説明

複数の電磁石が配置されているマイクロチャンネルを備える微細流動装置、それを利用して試料を混合する方法及び細胞を溶解する方法

【課題】複数の電磁石が配置されているマイクロチャンネルを備える微細流動装置、それを利用して試料を混合する方法及び細胞を溶解する方法を提供する。
【解決手段】少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、入口及び出口はマイクロチャンネル400を通じて連結されている微細流動装置において、マイクロチャンネル400を通過する流体の進行方向に対して所定の方向に2個以上の電磁石がマイクロチャンネル400の壁面に対して配置されている微細流動装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電磁石が配置されているマイクロチャンネルを備える微細流動装置と、前記微細流動装置を利用して試料を混合する方法及び前記微細流動装置を利用して細胞を溶解する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
微細流動装置のマイクロチャンネルにおいて、通常、流体は、層流(laminar flow)で挙動するために、あまり混合されない。このような問題点を解決するために、従来から色々な試みがあった。例えば、チャンネル自体の構造を2次元または3次元と複雑にして拡散がおきる接触面積を増加させる方法、及び電場を利用する方法が利用されたことがある。しかし、2次元または3次元と複雑に製作されたチャンネル構造を利用する場合、複雑なチャンネルの構造によってチャンネルの製造工程が複雑となり、流体のフロー中に閉塞現象が発生するという問題点があった。また、電場を利用する場合、流体が流れるチャンネル以外に混合が起きる混合領域が必要で、追加的な空間(dead volume)が生じるという問題点があった。
【0003】
また、従来方法に、磁場を利用して容器中の流体を混合する方法が開示されたことがある。例えば、特許文献1には、容器内に含まれている溶液中に強磁性物質を導入するステップと、偽底(false bottom)の位置近くで前記容器に近接して円形で一対の磁場を回転させるステップとを含む偽底を持つ容器内に含まれている溶液を混合する方法が開示されている。しかし、この方法による場合、棒状の電磁石を外部のモータと連結して回転させなければならず、一対の磁場を同期化し難いという問題点があった。
【0004】
したがって、簡単かつ効率的に磁場を利用して、マイクロチャンネル内で流体を混合できる方法が依然として要求されている。
【特許文献1】米国特許第6467946号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、電磁石が配置されているマイクロチャンネルを持つ微細流動装置を提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、前記微細流動装置を利用して磁性物質を含む試料を効率的に混合する方法を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、前記微細流動装置を利用して細胞を効率的に溶解させる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために本発明は、少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、前記入口及び前記出口はマイクロチャンネルを通じて連結されている微細流動装置において、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して所定の方向に少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている微細流動装置を提供する。
【0009】
前記目的を達成するために本発明はまた、少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、前記入口及び前記出口はマイクロチャンネルを通じて連結されている微細流動装置において、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して所定の方向に少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている微細流動装置を利用して、磁性物質を含む流体を混合する方法であり、磁性物質を含む流体を前記微細流動装置の入口を通じてマイクロチャンネルに導入するステップと、前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている少なくとも2個の電磁石を同時にまたは循環的に駆動させるステップとを含む方法を提供する。
【0010】
前記目的を達成するために本発明はまた、前記微細流動装置を利用して細胞を溶解する方法であって、磁性ビーズ及び細胞を前記微細流動装置の入口を通じてマイクロチャンネルに導入するステップと、マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている少なくとも2個の電磁石を同時にまたは循環的に駆動させて細胞を溶解するステップとを含む方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の微細流動装置によれば、前記微細流動装置内のマイクロチャンネルを通過する磁性物質を含む流体を効率的に混合できる。
【0012】
本発明の前記微細流動装置を利用して磁性物質を含む流体を混合する方法によれば、マイクロチャンネル内で流体を効率的に混合できる。
【0013】
本発明の前記微細流動装置を利用して細胞を溶解する方法によれば、マイクロチャンネル内で磁場を利用して細胞を効率的に溶解できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、前記入口及び出口はマイクロチャンネルを通じて連結されている微細流動装置において、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して所定の方向に少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている微細流動装置を提供する。
【0015】
本発明において、‘微細流動装置’とは、少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、それら入口と出口はマイクロチャンネルによって連通されている装置をいう。このような微細流動装置は、一般的に一定の化学反応または分析を行うためのマイクロチャンバを備える。本発明において、マイクロチャンネルの断面は任意の形状を持つことができる。例えば、円形、四角形及び梯形などが含まれうる。
【0016】
本発明の微細流動装置は、前記のような微細流動装置において、マイクロチャンネルが伸延された方向に対して所定の方向に少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されていることを特徴とする。本発明に使われる‘電磁石’は、当業界で公知の電磁石が使われうる。このような電磁石は、一般的に電源、電源と連結されたコイル及び前記コイルが巻かれたコアで構成される。前記電磁石は、循環的に作動して前記マイクロチャンネル内に回転磁場を提供できるものであれば、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して任意の角度で配置されうる。望ましくは、前記電磁石は、前記マイクロチャンネルの進行方向に対して実質的に垂直の角度、さらに望ましくは、垂直の角度で配置されるものである。本発明において、‘電磁石がマイクロチャンネルの壁面に対して配置される’とは、前記電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に接して配置されるものだけでなく、前記壁面を通じてマイクロチャンネル内に磁場を提供できるように近接して配置されることも含むという意味である。
【0017】
本発明において、前記電磁石は、前記マイクロチャンネルと前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に所定の角度をなす平面とが交差して形成される交差線上で、複数の電磁石から形成される電磁石セットで配置されうる。本発明の一具体例で、本発明の微細流動装置は、4個の電磁石が、前記マイクロチャンネルと前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に垂直をなす平面とが交差して形成される交差線上に位置しているものである。
【0018】
本発明の一具体例において、微細流動装置は、前記マイクロチャンネルと前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に所定の角度をなす平面とが交差して形成される複数の交差線のそれぞれに、複数の電磁石がセットで配置されているものである。例えば、前記微細流動装置は、4個の交差線にそれぞれ4個の電磁石が配置されている。
【0019】
本発明のさらに他の一具体例で、前記電磁石は、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して螺旋状に前記マイクロチャンネルの壁面に配置されている微細流動装置でありうる。
【0020】
本発明はまた、少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、前記入口及び出口はマイクロチャンネルを通じて連結されている微細流動装置において、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して所定の方向に少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている微細流動装置を利用して、磁性物質を含む流体を混合する方法であって、磁性物質を含む流体を前記微細流動装置の入口を通じてマイクロチャンネルに導入するステップと、前記マイクロチャンネルの壁面に配置されている少なくとも2個の電磁石を同時にまたは循環的に駆動させるステップとを含む方法を提供する。
【0021】
本発明の方法は、磁性物質を含む流体を本発明の微細流動装置の入口を通じてマイクロチャンネルに導入するステップを含む。本発明において、磁性物質は血液または組織、または組織、または細胞、または抗原、または抗体、またはDNA、または化学的試料のような生物学的試料または化学的試料中に含まれているか、人工的に前記試料中に提供されるものでありうる。磁性物質は、磁性を持つ物質ならば任意の形態の物質が含まれうる。例えば、鉄、ニッケル、クロム及びそれらの酸化物で構成される群から選択されうるが、それらの例に限定されるものではない。前記磁性物質は、例えば、マイクロビーズ(micro beads)またはナノビーズ(nano beads)の形態になっているが、それらの例に限定されるものではない。試料を導入するステップにおいて、磁性物質及び試料は一つの入口を通じて同時にまたは混合されて導入されるか、相異なる入口を通じて導入されて前記微細流動装置内の任意の位置で混合されうる。
【0022】
本発明の方法は、導入された磁性物質を含む試料を本発明の微細流動装置の前記マイクロチャンネルの壁面に配置されている少なくとも2個の電磁石を同時にまたは循環的に作動させて試料を混合させるステップを含む。前記電磁石が同時に駆動する場合には、前記少なくとも2個の電磁石は、マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対してマイクロチャンネルの壁面に螺旋状に配置されることが望ましい。本発明において、‘電磁石を循環的に作動させる’とは、少なくとも2個の電磁石から形成される電磁石セットに対して一定の周期で電磁石をオン/オフさせることを意味する。
【0023】
本発明の方法の一具体例で、前記微細流動装置は、前記電磁石が、前記マイクロチャンネルの進行方向に対して垂直に配置される方法を提供する。
【0024】
本発明の方法の他の一具体例で、前記微細流動装置は、前記電磁石が、前記マイクロチャンネルと前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に所定の角度をなす平面とが交差して形成される交差線上に位置する方法を提供する。
【0025】
本発明の方法のさらに他の一具体例で、前記微細流動装置は、4個の電磁石が、前記マイクロチャンネルと前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に垂直をなす平面とが交差して形成される交差線上に位置する方法を提供する。
【0026】
本発明の方法のさらに他の一具体例で、前記微細流動装置は、複数の交差線のそれぞれに複数の電磁石が配置される方法を提供する。
【0027】
本発明の方法のさらに他の一具体例で、前記微細流動装置は、4個の交差線にそれぞれ4個の電磁石が配置される方法を提供する。
【0028】
本発明の方法のさらに他の一具体例で、前記微細流動装置は、前記電磁石が、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して螺旋状に前記マイクロチャンネルの壁面に配置される方法を提供する。
【0029】
本発明の方法の一具体例で、磁性物質はリガンド物質と固定化されており、前記磁性物質を含んでいる流体には、前記リガンド物質と特異的に結合できる分子が含まれている。前記リガンド物質の例には、リガンド、抗原、酵素の基質または阻害剤などが含まれ、それらと特異的に結合できる分子の例には、受容体、抗体及び酵素などが含まれるが、それら例に限定されるものではない。
【0030】
本発明はまた、本発明による微細流動装置を利用して細胞を溶解する方法であって、磁性ビード及び細胞を前記微細流動装置の入口を通じてマイクロチャンネルに導入するステップと、前記マイクロチャンネルの壁面に配置されている少なくとも2個の電磁石を同時にまたは循環的に駆動させて細胞を溶解するステップとを含む方法を提供する。
【0031】
本発明の方法において、使われる微細流動装置は、前記本発明の微細流動装置について説明した通りである。
【0032】
以下、本発明を、図面を参照してさらに詳細に説明する。しかし、以下の例は本発明を例示的に説明するためのものであり、本発明の範囲が以下の例に限定されるものではない。
【0033】
図1は、2個の入口ポート110、120、混合部200及び出口ポート300を備える微細流動装置の一例を示す図面である。流体は、2個の入口ポート110、120を通じて微細流動装置内に導入され、入口マイクロチャンネル410、420及びマイクロチャンネル430を通じて混合部200に移送され、チャンバからマイクロチャンネル440を通じて出口ポート300を通じて外部に排出されうる。本発明の微細流動装置は、前記マイクロチャンネル410、420、430、440を通過する流体の進行方向に対して所定の方向に、少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている(図示せず)。
【0034】
図2は、マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直に電磁石が壁面に配列されているマイクロチャンネルの一例を示す図面である。図2に示すように、マイクロチャンネル400の壁面に、流体の進行方向に対して垂直に電磁石710が配列されているマイクロミキサー部700が配置されている。このようなマイクロミキサー部700は、磁性物質を含む流体がマイクロチャンネル内に存在するか、または移動する場合、磁性物質に磁場を印加して磁場によって流体を混合させる。このような混合は、マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている電磁石を循環的にまたは同時に作動(on)させることによって、前記磁性物質を含む流体が磁気力を受けることによって行われうる。望ましくは、前記電磁石は、前記マイクロチャンネル400の壁面の周囲に沿って、それぞれの電磁石が循環的に作動して、流体に回転磁気力を印加するようにオン/オフが調節される。このようなオン/オフの調節は当業界で公知の方法によって行われうる。例えば、前記各電磁石の順次的な作動は、前記電磁石に供給される電源を循環的に断続するスイッチ装置によって行われうるが、これに限定されるものではない。
【0035】
図3は、マイクロチャンネル400を通過する流体の進行方向に対して垂直に交差する平面によって設けられる交差線上に、4個の電磁石710が配置されているマイクロミキサー部700を示す模式図である。図3において、前記マイクロチャンネル400の断面は直四角形の形態になっているが、これに限定されるものではなく、本発明においてマイクロチャンネルの断面は任意の形態を持つことができる。
【0036】
図4は、図3に示すマイクロミキサー部700の電磁石を流体の進行方向から見た時、時計回り方向に循環的に作動させる過程を示す図面である。図4に示すように、時間がA、B、C及びDに進行するにつれて、作動する電磁石も時計回り方向に循環的に作動する。
【0037】
図5は、図4に示すように、マイクロミキサー部の電磁石を流体の進行方向から見た時、時計回り方向に循環的に作動させる場合、磁場ベクトルの変化による磁性物質の移動を示す図面である。図5に示すように、電磁石が循環的にオン/オフされる場合、磁場が回転するにつれてマイクロチャンネル内の磁性物質が回転することが分かる。
【0038】
図6は図4に示すように、マイクロミキサー部の電磁石を流体の進行方向から見た時、時計回り方向に循環的に作動させる場合、磁性物質の移動による流体の速度ベクトルの変化を示す図面である。図6に示すように、電磁石が循環的にオン/オフされる場合、磁場が回転するにつれてマイクロチャンネル内の流体が回転して混合できることが分かる。
【0039】
図7は、マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直の方向にそれぞれ4個の電磁石から形成される電磁石セットが4個連続して配置されており、時計回り方向に循環的に作動させる場合、マイクロチャンネルを示す図面である。図7に示す各電磁石セットは、それぞれ循環的にオン/オフされて作動しうる。この時、各電磁石セットのオン/オフ変換周期f、f、f、f及び角速度ω、ω、ω、ωは、互いに同一か、または異なる。
【0040】
図8は、マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直の方向にそれぞれ4個の電磁石から形成される電磁石セットが4個連続して配置されており、順次にそれぞれ時計回り方向及び逆時計回り方向に循環的に作動させる場合、マイクロチャンネルを示す図面である。図8に示す各電磁石セットは、それぞれ循環的にオン/オフされ、その方向は、隣接する電磁石セットと逆方向にオン/オフされて作動しうる。この時、各電磁石セットのオン/オフ変換周期f、f、f、f4、及び角速度ω、ω、ω、ωは、互いに同一か、または異なる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、複数の電磁石が配置されているマイクロチャンネルを備える微細流動装置の関連技術分野に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】2個の入口ポート、混合部及び出口ポートを備える微細流動装置の一例を示す図面である。
【図2】マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直に電磁石がマイクロチャンネルの壁面に配列されているマイクロチャンネルの一例を示す図面である。
【図3】マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直に交差する平面によって設けられる交差線上に4個の電磁石が配置されているマイクロミキサー部を示す模式図である。
【図4】図3に示したマイクロミキサー部の電磁石を流体の進行方向から見た時、時計回り方向に循環的に作動させる過程を示す図面である。
【図5】図4に示すように、マイクロミキサー部の電磁石を流体の進行方向から見た時、時計回り方向に循環的に作動させる場合、磁場ベクトルの変化による磁性物質の移動を示す図面である。
【図6】図4に示すように、マイクロミキサー部の電磁石を流体の進行方向から見た時、時計回り方向に循環的に作動させる場合、磁性物質の移動による流体の速度ベクトルの変化を示す図面である。
【図7】マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直の方向にそれぞれ4個の電磁石から形成される電磁石セットが4個連続して配置されており、時計回り方向に循環的に作動させる場合のマイクロチャンネルを示す図面である。
【図8】マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直の方向にそれぞれ4個の電磁石から形成される電磁石セットが4個連続して配置されているマイクロチャンネルを示す図面である。
【符号の説明】
【0043】
400 マイクロチャンネル、
700 マイクロミキサー部、
710 電磁石。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、前記入口及び前記出口がマイクロチャンネルを通じて連結されている微細流動装置において、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して所定の方向に少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている微細流動装置。
【請求項2】
前記電磁石は、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直に配置されている請求項1に記載の微細流動装置。
【請求項3】
前記電磁石は、前記マイクロチャンネルと、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向と所定の角度をなす平面とが交差して形成される交差線上に位置している請求項1に記載の微細流動装置。
【請求項4】
4個の電磁石が、前記マイクロチャンネルと、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に垂直をなす平面とが交差して形成される交差線上に位置している請求項3に記載の微細流動装置。
【請求項5】
複数の交差線それぞれに複数の電磁石が配置されている請求項3に記載の微細流動装置。
【請求項6】
4個の交差線にそれぞれ4個の電磁石が配置されている請求項5に記載の微細流動装置。
【請求項7】
前記電磁石は、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して螺旋状に前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている請求項1に記載の微細流動装置。
【請求項8】
少なくとも一つの入口及び少なくとも一つの出口を備え、前記入口及び前記出口がマイクロチャンネルを通じて連結されている微細流動装置において、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して所定の方向に少なくとも2個の電磁石が前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている微細流動装置を利用して、磁性物質を含む流体を混合する方法であり、
磁性物質を含む流体を前記微細流動装置の入口を通じてマイクロチャンネルに導入するステップと、
前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている少なくとも2個の電磁石を同時にまたは循環的に駆動させるステップと、
を含む方法。
【請求項9】
前記微細流動装置は、前記電磁石が前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して垂直に配置されている請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記微細流動装置は、前記電磁石が、前記マイクロチャンネルと、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に所定の角度をなす平面とが交差して形成される交差線上に位置している請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記微細流動装置は、4個の電磁石が、前記マイクロチャンネルと、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に垂直をなす平面とが交差して形成される交差線上に位置している請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記微細流動装置は、複数の交差線それぞれに複数の電磁石が配置されている請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記微細流動装置は、4個の交差線にそれぞれ4個の電磁石が配置されている請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記微細流動装置は、前記電磁石が、前記マイクロチャンネルを通過する流体の進行方向に対して螺旋状に前記マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記流体の導入ステップは、磁性物質を含む流体と混合される流体とが前記微細流動装置の相異なる入口を通じてマイクロチャンネルに導入される請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記磁性物質はリガンドが固定化されており、前記磁性物質を含んでいる流体には前記リガンドと特異的に結合できる分子が含まれている請求項8に記載の方法。
【請求項17】
請求項1ないし7のうちいずれか1項に記載の微細流動装置を利用して細胞を溶解する方法であって、
磁性ビーズ及び細胞を前記微細流動装置の入口を通じてマイクロチャンネルに導入するステップと、
マイクロチャンネルの壁面に対して配置されている少なくとも2個の電磁石を同時にまたは循環的に駆動させて細胞を溶解するステップと、を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−142294(P2006−142294A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−332185(P2005−332185)
【出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】