説明

複数の異なる仮想空間においてキャラクタを可視化できるシステム及び方法

ユーザに関連付けられたキャラクタが複数の異なる仮想空間の実体内で可視化される仮想空間を提供するシステム及び方法である。単一のキャラクタが異なる仮想空間の実体内で可視化されるので、対応するユーザはキャラクタを異なる仮想空間の実体間で移動させることができ、キャラクタを操作して前記異なる仮想空間と対話することができる。ユーザが前記キャラクタを異なる仮想空間の実体(及び/又は異なる種類の仮想空間)間で移動させる場合には、前記キャラクタの様々な特徴が、前記異なる仮想空間(及び/又は当該異なる種類の仮想空間)間で一貫して利用可能である。これにより、前記異なる仮想空間間で前記キャラクタの継続性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、発明の名称を「複数の異なる仮想空間においてキャラクタを可視化できるシステム及び方法」とし、2008年6月9日に出願された米国特許出願第12/135,854号に基づく優先権を主張する。この米国出願は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。本出願は、発明の名称を「他人がアクセスするための仮想空間を提供するシステム」とし2007年9月17日に出願された米国特許出願第11/898,864号、発明の名称を「別個の場所及び/又は聴野において仮想空間を提供するシステム」とし2007年9月17日に出願された米国特許出願第11/898,863、発明の名称を「バナー公告において仮想空間表示を可能にし、当該バナー公告においてユーザが仮想空間と対話できるようにするシステム及び方法」とし2007年9月17日に出願された米国特許出願第11/898,861号、及び発明の名称を「現実世界における物理的な類似物と関連付けられた仮想空間へのアクセスを提供するシステム及び方法」とし2008年6月9日に出願された米国特許出願第12/135,832に関連する。これらの米国出願は全て全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、複数の異なる仮想空間の実体(instance)において個別のキャラクタを可視化することができる仮想空間を提供するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
複数のユーザがアクセスしてリアルタイムに対話することができる仮想世界及び/又は仮想ゲーム空間のためのシステムが知られている。かかるシステムは、提供する仮想世界の特徴に関して硬直性を有することが多い。その結果、複数の仮想世界及び/又は仮想ゲーム空間との対話、又はこれら相互間の対話は限定的であることが多い。
【0004】
例えば、幾つかの仮想世界においては、仮想世界にアクセスするユーザによって操作されるキャラクタを可視化するように仮想世界の実体が構成される。仮想世界においてキャラクタを操作することは、ユーザが仮想世界と対話するための主なメカニズムを提供する。従来の仮想世界は比較的硬直的でモノリシックな性質を有するため、仮想世界におけるキャラクタが、可視化の特徴(例えば、外観等)、パラメータ情報(例えば、スコア、所持品リスト、社会的つながり等)、所持品リスト(例えば、オブジェクト、通貨等)、及び/又は異なる仮想世界の間でも利用されるこれら以外の情報を持ったまま他の仮想世界に入り、当該仮想世界の実体内で可視化されることは、実際には難しい。その代わり、ユーザは、その異なる仮想世界において別個のキャラクタを作るように要求されることがある。
【0005】
複数の異なるゲームにおいて使用可能なアバタ又は視覚表示を作成可能なビデオゲームシステムが、従来から知られている。例えば、任天堂Wiiシステムのユーザは、Wiiシステムでプレイ可能な複数の異なるゲームで使用される「Miis」を作ることができる。「Miis」は、人間のデジタル表示である。しかし、Wiiシステム及び/又はそれ以外の従来の類似システムにおいては、ユーザによって作られ及び/又は獲得されるアバタは、ゲームに特有のアプリケーションが実行されるゲーム機にローカル保存されるに過ぎない。したがって、記憶装置(メモリーカード、ハードディスク)を物理的に1つのゲーム機から他のゲーム機に移さず、ウェブブラウザによってキャラクタデータのインターネット接続表示等を行うアプリケーションを含む任意のネットワーク装置から利用可能な集中ストレージが存在しない限りは、他のゲーム機や端末からキャラクタにアクセスすることができない。また、Miisがそうであるように、従来のシステムにおいては、アバタの視覚表示以外については、アバタの情報を異なるゲーム間で一貫して用いることは、ほとんど又はまったくできない。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一態様は、仮想空間を提供するシステム及び方法に関する。このシステム及び方法においては、ユーザに関連付けられたキャラクタが、複数の異なる仮想空間の実体において可視化される。単一のキャラクタが異なる仮想空間の実体において可視化されるので、ユーザは、当該キャラクタを異なる仮想空間の実体間で移動させることができ、当該キャラクタを操作して異なる仮想空間と対話することができる。ユーザがキャラクタを異なる仮想空間の実体(及び/又は異なる種類の仮想空間)間で移動させる場合には、キャラクタの様々な特徴を異なる仮想空間(及び/又は異なる種類の仮想空間)の間で一貫して用いることができる。これにより、異なる仮想空間の間でのキャラクタの継続性を向上させることができる。
【0007】
キャラクタは、仮想空間の1つの実体において、例えばアバタ等のオブジェクトとして可視化される。ユーザは、このオブジェクトを通じて仮想空間の実体と対話することができる。例えば、キャラクタは、ユーザの操作によって実体内を動き回り、実体内の一又は複数の他のオブジェクトと対話し、他のオブジェクト(例えば、他のユーザと関連付けられたキャラクタ)と会話をし、他のオブジェクトと戦い、競争し、仮想空間の実体における地図を観察し及び/又は地図と対話し、及び/又はこれ以外の方法で仮想空間と対話することができる。
【0008】
一実施形態において、所定の仮想空間(又は一群の仮想空間)は、当該仮想空間(又は一群の空間)と他の仮想空間との間で一貫していないキャラクタを可視化するために、当該キャラクタに関連する情報を要求してもよい。例えば、所定の仮想空間(又は一群の仮想空間)は、キャラクタが所定種類の生物(例えば、竜、妖精、魔法使い、戦士等)として表されることを要求することがある。一方、他の仮想空間は、キャラクタの他の種類の視覚表示を許容することがある。別の例として、所定の仮想空間(又は一群の仮想空間)は、得点システムを備え、ゲームで遊ぶ間に獲得された「得点」をキャラクタと関連付けることができる。一方、他の仮想空間は、キャラクタを得点と関連付けることができない。キャラクタが比較的シームレスに仮想空間の間を横断できるようにするため、このシステム及び/又は方法は、当該キャラクタが所定の仮想空間に入るときに当該キャラクタを構成するようにしてもよい。このとき、所定の仮想空間の実体において当該キャラクタを可視化するために、所定の仮想空間と他の仮想空間との間で当該キャラクタに関して一貫した情報が当該所定の仮想空間(又は一群の仮想空間)に固有の情報とともに実装されるようにキャラクタを構成してもよい。ただし、当該所定の仮想空間において一貫していないものについては、他の仮想空間に関連する当該キャラクタの情報は無視される。
【0009】
幾つかの実施形態において、当該システムは、ストレージモジュール、単数又は複数のサーバ、単数又は複数のクライアント、及び/又はこれら以外の要素の一又は複数を含むことができる。当該システムは、仮想空間及び/又はキャラクタに関する情報が当該ストレージモジュールから当該サーバへ送信されるように構成されてもよい。当該サーバは、当該ストレージモジュールから受信した情報に基づいて仮想空間の実体化を実行し、当該仮想空間の実体においてキャラクタを可視化することができる。サーバは、仮想空間の実体から当該仮想空間の表示を生成し、当該表示を表示情報の形でクライアントに送信することができる。当該クライアントは、受信した表示情報から表示画像を構成し、当該表示画像をユーザに提示することができる。ユーザは、当該クライアントで提供されるインタフェースを介して、仮想空間の実体内で当該ユーザに関連付けられたキャラクタの可視化を制御することができる。
【0010】
ストレージモジュールは、サーバ及び/又はクライアントの一方又は両方と別体にすることができる。ストレージモジュールは、単数又は複数のキャラクタレコードを保存することができる。このレコードは、個別のキャラクタに対応する。所定のキャラクタレコードに含まれる情報の一部又は全部は、異なる仮想空間及び/又は異なる種類の仮想空間の間で一貫している。したがって、ストレージモジュールにおける当該キャラクタレコードは、個別のキャラクタを複数の仮想空間(異なる種類の仮想空間を含む)において可視化することができる情報を含む。これにより、ユーザは、自らのキャラクタをある程度の継続性を保って仮想空間の間で移動させることができる。所定のキャラクタレコードに含まれる情報は、対応するキャラクタ、キャラクタパラメータ情報、キャラクタ所持品リスト情報、キャラクタインタフェース情報、及び/又はこれらの以外の対応するキャラクタに関連する情報に特有の可視化情報の一又は複数を含むことができる。
【0011】
幾つかの実施形態において、キャラクタの可視化は、キャラクタの移動の特徴、キャラクタの大きさ、キャラクタの強さ、キャラクタの重さ、キャラクタの視覚表示、キャラクタの固有性及び/又は性質、キャラクタの対話の特徴、キャラクタの動きの特徴、キャラクタの音の面での特徴、キャラクタの種類又はクラス(例えば、ヒト、動物、エイリアン、戦士、僧侶、商人等)、及び/又はキャラクタの可視化のこれら以外の特徴を含むことができる。対応するキャラクタレコードにおいて可視化情報によって記述されるキャラクタの対話の特徴は、キャラクタが、仮想空間において、他のオブジェクト及び/又はキャラクタ、仮想空間の地図(例えば、地図の地物)、仮想空間における目に見えない力と対話する方法及び/又はこれらから影響を受ける方法、及び/又は、力、オブジェクト、及び/又はキャラクタ以外と仮想空間において対話する方法、に関する情報を含む。
【0012】
幾つかの実施形態において、キャラクタパラメータ情報は、仮想空間の一又は複数におけるキャラクタのパラメータに関する情報を含んでもよい。限定的でない一例において、キャラクタパラメータ情報は、キャラクタが獲得したスキル、キャラクタのスキルレベル、キャラクタのステータス、キャラクタと単数又は複数の他のキャラクタとの間の社会的つながりや友情、キャラクタによって獲得された得点、キャラクタに与えられた許可情報(例えば、仮想空間に制限エリアへのアクセス、制限された仮想空間へのアクセス等)及び/又はこれら以外キャラクタのパラメータ、の一又は複数に関する情報を含むことができる。
【0013】
キャラクタパラメータ情報によって表されるパラメータの一又は複数は、複数の仮想空間及び/又は複数の仮想空間の種類の間で一貫していてもよい。これにより、一の仮想空間において得られたパラメータを、たとえ種類が異なっていても他の仮想空間に移動させることができる。キャラクタパラメータ情報によって表されたパラメータの一又は複数は、全ての仮想空間及び/又は仮想空間種類の間で一貫して用いることができないことがある。しかし、かかる実施形態において、これらのパラメータに関する情報は、空間ごとに及び/又は空間のセット(例えば、仮想空間の種類や共通のスキーム又はテーマに従ってグループ化されるもの等)ごとに記憶される。これにより、当該キャラクタは、所定のパラメータを一貫して用いることができる第1の仮想空間及び/又は仮想空間の第1の組を退出し、パラメータの一貫した表現を維持することなく第2の仮想空間(又は複数の仮想空間)に入ることができ、第1の仮想空間(又は仮想空間の第1の組)に戻るときに、第1の仮想空間(又は仮想空間の第1の組)について保存されたパラメータの表現が当該キャラクタに返却される。これらの実施形態において、キャラクタレコードは、第1の仮想空間(又は仮想空間の第1の組)と第2の仮想空間(又は複数の仮想空間)とで、同じパラメータ(又は類似のパラメータ)であるが表現が異なるものを含んでもよい。
【0014】
上述のように、キャラクタのパラメータは、一の仮想空間において、例えば仮想空間における達成によって変化することがある。一例として、第1の仮想空間において、キャラクタは、他の仮想空間及び/又は他の種類の仮想空間においても利用できるスキルを獲得及び/又は向上させることができる。このパラメータ(すなわち、スキル)を表すキャラクタパラメータは、キャラクタがスキルを獲得し及び/又は向上させた仮想空間から他の当該スキルがパラメータとして用いられる仮想空間に移動するときに、複数の仮想空間の間で一貫して用いることができる。キャラクタが当該スキルをパラメータとしない他の仮想空間を通り過ぎた場合であっても、当該スキルは、獲得され及び/又は増加したレベルで表される。これにより、システムによって提供される仮想空間の継続性が向上する。
【0015】
幾つかの実施形態において、キャラクタ所持品リスト情報は、キャラクタが所持している仮想通貨の量に関する情報、キャラクタによって所持され及び/又は支配されているオブジェクトに関する情報、及び/又はキャラクタに関連付けられた所持品リストに関するこれら以外の情報を含むことができる。キャラクタ所持品リスト情報の少なくとも一部分は、異なる仮想空間及び/又は異なる種類の仮想空間の間で一貫して用いられる。これにより、キャラクタは、自らの「所持品」を様々な仮想空間の間で持ち運ぶことができる。
【0016】
幾つかの実施形態において、キャラクタインタフェース情報は、ユーザに提供されるインタフェースに関連する情報を含むことができる。ユーザは、このインタフェースを用いて仮想空間においてキャラクタを操作できる。例えば、所定のキャラクタレコードに含まれるキャラクタインタフェース情報は、当該所定のキャラクタレコードに対応するキャラクタを所定の方法で操作するために、クライアントに備えられる入力装置を設定する情報を含んでもよい。入力装置を設定する情報には、キャラクタを所定の方法で操作するために、クライアントに備えられる入力装置と当該システムに入力されるコマンドとのマッピングを含んでも良い。入力装置は、例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、トラックボール、及び/又はこれら以外の入力装置を含んでもよい。
【0017】
幾つかの実施形態において、キャラクタインタフェース情報は、キャラクタに関する情報の表示画面を設定する情報を含んでもよい。例えば、キャラクタインタフェース情報には、クライアントにおいてユーザに提供されるディスプレイを設定する情報が含まれていてもよい。このような情報には、表示される情報の種類、画面上での情報の位置、画面上での情報の大きさ、及び/又はキャラクタに関連する情報の表示画面を設定するこれら以外の方法の一又は複数が含まれる。
【0018】
幾つかの実施形態において、キャラクタインタフェース情報は、キャラクタに関連するグラフィカルユーザインタフェースを設定する情報を含むことができる。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、キャラクタに関連する情報を表示することができ、及び/又は、キャラクタの操作を行うことができる。グラフィカルユーザインタフェースを設定することは、キャラクタに関連する情報の表示の大きさ及び/又は位置を決定すること、グラフィカルユーザインタフェースを通じて入力することができるコマンドに関連する情報を決定すること、グラフィカルユーザインタフェースを通じて入力されるコマンドを選択する方法を決定すること、及び/又は、グラフィカルユーザインタフェースのこれら以外のパラメータを決定すること、の一又は複数を含むことができる。
【0019】
仮想空間の実体を実行するサーバは、実体化モジュール、視覚化モジュール、キャラクタモジュール、及び/又はこれら以外のモジュールを含むことができる。実体化モジュールは、仮想空間の実体化を実行できるように、ストレージモジュールから情報を取得することができる。視覚化モジュールは、クライアントでのユーザ表示のためにクライアントに送信される仮想空間の実体の表示を決定することができる。キャラクタモジュールは、キャラクタが仮想空間の実体及び/又は他の仮想空間の実体において可視化されるように、ユーザのキャラクタに関連する情報を取得及び/又は管理することができる。
【0020】
幾つかの実施形態において、キャラクタモジュールは、ユーザによって(例えば、クライアントを介して)実体に導入されるキャラクタに関連する情報を受信することができる。例えば、仮想空間の実体に「入場」するために、クライアントは、当該実体へのアクセス要求をサーバに送信することができる。この要求は、ユーザの表現として当該実体において可視化されるキャラクタがキャラクタモジュールによって決定するための識別番号を含むことができる。キャラクタモジュールによるキャラクタの決定は、キャラクタに関連する情報を提供するキャラクタレコードを特定することを含んでもよい。このキャラクタレコードは、キャラクタモジュールによって受信され、クライアントからの要求に含められていた識別情報に対応するものでもよい。このキャラクタモジュールは、適当なキャラクタレコードから情報を取得することができる。このキャラクタレコードは、実体化モジュールが仮想空間の実体においてキャラクタを可視化できるようにし、及び/又は、視覚化モジュールがクライアントへ転送するために仮想空間の実体の適切な表示を決定することができるようにする。
【0021】
上述のように、キャラクタモジュールによってアクセスされるキャラクタレコードに含まれる情報は、キャラクタ、キャラクタパラメータ情報、キャラクタ所持品リスト情報、キャラクタインタフェース情報、及び/又はこれら以外のキャラクタに関連する情報に特有の可視化情報の一又は複数を含むことができる。キャラクタレコードに含まれる情報の少なくとも一部は、サーバによって実行される仮想空間の実体と他の仮想空間の実体との間で一貫して用いることができる。しかし、キャラクタレコードに含まれる情報の一部については、必ずしもそうではない。キャラクタレコードに含まれる情報の一部は、実行される実体の仮想空間(及び/又は、実行される実体の仮想空間がその一部である一群の仮想空間の一部)に特有のものである可能性がある。例えば、キャラクタの視覚表示の特徴は仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有のものであることがあり、キャラクタの所持品リストに含まれるオブジェクト及び/又は通貨は当該仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有のものである可能性があり、得点、スキル、スキルレベル、許可情報、社会的つながり、及び/又はキャラクタのこれら以外のパラメータは仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有のものである可能性があり、及び/又はキャラクタレコードに含まれるこれら以外の情報は仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有の情報である可能性がある。
【0022】
本発明の様々な実施形態において、キャラクタが第1の時間において仮想空間に導入される場合(例えば、仮想空間の実体に可視化される場合)には、当該キャラクタレコードが、仮想空間の実体においてキャラクタを可視化するために必要な全ての情報を含んでいない可能性がある。例えば、情報がキャラクタレコードに入力される前に当該キャラクタが仮想空間に導入された場合には、仮想空間は、キャラクタレコードに含まれる情報の一部が当該仮想空間に特有のものであるように構成される。そのような場合には、キャラクタに対応するキャラクタレコードが、サーバにおいて実行される実体においてキャラクタを可視化するための全ての情報を含むようにするために、キャラクタモジュールは、ユーザが当該仮想空間についてキャラクタを設定できるようにする。
【0023】
幾つかの実施形態において、キャラクタに関連する情報は、サーバによって実行される仮想空間の実体にキャラクタが存在する間に変化し進化することができる。例えば、キャラクタの外観が変化し、キャラクタが単数又は複数のスキルを獲得及び/又は向上させ、キャラクタが通貨及び/又はオブジェクトを取得し、キャラクタに関連付けられた得点が変化し、キャラクタに関連付けられた可視化情報が変化し(例えば、キャラクタは成長し、怪我をし、強くなる等)、キャラクタが許可を取得し、キャラクタが新たな社会的つながりを形成し又は既存の社会的つながりを発展させ、及び/又は、キャラクタに関連するこれら以外の情報が変化する。これらの変化は、実行中の実体において自然発生することがあり(例えば、実体はキャラクタの視覚表示を時間の経過とともに成熟させる)、実体内でゲームで遊ぶことによって発生し、及び/又は、ユーザによるカスタマイズや設定情報の入力(クライアントを介して)によって発生し、及び/又は他の原因を有する。キャラクタモジュールは、キャラクタレコードにおいて、これらの変化の保存を管理することができる。これらの変化はキャラクタレコード内に保存され、キャラクタがサーバによって実行中の実体から退場し他の仮想空間に入場する場合にも、実行中の実体と他の仮想空間の実体との間で一貫して用いられるキャラクタ関連情報によって当該他の仮想空間においても当該変化が反映されるようにする。実行中の実体において変化したキャラクタに関連する情報を実行中の実体の仮想空間と他の仮想空間との間で一貫して用いることができない場合には、当該キャラクタが実行中の実体及び/又はその変化情報が一貫して用いられる他の仮想空間の実体に再入場するまで、その変化はキャラクタレコードに保存される。
【0024】
本発明の上記及び上記以外の目的、特徴、及び性質、並びに構造の関連要素の動作方法及び機能、そして製造における各部分の組み合わせと経済性については、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明と添付の特許請求の範囲を検討することによってさらに明らかになる。これらはいずれも本明細書の一部を構成する。ここで、同様の参照符号は種々の図における対応する部分を表している。添付図面は例示及び説明のためのものであり、本発明の発明特定事項の定義として用いることは意図されていない。本明細書及び特許請求の範囲における用法によれば、単数形の"a"、"an"及び"the"には複数のものへの言及が含まれる。ただし、文脈によってそうでないことが明白である場合はこの限りでない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一又は複数の実施形態に従って、ユーザがアクセスすることができる単数又は複数の仮想空間を提供するように構成されたシステムを示す。
【0026】
【図2】本発明の一又は複数の実施形態に従って、ユーザがアクセスすることができる単数又は複数の仮想空間を提供するように構成されたシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、ユーザがアクセスすることができる単数又は複数の仮想空間を提供するように構成されたシステム10を示す。幾つかの実施形態においては、システム10は、ストレージモジュール12、サーバ14、クライアント16、及び/又はこれら以外の要素を含むことができる。ストレージモジュール12、サーバ14、及びクライアント16は、互いに通信可能である。システム10は、所定の仮想空間に関連する情報がストレージモジュール12からサーバ14に送信されるように構成される。サーバ14は、仮想空間の実体を実行することができる。仮想空間の表示は、サーバ14によって、仮想空間の実体から生成される。表示に関する情報は、ユーザへの表示のためにクライアント16が表示を構成することができるように、サーバ14からクライアント16に送信される。
【0028】
幾つかの実施形態においては、システム10は、仮想空間の実体においてユーザがキャラクタを操作することができるようにする。キャラクタは、仮想空間の実体において、アバタ等のオブジェクトとして可視化される。例えば、このオブジェクトを通じて、ユーザは、仮想空間の実体と対話することができる。例えば、キャラクタは、ユーザによって操作されて実体内を動き回り、実体内の単数又は複数の他のオブジェクトと対話し、他のオブジェクト(例えば、他のユーザと関連付けられたキャラクタ)と対話し、他のオブジェクトと戦い、他のオブジェクトと競争し、仮想空間の実体内の地図を観察し及び/又は当該地図と対話することができ、及び/又は、これ以外の方法で仮想空間と対話することができる。システム10はさらに、キャラクタがユーザの操作によって異なる仮想空間の実体(異なる種類の仮想空間を含む)を移動できるように構成されてもよい。ユーザが異なる仮想空間の実体(及び/又は異なる種類の仮想空間)の間でキャラクタを移動させる場合には、キャラクタの様々な特徴は、異なる仮想空間(及び/又は異なる種類の仮想空間)において一貫して用いることができる。
【0029】
システム10は、構成要素(例えば、ストレージモジュール12、サーバ14、クライアント16等)間の通信のためにマークアップ言語を実装することができる。情報は、マークアップ言語のマークアップエレメントを介して要素間で通信される。システム10の要素間におけるマークアップ言語での通信を利用して様々な改善が実現される。例えば、情報をストレージモジュール12からサーバ14へ送信することができる。この情報によって、サーバ14が仮想空間の実体を実行するように設定される。この情報は、実体化のとき又は実体化の前後に、マークアップ言語を介してサーバ14に提供される。同様に、サーバ14からクライアント16に送信される情報によって、クライアント16は、受信したマークアップエレメントに示された情報を組み合わせるだけで仮想空間の表示を生成することができる。マークアップ言語の実装によって、システム10による様々な種類の仮想空間の実体が容易に実行される。仮想空間の種類には、例えば、2次元空間、3次元空間、ゲーム空間、ソーシャル空間、一人称空間、三人称空間、異なるジャンルをもとに作る空間、アクションゲーム空間、ロールプレイゲーム空間、及び/又はこれら以外の種類の空間が含まれる。マークアップ言語の実装は、クライアント16のユーザが新しい仮想空間を容易に制作し、及び/又は、既存の仮想空間を容易にカスタマイズ又は改善できるようにする。
【0030】
本明細書における用法の通り、仮想空間は、サーバ(例えば、サーバ14)で実体化される模擬空間(例えば、物理空間)を含む。このサーバは、サーバから遠隔に配置されたクライアント(例えば、クライアント16)によって、クライアントのユーザへの表示を構成するためにアクセスされる。模擬空間は、地図を有することができ、ユーザによるリアルタイムの対話を表すことができ、及び/又は、地図内に位置する単数又は複数の地図内を移動可能なオブジェクトを含むことができる。幾つかの実施形態において、地図は、2次元地図であってもよい。他の実体においては、地図は3次元地図であってもよい。幾つかの実施形態において、地図は、単一ノードであってもよい。地図は、仮想空間の大きさを含んでも良く、及び/又は、その仮想空間に「ネイティブな」表層の地物や物体を含んでもよい。幾つかの実施形態において、地図は、仮想空間の多くの部分を占める表層(例えば、地表)を記述してもよい。幾つかの実施形態において、地図は、その地図に配置された単数又は複数の物体とともに体積を記述することができる(例えば、その空間に配置された単数又は複数の天体とともに重力が少ない空間のシミュレーションを記述する)。仮想空間は、仮想世界を含むことができるが、かならずしもそうでなくともよい。例えば、仮想空間は、一般的に仮想世界に関連付けられる要素(例えば、重力や地形等)の一又は複数を含まないゲーム空間を含むことができる。一例として、周知のゲームであるテトリスは、2次元の地図として構成することができる。テトリスにおいては、物体(例えば、落下するtetrominoes)は所定パラメータ(例えば、所定速度での落下、及び水平方向へのシフト、及び/又は、ユーザ操作による回転)と関連付けられて移動する。
【0031】
本明細書における用法の通り、「マークアップ言語」は、マークアップエレメントを介して要素間で情報を伝達するために用いられる言語を含む。一般に、マークアップエレメントは、コンテンツとコンテンツに関連付けられた属性との両方を含む情報の離散的なユニットである。マークアップ言語は、複数の異なる種類のエレメントを含むことができる。エレメントは、エレメントに含められるコンテンツの種類及び属性の性質を記述する。例えば、幾つかの実施形態においては、マークアップ言語におけるマークアップエレメントは、[0_HERE] | オブジェクトId | artIndex| x| y|z| name|templateIdの形式であってもよい。これは、仮想空間において新しいオブジェクトを特定するためのマークアップエレメントを表す。マークアップエレメントのためのパラメータは、オブジェクトIDを将来の参照用に割り当てること、クライアントに当該オブジェクトと関連するどの画像を描くかを伝えること、オブジェクトの相対的なx、y、z軸上の位置、オブジェクト名、及びオブジェクトに関連するデータ(指定されたテンプレートから入手される)を含む。他の例として、マークアップエレメントは、[O_GONE] | objldの形式であってもよい。このマークアップエレメントは、仮想空間の表示の視界から去っていくオブジェクトを表している。さらに別の例として、マークアップエレメントは、[O_MOVE] | オブジェクトld | x | y | zの形式であってもよい。このマークアップエレメントは、仮想空間中の別の場所にテレポートするオブジェクト表している。さらに別の例として、マークアップエレメントは、[O_SLIDE] I オブジェクトld | x | y | z | timeの形式であってもよい。このマークアップエレメントは、仮想空間内の一の場所から新しい場所へ徐々に所定時間で移動するオブジェクトを現す。これらの例は、本発明を限定することを意図するものではなく、マークアップエレメントの幾つかの異なる形式を説明するに過ぎない。
【0032】
ストレージモジュール12は、情報ストレージ18、サーバ通信モジュール20、及び/又は他の構成要素を含むことができる。一般に、ストレージモジュール12は、単数又は複数の仮想空間に関連する情報を保存することができる。所定の仮想空間に関連するストレージモジュール12によって保存される情報は、所定の仮想空間の地図に関連する地図情報、当該地図内に位置する単数又は複数のオブジェクト及び/又は仮想空間内で単数又は複数のオブジェクトによって経験される目に見えない力の可視化に関する可視化情報、ユーザが仮想空間と対話することができるようユーザに提供されるインタフェースに関連するインタフェース情報、仮想空間のパラメータに関連する空間パラメータ情報、及び/又は、これら以外の所定の仮想空間に関連する情報を含むことができる。
【0033】
単数又は複数のオブジェクトの可視化は、単数又は複数のオブジェクトの移動の特徴、単数又は複数のオブジェクトの大きさ、単数又は複数のオブジェクトの固有性及び/又は性質、単数又は複数のオブジェクトの対話の特徴、及び/又は、単数又は複数のオブジェクトの可視化の他の特徴を含むことができる。可視化情報によって記述される単数又は複数のオブジェクトの対話の特徴は、個々のオブジェクトが他のオブジェクトと対話し及び/又は他のオブジェクトから影響を受ける方法に関する情報、個々のオブジェクトが地図(例えば、地図の地物)と対話し及び/又は地図から影響を受ける方法に関する情報、個々のオブジェクトが仮想空間内の目に見えない力と対話し及び/又は目に見えない力から影響を受ける方法に関する情報、及び/又は、個々のオブジェクトと仮想空間内の他の力及び/又はオブジェクトとの対話に関するこれら以外の特徴を含む。可視化情報によって記述される単数又は複数のオブジェクトの対話の特徴は、スクリプト化可能な特徴を有し、したがって、ストレージモジュール12に保存される可視化は、仮想空間内の所定のオブジェクト(又は複数のオブジェクト)の所定のスクリプト化可能な特徴と関連付けられたスクリプト及びトリガの一方又は両方を含むことができる。仮想空間内に存在する目に見えない力は、単数又は複数の重力、風の流れ、水の流れ、オブジェクトの1つから放射される目に見えない力(例えば、オブジェクトの「パワー」として放射される)、及び/又はこれら以外の目に見えない力(例えば、温度及び/又は大気の品質等の仮想空間の環境に関連付けられた目に見えない影響)を含んでもよい。
【0034】
幾つかの実施形態においては、可視化情報は、仮想空間内に位置する単数又は複数のオブジェクトの音の面での特徴に関連する情報を含むことができる。音の面での特徴は、個々のオブジェクトの放出特徴(例えば、オブジェクトからの音の放出を制御すること)、個々のオブジェクトの音響的特徴、個々のオブジェクトに対する音の影響、及び/又はこれら以外の単数又は複数のオブジェクトの特徴を含む。かかる実施形態においては、地図情報は、仮想空間の地図の音の面での特徴に関連する情報を含むことができる。仮想空間の地図の音の面での特徴は、地図の音響的特徴、及び/又はそれ以外の地図音の面での特徴を含むことができる。
【0035】
様々な実施形態において、仮想空間内のコンテンツ(例えば、地図の一部分に形成された視覚的なコンテンツ又は仮想空間に存在するオブジェクト、オブジェクト自体等)は、例えばストレージモジュール12に保存された情報において特定される。例えば、ストレージモジュール12は、構造及び/又は当該構造に関連付けられた組織を記憶せずに、構造(又は当該構造の一部分)又は組織として実装される視覚的なコンテンツにアクセスするためのアクセス一を記憶する。幾つかの実施形態において、アクセス位置は、ネットワーク上の位置を示すURLを含むことができる。アクセス位置によって特定されるネットワーク上の位置は、ネットワーク資産22に関連付けられてもよい。ネットワーク資産22は、ストレージモジュール12、サーバ14、及びクライアント16から離れた位置に設けられてもよい。例えば、アクセス位置は、ネットワークURLアドレス(例えば、インターネットURLアドレス等)を含むことができる。ネットワークURLアドレスにおいて、ネットワーク資産22がアクセスされる。
【0036】
ストレージモジュール12に格納された情報において特定されるのは、仮想空間内の固体の構造のみではない。例えば、目に見えない力又は影響を表す視覚的効果が、例えば、上述したように記憶される。また、格納される情報は、視覚的なコンテンツに限定されない。例えば、仮想空間内で表される音声コンテンツは、音声コンテンツにアクセスするためのアクセス位置として、例えばストレージモジュール12に記憶される。他の種類の情報(例えば、インタフェース情報、空間パラメータ情報等)は、例えばストレージモジュール12内に記憶される。
【0037】
ストレージモジュール12に保存されるインタフェース情報は、ユーザに提供されるインタフェースに関する情報を含む。このインタフェースによって、ユーザは、仮想空間と対話することができる。より具体的には、幾つかの実施形態において、インタフェース情報は、クライアント16に備えられる入力装置のコマンドへのマッピングを含むことができる。このコマンドは、ユーザによってシステム10に入力される。例えば、インタフェース情報は、クライアント16においてユーザに提供されるキーボード(及び/又はキーパッド)のキーをユーザによってシステム10に入力されるコマンドにマッピングするキーマップを含むことができる。他の例として、インタフェース情報は、マウス(又はジョイスティックもしくはトラックボール等)の入力を、ユーザによってシステム10に入力されるコマンドにマッピングするマップを含んでもよい。幾つかの実施形態において、インタフェース情報は、クライアント16においてユーザに提供されるインタフェース表示の設定に関する情報を含むことができる。このインタフェースを通じて、ユーザは、情報をシステム10に入力することができる。例えば、インタフェース表示は、仮想空間を利用する他のユーザへの通信、仮想空間内の単数又は複数のオブジェクトによって実行される行動を命じる入力、表示についての異なる視点の要求、より精緻な(又はより精緻でない)表示(例えば、2次元表示、3次元表示等)についての要求、インタフェース表示において表示される単数又は複数の追加的な種類のデータに関する要求、及び/又は、これら以外の情報を受信することができる。
【0038】
インタフェース表示は、空間を単に見るだけでは明らかでない仮想空間内の状況に関する情報をユーザに提供するために(例えば、ストレージモジュール12に記憶されたインタフェース情報によって)構成される。例えば、かかる状況は、時間の経過、周囲の環境条件、及び/又はこれら以外の条件を含む。インタフェース表示は、ユーザに空間内の単数又は複数のオブジェクトに関する情報を提供するために、(例えば、ストレージモジュール12に記憶されたインタフェース情報によって)構成される。例えば、仮想空間の地図に関連付けられたオブジェクトに関する情報(例えば、座標、高度、大きさ、識別情報(ID)、年齢、ステータス等)がユーザに提供される。幾つかの実施形態において、生命のあるキャラクタを表すオブジェクトに関する情報(例えば、富、健康、疲れ、年齢、経験等)がユーザに提供される。例えば、仮想空間内でクライアント16と関連付けられるキャラクタを表すオブジェクトに関連する情報(例えば、アバタ、ユーザによって操作されるキャラクタ等)が表示される。
【0039】
空間パラメータ情報は、仮想空間の単数又は複数のパラメータに関連する情報を含むことができる。仮想空間のパラメータは、例えば、時間の過ぎる速さ、仮想空間内でのオブジェクトの次元(例えば、2次元対3次元)、仮想空間の可能な表示(例えば、一人称表示, 鳥瞰表示、2次元表示、3次元表示、固定された表示、動的表示、選択的表示等)、及び/又はこれら以外の仮想空間のパラメータを含むことができる。幾つかの実施形態において、空間パラメータ情報は、仮想空間内で提供されるゲームのゲームパラメータに関連する情報を含むことができる。例えば、ゲームパラメータは、プレイヤーの最大人数、プレイヤーの最少人数、ゲームの流れ(例えば、交代制、リアルタイム等)、得点、観客、及び/又はこれらの以外のゲームのゲームパラメータに関する情報を含むことができる。
【0040】
複数の仮想空間に関する情報は、情報ストレージ18に整理して保存される。例えば、情報は、複数の空間レコード24(空間レコード24a、空間レコード24b、及び空間レコード24cとして図示されている)内で整理される。空間レコード24の個別のレコードは、複数の仮想空間の個別の空間に対応してもよい。所定の空間レコード24は、対応する仮想空間に関連する情報を含むことができる。幾つかの実施形態においては、空間レコード24は、単一の階層化構造において共に保存されてもよい(例えば、データベース、別個のファイルのファイルシステム等)。幾つかの実施形態においては、空間レコード24は、空間レコード24の複数の異なる「セット」を含むことができる。空間レコードの各セットは、他の空間レコード24とは別個に及び離散して保存された単数又は複数の空間レコード24を含む。
【0041】
情報ストレージ18は、仮想空間と対話するためにユーザによって操作される単数又は複数のキャラクタに関連する情報を保存することができる。情報は、整理して単数又は複数のキャラクタレコード25内に保存される。キャラクタレコード25は、個々のキャラクタに対応する。幾つかの実施形態において、所定のキャラクタに対応するキャラクタレコード25は、当該キャラクタに関連付けられたユーザに関連する情報を含むユーザレコード(不図示)内に含まれてもよい。かかる実施形態において、単一のユーザレコードは、単数又は複数のキャラクタレコード25を含んでもよい。例えば、システム10によって提供される単数又は複数の仮想空間と対話するためにユーザによって選択的に採用される複数のキャラクタを単一のユーザが持っている場合には、単一のユーザレコードは、ユーザと関連付けられた個々のキャラクタのそれぞれと対応するキャラクタレコードを含むことができる。他の実施形態においては、キャラクタレコード25は、ユーザレコードとは別個に保持されてもよく、また、キャラクタとユーザとの関連は、キャラクタレコード25とユーザレコードとの間の参照によって記録される。例えば、単一のユーザが、システム10によって提供される単数又は複数の仮想空間と対話するためにユーザによって用いられるキャラクタを持っている場合には、単一のユーザレコードは、ユーザのキャラクタに対応するキャラクタレコード25のそれぞれへの参照を含むことができる。
【0042】
所定のキャラクタレコード25に含まれる情報の一部又は全部は、異なる仮想空間及び/又は異なる種類の仮想空間の間で一貫して用いられる。したがって、キャラクタレコード25は、異なる種類の仮想空間を含む複数の仮想空間内で個々のキャラクタが可視化されるようにする情報を保存することができる。これにより、ユーザは、自身のキャラクタを、ある程度の継続性を保って、仮想空間の間で移動させることができる。所定のキャラクタレコード25に含まれる情報は、対応するキャラクタに特有の可視化情報、キャラクタパラメータ情報、キャラクタ所持品リスト情報、キャラクタインタフェース情報、及び/又は、対応するキャラクタに関連するこれら以外の情報の一又は複数を含むことができる。
【0043】
幾つかの実施形態において、キャラクタの可視化は、キャラクタの移動の特徴、キャラクタの大きさ、キャラクタの強さ、キャラクタの重さ、キャラクタの視覚表示、キャラクタ固有性及び/又は性質、キャラクタの対話の特徴、キャラクタの動きの特徴、キャラクタの音の面での特徴、キャラクタの種類又はクラス(例えば、ヒト、動物、エイリアン、戦士、僧侶、商人等))、及び/又はこれら以外のキャラクタの可視化の特徴を含むことができる。対応するキャラクタレコード25内で可視化によって記述されるキャラクタの対話の特徴は、キャラクタが、仮想空間において他のオブジェクト及び/又はキャラクタ、仮想空間の地図(例えば、地図の地物)、及び/又は仮想空間における目に見えない力と対話する方法、及び/又は、これらから影響を受ける方法に関する情報を含む。これら以外にも、キャラクタの対話の特徴は、仮想空間における力、オブジェクト、及び/又はキャラクタ以外に、キャラクタが対話する方法の特徴を含む。キャラクタの対話の特徴は、スクリプト化可能な特徴を含んでもよい。したがって、対応するキャラクタレコード25内で所定のキャラクタについて保存される可視化情報は、仮想空間内のキャラクタの所定のスクリプト化可能な特徴に関連付けられたスクリプト及び/又はトリガの一方又は両方を含むことができる。
【0044】
幾つかの実施形態において、所定のキャラクタに関連付けられた可視化情報の一部又は全部は、所定のキャラクタと一群の他のキャラクタとの間で共有される。所定のキャラクタは、当該一群の他のキャラクタの一部である。かかる実施形態において、キャラクタレコード25は、共通の可視化情報を含む情報ストレージ18におけるレコードへの参照によって、共通の可視化情報を含むことができる。例えば、「妖精」として知られている一群のキャラクタが所定の一組の対話の特徴を有して存在する場合には、これらの対話の特徴は、妖精キャラクタに共通の対話の特徴の所定の組を含む情報ストレージ18におけるレコードを参照することにより、妖精キャラクタに対応するキャラクタレコード25において特定されてもよい。
【0045】
仮想空間内のコンテンツについて一般的なように、キャラクタに関連付けられた所定のコンテンツ(例えば、構造、オブジェクト、キャラクタ全体の外観、キャラクタの動きを記述するスクリプト等)は、対応するキャラクタレコード25において参照により特定される。かかるコンテンツは、コンテンツにアクセスするためのアクセス位置(例えば、URLや情報ストレージ18の他のレコード等)によって参照される。
【0046】
所定のキャラクタレコード25内の可視化情報の一部又は全部は、複数の異なる仮想世界、及び/又は異なる種類の仮想世界の間で、一貫して用いることが可能である。以下でさらに説明されるように、キャラクタレコード25内の可視化情報の一部は、システム10によって提供される全ての仮想空間の間で一貫しては使用できないことがある。
【0047】
幾つかの実施形態において、キャラクタパラメータ情報は、単数又は複数の仮想空間内のキャラクタのパラメータに関連する情報を含むことができる。限定的でない一例において、キャラクタパラメータ情報は、キャラクタの獲得スキル、キャラクタのスキルレベル、キャラクタのステータス、キャラクタと単数又は複数の他のキャラクタとの社会的つながり又は友情、キャラクタによって獲得された得点、キャラクタに認められた許可(例えば、仮想空間における制限領域にアクセスすること、制限された仮想空間にアクセスすること等)、及び/又はこれら以外のキャラクタのパラメータの一又は複数に関連する情報を含むことができる。
【0048】
キャラクタパラメータ情報によって表される単数又は複数のパラメータは、複数の仮想空間及び/又は複数種類の仮想空間の間で一貫して用いられる。これにより、一の仮想空間で得られたパラメータを、たとえ他の仮想空間が異なる種類の仮想空間であったとしてもその他の仮想空間に移転することができる。キャラクタパラメータ情報によって表される単数又は複数のパラメータは、全ての仮想空間及び/又は全ての種類の仮想空間の間で一貫しては使用できないことがある。しかし、かかる実施形態において、これらのパラメータに関する情報は、空間ごとに、及び/又は、空間のセット(例えば、仮想空間の種類や共通のスキーム又はテーマに従ってグループ化されるもの等)ごとに保存される。これにより、当該キャラクタは、所定のパラメータを一貫して用いることができる第1の仮想空間及び/又は仮想空間の第1の組を退出し、パラメータの一貫した表現を維持することなく第2の仮想空間(又は複数の仮想空間)に入ることができ、第1の仮想空間(又は仮想空間の第1の組)に戻ると、第1の仮想空間(又は仮想空間の第1の組)について保存されたパラメータの表現が当該キャラクタに返却される。これらの実施形態において、キャラクタレコード25は、第1の仮想空間(又は仮想空間の第1の組)と第2の仮想空間(又は複数の仮想空間)とで、同じパラメータ(又は類似のパラメータ)であるが表現が異なるものを含んでもよい。
【0049】
上述のように、キャラクタのパラメータは、一の仮想空間において、例えば、仮想空間における達成によって、変化することがある。一例として、第1の仮想空間において、キャラクタは、他の仮想空間及び/又は他の種類の仮想空間においても利用できるスキルを獲得及び/又は向上させることができる。このパラメータ(すなわち、スキル)を表すキャラクタパラメータは、キャラクタがスキルを獲得し及び/又は向上させた仮想空間から他の当該スキルがパラメータとして用いられる仮想空間に移動するときに、複数の仮想空間の間で一貫して用いることができる。キャラクタが当該スキルがパラメータではない他の仮想空間を通り過ぎた場合であっても、当該スキルは、獲得され及び/又は増加したレベルで表される。これにより、システム10によって提供される仮想空間の継続性を提供することができる。この継続性は、モノリシックな仮想空間を提供する従来のシステムでは存在しなかった。
【0050】
幾つかの実施形態において、キャラクタ所持品リスト情報は、キャラクタが所持している仮想通貨の量に関する情報、キャラクタによって所持され及び/又は支配されているオブジェクトに関する情報、及び/又はキャラクタに関連付けられた所持品リストに関するこれら以外の情報を含むことができる。キャラクタ所持品リスト情報の少なくとも一部分は、異なる仮想空間及び/又は異なる種類の仮想空間の間で一貫して用いられる。これにより、キャラクタは、自らの「所持品」を様々な仮想空間の間で持ち運ぶことができる。幾つかの場合には、キャラクタの所持品リストに含まれる所定のオブジェクト、当該キャラクタに関連付けられたキャラクタレコード25は、オブジェクトの相対的に完全な記述(例えば、オブジェクトに関連付けられた可視化情報等)を含むことができる。幾つかの場合には、キャラクタの所持品リスト内の所定のオブジェクトは、キャラクタレコード25とは別個のオブジェクトレコードに関連付けられ、及びオブジェクトが仮想空間内で可視化される情報を含む。これらの場合には、キャラクタレコード25及び/又はオブジェクトレコードは、キャラクタ所持品リストにおけるのと同様に、オブジェクトがキャラクタに関連付けられるように互いに参照する。
【0051】
上記で参照により本明細書に組み込まれた米国特許出願第12/249,154号において詳細に説明されるように、オブジェクトは、キャラクタレコード25及び/又はオブジェクトレコードに保存された情報のみに基づいて仮想空間内で可視化される。これにより、システム10によって提供されるプラットフォームに対して柔軟性が提供される。この柔軟性は、所定のオブジェクトが、様々な仮想空間及び/又は様々な種類の仮想空間を越えて対応するオブジェクトレコード及び/又はキャラクタレコード25内に保存されている可視化情報に主に基づいて、仮想空間内で可視化できるように提供される。つまり、オブジェクトレコード及び/又はキャラクタレコード25に保存された情報は、システム10によって提供された仮想空間において、空間内で事前設定を行うことなく(及びオブジェクトについて空間が事前設定されることなく)、オブジェクトが可視化されるようにする。したがって、キャラクタレコード25(オブジェクトレコードとともにの場合もある)に含まれるキャラクタ所持品リスト情報によって、キャラクタレコード25に対応するキャラクタは、システム10によって提供される仮想空間の相当数の組にオブジェクトを持ち運ぶことができる。これにより、異なる仮想空間及び/又は異なる種類の仮想空間の間での、キャラクタの所持品の持ち運びのし易さが、従来のシステムと比較して向上する。従来のシステムにおいては、オブジェクトがキャラクタのコマンドに従って所持、可視化、及び/又は使用される前に、当該オブジェクトが事前に仮想空間に導入されることを要求する
【0052】
幾つかの実施形態において、キャラクタインタフェース情報は、ユーザに提供されるインタフェースに関連する情報を含むことができる。ユーザは、インタフェースによって仮想空間内でキャラクタを操作することができる。例えば、所定のキャラクタレコード25に含まれるキャラクタインタフェース情報は、所定のキャラクタレコードに対応するキャラクタを事前に定められた方法で操作するために、クライアント16に備えられる入力装置を設定する情報を含むことができる。入力装置を設定する情報は、クライアント16に備えられる入力装置のコマンドへのマッピングを含むことができる。コマンドは、キャラクタを事前に定められた方法で制御するためにシステム10に入力される。入力装置は、例えば、キーボードマウス、ジョイスティック、トラックボール、及び/又はこれら以外の入力装置を含むことができる。
【0053】
幾つかの実施形態において、キャラクタインタフェース情報は、キャラクタに関連する情報の表示画面を設定する情報を含むことができる。例えば、キャラクタインタフェース情報は、クライアント16においてユーザに提供される表示画面を設定する情報を含むことができる。これは、表示される情報の種類、表示画面上の情報の位置、表示画面上の情報の大きさ、及び/又はキャラクタに関連する情報の表示画面を設定するこれら以外の方法の一又は複数を設定することを含む。
【0054】
幾つかの実施形態において、キャラクタインタフェース情報は、キャラクタに関連するグラフィカルユーザインタフェースを設定する情報を含むことができる。例えば、グラフィカルユーザインタフェースは、キャラクタに関連する情報を画像表示し、及び/又はキャラクタの操作を可能にする。グラフィカルユーザインタフェースを設定することには、キャラクタに関連する情報の表示画像の大きさ及び/又は位置を決定すること、グラフィカルユーザインタフェースを通じて入力可能なコマンドに関連する情報を決定すること、グラフィカルユーザインタフェースを介して入力されるコマンドを選択する方法を決定すること、及び/又はグラフィカルユーザインタフェースのこれら以外のパラメータを決定すること、の一又は複数を含むことができる。
【0055】
情報ストレージ18は、図1において単一の存在として示されているが、これは説明の便宜に過ぎない。幾つかの実施形態においては、情報ストレージ18は、複数の仮想空間に関連する情報の管理及びストレージを容易にする複数の情報構造を含むことができる。情報ストレージ18は、仮想空間、システム10のユーザ、キャラクタ、及び/又は情報ストレージ18が保存された情報を管理、整理、及び保持できるようにする情報処理及びストレージ資産に関する情報を保存するための物理的なストレージ要素を含むことができる。情報ストレージ18は、リレーショナルデータベース、オブジェクト指向データベース、階層化データベース、ポストリレーショナルデータベース、フラットなテキストファイル(ローカルで又はネットワークを介して提供される)、XMLファイル(ローカルで又はネットワークを介して提供される)、及び/又はこれら以外の情報構造を含むことができる。
【0056】
幾つかの実施形態においては、情報ストレージ18は、互いに離間及び離散した複数の情報構造を含むことができる。かかる実施形態においては、システム10は、空間レコードの位置、ユーザレコード、及び/又は情報ストレージ18に含まれるキャラクタレコードに関連する情報(例えば、個々の空間レコードネットワークアドレス及び/又はファイルシステムアドレス)を含む中央情報カタログ(例えば、ストレージモジュール12によって管理される)を含むことができる。幾つかの実施形態においては、中央情報カタログは、システム10のアクセスをユーザに許可し、仮想空間の実体においてキャラクタを可視化し、及び/又はシステム10内でこれら以外の機能を実行するために、ユーザが選択した仮想空間の実体を初期化することができる(例えば、サーバ14に類似の選択された仮想空間の実体実行するサーバを設置することができる)情報のクリアリングハウスを形成することができる。したがって、中央情報カタログに保存された情報へのアクセスは、権限(例えば、金銭の支払いによって得られるもの、管理権限、以前のゲームプレイによって得られるもの、コミュニティにおけるメンバーシップを通じて得られるもの等)に基づいてユーザ及び/又はサーバに提供される。
【0057】
サーバ通信モジュール20は、情報ストレージ18とサーバ14との間の通信を容易にすることができる。幾つかの実施形態においては、サーバ通信モジュール20は、情報ストレージ18とサーバ14との間の通信をフォーマットすることによって、この通信を可能にする。このことは、情報ストレージ18からサーバ14への通信に関しては、情報ストレージ18に保存された情報を運ぶマークアップエレメント(例えば、「タグ」)を生成すること、及び生成されたマークアップエレメントをサーバ14へ送信することを含む。サーバ14から情報ストレージ18への通信に関しては、サーバ通信モジュール20は、サーバ14からストレージモジュール12へ送信されたマークアップエレメントを受信し、情報ストレージ18に保存された情報を再フォーマットすることができる。
【0058】
サーバ14は、ストレージモジュール12とは別体に設けられてもよい。サーバ14とストレージモジュール12との間の通信は、単数又は複数の通信媒体を介して実行可能である。例えば、サーバ14及びストレージモジュール12は、無線媒体、有線媒体、ネットワーク(例えば、無線又は有線)、及び/又はこれら以外の通信媒体を介して通信を行うことができる。幾つかの実施形態においては、サーバ14は、通信モジュール26、実体化モジュール28、視覚化モジュール30、キャラクタモジュール31、及び/又はこれら以外のモジュールを含むことができる。モジュール26、28、30、及び31は、ソフトウエア、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、ハードウエア、及び/又はファームウエアの組み合わせによって実行され、及び/又はこれら以外の方法で実行される。図1にはモジュール26、28、30、及び/又は31が単一のユニット(サーバ14)内に配置されるように示されているが、幾つかの実施形態において、サーバ14は複数のユニットを含むことができ、モジュール26、28、30、及び/又は31を他のモジュールから遠隔に配置することも可能である。
【0059】
通信モジュール26は、ストレージモジュール12、及び/又はクライアント16と通信するように構成することができる。ストレージモジュール12及び/又はクライアント16との通信は、マークアップ言語のマークアップエレメントを送信及び/又は受信することを含むことができる。通信モジュール26によって受信されたマークアップエレメントは、サーバ14の他のモジュールによって実行され、又は、サーバ14を介してストレージモジュール12とクライアント16との間で転送される(サーバ14は中継装置として機能する)。通信モジュール26からストレージモジュール12又はクライアント16に送信されたマークアップエレメントは、ストレージモジュールからクライアント16(又はその逆)へ送信されたマークアップエレメントを含むことができ、又は、当該マークアップエレメントは、サーバ14の他のモジュールによって生成されたマークアップエレメントを含むことができる。
【0060】
実体化モジュール28は、単数又は複数の仮想空間の単数又は複数の実体、例えばサーバ14に存在する仮想空間の実体32、を実行することができるように構成される。実体化モジュール28は、ストレージモジュール12からのマークアップエレメントのフォームに含まれて受信された情報に従って、仮想空間の実体32を実行することができる。実体化モジュール28は、マークアップエレメントフォームに含まれて伝達された情報に基づいて仮想空間の実体を実行するように構成されたアプリケーションを含むことができる。このアプリケーションは、仮想空間の実体の実行を初期化することができる。この初期化は、仮想空間の設定の様々な特徴(例えば、可視化情報、空間パラメータ情報等)を記述する情報のローカルなソース(サーバ14にローカルな情報)にアクセスすることなく、又は、仮想空間の実行を初期化するときに仮想空間の設定のそのような特徴について仮定を行うことなく行われる。その代わり、かかる情報は、ストレージモジュール12からサーバ14に送信されたマークアップエレメントから、実体化モジュール28によって取得される。これにより、サーバ上で動作するアプリケーションが仮想空間の実体を実行し、可視化情報及び/又は空間パラメータ情報等の仮想空間(例えば、「ワールド
オブ ウォークラフト」内のもの)の特徴を決定し、又はかかる特徴について仮定を行うシステムに、単数又は複数の改善が提供される。例えば、実体化モジュール28に含まれるアプリケーションは、より幅広い「種類」の仮想空間(例えば、仮想世界、ゲーム、3D空間、2D空間、異なる表示の空間、一人称の空間、鳥瞰視空間、リアルタイム空間、交代制の空間等)の実体を実行することができる。
【0061】
実体32は、実体化モジュール30によってサーバ14上で実行される仮想空間のシミュレーションとしてキャラクタ化される。このシミュレーションは、当該仮想空間に対応する地図、可視化、及び空間パラメータ情報に従って、オブジェクトの位置、構造、及び可視化、目に見えない力、並びに、仮想空間内の地図をリアルタイムに決定することを含んでもよい。上述したように、実体32が組み込まれる仮想空間を構成するコンテンツの様々な点が、ストレージモジュール12から受信されるマークアップエレメントにおいて参照により特定される。かかる実施形態において、実体化モジュール28は、実体32におけるコンテンツの性質を説明するために、特定されたアクセス位置(例えば、上述のようにネットワーク資産22)においてコンテンツにアクセスするように構成される。
【0062】
実体32はサーバ14上の実体化モジュール28によって保持され、オブジェクトの位置、構造、及び可視化、目に見えない力、並びに仮想空間内の地図は変化するので、実体化モジュール28は、実体メモリモジュール34を備え、実体32の現在の状態に関する情報を保存することができる。実体メモリモジュール34は、サーバ14にローカルに備えられ(例えば、サーバ14と一体に設けられ、サーバ14とローカルに接続される等)、又は、実体メモリモジュール34はサーバ14から遠隔に配置され、実体メモリモジュール34とサーバ14との間に通信リンクを形成してもよい。
【0063】
視覚化モジュール30は、仮想空間の表示画像を決定するための実体32を備えるように構成されてもよい。仮想空間の表示画像は、固定された位置から見たもの、又は、動的なもの(例えば、オブジェクトを追跡することができる)であってもよい。幾つかの実施形態において、クライアント16に対応付けられたキャラクタ(例えば、アバタ)が、実体32に含められる。かかる実施形態において、実体32内でのキャラクタの位置は、視覚化モジュール30によって決定される表示画像に影響する(例えば、キャラクタの位置を追跡した表示、キャラクタの視界から見た表示等)。視覚化モジュール30によって決定された表示画像は、様々な異なる視点(例えば、鳥瞰視、正面視、一人称の視点等)について決定される。この表示は、2次元視でも3次元視でもよい。これらの及び/又はこれら以外の表示画像の特徴は、仮想空間に関して空間レコード24に保存された情報に基づき、当該仮想空間について決定され、マークアップエレメント(例えば、空間パラメータ情報として)を介してストレージモジュール12から提供される。表示画像を決定することは、表示画像のレンダリング時に存在するオブジェクトのID、陰影、大きさ(例えば、視点に依存する)、動き、及び/又は位置、効果、及び/又は地図の位置を決定することを含む。
【0064】
視覚化モジュール30は、表示画像の決定に基づいて表示画像を記述する複数のマークアップエレメントを生成することができる。複数のマークアップエレメントは、表示画像のレンダリング時に存在するID、陰影、大きさ(例えば、視点に依存する)、動き、及び/又は位置、効果、及び/又は地図の位置を決定することを含む。マークアップエレメントは、マークアップエレメントにおいて提供されたコンテンツの属性に従ってマークアップエレメントにおいて特定されたコンテンツを単純にアッセンブリすることにより、ユーザの視聴のために表示画像がフォーマットされるように、表示画像を「完全に」記述することができる。かかる実施形態においては、仮想空間の表示画像の表示を実現するためには、アッセンブリのみで十分であり、(例えば、運動経路、意思決定、スケジューリング、トリガ等を決定するために)コンテンツをさらに処理することは要しない。
【0065】
幾つかの実施形態においては、表示画像を記述する視覚化モジュール30によって生成されたマークアップエレメントは、表示画像に参照によってのみ含められるコンテンツ(例えば、視覚的なコンテンツ、音声コンテンツ等)を特定する。例えば、マークアップエレメントがストレージモジュール12からサーバ14へ送信される場合のように、視覚化モジュール30によって生成されたマークアップエレメントは、アクセス位置を参照することでコンテンツを特定することができる。アクセス位置は、ネットワーク上の位置を示すURLを含むことができる。アクセス位置によって特定されるネットワーク上の位置は、ネットワーク資産(例えば、ネットワーク資産22)に関連付けられてもよい。例えば、アクセス位置は、ネットワーク資産22へアクセスするためのネットワークURLアドレス(例えば、インターネットURLアドレス等)を含むことができる。
【0066】
様々な実施形態において、表示画像を生成するときに、視覚化モジュール30は、視覚化モジュール30によって決定された表示画像に含められるが、サーバ14から遠隔に保存されるコンテンツ(例えば、視覚化モジュール30によって生成されたマークアップエレメントにおいて参照されたコンテンツ)の様々な特徴を管理することができる。このような管理は、クライアント16が(例えば、ディスプレイを介して)コンテンツをユーザに伝達できるように、サーバ14から遠隔に保存されたコンテンツを再フォーマットすることを含んでもよい。例えば、幾つかの実施形態において、クライアント16は、相対的に制限されたプラットフォーム(例えば、処理能力、記憶容量、及び/又は表示能力が限られた携帯電子機器)において実行される。サーバ14は、(例えば、クライアント16からサーバ14への通信を介して)プラットフォームの能力の制限について通知を受け、それに応答して、視覚化モジュール30が、ネットワーク資産22に遠隔に記憶されたコンテンツにアクセスし、クライアント16で実行されるプラットフォームによってユーザに提供することができる形式にコンテンツを再フォーマットすることができる(例えば、視覚的なコンテンツを単純化し、視覚的なコンテンツの一部を削除し、3次元から2次元に再フォーマットする等)。かかる実施形態において、再フォーマットされたコンテンツは、以前のコンテンツを上書きすることによりネットワーク資産22に保存されてもよく、以前のバージョンのコンテンツとは別にネットワーク資産22に保存されてもよく、ネットワーク資産22とは別のネットワーク資産36に保存されてもよく、及び/又はこれら以外の方法で保存されてもよい。再フォーマットされたコンテンツが以前のバージョンのコンテンツとは別個に保存される実施形態においては(例えば、ネットワーク資産22において別個に保存される場合、ネットワーク資産24に保存される場合、サーバ14によってローカルにキャッシュされる場合等)、視覚化モジュール30によってクライアント16のために生成されたマークアップエレメントは、再フォーマットされたコンテンツのアクセス位置を反映する。
【0067】
上述のように、幾つかの実施形態においては、視覚化モジュール30は、クライアント16の能力がある方法で限定されていることを示すクライアント16からの通信に基づいて、実体32の表示画像の単数又は複数の特徴を調整することができる(例えば、画面サイズの制限、画面解像度の制限、音響面での性能の制限、情報通信速度の面での制限、処理能力の面での制限等)。かかる実施形態においては、視覚化モジュール30は、クライアント16からサーバ14へ送信された能力(及び/又は能力の欠如)に基づいて、表示画像の複雑さを減少させる(又は増加させる)マークアップエレメントを送信用に生成することができる。例えば、視覚化モジュール30はマークアップエレメントから音声コンテンツを取り除くことができ、視覚化モジュール30はマークアップエレメントを生成して実体32の2次元の(元々は3次元であった)表示画像を提供することができ、視覚化モジュール30は表示画像における単数又は複数のオブジェクトの動きを指示する情報を減少、最小化、又は除去することができ、視覚化モジュール30は表示画像の視点を変更することができ(例えば、斜視の表示画像から鳥瞰視の表示画像へ変更)、及び/又はこれら以外の方法でマークアップエレメントを生成してクライアント16に対応することができる。幾つかの実施形態において、クライアント16のためのこの種の適応は、クライアント16によるクライアントの能力の通信に基づかず、クライアント16においてユーザによって入力されたコマンドに応答してサーバ14によって行うこともできる。例えば、ユーザは、表示画像を表示することによるクライアント16の負荷を削減するため、クライアント16が表示画像を表示する際のパフォーマンス品質を向上させるため、クライアント16の処理能力及び/又は通信能力を他の機能用に開放するため、及び/又は他の理由によってコマンドを入力する。
【0068】
上述したところから、視覚化モジュール30がクライアント16用に表示画像を記述するマークアップエレメントを「カスタマイズ」すると、同じ表示画像の複数の異なるバージョンが、異なる性能、設定、及び/又はユーザによって入力された要求を持つ異なるクライアントに送信されるマークアップエレメントに記述されることが分かる。視覚化モジュール30によるこのカスタマイズによって、システム10が、より幅広い種類のクライアントにおいて実装できるようになり、及び/又は、それ以外の改善が提供される。
【0069】
キャラクタモジュール31は、ユーザによって(例えば、クライアント16を介して)実体32に導入されたキャラクタに関する情報を受信することができる。この情報は、実体32及び/又はその表示画像を生成する際に、実体化モジュール28及び/又は視覚化モジュール30によって実行される。この受信された情報には、クライアント16及び/又は情報ストレージ18から受信された情報を含んでもよい。例えば、実体32を「入力する」ために、クライアント16は、実体32へのアクセス要求をサーバ14に送信することができる。この要求は、キャラクタモジュール31が実体32において当該ユーザの表示として可視化すべきキャラクタを特定するための識別情報を含むことができる。この識別情報は、キャラクタに関連付けられたユーザ、当該ユーザに対応するユーザレコード、キャラクタ、及び/又は当該キャラクタに対応するキャラクタレコードの一又は複数を特定する情報であってもよい。キャラクタモジュール31によってキャラクタを決定することは、キャラクタに関連する情報がアクセスされるキャラクタレコード25を特定することを含んでもよい。キャラクタモジュール31は、実体32内で実体化モジュール28がキャラクタを可視化するために適切なキャラクタレコード25から情報を取得すること、及び/又は、クライアントへの送信用に視覚化モジュール30が実体32の表示画像を適切に決定すること、を可能にする。
【0070】
上述のように、キャラクタモジュール31によってアクセスされるキャラクタレコード25内の情報は、キャラクタに特有の可視化情報、キャラクタパラメータ情報、キャラクタ所持品リスト情報、キャラクタインタフェース情報、及び/又はこれら以外のキャラクタに関連する情報の一又は複数を含むことができる。キャラクタレコード25内の情報の少なくとも一部は、実体32と他の仮想空間の実体との間で一貫して使用される。しかし、キャラクタレコード25内の一部の情報については、そうでないこともある。キャラクタレコード内の情報の一部は、実体32の仮想空間(及び/又は、実体32の仮想空間がその一部を構成する一群の仮想空間の一部)に特有のものであってもよい。例えば、キャラクタの視覚表示の特徴が仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有のものであってもよく、キャラクタの所持品リストにおけるオブジェクト及び/又は通貨が仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有のものであってもよく、得点、スキル、スキルレベル、許可情報、社会的つながり、及び/又はこれら以外のキャラクタのパラメータが仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有のものであってもよく、及び/又はキャラクタレコード25に含まれるこれら以外の情報が仮想空間及び/又は一群の仮想空間に特有のものであってもよい。
【0071】
幾つかの実施形態において、キャラクタモジュール31は、実体32内で可視化されているキャラクタに関連する情報を含むキャラクタレコード25を特定する要求をストレージモジュール12に送信することにより、キャラクタレコード25から情報を取得することができる。この要求は、実体32の仮想空間の識別情報を含むことができる。この要求に応じて、ストレージモジュール12は、キャラクタレコード25及び/又はその一部(例えば、当該要求によって特定された仮想空間に関連する情報を含む)をキャラクタモジュール31に返信することができる。
【0072】
本発明の様々な実施形態において、キャラクタが第1の時間において仮想空間に導入される場合(例えば、仮想空間の実体において可視化される場合)には、キャラクタレコード25が当該キャラクタを可視化するために必要な情報の全てを含んでいない可能性がある。例えば、仮想空間は、キャラクタレコード25内の情報の一部が仮想空間に特有のものであるように構成されてもよい。このキャラクタが当該仮想空間に導入されていない場合には、この情報をキャラクタレコード25に入力することができない。このような場合、キャラクタモジュール31は、ユーザが当該仮想空間のために当該キャラクタを構成することができるようにする。
【0073】
限定的でない一例において、仮想空間は、存在するキャラクタの視覚表示の特徴を特徴付けることができる(例えば、特別な服装を持つことができ、キャラクタが単数又は複数の特定の種類の生物(例えば、竜、妖精、魔法使い、戦士等)のうちの1つとして表示されることを要求することができる)。キャラクタモジュール31は仮想空間の実体へ入力されることにより、キャラクタの視覚表示の初期値を、これらの特徴に割り当てることができる。これらの初期値は、当該キャラクタに対応するキャラクタレコード25に書き込まれる。キャラクタモジュール31は、インタフェースをユーザに(例えば、クライアント16を介して)提示する。このインタフェースによって、ユーザは、ユーザのキャラクタの視覚表示の特徴を、カスタマイズされた方法で(初期値ではなく)、変更及び/又は設定することができる。視覚表示のカスタマイズされた特徴は、キャラクタレコード25に書き込まれる。設定された情報(初期値又はカスタマイズされた情報)をキャラクタレコード25に書き込むことにより、キャラクタが仮想世界の実体から退出し、将来においてその仮想世界に戻ってくるときにその情報を読み出すことができ、仮想空間への再入場時にキャラクタを再設定しなくて済むようになる。
【0074】
設定及びキャラクタレコード25への書き込み、仮想空間に特有のキャラクタの視覚表示の特徴(又はこの一群の仮想空間がその一部となっている一群の仮想空間の一部)の例は、例示のために説明されている。キャラクタに関連するこれら以外の情報(例えば、他の可視化情報、キャラクタ所持品リスト情報、キャラクタパラメータ情報、キャラクタインタフェース情報等)は、当該キャラクタが、上記の当該キャラクタの視覚表示の特徴の設定及びストレージと類似し又は実質的に同一の方法で、当該第1の時間において当該仮想空間へ入場するときに、(初期値及び/又はカスタマイズされた情報に基づいて)キャラクタモジュール31によって決定されてもよい。
【0075】
幾つかの実施形態において、実体32内にキャラクタが存在する間に、キャラクタに関連する情報は変化及び/又は進化することができる。例えば、キャラクタの外観は、当該キャラクタの成熟を表すために、時間の経過によって変化することができる。当該キャラクタは単数又は複数のスキルを獲得及び/又は向上させることができ、当該キャラクタは通貨及び/又はオブジェクトを取得することができ、当該キャラクタに関連付けられた得点は変化することができ、キャラクタに関連付けられた可視化情報は変化することができ(例えば、当該キャラクタは成長し、怪我をし、強くなることができる等)、当該キャラクタは許可を得ることができ、当該キャラクタは新しい社会的つながりを作り又は既存の社会的つながりを向上させることができ、及び/又はキャラクタに関連するこれら以外の情報が変化することができる。これらの変化は、実体32内で自然発生的に起こってもよく(例えば、実体32は時間の経過とともにキャラクタを成熟させる)、実体32内でのゲームプレイによって起こってもよく、ユーザの(クライアント16を介した)カスタマイズ及び/又は設定によって起こってもよく、及び/又は、他の原因で起こってもよい。キャラクタモジュール31は、キャラクタレコード25におけるこれらの変化の保存を管理することができる。キャラクタが実体32を退出し他の仮想空間に入場する場合には、実体32及び当該他の仮想空間との間で一貫して用いることができるキャラクタに関連する情報変化が他の仮想空間においても反映されるように、これらの変化は、キャラクタレコード25内に保存される。実体32内で変更されたキャラクタに関連する情報が実体32及び当該他の仮想空間において一貫して用いることができない場合には、これらの変化は、当該キャラクタが実体32及び/又は変化した情報を一貫して用いることができる他の仮想空間の実体に再入場するときまで、キャラクタレコード25に保存される。
【0076】
幾つかの実施形態において、クライアント16は、表示画像ディスプレイ38、ユーザインタフェースディスプレイ40、インプットインタフェース42、及び/又はユーザが仮想空間と対話することを可能にするこれら以外のインタフェースを含むユーザへのインタフェースを提供する。クライアント16は、サーバ通信モジュール44、表示画像ディスプレイモジュール46、インタフェースモジュール48、及び/又はこれら以外のモジュールを含むことができる。クライアント16は、モジュール44及び46を実行するプロセッサと、ディスプレイ38及び40をユーザに伝達するディスプレイ装置と、ユーザが情報をシステム10に入力できるようにする入力インタフェース42(例えば、キーボード、キーパッド、スイッチ、ノブ、レバー、タッチパッド、タッチスクリーン、ボタン、ジョイスティック、マウス、トラックボール等)とを含むコンピュータプラットフォーム上で実行される。このプラットフォームには、デスクトップコンピュータシステム、ゲームシステム、又はそれ以外の携帯型システム(例えば、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタンス、ハンドヘルドコンピュータ、ラップトップコンピュータ等)が含まれる。幾つかの実施形態においては、クライアント16は、分散化された態様で構成される(例えば、ウェブサーバとして)。幾つかの実施形態においては、クライアント16は、サーバ内に設けられる。これらの実施形態において、サーバ14上で実体化された所定の仮想空間は、他の仮想空間で存在する単数又は複数のオブジェクトを含むことができる(この他の仮想空間において第1の所定の仮想空間の表示画像を決定する際には、サーバ14はクライアントになる)。
【0077】
サーバ通信モジュール44は、サーバ14上での実体32の実行に関連する情報をサーバ14から受信することができるように設定される。例えば、サーバ通信モジュール44は、ストレージモジュール12、視覚化モジュール30、及び/又はシステム10の他の要素又はモジュールによって生成されたマークアップエレメントを(例えば、サーバ14を介して)受信することができる。マークアップエレメントに含まれる情報は、例えば、仮想空間の実体32の表示画像を記述する表示情報、クライアント16からユーザへ提供されるインタフェースの様々な特徴を記述するインタフェース情報、及び/又は、これら以外の情報を含むことができる。サーバ通信モジュール44は、例えばWAP、TCP、UDP等の単数又は複数のプロトコルによって、サーバ14と通信することができる。サーバ通信モジュール44によって実装されるプロトコルは、サーバ通信モジュール44とサーバ14との間でネゴシエートされる。
【0078】
表示画像ディスプレイモジュール48は、サーバ14から受信されたマークアップエレメントによって記述された表示画像を、表示画像ディスプレイ38において表示するためにフォーマットするように構成される。マークアップエレメントによって記述された表示画像をフォーマットすることは、マークアップエレメントに含まれる表示情報をアッセンブリすることを含んでもよい。これは、当該マークアップエレメントに示されている属性に従って、追加的な処理(例えば、運動経路、意思決定、スケジューリング、トリガ等)を行わずに、マークアップエレメントに含まれているコンテンツを提供することが含まれる。上述したように、幾つかの実施形態において、マークアップエレメントに示されるコンテンツは、参照によってのみ示される。かかる実施形態において、表示画像ディスプレイモジュール46は、マークアップエレメントに含まれて提供されるアクセス位置(例えば、ネットワーク資産22及び/又は36、又はサーバ14にローカルにキャッシュされたオブジェクトを参照するアクセス位置)においてコンテンツにアクセスすることができる。これらの実施形態において、表示画像ディスプレイモジュール46は、将来において画像表示がアッセンブルされるときの速度を向上させるために、アクセスされた単数又は複数のコンテンツが、クライアント16にローカルにキャッシュされるようにすることができる。マークアップエレメントにおいて提供された表示情報をアッセンブルすることでフォーマットされた表示画像は、表示画像ディスプレイ38を介してユーザに提供される。
【0079】
上述のように、幾つかの実施形態において、クライアント16の能力は相対的に制限されたものである。かかる場合には、クライアント16はこのような制限をサーバ14に伝達することができ、クライアント16によって受信されるマークアップエレメントは、伝達された制限に対応するようにサーバ14によって生成される。しかし、かかる実施形態においては、クライアント16は、サーバ14から受信するマークアップエレメントに含まれるコンテンツの全てをユーザに伝達することを妨げる制限の一部又は全部を伝達しなくともよい。同様に、サーバ14は、クライアント16への送信用にマークアップエレメントを生成するときにクライアント16によって伝達された制限の全てに対応しなくともよい。これらの例においては、表示画像ディスプレイモジュール48は、表示画像をフォーマットするときに、マークアップエレメントに含まれるコンテンツを除外し又は変更するように構成される。例えば、表示画像ディスプレイモジュール48は、クライアント16が音声コンテンツをユーザに提供する機能を備えていない場合には、音声コンテンツを無視することができる。他の例として、クライアント16が、表示画像におけるオブジェクトの動きを伝達する情報処理リソース及び/又は表示リソースを有していない場合には、表示画像ディスプレイモジュール48は、マークアップエレメントに含まれる動き情報によって指示された動きを制限及び/又は無視することができる。
【0080】
インタフェースモジュール48は、クライアント16によってユーザに提供されるインタフェースの様々な特徴を設定するために構成される。例えば、インタフェースモジュール48は、マークアップエレメントにおいて提供されたインタフェース情報に従って、ユーザインタフェースディスプレイ40及び/又はインプットインタフェース42を構成することができる。ユーザインタフェースディスプレイ40は、ユーザインタフェースのユーザへの表示を可能にする。幾つかの実施形態において、ユーザインタフェースディスプレイ40は、表示画像ディスプレイ38と同じ表示装置(例えば、同一の画面)においてユーザに提供される。上述のように、インタフェースモジュール38によってユーザインタフェースディスプレイ40上で構成されるユーザインタフェースによって、ユーザは、仮想空間を利用する他のユーザと対話を入力することができ、仮想空間内で単数又は複数のオブジェクトによって実行されるべきアクションを入力することができ、空間を単に視聴するだけでは明らかでない仮想空間の状態に関する情報をユーザに提供することができ、空間内の単数又は複数のオブジェクトに関する情報をユーザに提供することができ、実体32内のユーザに関連付けられたキャラクタに関する情報についてのコマンド及び/又は要求を入力することができ、及び/又はこれら以外の双方向的な特徴をユーザに提供することができる。幾つかの実施形態において、ユーザインタフェースの特徴を指示するマークアップエレメントは、ストレージモジュール12で(例えば、実体32の開始時に)生成されたマークアップエレメント、及び/又は、ストレージモジュール12からサーバ14へマークアップエレメントを介して送信された情報に基づいてサーバ14で(例えば、視覚化モジュール30によって)生成されたマークアップエレメントを含むことができる。この情報は、ストレージモジュール12に保存されている空間レコード24、キャラクタレコード25等のレコード(例えば、ユーザレコード)からの情報を含むことができる。
【0081】
幾つかの実施形態において、インタフェースモジュール48は、サーバ14からマークアップエレメントによって受信した情報に従って、インプットインタフェース42を構成することができる。例えば、インタフェースモジュール48は、サーバ14からクライアント16へマークアップエレメントによって伝達された予め設定されたマッピングに基づいて、ユーザによるインプットインタフェース42の可視化を、システム10に入力されるコマンドに対応付けることができる。この予め設定されたマッピングは、例えば、キーマップ及び/又はそれ以外の種類のインタフェースマッピング(例えば、マウス、ジョイスティック、トラックボール、及び/又はこれら以外の装置への入力のマッピング)を含むことができる。インプットインタフェース42がユーザによって操作された場合に、インタフェースモジュール48は、マッピングを実行して、ユーザによるインプットインタフェース42の操作に対応する適切なコマンド(又は、複数のコマンド)を決定する。同様に、ユーザによるユーザインタフェースディスプレイ40への情報入力(例えば、コマンドラインプロンプトを利用する)は、インタフェースモジュール48によって、システム10のための適切なコマンドにフォーマットされる。幾つかの実施形態において、所定のコマンドの利用可否及び/又はそのようなコマンドのマッピングは、クライアント16を操作するユーザに関連付けられた権限(例えば、ログインによって決定される)に基づいて提供される。例えば、管理者権限、プレミアム権限(例えば、金銭の支払いによって獲得される)、拡張権限(例えば、ゲームプレイの経験によって獲得される)、及び/又はこれら以外の権限を有するユーザは、改良されたコマンドセットにアクセスすることができる。インタフェースモジュール48によってフォーマットされたこれらのコマンドは、サーバ通信モジュール44によってサーバ14に送信される。
【0082】
ユーザによって入力されたコマンドを含むコマンドをクライアント16から(例えば、通信モジュール26を介して)受信すると、サーバ14は、受信したコマンドを実行するため待ち行列化する。受信したコマンドは、仮想空間の実体32の実行に関連するコマンドを含むことができる。例えば、このコマンドは、表示コマンド(例えば、パン、ズーム等)、オブジェクト操作コマンド(例えば、単数又は複数のオブジェクトを事前に定められた方法で動かすこと)、キャラクタアクションコマンド(例えば、クライアント16に関連付けられたキャラクタが事前に定められたアクションを行うこと)、対話コマンド(例えば、仮想空間を利用する他のユーザと対話すること)、情報要求、及び/又はこれら以外のコマンドを含む。実体化モジュール38は、仮想空間の実体32を操作することにより、仮想空間においてコマンドを実行することができる。実体32の受信したコマンドに関連する操作は、実体32の視覚化モジュール30によって生成された表示画像に反映され、その操作が反映された表示画面は、画面表示のためにクライアント16に提供される。このように、ユーザによってクライアント16において入力されたコマンドによって、ユーザは、クライアント16自身ではコマンドを実行又は処理することなく、仮想空間と対話することができる。
【0083】
図1に示されたように、システム10は、様々な構成要素の数及び/又は実体化される仮想空間の数に関して何ら限定するものではない。例えば、図2は、システム10に類似するシステム50を示す。このシステム50は、ストレージモジュール52、複数のサーバ54、56及び58、及び複数のクライアント60、62及び64を含む。ストレージモジュール52は、ストレージモジュール12(図1に示すとともに上記で説明した)と実質的に同じく機能する。サーバ54、56及び58は、サーバ14と実質的に同じく機能する(図1に示すとともに上記で説明した)。クライアント60、62及び64は、クライアント16と実質的に同じく機能する(図1に示すとともに上記で説明した)。
【0084】
ストレージモジュール52は、複数の仮想空間に関連する情報を保存することができ、上述のように、保存されている情報をサーバ54、56、及び/又は58にマークアップ言語のマークアップエレメントによって送信することができる。サーバ54、56、及び/又は58は、ストレージモジュール52から受信した情報を実行し、仮想空間の実体
66、68、及び/又は70を実行することができる。図2に示されたように、所定のサーバ、例えばサーバ58は、複数の仮想空間の実体を実行するように実装される(例えば、実体70及び72)。クライアント60、62、及び64は、サーバ54、56、及び/又は58から情報を受信することができる。この情報によって、クライアント60、62、及び/又は64は、ユーザに、サーバ54、56、及び/又は58において実体化される単数又は複数の仮想空間へのインタフェースを提供することができる。サーバ54、56、及び/又は58から受信される情報は、上述したように、マークアップ言語のマークアップエレメントとして提供される。
【0085】
情報システム50の構成要素間での通信のためにマークアップ言語を実装したことに少なくとも部分的に依存して、上述した説明から、サーバ54、56、及び/又は58のいずれもが、ストレージモジュール52に保存されたいずれの仮想空間をも実体化することができる。所定の仮想空間を実体化するサーバ54、56、及び/又は58の機能は、例えば、所定の仮想空間の地図、オブジェクト及び/又は力が所定の仮想空間において可視化される方法から独立であり、及び/又は、所定の仮想空間の空間パラメータ等から独立である。この柔軟性によって、所定の「種類」の仮想空間のみを実体化することが可能な従来のシステムよりも、仮想空間を実体化する機能が向上する。同様に、クライアント60、62、及び/又は64は、実体66、68、70、及び/又は72のいずれとも接続することができる。このようなインタフェースは、従来のシステムにおいて単一のクライアントに提供される仮想空間の「種類」の数を制限していた仮想空間の詳細情報(例えば、地図、可視化、パラメータ等)の有無にかかわらず提供される。従来のシステムにおいては、これらの制限は、クライアント16を実行するプラットフォームの制限、クライアント16自身の制限、及び/又はこれら以外の制限の結果として発生していた。
【0086】
幾つかの実施形態において、システム10によって、ユーザは仮想空間を作成することができるようになる。かかる実施形態においては、ユーザは、クライアント16において(例えば、ユーザインタフェースディスプレイ48及び/又はインプットインタフェース42を介して)仮想空間の特徴のセットを選択することができる。ユーザによって選択される特徴は、仮想空間の地図、仮想空間における単数又は複数のオブジェクト及び/又は目に見えない力の可視化、新しい仮想空間と対話できるようにするためにユーザに提供されるインタフェース、新しい仮想空間に関連付けられた空間パラメータ、及び/又は新しい仮想空間のこれら以外の特徴、の一又は複数を含むことができる。
【0087】
現時点で最も実用的であり好ましいと考えられる態様に基づいて、本発明を例示のために詳細に説明したが、このような詳細な説明は例示のみを目的としたものである。本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、むしろ添付された特許請求の範囲の趣旨及び範囲に入る変形や均等な配置も本発明に含められることが意図されている。例えば、本発明においては、あらゆる実施形態の一又は複数の特徴を他の実施形態の一又は複数の特徴と可能な限り結合することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単数又は複数のユーザがアクセス可能な仮想空間を提供するように構成されたシステムであって、
複数の仮想空間の実体を実行し、実行された実体の個別空間の表示画像を決定するように構成された単数又は複数のサーバを備え、仮想空間は、地図を有するシミュレートされた物理空間であり、前記単数又は複数のユーザによるリアルタイムの対話を表現し、及び前記地図内に位置し前記地図内で移動を経験することが可能な単数又は複数のオブジェクトを含み、
前記単数又は複数のサーバからの複数の仮想空間のうちの1つの表示画像を受信し、前記受信された表示画像をユーザに提供するように構成されたクライアントと、
前記クライアントから遠隔に設けられ、前記ユーザに関連付けられたキャラクタに関する情報を保存するように構成されたストレージモジュールと、をさらに備え、
前記単数又は複数のサーバは、前記ストレージモジュールに保存された前記情報に基づいて、前記キャラクタが前記仮想空間のうち2つ以上の異なるものの実体内で可視化されるようにし、前記クライアントは、前記ユーザが、前記仮想空間の実体内で前記キャラクタを操作するためのコマンドを、前記単数又は複数のサーバに入力できるようにするシステム。
【請求項2】
前記ストレージモジュールに記憶された前記キャラクタに関連する情報が、前記キャラクタに特有の可視化情報、キャラクタパラメータ情報、又は、キャラクタ所持品リスト情報の一又は複数を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ストレージモジュールに保存された前記キャラクタに関連する情報が前記キャラクタに特有の可視化情報を含み、前記キャラクタに特有の前記可視化情報が、キャラクタの視覚表示に関する情報、前記キャラクタの強さ、大きさ、重さ、及び/又は動きに関する情報、又は、前記キャラクタの単数又は複数の音の面での特徴の一又は複数を含み、前記可視化情報の少なくとも一部が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能である請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ストレージモジュールに保存された前記キャラクタに関連する情報がキャラクタパラメータ情報を含み、前記キャラクタパラメータ情報が、一又は複数、前記キャラクタのスキルレベル、前記キャラクタのステータス、前記キャラクタの許可情報、又は、前記キャラクタの社会的つながりを含み、
前記キャラクタパラメータ情報の少なくとも一部が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能である請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記ストレージモジュールに記憶された前記キャラクタに関連する情報がキャラクタ所持品リスト情報を含み、前記キャラクタ所持品リスト情報が、前記キャラクタによって所持されている仮想通貨の量に関する情報、及び/又は、前記キャラクタが所持しているオブジェクトに関する情報、の一方又は両方を含み、前記キャラクタ所持品リスト情報の少なくとも一部が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能である請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記ストレージモジュールに記憶された前記キャラクタに関連する情報が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能な前記ユーザの単数又は複数の設定を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ストレージモジュールに記憶された前記キャラクタに関連する情報が、異なる仮想空間の実体の間で異なる前記ユーザの単数又は複数の設定を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
仮想空間内のキャラクタに関する情報を保存するように構成された情報ストレージシステムであって、
第1のキャラクタレコード及び第2のキャラクタレコードを含む複数のキャラクタレコードを保存するキャラクタストレージを備え、前記キャラクタストレージは、前記キャラクタストレージから遠隔に設けられており仮想空間の実体を実行するサーバから、前記保存されたキャラクタレコードの1つに含まれる情報についての要求を受信するように構成されており、仮想空間は、地図を有するシミュレートされた物理空間であり、前記単数又は複数のユーザによるリアルタイムの対話を表現し、及び前記地図内に位置し前記地図内で移動を経験することが可能な単数又は複数のオブジェクトを含み、
前記キャラクタストレージから要求された前記情報は、前記サーバが、前記仮想空間の前記サーバによって実行されている実体における前記要求されたキャラクタレコードに対応するキャラクタを可視化できるようにする情報を含み、前記第1のキャラクタレコードが、前記キャラクタが複数の異なる仮想空間の実体内で可視化されるようにするキャラクタに関連する情報を含み、
前記キャラクタストレージは、クライアントから遠隔に設けられており、that enables aユーザが前記サーバによって実行されている仮想空間の実体にアクセスし、前記実体内でキャラクタを操作できるようにする情報ストレージシステム。
【請求項9】
前記第1のキャラクタレコードに含まれる前記キャラクタに関連する情報が、前記キャラクタに特有の可視化情報、キャラクタパラメータ情報、又は、キャラクタ所持品リスト情報の一又は複数を含む請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のキャラクタレコードに含まれる前記キャラクタに関連する情報が、前記キャラクタに特有の可視化情報を含み、前記キャラクタに特有の前記可視化情報が、キャラクタの視覚表示に関する情報、前記キャラクタの強さ、大きさ、重さ、及び/又は動きに関する情報、又は、前記キャラクタの単数又は複数の音の面での特徴の一又は複数を含み、前記可視化情報の少なくとも一部が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能である請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1のキャラクタレコードに含まれる前記キャラクタに関連する情報が、キャラクタパラメータ情報を含み、前記キャラクタパラメータ情報が、一又は複数、前記キャラクタのスキルレベル、前記キャラクタのステータス、前記キャラクタの許可情報、又は、前記キャラクタの社会的つながりを含み、
前記キャラクタパラメータ情報の少なくとも一部が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能である請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のキャラクタレコードに含まれる前記キャラクタに関連する情報がキャラクタ所持品リスト情報を含み、前記キャラクタ所持品リスト情報が、前記キャラクタによって所持されている仮想通貨の量に関する情報、及び/又は、前記キャラクタが所持しているオブジェクトに関する情報、の一方又は両方を含み、前記キャラクタ所持品リスト情報の少なくとも一部が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能である請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のキャラクタレコードに含まれる前記キャラクタに関連する情報が、異なる仮想空間の実体の間で一貫して利用可能な前記ユーザの単数又は複数の設定を含む請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のキャラクタレコードに含まれる前記キャラクタに関連する情報が、異なる仮想空間の実体の間で異なる前記ユーザの単数又は複数の設定を含む請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
複数の異なる仮想空間の実体を実行するように構成されたサーバであって、
第1の仮想空間に関する情報を受信する実体化モジュールを備え、
前記第1の仮想空間は、複数の異なる仮想空間の1つであり、情報ストレージから遠隔に設けられて、前記受信した情報を実行して前記第1の仮想空間の実体を実行し、
仮想空間は、地図を有するシミュレートされた物理空間であり、前記単数又は複数のユーザによるリアルタイムの対話を表現し、及び前記地図内に位置し前記地図内で移動を経験することが可能な単数又は複数のオブジェクトを含み、
前記第1の仮想空間の前記実体を実行する視覚化モジュール to determine a of前記第1の仮想空間の表示画像を決定するとともに、前記第1の仮想空間の前記表示画像を記述する表示情報をクライアントへ送信するために生成し、前記クライアントは、前記表示情報をアッセンブリすることによって前記第1の仮想空間の前記表示画像の画面をユーザのために生成し、
前記クライアントから遠隔に設けられた情報ストレージから、前記ユーザに関連付けられたキャラクタに関する情報を受信するキャラクタモジュールをさらに備え、前記キャラクタモジュールよって受信された前記情報は、前記キャラクタが前記ユーザによって前記クライアントを介して操作可能なように前記実体化モジュールが、複数の異なる空間の2つ以上の実体内で前記キャラクタを可視化し、前記2つ以上の実体は前記実体化モジュールによって実行される前記第1の仮想空間の前記実体を含むサーバ。
【請求項16】
前記キャラクタモジュールによって受信された前記キャラクタに関連する情報が、前記キャラクタに特有の可視化情報、キャラクタパラメータ情報、又は、キャラクタ所持品リスト情報の一又は複数を含む請求項15に記載のサーバ。
【請求項17】
前記キャラクタモジュールによって受信された前記キャラクタに関連する情報が、前記キャラクタに特有の可視化情報を含み、前記キャラクタに特有の前記可視化情報が、キャラクタの視覚表示に関する情報、前記キャラクタの強さ、大きさ、重さ、及び/又は動きに関する情報、又は、前記キャラクタの単数又は複数の音の面での特徴の一又は複数を含み、前記可視化情報の少なくとも一部が、前記第1の仮想空間の前記実体と複数の異なる仮想空間に含まれる他の仮想空間の少なくとも1つの実体との間で一貫して利用可能である請求項16に記載のサーバ。
【請求項18】
前記キャラクタモジュールによって受信された前記キャラクタに関連する情報がキャラクタパラメータ情報を含み、前記キャラクタパラメータ情報が、一又は複数、前記キャラクタのスキルレベル、前記キャラクタのステータス、前記キャラクタの許可情報、又は、前記キャラクタの社会的つながりを含み、
前記キャラクタパラメータ情報の少なくとも一部が、前記第1の仮想空間の前記実体と複数の異なる仮想空間に含まれる他の仮想空間の少なくとも1つの実体との間で一貫して利用可能である請求項16に記載のサーバ。
【請求項19】
前記キャラクタモジュールによって受信された前記キャラクタに関連する情報がキャラクタ所持品リスト情報を含み、前記キャラクタ所持品リスト情報が、前記キャラクタによって所持されている仮想通貨の量に関する情報、及び/又は、前記キャラクタが所持しているオブジェクトに関する情報、の一方又は両方を含み、前記キャラクタ所持品リスト情報の少なくとも一部が、前記第1の仮想空間の前記実体と複数の異なる仮想空間に含まれる他の仮想空間の少なくとも1つの実体との間で一貫して利用可能である請求項16に記載のサーバ。
【請求項20】
前記キャラクタモジュールによって受信された前記キャラクタに関連する情報が、前記第1の仮想空間の前記実体と複数の異なる仮想空間に含まれる他の仮想空間の少なくとも1つの実体との間で一貫して利用可能な前記ユーザの単数又は複数の設定を含む請求項15に記載のサーバ。
【請求項21】
前記キャラクタモジュールによって受信された前記キャラクタに関連する情報が、前記第1の仮想空間の前記実体と複数の異なる仮想空間に含まれる他の仮想空間の少なくとも1つの実体との間で異なる前記ユーザの単数又は複数の設定を含む請求項15に記載のサーバ。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−522631(P2011−522631A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512729(P2011−512729)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/046566
【国際公開番号】WO2009/152077
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(510317357)メタプレイス,インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】METAPLACE, Inc.
【住所又は居所原語表記】415 S.Cedros Avenue,Suite 240,Solana Beach,California 92075 United States of America
【Fターム(参考)】