複数地点の時刻を一度に示すことができる時計機能を備えた情報処理装置
【課題】
世界の複数の地点の時刻を一度に表示することができ、また、世界の複数の地点に居る人たちにとって都合のよい時間帯を容易に見つけることができる時計を提供する。
【解決手段】
地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部から構成され、地点情報入力部に地球上の複数の地点の名称などとグリニッジ標準時からの時差を入力し、地点を示す名称などをグリニッジ標準時からの時差に15度を掛け算して得られた角度で地点表示部に円周上に配置し、時刻を示す0〜23の数字を15度ずつの間隔で円周上に配置した時刻表示部を地点表示部と同心円上に1時間に15度ずつ回転させる時計を作成する。
地点表示部の地点の位置を示す印と、時刻表示部の時刻を表す数字の相対する位置で一つ乃至は複数の地点の時刻をひと目で知ることができる。また、時刻表示部を回すことによって、複数の地点に居る人たちすべてにとって都合のよい時間帯を容易に見つけることができる。
世界の複数の地点の時刻を一度に表示することができ、また、世界の複数の地点に居る人たちにとって都合のよい時間帯を容易に見つけることができる時計を提供する。
【解決手段】
地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部から構成され、地点情報入力部に地球上の複数の地点の名称などとグリニッジ標準時からの時差を入力し、地点を示す名称などをグリニッジ標準時からの時差に15度を掛け算して得られた角度で地点表示部に円周上に配置し、時刻を示す0〜23の数字を15度ずつの間隔で円周上に配置した時刻表示部を地点表示部と同心円上に1時間に15度ずつ回転させる時計を作成する。
地点表示部の地点の位置を示す印と、時刻表示部の時刻を表す数字の相対する位置で一つ乃至は複数の地点の時刻をひと目で知ることができる。また、時刻表示部を回すことによって、複数の地点に居る人たちすべてにとって都合のよい時間帯を容易に見つけることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地球上の複数の地点の時刻を一度に示すことができる時計に関する。
【背景技術】
【0002】
地球上の複数の地点の時刻を示す時計としては、図1のように複数の地点の時刻が一覧表示されているもの、あるいは図2のようにアナログ時計が横に並んでいるものがあった。また、図3のように、世界地図上にいくつかの地点が示されて、それぞれの地点の時刻が表示されているものもあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1、図2のような地点と時刻の表示、あるいは図3のような地図と時刻の表示では、それぞれの地点の時刻は単独には分かるが、複数の地点における時刻の相対的な関係を実感することが難しかった。そのため、たとえば、複数の地点に居る複数の人が、電話などを使って会議をする場合に、いったい何時から開始すればそれぞれの人にとって都合が良いのかが分かりにくかった。
【0004】
情報処理装置によらない物理的な時計の発案もあったが、最初から固定の都市名が記されていたりして、注目したい複数の地点のみを選択表示させることができないこと、時刻の表示の対象となる地点も一つないし二つと固定的であること、また、時計盤を回すことによる時刻のシミュレーションを行うことも困難であった。
【特許文献1】登録実用新案第3083241号
【課題を解決するための手段】
【0005】
この時計は、入力装置、表示装置、演算処理装置、メモリ装置、およびプログラムで構成されるコンピュータ上で実施することができ、地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部から構成される。
【0006】
地点情報入力部は、地球上の複数の地点の名称と、それぞれの地点のグリニッジ標準時からの時差を入力できるように構成する。
【0007】
地点表示部は円形で、地点入力部から入力された地球上の地点の名称と三角形、菱形などの印を、グリニッジ標準時からの時差に角度15度を掛け算して求めた角度の円周上の位置に配置する。グリニッジの位置をあらかじめ目立つように、真上に配置するとわかりやすい。たとえば、グリニッジの位置を円周の最上端に配置し、グリニッジ標準時からの時差が正の地点は円周の最上端から左回りに時差の分だけ回転したところに配置し、時差が負の地点は円周の最上端から右回りに時差の分だけ回転したところに配置する。
つまり、時差が+5.5時間のバンガロールであれば、グリニッジの位置から左回りの方向に5.5×15度=82.5度の角度の位置に配置する。
時差が+5.75時間のカトマンズであれば、最上端から左回りの方向に角度が5.75×15度=86.25度の位置に配置する。
時差が+9時間の日本であれば、左回りの方向に9×15度=135度の位置に配置する。
時差が+13時間のトンガ王国のヌクアロファであれば、左回りの方向に13×15度=195度の位置に配置する。
時差が−8時間のサンフランシスコであれば、右回りの方向に8×15度=120度の位置に配置する。ただし夏時間の場合にはサンフランシスコの時差は−7時間となるので、7×15度=105度の位置になる。
時差が−5時間のワシントンDCであれば、右回りの方向に5×15度=75度の位置に配置する。ただし、夏時間の場合にはワシントンDCの時差は−4時間となるので、4×15度=60度の位置になる。
【0008】
時刻表示部は円形で、時刻を示す24個の数字目盛(0〜23の数字)を円周上に1時間あたり15度の間隔で配置する。
地点表示部と時刻表示部を同心円となるように重ねて配置し、地点表示部は固定とし、時刻表示部を1時間に15度ずつ右回りに回転させる。つまり地点表示部の各地点の位置を示す印が、時刻表示部の時刻目盛上でその地点の現在時刻を常に指し示すように配置することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の時計を一見すると、地球上の複数地点の時刻が、時間の流れの中で実感して理解することができる。
さらに、図8のように時刻表示部に夕方6:00から朝6:00までの12時間に夜を表すように暗い帯を付けると昼夜の区別がつけやすく、それぞれの地点に居る人の時間帯を意識することができる。
【0010】
さらに、時刻表示部を任意に回転できるように構成すると、それぞれの地点の時刻が容易に分かり、たとえば、数日後に電話会議を行う時刻を決める場合に、地球上の複数の地点に居る人たちにとって、最も都合の良い時刻や時間帯を容易に見出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、表示装置、演算処理装置、メモリ装置、プログラムで構成される情報処理装置上で、地点情報入力部、地点表示部、および時刻表示部から構成する。
【実施例1】
【0012】
図4に示す地点情報入力部では、地球上の複数の地点の名称、記号、グリニッジ標準時からの時差などを入力する。
図5および図6に示す地点表示部では、地点情報入力部で入力された地点の情報を、その地点のグリニッジ標準時からの時差に15度を掛け算した角度(1時間の時差につき15度ずつの割合)だけ、左回りあるいは右回りの方向に円周上に配置して表示する。
図7に示す時刻表示部は、時刻を示す24個の目盛(0〜23の数字)を1時間あたり15度の角度で回しながら円周上に配置し、コンピュータの時計機能を利用して1時間あたり15度、厳密には1分あたり0.25度、1秒あたり約0.00417度の割合で右回りに回転させる。
地点表示部と時刻表示部を、それぞれの円の中心を同一点にして重ね合わせると、地点表示部に表示された地点の印が示す、時刻表示部の円周上の時刻目盛が、その地点の時刻を表すことになる。
図9は、地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部を組み合わせて配置した実施例である。
この例では地点情報を変更入力することより、任意の地点の現在時刻を知ることができ、またその地点での時間の流れを意識することができるので、複数の地点の時刻の相対的な関係をたやすく実感することができる。また、地点を示す印の色を指定することによって、地点を色で識別することなどもできる。
【実施例2】
【0013】
さらに時刻表示部の時間による回転をいったん停止し、指示装置によって選択して右または左に回転させることができるため、複数の地点での任意の時刻が容易にわかる。これを利用して複数地点に居る人たちの間での電話会議などの開始と終了時刻を容易に決定することができる。図10は、バンガロール、東京、サンフランシスコ、ワシントンDCの4か所が夜中にならないような時間帯を見つけ出した場合の実施例である。
【実施例3】
【0014】
地点情報入力部は、とくに入力装置から入力する必要はなく、外部記憶装置などに記憶させた地点の名称、記号、時差の情報を入力することも可能である。
【実施例4】
【0015】
時刻表示部は、図9、図10の実施例では右方向に回転するが、図11の実施例のように左方向に回転させるように構成することも可能である。この場合、地点表示部においてグリニッジ地点を最上端に配置すると、正の時差を持つ地点は右方向に配置し、負の時差を持つ地点は左方向に配置するので、図9、図10の実施例とは逆になる。
【実施例5】
【0016】
図12のように地点表示部の円を大きくして、時刻表示部の円を小さくし、地点表示部を時刻表示部の周りに構成することも可能である。こうすると、各地点の位置が見えやすくなるが、時刻表示部は小さくなる。
【実施例6】
【0017】
地点情報入力部を、地点表示部や時刻表示部と無関係に別画面として構成することも可能である。
【実施例7】
【0018】
図13に示すように、地点表示部と時刻表示部を直線上に構成することも可能である。この場合、時刻表示部の1時間の長さと地点表示部の時差1時間の長さを同じ長さとし、時刻表示部を右から左に時間の流れに従って一定の速度で動かすことにより、各地点の現在時刻が常にわかるように構成できる。また時刻表示部を任意に動かすことで、任意の時点での複数地点の時刻がわかるようにして、複数地点すべてにおいて都合のよい時間帯を見つけ出すことができる。
【実施例8】
【0019】
図14に示すように時刻表示部をループ状の帯として、これをモーターなどの駆動装置で時間の流れにしたがって回すように構成することも可能である。
【実施例9】
【0020】
あるいは本発明の時刻表示部をモーターなどの駆動装置で回して物理的な装置で構成することもできる。
【実施例10】
【0021】
小型化された情報処理装置を使用することにより、本発明を携帯することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、地球上の時差のある複数地点の時刻を一度に知る必要がある場合、あるいは意識する必要がある場合に使用すると、各地の時刻を時刻表示部の時刻目盛で簡単に把握することができる。
また、時刻表示部を回転させることによって、任意の時点での複数地点のそれぞれの時刻が判るので、たとえば地球上の複数の地点にいる人たちが電話会議などに参加する場合に、すべての人たちにとって都合の良い時間帯を、簡単に見つけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】地球上の複数地点の時刻を一度に示す従来の方法で、地球上の複数地点の名称と、その地点におけるグリニッジ標準時からの時差と現在時刻の一覧表の例。
【図2】地球上の複数地点の時刻を一度に示す従来の方法で、地球上の複数地点の名称と、それぞれの地点の現在時刻を示す時計群の例。
【図3】地球上の複数地点の時刻を一度に示す従来の方法で、世界地図上に複数地点の名称とそれぞれの現在時刻を示した例。
【図4】本発明の時計の地点情報入力部の例。地点名称、記号、グリニッジ標準時からの時差を入力する。地点名称は必ずしも必要ではない。また、記号は地点情報表示部でユニークに識別できれば何でも構わず、色で識別する方法もある。
【図5】本発明の時計の地点表示部の例。グリニッジ標準時からの時差0の地点を最上位に配置し、時差が正になる方向を左回りとし、時差が負になる方向を右回りとしている。
【図6】本発明の時計の地点表示部の例。地点情報入力部で入力された地点の記号を、地点情報入力部から入力されたグリニッジ標準時からの時差に応じた位置(時差×15度の角度)に配置している。この例では、最上端にグリニッジを示す地点を黄色の三角形で示し、正の時差を持つ地点を左回りの方向に時差×15度の角度に配置し、負の時差を持つ地点を右回りの方向に時差×15度の角度に配置する。
【図7】本発明の時計の時刻表示部の例。円周上に0から23までの数字と時刻を示す目盛を、15度ずつの間隔で円周上に設けている。0から12の数字を午前(AM)と午後(PM)の区別とともに目盛として設けてもよい。
【図8】本発明の時計の時刻表示部の例。午後6時から午前6までの時間帯に、夜を示す暗い円弧の帯を設けている。
【図9】本発明の時計の例。図6の地点表示部と図8の時刻表示部を組み合わせて配置し、地点表示部の中に地点情報入力部を構成している。
【図10】本発明の時計の実施例。時刻表示部を回して、グリニッジ標準時の地点を除く他の4つの地点にとって真夜中にならない時間を見つけ出したところの実施例。
【図11】本発明の時計の例。時刻表示部が左回りになるように構成されている。
【図12】本発明の時計の例。時刻表示部が小さな円弧で、地点表示部が大きな円で構成されている。
【図13】本発明の時計の例。地点表示部と時刻表示部の形状が円盤ではなく直線状で構成されている。時刻表示部は1時間あたり一目盛ずつ右から左に進む。
【図14】本発明の時計の例。時刻表示部をループ状に構成した例で、時刻表示部をモーターなどの駆動装置で、時間の流れに従って一定の速度で回転させることも可能である。
【符号の説明】
【0024】
1 地点情報入力部
2 地点表示部
3 グリニッジ標準時の地点を示す印
4 地点情報入力部で入力された地点を示す印
5 時刻表示部
6 時刻表示部の夜間を示す暗い帯
7 グリニッジ標準時からの時差12時間の地点を示す印
8 時刻表示部の一部で日付を示す線
【技術分野】
【0001】
本発明は、地球上の複数の地点の時刻を一度に示すことができる時計に関する。
【背景技術】
【0002】
地球上の複数の地点の時刻を示す時計としては、図1のように複数の地点の時刻が一覧表示されているもの、あるいは図2のようにアナログ時計が横に並んでいるものがあった。また、図3のように、世界地図上にいくつかの地点が示されて、それぞれの地点の時刻が表示されているものもあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図1、図2のような地点と時刻の表示、あるいは図3のような地図と時刻の表示では、それぞれの地点の時刻は単独には分かるが、複数の地点における時刻の相対的な関係を実感することが難しかった。そのため、たとえば、複数の地点に居る複数の人が、電話などを使って会議をする場合に、いったい何時から開始すればそれぞれの人にとって都合が良いのかが分かりにくかった。
【0004】
情報処理装置によらない物理的な時計の発案もあったが、最初から固定の都市名が記されていたりして、注目したい複数の地点のみを選択表示させることができないこと、時刻の表示の対象となる地点も一つないし二つと固定的であること、また、時計盤を回すことによる時刻のシミュレーションを行うことも困難であった。
【特許文献1】登録実用新案第3083241号
【課題を解決するための手段】
【0005】
この時計は、入力装置、表示装置、演算処理装置、メモリ装置、およびプログラムで構成されるコンピュータ上で実施することができ、地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部から構成される。
【0006】
地点情報入力部は、地球上の複数の地点の名称と、それぞれの地点のグリニッジ標準時からの時差を入力できるように構成する。
【0007】
地点表示部は円形で、地点入力部から入力された地球上の地点の名称と三角形、菱形などの印を、グリニッジ標準時からの時差に角度15度を掛け算して求めた角度の円周上の位置に配置する。グリニッジの位置をあらかじめ目立つように、真上に配置するとわかりやすい。たとえば、グリニッジの位置を円周の最上端に配置し、グリニッジ標準時からの時差が正の地点は円周の最上端から左回りに時差の分だけ回転したところに配置し、時差が負の地点は円周の最上端から右回りに時差の分だけ回転したところに配置する。
つまり、時差が+5.5時間のバンガロールであれば、グリニッジの位置から左回りの方向に5.5×15度=82.5度の角度の位置に配置する。
時差が+5.75時間のカトマンズであれば、最上端から左回りの方向に角度が5.75×15度=86.25度の位置に配置する。
時差が+9時間の日本であれば、左回りの方向に9×15度=135度の位置に配置する。
時差が+13時間のトンガ王国のヌクアロファであれば、左回りの方向に13×15度=195度の位置に配置する。
時差が−8時間のサンフランシスコであれば、右回りの方向に8×15度=120度の位置に配置する。ただし夏時間の場合にはサンフランシスコの時差は−7時間となるので、7×15度=105度の位置になる。
時差が−5時間のワシントンDCであれば、右回りの方向に5×15度=75度の位置に配置する。ただし、夏時間の場合にはワシントンDCの時差は−4時間となるので、4×15度=60度の位置になる。
【0008】
時刻表示部は円形で、時刻を示す24個の数字目盛(0〜23の数字)を円周上に1時間あたり15度の間隔で配置する。
地点表示部と時刻表示部を同心円となるように重ねて配置し、地点表示部は固定とし、時刻表示部を1時間に15度ずつ右回りに回転させる。つまり地点表示部の各地点の位置を示す印が、時刻表示部の時刻目盛上でその地点の現在時刻を常に指し示すように配置することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の時計を一見すると、地球上の複数地点の時刻が、時間の流れの中で実感して理解することができる。
さらに、図8のように時刻表示部に夕方6:00から朝6:00までの12時間に夜を表すように暗い帯を付けると昼夜の区別がつけやすく、それぞれの地点に居る人の時間帯を意識することができる。
【0010】
さらに、時刻表示部を任意に回転できるように構成すると、それぞれの地点の時刻が容易に分かり、たとえば、数日後に電話会議を行う時刻を決める場合に、地球上の複数の地点に居る人たちにとって、最も都合の良い時刻や時間帯を容易に見出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、表示装置、演算処理装置、メモリ装置、プログラムで構成される情報処理装置上で、地点情報入力部、地点表示部、および時刻表示部から構成する。
【実施例1】
【0012】
図4に示す地点情報入力部では、地球上の複数の地点の名称、記号、グリニッジ標準時からの時差などを入力する。
図5および図6に示す地点表示部では、地点情報入力部で入力された地点の情報を、その地点のグリニッジ標準時からの時差に15度を掛け算した角度(1時間の時差につき15度ずつの割合)だけ、左回りあるいは右回りの方向に円周上に配置して表示する。
図7に示す時刻表示部は、時刻を示す24個の目盛(0〜23の数字)を1時間あたり15度の角度で回しながら円周上に配置し、コンピュータの時計機能を利用して1時間あたり15度、厳密には1分あたり0.25度、1秒あたり約0.00417度の割合で右回りに回転させる。
地点表示部と時刻表示部を、それぞれの円の中心を同一点にして重ね合わせると、地点表示部に表示された地点の印が示す、時刻表示部の円周上の時刻目盛が、その地点の時刻を表すことになる。
図9は、地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部を組み合わせて配置した実施例である。
この例では地点情報を変更入力することより、任意の地点の現在時刻を知ることができ、またその地点での時間の流れを意識することができるので、複数の地点の時刻の相対的な関係をたやすく実感することができる。また、地点を示す印の色を指定することによって、地点を色で識別することなどもできる。
【実施例2】
【0013】
さらに時刻表示部の時間による回転をいったん停止し、指示装置によって選択して右または左に回転させることができるため、複数の地点での任意の時刻が容易にわかる。これを利用して複数地点に居る人たちの間での電話会議などの開始と終了時刻を容易に決定することができる。図10は、バンガロール、東京、サンフランシスコ、ワシントンDCの4か所が夜中にならないような時間帯を見つけ出した場合の実施例である。
【実施例3】
【0014】
地点情報入力部は、とくに入力装置から入力する必要はなく、外部記憶装置などに記憶させた地点の名称、記号、時差の情報を入力することも可能である。
【実施例4】
【0015】
時刻表示部は、図9、図10の実施例では右方向に回転するが、図11の実施例のように左方向に回転させるように構成することも可能である。この場合、地点表示部においてグリニッジ地点を最上端に配置すると、正の時差を持つ地点は右方向に配置し、負の時差を持つ地点は左方向に配置するので、図9、図10の実施例とは逆になる。
【実施例5】
【0016】
図12のように地点表示部の円を大きくして、時刻表示部の円を小さくし、地点表示部を時刻表示部の周りに構成することも可能である。こうすると、各地点の位置が見えやすくなるが、時刻表示部は小さくなる。
【実施例6】
【0017】
地点情報入力部を、地点表示部や時刻表示部と無関係に別画面として構成することも可能である。
【実施例7】
【0018】
図13に示すように、地点表示部と時刻表示部を直線上に構成することも可能である。この場合、時刻表示部の1時間の長さと地点表示部の時差1時間の長さを同じ長さとし、時刻表示部を右から左に時間の流れに従って一定の速度で動かすことにより、各地点の現在時刻が常にわかるように構成できる。また時刻表示部を任意に動かすことで、任意の時点での複数地点の時刻がわかるようにして、複数地点すべてにおいて都合のよい時間帯を見つけ出すことができる。
【実施例8】
【0019】
図14に示すように時刻表示部をループ状の帯として、これをモーターなどの駆動装置で時間の流れにしたがって回すように構成することも可能である。
【実施例9】
【0020】
あるいは本発明の時刻表示部をモーターなどの駆動装置で回して物理的な装置で構成することもできる。
【実施例10】
【0021】
小型化された情報処理装置を使用することにより、本発明を携帯することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、地球上の時差のある複数地点の時刻を一度に知る必要がある場合、あるいは意識する必要がある場合に使用すると、各地の時刻を時刻表示部の時刻目盛で簡単に把握することができる。
また、時刻表示部を回転させることによって、任意の時点での複数地点のそれぞれの時刻が判るので、たとえば地球上の複数の地点にいる人たちが電話会議などに参加する場合に、すべての人たちにとって都合の良い時間帯を、簡単に見つけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】地球上の複数地点の時刻を一度に示す従来の方法で、地球上の複数地点の名称と、その地点におけるグリニッジ標準時からの時差と現在時刻の一覧表の例。
【図2】地球上の複数地点の時刻を一度に示す従来の方法で、地球上の複数地点の名称と、それぞれの地点の現在時刻を示す時計群の例。
【図3】地球上の複数地点の時刻を一度に示す従来の方法で、世界地図上に複数地点の名称とそれぞれの現在時刻を示した例。
【図4】本発明の時計の地点情報入力部の例。地点名称、記号、グリニッジ標準時からの時差を入力する。地点名称は必ずしも必要ではない。また、記号は地点情報表示部でユニークに識別できれば何でも構わず、色で識別する方法もある。
【図5】本発明の時計の地点表示部の例。グリニッジ標準時からの時差0の地点を最上位に配置し、時差が正になる方向を左回りとし、時差が負になる方向を右回りとしている。
【図6】本発明の時計の地点表示部の例。地点情報入力部で入力された地点の記号を、地点情報入力部から入力されたグリニッジ標準時からの時差に応じた位置(時差×15度の角度)に配置している。この例では、最上端にグリニッジを示す地点を黄色の三角形で示し、正の時差を持つ地点を左回りの方向に時差×15度の角度に配置し、負の時差を持つ地点を右回りの方向に時差×15度の角度に配置する。
【図7】本発明の時計の時刻表示部の例。円周上に0から23までの数字と時刻を示す目盛を、15度ずつの間隔で円周上に設けている。0から12の数字を午前(AM)と午後(PM)の区別とともに目盛として設けてもよい。
【図8】本発明の時計の時刻表示部の例。午後6時から午前6までの時間帯に、夜を示す暗い円弧の帯を設けている。
【図9】本発明の時計の例。図6の地点表示部と図8の時刻表示部を組み合わせて配置し、地点表示部の中に地点情報入力部を構成している。
【図10】本発明の時計の実施例。時刻表示部を回して、グリニッジ標準時の地点を除く他の4つの地点にとって真夜中にならない時間を見つけ出したところの実施例。
【図11】本発明の時計の例。時刻表示部が左回りになるように構成されている。
【図12】本発明の時計の例。時刻表示部が小さな円弧で、地点表示部が大きな円で構成されている。
【図13】本発明の時計の例。地点表示部と時刻表示部の形状が円盤ではなく直線状で構成されている。時刻表示部は1時間あたり一目盛ずつ右から左に進む。
【図14】本発明の時計の例。時刻表示部をループ状に構成した例で、時刻表示部をモーターなどの駆動装置で、時間の流れに従って一定の速度で回転させることも可能である。
【符号の説明】
【0024】
1 地点情報入力部
2 地点表示部
3 グリニッジ標準時の地点を示す印
4 地点情報入力部で入力された地点を示す印
5 時刻表示部
6 時刻表示部の夜間を示す暗い帯
7 グリニッジ標準時からの時差12時間の地点を示す印
8 時刻表示部の一部で日付を示す線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置、表示装置、演算処理装置、メモリ装置、およびプログラムで構成されるコンピュータ上で実施することができる時計であって、地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部から構成され、地点情報入力部は、地球上の複数の地点の名称または記号、および各地点のグリニッジ標準時からの時差を入力できるように構成し、地点表示部は地点入力部で入力された地点を示す記号または印などを、その地点のグリニッジ標準時からの時差に15度を掛け算して得られた角度で円周上に配置し、時刻表示部は地点表示部と同心円である円周上に時刻を表す0〜23の数字を15度ずつの間隔で記して、時間の流れに従って1時間に15度ずつ回転するように構成し、地点表示部の地点の位置を示す記号または印と、時刻表示部の時刻を表す数字の相対する位置で、一つ乃至は複数の地点の時刻をひと目で知ることができるように構成した時計。
【請求項1】
入力装置、表示装置、演算処理装置、メモリ装置、およびプログラムで構成されるコンピュータ上で実施することができる時計であって、地点情報入力部、地点表示部、時刻表示部から構成され、地点情報入力部は、地球上の複数の地点の名称または記号、および各地点のグリニッジ標準時からの時差を入力できるように構成し、地点表示部は地点入力部で入力された地点を示す記号または印などを、その地点のグリニッジ標準時からの時差に15度を掛け算して得られた角度で円周上に配置し、時刻表示部は地点表示部と同心円である円周上に時刻を表す0〜23の数字を15度ずつの間隔で記して、時間の流れに従って1時間に15度ずつ回転するように構成し、地点表示部の地点の位置を示す記号または印と、時刻表示部の時刻を表す数字の相対する位置で、一つ乃至は複数の地点の時刻をひと目で知ることができるように構成した時計。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−66245(P2010−66245A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235796(P2008−235796)
【出願日】平成20年9月13日(2008.9.13)
【出願人】(595028074)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月13日(2008.9.13)
【出願人】(595028074)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]