説明

視聴料金徴収方法および視聴料金徴収システム

【課題】有料放送の視聴に際し、利用者における入会や支払いの手続きを不要とし、利用者が実際に番組視聴した時間分に応じた従量課金を適用可能とする。
【解決手段】有料放送受信装置400から一定時間毎に送信されてくる視聴情報を受信する毎に視聴対象番組のIDに視聴時間を加算する視聴情報取得手段210と、所定時間帯についての視聴時間加算値の情報を読み出し使用電力量の情報と併せて自動検針装置100に送信する格納情報送信手段211とを備える電力量計200と、電力量計200から使用電力量と視聴時間加算値の情報を受信し所定時間帯の使用電力量と番組毎の視聴時間加算値を積算し料金徴収処理依頼を検針サーバ300に送信するデータ集計手段110を備える自動検針装置100とから視聴料金徴収システム10を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、視聴料金徴収方法および視聴料金徴収システムに関するものであり、具体的には、有料放送の視聴に際し、利用者における入会や支払いの手続きを不要とし、利用者が実際に番組視聴した時間分に応じた従量課金を適用可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
有料放送を視聴するには、「契約書類の取り寄せ」、「契約書類への必要事項記入」、「契約書類送付」、「受信装置設置」といった手順が必要であり、視聴可能な状態になるまで手間と時間を要する。こうした入会プロセスを不要にする仕組みとして、集合住宅等で予め視聴可能な設備を整えておくことが考えられる。しかしその仕組みでは、利用者がどの番組を視聴したかという視聴情報をサービス提供者側が把握し、利用者側では料金支払いの為の何らかの手続きが必要になる。
【0003】
視聴情報の把握という点では、例えば、番組単位のコンテンツ購入と料金後払いの仕組みであるPPV(ペイパービュー)の採用が想定される。この仕組みでは、利用者が購入の意思決定を行うと視聴情報がチューナーに蓄積され、電話回線やケーブルを通して放送事業者に送信される。そのため利用するには電話回線やケーブルが必要である。また、従量課金でなく購入意思決定時に課金が発生するため、視聴した部分のみの課金は勿論、誤った購入操作の取り消し、番組開始後のキャンセルはできない。こうしたペイパービューにて購入した番組について、一定時間経過後の視聴を可能とする技術(特許文献1)なども提案されている。
【特許文献1】特開2008−154086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように、ペイパービューの仕組みを採用しても、やはり視聴には電話回線等が必要であり、利用者においては支払い手続きを強いることになる。したがって、有料放送の視聴に際し、利用者における入会や支払いの手続きが不要であり、利用者が実際に番組視聴した時間分に応じた従量課金制を適用できることが望まれていた。
【0005】
そこで本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、有料放送の視聴に際し、利用者における入会や支払いの手続きを不要とし、利用者が実際に番組視聴した時間分に応じた従量課金を適用可能とする技術の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明の視聴料金徴収方法は、他装置と通信を行う通信手段とデータを格納する記憶手段とを備えた電力量計と、他装置と通信する通信手段とデータを格納する記憶手段とを備えた自動検針装置とが、それぞれ処理を実行するものである。ここで、放送事業者による有料放送を顧客に提供する有料放送受信装置が、顧客の施設内に備わっていることを前提とする。この有料放送受信装置は、従来のペイパービュー装置に本発明を実行するに必要な機能を付加した装置を想定すればよい。また、電力量計と自動検針装置とによる自動検針の仕組みは、一般に、電気等のエネルギーの検針を電気的通信手段を用いて遠隔に実施するものである。現状の出向検針業務の効率化だけでなく、そのインフラや検針データの各種アプリケーションへの活用が期待されている。例えば家庭内の電化製品ごとに電気使用量を収集し、モニター表示して省エネルギーの意識を高めるシステムなどがあげられる。
【0007】
前記電力量計は、使用電力量の計測対象たる電気機器のうち有料放送受信装置から一定時間毎に送信されてくる、顧客視聴中の視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して受信し、前記視聴情報を受信する毎に、当該視聴情報が示す視聴対象番組のIDに前記一定時間の視聴時間を加算し、当該視聴時間加算値を記憶手段に格納する視聴情報取得処理を実行する。
【0008】
また、前記電力量計は、前記記憶手段から、所定時間帯についての視聴対象番組毎の前記視聴時間加算値の情報を読み出し、前記所定時間帯における該当顧客に関する電気機器の使用電力量の情報と併せて自動検針装置に送信する、格納情報送信処理を実行する。
【0009】
また、前記自動検針装置は、前記電力量計から、前記所定時間帯における該当顧客に関する使用電力量と前記視聴時間加算値の情報を通信手段を介して受信し、電気機器毎に前記所定時間帯の使用電力量を積算し、前記視聴対象番組毎の前記所定時間帯の視聴時間加算値を積算し、該当顧客に関する前記各積算結果を含む料金徴収処理依頼を、通信手段を介して検針サーバに送信するデータ集計処理を実行する。
【0010】
なお、前記視聴料金徴収方法において、他装置と通信する通信手段と、有料放送の視聴時間に応じた視聴料金情報を記憶した視聴料金テーブルと顧客毎の電気料金プランの情報を記憶した料金プランテーブルとを格納する記憶手段とを備えた検針サーバが、以下の処理を実行するとすれば好適である。
【0011】
すわなち前記検針サーバは、前記自動検針装置から、該当顧客に関する前記所定時間帯の積算結果を受信し、当該積算結果から視聴対象番組のIDに対応付いた視聴時間加算値の積算値を抽出し、この積算値を前記視聴料金テーブルに照合して対応する視聴料金を特定し、前記積算結果から視聴時間加算値の積算値の情報を除いて該当顧客に関する使用電力量の情報を抽出し、該当顧客に関する使用電力量の情報を前記料金プランテーブルに照合して対応する電気料金を特定する、料金特定処理を実行する。
【0012】
また、前記検針サーバは、特定した視聴料金および電気料金を合算して該当顧客に関する徴収金額を決定し、この徴収金額の情報を含む該当顧客に関する徴収依頼を、通信手段を介して徴収処理機関の端末に送信する、徴収依頼処理を実行する。
【0013】
なお、前記視聴料金徴収方法において、前記検針サーバが、前記通信手段を介して前記徴収処理機関の端末から、前記徴収依頼に応じて該当顧客から徴収金額を徴収した旨の通知を受信し、前記顧客から徴収された徴収金額のうち視聴料金分の金額について納付する旨の通知を前記有料放送の放送事業者の端末に送信する、納付代行処理を実行する、としてもよい。
【0014】
また、前記視聴料金徴収方法において、他装置と通信する通信手段と、顧客の指示を受け付ける入力インターフェースとを備える有料放送受信装置が、顧客による有料放送の視聴指示を入力インターフェースで受け付けて、前記視聴指示が示す視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して電力量計に送信し、一定時間毎に前記視聴対象番組の視聴有無を検知して、前記視聴対象番組の視聴が継続している限り視聴情報を前記電力量計に送信する、視聴情報送信処理を実行するとすれば好適である。
【0015】
また、本発明の視聴料金徴収システムは、電力量計と自動検針装置とからなるコンピュータシステムである。ここで前記電力量計は、他装置と通信を行う通信手段およびデータを格納する記憶手段と、使用電力量の計測対象たる電気機器のうち有料放送受信装置から一定時間毎に送信されてくる、顧客視聴中の視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して受信し、前記視聴情報を受信する毎に、当該視聴情報が示す視聴対象番組のIDに前記一定時間の視聴時間を加算し、当該視聴時間加算値を記憶手段に格納する視聴情報取得手段と、前記記憶手段から、所定時間帯についての視聴対象番組毎の前記視聴時間加算値の情報を読み出し、前記所定時間帯における該当顧客に関する電気機器の使用電力量の情報と併せて自動検針装置に送信する、格納情報送信手段と、を備える。
【0016】
また、前記自動検針装置は、他装置と通信する通信手段およびデータを格納する記憶手段と、前記電力量計から、前記所定時間帯における該当顧客に関する使用電力量と前記視聴時間加算値の情報を通信手段を介して受信し、電気機器毎に前記所定時間帯の使用電力量を積算し、前記視聴対象番組毎の前記所定時間帯の視聴時間加算値を積算し、該当顧客に関する前記各積算結果を含む料金徴収処理依頼を、通信手段を介して検針サーバに送信するデータ集計手段と、を備える。
【0017】
なお、前記視聴料金徴収システムが、有料放送受信装置を含むとしてもよい。この有料放送受信装置は、他装置と通信する通信手段および顧客の指示を受け付ける入力インターフェースと、顧客による有料放送の視聴指示を入力インターフェースで受け付けて、前記視聴指示が示す視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して電力量計に送信し、一定時間毎に前記視聴対象番組の視聴有無を検知して、前記視聴対象番組の視聴が継続している限り視聴情報を前記電力量計に送信する、視聴情報送信手段と、を備える。
【0018】
また、本発明の視聴料金徴収システムは、自動検針装置と検針サーバとを含むコンピュータシステムである。ここで前記自動検針装置は、他装置と通信する通信手段およびデータを格納する記憶手段と、電力量計から、所定時間帯における該当顧客に関する使用電力量と有料放送の番組毎の視聴時間の情報を通信手段を介して受信し、電気機器毎に前記所定時間帯の使用電力量を積算し、前記有料放送の番組毎の前記所定時間帯の視聴時間を積算し、該当顧客に関する前記各積算結果を含む料金徴収処理依頼を、通信手段を介して検針サーバに送信するデータ集計手段とを備える。
【0019】
また、前記検針サーバは、他装置と通信する通信手段および有料放送の視聴時間に応じた視聴料金情報を記憶した視聴料金テーブルと顧客毎の電気料金プランの情報を記憶した料金プランテーブルとを格納する記憶手段と、前記自動検針装置から、該当顧客に関する前記所定時間帯の積算結果を受信し、当該積算結果から有料放送の番組毎に対応付いた視聴時間の情報を抽出し、この視聴時間の情報を前記視聴料金テーブルに照合して対応する視聴料金を特定し、前記積算結果から視聴時間の情報を除いて該当顧客に関する使用電力量の情報を抽出し、該当顧客に関する使用電力量の情報を前記料金プランテーブルに照合して対応する電気料金を特定する、料金特定手段と、特定した視聴料金および電気料金を合算して該当顧客に関する徴収金額を決定し、この徴収金額の情報を含む該当顧客に関する徴収依頼を、通信手段を介して徴収処理機関の端末に送信する、徴収依頼手段とを備える。
【0020】
なお、前記電力量計と自動検針装置との間、および前記自動検針装置と検針サーバとの間をそれぞれ結ぶネットワークは電力線により形成されている電力線通信路を想定できる。例えば、前記自動検針装置が通信手段として電力線通信モデム(親側)を備えており、前記電力量計が通信手段として備える電力線通信モデム(子側)と電力線通信を実行する。自動検針装置と検針サーバとの間の通信も同様に想定できる。
【0021】
この電力線通信(PLC:Power Line Communications)は、電力線を通信回線として利用する技術であり、電気コンセントに通信用アダプタ(電力線通信モデム=PLCモデム)を設置して端末を接続することで、数Mbps〜数百Mbpsのデータ通信が可能である。電力会社から給電を受ける顧客施設には電気配線が元々張り巡らされており、電力会社と顧客施設との間も送電系統で結ばれているため、このPLCを採用すれば新たに通信用ケーブルを敷設することなく電力線通信路を構築できる。
【0022】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、有料放送の視聴に際し、利用者における入会や支払いの手続きを不要とし、利用者が実際に番組視聴した時間分に応じた従量課金が適用可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の視聴料金徴収システム10のネットワーク構成図であり、図2は本実施形態における視聴料金徴収方法の概念図である。図1に示す視聴料金徴収システム10は、電力線通信網などのネットワーク140を介して互いに接続された自動検針装置100、電力量計200、検針サーバ300、およびチューナー(有料放送受信装置)400から構成され、有料放送の視聴に際し、利用者における入会や支払いの手続きを不要とし、利用者が実際に番組視聴した時間分に応じた従量課金を適用可能とするコンピュータシステムである。
【0025】
想定する状況例としては、アパート・マンションなどの集合住宅の各部屋に自動検針装置100とチューナー400が予め設置してあり、前記チューナー400を介したTVなどで有料放送の視聴が予め可能となっている。また、本実施形態の前記チューナー400の電気使用量を電力量計200が検針し、この検針データを自動検針装置100によって採取可能な状態とする。各部屋の居住者は有料放送の視聴を希望する際、現行PPVサービス相当の簡易な確認で有料放送の視聴が可能であり、その際の視聴情報は、チューナー400から番組IDの形で電力量計200へ渡され、自動検針装置100により電気使用量として取得される。一方、電力会社は電気使用量に含まれた視聴情報と、放送事業者から提供された料金表により、有料放送の視聴料金を計算して利用者の電気料金に含めて徴収処理を行うこととなる。
【0026】
次に、本実施形態における視聴料金徴収システム10を構成する各装置について説明する。前記視聴料金徴収システム10(以下システム10)を構成する自動検針装置100は、本発明を実現する機能を備えるべくハードディスクドライブなどの不揮発性の記憶手段101に格納されたプログラム102をRAM103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。また、前記自動検針装置100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力インターフェイス105、ディスプレイなどの出力インターフェイス106を必要に応じて備えることができる。また、電力量計200や検針サーバ300などとの間のデータ授受を担う通信手段107を有している。自動検針装置100と電力量計200、自動検針装置100と検針サーバ300の各間を結ぶネットワーク140が電力線通信網であれば、前記通信手段107はPLCモデムとなることが想定できる。
【0027】
続いて、前記システム10を構成する前記自動検針装置100が、例えばプログラム102に基づき前記記憶手段101にて構成・保持する機能部につき説明を行う。前記自動検針装置100は、前記電力量計200から、前記所定時間帯における該当顧客に関する使用電力量と前記視聴時間加算値の情報を通信手段107を介して受信し、電気機器毎に前記所定時間帯の使用電力量を積算し、前記視聴対象番組毎の前記所定時間帯の視聴時間加算値を積算し、該当顧客に関する前記各積算結果を含む料金徴収処理依頼を、通信手段107を介して検針サーバ300送信するデータ集計手段110を備える。
【0028】
一方、前記視聴料金徴収システム10を自動検針装置100と共に構成するのが電力量計200である。この電力量計200は、上述のように電力会社から給電を受ける顧客施設における、例えば各電気機器に設置されている装置であり、本発明を実現する機能を備えるべくハードディスクドライブなどの不揮発性の記憶手段201に格納されたプログラム202をRAM203に読み出し、演算装置たるCPU204により実行する。また、前記電力量計200は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力インターフェイス205、ディスプレイなどの出力インターフェイス206を必要に応じて備えることができる。
【0029】
また、自動検針装置100やチューナー400との間のデータ授受を担う通信手段107を有している。自動検針装置100と電力量計200、および電力量計200とチューナー400の各間を結ぶネットワーク140が電力線通信網であれば、前記通信手段207はPLCモデムとなることが想定できる。なお、前記電力量計200は、電気機器の使用電力量を一定時間毎に測定する手段を、電力量計として当然に備えている。
【0030】
続いて、前記電力量計200が、例えばプログラム202に基づき前記記憶手段201にて構成・保持する機能部につき説明を行う。前記電力量計200は、使用電力量の計測対象たる電気機器のうちチューナー400(有料放送受信装置)から一定時間毎(例:1秒毎)に送信されてくる、顧客視聴中の視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段207を介して受信し、前記視聴情報を受信する毎に、当該視聴情報が示す視聴対象番組のIDに紐付けて前記一定時間の視聴時間を加算し、当該視聴時間加算値を記憶手段201の指示数テーブル225に格納する視聴情報取得手段210を備える。
【0031】
また、前記電力量計200は、前記記憶手段201の指示数テーブル225から、所定時間帯(例:30分毎の時間帯)についての視聴対象番組毎の前記視聴時間加算値の情報を読み出し、前記所定時間帯における該当顧客に関する電気機器の使用電力量の情報と併せて自動検針装置100に送信する、格納情報送信手段211を備える。
【0032】
また、前記視聴料金徴収システム10を自動検針装置100らと共に構成するのが検針サーバ300である。この検針サーバ300は、例えば、電力会社に設置されているサーバ装置であり、本発明を実現する機能を備えるべくハードディスクドライブなどの不揮発性の記憶手段301に格納されたプログラム302をRAM303に読み出し、演算装置たるCPU304により実行する。また、前記検針サーバ300は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力インターフェイス305、ディスプレイなどの出力インターフェイス306を必要に応じて備えることができる。また、自動検針装置100らとの間のデータ授受を担う通信手段307を有している。
【0033】
前記検針サーバ300と自動検針装置100との間を結ぶネットワーク140が電力線通信網であれば、前記通信手段307はPLCモデムとなることが想定できる。
【0034】
続いて、前記検針サーバ300が、例えばプログラム302に基づき前記記憶手段301にて構成・保持する機能部につき説明を行う。なお、前記検針サーバ300は、有料放送の視聴時間に応じた視聴料金情報を記憶した有料放送番組表325(視聴料金テーブル)と、顧客毎の電気料金プランの情報を記憶した電気料金プラン表326(料金プランテーブル)とを記憶手段301に格納している。
【0035】
前記検針サーバ300は、前記自動検針装置100から、該当顧客に関する前記所定時間帯の積算結果を受信し、当該積算結果から視聴対象番組のIDに対応付いた視聴時間加算値の積算値を抽出し、この積算値を前記有料放送番組表325に照合して対応する視聴料金を特定し、前記積算結果から視聴時間加算値の積算値の情報を除いて該当顧客に関する使用電力量の情報を抽出し、該当顧客に関する使用電力量の情報を前記電気料金プラン表326に照合して対応する電気料金を特定する、料金特定手段310を備える。
【0036】
また、前記検針サーバ300は、特定した視聴料金および電気料金を合算して該当顧客に関する徴収金額を決定し、この徴収金額の情報を含む該当顧客に関する徴収依頼を、通信手段307を介して徴収処理機関の端末500(例:金融機関の端末等)に送信する、徴収依頼手段311を備える。
【0037】
また、前記検針サーバ300は、前記通信手段307を介して前記徴収処理機関の端末500から、前記徴収依頼に応じて該当顧客から徴収金額を徴収した旨の通知を受信し、前記顧客から徴収された徴収金額のうち視聴料金分の金額について納付する旨の通知を前記有料放送の放送事業者の端末600に送信する、納付代行手段312を備えるものとできる。
【0038】
また、前記視聴料金徴収システム10を自動検針装置100らと共に構成するのがチューナー400(有料放送受信装置)である。このチューナー400は、例えば、顧客の居宅内に設置され、放送事業者から放送電波やネットワークないし媒体を介して配信される有料放送のコンテンツデータを受信し、顧客の指示に応じてテレビなどのディスプレイ装置に有料放送の再生を行う装置である。従って、有料放送受信装置として一般に必要となる従来機能は当然備えている。
【0039】
こうしたチューナー400は、本発明を実現する機能を備えるべくハードディスクドライブなどの不揮発性の記憶手段401に格納されたプログラム402をRAM403に読み出し、演算装置たるCPU404により実行する。また、前記チューナー400は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類などの入力インターフェイス405、ディスプレイなどの出力インターフェイス406を必要に応じて備えることができる。また、電力量計200との間のデータ授受を担う通信手段407を有している。
【0040】
前記チューナー400と電力量計200との間を結ぶネットワーク140が電力線通信網であれば、前記通信手段407はPLCモデムとなることが想定できる。
【0041】
続いて、前記チューナー400が、例えばプログラム402に基づき前記記憶手段401にて構成・保持する機能部につき説明を行う。前記チューナー400は、顧客による有料放送の視聴指示を入力インターフェース405で受け付けて、前記視聴指示が示す視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段407を介して電力量計200に送信し、一定時間毎に前記視聴対象番組の視聴有無を検知して、前記視聴対象番組の視聴が継続している限り視聴情報を前記電力量計200に送信する、視聴情報送信手段410を備える。
【0042】
これまで示した前記システム10における各手段110、210〜211、310〜312、410は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、各装置のCPUがプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをRAMに読み出して、これを実行することとなる。
【0043】
−−−処理フロー例1−−−
以下、本実施形態における視聴料金徴収方法の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明する視聴料金徴収方法に対応する各種動作は、前記システム10を構成する各装置のRAMに読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0044】
図3は本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例1を示す図である。ここでは、顧客が視聴アクションをおこした際の、主にチューナー400における処理について説明する。この場合、前記チューナー400の視聴情報送信手段410は、記憶手段401から、顧客による有料放送の視聴指示を受け付ける画面データを読み出し(或いは放送事業者から配信を受けた画面データ)、これを顧客のテレビ等に表示する(ステップ300)。前記顧客は前記画面を閲覧して視聴したい番組を選択する。
【0045】
一方、前記チューナー400の赤外線リモコン等の入力インターフェース405が、前記顧客が選択した有料放送のチャンネル(=視聴対象番組のID)の情報を受けつけ、これをチューナー400の赤外線受光部等に送る(ステップ301)。前記チューナー400の視聴情報送信手段410は、前記顧客が選択した有料放送のチャンネルの情報を取得し、該当チャンネルが有料であるか判定する(ステップ302)。例えば、予めチャンネル毎の有料/無料の区別フラグがチューナー400のリモコン等におけるボタン(=チャンネル毎に1ボタンが対応)に設定されており、前記リモコンからチューナー400にチャンネルの情報が送られる際に、前記区別フラグも付帯する、という状況が想定できる。この場合、前記チューナー400の視聴情報送信手段410は、前記区別フラグをチェックすれば、顧客が選択したチャンネルが有料か否か判定できる。
【0046】
前記ステップ302の判定において、該当チャンネルが有料であった場合(302:YES)、前記チューナー400の視聴情報送信手段410は、そのチャンネルで放送中の番組の詳細(タイトル,時間,金額(\/分))をEPG(電子番組表:予め放送事業者から取得し記憶手段401に保持)から取得し、視聴決定ボタンと併せた画面データとし出力インターフェース406に表示する(ステップ303)。
【0047】
前記顧客が前記ステップ303で表示した画面において、該当チャンネルの視聴決定ボタンを押下(前記リモコン等で)すると(ステップ304:YES)、チューナー400として当然備えている一般的な有料放送受信装置としての機能により、前記チャンネルの放送波のスクランブル解除を実行し、前記顧客のテレビ等に配信する(ステップ305)。 前記チューナー400の視聴情報送信手段410は、前記ステップ305と同時に、配信した前記チャンネルの放送中番組の番組IDを視聴情報として電力量計200に送信する(ステップ306)。このステップ306は、新たな選局が顧客により行われるまで、例えば1秒周期で繰り返し実行する(図中のループ1)。他方、新たな選局が顧客により行われた場合、前記視聴情報送信手段410は、前記ステップ306の処理を終了し(図中のループ1の終了)、処理を前記ステップ300に戻す。
【0048】
−−−処理フロー例2−−−
図4は本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例2を示す図である。ここでは、視聴情報の集計処理について説明する。視聴情報の集計は、電力使用量の計算諸元である指示数の集計方式に沿って行う。前記電力量計200の視聴情報取得手段210は、使用電力量の計測対象たる電気機器のうち前記チューナー400から一定時間毎(例:1秒毎)に送信されてくる、顧客視聴中の視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段207を介して受信する(ステップ400)。そして、前記視聴情報取得手段210は、ここで受信した視聴情報が示す該当番組IDが、前記指示数テーブル225におけるレコードとして存在するか判定する(ステップ402)。
【0049】
前記ステップ402において、該当番組IDが存在すると判定すれば(ステップ402:YES)、該当レコードの指示数を、前記一定時間の“1秒”(=一定時間の視聴時間)に合わせて「1」インクリメントする(ステップ403)。一方、前記ステップ402において、該当番組IDが存在しないと判定すれば(ステップ402:NO)、前記視聴情報取得手段210は、新規に当該番組IDでレコードを生成し、前記指示数テーブル225に追加する(ステップ404)。また、ここで追加したレコードにおける指示数を「1」とする。
【0050】
図5に前記指示数テーブル225の構成例を示す。この例では、番組ID“110”および“120”についての2つのレコードが指示数テーブル225に格納されている。また、前記番組ID“110”については指示数が“5”(つまり、前記電力量計200から1秒間隔で5回、前記視聴情報を受信した)、また、前記番組ID“120”については、指示数が“10”(つまり、前記電力量計200から1秒間隔で10回、前記視聴情報を受信した)となっている。
【0051】
また、この指示数テーブル225は、有料放送の視聴時間に応じた指示数を格納するだけでなく、従来の使用電力量の情報についても格納している。図5の例では、番組IDの設定がないレコード、つまり当該電力量計200が従来の電力量計として計測した電気機器の使用電力量の情報(指示数“100”)が設定されている。電力量計200で計測された電気機器の使用電力量の情報は、前記番組IDの設定がないレコードにおける指示数を1秒間隔でインクリメントする。
【0052】
また、前記電力量計200の格納情報送信手段211は、前記記憶手段201の指示数テーブル225から、所定時間帯(例:30分毎の時間帯)についての視聴対象番組毎の前記視聴時間加算値の情報、つまり前記指示数テーブル225における各番組ID毎の指示数(=指示数“5”、“10”)を読み出し、前記所定時間帯における該当顧客に関する電気機器の使用電力量の情報、つまり前記指示数テーブル225における使用電力量の情報(=指示数“100”)と併せて自動検針装置100に送信する(ステップ405)。前記格納情報送信手段211は、このステップ405を、前記所定時間帯の到来毎、つまり上記例では30分周期で実行する。当該ステップ405の実行後は、前記指示数テーブル225におけるレコードを消去する。
【0053】
−−−処理フロー例3−−−
図6は本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例3を示す図である。ここでは、検針処理について説明する。この場合、前記自動検針装置100のデータ集計手段110は、前記電力量計200から、前記所定時間帯、つまり30分間隔毎における該当顧客に関する使用電力量=“100”と前記視聴時間加算値の情報=番組ID“110”の“5”および番組ID“120”の“10”を通信手段107を介して受信する(ステップ500)。
【0054】
また、前記自動検針装置100のデータ集計手段110は、前記ステップ500で受信した各指示数のデータについて、番組IDの列に値が入っていれば(ステップ501:YES)、視聴情報と判定する。その場合、前記データ集計手段110は、記憶手段101の30分値テーブル125において、該当番組IDのレコードを検索する(ステップ502)。前記30分値テーブル125は、自動検針装置100が前記電力量計200から30分毎に受信した使用電力量の情報および視聴時間加算値の情報(指示数テーブル225において30分間カウントアップされた情報)を、時刻サイクル(例えば、8:00、8:30、9:00・・・)毎に格納したテーブルである。
【0055】
前記ステップ502で該当番組IDのレコードが検索できれば(ステップ502:YES)、前記データ集計手段110は、検索されたレコードのサイクル欄における該当時刻に対応付けて前記電力量計200から受信した指示数を書き込む(ステップ503)。
【0056】
一方、前記ステップ502で該当番組IDのレコードが検索できなければ(ステップ502:NO)、前記データ集計手段110は、該当番組の番組IDを「"Ch."+番組ID」("Ch."は識別用の文字列)という形に加工した文字列を主キーとして新規レコードを作成して前記30分値テーブル125に格納し、前記ステップ503同様に該当時刻に対応付けて指示数を書き込む(ステップ504)。
【0057】
図7に示す30分値テーブル125の例では、「テレビ」、「冷蔵庫」の各電気機器についての使用電力量の指示数が、「8:00」から「9:00」までの間の30分間隔で設定されている。また、番組ID“110”、“120”のそれぞれについて、「ch.110」、「ch.120」なるレコードにおいて、各視聴時間の指示数が「8:00」から「9:00」までの間の30分間隔で設定されている。
【0058】
他方、前記ステップ501で、前記ステップ500で受信した各指示数のデータについて、番組IDの列に値が入っていなければ(ステップ501:NO)、前記データ集計手段110は、視聴情報でないと判断し、通常の使用電力量に関する集計処理を行う(ステップ505)。なお、前記データ集計手段110は、前記ステップ501から505の各処理を、前記電力量計200から前記ステップ500で受信した全データについて行い、検針処理を完了とする(ループ2)。
【0059】
なお、前記データ集計手段110は、前記30分値テーブル125の格納データ(電気機器毎の前記所定時間帯の使用電力量、視聴対象番組毎の前記所定時間帯の視聴時間加算値)を、該当顧客に関する料金徴収処理依頼として通信手段107を介して検針サーバ300に送信する(ステップ506)。
【0060】
−−−処理フロー例4−−−
図8は本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例4を示す図である。ここでは、料金計算の処理について説明する。
【0061】
前記検針サーバ300の料金特定手段310は、前記自動検針装置100から、該当顧客に関する前記所定時間帯の積算結果、つまり前記30分値テーブル125の格納データを受信し、主キーに文字列"Ch."が含まれているか判定する(ステップ601)。この判定において、前記文字列“Ch.”が含まれていれば(ステップ601:YES)、前記料金特定手段310は、前記積算結果が視聴情報を含むと判断し、視聴対象番組のIDに対応付いた視聴時間加算値の積算値を抽出する。そして、文字列"Ch."以降の文字列、つまり番組ID(“110”、“120”)をキーとして、予め放送事業者から提供された有料放送番組表325を検索し、合致したデータ(例:\10/分)を諸元として視聴料金の計算を行う(ステップ602)。
【0062】
一方、前記ステップ601の判定において、前記文字列“Ch.”が含まれていなければ(ステップ601:NO)、前記料金特定手段310は、前記積算結果が視聴情報を含まず使用電力量の情報のみと判断し、該当顧客に関する使用電力量の情報を前記積算結果から抽出し、該当顧客に関する使用電力量の情報を前記電気料金プラン表326に照合して対応する電気料金を特定する(ステップ603)。前記料金特定手段310は、前記ステップ601から603の処理を、前記30分値テーブル125の格納データにおける、全データ(つまり前記サイクル欄の全時刻について)について行い、料金計算処理を完了とする。図9に示す料金計算結果の例では、「2008年8月8日」におけるある顧客「123456」の電力料金(テレビ:500円、冷蔵庫:1000円)、有料放送の視聴料金(ch.110:500円、ch.120:300円)が示されている。この料金計算結果の値は、前記30分値テーブル125の格納データが含む30分ごとのデータについての料金計算結果を、一日分合算したものとなる。
【0063】
その後、前記検針サーバ300の徴収依頼手段311は、上記ステップ603までで算定した視聴料金および電気料金を合算して該当顧客に関する徴収金額を決定し、この徴収金額の情報を含む該当顧客に関する徴収依頼を、通信手段307を介して徴収処理機関の端末500(例:金融機関の端末等)に送信する(ステップ604)。
【0064】
また、前記検針サーバ300の納付代行手段312は、前記通信手段307を介して前記徴収処理機関の端末500から、前記徴収依頼に応じて該当顧客から徴収金額を徴収した旨の通知を受信し、前記顧客から徴収された徴収金額のうち視聴料金分の金額について納付する旨の通知を前記有料放送の放送事業者の端末600に送信する(ステップ605)。
【0065】
本実施形態によれば、有料放送事業者にとって利用者数拡大の妨げになっている、有料放送サービスへの入会プロセスが不要になる。これにより、利用者は入会を意識することなくいつでも視聴をはじめることができるようになり、利用者数の拡大が期待される。
【0066】
また、有料放送における番組単位でない、視聴時間に応じた純粋な従量課金の実現により、利用者は現行ペイパービュー方式におる視聴時の不便さから解放され、無料放送のようなザッピングが可能になる等利便性が向上する。また、放送事業者は利用者の視聴状況をきめ細かく把握できるようになるため、それらの情報をマーケティングに活用することもできる。
【0067】
また、視聴料金の計算・支払いを電気料金の仕組みに乗せることで、利用者は有料放送の視聴料金について特定の支払い手続きが不要になる。また、電話回線やケーブル等の特別なインフラも不要であるため、利用者には導入コストがかからず、利用者宅の設備環境等にも左右されにくい。
【0068】
したがって、有料放送の視聴に際し、利用者における入会や支払いの手続きを不要とし、利用者が実際に番組視聴した時間分に応じた従量課金が適用可能となる。
【0069】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本実施形態の視聴料金徴収システムのネットワーク構成図である。
【図2】本実施形態における視聴料金徴収方法の概念図である。
【図3】本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例1を示す図である。
【図4】本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例2を示す図である。
【図5】本実施形態における指示数テーブルの構成例を示す図である。
【図6】本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例3を示す図である。
【図7】本実施形態における30分値テーブルの構成例を示す図である。
【図8】本実施形態における視聴料金徴収方法の処理フロー例4を示す図である。
【図9】本実施形態における徴収料金の計算結果例を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
10 視聴料金徴収システム
100 自動検針装置
101 HDD(Hard Disk Drive)
102 プログラム
103 RAM(Random Access Memory)
104 CPU(Central Processing Unit)
105 入力インターフェイス
106 出力インターフェイス
107 通信手段
110 データ集計手段
125 30分値テーブル
140 ネットワーク(電力線通信のネットワーク)
200 電力量計
210 視聴情報取得手段
211 格納情報送信手段
225 指示数テーブル
300 検針サーバ
310 料金特定手段
311 徴収依頼手段
312 納付代行手段
325 有料放送番組表(視聴料金テーブル)
326 電気料金プラン表(料金プランテーブル)
400 チューナー(有料放送受信装置)
410 視聴情報送信手段
500 徴収処理機関の端末
600 放送事業者の端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他装置と通信を行う通信手段とデータを格納する記憶手段とを備えた電力量計が、
使用電力量の計測対象たる電気機器のうち有料放送受信装置から一定時間毎に送信されてくる、顧客視聴中の視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して受信し、前記視聴情報を受信する毎に、当該視聴情報が示す視聴対象番組のIDに前記一定時間の視聴時間を加算し、当該視聴時間加算値を記憶手段に格納する視聴情報取得処理と、
前記記憶手段から、所定時間帯についての視聴対象番組毎の前記視聴時間加算値の情報を読み出し、前記所定時間帯における該当顧客に関する電気機器の使用電力量の情報と併せて自動検針装置に送信する、格納情報送信処理とを実行し、
他装置と通信する通信手段とデータを格納する記憶手段とを備えた自動検針装置が、
前記電力量計から、前記所定時間帯における該当顧客に関する使用電力量と前記視聴時間加算値の情報を通信手段を介して受信し、電気機器毎に前記所定時間帯の使用電力量を積算し、前記視聴対象番組毎の前記所定時間帯の視聴時間加算値を積算し、該当顧客に関する前記各積算結果を含む料金徴収処理依頼を、通信手段を介して検針サーバに送信するデータ集計処理を実行する、
ことを特徴とする視聴料金徴収方法。
【請求項2】
他装置と通信する通信手段と、有料放送の視聴時間に応じた視聴料金情報を記憶した視聴料金テーブルと顧客毎の電気料金プランの情報を記憶した料金プランテーブルとを格納する記憶手段とを備えた検針サーバが、
前記自動検針装置から、該当顧客に関する前記所定時間帯の積算結果を受信し、当該積算結果から視聴対象番組のIDに対応付いた視聴時間加算値の積算値を抽出し、この積算値を前記視聴料金テーブルに照合して対応する視聴料金を特定し、前記積算結果から視聴時間加算値の積算値の情報を除いて該当顧客に関する使用電力量の情報を抽出し、該当顧客に関する使用電力量の情報を前記料金プランテーブルに照合して対応する電気料金を特定する、料金特定処理と、
特定した視聴料金および電気料金を合算して該当顧客に関する徴収金額を決定し、この徴収金額の情報を含む該当顧客に関する徴収依頼を、通信手段を介して徴収処理機関の端末に送信する、徴収依頼処理と、
を実行することを特徴とする請求項1に記載の視聴料金徴収方法。
【請求項3】
前記検針サーバが、
前記通信手段を介して前記徴収処理機関の端末から、前記徴収依頼に応じて該当顧客から徴収金額を徴収した旨の通知を受信し、前記顧客から徴収された徴収金額のうち視聴料金分の金額について納付する旨の通知を前記有料放送の放送事業者の端末に送信する、納付代行処理を実行する、
ことを特徴とする請求項2に記載の視聴料金徴収方法。
【請求項4】
他装置と通信する通信手段と、顧客の指示を受け付ける入力インターフェースとを備える有料放送受信装置が、
顧客による有料放送の視聴指示を入力インターフェースで受け付けて、前記視聴指示が示す視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して電力量計に送信し、一定時間毎に前記視聴対象番組の視聴有無を検知して、前記視聴対象番組の視聴が継続している限り視聴情報を前記電力量計に送信する、視聴情報送信処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の視聴料金徴収方法。
【請求項5】
他装置と通信を行う通信手段およびデータを格納する記憶手段と、
使用電力量の計測対象たる電気機器のうち有料放送受信装置から一定時間毎に送信されてくる、顧客視聴中の視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して受信し、前記視聴情報を受信する毎に、当該視聴情報が示す視聴対象番組のIDに前記一定時間の視聴時間を加算し、当該視聴時間加算値を記憶手段に格納する視聴情報取得手段と、
前記記憶手段から、所定時間帯についての視聴対象番組毎の前記視聴時間加算値の情報を読み出し、前記所定時間帯における該当顧客に関する電気機器の使用電力量の情報と併せて自動検針装置に送信する、格納情報送信手段と、を備える電力量計と、
他装置と通信する通信手段およびデータを格納する記憶手段と、
前記電力量計から、前記所定時間帯における該当顧客に関する使用電力量と前記視聴時間加算値の情報を通信手段を介して受信し、電気機器毎に前記所定時間帯の使用電力量を積算し、前記視聴対象番組毎の前記所定時間帯の視聴時間加算値を積算し、該当顧客に関する前記各積算結果を含む料金徴収処理依頼を、通信手段を介して検針サーバに送信するデータ集計手段と、を備える自動検針装置と、
を含むことを特徴とする視聴料金徴収システム。
【請求項6】
他装置と通信する通信手段および顧客の指示を受け付ける入力インターフェースと、
顧客による有料放送の視聴指示を入力インターフェースで受け付けて、前記視聴指示が示す視聴対象番組のIDを含む視聴情報を通信手段を介して電力量計に送信し、一定時間毎に前記視聴対象番組の視聴有無を検知して、前記視聴対象番組の視聴が継続している限り視聴情報を前記電力量計に送信する、視聴情報送信手段と、を備える有料放送受信装置を含むことを特徴とする請求項5に記載の視聴料金徴収システム。
【請求項7】
他装置と通信する通信手段およびデータを格納する記憶手段と、
電力量計から、所定時間帯における該当顧客に関する使用電力量と有料放送の番組毎の視聴時間の情報を通信手段を介して受信し、電気機器毎に前記所定時間帯の使用電力量を積算し、前記有料放送の番組毎の前記所定時間帯の視聴時間を積算し、該当顧客に関する前記各積算結果を含む料金徴収処理依頼を、通信手段を介して検針サーバに送信するデータ集計手段と、を備える自動検針装置と、
他装置と通信する通信手段および有料放送の視聴時間に応じた視聴料金情報を記憶した視聴料金テーブルと顧客毎の電気料金プランの情報を記憶した料金プランテーブルとを格納する記憶手段と、
前記自動検針装置から、該当顧客に関する前記所定時間帯の積算結果を受信し、当該積算結果から有料放送の番組毎に対応付いた視聴時間の情報を抽出し、この視聴時間の情報を前記視聴料金テーブルに照合して対応する視聴料金を特定し、前記積算結果から視聴時間の情報を除いて該当顧客に関する使用電力量の情報を抽出し、該当顧客に関する使用電力量の情報を前記料金プランテーブルに照合して対応する電気料金を特定する、料金特定手段と、
特定した視聴料金および電気料金を合算して該当顧客に関する徴収金額を決定し、この徴収金額の情報を含む該当顧客に関する徴収依頼を、通信手段を介して徴収処理機関の端末に送信する、徴収依頼手段と、を備える検針サーバと、
を含むことを特徴とする視聴料金徴収システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−170335(P2010−170335A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−12308(P2009−12308)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】