説明

視聴確認システム、視聴確認方法および視聴確認プログラム

【課題】放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できる視聴確認システムを提供する。
【解決手段】コンテンツ特徴量記憶手段81は、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶する。映像表示手段82は、映像コンテンツを表示する。画像抽出手段83は、映像表示手段82に表示される映像コンテンツから画像を抽出する。特徴量算出手段84は、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する。視聴状況結果送信手段85は、画像特徴量とコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段82に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、その映像コンテンツを示すコンテンツIDを視聴調査装置90に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送波の受信を要しない映像コンテンツの視聴を確認する視聴確認システム、視聴端末、視聴確認方法および視聴確認プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
放送番組の視聴調査は、調査対象とされた家庭のテレビ受像機に取り付けられたメディアセンサを用いて行われることが知られている。調査対象の家庭の視聴チャンネルをメディアセンサで測定することで、番組の視聴率などを把握することが可能になる。
【0003】
また、特許文献1には、アナログ放送、ディジタル放送等の放送形態によらず、視聴調査を行うことができる視聴調査システムが記載されている。特許文献1に記載された視聴調査システムでは、視聴調査サーバが、放送されている各チャンネルの番組の映像から映像特徴量を生成し、生成した映像特徴量をチャンネルごとのバッファに記憶させる。そして、視聴番組監視端末が、番組の映像信号から映像特徴量を生成し、生成した映像特徴量を視聴調査サーバに送信すると、視聴調査サーバが、受信した映像特徴量とバッファに記憶された映像特徴量とを比較して、視聴者が視聴しているチャンネルを特定する。
【0004】
なお、特許文献2には、EPG(Electronic Program Guide)用メタデータについて記載されている。特許文献2に記載されたEPG用メタデータとは、配信中のコンテンツの制御とは直接関係せず、受信端末内のEPGを表示する際に主に利用されるメタデータであり、コンテンツの蓄積とは関係無く受信端末に蓄積されるデータである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】再表WO2005/011294号(段落0061,0066,0069、図1)
【特許文献2】特開2002−101086号公報(段落0041)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、上述したメディアセンサは、視聴チャンネルを調査する装置であるため、例えば、放送が録画されたコンテンツ(以下、録画コンテンツ)や、DVD(Digital Versatile Disc)などの媒体に記録されたコンテンツ(以下、媒体記録コンテンツ)の視聴を調査することはできないという問題がある。また、録画コンテンツのように、各利用者が任意に作成するコンテンツに対してまで特許文献2に記載されるようなメタデータを予め用意することは困難である。
【0007】
一方、特許文献1に記載された視聴調査システムは、放送される映像の映像特徴量をその都度バッファに記憶し、端末から送信される映像特徴量とバッファに記憶された映像特徴量とを比較することで視聴を調査するものである。
【0008】
しかし、バッファに記憶できる映像特徴量の容量には限界がある。そのため、視聴の時期が未定である録画コンテンツや、そもそも放送の対象となっていない媒体記録コンテンツについては、そのコンテンツ内の映像の映像特徴量を、継続してバッファに残しておくことは困難である。よって、特許文献1に記載された視聴調査システムでは、このようなコンテンツについて視聴の調査をすることは困難であるといえる。録画コンテンツや媒体記録コンテンツのように、放送波の受信を要しない映像コンテンツについても、その映像コンテンツの視聴を調査できることが望ましい。
【0009】
そこで、本発明は、放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できる視聴確認システム、視聴端末、視聴確認方法および視聴確認プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による視聴確認システムは、映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末と、記視聴端末による映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置とを備え、視聴端末が、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出手段と、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、画像特徴量とコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、その映像コンテンツを示すコンテンツIDを視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明による他の視聴確認システムは、映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末と、視聴端末による映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置と、視聴端末が表示する映像コンテンツを撮影する撮影装置とを備え、視聴端末が、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、映像表示手段が表示した映像コンテンツから抽出される画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、画像特徴量とコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、その映像コンテンツを示すコンテンツIDを視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備え、撮影装置が、映像表示手段に表示される映像コンテンツを撮影し、撮影された映像コンテンツから画像を抽出する撮影画像抽出手段を備え、視聴端末の特徴量算出手段が、撮影画像抽出手段により抽出された画像の画像特徴量を算出することを特徴とする。
【0012】
本発明による視聴端末は、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出手段と、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、画像特徴量とコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、その映像コンテンツを示すコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
本発明による他の視聴端末は、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、映像表示手段が表示した映像コンテンツから抽出される画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、画像特徴量とコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、その映像コンテンツを示すコンテンツIDを視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備え、特徴量算出手段が、映像表示手段に表示される映像コンテンツを撮影し、撮影された映像コンテンツから画像を抽出する撮影画像抽出手段によって抽出されたその画像の画像特徴量を算出することを特徴とする。
【0014】
本発明による視聴確認方法は、映像コンテンツを表示する映像表示手段に表示された映像コンテンツから画像を抽出し、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出し、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段に記憶されたそのコンテンツ特徴量と、画像特徴量とを比較し、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断された場合に、その映像コンテンツに対応するコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信することを特徴とする。
【0015】
本発明による視聴確認プログラムは、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段とを備えたコンピュータに適用される視聴確認プログラムであって、コンピュータに、映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出処理、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出処理、および、画像特徴量とコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、その映像コンテンツを示すコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による視聴確認システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ特徴量を視聴端末20に登録する処理の例を示すフローチャートである。
【図3】視聴状況を調査する処理の例を示すフローチャートである。
【図4】本発明による視聴確認システムの変形例を示すブロック図である。
【図5】本発明による視聴確認システムの最小構成の例を示すブロック図である。
【図6】本発明による視聴端末の最小構成の例を示すブロック図である。
【図7】本発明による視聴確認システムの他の最小構成の例を示すブロック図である。
【図8】本発明による視聴端末の他の最小構成の例を示すブロック図である。
【図9】特徴量登録手段を備えた視聴確認システムの例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明による視聴確認システムの一実施形態を示すブロック図である。本実施形態による視聴確認システムは、コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査サーバ10と、映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末20とを備えている。なお、図1に例示する視聴確認システムでは、視聴端末20を1台のみ示しているが、視聴端末20は1台であってもよく、複数台であってもよい。
【0020】
視聴調査サーバ10は、コンテンツデータベース(以下、コンテンツDBと記す。)101と、映像特徴量抽出手段102と、視聴状況収集手段103とを備えている。
【0021】
コンテンツDB101は、調査対象とする映像コンテンツと、その映像コンテンツを識別する識別子(以下、コンテンツIDと記す。)を記憶する。映像コンテンツ及びコンテンツIDは、例えば、ユーザ等により予め記憶される。
【0022】
映像特徴量抽出手段102は、コンテンツDB101に記憶された映像コンテンツから、その映像コンテンツの特徴量(以下、コンテンツ特徴量と記す。)を算出する。コンテンツ特徴量には、後述する画像特徴量抽出手段203が映像コンテンツから算出する特徴量と同様の特徴量が用いられる。なお、特徴量の算出方法については後述する。そして、映像特徴量抽出手段102は、算出したコンテンツ特徴量を視聴端末20に送信する。映像特徴量抽出手段102が特徴量を算出する対象は、映像コンテンツ中の一部の静止画であってもよく、一部または全部の動画であってもよい。
【0023】
視聴状況収集手段103は、視聴端末20で視聴されたコンテンツIDを収集する。具体的には、視聴状況収集手段103は、各視聴端末20から送信されるコンテンツIDを受信し、そのコンテンツIDを収集する。このコンテンツIDを収集することで、放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できることになる。
【0024】
視聴端末20は、映像表示手段201と、キャプチャ手段202と、画像特徴量抽出手段203と、記憶部204と、視聴状況把握手段205とを備えている。
【0025】
記憶部204は、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量(以下、コンテンツ特徴量と記す。)と、その映像コンテンツのコンテンツIDとを対応付けて記憶する。記憶部204は、例えば、視聴調査サーバ10が算出したコンテンツIDおよびコンテンツ特徴量を記憶する。具体的には、視聴調査サーバ10からコンテンツIDおよびコンテンツ特徴量を受信したとき、特徴量登録手段(図示せず)が記憶部204に受信した情報を記憶させればよい。ただし、コンテンツIDおよびコンテンツ特徴量の送信元は、視聴調査サーバ10に限定されず、他の装置であってもよい。
【0026】
映像表示手段201は、映像コンテンツを表示する。映像表示手段201は、例えば、ディスプレイ装置やモニタ装置により実現される。
【0027】
キャプチャ手段202は、映像表示手段201に映し出された映像をキャプチャする。すなわち、キャプチャ手段202は、映像表示手段201に表示される映像コンテンツから画像を抽出する。また、キャプチャ手段202は、抽出した画像をメモリ(図示せず)等に記憶させてもよい。キャプチャ手段202がキャプチャする画像は、動画であってもよく、静止画であってもよい。すなわち、キャプチャ手段202がキャプチャする画像の長さは、予め定めておけばよい。
【0028】
また、キャプチャ手段202が画像をキャプチャする時間間隔についても、0.1秒間隔、10秒間隔などの任意の時間間隔を予め定めておけばよい。これらの時間間隔は、任意の時間に設定可能である。
【0029】
キャプチャ手段202は、スクリーンキャプチャー機能を備えた装置や、ビデオキャプチャー機能を備えた装置などにより実現される。
【0030】
画像特徴量抽出手段203は、キャプチャされた画像から特徴量を抽出する。具体的には、画像特徴量抽出手段203は、キャプチャ手段202が抽出した画像の特徴量(以下、画像特徴量と記す。)を算出する。画像特徴量抽出手段203は、例えば、「Color Layout(以下、カラーレイアウトと記す。)」と呼ばれる特徴量を画像特徴量として算出してもよい。以下、画像特徴量およびコンテンツ特徴量として、カラーレイアウトを用いる場合について説明する。
【0031】
カラーレイアウトは、以下の例示する式1により算出される。
【0032】
【数1】

【0033】
ここで、nは、輝度成分係数の数であり、nは色差成分係数の数である。式1においては、nを6とし、nを3または6とすることが好ましい。以下、nを6とし、nを3とする場合を例に説明する。また、Y,Cb,Crは、それぞれ映像の、Y、Cb、Cr成分からDCT変換(Discrete Cosine Transform :離散コサイン変換)によって得られる係数を量子化した値である。
【0034】
画像特徴量抽出手段203は、キャプチャ手段202が抽出した画像の映像信号をサンプリングして、静止画として表される映像を連続的に抽出する。そして、画像特徴量抽出手段203は、サンプリングして得られた映像(静止画)を分割する。ここでは、64(8×8)個のブロックに分割する場合を例にする。画像特徴量抽出手段203は、64個に分割した各ブロックから、Y、CbおよびCrの成分を抽出する。なお、映像がR、GおよびBの成分で表されている場合には、R、G、B成分からY、Cb、Cr成分への変換式を用いて、Y、Cb、Cr成分を算出すればよい。
【0035】
画像特徴量抽出手段203は、64個の各ブロックに対応するY成分に対しDCT変換を行う。同様に、画像特徴量抽出手段203は、64個の各ブロックに対応するCb成分、Cr成分に対しても、それぞれDCT変換を行う。このようにして、64個のブロックごとに係数が算出される。
【0036】
画像特徴量抽出手段203は、ジグザグスキャンによって、Y成分に対するDCT変換結果から、n個(本例では6個)の係数を取り出す。さらに、画像特徴量抽出手段203は、ジグザグスキャンによって、Cr成分に対するDCT変換結果から、n個(3個)の係数を取り出す。続いて、画像特徴量抽出手段203は、ジグザグスキャンによって抽出した係数Y〜Y、Cb〜Cb、およびCr〜Crを量子化する。この結果、映像特徴量として、上述の式1によって表されるカラーレイアウトが得られる。
【0037】
なお、画像特徴量は、カラーレイアウトに限定されない。例えば、モーションアクティビティや、カラーヒストグラム(色の割合をヒストグラムで表現したもの)、画像全体の代表色、模様、エッジ分布などを特徴量として使用してもよい。なお、画像特徴量の算出方法は広く知られているため、詳細な説明は省略する。
【0038】
視聴状況把握手段205は、画像特徴量抽出手段203が算出した画像特徴量と記憶部204が記憶するコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段201に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断される場合に、比較結果を視聴調査サーバ10(より具体的には、視聴状況収集手段103)に送信する。比較結果には、視聴調査対象とされた映像コンテンツのコンテンツIDが含まれる。
【0039】
具体的には、視聴状況把握手段205は、画像特徴量抽出手段203が算出した画像特徴量と記憶部204に記憶されたコンテンツ特徴量との類似度を算出し、類似度が予め定められた基準値を上回る場合に、視聴調査対象とする映像コンテンツであると判定する。視聴調査対象とする映像コンテンツであると判定された場合、視聴状況把握手段205は、視聴調査対象とする映像コンテンツのコンテンツIDを視聴調査サーバ10に送信する。このとき、視聴状況把握手段205は、比較結果とともに視聴端末20を識別する情報や、視聴時間などを併せて視聴調査サーバ10に送信してもよい。
【0040】
以下、画像特徴量抽出手段203が算出した画像特徴量と記憶部204に記憶されたコンテンツ特徴量との類似度を算出する方法について説明する。まず、視聴状況把握手段205は、キャプチャ手段202がキャプチャした画像の長さに相当するコンテンツ特徴量を記憶部204から読み取る。視聴状況把握手段205は、読み取ったコンテンツ特徴量と、画像特徴量抽出手段203が算出した画像特徴量とを比較する。特徴量としてカラーレイアウトを用いる場合、特徴量の差異(距離と呼ぶ場合もある。)は、以下に例示する式2を用いて算出される。
【0041】
【数2】

【0042】
式2では、画像特徴量抽出手段203が算出した画像特徴量と記憶部204に記憶されたコンテンツ特徴量のうちの一方のカラーレイアウトを表す係数にはダッシュ(’)を設けず、他方にはダッシュ(’)を設けて表している。また、wyi,wbi,wriは、それぞれ重み係数であり、任意のものを用いてよいが、例えば、直流成分の計算を行う場合には「4」とし、第2〜3係数(Y,Y,Cb,Cb,Cr,Cr)の計算を行う場合には「2」とし、第4〜6係数(Y〜Y)の計算を行う場合には「1」とすればよい。視聴状況把握手段205は、このように算出された特徴量の差異を類似度として用いる。この場合、特徴量の差異が小さいほど(すなわち、類似度が小さいほど)より類似していることを示す。
【0043】
算出された類似度が基準値を下回る場合、視聴状況把握手段205は、映像表示手段201が表示する映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判定する。そして、視聴状況把握手段205は、その映像コンテンツのコンテンツIDを、視聴調査サーバ10に送信する。
【0044】
なお、算出された類似度が基準値以上の場合、視聴状況把握手段205は、判定対象の映像コンテンツの長さだけ上記処理を繰り返す。また、視聴調査対象とする映像コンテンツが複数存在する場合、視聴状況把握手段205は、各映像コンテンツに対して同様の判定を繰り返せばよい。
【0045】
なお、上記説明では、値が小さいほどより類似していることを示す類似度を用いる場合について説明した。一方、値が大きいほどより類似していることを示す類似度を用いる場合、視聴状況把握手段205は、算出された類似度が予め定められた基準値を上回る場合に、映像表示手段201が表示する映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判定すればよい。
【0046】
視聴端末20は、例えば、テレビジョン受信器やパーソナルコンピュータなどにより実現される。また、記憶部204は、例えば、磁気ディスク等により実現される。
【0047】
キャプチャ手段202と、画像特徴量抽出手段203と、視聴状況把握手段205とは、プログラム(視聴確認プログラム)に従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。例えば、プログラムは、視聴端末20の記憶部204に記憶され、CPUは、そのプログラムを読み込み、プログラムに従って、キャプチャ手段202、画像特徴量抽出手段203、および、視聴状況把握手段205として動作してもよい。また、キャプチャ手段202と、画像特徴量抽出手段203と、視聴状況把握手段205とは、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。
【0048】
次に、動作について説明する。図2は、視聴調査サーバ10が算出したコンテンツ特徴量を視聴端末20の記憶部204に登録する処理の例を示すフローチャートである。
【0049】
以下、視聴調査サーバ10のコンテンツDB101が、テレビ放送を記録(録画)したコンテンツやDVDコンテンツ等の映像コンテンツと、映像コンテンツを一意に示すコンテンツIDとを予め記憶しているものとする。
【0050】
まず、映像特徴量抽出手段102は、コンテンツDB101より映像コンテンツとコンテンツIDを読み取る(ステップS1)。そして、映像特徴量抽出手段102は、映像コンテンツから画像の特徴量(すなわち、コンテンツ特徴量)を算出し、算出したコンテンツ特徴量とコンテンツIDとを視聴端末20に送信して、記憶部204に記憶させる(ステップS2)。
【0051】
次に、視聴状況を調査する動作について説明する。図3は、視聴状況を調査する処理の例を示すフローチャートである。視聴端末20の映像表示手段201は、テレビ放送を記録(録画)したコンテンツやDVDコンテンツ等、任意の映像コンテンツを表示しているものとする。このとき、キャプチャ手段202は、映像表示手段201に表示されている映像コンテンツを一定間隔でキャプチャし(ステップS3)、キャプチャした画像を画像特徴量抽出手段203へ送信する(ステップS4)。
【0052】
画像特徴量抽出手段203は、受信したキャプチャ画像から特徴量を算出し、算出した画像特徴量を視聴状況把握手段205へ送信する(ステップS5)。視聴状況把握手段205は、受信した画像特徴量と記憶部204が記憶しているコンテンツ特徴量とを比較する(ステップS6)。
【0053】
比較した特徴量が一致した場合、視聴状況把握手段205は、記憶部204からコンテンツ特徴量に対応するコンテンツIDを読み取り(ステップS7)、そのコンテンツIDを視聴調査サーバ10(より具体的には、視聴状況収集手段103)へ送信する(ステップ8)。なお、視聴状況把握手段205は、特徴量が一致する場合だけでなく、画像特徴量とコンテンツ特徴量との類似度が予め定められた基準値を満たす場合に、そのコンテンツ特徴量に対応するコンテンツIDを視聴調査サーバ10に送信してもよい。
【0054】
以上のように、本実施形態によれば、キャプチャ手段202が、映像表示手段201に表示された映像コンテンツから画像を抽出し、画像特徴量抽出手段203が、抽出された画像の画像特徴量を算出する。そして、視聴状況把握手段205が、記憶部204に記憶されたコンテンツ特徴量と画像特徴量とを比較し、映像表示手段201に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断された場合に、その映像コンテンツに対応するコンテンツIDを、視聴調査サーバ10(より具体的には、視聴状況収集手段103)に送信する。そのような構成により、放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できる。
【0055】
また、例えば、特許文献2に記載された方法では、映像コンテンツごとにメタデータを準備する必要がある。しかし、本実施形態によれば、映像コンテンツから特徴量を抽出し、その特徴量を視聴調査対象の映像の特徴量と比較して視聴状況を把握するため、視聴端末20で視聴され得る映像コンテンツごとに予めメタデータを用意する必要がない。
【0056】
また、視聴状況把握手段205が視聴調査対象とする映像コンテンツであると判定された場合のみ判定結果を視聴調査サーバ10に送信するため、調査に要する通信量を削減出来る。さらに、視聴調査サーバ10は、視聴端末20から受信したコンテンツIDを収集する視聴状況収集手段103を備えているため、視聴端末20から受信したコンテンツIDを用いて視聴調査を行うことが可能になる。また、視聴端末20から、視聴端末20を識別する情報を併せて視聴調査サーバ10に送信することで、重複カウントを防止できる。さらに、視聴端末20から視聴時間等を併せて視聴調査サーバ10に送信することで、映像コンテンツの利用状況を、様々な観点から解析することが可能になる。
【0057】
次に、本実施形態の変形例について説明する。図4は、本実施形態における視聴確認システムの変形例を示す説明図である。なお、上記実施形態と同様の構成については、図1と同一の符号を付し、説明を省略する。本変形例における視聴確認システムは、視聴調査サーバ10と、視聴端末20と、カメラ30とを備えている。本変形例における視聴端末20は、キャプチャ手段202を備えていない点において、上記実施形態と異なる。なお、視聴調査サーバ10については、上記実施形態と同様である。
【0058】
カメラ30は、キャプチャ手段202’を備えている。キャプチャ手段202’は、映像表示手段201に表示される映像コンテンツを視聴端末20の外部から撮影し、撮影した映像コンテンツから画像を抽出する。そして、キャプチャ手段202’は、抽出した画像を視聴端末20(より具体的には、画像特徴量抽出手段203)に入力する。
【0059】
このような構成であっても、放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できる。この場合、視聴端末20自身が画像をキャプチャする機能を備えていなくてもよい。
【0060】
この場合、例えば、図3に例示するフローチャートのステップS3において、カメラ30のキャプチャ手段202’が、映像表示手段201に表示されている映像コンテンツを一定間隔でキャプチャし、キャプチャした画像を画像特徴量抽出手段203へ入力してもよい。
【0061】
次に、本発明の最小構成について説明する。図5は、本発明による視聴確認システムの最小構成の例を示すブロック図である。本発明による視聴確認システムは、映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末80(例えば、視聴端末20)と、視聴端末80による映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置90(例えば、視聴調査サーバ10)とを備えている。
【0062】
視聴端末80は、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段81(例えば、記憶部204)と、映像コンテンツを表示する映像表示手段82(例えば、映像表示手段201)と、映像表示手段82に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出手段83(例えば、キャプチャ手段202)と、抽出された画像の特徴量である画像特徴量(例えば、カラーレイアウト)を算出する特徴量算出手段84(例えば、画像特徴量抽出手段203)と、画像特徴量とコンテンツ特徴量とを比較し、映像表示手段82に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合(例えば、類似度が基準値を上回る場合)に、その映像コンテンツを示すコンテンツIDを視聴調査装置90に送信する視聴状況結果送信手段85(視聴状況把握手段205)とを備えている。
【0063】
また、図6は、本発明による視聴端末の最小構成の例を示すブロック図である。図6に例示する視聴端末は、図5に例示する視聴端末80の内容と同様である。
【0064】
以上のような構成により、放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できる。
【0065】
図7は、本発明による視聴確認システムの他の最小構成の例を示すブロック図である。本発明による視聴確認システムは、視聴端末70(例えば、視聴端末20)と、視聴調査装置90(例えば、視聴調査サーバ10)と、視聴端末が表示する映像コンテンツを撮影する撮影装置60(例えば、カメラ30)とを備えている。
【0066】
視聴端末70は、コンテンツ特徴量記憶手段81(記憶部204)と、映像表示手段82(映像表示手段201)と、映像表示手段82が表示した映像コンテンツから抽出される画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段86(画像特徴量抽出手段203)と、視聴状況結果送信手段85(視聴状況把握手段205)とを備えている。なお、コンテンツ特徴量記憶手段81、映像表示手段82および視聴状況結果送信手段85の内容は、図5に例示する視聴確認システムの内容と同様である。
【0067】
撮影装置60は、映像表示手段82に表示される映像コンテンツを撮影し、撮影された映像コンテンツから画像を抽出する撮影画像抽出手段87(例えば、キャプチャ手段202’)を備えている。そして、視聴端末70の特徴量算出手段86は、撮影画像抽出手段87により抽出された画像の画像特徴量を算出する。
【0068】
また、図8は、本発明による視聴端末の他の最小構成の例を示すブロック図である。図8に例示する視聴端末は、図7に例示する視聴端末70の内容と同様である。
【0069】
そのような構成によっても、放送波の受信を要しない映像コンテンツについての視聴を調査できる。
【0070】
また、図5及び図6に例示する視聴端末80と、図7及び図8に例示する視聴端末70は、それぞれ、視聴調査装置から受信したコンテンツ特徴量とコンテンツIDとを、コンテンツ特徴量記憶手段81に記憶させる特徴量登録手段88を備えていてもよい。図5に例示する視聴確認システムにおける視聴端末80に、特徴量登録手段88をさらに備える構成の例を図9に示す。なお、図6に例示する視聴端末80、図7及び図8に例示する視聴端末70も同様に、特徴量登録手段88を備えていてもよい。
【0071】
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0072】
(付記1)映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末と、前記視聴端末による映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置とを備え、前記視聴端末は、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出手段と、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを前記視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備えたことを特徴とする視聴確認システム。
【0073】
(付記2)映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末と、前記視聴端末による映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置と、前記視聴端末が表示する映像コンテンツを撮影する撮影装置とを備え、前記視聴端末は、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、前記映像表示手段が表示した映像コンテンツから抽出される画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを前記視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備え、前記撮影装置は、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツを撮影し、撮影された映像コンテンツから画像を抽出する撮影画像抽出手段を備え、前記視聴端末の特徴量算出手段は、前記撮影画像抽出手段により抽出された画像の画像特徴量を算出することを特徴とする視聴確認システム。
【0074】
(付記3)視聴状況結果送信手段は、画像特徴量とコンテンツ特徴量との類似度を算出し、当該類似度が予め定められた基準値を上回る場合に、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断する付記1または付記2記載の視聴確認システム。
【0075】
(付記4)視聴調査装置は、視聴調査対象とする映像コンテンツ及び当該映像コンテンツのコンテンツIDを記憶する映像コンテンツ記憶手段と、前記映像コンテンツ記憶手段に記憶された映像コンテンツのコンテンツ特徴量を算出し、当該コンテンツ特徴量と前記映像コンテンツのコンテンツIDとを視聴端末に送信するコンテンツ特徴量算出手段とを備え、視聴端末は、前記視聴調査装置から受信したコンテンツ特徴量とコンテンツIDとを、コンテンツ特徴量記憶手段に記憶させる特徴量登録手段とを備えた付記1から付記3のうちのいずれか1つに記載の視聴確認システム。
【0076】
(付記5)視聴調査装置は、視聴端末から受信したコンテンツIDを収集する視聴状況収集手段を備えた付記1から付記4のうちのいずれか1つに記載の視聴確認システム。
【0077】
(付記6)視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出手段と、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備えたことを特徴とする視聴端末。
【0078】
(付記7)視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段と、前記映像表示手段が表示した映像コンテンツから抽出される画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを前記視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備え、前記特徴量算出手段は、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツを撮影し、撮影された映像コンテンツから画像を抽出する撮影画像抽出手段によって抽出された当該画像の画像特徴量を算出することを特徴とする視聴端末。
【0079】
(付記8)視聴状況結果送信手段は、画像特徴量とコンテンツ特徴量との類似度を算出し、当該類似度が予め定められた基準値を上回る場合に、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断する付記6または付記7記載の視聴端末。
【0080】
(付記9)映像コンテンツを表示する映像表示手段に表示された映像コンテンツから画像を抽出し、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出し、視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段に記憶された当該コンテンツ特徴量と、前記画像特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断された場合に、当該映像コンテンツに対応するコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信することを特徴とする視聴確認方法。
【0081】
(付記10)画像特徴量とコンテンツ特徴量との類似度を算出し、当該類似度が予め定められた基準値を上回る場合に、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断する付記9視聴確認方法。
【0082】
(付記11)視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段とを備えたコンピュータに適用される視聴確認プログラムであって、前記コンピュータに、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出処理、抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出処理、および、前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信処理を実行させるための視聴確認プログラム。
【0083】
(付記12)コンピュータに、視聴状況結果送信処理で、画像特徴量とコンテンツ特徴量との類似度を算出させ、当該類似度が予め定められた基準値を上回る場合に、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断させる付記11記載の視聴確認プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、放送波の受信を要しない映像コンテンツの視聴を確認する視聴確認システムに好適に適用される。
【符号の説明】
【0085】
10 視聴調査サーバ
101 コンテンツDB
102 映像特徴量抽出手段
103 視聴状況収集手段
20 視聴端末
201 映像表示手段
202,202’ キャプチャ手段
203 画像特徴量抽出手段
204 記憶部
205 視聴状況把握手段
30 カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末と、
前記視聴端末による映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置とを備え、
前記視聴端末は、
視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、
映像コンテンツを表示する映像表示手段と、
前記映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出手段と、
抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを前記視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備えた
ことを特徴とする視聴確認システム。
【請求項2】
映像コンテンツの視聴に用いられる視聴端末と、
前記視聴端末による映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置と、
前記視聴端末が表示する映像コンテンツを撮影する撮影装置とを備え、
前記視聴端末は、
視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、
映像コンテンツを表示する映像表示手段と、
前記映像表示手段が表示した映像コンテンツから抽出される画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを前記視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備え、
前記撮影装置は、
前記映像表示手段に表示される映像コンテンツを撮影し、撮影された映像コンテンツから画像を抽出する撮影画像抽出手段を備え、
前記視聴端末の特徴量算出手段は、前記撮影画像抽出手段により抽出された画像の画像特徴量を算出する
ことを特徴とする視聴確認システム。
【請求項3】
視聴状況結果送信手段は、
画像特徴量とコンテンツ特徴量との類似度を算出し、当該類似度が予め定められた基準値を上回る場合に、映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断する
請求項1または請求項2記載の視聴確認システム。
【請求項4】
視聴調査装置は、
視聴調査対象とする映像コンテンツ及び当該映像コンテンツのコンテンツIDを記憶する映像コンテンツ記憶手段と、
前記映像コンテンツ記憶手段に記憶された映像コンテンツのコンテンツ特徴量を算出し、当該コンテンツ特徴量と前記映像コンテンツのコンテンツIDとを視聴端末に送信するコンテンツ特徴量算出手段とを備え、
視聴端末は、
前記視聴調査装置から受信したコンテンツ特徴量とコンテンツIDとを、コンテンツ特徴量記憶手段に記憶させる特徴量登録手段とを備えた
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の視聴確認システム。
【請求項5】
視聴調査装置は、
視聴端末から受信したコンテンツIDを収集する視聴状況収集手段を備えた
請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の視聴確認システム。
【請求項6】
視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、
映像コンテンツを表示する映像表示手段と、
前記映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出手段と、
抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備えた
ことを特徴とする視聴端末。
【請求項7】
視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、
映像コンテンツを表示する映像表示手段と、
前記映像表示手段が表示した映像コンテンツから抽出される画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを前記視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信手段とを備え、
前記特徴量算出手段は、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツを撮影し、撮影された映像コンテンツから画像を抽出する撮影画像抽出手段によって抽出された当該画像の画像特徴量を算出する
ことを特徴とする視聴端末。
【請求項8】
映像コンテンツを表示する映像表示手段に表示された映像コンテンツから画像を抽出し、
抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出し、
視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段に記憶された当該コンテンツ特徴量と、前記画像特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断された場合に、当該映像コンテンツに対応するコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信する
ことを特徴とする視聴確認方法。
【請求項9】
視聴調査対象とする映像コンテンツの特徴量であるコンテンツ特徴量と、映像コンテンツを識別する識別子であるコンテンツIDとを対応付けて記憶するコンテンツ特徴量記憶手段と、映像コンテンツを表示する映像表示手段とを備えたコンピュータに適用される視聴確認プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記映像表示手段に表示される映像コンテンツから画像を抽出する画像抽出処理、
抽出された画像の特徴量である画像特徴量を算出する特徴量算出処理、および、
前記画像特徴量と前記コンテンツ特徴量とを比較し、前記映像表示手段に表示される映像コンテンツが視聴調査対象とする映像コンテンツであると判断した場合に、当該映像コンテンツを示すコンテンツIDを、映像コンテンツの視聴状況を調査する視聴調査装置に送信する視聴状況結果送信処理
を実行させるための視聴確認プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−94933(P2012−94933A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237849(P2010−237849)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】