説明

複数のステープルサイズを有するカートリッジを含む外科用ステープル留め器具

【課題】組織界面で、吻合強度と止血の程度との間の改良されたバランスを達成するような形態の外科用ステープル留めデバイスを提供する。
【解決手段】外科用ステープル留め装置のための置換可能な装填ユニットであって:a)以下:i)少なくとも2つのカートリッジ組織接触面114,121であって、このカートリッジ組織接触面の一方121が他方114とは異なる高さを有し、ii)ステープル125を保持するための保持スロットを規定する、少なくとも2つのカートリッジ組織接触面114,121と、iii)変動する脚長さを有する、この保持スロット中のステープル125とを有するカートリッジを備える、置換可能な装填ユニットを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(背景)
1.技術分野
本開示は、外科用ステープル留め器具、そしてより詳細には、複数のステープルサイズを有するカートリッジを含む外科用ステープル留め器具に関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術の背景
端と端を接した吻合、胃腸吻合、内視鏡胃腸吻合、および横断吻合のような種々の手順における使用に特に適合された、いくつかの公知のタイプの外科用ステープル留め器具がある。これらの種々の手順のためのステープル留め器具の例は、特許文献1〜特許文献4に記載されている。
【0003】
各外科用ステープル留め器具は、ステープルカートリッジに対して接近されるアンビルを含む。このステープルカートリッジは、代表的には、1つ以上の側方に間隔を置かれたステープルの列を有し、これは、特定のステープル留め器具に依存して、直線状または非直線状で整列され得る。アンビルは、カートリッジ中のステープルのステープルスロットと整列および/または位置決めされるステープル成形窪みを含む。使用において、外科用ステープル留め器具の各々は、固定されるべき組織を握ること、個々のステープルを射出すること、これらステープルを握られた組織を通って押すこと、ならびにアンビルのステープル成形窪みに対してこれらステープルを閉じることおよび/または成形することを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,915,616号明細書
【特許文献2】米国特許第6,202,914号明細書
【特許文献3】米国特許第5,865,361号明細書
【特許文献4】米国特許第5,964,394号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に開示された外科用ステープル留め器具の任意の1つを採用して、組織を切開することにおける、および/または吻合手順における共通の問題は、吻合強度と達成可能な止血の程度との間のバランスである。アンビルとステープルカートリッジとの間で一定のギャップ(すなわち、均一な距離)を有する外科用ステープル留め装置では異なるサイズのステープルを含むことが知られている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(要約)
本開示は、組織界面で、吻合強度と止血の程度との間の改良されたバランスを達成するような形態の外科用ステープル留めデバイスに関する。特に、本開示の実施形態は、異なるサイズの外科用ファスナーを含む。さらになお、アンビル部材と、ステープルカートリッジとの間の距離(すなわち、ギャップ)は、ステープルカートリッジの中心線から、ステープルカートリッジの外側エッジまで変動する。異なるサイズの外科用ファスナーを、アンビル部材とステープルカートリッジとの間の変動するギャップを組み合わせることは、組織界面における吻合強度および止血の程度を改善する。
【0007】
本開示の1つの局面によれば、外科用ステープル留め器具は、それと作動可能に連結されたアンビル部材を有して形成される第1の構造、およびそれと作動可能に連結されるステープルカートリッジを形成する第2の構造を含む。このステープルカートリッジは、階段状の断面プロフィールを備える組織接触面を有する。このステープルカートリッジの組織接触面はまた、外科用ファスナーを保持するために、その中に形成された複数の保持スロットを含む。この外科用ステープル留め器具の操作の間に、上記アンビル部材とステープルカートリッジとは、互いに対して接近され得る。
【0008】
上記ステープルカートリッジの階段状の組織接触面は、各々が異なる高さを有する複数の組織接触面を規定する。1つの実施形態では、このカートリッジの階段状の組織接触面は、所定高さを有する内部組織接触面、この内部組織接触面の高さより小さい高さを有する中間組織接触面、および上記中間組織接触面の高さより小さい高さを有する外部組織接触面を含む。
【0009】
この内部、中間、および外部組織接触面の各々は、その中に形成された保持スロットの少なくとも1つの列を含む。複数の外科用ファスナーは、各々が1つで、各保持スロット中に配置される。各外科用ファスナーは、バックスパンおよび一対の下行脚を含む。
【0010】
上記内部組織接触面中に形成された保持スロット中の外科用ファスナーは、第1の脚長さを有し、上記中間組織接触面中に形成された保持スロット中に保持される外科用ファスナーは、第2の脚長さを有し、そして上記外部組織接触面中に形成された保持スロット中に保持された外科用ファスナーは、第3の脚長さを有する。1つの実施形態では、上記内部組織接触面中に形成された保持スロット中に保持された外科用ファスナーは、約2.3mmの脚長さを有し、その一方、上記中間組織接触面中に形成された保持スロット中に保持された外科用ファスナーは、約3.5mmの脚長さを有し、そして上記外部組織接触面中に形成された保持スロット中保持された外科用ファスナーは、約4.1mmの脚長さを有する。
【0011】
上記外科用ステープル留め器具は、円形タイプの外科用ステープル留め器具であり得、ここで、上記アンビル部材および上記ステープルカートリッジは環状であり得ることが想定される。1つの実施形態では、上記複数の組織接触面は、半径方向の外方に高さが減少する。従って、上記内部組織接触面は中心に最も近く、そして上記外部組織接触面は上記環状ステープルカートリッジの中心から最も遠い。さらに、比較的短い脚長さを有する外科用ファスナーは、上記環状ステープルカートリッジの中心に最も近い保持スロット中に保持され、その一方、相対的により長い脚長さを有する外科用ファスナーは、上記環状ステープルカートリッジの中心から最も遠い保持スロット中に保持される。
【0012】
上記外科用ステープル留め器具は、直線状タイプの外科用ステープル留め器具であり得、ここで、上記アンビル部材および上記ステープルカートリッジは直線状であることがさらに想定される。これら器具では、上記ステープルカートリッジおよび/またはアンビル部材は、ナイフ切断線を規定し得る。従って、上記複数の組織接触面は、このナイフ切断線から外方に直交する方向に高さが減少する。特に、上記内部組織接触面はナイフ切断線に最も近く、その一方、上記外部組織接触面は、ナイフ切断線から最も遠い。さらに、比較的短い脚長さを有する外科用ファスナーは上記ナイフカット線に最も近い保持スロット中に保持され、その一方、相対的により長い脚長さを有する外科用ファスナーは上記ナイフ切断線から最も遠い保持スロット中に保持される。
【0013】
上記アンビル部材は、複数の組織接触面を含む階段状の断面プロフィールを備えた組織接触面を有し得ることが想定され、ここで、各組織接触面は異なる高さを有する。さらに、この複数の組織接触面の各々1つは、少なくとも1つの環状および/または直線状の列の外科用ファスナーを含み得、その中に形成された窪みを形成する。
【0014】
1つの実施形態では、上記アンビル部材は、上記ステープルカートリッジの階段状の組織接触面を相補するような形状(すなわち、階段状)である組織接触面を有し得る。別の実施形態では、上記アンビル部材は階段状である組織接触面を有し得、その一方、上記ステープルカットリッジの組織接触面は実質的に平面状である。なお別の実施形態では、上記アンビル部材は、上記ステープルカートリッジの階段状組織接触面を実質的に相補するような形状である組織接触面を有し得る(すなわち、上記階段状のアンビル部材の組織接触面の深さは、上記ステープルカートリッジの組織接触面の個々の組織接触面の高さに等しくない)。なお別の実施形態では、上記アンビル部材は、上記ステープルカートリッジの組織接触面を写すような階段状である組織接触面を有し得る(すなわち、上記アンビル部材の組織接触面の個々の組織接触面の深さは、上記ステープルカートリッジの個々の組織接触面の深さに実質的に等しい)。
【0015】
本開示のその他の実施形態では、上記外科用ステープル留め器具は、その1つの端部に配置された作動ツールを含む。この作動ツールは、アンビル部材およびステープルカートリッジを含む。このステープルカートリッジは、使い捨て可能な外科用ステープル留め装置中、または再使用可能な外科用ステープル留め装置中に含まれ得る。さらになお、置換可能な装填ユニットは、この使い捨て可能または再使用可能な外科用ステープル留め装置いずれか中に位置され得る。1つの実施形態では、この置換可能な装填ユニットはステープルカートリッジを含み、その一方、この置換可能な装填ユニットの代替の実施形態は、ステープルカートリッジおよびアンビル部材を含む。特に、このステープルカートリッジは、保持スロットの列に配置された複数の外科用ファスナーを含む。これら外科用ファスナーは、異なる脚長さを有し得、ここで、実質的に同じ脚長さを有する複数の外科用ファスナーは、1つの列内に配置される。多くのファスナー射出部材が、上記ステープルカートリッジ内に配置され、ここで、各ファスナー射出部材は、作動機構と協働して外科用ファスナーを射出するための複数のステープルプッシャーを含む。
【0016】
上記ステープルカートリッジは、このステープルカートリッジの中心線でピークとなり、そしてこのステープルカートリッジの外壁に向かってテーパー状となる角度をなす組織接触面を含み得る。あるいは、上記ステープルカートリッジの組織接触面は、このステープルカートリッジの底面と平行であるか、選択された列に配置された外科用ファスナーのバックスパンによって規定される平面に平行である表面を有し得る。この組織接触面の平行面は、少なくとも1つの列の外科用ファスナーを収容するに十分である幅寸法を有する。上記ステープルカートリッジは、ナイフチャネルを含み得る。
【0017】
現在開示されるステープルカートリッジと協働して、上記アンビル部材は、上記ステープルカートリッジの底面に実質的に平行であるか、または選択された列に配置された外科用ファスナーのバックスパンによって規定される面に平行である平面状組織接触面を含み得る。代替物では、上記アンビル部材の組織接触面は、上記ステープルカートリッジの組織接触面の角度と対向する様式で角度をなし得る。さらになお、上記アンビル部材の組織接触面は、このステープルカートリッジの底面と実質的に平行であるか、選択された列に配置された外科用ファスナーのバックスパンによって規定される平面に平行である表面、および上記ステープルカートリッジの組織接触面によって規定される角度とは反対の角度を規定するテーパー状の面を有し得る。このアンビル部材の平行面は、上記ステープルカートリッジの平行面の幅寸法に対応する幅寸法を有する。
【0018】
上記外科用ステープル留め装置の1つの実施形態は、組織の固定された層の補足的なシールのための構造を含む。1つの実施形態では、上記外科用ステープル留め装置は、リザーバーおよび供給ラインを有する創傷閉鎖アセンブリを含む。このリザーバーは、所定量の創傷閉鎖材料を貯蔵するために適合され、そして所定量の創傷閉鎖材料を複数の保持スロットに送達するための供給ラインを経由して上記ステープルカートリッジに流体的に連結される。
【0019】
現在開示される外科用ステープル留め器具は、付随する利点とともに、図面の説明および実施形態の詳細な説明によって以下により明瞭に例示される。
【0020】
本開示のその他の目的および特徴は、添付の図面と組み合わせて以下の説明を考慮することから明らかになる。
【0021】
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下の手段を提供する。
(項目1)外科用ステープル留め装置のための置換可能な装填ユニットであって:
a)以下:
i)少なくとも2つのカートリッジ組織接触面であって、このカートリッジ組織接触面の一方が他方とは異なる高さを有し、ii)ステープルを保持するための保持スロットを規定する、少なくとも2つのカートリッジ組織接触面と、iii)変動する脚長さを有する、この保持スロット中のステープルとを有するカートリッジを備える、置換可能な装填ユニット。
(項目2)ステープル成形窪みを規定するアンビル組織接触面を有するアンビルをさらに備える、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目3)上記カートリッジが、上記少なくとも2つのカートリッジ組織接触面を規定する、円形ステープルカートリッジである、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目4)上記保持スロットが、少なくとも1つの円形の列で配列される、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目5)上記保持スロットが、少なくとも1つの直線状の列で配列される、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目6)上記少なくとも2つのカートリッジ組織接触面が、第1の組織接触面および第2の組織接触面を備える、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目7)上記第1の組織接触面の保持スロット中のステープルが約2.3ミリメートルの脚長さを有し、そして上記第2の組織接触面の保持スロット中のステープルが約3.5ミリメートルの脚長さを有する、項目6に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目8)第3の組織接触面をさらに備え、この第3の組織接触面の保持スロット中のステープルが約4.1ミリメートルの脚長さを有する、項目7に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目9)上記外科用ステープル留め装置が、胃腸ステープラである、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目10)上記カートリッジが、ナイフトラックを規定する、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目11)上記カートリッジが複数の列のステープルを含み、上記第1の組織接触面のステープルが上記ナイフトラックに隣接して配置される、項目10に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目12)上記外科用ステープル留め装置が、腹腔鏡検査ステープラである、項目1に記載の置換可能な装填ユニット。
(項目13)外科用ステープル留め装置であって:
a)ステープル成形窪みを規定するアンビル組織接触面を有するアンビル;
b)カートリッジであって:
i)第1の組織接触面および第2の組織接触面であって、この第1の組織接触面が第1の高さを有し、そしてこの第2の組織接触面が第2の高さを有し、この第1の高さがこの第2の高さより大きい組織接触面を有し、ii)ステープルを保持するための保持スロットを規定する、第1の組織接触面および第2の組織接触面を有するカートリッジ;および
iii)この第1の組織接触面の保持スロット中のステープルより大きな脚長さを有する、この第2の組織接触面の保持スロット中のステープル、を備える、外科用ステープル留め装置。
(項目14)上記保持スロット内のプッシャーを移動し、この保持スロットからのステープルを上記ステープル成形窪みに対して押す駆動アセンブリをさらに備える、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目15)ハンドルアセンブリをさらに備える、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目16)管状の本体部分をさらに備える、項目15に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目17)上記管状の本体部分が、その長さに沿って湾曲している、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目18)上記カートリッジが、上記第1の組織接触面および第2の組織接触面を規定する円形ステープルカートリッジである、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。(項目19)上記保持スロットが、円形の列で配列される、項目18に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目20)創傷閉鎖アセンブリをさらに備える、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目21)上記創傷閉鎖アセンブリが、創傷閉鎖材料を有するリザーバーを含む、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目22)上記アンビルが、円形のアンビルを備える、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目23)アンビルシャフトをさらに備える、項目22に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目24)上記アンビルシャフトが、創傷閉鎖材料を分与するための形態である、項目23に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目25)上記第2の組織接触面の保持スロット中のステープルが約2.3ミリメートルの脚長さを有し、そして上記第1の組織接触面の保持スロット中のステープルが約3.5ミリメートルの脚長さを有する、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目26)上記第2の組織接触面の保持スロット中のステープルが約3.5ミリメートルの脚長さを有し、そして上記第1の組織接触面の保持スロット中のステープルが約4.1ミリメートルの脚長さを有する、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目27)第3の高さを有する第3の組織接触面をさらに備える、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目28)上記第3の組織接触面が、ステープルが配置される保持スロットを有する、項目27に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目29)上記第1の組織接触面の保持スロット中のステープルが約2.3ミリメートルの脚長さを有し、上記第2の組織接触面の保持スロット中のステープルが約3.5ミリメートルの脚長さを有し、そして上記第3の組織接触面の保持スロット中のステープルが約4.1ミリメートルの脚長さを有る、項目28に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目30)上記外科用ステープル留め装置が、胃腸ステープラである、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目31)上記カートリッジが、ナイフトラックを規定する、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目32)上記カートリッジが複数の列のステープルを含み、上記第1の組織接触面のステープルが上記ナイフトラックに隣接して配置される、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目33)上記外科用ステープル留め装置が、腹腔鏡検査ステープラである、項目13に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目34)ハンドルをさらに備える、項目33に記載の外科用ステープル留め装置。(項目35)細長いシャフトをさらに備える、項目34に記載の外科用ステープル留め装置。
(項目36)上記カートリッジが、ナイフトラックを規定する、項目35に記載の外科用ステープル留め装置。
【0022】
本発明は、外科用ステープル留め装置のためのステープルカートリッジに関し、このステープルカートリッジは、第1の複数の保持スロットおよび第1の平面軸を有し、第1および第2の側面を含む第1の面;第2の複数の保持スロットおよび第2の平面軸を有し、第1および第2の側面を含む第2の面であって、この第2の面の第1の側面は上記第1の面の第2の側面に隣接し、ここで、上記第1の平面軸および第2の平面軸は、それらの間に鈍角を規定するよう交差する第2の面;および上記第1および第2の複数の保持スロット中にそれぞれ配置された第1および第2の複数の外科用ファスナーであって、この第1および第2の複数の外科用ファスナーは、バックスパンと一対の脚を含み、この第1の複数の外科用ファスナーは第1の脚長さを有し、上記第2の複数の外科用ファスナーは第2の脚長さを有し、そしてこの第2の脚長さが第1の脚長さとは異なる外科用ファスナーを含む。
【0023】
上記第1の複数の保持スロット中に配置された外科用ファスナーのバックスパンは、上記第1の面の平面軸に実質的に平行であり得る。
【0024】
上記ステープルカートリッジは、さらに、第3の複数の保持スロットおよび第3の平面軸を有する第3の面であって、この第3の面は、第1および第2の側面を有し、この第3の面の第1の側面は、上記第2の面の第2の側面に隣接し、ここで、上記第2および第3の平面軸は交差する第3の面;および上記第3の複数の保持スロット中に配置された第3の複数の外科用ファスナーであって、上記第1の脚長さとは異なる第3の脚長さを有する第3の複数の外科用ファスナーを備え得る。
【0025】
上記第3の脚長さは上記第2の脚長さとは異なり得る。
【0026】
上記第2の面は、第3の複数の間隔を置いて離れた保持スロットを含み、そして上記第3の複数の外科用ファスナーは第3の脚長さを有し得る。
【0027】
上記第3の脚長さは、上記第1の脚長さとは異なり得る。
【0028】
本発明はまた、1つの局面で、外科用ステープル留め装置のためのステープルカートリッジに関し、このステープルカートリッジは、2つの部分であって、この部分の各々が、第1の複数の保持スロットおよび第1の平面軸を有する第1の面であって、第1および第2の側面を有する第1の面;第2の複数の保持スロットおよび第2の平面軸を有する第2の面であって、第1および第2の側面を有し、この第2の面の第1の側面は、上記第1の面の第2の側面に隣接し、ここで、上記第1および第2の平面軸は交差してそれらの間に鈍角を規定する第2の面を備える、部分;ならびに、上記第1および第2の複数の保持スロット中にそれぞれ配置された第1および第2の複数の外科用ファスナーであって、バックスパンおよび一対の脚を含み、第1の複数の外科用ファスナーが第1の脚長さを有し、第2の複数の外科用ファスナーが第2の脚長さを有し、そしてこの第2の脚長さが第1の脚長さとは異なる外科用ファスナーを備える。
【0029】
上記第1の複数の保持スロット中に配置される外科用ファスナーのバックスパンが、上記第1の面の平面軸に実質的に平行であり得る。
【0030】
上記部分の各々は、さらに、第3の複数の保持スロットおよび第3の平面軸を含む第3の面であって、第1の側面および第2の側面を有し、この第3の面の第1の側面が、上記第2の面の第2の側面に隣接し、ここで上記第2および第3の平面軸が交差する、第3の面;および、上記第3の複数の保持スロット中に配置された第3の複数の外科用ファスナーであって、上記第1の脚長さとは異なる第3の脚長さを有する第3の複数の外科用ファスナーを備え得る。
【0031】
上記第3の脚長さは、上記第2の脚長さとは異なり得る。
【0032】
上記第2の面は、第3の複数の間隔を置いて離れた保持スロットを含み、そして上記第3の複数の外科用ファスナーは、第3の脚長さを有し得る。
【0033】
上記第3の脚長さは、上記第1の脚長さとは異なり得る。
【0034】
上記第3の脚長さは、上記第2の脚長さとは異なり得る。
【0035】
上記ステープルカートリッジは、上記部分の間に配置されるナイフスロットをさらに備え得る。
【0036】
上記ステープルカートリッジは、上記ナイフスロットを辿り得るナイフをさらに備え得る。
【0037】
本発明はまた、1つの局面で外科用ステープル留め装置に関し、この装置は、外科用ステープル留め装置のためのステープルカートリッジであって:第1の複数の保持スロットおよび第1の平面軸を有する第1の面であって、第1および第2の側面を含む第1の面;第2の複数の保持スロットおよび第2の平面軸を有する第2の面であって、第1および第2の側面を含む第2の面であって、この第2の第1の側面は、上記第1の面の第2の側面に隣接し、ここで、上記第1および第2の平面軸は交差してそれらの間に鈍角を形成するステープルカートリッジ;ならびに、上記第1および第2の複数の保持スロット中にそれぞれ配置される第1および第2の複数の外科用ファスナーであって、バックスパンおよび一対の脚を含み、第1の複数の外科用ファスナーは第1の脚長さを有し、第2の複数の外科用ファスナーは第2の脚長さを有し、そしてこの第2の脚長さは第1の脚長さとは異なる第1および第2の複数の外科用ファスナー;ならびに、上記ステープルカートリッジに対して位置決め可能なアンビル部材であって、このアンビルと上記ステープルカートリッジとの間で、このアンビル部材がステープルカートリッジに近接するとき、このステープルカートリッジの第1の面とアンビルとの間の第1のギャップがこのステープルカートリッジの第2の面とアンビルとの間の第2のギャップより少ないように配置される複数の異なるギャップを規定するアンビル部材を備える。
【0038】
上記ステープルカートリッジは、さらに:第3の複数の保持スロットおよび第3の平面軸を含む第3の面であって、第1の側面および第2の側面を有し、この第3の面の第1の側面は上記第2の面の第2の側面に隣接し、ここで、上記第2および第3の平面軸は交差する第3の面;および、上記第3の複数の保持スロット中に配置される第3の複数の外科用ファスナーであって、上記第1の脚長さとは異なる第3の脚長さを有し、ここで、上記アンビル部材が上記ステープルカートリッジに近接するとき、上記第1のギャップは、上記ステープルカートリッジの第3の面と上記アンビルとの間の第3のギャップより小さい第3の複数の外科用ファスナーを備え得る。
【0039】
本発明はまた、1つの局面で、外科用ステープル留め装置のためのステープルカートリッジに関し、このステープルカートリッジは:第1の複数の保持スロットおよび第1の平面軸を有する第1の面;第2の複数の保持スロットおよび第2の平面軸を有する第2の面であって、ここで、上記第1の平面軸は上記第2の平面軸に実質的に平行である第2の面;上記第1と第2の面との間に配置される第3の面であって、上記第1および第2の平面軸と交差する第3の平面軸を有する第3の面;ならびに、上記第1および第2の複数の保持スロット内にそれぞれ配置される第1および第2の複数の外科用ファスナーであって、バックスパンおよび一対の脚を含み、第1の複数の外科用ファスナーが第1の脚長さを有し、第2の複数の外科用ファスナーが第2の脚長さを有し、そしてこの第2の脚長さが第1の脚長さとは異なる外科用ファスナーを備える。
【0040】
好ましくは、上記第3の平面軸は、上記第1および第2の平面軸の少なくとも1つに実質的に直交している。
【0041】
上記第1の面は、上記第2の面から、これら第1および第2の面が、上記ステープルカートリッジの中心線からこのステープルカートリッジの外側エッジに向かって延びる階段状配列を規定するように間隔を置いて離れ得る。
【0042】
上記第1の面は、上記第2の面から、これら第1および第2の面が、上記ステープルカートリッジの外側エッジから、このステープルカートリッジの別の外側エッジに向かって延びる階段状配列を規定するように間隔を置いて離れ得る。
【0043】
本発明はまた、1つの局面で、外科用ステープル留め装置のためのステープルカートリッジに関し:中心を有する凸面であって、この中心から離れて延びる左側面および右側面を含み、この左右側面の各々が、第1および第2の複数の保持スロットを有する凸面;この第1および第2の複数の保持スロット内にそれぞれ配置された第1および第2の複数の外科用ファスナーであって、バックスパンおよび一対の脚を含み、第1の複数の外科用ファスナーが第1の脚長さを有し、第2の複数の外科用ファスナーが第2の脚長さを有し、そしてこの第2の脚長さが第1の脚長さとは異なる外科用ファスナーを備える。
【0044】
上記ステープルカートリッジは、第3の複数の保持スロット内に配置された第3の複数の外科用ファスナーをさらに備え得、この第3の複数の外科用ファスナーは、バックスパンおよび第3の脚長さを有する一対の脚を含み、この第3の脚長さは、上記第1の脚長さとは異なり得る。
【0045】
上記第3の脚長さは、上記第2の脚長さとは異なり得る。
【0046】
上記ステープルカートリッジは、さらに、上記凸面の中心の部分を通って位置されるナイフスロット;およびこのナイフスロットを通って辿り得るナイフを備え得る。
【0047】
本発明はまた、1つの局面で、外科用ステープル留め装置に関し、この外科用ステープル留め装置は:第1および第2の面を有するステープルカートリッジであって、この第1および第2の面は各々複数の保持スロットを含み、かつ平面軸を規定し、各保持スロットは外科用ファスナーを受容するような寸法であり、第1の面が第2の面に隣接し、ここで、第1の平面軸が第2の平面軸と交差しない、ステープルカートリッジ;およびアンビル部材であって、このステープルカートリッジと、このステープルカートリッジに近接するとき、複数のギャップがそれらの間に規定されるように協働するアンビル部材を備え、ここで、上記第1の面とアンビル部材との間の第1のギャップが、上記第2の面とアンビル部材との間の第2のギャップに等しくない。
【0048】
好ましくは、上記第1のギャップは、上記第2のギャップより小さく、そしてこの第2のギャップは、上記第1のギャップより、上記ステープルカートリッジの外面により近接している。
【0049】
上記装置は、少なくとも1つのファスナー射出部材をさらに含み得、ここで、作動機構の作動が、少なくとも1つのファスナー射出部材を上記ステープルカートリッジを通って、上記外科用ファスナーが、それらの個々の保持スロットから射出されるように移動させ得る。
【0050】
上記第1の面の外科用ファスナーは第1の脚長さを有し、そして上記第2の面中の外科用ファスナーが第2の脚長さを有し、そしてこの第1の脚長さが第2の脚長さとは異なり得る。
【0051】
上記アンビル部材は、実質的に平面状の組織接触面を有し得る。
【0052】
上記アンビル部材は、互いに実質的に平行である少なくとも2つの面を有し得る。
【0053】
上記アンビル部材の少なくとも2つの面は、上記ステープルカートリッジの少なくとも2つの面によって規定される階段状配列に実質的に対応する階段状配列を規定し得る。
【0054】
上記アンビル部材の少なくとも2つの面は、上記ステープルカートリッジの少なくとも2つの面によって規定される階段状配列から実質的に分岐する階段状配列を規定し得る。
【0055】
上記ステープルカートリッジの少なくとも2つの面および上記アンビル部材の対応する面は、環状であり得る。
【0056】
上記装置は、上記ステープルカートリッジの少なくとも1つの面に、所定量の複数の創傷閉鎖材料を送達するためのステープルカートリッジに流体により連結される通路をさらに備え得る。
【発明の効果】
【0057】
本開示により、組織界面で、吻合強度と止血の程度との間の改良されたバランスを達成するような形態の外科用ステープル留めデバイスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、本開示に従って、構築された外科用ステープル留め器具の斜視図である。
【図2】図2は、図1の2−2を通ってとられたとき、図1の外科用ステープル留め器具の遠位端部分の概略断面側面図である。
【図3−1】図3Aは、図2の示された領域の拡大概略図であり、本開示の代替の実施形態に従う組織接触面を示す。図3Bは、図2の示された領域の拡大概略図であり、本開示の別の実施形態に従う組織接触面を示す。
【図3−2】図3Cは、図2の示された領域の拡大概略図であり、本開示のなお別の実施形態に従う組織接触面を示す。図3Dは、図2の示された領域の拡大概略図であり、本開示のさらなる実施形態に従う組織接触面を示す。
【図4】図4は、本開示に従って構築された代替の外科用ステープル留め器具の斜視図である。
【図5】図5は、本開示に従って構築されたなお別の外科用ステープル留め器具の斜視図である。
【図6】図6は、本開示に従って構築されたなお別の外科用ステープル留め器具の斜視図である。
【図6A】図6Aは、図6のアンビル部材の一部の斜視図である。
【図7】図7は、図4〜6の各々の7−7を通ってとられたとき、図4〜6の外科用ステープル留め器具の遠位端部分の概略断面側面図である。
【図7A】図7Aは、図6の外科用ステープル留め器具の遠位部分の代替の実施形態の概略断面側面図である。
【図8】図8は、本開示の別の実施形態に従うステープルカートリッジの斜視図である。
【図9】図9は、図8のステープルカートリッジの端部断面図であり、外科用ファスナーの第1の配列を示す。
【図10】図10は、図9のステープルカートリッジの代替の実施形態であり、外科用ファスナーの第2の実施形態を示す。
【図11】図11は、図10のアンビル部材およびステープルカートリッジの代替の実施形態である。
【図12】図12は、図8のステープルカートリッジのさらなる実施形態である。
【図13】図13は、図12のアンビル部材およびステープルカートリッジの別の実施形態である。
【図14】図14は、図8のステープルカートリッジおよびアンビル部材の別の実施形態である。
【図15】図15は、図14のステープルカートリッジを備えたアンビル部材の代替の実施形態である。
【図16】図16は、図7および10〜15の外科用ステープル留め器具の発射後の得られる組織界面の断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
現在開示される外科用ステープル留め装置の実施形態は、添付の図面を参照して本明細書中で説明される。
【0060】
(実施形態の詳細な説明)
現在開示される外科用ステープル留め器具の実施形態を、ここで、描写する図面を参照して詳細に説明し、ここで、同様の参照番号は、類似または同一の要素を識別する。以下の図面および説明において、用語「近位」は、伝統的であるように、操作者に最も近い外科用ステープル留め器具の端部をいい、その一方、用語「遠位」は、操作者から最も遠いデバイスの端部をいう。
【0061】
本開示は、使い捨て可能または再使用可能な外科用ステープル留め装置における使用のためのステープルカートリッジおよびアンビル部材に関する。現在開示されるステープルカートリッジおよびアンビル部材は、本明細書で以下に詳細に論議されるように、図1、4、5、または6に示される外科用ステープル留め装置のいずれかとともに用いられ得る。さらに、置換可能な装填ユニットが、使い捨て可能または再使用可能な外科用ステープル留め装置のいずれか中に位置され得る。1つの実施形態では、この置換可能な装填ユニットは、本明細書に開示されるステープルカートリッジのいずれかを含むステープルカートリッジを含む。あるいは、上記置換可能装填ユニットは、本明細書に開示される任意のアンビル部材を含む、ステープルカートリッジおよびアンビル部材を含む。使い捨て可能または再使用可能な外科用ステープル留め装置と組み合わせ、上記置換可能装填ユニットは、個々の外科用ステープル留め装置が異なるステープル留め手順のために容易に適合可能であるという点で、個々の外科用ステープル留め装置の改良された柔軟性を提供する。
【0062】
図1〜2をここで詳細に参照し、ここでは、同様の参照番号は、類似または同一の要素を識別し、本開示の第1の実施形態に従う外科用ステープル留め器具は、一般に100で指定される。
【0063】
図1に見られるように、外科用ステープル留め器具100は、少なくとも1つの回動可能な作動ハンドル部材103を有するハンドルアセンブリ102を含み、そして進行手段109をさらに含む。ハンドルアセンブリ102から延びて、その長さに沿って湾曲した形状を有するように構築され得る管状の本体部分104が提供される。管状の本体部分104は、組織接触面121をその遠位端に配置して含む円形のステープルカートリッジ118を有するファスナー射出部材アセンブリ106で終わる。
【0064】
図2に見られるように、組織接触面121は、外部組織接触面121a、中間組織接触面121b、および内部組織接触面121cを含んで階段状である。各組織接触面121a〜121cは、ステープルプッシャーまたはファスナー射出部材130の底面131から測定されるとき、互いから異なる高さを有する。詳細には、組織接触面121a〜121cは、互いに実質的に平行であるが、互いとは同一平面上にはない(すなわち、階段状)平面構造である。さらに、各組織接触面121a〜cは、個々の組織接触面121a〜cを通って延びる平面軸を規定する。第1の壁面は組織接触面121aおよび121bを相互連結し、その一方、第2の壁面は、組織接触面121bおよび121cを相互連結する。この第1および第2の壁面は平面状構造であり、ここで、各壁面は平面軸を規定する。1つの実施形態では、これら壁面の平行軸は、組織接触面121a〜cの平面軸に直交している。
【0065】
内部組織接触面121cは最大高さを有し、外部組織接触面121aは最小高さを有し、そして中間組織接触面121bは外部組織接触面121aと内部組織接触面121cとの間の高さを有する。組織接触面121a〜121cは、外部接触面121aから内部組織接触面121cまで(すなわち、半径方向の内方)高さが増加するとして示されるが、各組織接触面の高さが特定の手術手順に依存して変動し得ることは、本開示の範囲内である。例えば、組織接触面121a〜121cは、高さが半径方向の外側方向に増加し得、上記中間組織接触面121bは最も高いかまたは最も低い組織接触面であり得、あるいは少なくとも2つの組織接触面121a〜121cは同じ高さを有し得る。
【0066】
1つの実施形態では、各組織接触面121a〜121cは、保持スロット123をその中に形成して個々の環状の列119a〜119cを含む。環状の列119a〜119cの各保持スロット123は、その中にステープルまたは外科用ファスナー125を保持するような形態および寸法である。各外科用ファスナー125は、バックスパン(図示せず)、および一対の付随脚25を含む。1つの実施形態では、スロット123の各環状の列119a〜119cは、それ自身が特徴的な特徴を有する個々の外科用ファスナー125a〜125cを含む。
【0067】
図2に見られるように、外科用ファスナー125aの脚25aは第1の脚長さを有し、外科用ファスナー125bの脚25bは第2の脚長さを有し、そして外科用ファスナー125cの脚25cは第3の脚長さを有する。特に、外科用ファスナー125a〜125cは、半径方向の外側方向に高さが増加する。1つの実施形態では、外科用ファスナー125cの脚25cは約2.3mmの脚長さを有し、外科用ファスナー125bの脚25bは約3.5mmの脚長さを有し、そして外科用ファスナー125aの脚25aは約4.1mmの脚長さを有する。従って、内部組織接触面121cは最大高さを有し、そして最短の脚長さを有する外科用ファスナー125cを保持し、そして外部組織接触面121aは最小高さを有し、そして最長の脚長さを有する外科用ファスナー125aを保持する。組織接触面121を有することは、中間組織接触面121bで、そして次に再び外部組織接触面121aで漸次下方に歩み、それぞれ、外科用ファスナー125bおよび125cの形成を生じる。任意の数の配列が可能であることが想定され、そして本開示の範囲内である。
【0068】
保持スロット123の単一の環状の列119a〜119cが各組織接触面121a〜121cについて示されているが、各組織接触面121a〜121cが、複数の環状の列の保持スロットを含み得ることが想定され、そして本開示の範囲内である。
【0069】
図2に見られるように、外科用ステープル留め器具100のファスナー射出アセンブリ106は、ステープルカートリッジ118内に配置されたファスナー射出部材130を含む。ファスナー射出部材130は、ほぼ円錐台形状を有する近位部分132、およびその各々が個々のステープル保持スロット123内に受容され、そして環状の列119a〜c内に配置されたその個々の外科用ファスナー125a〜cと協働する周縁に間隔を置かれたステープルプッシャー134a〜cの同心リングを規定する遠位部分を含む。1つの実施形態では、ファスナー射出部材130の近位部分132は、駆動チューブ138の遠位端によって接触されるような形態および寸法であることが想定される。それ故、駆動チューブ138を進行することによってファスナー射出部材130を進行する際に、ステープルプッシャー134a〜cは、保持スロット123中にさらに通り越し、それによって、その中に含まれる外科用ファスナー125を軸方向の外側に押す。
【0070】
代替の実施形態では、ファスナー射出部材130のステープルプッシャー134a〜cは、異なるサイズの外科用ファスナーと協働するために異なる高さを有する。特に、ステープルプッシャー134a〜cは、外科用ファスナー125a〜cがそれらの個々の環状の列119a〜cに配置されるとき、外科用ファスナー125a〜cの先端部が外科用ファスナーの各列の間の脚長さにおける差異にもかかわらず、実質的に同一平面に位置するようなサイズである。
【0071】
外科用ステープル留め器具100は、アンビルヘッド109、およびその近位端から延び、かつステープルカートリッジ118から遠位方向に延びるシャフト111を係合するように適合されたアンビルシャフト110を有する円形のアンビルアセンブリ108をさらに含む。アンビルヘッド109は、その近位端に配置された環状のアンビル部材112を含み、ここで、アンビル部材112は、少なくとも1つの、その周りで周縁方向に形成された窪み114を形成するファスナーの列を含む。1つの実施形態では、外科用ステープル留め器具100は、その周りで周縁方向に形成された窪み114を形成する3つの側方に間隔を置かれた列を含む。窪み114を形成する各ファスナーは、対応する保持スロット123と位置決めされる。
【0072】
アンビル部材112は、図2に、実質的に平面状の組織接触面を有するように示されているが、外科用ステープル留め器具100が多くの代替の形態を有することが想定され、そして本開示の範囲内である。例えば、図3Aに見られるように、アンビル部材112は、ステープルカートリッジ118の階段状組織接触面121を相補するような形状(すなわち、階段状)である組織接触面112aを有し得るか、または図3Bに見られるように、アンビル部材112は、階段状ではあるが、ステープルカートリッジ118の組織接触面121は実質的に平面状である組織接触面112bを有し得る。さらに、例えば、図3Cに見られるように、アンビル部材112は、より長い脚長さを有する外科用ファスナーを収容するためにアンビル部材112中にステープルポケット114aまたは114cより大きな距離を延びるステープルポケット114bの1つの列を有し得るか、または図3Dに見られるように、アンビル部材112は、ステープルカートリッジ118の組織接触面121を写すように階段状である組織接触面112dを有し得る(すなわち、アンビル部材112の組織接触面112dの個々の組織接触面の深さが、ステープルカートリッジ118の個々の組織接触面121a〜121cの深さに実質的に等しい)。
【0073】
外科用ファスナー125a〜125cのサイズは、代表的には肥満学手順で必要な胃腸発射における使用に選択され、かつ意図される。しかし、選択される外科用ファスナー125a〜125cのサイズは、例えば、結腸、大腸、肺、気管支、肺血管、肝臓などのような異なるタイプの組織における実施のために選択され得ることが想定され、そして本開示の範囲内である。
【0074】
操作において、外科用ステープル留め器具100は、患者の身体中の管状器官内に位置決めされ、そして接続されるべきこの器官の端部は、ステープルカートリッジ118とアンビルアセンブリ108との間のギャップに位置決めされる。従来のように、器官の端部は、ステープルカートリッジ118へのアンビルアセンブリ108の接近の前に、巾着縫合糸によってアンビルシャフト110の周りに固定され得る。外科用ステープル留め器具100は、次いで、接近し、そして発射される。外科用ステープル留め装置およびその使用のための方法の例は、現在は、Tyco Healthcare Group LPに譲渡され、その全体が本明細書中に参考として援用される米国特許第5,915,616号に開示されている。
【0075】
ここで、図4および7を参照して、本開示の別の実施形態に従う、外科的吻合ステープル留めを実施するための胃腸吻合タイプの外科用ステープル留め器具は、一般に、200として示される。外科用ステープル留め器具200は、その遠位端から延びるステープルカートリッジ受容セクションを規定する顎230を有する第1のハンドル202、顎203中に受容可能なステープルカートリッジ204、その遠位端から延びるアンビル部材受容セクションを規定する顎205を有する第2のハンドル206、および顎205と作動可能に連結されるアンビル部材208を含む。第1および第2のハンドル202、206は、ステープルカートリッジ204がアンビル部材208と実質的に整列されるような形態である。
【0076】
図7に示されるように、ステープルカートリッジ204は、外部組織面121a、中間組織接触面121b、および内部組織接触面121cを含み、その各々が、ステープルカートリッジ204の底面231から測定したとき、互いから異なる高さを有する階段状の組織接触面121を含む。組織接触面121a〜121cは、互いに実質的に平行であるが、互いと同一平面上にない平面状構造である。例えば、組織接触面121a〜121cは、図7に示されるように、ナイフトラック222から外方に直交する方向に高さが減少し得る。ナイフトラック222を含まない実施形態では、組織接触面121a〜121cは、ステープルカートリッジ204の中心線から外方に直交する方向に高さが減少する。
【0077】
各組織接触面121a〜121cは、その中に形成される保持スロット123の個々の直線状の列119a〜119cを含む。直線状の列119a〜119cの各保持スロット123は、その中に外科用ファスナー125を保持するような形態および寸法である。スロット123の各直線状の列119a〜119cは、それ自身の特徴的な特徴を有する個々の外科用ファスナー125a〜125cを含む。
【0078】
図7に見られるように、外科用ファスナー125aの脚25aは、約4.1mmの第1の脚長さを有し、外科用ファスナー125bの脚25bは約3.5mmの第2の脚長さを有し、そして外科用ファスナー125cの脚25cは約2.3mmの第3の脚長さを有する。特に、外科用ファスナー125a〜125cは、随意のナイフトラック222の方に対して直交する外側方向に高さが増加する。ナイフトラック222は、ステープルカートリッジ204、310、または412の中心線に沿って配置され、そして随意のナイフ(図示せず)をスライド可能に受容するために適合されている。組織接触面121を有することは、中間組織接触面121bで、そして次に外部組織接触面121aで漸次下方に歩み、外科用ファスナー125bおよび125cの形成をそれぞれ生じる。任意の数の配列が可能であることが想定され、そして本開示の範囲内である。
【0079】
操作において、外科用ステープル留め器具200は、その他の公知の外科用ステープル留め器具と同様に、かつそれに従って発射される。外科用ステープル留め装置およびその使用のための方法の例は、現在は、Tyco Healthcare Group LPに譲渡され、その全体が本明細書中に参考として援用される米国特許第6,202,914号に開示されている。
【0080】
図16をさらに参照して、外科用ステープル留め器具200の発射の後、得られる組織界面が断面で観察される。従って、外科用ファスナー125aおよび125b(すなわち、ナイフ切断線「C」から最も遠い外科用ファスナーの2つの列)は、組織「A」および「B」を互いに保持するように供され、その一方、外科用ファスナー125c(すなわち、ナイフ切断線「C」に最も近い外科用ファスナーの列)は、止血を提供するために供される。
【0081】
外科用ステープル留め器具200は、直線状タイプの外科用ステープラであるけれども、外科用ステープル留め器具200は、図3A〜3Dに示されるような、外科用ステープル留め器具100のアンビル部材およびステープルカートリッジの組織接触面に実質的に類似であるアンビル部材およびステープルカートリッジの少なくとも1つのための断面プロフィールを有する組織接触面を含み得る。
【0082】
ここで、図5および7を参照して、本開示の別の実施形態に従う外科的吻合ステープル留めを実施するための腹腔鏡検査法タイプの外科用ステープル留め器具は、一般に、300として指定される。外科用ステープル留め器具300は、ハンドル302、作動ツール306、および作動ツール306をハンドル302に相互連結するための細長いシャフト304を含む。一般に、作動ツール306は、その中に保持された組織をクランプし、そして次にステープル留めし、そして分割するよう設計されている。従って、図5に見られるように、作動ツール306は、アンビル部材308および互いに回動可能に連結されたステープルカートリッジ310を含む、一対の対向する顎である。
【0083】
外科用ステープル留め器具300のステープルカートリッジ310は、外科用ステープル留め器具200のステープルカートリッジ204の組織接触面121に類似の階段状組織接触面121を含む。従って、外科用ステープル留め器具300のステープルカートリッジ310の組織接触面121の説明および論議については、ステープルカートリッジ204の図7および組織接触面121の上記の詳細な論議への参照がなされる。
【0084】
操作において、外科用ステープル留め器具300は、その他の公知の外科用ステープル留め器具と同様に、かつそれに従って発射される。外科用ステープル留め器具300の接近および発射の詳細な論議のために、現在は、Tyco Healthcare Group LPに譲渡され、その全体が本明細書中に参考として援用される、同一人に譲渡された米国特許第5,865,361号への参照がなされる。
【0085】
外科用ステープル留め器具300の発射の後、得られる組織界面は、断面で見られるように、外科用ステープル留め器具100および200の発射後の断面で見られるような得られる組織界面に実質的に類似である。従って、図16に見られるように、外科用ファスナー125aおよび125b(すなわち、ナイフ切断線「C」から最も遠い外科用ファスナーの2つの列)は、組織「A」および「B」を互いに保持するために供され、その一方、外科用ファスナー125c(すなわち、ナイフ切断線「C」に最も近い外科用ファスナーの列)は止血を提供するために供される。
【0086】
外科用ステープル留め器具300は、外科用ステープル留め器具100と比較したとき、直線状タイプの外科用ステープラであるが、外科用ステープル留め器具300は、図3A〜3Dに示されるように、外科用ステープル留め器具100のアンビルおよびステープルカートリッジの組織接触面に実質的に類似しているアンビルおよびステープルカートリッジの少なくとも1つのための断面プロフィールを有する組織接触面を含み得ることが想定され、かつ本開示の範囲内である。
【0087】
図6、6A、7、および7Aをここで参照して、本開示のなお別の実施形態に従って、外科的吻合ステープル留めを実施するための横方向吻合タイプの外科用ステープル留め器具が、400としてほぼ指定される。外科用ステープル留め器具400は、ハンドル402、ハンドル402から延びるバレル404、およびバレル404の遠位端から延びるアーム406を含む。外科用ステープル留め器具400は、アーム406の遠位端に直交して固定されたアンビル部材408をさらに含み、そしてステープルカートリッジ受容器410が、その上に使い捨て可能なステープルカートリッジ412を保持するためにバレル404の遠位端に作動可能に連結される。アンビル部材408は、図6Aにさらに詳細に示され、そして組織接触面420を含み、ここで、組織接触面420は、保持スロット123(図7)と実質的に整列する複数のポケット425を有する。ポケット425と保持スロット123との間の協働的整列は、外科用ステープル留め器具400中の作動機構の作動に際し、完成した外科用ファスナー125を形成する。
【0088】
外科用ステープル留め器具400のステープルカートリッジ412は、外科用ステープル留め器具200のステープルカートリッジ204の組織接触面121に類似の階段状組織接触面121を含む。従って、外科用ステープル留め器具400のステープルカートリッジ412の組織接触面121の説明および論議について、図7およびステープルカートリッジ204の組織接触面121の上記の詳細な論議への参照がなされる。さらになお、ステープルカートリッジ412は、その中にナイフ(図示せず)をスライド可能に受容するためのナイフトラック222を含み得る。
【0089】
本開示のさらなる実施形態では、ステープルカートリッジ412’が図7Aに示され、そして本明細書でこの後に詳細に論議される。ステープルカートリッジ412’は、ステープルカートリッジ412に類似しているが、ステープルカートリッジ412’の外壁間に配置された保持スロット123の3つの列119a〜cを含むのみである。先に論議された実施形態におけるように、各列119a〜cは、複数の外科用ファスナーを含み、ここで、列119a中の外科用ファスナーは列119b中に配置された外科用ファスナーとは異なる脚長さを有し、その一方、列119cに配置された外科用ファスナーは、列119aまたは119bの少なくとも1つとは異なる脚長さを有する。ステープルカートリッジのこの実施形態は、ナイフトラックを含まない。組織接触面125a〜cの配列および相互関係は、図7を参照して先に開示されたものに類似している。
【0090】
操作において、外科用ステープル留め器具400は、その他の公知の外科用ステープル留め器具に類似かつ従って発射される。外科用ステープル留め器具400の接近および発射の詳細な論議には、現在はTyco Healthcare Group LPに譲渡され、その全体の内容が参考として本明細書中に援用される同一人に譲渡された米国特許第5,964,394号への参照がなされる。
【0091】
外科用ステープル留め器具400の発射の後、断面で見られるように、得られる組織界面は、外科用ステープル留め器具100〜300の発射の後に断面で見られるような得られる組織界面に実質的に類似している。従って、図16に見られるように、外科用ファスナー125aおよび125b(すなわち、ナイフ切断線「C」から最も遠い外科用ファスナーの2つの列)は、組織「A」および「B」を互いに保持するために供され、その一方、外科用ファスナー125c(すなわち、ナイフ切断線「C」に最も近い外科用ファスナーの列)は、止血を提供するために供される。
【0092】
外科用ステープル留め器具400は、外科用ステープル留め器具100と比較したとき、直線状タイプステープラであるが、外科用ステープル留め器具400は、図3A〜3Dに示されるような、外科用ステープル留め器具100のアンビルおよびステープルカートリッジの組織接触面と実質的に類似しているアンビルおよびステープルカートリッジの少なくとも1つに対する断面プロフィールを有する組織接触面を含み得る。
【0093】
上記に記載され、そして本明細書に示される外科用ステープル留め器具の各々は、外科用ファスナー125を発射するための形態でかつ適合されているが、2つの部分からなる2パーツのファスナーを付与することと組み合わせて用いられる外科用器具の組織接触面もまた、本明細書中に示され、そして説明されるような階段状形態を有し得ることが想定され、そして本開示の範囲内である。代表的な2パーツの外科用ファスナーを付与する器具は、現在はTyco Healthcare Group LPに譲渡され、その全体の内容が参考として本明細書中に援用される同一人に譲渡された米国特許第5,573,169号への参照がなされる。
【0094】
本開示の1つのさらなる実施形態では、図8〜10に示されるように、外科用ステープル留め装置300は、細長いシャフト304の1つの端部に配置された作動ツール506を含む。作動ツール506は、アンビル部材308およびステープルカートリッジ510を含む。ステープルカートリッジ510は、使い捨て可能な外科用ステープル留め装置中または再使用可能な外科用ステープル留め装置中に含まれ得る。特に、ステープルカートリッジ510は、その中に配置され、そしてステープルカートリッジ510の長軸方向軸と実質的に整列される列中に配列された複数の保持スロット523を有する組織接触面520を含む。図8に見られるように、保持スロット523の各列は、保持スロットの隣接する列から長軸方向にずれている。特に、随意のナイフチャネル530は、ナイフ(図示せず)をスライド可能に受容するために適合されるステープルカートリッジ510の長軸方向軸に沿って配置される。
【0095】
図9をここで参照して、作動ツール506は、断面で示され、そしてステープルカートリッジ510中に含まれるいくつかの構成要素を示す。アンビル部材308は、底面512に実質的に平行であるか、または外科用ファスナー125a、125b、または125cのバックスパンによって規定される平面に平行である実質的に平面状の組織接触面320を含む。ステープルカートリッジ510は、第1の高さを有する外壁514および第2の高さを有する内壁516を含み、ここで、この第2の高さは第1の高さより大きい。組織接触面520は、内壁516に、そして外壁514に取り付けられ、そして内壁516に直交している平面に対して角度を規定する。組織接触面520は、外壁514の間でほぼ湾曲した経路を規定する(すなわち、断面で見たとき、ほぼ凸面または楕円形)。さらに、複数の外科用ファスナー125a〜cがステープルカートリッジ510内に配置され、ここで、保持ポケット523の各列は、多くの実質的に同一の外科用ファスナー(すななわち、125a、125b、または125c)を含む。先の実施形態と同様に、外科用ファスナー125a〜cの脚25a〜cは異なる長さを有する。この実施形態では、外科用ファスナー25aは約3.8mmの脚長さを有し、外科用ファスナー25bは約3.5mmの脚長さを有し、そして外科用ファスナー25cは約2.5mmの脚長さを有する。図9に見られるように、外科用ファスナー125a〜cは、ステープルカートリッジ510に、外科用ファスナー125cが外壁514に近接し、外科用ファナスー125aが内壁516に近接して配置され、そして外科用ファスナー125bがそれらの間に配置されるように配置される。変動する高さの外科用ファスナーと協働して、ステープルカートリッジ510は、異なる高さのステープルプッシャー542、544、および546を含むファスナー射出部材540を含む。ステープルプッシャー542は最大高さ寸法を有し、ステープルプッシャー546は最小の高さ寸法を有し、そしてステープルプッシャー544はそれらの間の高さ寸法を有する。この実施形態では、外科用ファスナー125a〜cは、ステープルプッシャー546、544、および542とそれぞれ協働するように配列される。ファスナー射出部材540は、それが作動機構(図示せず)と協働して係合するとき、実質的に垂直な移動のために適合されている。適切な作動機構の例は、先に開示された外科用ステープル留め器具300を参照して論議されたように、米国特許第5,865,361号に開示されている。
【0096】
あるいは、図10に示されるように、外科用ファスナー125a〜cは、ステープルカートリッジ510’内に、外科用ファスナー125aが外壁514に近接し、外科用ファスナー125cが内壁516に近接して配置され、そして外科用ファスナー125bがそれらの間に配置されるように配置される。先の実施形態とは反対に、外科用ファスナー125a〜cは、ステープルプッシャー542、544、および546とそれぞれ協働するうに配列される。身体組織の多くの層が組織接触面320と520との間に位置決めされた後、作動機構が、保持スロット523を通って外科用ファスナー125a〜cを連続的に射出するために作動され、それによって、外科用ファスナー125a〜cとアンビル部材308との間の相互作用が、身体組織の層を連結するための完成した外科用ファスナーを形成する。
【0097】
アンビル部材308の組織接触面320がステープルカートリッジ510’の組織接触面520に近接して再位置決めされるとき、それらの間に配置された組織の層に付与される圧力の量は、ステープルカートリッジ510’の長軸方向軸に対し横断方向にある平面に沿って変動する。組織接触面320と520との間の距離は内壁516に最も近い領域(すなわち、ステープルカートリッジ510’の中心線)で最小であるので、最大の圧力が、この領域内に配置された組織の層に付与される。逆に、組織接触面320と520との間の距離は、外壁514に近い領域で最大であるので、最小の圧力が、この領域内に配置される層に付与される。さらに、アンビル部材308とステープルカートリッジ510’との間の近接する関係は、それらの間の複数のギャップを規定する。第1のギャップが組織接触面320と520との間で規定され(すなわち、ステープルカートリッジ510’の中心線に沿って)、その一方、第2のギャップが外壁514に沿って組織接触面320と520と間で規定される。図10に見られるように、この第1のギャップは、第2のギャップに等しくない。さらになお、多くのその他のギャップが、ステープルカートリッジ510’中の中心線と外壁514との間に存在するその他の参照点において、組織接触面320と520との間で規定され得る。組織接触面520は、外壁514に向かって傾斜し実質的に均一な角度を形成するので、組織接触面320と520との間に配置された組織の層に付与される圧力は、内壁516から外壁514まで均一に減少する。
【0098】
ステープルカートリッジ510’の中心線から下方に組織接触面520を角度付けることにより、減少した圧縮力が、組織接触面320と520との間に配置された組織の層に付与され、それによって、それらの間に配置された組織の層に対する外傷を最小にする。従って、組織接触層320と520との間に配置された組織の層は、ナイフチャネル530の最も近く(すなわち、ステープルカートリッジ510’の中心線の最も近く)で最小厚みを有し、そして外壁514の最も近くで最大厚みを有する。さらに、アンビル部材308とステープルカートリッジ510’は、組織の層に付与される圧縮力が最小であるような寸法であり、そして配列されるので、それによって、組織の層に対する外傷をさらに減少する。この形態は、ナイフチャネル530に沿って(すなわち、ステープルカートリッジ510または510’の中心線)最大であり、そしてステープルカートリッジ510(図9)または510’(図10)の外壁に沿って最小である、組織接触面320と520との間のギャップを規定する。
【0099】
さらになお、この形態は、図11〜15に関して本明細書で以後詳細に論議されるように、類似のステープルカートリッジおよびアンビル部材に適用可能である。アンビル部材308が、ステープルカートリッジ510’の近傍(すなわち、発射前位置)に再位置決めされ、それらの間に身体組織の層を保持するとき、組織の層は圧縮される。最大の圧縮は、中心線(すなわち、第1または最小ギャップ)に沿って生じ、そして組織の層に貯蔵された流体を組織の外側エッジに向かって(すなわち、ステープルカートリッジ510’の中心線から離れて)押す。この中心線に近接する組織の層中に保持される流体の量を減少することにより、組織層の全体の厚みは減少する。全体の組織厚みが減少し、より短い脚長さを有するステープル(すなわち、外科用ファスナー125c)が、固定される組織の層への外傷を最小にしながら両方の組織の層を固定し得る。ギャップは、ステープルカートリッジ510’の外壁に向かって増加し(すなわち、圧縮の量は減少する)、そしてより長い脚長さを有する外科用ファスナー(すなわち、外科用ファスナー125aおよび125b)は、両方の組織の層を固定し得る。
【0100】
外科用ファスナー125c、125b、および125aの脚長さは、内壁516から外壁514まで移動する方向に増加する。内壁516に直交している平面に沿って増加する脚長さを有する外科用ファスナーを提供することにより、完成した(すなわち、形成された)外科用ファスナーが、接続された組織の層を過度に外傷することなしに増加する厚みの組織を接続する。
【0101】
さらなる実施形態では、図11に示されるように、作動ツール506’’は、ステープルカートリッジ510’およびアンビル部材308’を含む。ステープルカートリッジ510’は、図10を参照して本明細書で上記に詳細に論議された。組織接触面520は、図9および10の実施形態におけるより均一な角度を規定し得(図11)、ここで、組織接触面の角度またはピッチは、内壁516と外壁514との間で実質的に一定である。アンビル部材308’は、テーパー状の面322’および324’を有する組織接触面320’を含む。面322’および324’は、アンビル部材308’の外壁に、内方(すなわち、ステープルカートリッジ510’の中心線に向けて)および下方(すなわち、組織接触面520に向けて)に延びながら連結され、それによって角度を規定する。テーパー状の面322’および324’によって規定される角度は、組織接触面520によって規定される角度に実質的に類似しているが、ほぼV形状形態を形成して反対方向にあることが想定される。従って、組織の層に付与される圧縮力はさらに減少され、それによって、組織接触面520と320’との間に配置された組織の層への外傷をさらに減少する。図10の実施形態におけるように、組織の層に付与される最大圧力は、ナイフチャネル530の近傍の領域に存在し、その一方、組織の層に付与される圧力は、外壁514に向かって均一に減少する。外科用ファスナー125a〜cの形成および位置は、付随する利点とともに図10の実施形態のそれと実質的に類似している。
【0102】
ここで図12を参照して、本開示のさらなる実施形態が、作動ツール606の一部として示される。作動ツール606は、ステープルカートリッジ610およびアンビル部材308を含む。この実施形態では、組織接触面620は、面622および624を含む。面622は、ナイフチャネル630によってその長軸方向に沿って二分され、そして底面612に実質的に平行であるか、または外科用ファスナー125a、125b、または125cのバックスパンによって規定される面に平行である。さらに、面622は、ナイフチャネル630の各側にある保持スロット623の少なくとも1つの列を収容するに十分な幅寸法を有する。面624は、面622の外側エッジを外壁614に連結し、内壁616に実質的に直交する(すなわち、面622に実質的に平行)平面に対してナイフチャネル630のいずれかの側で角度を規定し、そしてナイフチャネル630の各々の側で少なくとも1つの保持スロットの列を収容するに十分な幅寸法を有する。ステープルカートリッジ610は、複数の外科用ファスナー125a〜c、ならびに図9および10に関して詳細に先に論議されたファスナー射出部材540を含む。特に、ステープルカートリッジ610は、ステープルカートリッジ510’に関して説明されたような外科用ファスナー125a〜cおよびファスナー射出部材540の配列を含む(図10および11)。
【0103】
作動ツール506と同様に、組織接触面320は、ステープルカートリッジ610の組織接触面620に近接して再配置される。この配列では、それらの間に配置された組織の層に付与される力の量は、ステープルカートリッジ610の長軸方向軸を横断する平面に沿って変動する。詳細には、組織接触面320と面622との間の距離は最小であり、この領域中に配置された組織の層に最大圧力が付与される。逆に、組織接触面320と面624との間の距離は外壁614の近傍の領域で最大であり、最小圧力がこの領域内に配置された層に付与される。面624は、外壁614に向かって傾斜し、実質的に均一な角度を規定するので、組織接触面320と面624との間に配置された組織の層に付与される圧力は、面622の外側エッジから外壁614に向かって均一に減少する。
【0104】
面624を面622のエッジから下方に角度をつけることにより、減少した圧縮力が、組織接触面320と面624との間に配置された組織の層に付与され、それによってそれらの間に配置された組織の層への外傷を最小にする。組織接触面320と620との間に配置された組織の層は、ナイフチャネル630の最も近くで最小の厚みを有し、そして外壁614の最も近くで最大の厚みを有する。さらに、アンビル部材308とステープルカートリッジ610は、組織の層に付与される圧縮力が最小であるような寸法であり、そしてそのように配列され、それによって、組織の層に対する外傷をさらに減少する。
【0105】
外科用ファスナー125c、125b、および125aの脚長さは、内壁616から外壁614に向かって移動する方向に増加する。内壁616に直交する平面に沿って増加する脚長さを有する外科用ファスナーを提供することにより、完成した(すなわち、成形された)外科用ファスナーが、連結された組織の層に過度の外傷を与えることなく、増加する厚みの組織を連結する。
【0106】
さらなる実施形態では、作動ツール606’が図13に示される。作動ツール606’は、図12に関して本明細書で上記に詳細に説明されたステープルカートリッジ610、およびアンビル部材608を含む。アンビル部材608は、面632および636から形成される組織接触面620を含む。面636は面622に実質的に平行であり、そして面622の幅寸法と実質的に類似である幅寸法を有する。面632はテーパー状であり、そしてアンビル部材608の外壁に連結され、そして内方(すなわち、ステープルカートリッジ610の中心線に向かって)かつ下方(すなわち、組織連結面620に向かって)に延び、それによって角度を規定する。テーパー状の面632によって規定される角度は、面624によって規定される角度に実質的に類似しているが、反対の方向であることが想定される。従って、組織の層に付与される圧縮力はさらに減少され、それによって、面624と632との間に配置された組織の層に対する外傷をさらに減少する。図10の実施形態におけるように、組織の層に付与される最大圧力は、面622に沿った領域に存在し、その一方、組織の層に付与される圧力は、面624に沿って外壁614に向かって均一に減少する。外科用ファスナー125a〜cの形成および位置は、付随する利点とともに、図12の実施形態のそれと実質的に類似している。
【0107】
なお別の実施形態では、作動ツール706が図14に示される。ステープルカートリッジ710はステープルカートリッジ610と同様である。ステープルカートリッジ610と710との間の差異は、本明細書の以下で論議される。ステープルカートリッジ610(図12)におけるように、ステープルカートリッジ710は、面722および724から形成される組織接触面720を含む。面722は、それが外科用ファスナーの少なくとも2つの列を収容するに十分な幅寸法を有する点で面622とは異なる。ステープルカートリッジ610におけるように、面724は、面722の外側エッジおよび外壁714に取り付けられ角度を規定する。組織を捕捉し、そして外科用ファスナーを形成するためのステープルカートリッジ710とアンビル部材308との間の相互作用は、ステープルカートリッジ610とアンビル部材308との間の相互作用に実質的に類似しており、簡潔さのために本明細書では繰り返さない。
【0108】
さらなる実施形態では、作動ツール706’が図15に示され、そして図14に関して説明されたようなステープルカートリッジ710、およびアンビル部材708を含む。アンビル部材708は、面732と736とから形成される組織接触面720を含む。面736は、面722に実質的に平行であり、そして面722の幅寸法と実質的に類似である幅寸法を有する。面732はテーパー状であり、そしてアンビル部材708の外壁に連結され、内方(すなわち、ステープルカートリッジ710の中心線に向かって)および下方(すなわち、組織接触面720に向かって)に延び、それによって角度を規定する。テーパー状の面732によって規定される角度は、面724によって規定される角度に実質的に類似しているが、反対の方向であることが想定される。従って、組織の層に付与される圧縮力はさらに減少し、それによって面724と732との間に配置された組織の層への外傷をさらに減少する。図14の実施形態におけるように、組織の層に付与される最大圧力は面722に沿った領域中に存在し、その一方、組織の層に付与される圧力は、外壁714に向かい面724に沿って均一に減少する。外科用ファスナー125a〜cの形成および位置は、付随する利点とともに図14の実施形態のそれと実質的に類似している。
【0109】
図15には、作動ツール706’の代替の実施形態が示される。作動ツール706’は、本明細書で上記に詳細に論議されたようにステープルカートリッジ710、およびアンビル部材708を含む。アンビル部材708は、面732および736から形成される組織接触面720を含む。面736は面722と実質的に平行であり、そして面722の幅寸法と実質的に類似である幅寸法を有する。面732はテーパー状であり、そしてアンビル部材708の外壁に連結され、そして内方(すなわち、ステープルカートリッジ710の中心線の向かって)かつ下方(すなわち、組織接触面720に向かって)に延び、それによって角度を規定する。テーパー状の面732によって規定される角度は、面724によって規定される角度に実質的に類似しているが、反対方向にある。従って、組織の層に付与される圧縮力はさらに減少し、それによって、面724と732との間に配置された組織の層への外傷をさらに減少する。図14の実施形態におけるように、組織の層に付与される最大圧力は面722に沿った領域中に存在し、その一方、組織の層に付与される圧力は、外壁714に向かい面724に沿って均一に減少する。外科用ファスナー125a〜cの形成および位置は、付随する利点とともに図14の実施形態のそれと実質的に類似である。
【0110】
ここで図16を参照して、ステープルカートリッジ510’の発射後の、得られる組織界面の断面が示される。図16に見られるように、組織界面は、実質的にテーパー状のプロフィールを有する。特に、外科用ファスナー125aおよび125b(すなわち、ナイフ切断線「C」から最も遠い外科用ファスナーの2つの列)は、互いに、組織「A」および「B」を保持する役割を果たし、その一方、外科用ファスナー125c(すなわち、ナイフ切断線「C」に最も近い外科用ファスナーの列)は、止血を提供する役割を果たす。得られる断面はまた、ステープルカートリッジ610および710の発射に適用可能である。ステープルカートリッジ510が発射されるとき、外科用ファスナー125bおよび125c(すなわち、ナイフ切断線「C」から最も遠い外科用ファスナーの2つの列)は、互いに、組織「A」および「B」を保持する役割を果たし、その一方、外科用ファスナー125a(すなわち、ナイフ切断線「C」に最も近い外科用ファスナーの列)は、止血を提供する役割を果たす。
【0111】
図8および10に示されるように、本開示のさらなる実施形態では、作動ツール506’は、創傷閉鎖アセンブリ50を含む。創傷閉鎖アセンブリ50は、少なくとも1つの貯蔵デバイスまたはリザーバー52、および少なくとも1つの供給ライン54を含む。供給ライン54は、所定量の創傷閉鎖材料「W」を送達するために、ステープルカートリッジ510’にリザーバー52を流体によって連結する。特に、供給ライン54は、創傷閉鎖材料「W」を、ナイフチャネル530に、外科用ファスナー125a〜cが形成されるとき、創傷材料「W」が組織接触面520に隣接する組織の層(すなわち、標的部位)に沿って移動するように送達する。外科用ファスナー125a〜cと組み合わせて創傷閉鎖材料「W」を提供することにより、組織の層の間に形成された結合は、改良された強度を有する。
【0112】
リザーバー52の圧縮は、その中に含まれる創傷閉鎖材料「W」が供給ライン54を通って押され、そしてナイフチャネル530を経由して分与されることを引き起こす。好ましくは、創傷閉鎖材料「W」は、ステープル発射手順の間に分与され、その結果、創傷閉鎖材料「W」は、ステープルラインおよび/またはナイフ切断線の長さに沿って分与される。創傷閉鎖アセンブリは、図10に関して論議および示されるが、創傷閉鎖アセンブリ50は、ステープルカートリッジ510’(すなわち、510、610、または710)のその他の開示された実施形態との使用のために適合可能であることが企図される。さらなるリザーバーが、2つの物質を組み合わせることにより形成される創傷閉鎖材料のために含まれ得ること、またはリザーバー52が、組み合わされて創傷閉鎖材料「W」を形成する所定量の複数の物質を貯蔵するための複数の内部チャンバー(点線で示される)を含み得ることがさらに企図される。さらになお、創傷閉鎖アセンブリ50は、外科用ステープル留め装置100(図1)中に含まれても良く、ここで、少なくとも1つの開口部56が、創傷閉鎖材料「W」を分与するためにアンビルシャフト110の壁中に配置される。
【0113】
創傷閉鎖材料「W」は、接着剤、止血剤、封止剤の1つまたは組み合わせを含み得ることが想定される。外科用器具、特に外科用ステープラで採用され得るか、または適用される外科用生体適合性創傷閉鎖材料は、その機能が、器官、組織または構造物を取り付けるかまたは保持するための接着剤、流体漏失を防ぐための封止剤、および放血を止めるかまたは防ぐための止血剤を含む。採用され得る接着剤の例は、タンパク質由来の、アルデヒドをベースにした接着剤材料、市販され入手可能な、例えば、Cryolife,Inc,により商標名BioGlueTMの基で販売されるアルブミン/グルタルアルデヒド材料、およびTyco Healthcare Group,LPおよびEthicon Endosurgery,Inc.によってそれぞれ商標名IndermilTMおよびDerma BondTMの下で販売されるシアノアクリレートをベースにした材料を含む。採用され得る封止剤の例は、フィブリン封止剤およびコラーゲンをベースにした封止剤および合成ポリマーをベースにした組織封止剤を含む。市販され、入手可能な封止剤の例は、Cohesion TechnologiesおよびBaxter International,Inc.によって、商標名CoSealTMの下で販売される、合成ポリエチレングリコールをベースにしたヒドロゲル材料である。採用され得る止血剤材料の例は、フィブリンをベースにした局所止血剤、コラーゲンをベースにした局所止血剤、酸化再生セルロースをベースにした局所止血剤およびゼラチンをベースにした局所止血剤で
ある。市販され、入手可能な止血剤材料の例は、Tyco Healthcare Group,LPによって商標名CoStasisTMの下、およびBaxter International,Inc.によってTisseelTMの下で販売されるフィブリノーゲン−トロンビン組み合わせ材料である。本明細書中で止血剤は、収れん薬(例えば、硫酸アルミニウム)および血液凝固薬を含む。
【0114】
創傷閉鎖材料「W」の分与は、一時的、連続的、または頻繁に付与される噴霧を含む、任意の適切な容量の流体スプレーとしてであり得ることが理解されるべきである。粒子状材料、例えば、微細粉末が、本開示の範囲内の流体であることが企図される。
【0115】
多くの異なる創傷閉鎖材料「W」が、創傷閉鎖アセンブリ50または多くの異なる創傷閉鎖材料「W」の組み合わせによって分与され得ることが提供される。創傷閉鎖アセンブリ50によって分与される創傷閉鎖材料は、例えば、小血管を閉鎖させ、そして血液が凝固することを支援するアルミニウムの硫酸塩のような収れん薬であり得る。創傷閉鎖材料「W」は、RequaTM,Inc.から商標名No Nix Styptic Pencilsの下で市販される、利用可能な材料で提供される収れん薬であり得ることが提供される。
【0116】
さらに、上記で説明され、そして本明細書中に示される外科用ステープル留め器具の各々は階段状のプロフィールを有する組織接触面を含むが、本明細書中に開示される任意の外科用ステープル留め器具は、現在は、Tyco Healthcare Group LPに譲渡され、その全体の内容が本明細書中に参考として援用される、2003年5月11日に出願された同一人に譲渡された、「各々が協働する嵌合面を有するアンビルおよびカートリッジを含む外科用ステープル留め装置」と題する米国特許出願第10/411,686号に開示されるように、角度をなす、円錐、テーパー状、弧状などを含むがそれらに制限されない多くのプロフィールのいずれか1つを有する組織接触面を有し得ることが想定される。
【0117】
種々の改変が、現在開示される外科用ステープル留め器具の実施形態になされ得ることが理解される。従って、上記の記載は、制限するものとしてではなく、実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、本開示の範囲および思想内でその他の改変を想定し得る。
【0118】
(要約)
外科用ステープル留め装置は、ステープルカートリッジおよびアンビル部材を含む。このステープルカートリッジは、保持スロットの列中に配置された複数の外科用ファスナーを含む。このステープルカートリッジは、環状または直線状形態の保持スロットを有し得る。このステープルカートリッジの組織接触面は、テーパー状または階段状であり得る。アンビル部材は、上記保持スロットと実質的に整列するために配列された多くのポケットを含む組織接触面を有する。さらに、このアンビル部材の組織接触面は、上記ステープルカートリッジの組織接触面を相補し得る。
【符号の説明】
【0119】
100、200、300、400 外科用ステープル留め器具
102 ハンドルアセンブリ
104 管状の本体部分
121、320、420、520、620、720 組織接触面
118、204、310、412、510、610、710 ステープルカートリッジ106 ファスナー射出部材アセンブリ
130、540 ファスナー射出部材
123、523、623 保持スロット
125 外科用ファスナー
112、208、308、408、608、708 アンビル部材
108 アンビルアセンブリ
110 アンビルシャフト
222 ナイフトラック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の発明。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−148099(P2012−148099A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−67219(P2012−67219)
【出願日】平成24年3月23日(2012.3.23)
【分割の表示】特願2006−221298(P2006−221298)の分割
【原出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】