに対応する。また、kIaは凸状部33の頂部33bのとがり方を示すパラメータである。例えば定数kIaが0のときは放物線となり、定数kIaが1のときはプリズム形状となり、定数kIaが−1のときは半円形状となる。
【0047】
ここで、hIaは0.3wIa以上1.0wIa以下である。また、kIaは式(17)を満たしている。
【数17】

【0048】
ただし、式(17)におけるkIa1は、式(18)で表される。
【数18】

【0049】
ここで、kIa1を表す式(18)におけるα、β、χ、δ、ε、φ、γは、以下に示す表1のとおりである。
【表1】

【0050】
また、上記式(17)におけるkIa2は、式(19)で表される。
【数19】

【0051】
ここで、kIa2を表す式(19)におけるα、β、χ、δ、ε、φ、γは、以下に示す表2のとおりである。
【表2】

【0052】
図4では、hIaが0.525wIaであり、kIaが−0.400であってv(u)=vI0(u)の場合を示している。この場合、凸状部33の断面形状は、v軸に対して対称な輪郭線を有している。ただし、当該輪郭線は、図4に示すように、ある幅wIaに対してvI0(u)を求めた場合に、0.95×vI0(u)で示される輪郭線と、1.05×vI0(u)で示される輪郭線の間の領域を通る輪郭線であればよい。換言すれば、上記式(15)において、任意の位置unに対するv(un)は、位置unにおける凸状部33の高さに対応する。よって、任意の位置unに対するv(un)が、0.95vI0(un)以上1.05vI0(un)を満たしていればよい。
【0053】
なお、凸状部33の両端部近傍での製造誤差及び強度均斉度分布に与える影響を考慮して、凸状部33の断面形状は、−0.475wIa≦u≦0.475wIaにおいて、上記式(15)を満たすv(u)で表されればよい。凸状部33の裾付近(端部近傍)では成形誤差が比較的大きくなる傾向にある一方、裾付近の形状が光の拡散性に与える影響は小さいからである。
【0054】
凸状部33の幅wIaは、凸状部33の形成が容易であることから、通常40μm以上、好ましくは250μm以上であり、凸状部33に起因する模様が肉眼で視認されにくいことから、通常800μm以下、好ましくは450μm以下である。幅wIaとして具体的には、wIa=280μm、wIa=330μm及びwIa=349μmが例示できるが、wIaの値はこれに限定されるものではない。
【0055】
凸状部33におけるhIa/wIa及びkIaの範囲は上述した範囲を満たしていればよいが、隣接する2つの光源22間の距離をLとし、光源22の発光部から光制御板ユニット21Aの光源22側の面までの距離をDとしたとき、L/Dに対して好ましいkIaの範囲、すなわち、kIa1及びkIa2を決定する各パラメータは以下に示す各表の通りである。
【0056】
(1)L/Dが2.75以上3.25未満のとき
【表3】


【表4】

【0057】
(2)L/Dが3.25以上3.75未満のとき
【表5】


【表6】

【0058】
(3)L/Dが3.75以上4.25未満のとき
【表7】


【表8】

【0059】
(4)L/Dが4.25以上4.75未満のとき
【表9】


【表10】

【0060】
(5)L/Dが4.75以上5.25未満のとき
【表11】


【表12】

【0061】
〔第2の光制御板〕
第2の光制御板30は、図2に示すように、略平坦な下面(第1の面)31と、第1の光制御板30が配置されている側とは反対側に凸である凸状部(第2の凸状部)33が複数形成された上面(第2の面)32とを有する板状体である。
【0062】
第2の光制御板30は、例えば凸状部33からの光の出射位置の違いにより光を分散させる光拡散板である。また、第2の光制御板30は、凸状部33からの光の出射位置により光の出射方向を偏向しているので、光の偏向を調整する形状が付与された偏向構造板ともいえる。ここでは、「板」と称しているが、厚さに応じてシート状及びフィルム状であってもよい。また、第2の光制御板30の下面31は通常、平坦面であるが、鏡面であっても良いし、全面に亙って光拡散性を有する面であっても良い。
【0063】
凸状部33は、y軸方向に略平行な方向Y2に延びており、延在方向Y2に略直交する方向X2に並列配置されている。延在方向Y2及び並列方向X2はそれぞれy軸方向及びx軸方向に平行であることが好ましいが、例えば製造誤差等により±10°程度ずれていてもよい。複数の凸状部33の断面形状は、凸状部33間でほぼ同一である。また、凸状部33の延在方向において、断面形状はほぼ均一である。隣接する2つの凸状部33,33の端33a,33aは並列方向X2において同じ位置にある。第2の光制御板30の厚さdは、下面31と凸状部33の頂部33bとのz軸方向の距離であり、通常は0.1mm以上5mm以下である。
【0064】
〔第2の光制御板の凸状部〕
第2の光制御板30が有する凸状部33の形状について、図5及び図6を用いて説明する。図5においては、図2に示す凸状部33の延在方向Y2に直交する並列方向X2をuII軸としてuIIII座標系を設定している。ここで、uII軸は複数の凸状部33が並列する方向に平行な軸(x軸)(図2参照)に対応する。vII軸は、第2の光制御板30の厚み方向に平行な軸(z軸)(図2参照)に対応する。このuIIII座標系のuIIII面において、凸状部33の断面形状は、両端33a,33aがuII軸上に位置し、頂部33bがvII軸上に位置する。
【0065】
凸状部33の断面形状は、下記式(20)を満足するvII(uII)で表される。
【数20】

【0066】
式(20)において、vII0(uII)は、式(21)で定義される。
【数21】

【0067】
式(21)において、wIIaは凸状部33のuII軸方向の長さであり、hIIaは凸状部33をvII0(uII)で示される形状とした場合における凸状部33の両端33a,33a間における最大高さに対応する。また、kIIaは凸状部33の頂部33bのとがり方を示すパラメータである。例えば定数kIIaが0のときは放物線となり、定数kIIaが1のときはプリズム形状となり、定数kIIaが−1のときは半円形状となる。
【0068】
ここで、hIIaは0.447wIIaである。また、kIIaは0.789である。
【0069】
図6では、hIIaが0.447wIIaであり、kIIaが0.789であってvII(uII)=vII0(uII)の場合を示している。この場合、凸状部33の断面形状は、vII軸に対して対称な輪郭線を有している。ただし、当該輪郭線は、図6に示すように、ある幅wIIaに対してvII0(uII)を求めた場合に、0.95×vII0(uII)で示される輪郭線と、1.05×vII0(uII)で示される輪郭線の間の領域を通る輪郭線であればよい。換言すれば、上記式(20)において、任意の位置uIInに対するvII(uIIn)は、位置uIInにおける凸状部33の高さに対応する。よって、任意の位置uIInに対するvII(uIIn)が、0.95vII0(uIIn)以上1.05vII0(uIIn)を満たしていればよい。
【0070】
なお、凸状部33の両端部近傍での製造誤差及び強度均斉度分布に与える影響を考慮して、凸状部33の断面形状は、−0.475wIIa≦uII≦0.475wIIaにおいて、上記式(20)を満たすvII(uII)で表されればよい。凸状部33の裾付近(端部近傍)では成形誤差が比較的大きくなる傾向にある一方、裾付近の形状が光の拡散性に与える影響は小さいからである。
【0071】
凸状部33の幅wIIaは、凸状部33の形成が容易であることから、通常20μm以上、好ましくは40μm以上であり、凸状部33に起因する模様が肉眼で視認されにくいことから、通常800μm以下、好ましくは450μm以下である。幅wIIaとして具体的には、wIIa=50μm、wIIa=77μm及びwIIa=100μmが例示できるが、wIIaの値はこれに限定されるものではない。
【0072】
[第1及び第2の光制御板の配置関係]
第1及び第2の光制御板30、30は、z軸方向に以下の条件を満たして設けられている。
(i)第2の光制御板30が第1の光制御板30の上側に位置している。
(ii)第2の光制御板30の下面31が第1の光制御板30の上面32側に位置している。
(iii)第1の光制御板30の凸状部33の延在方向Y1と、第2の光制御板30の凸状部33の延在方向Y2とが平行である。凸状部33の延在方向Y1と凸状部33の延在方向Y2とは平行であることが好ましいが、10°程度ずれていてもよい。
【0073】
第1及び第2の光制御板30,30は、z軸方向に光源22側からこの順に設けられている。第1の光制御板30と第2の光制御板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第1及び第2の光制御板30,30の間の距離d12は、第1の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第2の光制御板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。光制御板ユニット21Aをコンパクトなものとする観点から、d12が0mmであり、第1の光制御板30の凸状部33と第2の光制御板30の下面31とが接するように配置されていてもよい。このように、第1の光制御板30上に第2の光制御板30を接するように設ける場合には、第2の光制御板30の厚さdを第1の光制御板30の厚さdより薄いものとすることが好適である。例えば、第2の光制御板30をフィルム状といったより薄いものとした場合、第1の光制御板30を第2の光制御板30の支持台として用いることができるからである。
【0074】
光制御板ユニット21Aを構成する第1の光制御板30及び第2の光制御板30は、互いに固定することなく、単に重ね合わされているだけであってもよい。また、光制御板ユニット21Aは、これらを構成する各部材の位置が互いに移動することによって、第1の光制御板30における凸状部33の頂部33bや、第2の光制御板30における下面31が損傷することを防止するために、例えば縁部において、互いに接着してもよい。
【0075】
〔第1及び第2の光制御板の構成材料〕
第1及び第2の光制御板30,30は透明材料からなる。透明材料の屈折率は通常1.46〜1.62である。透明材料としては、透明樹脂材料、透明ガラス材料が例示でき、透明樹脂材料としては、ポリカーボネート樹脂(屈折率:1.59)、MS樹脂(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂)(屈折率:1.56〜1.59)、ポリスチレン樹脂(屈折率:1.59)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂)(屈折率:1.56〜1.59)、アクリル系紫外線硬化樹脂(屈折率:1.46〜1.58)などが例示され、コストの面及び吸水率が低い点で、好ましくはポリスチレン樹脂である。
【0076】
透明材料として透明樹脂材料を用いる場合、この透明樹脂材料に紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、加工安定剤、難燃剤、滑剤などの添加剤を添加することもできる。これらの添加剤はそれぞれ単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0077】
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤などが挙げられ、好ましくはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤である。
【0078】
透明樹脂材料は通常、添加剤として光拡散剤を添加することなく用いられるが、本発明の目的を損なわない僅かな量であれば、光拡散剤を添加して用いてもよい。
【0079】
光拡散剤として通常は、第1及び第2の光制御板30,30を主に構成する上述したような透明材料とは屈折率が異なる粉末が用いられ、これを透明材料中に分散させて用いられる。かかる光拡散剤としては、例えばスチレン樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子などの有機粒子、炭酸カリウム粒子、シリカ粒子、シリコーン樹脂粒子などの無機粒子が用いられ、その粒子径は通常0.8μm〜50μmである。
【0080】
またモアレ低減のために光源22側の面を、光拡散性を有する面とすることもできる。例えば、マット化剤と呼ばれる微細な粒子を含むスキン層で光源22側の面を構成してもよいし、光源22側の面にエンボス加工、ブラスト加工を施してもよいし、マット化剤およびバインダーを含む塗布液を塗布してマット層を形成してもよい。
【0081】
〔第1及び第2の光制御板の層構成〕
第1及び第2の光制御板30,30は、単独の透明材料で構成された単層板であってもよいし、互いに異なる透明材料で構成された層が積層された構造の多層板であってもよい。第1及び第2の光制御板30,30が多層板である場合、当該光制御板の片面又は両面は、通常10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上100μm以下の厚みのスキン層が形成された構造とし、このスキン層を構成する透明樹脂材料として紫外線吸収剤が添加されたものを用いることが好ましい。かかる構成とすることにより、光源22や外部からの光に含まれることのある紫外線による第1及び第2の光制御板30,30の劣化を防止することができ、特に光源22として紫外線の占める割合が比較的大きいものを用いた場合には、紫外線による劣化を防止できることから、下面31,31にスキン層が形成されていることが好ましく、このとき上面32,32にはスキン層が形成されていないことが、コストの面でさらに好ましい。スキン層を構成する透明樹脂材料として紫外線吸収剤が添加されたものを用いる場合、その含有量は、透明樹脂材料を基準として通常0.5質量%以上5質量%以下、好ましくは1質量%以上2.5質量%以下である。
【0082】
第1及び第2の光制御板30,30は、片面又は両面に帯電防止剤が塗布されていてもよい。この帯電防止剤を塗布することにより、静電気によるホコリの付着などを防止して、ホコリの付着による光線透過率の低下を防止することができる。
【0083】
〔第1及び第2の光制御板の製造〕
第1及び第2の光制御板30,30は、例えば透明材料からなる板材を削り出す方法により製造することができる。また、透明材料として透明樹脂材料を用いる場合は、例えば射出成形法、押出成形法、フォトポリマー法、プレス成形法などの通常の方法により製造することができる。
【0084】
次に、光制御板ユニット21Aの作用効果について、図2に示すような光制御板ユニット21Aを含む面光源装置20が透過型画像表示装置に適用されている場合を例にして説明する。この構成では、第1及び第2の光制御板30,30は、上述した断面形状の凸状部33,33を有しているので、光源22上にこれらを配置した場合、光源22からの光は第1及び第2の光制御板30,30の凸状部33,33の延在方向(y軸方向)と略直交する方向(x軸方向)に沿った線状の光に変換される。これにより、光制御板ユニット21Aは、第1の光制御板30の下面31側に配置された光源22からの光を、均一に分散させて面状の光とすることが可能となる。
【0085】
ここで、上述した断面形状の凸状部33,33を有する第1及び第2の光制御板を所定の配置条件で光源22上に配置すると、光源22からの光が均一に分散されて面状の光となることをシミュレーションに基づいて説明する。シミュレーションは、以下に説明する光線追跡法により行った。
【0086】
図7は、シミュレーションモデルを示す模式図である。当該シミュレーションは、2つの光源22,22上に、所定の凸状部の形状を有する第1の光制御板30及び第2の光制御板30を微小な空気層を介して、凸状部33,33の延在方向が互いに平行となるように第1の光制御板30、第2の光制御板30の順に配置し、第2の光制御板30を通過する光の強度を算出するものである。当該シミュレーションにあたっては、3つの近似、すなわち、
(i)光源22に直交する面内においてシミュレーションを実施すること、
(ii)光源22は点光源、すなわち、光源の直径は0とすること、及び、
(iii)直接透過光のみを考慮すること、
を採用した。説明の便宜のため、図7に示した2つの光源22,22をそれぞれ光源22A,光源22Bと称す。
【0087】
当該シミュレーションを行うにあたって、以下の条件を設定した。
2つの光源22A,22B間の距離L:45(mm)
光源22の発光部から光制御板ユニット21Aの光源22側の面までの距離D:9.0、10.00、11.25、12.86、15.00(mm)
第1の光制御板30の厚さd:1.5(mm)
第1の光制御板30の屈折率:1.59
第2の光制御板30の厚さd:0.22(mm)
第2の光制御板30の屈折率:1.59
第2の光制御板30の凸状部の幅wIIa:50(μm)
第2の光制御板30の凸状部の高さhIIa:22.35(μm)
第2の光制御板30の凸状部の尖り度kIIa:0.789
【0088】
このような条件のもと、第1の光制御板30に対して所定のL/D(L/D=3.00、3.50、4.00、4.50、5.00)を設定し、この設定されたL/D毎に、以下に示すそれぞれの条件(hIa/wIa、kIa)を組み合わせた合計615のパターンで第1の光制御板30の形状を変え、このときの第2の光制御板30を通過する光の強度均斉度を算出した。なお、所定のL/Dを設定するにあたっては、2つの光源22A,22B間の距離を一定とし、光源22の発光部から光制御板ユニット21Aの光源22側の面までの距離Dがそれぞれ9.0、10.00、11.25、12.86、15.00(mm)となるように設定した。
(1)hIa/wIa:0.3〜1.0まで0.05間隔で15パターン
(2)kIa:−1.0〜+1.0まで0.05間隔で41パターン
【0089】
この光の強度均斉度を算出するにあたっては、L/D毎に正面方向(θ=0)の強度均斉度(%)を算出した。強度均斉度(%)は「(最小強度)/(最大強度)×100」として算出した。なお、ある観測角θに対する強度は輝度に対応するため、ある観測角θに対する強度に基づいた強度均斉度は輝度均斉度に対応する。
【0090】
以上に説明したシミュレーションにより、上記L/Dが3.00、3.50、4.00、4.50、5.00毎に算出した光の強度均斉度に基づいて、図8〜図12に示すような、縦軸をkIa、横軸をhIa/wIaとする強度均斉度分布を算出した。図8〜図12における凡例は、強度均斉度を示している。図8〜図12を見れば、L/D(L/D=3.00、3.50、4.00、4.50、5.00)毎に、第1の光制御板の形状(hIa/wIa、kIa)と強度均斉度との関係を確認することができる。
【0091】
例えばL/Dが3.00の場合に、図8に示す強度均斉度分布において、hIa/wIaが0.3以上1.0以内であって、当該強度均斉度が80%以上となる領域(図8における斜線部の領域)を満たすようなkIa1及びkIa2の各パラメータを算出する。これらのパラメータは、上記表3に示すkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び上記表4に示すkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)に対応する。したがって、第1の光制御板30が、表3及び表4に示す各パラメータで定義されるkIa1及びkIa2によって示される範囲のkIaを凸状部の形状として有していれば、第2の光制御板30から出射される光の正面方向の強度均斉度は80%以上となる。
【0092】
同様に、L/Dが3.50の場合に、図9に示す強度均斉度分布において、hIa/wIaが0.3以上1.0以内であって、当該強度均斉度が80%以上となる領域(図9における斜線部の領域)を満たすようなkIa1及びkIa2の各パラメータを算出する。これらのパラメータは、上記表5に示すkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び上記表6に示すkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)に対応する。したがって、第1の光制御板30が、表5及び表6に示す各パラメータで定義されるkIa1及びkIa2によって示される範囲のkIaを凸状部の形状として有していれば、第2の光制御板30から出射される光の正面方向の強度均斉度は80%以上となる。
【0093】
同様に、L/Dが4.00の場合には、図10に示す強度均斉度分布において、hIa/wIaが0.3以上1.0以内であって、当該強度均斉度が80%以上となる領域(図10における斜線部の領域)を満たすようなkIa1及びkIa2の各パラメータを算出する。これらのパラメータは、上記表7に示すkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び上記表8に示すkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)に対応する。したがって、第1の光制御板30が、表7及び表8に示す各パラメータで定義されるkIa1及びkIa2によって示される範囲のkIaを形状として有していれば、第2の光制御板30から出射される光の正面方向の強度均斉度は80%以上となる。
【0094】
同様に、L/Dが4.50の場合には、図11に示す強度均斉度分布において、hIa/wIaが0.3以上1.0以内であって、当該強度均斉度が80%以上となる領域(図11における斜線部の領域)を満たすようなkIa1及びkIa2の各パラメータを算出する。これらのパラメータは、上記表9に示すkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び上記表10に示すkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)に対応する。したがって、第1の光制御板30が、表9及び表10に示す各パラメータで定義されるkIa1及びkIa2によって示される範囲のkIaを形状として有していれば、第2の光制御板30から出射される光の正面方向の強度均斉度は80%以上となる。
【0095】
同様に、L/Dが5.00の場合には、図12に示す強度均斉度分布において、hIa/wIaが0.3以上1.0以内であって、当該強度均斉度が80%以上となる領域(図12における斜線部の領域)を満たすようなkIa1及びkIa2の各パラメータを算出する。これらのパラメータは、上記表11に示すkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び上記表12に示すkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)に対応する。したがって、第1の光制御板30が、表11及び表12に示す各パラメータで定義されるkIa1及びkIa2によって示される範囲のkIaを形状として有していれば、第2の光制御板30から出射される光の正面方向の強度均斉度は80%以上となる。
【0096】
本実施形態では、上述したようにL/D毎に算出された強度均斉度が80%以上となる領域(図8〜12における斜線部の領域)を全て包含する領域を満たすようなkIa1及びkIa2の各パラメータを算出している。これらのパラメータは、上記表1に示すkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び表2に示すkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)に対応する。
【0097】
具体的に、上記式(18)のkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び表2に示す上記式(19)のkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)の算出方法の一例について説明する。まず、上記L/D毎に、上記強度均斉度分布に基づいて、強度均斉度が80%以上となる領域の境界を6次多項式として算出し、図13(a)に示すように、縦軸をkIa、横軸をhIa/wIaとしたグラフに、それぞれ算出した5つの6次多項式をトレースする。
【0098】
次に、図13(b)に示すように、上記5つの6次多項式をトレースしたグラフに基づいて、強度均斉度が80%以上となる領域を全て包含するような境界を探索する。この際、図13(b)に示すように、選択された境界上の点におけるkIaに対して10%の領域を許容領域と見込んで所定の間隔でプロットすることができる。これにより、図13(c)に示すように、表1及び表2に示されるパラメータによって表されるkIa1及びkIa2を満たす曲線が算出される。
【0099】
上記式(18)のkIa1の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)及び表2に示す上記式(19)のkIa2の各パラメータ(α、β、χ、δ、ε、φ、γ)は、このようにして算出された値なので、第1及び第2の光制御板30,30を上記条件(i)〜(iii)で配置したときに、第1の光制御板30の下面31側に配置された光源22からの光を、均一に分散させて面状の光とすることができる。
【0100】
(第2の実施形態)
図14は、光制御板ユニットの第2の実施形態を示す斜視図である。光制御板ユニット(複合光制御板)21Bは、第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30及び第2の光制御板30を有する。光制御板ユニット21Bは、板厚方向において、第1の光制御板30と第2の光制御板30との間に第1の等方性光拡散板30が配置されている点において、光制御板ユニット21Aと相違する。以下、光制御板ユニット21Aに含まれる第1の光制御板30及び第2の光制御板30についての説明は省略し、上記相違点である第1の等方性光拡散板30を中心に説明する。
【0101】
〔第1の等方性光拡散板〕
第1の等方性光拡散板30は、共に略平坦な下面(第3の面)31及び上面(第4の面)32を有する板状体である。第1の等方性光拡散板30は、下面31に入射した光を等方的に散乱させながら上面32から出射しうる光学素子であって、例えば透明材料中に光拡散剤が分散されたもの、透明材料からなる基材の表面に光拡散剤を塗布したもの、透明材料からなる基材の表面に微細な円形凸レンズを形成したものが挙げられる。また、第1の等方性光拡散板30の厚さdは、通常は0.1mm以上5mm以下であり、1mm未満のフィルム状であってもよいし、1mm以上のシート状であってもよい。
【0102】
光拡散剤として通常は、第1及び第2の光制御板30,30、第1の等方性光拡散板30を主に構成する上述したような透明材料とは屈折率が異なる粉末が用いられ、これを透明材料中に分散させて用いられる。かかる光拡散剤としては、例えばスチレン樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子などの有機粒子、炭酸カリウム粒子、シリカ粒子、シリコーン樹脂粒子などの無機粒子が用いられ、その粒子径は通常0.8μm〜50μmである。
【0103】
第1の等方性光拡散板30として、例えば、恵和株式会社製の光拡散フィルム(BS−912:厚み 120μm、ヘイズ 89%)を適用することができる。ただし、第1の等方性光拡散板30として用いる等方性拡散板は、これに限定されるものではない。
【0104】
[第1及び第2の光制御板、第1の等方性光拡散板の配置関係]
第1及び第2の光制御板30,30、第1の等方性光拡散板30は、z軸方向に以下の条件を満たして設けられている。すなわち、第1の実施形態で説明した配置条件(i)〜(iii)に加えて、配置条件(iv)、(v)も満たすように設けられている。
(iv)第1の等方性光拡散板30は、第1の光制御板30の上側に位置している。
(v)第1の等方性光拡散板30の下面31が、第1の光制御板30の上面32側に位置している。
【0105】
第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、第2の光制御板30は、z軸方向に光源22側からこの順に設けられている。第1の光制御板30と第1の等方性光拡散板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第1の光制御板30及び第1の等方性光拡散板30の間の距離d13は、第1の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第1の等方性光拡散板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。また、第1の等方性光拡散板30と第2の光制御板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第1の等方性光拡散板30及び第2の光制御板30の間の距離d32は、第1の等方性光拡散板30の上面32と第2の光制御板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。
【0106】
なお、第1の実施形態と同様に、光制御板ユニット21Bをコンパクトなものとする観点から、d13、d32が0mmとなるように、第1の光制御板30と第1の等方性光拡散板30と第2の光制御板30とが配置されていてもよい。また、第1の実施形態で説明したことと同じ理由により、最も光源側に配置される第1の光制御板30上に第1の等方性光拡散板30及び第2の光制御板30を接するように設ける場合には、第1の等方性光拡散板30の厚さd及び第2の光制御板30の厚さdを、第1の光制御板30の厚さdより薄いものとすることが好適である。
【0107】
光制御板ユニット21Bによれば、光制御板ユニット21Aと同様に、第1の光制御板30の下面31側に配置された光源22からの光を、均一に分散させて面状の光とすることが可能となる。また、第1の光制御板30の上面32側に配置された等方性光拡散板によって等方的に光が拡散されるようになるので光源22からの光を、より均一に分散させて出射することが可能となる。
【0108】
(第3の実施形態)
図15は、光制御板ユニットの第3の実施形態を示す斜視図である。光制御板ユニット(複合光制御板)21Cは、第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30及び第2の光制御板30を有する。光制御板ユニット21Cでは、第1の光制御板30、第2の光制御板30、第1の等方性光拡散板30が、z軸方向(板厚方向)において光源22側からこの順番で配置されている点において、光制御板ユニット21Bと相違するが、それ以外の点は同じである。
【0109】
光制御板ユニット21Cでは、第1の光制御板30、第2の光制御板30及び第1の等方性光拡散板30がz軸方向に光源22側からこの順に設けられているので、第1の実施形態で説明した配置条件(i)〜(iii)に加えて、配置条件(iv)、(v)も満たしている。
【0110】
第1の光制御板30と第2の光制御板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第1の光制御板30及び第2の光制御板30の間の距離d12は、第1の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第2の光制御板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。また、第2の光制御板30と第1の等方性光拡散板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第2の光制御板30及び第1の等方性光拡散板30の間の距離d23は、第2の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第1の等方性光拡散板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。
【0111】
なお、第1の実施形態と同様に、光制御板ユニット21Cをコンパクトなものとする観点から、d12、d23が0mmとなるように、第1の光制御板30と第2の光制御板30と第1の等方性光拡散板30とが配置されていてもよい。また、第1の実施形態で説明したことと同じ理由により、最も光源側に配置される第1の光制御板30上に第2の光制御板30及び第1の等方性光拡散板30を接するように設ける場合には、第2の光制御板30の厚さd及び第1の等方性光拡散板30の厚さdを、第1の光制御板30の厚さdより薄いものとすることが好適である。
【0112】
光制御板ユニット21Cによれば、光制御板ユニット21Aと同様に、第1の光制御板30の下面31側に配置された光源22からの光を、均一に分散させて面状の光とすることが可能となる。また、第1の光制御板30の上面32側に配置された等方性光拡散板によって等方的に光が拡散されるようになるので光源22からの光を、より均一に分散させて出射することが可能となる。
【0113】
(第4の実施形態)
図16は、光制御板ユニットの第4の実施形態を示す斜視図である。光制御板ユニット(複合光制御板)21Dは、第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、第2の光制御板30及び第2の等方性光拡散板30を有する。光制御板ユニット21Dは、第2の光制御板30の上側に第2の等方性光拡散板30が配置されている点で光制御板ユニット21Bと相違する。以下、光制御板ユニット21Bに含まれている第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、及び第2の光制御板30についての説明は省略し、上記相違点である第2の等方性光拡散板30を中心に説明する。
【0114】
〔第2の等方性光拡散板〕
第2の等方性光拡散板30は、共に略平坦な下面(第3の面)31及び上面(第4の面)32を有する板状体である。第2の等方性光拡散板30は、下面31に入射した光を等方的に散乱させながら上面32から出射しうる光学素子であって、例えば透明材料中に光拡散剤が分散されたもの、透明材料からなる基材の表面に光拡散剤を塗布したもの、透明材料からなる基材の表面に微細な円形凸レンズを形成したものが挙げられる。また、第2の等方性光拡散板30の厚さdは、通常は0.1mm以上5mm以下であり、1mm未満のフィルム状であってもよいし、1mm以上のシート状であってもよい。
【0115】
第2の等方性光拡散板30として、例えば、恵和株式会社製の光拡散フィルム(BS−912:厚み 120μm、ヘイズ 89%)を適用することができる。ただし、第2の等方性光拡散板30として用いる等方性光拡散板は、これに限定されるものではない。
【0116】
光拡散剤として通常は、第1及び第2の光制御板30,30、第1及び第2の等方性光拡散板30,30を主に構成する上述したような透明材料とは屈折率が異なる粉末が用いられ、これを透明材料中に分散させて用いられる。かかる光拡散剤としては、例えばスチレン樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子などの有機粒子、炭酸カリウム粒子、シリカ粒子、シリコーン樹脂粒子などの無機粒子が用いられ、その粒子径は通常0.8μm〜50μmである。
【0117】
[第1及び第2の光制御板、第1及び第2の等方性光拡散板の配置関係]
第1及び第2の光制御板30、30、第1及び第2の等方性光拡散板30、30は、z軸方向に以下の条件を満たして設けられている。すなわち、第2の実施形態で説明した配置条件(i)〜(v)に加えて、配置条件(vi)、(vii)も満たすように設けられている。
(vi)第2の等方性光拡散板30は、第2の光制御板30の上側に位置している。
(vii)第2の等方性光拡散板30の下面31が、第2の光制御板30の上面32側に位置している。
【0118】
第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、第2の光制御板30、第2の等方性光拡散板30は、z軸方向に光源22側からこの順に設けられている。第1の光制御板30と第1の等方性光拡散板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第1の光制御板30及び第1の等方性光拡散板30の間の距離d13は、第1の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第1の等方性光拡散板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。また、第1の等方性光拡散板30及び第2の光制御板30の間の距離d32は、第1の等方性光拡散板30の上面32と第2の光制御板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。また、第2の光制御板30と第2の等方性光拡散板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第2の光制御板30及び第2の等方性光拡散板30の間の距離d24は、第2の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第2の等方性光拡散板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。
【0119】
なお、第1の実施形態と同様に、光制御板ユニット21Dをコンパクトなものとする観点から、d13、d32、d24が0mmとなるように、第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、第2の光制御板30、第2の等方性光拡散板30が配置されていてもよい。また、第1の実施形態で説明したことと同じ理由により、最も光源側に配置される第1の光制御板30上に第1の等方性光拡散板30、第2の光制御板30及び第2の等方性光拡散板30を接するように設ける場合には、第1の等方性光拡散板30の厚さd、第2の光制御板30の厚さd及び第2の等方性光拡散板30の厚さdを、第1の光制御板30の厚さdより薄いものとすることが好適である。
【0120】
光制御板ユニット21Dによれば、光制御板ユニット21Aと同様に、第1の光制御板30の下面31側に配置された光源22からの光を、均一に分散させて面状の光とすることが可能となる。また、第1の光制御板30の上面32側に配置された等方性光拡散板、第2の光制御板30の上面32側に配置された等方性光拡散板によって等方的に光が拡散されるようになるので光源22からの光を、より均一に分散させて出射することが可能となる。
【0121】
(第5の実施形態)
図17は、光制御板ユニットの第5の実施形態を示す斜視図である。光制御板ユニット21Eは、第1の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、第2の光制御板30及び第2の等方性光拡散板30を有する。光制御板ユニット21Eでは、第1の光制御板30、第2の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、第2の等方性光拡散板30が板厚方向において、光源22側からこの順番で配置されている点において、光制御板ユニット21Dと相違するが、それ以外の点は同じである。
【0122】
光制御板ユニット21Eでは、第1の光制御板30、第2の光制御板30、第1の等方性光拡散板30及び第2の等方性光拡散板30がz軸方向に光源22側からこの順に設けられているので、第2の実施形態で説明した配置条件(i)〜(v)に加えて、配置条件(vi)、(vii)も満たしている。
【0123】
第1の光制御板30と第2の光制御板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第1の光制御板30及び第2の光制御板30の間の距離d12は、第1の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第2の光制御板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。また、第2の光制御板30と第1の等方性光拡散板30とは、通常、空気層を介して重ね合わされている。第2の光制御板30及び第1の等方性光拡散板30の間の距離d23は、第2の光制御板30の凸状部33の頂部33bと第1の等方性光拡散板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。また、第1の等方性光拡散板30及び第2の等方性光拡散板30の間の距離d34は、第1の等方性光拡散板30の上面32と第2の等方性光拡散板30の下面31との間のz軸方向の距離であり、5mm以下が例示できる。
【0124】
なお、第1の実施形態と同様に、光制御板ユニット21Eをコンパクトなものとする観点から、d12、d23、d34が0mmとなるように、第1の光制御板30、第2の光制御板30、第1の等方性光拡散板30、第2の等方性光拡散板30が配置されていてもよい。また、第1の実施形態で説明したことと同じ理由により、最も光源側に配置される第1の光制御板30上に第2の光制御板30、第1の等方性光拡散板30及び第2の等方性光拡散板30を接するように設ける場合には、第2の光制御板30の厚さd、第1の等方性光拡散板30の厚さd及び第2の等方性光拡散板30の厚さdを、第1の光制御板30の厚さdより薄いものとすることが好適である。
【0125】
光制御板ユニット21Eによれば、光制御板ユニット21Aと同様に、第1の光制御板30の下面31側に配置された光源22からの光を、均一に分散させて面状の光とすることが可能となる。また、第1の光制御板30の上面32側に配置された等方性光拡散板、第2の光制御板30の上面32側に配置された等方性光拡散板によって等方的に光が拡散されるようになるので光源22からの光を、より均一に分散させて出射することが可能となる。
【実施例】
【0126】
以下、実施例1〜5及び比較例1〜10について、主に図18の図表を参照しながら説明する。図18は、各実施例及び各比較例における実施条件及びその強度均斉度(輝度均斉度)を示す図表である。
【0127】
(実施例1)
実施例1では、以下に示すものを準備した。
<光拡散板、等方性光拡散板>
(1)光制御板100
第1の光制御板として光制御板100を用意した。光制御板100の厚さd、屈折率n、光制御板100における凸状部のwIa、hIa/wIa、kIaは、それぞれ以下のとおりであった。
厚さd:1.5(mm)
屈折率n:1.59
幅wIa:330(μm)
アスペクト比hIa/wIa:0.65
尖り度kIa:−0.25
【0128】
(2)光制御板200
第2の光制御板として光制御板200を用意した。光制御板200の厚さd、屈折率n、光制御板200における凸状部のwIIa、hIIa/wIIa、kIIaは、それぞれ以下のとおりであった。
厚さd:0.22(mm)
屈折率n:1.59
IIa:50(μm)
アスペクト比hIIa/wIIa:0.447
尖り度kIIa:0.789
【0129】
(3)等方性光拡散板300
厚さd:0.12(mm)
屈折率n:1.576
ヘイズ 89%
【0130】
<光源>
光源として、以下に示す光源を用意した。
光源:CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)光源
【0131】
次に、上記第1〜5の実施形態と同様に、ランプボックス内に配置された光源上に、光制御板100、光制御板200をz軸方向(板厚方向)に光源側からこの順番で設けた。そして、隣接する2つの光源の中心軸線間の距離をL、光制御板100と一つの光源との間の離間距離をDとしたとき、L/Dが3.00となるように、光源距離L、離間距離Dを設定した。
【0132】
次に、光線追跡法を用いたシミュレーションにより、光制御板200における正面方向の強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように98.3%であった。
【0133】
(比較例1)
比較例1では、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.50、kIaを1.00とした点以外は、実施例1と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例1と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように35.5%であった。
(比較例2)
比較例2では、第1の光制御板として等方性光拡散板300を配置した点以外は、実施例1と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように55.1%であった。
【0134】
(実施例2)
実施例2では、上記L/Dを3.50、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.85、kIaを−0.30とした点以外は、実施例1と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例1と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように98.5%であった。
(比較例3)
比較例3では、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaが0.50、kIaを1.00とした点以外は、実施例2と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例2と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように39.0%であった。
(比較例4)
比較例4では、第1の光制御板として等方性光拡散板300を配置した点以外は、実施例2と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように40.2%であった。
【0135】
(実施例3)
実施例3では、上記L/Dを4.00、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.75、kIaを−0.15とした点以外は、実施例1と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例1と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように97.6%であった。
(比較例5)
比較例5では、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.50、kIaを1.00とした点以外は、実施例3と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例3と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように23.7%であった。
(比較例6)
比較例6では、第1の光制御板として等方性光拡散板300を配置した点以外は、実施例3と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように28.5%であった。
【0136】
(実施例4)
実施例4では、上記L/Dを4.50、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.80、kIaを−0.10とした点以外は、実施例1と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例1と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように96.6%であった。
(比較例7)
比較例7では、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.50、kIaを1.00とした点以外は、実施例4と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例4と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように20.4%であった。
(比較例8)
比較例8では、第1の光制御板として等方性光拡散板300を配置した点以外は、実施例4と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように21.0%であった。
【0137】
(実施例5)
実施例5では、上記L/Dを5.00、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.80、kIaを0.00とした点以外は、実施例1と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例1と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように92.8%であった。
(比較例9)
比較例9では、光制御板100の凸状部におけるhIa/wIaを0.50、kIaを1.00とした点以外は、実施例5と同様に、光制御板100及び光制御板200を配置し、実施例5と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように24.6%であった。
(比較例10)
比較例10では、第1の光制御板として等方性光拡散板300を配置した点以外は、実施例5と同様の方法で強度均斉度を計算した。このとき、光制御板200から出射される光の正面方向の強度均斉度は、図18の図表に示すように16.0%であった。
【0138】
(評価結果)
L/D毎に実施例と比較例とを比較した。例えば、実施例1と比較例1又は比較例2との強度均斉度を比較すると、実施例1における強度均斉度が、比較例1又は比較例2における強度均斉度よりも高いことが確認された。この結果、所定の形状の凸状部を有する第2の光制御板を配置することにより、光源からの光を均一に分散させることができることが確認できた。
【0139】
同様に、例えば、実施例2と比較例3又は比較例4、実施例3と比較例5又は比較例6、実施例4と比較例7又は比較例8、実施例5と比較例9又は比較例10における強度均斉度を比較した。この場合も、実施例2、3、4、5における強度均斉度がそれぞれ、比較例3又は比較例4、比較例5又は比較例6、比較例7又は比較例8、比較例9又は比較例10における強度均斉度よりも高いことが確認された。この結果、所定のL/Dの条件のもと、上述した形状を有する第2の光制御板の下に、所定の形状の凸状部を有する第1の光制御板を配置することにより、光源からの光を均一に分散させることができることが確認できた。
【0140】
以上、実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。また、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0141】
1…透過型画像表示装置、10…透過型画像表示部、11…液晶セル、12,13…偏光板、20…面光源装置、21A〜21E…光制御板ユニット(複合光制御板)、22…光源、23…ランプボックス、30…第1の光制御板、30…第2の光制御板、30…第1の等方性光拡散板、30…第2の等方性光拡散板、31…下面(第1の面)、31…下面(第1の面、入射面)、31…下面(第3の面)、31…下面(第3の面)、32…上面(第2の面、凸状部形成面)、32…上面(第2の面、出射面)、32…上面(第4の面)、32…上面(第4の面)、33…凸状部(第1の凸状部)、33…凸状部(第2の凸状部)、100…光制御板(第1の光制御板)、200…光制御板(第2の光制御板)、300…等方性光拡散板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面から入射された光を前記第1の面と反対側に位置する第2の面から出射可能であり、且つ、一方向に延在しており前記一方向に略直交する方向に並列配置された複数の凸状部が前記第2の面に形成されている第1及び第2の光制御板を備え、
前記第2の光制御板が前記第1の光制御板の上側に位置するように、板厚方向に設けられており、
前記第2の光制御板の前記第1の面が、前記第1の光制御板の前記第2の面側に位置し、
前記第2の光制御板が有する前記凸状部の延在方向と前記第1の光制御板が有する前記凸状部の延在方向とが略平行であり、
前記第1及び第2の光制御板が有する各々の前記凸状部は、前記延在方向に直交する断面形状が以下に定義される形状に形成されている、
複合光制御板。
第1の光制御板が有する凸状部の断面形状:前記第1の光制御板が有する凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第1の光制御板が有する凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をu軸、当該u軸上において当該両端の中心を通り当該u軸に直交する軸線をv軸、当該第1の光制御板が有する凸状部のu軸方向の長さをwIaとしたとき、−0.475wIa≦u≦0.475wIaの範囲において、式(1)
【数1】


〔式(1)において、vI0(u)は、式(2)
【数2】


(式(2)において、hIaは0.3wIa以上1.0wIa以下であり、kIaは式(3)
【数3】


を満たす。ここで、kIa1及びkIa2は、
【数4】


式(4)において、α=6.06562、β=−32.15557、χ=31.57144、δ=28.44110、ε=−6.56848、φ=−37.96718、γ=−47.96710であり、
【数5】


式(5)において、α=−1.47493、β=13.96321、χ=−32.34974、δ=21.09673、ε=13.63192、φ=−16.73817、γ=1.37313である。)
で定義される。〕
を満たしているv(u)で表される形状。
第2の光制御板が有する凸状部の断面形状:前記第2の光制御板が有する凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第2の光制御板が有する凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をuII軸、当該uII軸上において当該両端の中心を通り当該uII軸に直交する軸線をvII軸、当該第2の光制御板が有する凸状部のuII軸方向の長さをwIIaとしたとき、−0.475wIIa≦uII≦0.475wIIaの範囲において、式(6)
【数6】


〔式(6)において、vII0(uII)は、式(7)
【数7】


(式(7)において、hIIaは0.447wIIaであり、kIIaは0.789)
で定義される。〕
を満たしているvII(uII)で表される形状。
【請求項2】
第3の面から入射された光を前記第3の面と反対側に位置する第4の面から拡散光として出射可能な第1の等方性光拡散板を更に備えており、
前記第1の等方性光拡散板は、前記第1の光制御板の上側に位置するように、板厚方向に設けられており、
前記第1の等方性光拡散板の前記第3の面が、前記第1の光制御板の前記第2の面側に位置している、
請求項1に記載の複合光制御板。
【請求項3】
第3の面から入射された光を前記第3の面と反対側に位置する第4の面から拡散光として出射可能な第2の等方性光拡散板を更に備えており、
前記第2の等方性光拡散板は、前記第2の光制御板の上側に位置するように、板厚方向に設けられており、
前記第2の等方性光拡散板の前記第3の面が、前記第2の光制御板の前記第2の面側に位置している、
請求項2に記載の複合光制御板。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の複合光制御板と、
互いに離間して配置されており、前記複合光制御板を構成する前記第1の光制御板の前記第1の面に光を供給する複数の光源を有する光源部と、
を備えている、面光源装置。
【請求項5】
前記第1の光制御板における前記第1の面と前記光源部との距離Dと、前記光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、2.75以上3.25未満であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa1を示す前記式(4)において、α=9.61205、β=−63.56171、χ=126.48316、δ=−61.61604、ε=−53.36330、φ=35.28782、γ=−24.60244であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa2を示す前記式(5)において、α=−3.57711、β=20.06395、χ=−26.73114、δ=−5.50309、ε=17.77602、φ=15.00653、γ=−17.58748である、
請求項4に記載の面光源装置。
【請求項6】
前記第1の光制御板における前記第1の面と前記光源部との距離Dと、前記光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、3.25以上3.75未満であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa1を示す前記式(4)において、α=−0.85549、β=11.08982、χ=−33.55146、δ=18.99373、ε=21.53545、φ=−7.54932、γ=−14.79971であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa2を示す前記式(5)において、α=−4.51836、β=24.05426、χ=−29.98281、δ=−9.65647、ε=20.21769、φ=21.69911、γ=−22.42587である、
請求項4に記載の面光源装置。
【請求項7】
前記第1の光制御板における前記第1の面と前記光源部との距離Dと、前記光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、3.75以上4.25未満であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa1を示す前記式(4)において、α=1.54439、β=−3.90075、χ=−1.80114、δ=5.91908、ε=1.41837、φ=−5.99243、γ=1.62364であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa2を示す前記式(5)において、α=−6.19621、β=30.56113、χ=−35.63433、δ=−12.89654、ε=19.23036、φ=35.18787、γ=−31.05646である、
請求項4に記載の面光源装置。
【請求項8】
前記第1の光制御板における前記第1の面と前記光源部との距離Dと、前記光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、4.25以上4.75未満であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa1を示す前記式(4)において、α=9.85467、β=−35.66330、χ=28.11793、δ=21.62870、ε=−16.93571、φ=−28.90653、γ=21.44947であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa2を示す前記式(5)において、α=5.78199、β=−19.53478、χ=5.87806、δ=28.32810、ε=−3.25408、φ=−30.61121、γ=12.06804である、
請求項4に記載の面光源装置。
【請求項9】
前記第1の光制御板における前記第1の面と前記光源部との距離Dと、前記光源同士の間隔Lとの比(L/D)が、4.75以上5.25未満であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa1を示す前記式(4)において、α=7.84465、β=−30.55147、χ=28.56600、δ=18.06175、ε=−20.68033、φ=−29.38916、γ=26.39575であり、
前記第1の光制御板の断面形状を定義する前記式(3)における前記kIa2を示す前記式(5)において、α=11.62672、β=−31.78390、χ=1.60757、δ=35.96601、ε=9.18768、φ=−25.08977、γ=−3.65552である、
請求項4に記載の面光源装置。
【請求項10】
請求項4〜9の何れか1項に記載の面光源装置と、
前記複数の光源から出力され前記複合光制御板を通過した光によって照明される透過型画像表示部と、
を備えている、透過型画像表示装置。
【請求項11】
一方向に延在すると共に以下に定義される断面形状を有する第2の凸状部が出射面に複数形成されており、複数の前記第2の凸状部が当該第2の凸状部の延在方向に略直交する方向に並列配置されている第2の光制御板に対し、前記出射面とは反対側の入射面側に設けられる光制御板であって、
光源から出射される光が入射する入射面と、
前記入射面とは反対側の面であって、一方向に延在すると共に以下に定義される断面形状を有する第1の凸状部が複数形成されており、複数の前記第1の凸状部が当該第1の凸状部の延在方向に略直交する方向に並列配置されている凸状部形成面と、
を有しており、
前記第1の凸状部の延在方向が、前記第2の凸状部の延在方向と略平行である光制御板。
第1の凸状部の断面形状:前記第1の凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第1の凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をu軸、当該u軸上において当該両端の中心を通り当該u軸に直交する軸線をv軸、当該第1の凸状部のu軸方向の長さをwIaとしたとき、−0.475wIa≦u≦0.475wIaの範囲において、式(8)
【数8】


〔式(8)において、vI0(u)は、式(9)
【数9】


(式(9)において、hIaは0.3wIa以上1.0wIa以下であり、kIaは式(10)
【数10】


を満たす。ここで、kIa1及びkIa2は、
【数11】


式(11)において、α=6.06562、β=−32.15557、χ=31.57144、δ=28.44110、ε=−6.56848、φ=−37.96718、γ=−47.96710であり、
【数12】


式(12)において、α=−1.47493、β=13.96321、χ=−32.34974、δ=21.09673、ε=13.63192、φ=−16.73817、γ=1.37313である。)
で定義される。〕
を満たしているv(u)で表される形状。
第2の凸状部の断面形状:前記第2の凸状部の延在方向に直交する断面において、当該第2の凸状部の並列方向に対する両端を通る軸線をuII軸、当該uII軸上において当該両端の中心を通り当該uII軸に直交する軸線をvII軸、当該第2の凸状部のuII軸方向の長さをwIIaとしたとき、−0.475wIIa≦uII≦0.475wIIaの範囲において、式(13)
【数13】


〔式(13)において、vII0(uII)は、式(14)
【数14】


(式(14)において、hIIaは0.447wIIaであり、kIIaは0.789)
で定義される。〕
を満たしているvII(uII)で表される形状。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−230199(P2012−230199A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97573(P2011−97573)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】