説明

複合窓を有するパッケージ

各パッケージが複合窓を有するパッケージを提供する。複合窓は、窓と窓の図形表示との組み合わせであってよい。図形表示はまた、任意の吸収性物品の視覚的印象を提供することができ、これは窓を通して見ることができる。パッケージはまた、複合窓が、消費者により大きな窓の視覚的印象を提供する様式で、パッケージ上に位置するように、1つを超える複合窓を有してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品を収容しているパッケージ、特に窓を備えるパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
販売時に、パッケージは、消費者の注意をその中に収容されている製品に引きつける主な機構であることが多い。このように、製造業者は、消費者がそれらのパッケージを競合企業のパッケージと区別するのを補助するためにパッケージの特徴を用いる。これらの特徴としては、通常はパッケージの形状、大きさ又は色が挙げられる。
【0003】
しかしながら、特定の製品の場合、パッケージ内に収容されていることに加えて、製品はまた、例えばパケットに個別に包装される場合がある。吸収性物品の製造業者は、吸収性物品を個別に包装することが多い。頻繁に、吸収性物品を収容している包装紙は独特の外観を有するが、その包装紙の外観はまた、その中に個々に包まれた吸収性物品が収容されているパッケージと調和していてもよい。労力及び費用を費やして個々に包装された吸収性物品を提供しているが、それらを販売時に消費者に見せることは困難であった。これはパッケージ自体の性質によるものであり、パッケージは通常、個々に包装された吸収性物品を封入し、販売時に消費者から分離するよう機能する、厚紙、着色プラスチック及び/又は印刷フィルムから形成される。
【0004】
包装紙を消費者に見せる1つの方法は、それを通して消費者が包装紙を見ることができる窓を用いることである。しかしながら、窓は、消費者にパッケージ内の包装紙を見せることを可能にするが、いくつかの欠点を有する。1つの欠点はコストが増加することである。透明窓を生産するのに用いられる材料の価格は、置換された材料のコストを超えることが多い。更に、窓はパッケージ上の特定の位置に拘束される。これらの位置の拘束は、パッケージの構造一体性を維持したいという要求の結果である。例えば、窓及び開口部は、一般的に、角部及び縁部がパッケージの構造一体性の維持を補助するとき、パッケージの角部又は縁部に延在しない。パッケージの構造一体性を維持することにより、角部及び縁部は、パッケージ上に及ぼされる圧力により引き起こされる場合のある、パッケージ中に収容されている任意の吸収性物品及びパッケージ自体への損傷を防ぐ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、窓が大きくなるほど、販売時に消費者がより多くの吸収性物品を見ることができるようになり、これはパッケージ内に対する消費者の興味を増大させることができる。それ故、パッケージの構造一体性を維持しながら、より大きな窓の効果を兼ね備えたパッケージを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
パッケージの外部表面及び内部空間を画定する少なくとも1つの壁を有するパッケージを提供する。パッケージは、内部空間に少なくとも1つの吸収性物品を収容する。更に、パッケージ上に位置するのは複合窓である。複合窓は窓を含み、該窓は、吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する。複合窓はまた、図形を含み、該図形はパッケージの外部表面上に配置され、窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する。
【0007】
また、パッケージの外部表面及び内部空間を画定する少なくとも1つの壁を備える、パッケージを提供する。パッケージは、内部空間内に少なくとも1つの吸収性物品を収容する。更に、パッケージ上に位置するのは集合窓である。集合窓は、複合窓及び第2の複合窓を含む。複合窓は窓を含み、該窓は吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する。複合窓はまた、図形を含み、該図形はパッケージの外部表面上に配置され、真殿少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する。第2の複合窓は第2の窓を含み、該第2の窓は、吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する。第2の複合窓はまた、第2の図形を含み、該第2の図形はパッケージの外面上に配置され、第2の窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する。
【0008】
更にパッケージ配列が提供され、これは、パッケージ、第2のパッケージ、及び窓の組み合わせを含む。パッケージは、パッケージの外面と内部空間を画定する少なくとも1つの壁を有する。パッケージは内部空間内に少なくとも1つの吸収性物品を収容する。更に、パッケージ上に位置するのは、所定の形状を有する複合窓である。複合窓は窓を含み、該窓は吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する。複合窓はまた図形を含み、該図形はパッケージの外部表面上に配置され、窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する。
【0009】
第2のパッケージは、該第2のパッケージの外部表面と内部空間を画定する少なくとも1つの壁を有する。第2のパッケージは内部空間内に少なくとも1つの吸収性物品を収容する。更に、第2のパッケージ上に位置するのは、所定の形状を有する複合窓である。複合窓は窓を含み、該窓は吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する。複合窓はまた図形を含み、該図形は第2パッケージの外面上に配置され、窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する。パッケージの配列は更に所定の形状を有する窓の組み合わせを含む。窓の組み合わせは、パッケージの複合窓及び第2のパッケージの複合窓を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態の部分切欠斜視図。
【図2】円筒形パッケージを示す本発明の実施形態の斜視図。
【図3】本発明の実施形態の斜視図。
【図4】本発明の実施形態の斜視図。
【図5】本発明の実施形態の斜視図。
【図6】本発明の実施形態の斜視図。
【図7】本発明の実施形態の斜視図。
【図8】本発明の実施形態の斜視図。
【図9】本発明の実施形態の斜視図。
【図10】本発明の実施形態の斜視図。
【図11】本発明の実施形態の斜視図。
【図12】本発明の実施形態の斜視図。
【図13】2つのパッケージを有する本発明の実施形態の斜視図。
【図14】2つのパッケージを有する本発明の実施形態の斜視図。
【図15】本発明の実施形態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「吸収性物品」は、身体排出物のような、物質を吸収及び/又は収容する物品を指す。典型的な吸収性物品は、着用者の身体内に、身体に接触して、又は身体に近接して定置され、種々の身体排出物を吸収及び/又は収容する。吸収性物品の例としては、婦人衛生物品、成人用失禁製品、衛生ティッシュ製品(ティッシュペーパー、トイレットペーパー、紙タオル、拭き取り用品)及び乳児ケア製品(おむつ)が挙げられる。本明細書で使用するとき、用語「吸収性物品」はまた、典型的には吸収性物品と関連することができる、任意の関連する包装紙又はアプリケータを指す。例えば、吸収性物品は、アプリケータを含んでもよく、若しくは含まなくてもよいタンポンであることができ、及び/又は、婦人生理用ナプキンを個々に封入する包装紙のような、包装紙を含んでもよく、若しくは含まなくてもよい婦人生理用ナプキンであることができる。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「婦人衛生物品」は、婦人生理用ナプキン、タンポン、陰唇間製品、ペッサリー及びパンティライナのような、経血及び/又は軽い失禁を制御するために、女性が着用することができる吸収性物品を指す。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「接合した」は、第1の要素が第2の要素に直接固定される構成を包含する。接合した、はまた、第1の要素を少なくとも1つの中間部材に固定し、これを次に第2の要素に固定することにより、第1の要素を第2の要素に間接的に固定した構成も含む。更に、用語接合した、は、第1の要素が第2の要素の一部であるように、第1要素が第2要素と一体である構成を対象とする。第1の要素及び第2の要素は、固定して接合することができる、又は解放可能に接合することができる。
【0014】
本発明の実施形態を、以下の図を用いて説明する。しかしながら、本発明は、図に示す特定の構成を有する構造に限定されない。
【0015】
図1は、パッケージが、1つ又はそれ以上の吸収性物品40を格納するための内部格納空間30を画定する1つ又はそれ以上の壁22を有する箱であってもよい、パッケージ20を示す。各壁22は内部表面及び外部表面を有し、これはパッケージ20の内部表面及び外部表面24を形成する。壁22は、異なる材料で構成してもよく、又は実質的に同じ種類の材料で構成してもよい。壁22は、紙及び/又はプラスチックのような、材料の積層体であってもよい。パッケージ20は、複合窓90を含み、これは実際の窓(窓)50及び本明細書では「図形」と呼ばれる窓の図形60を含む。本明細書で使用するとき、用語「複合窓」は、実際の窓及び図形により提供される単一(複合)窓の視覚的印象を指し、該図形は実際の窓に少なくとも部分的に続き、又は近接して、実際の窓より大きな複合窓の視覚的印象を提供する。複合窓90は、消費者に、複合窓が実際の窓より大きいという視覚的印象を提供する任意の形状又は大きさであることができる。パッケージ20は、吸収性物品40を収容することができる大きさ又は形状であることができる。図2に示すように、円筒形パッケージ20は複合窓90を有してもよく、複合窓90は窓50及び図形60を含む。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「図形」は、図形がパッケージ上に位置する窓の延長である、販売時に消費者に視覚的印象を提供するような方法で、パッケージの外部表面上に配置された窓の図形表示を指す。ある実施形態では、窓の図形表示に加えて、図形はパッケージ内に収容された吸収性物品の図形表示を含んでもよい。他の実施形態では、図形は、パッケージ内に収容されたもの以外の吸収性物品の図形表示を含んでもよい。吸収性物品の図形表示は、消費者が、パッケージを見ているとき、吸収性物品がパッケージ内に収容され、窓を通して見ることができる視覚的印象を有するようなものであってもよい。
【0017】
ある実施形態では、パッケージ20の壁22を含む材料は、厚紙、板紙、カートン用板紙、ボール紙、プラスチック、紙、カード用紙、セラミック、メッシュ、スクリーン又はこれらの組み合わせのような、比較的非可撓性の材料であることができる。ある他の実施形態では、パッケージ20の壁22は、吹込フィルム又は流延フィルム、布地、ウェブ又はこれらの組み合わせのような、比較的可撓性の材料で製造することができる。可撓性材料は、ポリエチレン、メタロセン、エチレンビニルアセテート、サーリン、ポリエチレンテレフタレート、2軸配向ポリプロピレン、ナイロン、天然繊維、合成繊維又はこれらの組み合わせを含んでよい。本明細書で使用するとき、用語「可撓性」は、弾性的であり、外力の存在下で変形する材料を指す。
【0018】
壁22は、折り畳まれ、相互に固定され、パッケージ20を形成することができる。壁22は、接着剤の使用を通すような、当該技術分野において既知である任意の手段により相互に固定することができる。2つの壁22が交差するとき、それらはパッケージ20の縁部25を形成する、例えば、箱の形状(図1に示すような)を有するパッケージ20の各壁22は4つの縁部25を有する。パッケージ20はまた、吸収性物品40に容易に接近するために、内部格納空間30に接近するための手段を含んでもよい。内部格納空間30に接近するための機構又は手段としては、ミシン目線、タブ、フラップ、接着剤開口部、これらの組み合わせ、又は当業者に既知である内部格納空間30に接近するための任意の手段を挙げることができる。
【0019】
図1に示すように、パッケージ20は少なくとも1つの透明窓50を含む。本明細書で使用するとき、「透明」は、パッケージ20内に収容された吸収性物品を、窓50を通して消費者が見ることができるように、実質的に散乱することなく光を透過する特性を有することを意味する。窓50は、当該技術分野において既知である任意の手段により形成することができる。窓50は、例えば透明フィルムのような、透明カバーを含むことができる。更に又はあるいは、窓50は、カバーを含まないパッケージ20内の開口部を含むことができる。特定の実施形態では、窓50は、明瞭であり、半透明である、及び/又は薄く着色されたものであることができる、透明カバーを含むことができる。透明カバーは、1色又は色の組み合わせで薄く着色することができる。透明カバーはまた、又はあるいは、印刷及び/又はエンボス加工することができる。更に他の実施形態では、窓は、該窓を取り囲んでいる外部表面がより高い不透明度を有する又は透明性を有しないような、窓の透明性の程度とパッケージの外部表面とを識別することにより、形成することができる。
【0020】
窓50は、円形、正方形、矩形、台形、楕円形、三角形、又は消費者がパッケージ20内に収容された吸収性物品40を見ることができるようにするために用いることができるその他の形状のような、任意の形状をとることができる。例えば、図1に示す窓50は、急降下(swoop)として記載することができる形状を有し、又は図3に示すように窓50及び図形60は円形状であってもよい。更に、図4に示すように、特定の実施形態では、複合窓90は、複合窓90のいくつかの部分が窓50であり、別の部分が図形60であるように、商品名、商標、ロゴ又はしるしのような製品識別子の形状をとってもよい。図形60部分を、パッケージ20の縁部25に又はその付近に配置してもよい。
【0021】
窓50及び複合窓90は、パッケージ20上に位置することができる任意の大きさ又は寸法を有することができる。特定の実施形態では、窓50は、パッケージ20内に収容された吸収性物品40の少なくともいくつかの部分を窓50を通して見ることができるように、位置する。これは、販売時、特に、消費者が窓50を通して包装紙を見ることができるように、吸収性物品40が包装紙中にあるときに有益である。
【0022】
特定の実施形態では、図1のように、パッケージ20が箱又は小室(cubicle)の形状であるとき、小売店の棚上におけるパッケージ20の目的の位置決めにより決定されるように、窓50は、前壁、後壁、上壁、底壁、及び/又は側壁のような、パッケージ20の少なくとも1つの壁22上に位置してもよい。更に、パッケージ20の壁22上に位置する1つを超える窓50が存在してもよい。窓50は、パッケージ20の壁22上の任意の位置にあってもよい。特定の実施形態では、図5に示すように、窓50及び図形60を有する複合窓90が、図形60がパッケージ20の少なくとも2つの隣接する縁部25と接触するように、パッケージ20の1つを超える縁部25上に位置してもよい。パッケージ20の2つの隣接する縁部25上に位置する複合窓90を有することにより、パッケージ上のより中央に位置する窓に比べて、吸収性物品の違う部分を消費者に見せることができるようになる。パッケージの2つの隣接する縁部において吸収性物品が露出していることもまた、その中に収容されている吸収性物品の特徴、又は他の方法で見ることができない吸収性物品のパッケージ化のいくつかの要素を強調するために有用である。
【0023】
図6〜8に示すように、特定の実施形態では、窓50及び少なくとも2つの図形60、60Aを含む複合窓90は、パッケージ20の縁部25から対向する縁25まで延在してもよく、それによりパッケージ20内に収容された吸収性物品の消費者に、更により大きな視覚的印象を提供する。例えば、特定の実施形態では、複合窓90は、図6に示すように、パッケージ20の上縁部25Aからパッケージ20の底縁部25Bまで、図7に示すように、パッケージ20の1つの側縁25Cからパッケージ20の対向する側縁25Dまで、及び/又は図8に示すように、斜め方向に延在してもよく、ここで複合窓90は、パッケージ20の2つの隣接する縁部25A、25Dから斜め方向にパッケージ20の別の2つの隣接する縁部25B、25Cまで延在する。
【0024】
特定の実施形態では、パッケージは、図9に示すように2つ又はそれ以上の複合窓を含んでよく、ここでパッケージ20は2つの複合窓90、90Aを有する。複合窓90、90Aは、2つの窓50、50A及び2つの図形60、60Aを含み、ここで図形60、60Aは、消費者に集合窓54の視覚的印象を提供するように、パッケージ20の隣接する壁22上に配置される。本明細書で使用するとき、用語「集合窓」は、2つ又はそれ以上の複合窓90、90Aにより提供される単一(集合)窓の視覚的印象を指し、これは1つ又はそれ以上の縁部25の少なくとも一部を共有する。特定の実施形態では、図10に示すように、2つの複合窓90、90Aを含む集合窓54が存在してもよく、ここで図形60、60Aは縁部25の少なくとも一部を共有すると同時に、またパッケージ20の1つ又はそれ以上の他の縁部25’にも接触する。特定の他の実施形態では、図11に示すように、パッケージ20の隣接する壁22上に位置するが、2つの個々の窓90、90Aを形成する、窓50に続く図形60、及び第2の窓50Aに続く第2の図形60Aが存在してもよい。更なる実施形態では、図12に示すように、パッケージ20がその上に位置している1つを超える窓50、50Aを有しているとき、全ての窓50、50Aが図形60に続く必要はない。特定の実施形態では、図形60及び第2の図形60Aは、異なる視覚的構成を有してもよく、例えば、図形60は婦人生理用ナプキンの形体であってもよく、第2の図形60Aが個々に包装された拭き取り用品の形体であってもよい。
【0025】
特定の実施形態では、図13に示すように、パッケージ20及び第2のパッケージ20Aのように、2つ又はそれ以上のパッケージを含む、パッケージ配列110が提供される。特定の実施形態では、各個々のパッケージ20、20A上に位置するのは、窓50、50A及び図形60、60Aを含む複合窓90、90Aである。複合窓90、90Aは図13に示すような様式であってもよく、ここではパッケージ20が販売時に第2のパッケージ20Aに隣接して位置するとき、消費者が窓の組み合わせ100として2つの個々の複合窓90、90Aを知覚するように、各パッケージ20、20A上に位置する複合窓90、90Aは消費者に視覚的印象を提供する。本明細書で使用するとき、用語「窓の組み合わせ」は、2つのパッケージが販売時に互いに隣接して定置されるとき、組み合わせてパッケージ上に位置する複合窓が単一(組み合わせ)窓の外観を提供するように、形成される窓の視覚的印象を指す。特定の実施形態では、図14に示すように、パッケージの配列110の個々のパッケージ20、20A上の複合窓90、90Aが、パッケージ20、20Aが販売時に互いに隣接して位置するとき、個々の複合窓90、90Aが、各個々の複合窓90、90Aとは異なる独特のデザイン又は形状を有する窓の組み合わせ100を形成するような形状であることができる。特定の実施形態では、パッケージの配列110の各パッケージ20、20Aに収容されている吸収性物品は同じであり、他の実施形態では、パッケージ20に収容されている吸収性物品は第2パッケージ20Aに収容されている吸収性物品と異なる。
【0026】
図15に示すように、特定の実施形態では、パッケージ20の複合窓90は窓50を含み、これはその上に配置された窓の図形70を有する。本明細書で使用するとき、用語「窓の図形」は、パッケージの窓上に配置された吸収性物品の図形表示を指す。図形表示は、消費者に、吸収性物品がパッケージ内に封入され、窓を通してそれを見ることができる視覚的印象を提供する。窓の図形70は、窓50の一部上に、又は、窓50の全領域にわたって配置することができる。特定の実施形態では、窓の図形70及び図形60は、吸収性物品の共通の図形表示を提供することができ、例えば、両方が消費者に窓を通して見ることができる個々に包装された拭き取り用品の図形表示を提供することができる。他の実施形態では、窓の図形70及び図形60は、吸収性物品の異なる図形表示を有することができ、例えば、窓の図形70は、消費者に、窓により囲まれた個々に包装された拭き取り用品の図形表示を提供し、図形60は窓により囲まれた婦人生理用ナプキンの図形表示を提供する。更に、窓の図形70は、その上に配置された、パッケージ20に収容されている吸収性物品と異なる吸収性物品の図形表示を有してもよい。
【0027】
特定の実施形態では、窓はパッケージの壁の総表面積の約5%〜約95%、他の実施形態では、壁の総表面積の約5%〜約75%、更なる実施形態では、壁の総表面積の約5%〜約50%、別の実施形態では壁の総表面積の約5%〜約25%を含んでもよい。特定の実施形態では、吸収性物品は、吸収性物品の少なくとも一部を窓を通して見ることができるように、窓に隣接して位置することができる。
【0028】
図1に示すように、図形60は、パッケージ20の縁部25に向かう窓50の境界52に続くだけでなく、窓50を通して見ることができる同じ種類の吸収性物品40も表現する。パッケージ上に配置される図形の使用は、いくつかの利点を提供する。まず、図形が消費者に、パッケージの構造一体性を損なうことなく、窓がパッケージの縁部又は角部まで延在するという視覚的印象を提供することである。窓がパッケージの縁部又は角部まで延在する場合、パッケージの構造一体性が損なわれ、パッケージ及びその中に収容されている吸収性物品が、パッケージに及ぼされる圧力により損傷を受けやすくなる。窓を通して見ることができる吸収性物品の数が増加した視覚的印象は、消費者にいくつかの示唆を与える。例えば、窓をパッケージの縁部又は角部まで延在できることによって、消費者に、より小さな窓を有する他のパッケージより、パッケージ内に収容されている吸収性物品がより多く存在するという確信を抱かせる。更に、より多くの吸収性物品及び/又は吸収性物品を収容している包装紙を見せる能力は、消費者のパッケージに対する注意をより引きつける。更に、パッケージの窓を通して見ることができる吸収性物品以外の吸収性物品の図形を用いてもよい。これは、パッケージの窓を通して見ることができない吸収性物品を、図形の使用を通して消費者に知覚させることができる。それはまた、消費者に、パッケージ内のものに関連する吸収性物品、又はまだ販売されていない吸収性物品のような、パッケージ内に収容されていない吸収性物品を見せることもできる。
【0029】
図形及び/又は窓の図形は、印刷又は図形を提供するための任意の他の既知の手段により提供してもよい。印刷を用いる場合、該印刷は、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野において既知である任意の従来の印刷方法又は技術であることができる。
【0030】
パッケージ内に収容されている吸収性物品は、同じ又は2種(又はそれ以上の)の異なる吸収性物品を含むことができる。特定の実施形態では、パッケージ内に収容されている使い捨て吸収性物品は、婦人生理用ナプキン及びパンティライナのような婦人衛生物品である。図1に示すような、特定の他の実施形態では、個々に包装された拭き取り用品80のような、単一の種類(又は1種のデザイン)の吸収性物品が、パッケージ20内に収容されている。吸収性物品40を配置して、パッケージ40の内部格納空間30内に積み重ね体を形成することができる。吸収性物品40は、任意の配向で積み重ねてもよい。例えば、吸収性物品40は、パッケージ20の内部格納空間30内部に、縦に、水平に、又は任意の角度で積み重ねてもよい。しかしながら、特定の実施形態では、吸収性物品40は積み重ねられず、パッケージ内に単純に定置される。
【0031】
図1を再び参照すると、特定の実施形態では、拭き取り用品80はパケット82内に個々に包装されてもよい。各パケット82は、外部表面84を有する。パケットは、紙、金属箔、高分子フィルム、金属化高分子フィルム、及び/又は当業者に既知である他の材料で製造してもよい。拭き取り用品80がウェットタオルであるとき、拭き取り用品80の湿潤性を維持することができる任意の材料をパケット82のために用いることができる、例えば、エチレンビニルアルコール(EVOH)、プロピレンビニルアルコール(PVOH)、又はLDPE(低密度ポリエチレン)のような高分子フィルム層の間に挟まれたアルミニウムを有する積層体である。特定の実施形態では、パケット82は洗い流し可能(フラッシャブル(flushable))であり、崩壊する。このような洗い流し可能(フラッシャブル)なパケット82は、シリコーン処理したポリビニルアルコールフィルム、又は、ポリビニルアルコールでコーティングされたフィルム、ポリビニルアルコールでコーティング若しくはポリビニルアルコールを含浸したティッシュ、又は他の水溶性材料を含んでもよい。
【0032】
任意の実施形態では、パケット82は任意の所望の形状であってもよい。例えば、パケット82は、正方形、矩形、楕円形、円形又は平面図の任意の他の所望の形状であってもよい。パケット82は、拭き取り用品80に接近するために、パケット82を開封する(又は開放する)ための手段を含むことができる。例えば、パケット82は、ミシン目入り又はダイカットされた脆弱線を有して、パケット82を、タブ、易剥離ラベル、又は任意の他の開放機構;掴持のための乾燥縁を有するステッカーのような「乾燥縁(Dry-edge)」ステッカー機構;解放可能な接着剤;解放可能な熱及び/又は圧力シール;穿孔;破裂シール;引裂シール;により容易に開放させることができ、又はパケット82は易引裂フィルムのような比較的引裂が容易な材料で製造することができる。パケット82は廃棄のために再密閉可能であってもよい。
【0033】
特定の実施形態では、個々に包装された拭き取り用品を収容しているパケットを、吸収性物品に接合してもよい。パケットは、熱及び/又は圧力シール、超音波シール、のり状シール、及びダウ社(Dow Company)の「ジップロック(ZIP LOCKS)」のようなチャック式軌道封止機構のような、当業者に既知の方法を用いて吸収性物品に接合してもよい。特定の実施形態では、商品名、商標、ロゴ、カラースキーム、しるし又はこれらの組み合わせのような製品識別子を、パケット82の外部表面84上に配置してもよい。パケット82の外部表面84上に配置された製品識別子は、パケット82が収容されているパッケージ20の外部表面24上に配置された製品識別子と同じであってもよい。
【0034】
拭き取り用品は、天然繊維、合成繊維、又は2003年11月11日に発行された米国特許第6,645,604号(フェレシュテークホウ(Fereshtehkhou)ら)及び2003年5月13日に発行された同第6,561,354号(フェレシュテークホウら)に記載されているもののような、天然繊維と合成繊維の混合物の織布又は不織布ウェブを含んでもよい。天然繊維は、木材パルプ繊維のようなセルロース繊維、綿及びレーヨンを含んでもよい。合成繊維は、例えば、ポリエステル及びポリプロピレン繊維のようなポリオレフィンのような、布地で一般的に用いられている繊維を含んでもよい。特定の他の実施形態では、拭き取り用品は、例えばトイレットペーパー又はティッシュペーパーの生産に用いる様式で、湿式材料で作られた紙材料等の、紙材料を含むことができる。特定の実施形態では、拭き取り用品は、絹及び/又は、1993年11月9日に発行された米国特許第5,260,345号(デスマレー(DesMarais)ら)、1995年2月7日に発行された同第5,387,207号(ダイアー(Dyer)ら)、1998年10月6日に発行された同第5,817,704号(シャイブリー(Shiveley)ら)、1996年8月27日に発行された同第5,550,167号(デスマレー)、1998年10月27日に発行された同第5,827,909号(デスマレー)、2002年4月2日に発行された同第6,365,642号(ダイアーら)に開示された発泡体のような、発泡体を含むことができる。拭き取り用品は、トイレに流すことができてもよい(即ち、それは「洗い流し可能(フラッシャブル)」である)。例えば、拭き取り用品は、下水道システムに移送されたとき、断片が下水道システムのいずれの要素をも詰まらせることのないように、十分に小さな断片に崩壊することもできる。
【0035】
拭き取り用品は、皮膚を清浄化するため、又は吸収性物品を使用又は交換するとき、他の効果(下記のような)を提供するために用いてもよい、任意の大きさ又は形状であることができる。例えば、特定の実施形態では、拭き取り用品は矩形又は円形であってもよい。特定の実施形態では、拭き取り用品は、約25平方センチメートル(約4平方インチ)の大きさから約50平方センチメートル(約9平方インチ)の大きさであってもよい。特定の他の実施形態では、拭き取り用品は、約100平方センチメートル(約16平方インチ)の大きさから約320平方センチメートル(約50平方インチ)の大きさであってもよい。
【0036】
拭き取り用品は、有孔、非平坦、模様付きエンボス化、染色、インクで印刷された、透明ポリマー若しくは着色ポリマーでコーティングされた、又はこれらの組み合わせであってもよい。例えば、拭き取り用品は、印刷又は染色されて、活性成分の視覚信号を与えてもよい。
【0037】
拭き取り用品は、液体系溶液を含むウェットタオルであることができる。特定の実施形態では、拭き取り用品は、液体系溶液を含浸した不織布を含むことができる。液体系溶液としては、例えば、界面活性剤、アルコール、芳香剤組成物、抗菌剤、pH緩衝剤、かゆみ止め剤、賦香剤、冷却剤、防腐剤、これらの組み合わせ、又はウェットタオルに含むための当該技術分野において既知である任意の他の物質を挙げることができる。拭き取り用品はまた、身体排出物がユーザの身体に付着するのを妨げることができる、シリコーンのような物質を含有することができる。液体系溶液はまた、例えば、水性又は非水性ローションのようなローションを含むことができる。特定の実施形態では、ローションは、皮膚から汚れを除去するのを補助することにより、拭き取り用品の清浄機能を向上させることができる。ローションはまた、皮膚と拭き取り用品との間及び/若しくは皮膚と吸収性物品との間の摩擦を低減することにより、並びに/又は、例えばアロエ、ビタミンE若しくはカモミールのような皮膚を鎮静化することができる材料を含有することにより、皮膚に効果を提供することもできる。他の実施形態は、乾燥拭き取り用品、又は鉱物油及び1984年11月6日に発行された米国特許第4,481,243号(アレン(Allen)ら)に記載されている皮膚軟化剤のような、非水性洗浄溶液を含有する拭き取り用品を含むことができる。
【0038】
1種又はそれ以上の芳香剤組成物を、よい香りのする拭き取り用品を生産するために、液体系溶液に含むことができる。あるいは、1種又はそれ以上の芳香剤組成物を、例えば、液体系溶液の添加前に芳香剤組成物を拭き取り用品に適用することによりといったように、任意の液体系溶液とは別々に拭き取り用品に含むことができる。拭き取り用品はまた、例えば、芳香剤組成物を含む担体物質のような別の成分を含むことができる。更に、1種又はそれ以上の芳香剤組成物は、拭き取り用品の少なくとも一部にそれとともに又はそれとは別に配置することができる。
【0039】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく限定されるものとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味することを意図する。
【0040】
「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。本書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0041】
以上、本発明の特定の実施形態を図示、説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び改変を行うことが可能である点は当業者には自明であろう。したがって本発明の範囲に含まれるすべてのこうした変更及び改変を付属の特許請求の範囲において網羅するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.パッケージの外部表面及び内部空間を画定する少なくとも1つの壁と、
b.前記パッケージの内部空間内に収容された少なくとも1つの吸収性物品と、
c.前記パッケージ上に位置する複合窓であって、
i.吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する窓と、
ii.前記パッケージの外部表面上に配置され、前記窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する図形と、を含む、複合窓と、
を備えるパッケージ。
【請求項2】
前記窓が、その上に配置された窓の図形を有し、前記窓の図形が、吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する、請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記図形が、少なくとも部分的に前記窓に続く、請求項1又は2に記載のパッケージ。
【請求項4】
a.前記パッケージの外部表面及び内部空間を画定する少なくとも1つの壁と、
b.前記パッケージの内部空間内に収容された少なくとも1つの吸収性物品と、
c.前記パッケージ上に位置する集合窓であって、
i.吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する窓、及び前記パッケージの外面上に配置され、前記窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する図形、を含む複合窓と、
ii.吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する第2の窓、及び前記パッケージの外面上に配置され、前記第2の窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する第2の図形、を含む第2の複合窓と、を含む、集合窓と、
を備えるパッケージ。
【請求項5】
前記図形及び第2の図形が、前記パッケージの隣接する壁上に配置される、請求項4に記載のパッケージ。
【請求項6】
少なくとも前記窓又は前記第2の窓がその上に配置された窓の図形を有し、前記窓の図形が吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する、請求項4又は5に記載のパッケージ。
【請求項7】
a.
i.前記パッケージの外部表面及び内部空間を画定する少なくとも1つの壁と、
ii.前記パッケージの内部空間内に収容された少なくとも1つの吸収性物品と、
iii.所定の形状を有し、前記パッケージ上に位置する複合窓であって、吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する窓、及び前記パッケージの外部表面上に配置され、前記窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する図形、を含む複合窓と、
を有するパッケージと、
b.
i.第2のパッケージの外部表面及び内部空間を画定する少なくとも1つの壁と、
ii.前記第2パッケージの内部空間内に収容された少なくとも1つの吸収性物品と、
iii.所定の形状を有し、前記第2のパッケージ上に位置する複合窓であって、吸収性物品の少なくとも一部を見ることができるように位置する窓、及び前記第2のパッケージの外部表面上に配置され、前記窓の少なくとも一部及び吸収性物品の少なくとも一部の図形表示を提供する図形、を含む複合窓と、
を有する第2のパッケージと、
c.所定の形状を有する窓の組み合わせであって、
i.前記パッケージの複合窓と、
ii.前記第2のパッケージの複合窓と、を含む、窓の組み合わせと、
を含むパッケージの配列。
【請求項8】
前記パッケージの複合窓の前記所定の形状と前記第2のパッケージの複合窓の前記所定の形状とが異なる、請求項7に記載のパッケージの配列。
【請求項9】
前記窓の組み合わせの前記所定の形状が、前記パッケージの複合窓の前記所定の形状及び前記第2のパッケージの複合窓の前記所定の形状と異なる、請求項7又は8に記載のパッケージの配列。
【請求項10】
前記パッケージが、前記窓の組み合わせを含むように、販売時に前記第2のパッケージに隣接する、請求項7〜9に記載のパッケージの配列。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2010−523424(P2010−523424A)
【公表日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−502631(P2010−502631)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【国際出願番号】PCT/IB2008/051508
【国際公開番号】WO2008/132648
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】