説明

計量に使用されるタイマベースのバッファの方法およびシステム

【課題】計量にタイマベースのメモリバッファを使用する方法およびシステムを提供する。
【解決手段】1つまたは複数の計量センサ402から計量データを受け取るステップと、計量データの少なくとも一部を揮発性メモリ412に書き込むステップと、揮発性メモリ412内に含まれる計量データを示すための書込みポインタをインクリメントするステップと、タイマが満了するまで上記を繰り返し、次いで計量データの少なくとも一部分を揮発性メモリ412から読み出すステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量に使用されるタイマベースのバッファの方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、メモリを有する収益メータでは、計量データは逐次的に消去可能なプログラマブル読取り専用メモリ(SEPROM)に記憶されていた。これが行われたのは、メモリ構造にランダムにアクセスし、一度に1バイト書き込むことができたからである。また、これらのメータで使用されるプロセッサは、利用可能な大容量のランダムアクセスメモリ(RAM)を有しておらず、したがって、計量データをSEPROMに記憶しなければならなかった。プロセッサのRAMが少なく、SEPROMを使用するため、メモリ管理はデータ収集と結び付けられていた。
【発明の概要】
【0003】
したがって、当技術分野に存在する課題を克服するシステムおよび方法が望まれ、そのうちのいくつかは上記に述べられている。
【0004】
本明細書において、計量に使用されるタイマベースのバッファの方法およびシステムの実施形態について記載する。
【0005】
一態様は、計量にタイマベースのメモリバッファを使用する方法を含む。この方法の一実施形態は、1つまたは複数の計量センサから計量データを受け取るステップと、計量データの少なくとも一部を揮発性メモリバッファに書き込むステップと、揮発性メモリバッファ内に含まれる計量データの位置を示すための書込みポインタをインクリメントするステップと、タイマが満了するまで上記を繰り返し、次いで揮発性メモリバッファから計量データを読み出すステップとを含む。
【0006】
別の態様では、システムについて記載する。このシステムの一実施形態は、1つまたは複数の計量センサと、揮発性メモリバッファと、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)と、タイマと、プロセッサとから成り、プロセッサは、1つまたは複数の計量センサ、揮発性メモリバッファ、NVRAMおよびタイマと動作可能に接続され、プロセッサは、a)1つまたは複数の計量センサから計量データを受け取り、b)計量データの少なくとも一部を揮発性メモリバッファに書き込み、c)揮発性メモリバッファ内に含まれる計量データを示すための書込みポインタをインクリメントし、d)タイマが満了するまで上記のステップa)からc)を繰り返し、次いで揮発性メモリバッファから計量データを読み出すように構成される。
【0007】
さらに別の態様では、メータについて記載する。このメータの一実施形態は、1つまたは複数の計量センサと、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)と、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)と、タイマと、ネットワークインターフェースと、プロセッサとを含み、プロセッサは、1つまたは複数の計量センサ、DRAM、NVRAM、ネットワークインターフェース、およびタイマと動作可能に接続される。プロセッサは、a)1つまたは複数の計量センサから計量データを受け取り、b)計量データの少なくとも一部をDRAMに書き込み、c)DRAM内に含まれる計量データの位置を示す書込みポインタをインクリメントし、d)タイマが満了するまで上記のステップa)からc)を繰り返し、次いで書込みポインタを読出しポインタとして設定し、読出しポインタによって示された計量データの量まで、計量データの少なくとも一部分をDRAMから読み出し、DRAMから読み出された計量データの少なくとも一部分をNVRAMに書き込むように構成される。
【0008】
さらなる利点は以下の説明において部分的に明記されるか、実施によって知ることができる。利点は、添付の特許請求の範囲において特に指摘された要素および組合せによって実現され、達成される。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明はいずれも例示的で説明的なものにすぎず、特許請求されている通り、限定的なものではないことを理解されたい。
【0009】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を成す添付の図面は実施形態を示しており、この説明と併せて、方法およびシステムの原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】例示的なユーティリティ配電システムの一区画の単線ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による3相4線(相A、B、CおよびニュートラルN)配電システムの一部分の例示的で詳細な図解である。
【図3】本発明の実施形態を実施するために使用することができるメータの非限定的な実施形態の概要ブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に従ってメータ電子機器として動作可能なエンティティのブロック図である。
【図5】本発明の実施形態による計量データ用のタイマベースのバッファを使用するために取られ得る動作を示す流れ図である。
【図6】開示された方法に関連する動作を実行するための例示的な動作環境を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本方法および本システムを開示し記載する前に、方法およびシステムは特定の合成方法、特定の構成要素、または特定の構成物に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は特定の実施形態のみについて記載することを目的とし、限定することを意図していないことを理解されたい。
【0012】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、そうではないことを文脈が明確に示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書において、範囲は「約(about)」1つの特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして表現され得る。そのような範囲が表現されるとき、別の実施形態は、1つの特定の値からおよび/または他の特定の値までを含む。同様に、値が先行詞「約」を使用することによって近似値として表現されるとき、その特定の値は別の実施形態を形成することを理解されたい。範囲のそれぞれの終点は、他の終点に関連して、また、他の終点とは独立しての両方において重要であることをさらに理解されたい。
【0013】
「任意選択の(optional)」または「任意選択で(optionally)」は、続いて述べられる事象または状況が生じても生じなくてもよいこと、また、その記載が、前記事象または状況が生じる場合および前記事象または状況が生じない場合を含むことを意味する。
【0014】
本明細書の記載および特許請求の範囲の全体にわたって、「備える(comprise)」という語および「備える(comprising)」や「備える(comprises)」などのその語の変形は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」を意味し、例えば、他の添加物、構成要素、整数またはステップを除外することを意図していない。「例示的な(exemplary)」は、「の一例(an example of)」を意味し、好ましいまたは理想的な実施形態が示すものを伝えることを意図していない。「などの(such as)」は、限定的な意味では使用されず、説明の目的で使用される。
【0015】
開示された方法およびシステムを実行するために使用することができる構成要素が開示される。これらおよび他の構成要素が本明細書において開示され、これらの構成要素の組合せ、サブセット、相互作用、群などが開示されるとき、それぞれの様々な個々のおよび集合的な組合せならびにこれらの組合せの置換の特定の言及が明示的に開示されないことがあるが、それぞれは、全ての方法およびシステムについて、本明細書において具体的に企図され、説明されることを理解されたい。これは、開示された方法におけるステップを含むがこれらに限定されない、この適用例の全ての態様に当てはまる。したがって、実行することができる様々なさらなるステップがある場合、開示された方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組合せを用いて、これらのさらなるステップのそれぞれを実行することができることを理解されたい。
【0016】
好ましい実施形態およびその中に含まれる実施例の以下の詳細な説明と、図およびその前後の説明とを参照することにより、本方法および本システムをより容易に理解することができる。
【0017】
図1を参照すると、本発明の実施形態から利益を得るであろう1つのタイプのシステムの図解が提供されている。図1は、例えば、配電システムなどの例示的なユーティリティ配電システムの一区画の単線ブロック図である。図1に示すように、ユーティリティサービスは、ユーティリティプロバイダ100によって、配電システム104を介して様々な負荷L1−Ln102に供給される。一態様では、提供されるユーティリティサービスは電力とすることができる。図1では単線図として示しているが、配電システム104は単相および/または多相構成要素から成ることができ、変動する電圧レベルであってもよいことを諒解されたい。収益メータM1−Mn106によって、負荷102による消費および需要を負荷位置で測定することができる。当業者に知られているように、メータ106は、負荷102に応じて、単相または多相電気メータとすることができる。例えば、負荷は単相とすることができ、したがって、メータ106は単相とすることができる。単相負荷を配電システム104の異なる相(例えば、相A、相Bまたは相C)に接続することができる。同様に、例えば、負荷102は3相負荷などの多相負荷とすることができ、メータ106は、負荷102に供する3つの相を計量する3相メータとすることができる。
【0018】
一態様では、電気メータ106は、本明細書において説明され、当業者に知られているスマートメータである。以下、本明細書では、収益メータ106を「メータ」、「電気メータ」、および/または「スマートメータ」と呼ぶこととし、これらの用語を交換可能に使用することができる。スマートメータの1つの非限定的な例は、General Electric Company(「GE」)(Schenectady、NY)から入手可能なGE I210+cメータである。消費または需要情報は、主に消費者に課金するためにユーティリティプロバイダ100によって使用されるが、ユーティリティ配電システムの計画およびプロファイリングを含む他の目的で使用することもできる。場合によっては、ユーティリティプロバイダ100は、負荷102に対するユーティリティサービスの切断または接続のスケジューリング、自動メータ読取り(AMR)、負荷遮断および負荷制御、自動配電およびスマートグリッドアプリケーション、停止報告、価格情報の提供、インターネット、映像、および音声などのさらなるサービスの提供を含む多数の目的で、メータ106と電子的に通信することを望む。上記に述べたように、メータ106を、電圧、電流、力率などの電気パラメータをメータ106の位置で測定するように構成することができる。これらの場合の多くでは、メータ106を、通信ネットワーク110を介して1つまたは複数のコンピューティングデバイス108と通信するように構成することができ、当業者に知られているように、通信ネットワーク110は有線(光ファイバを含む)、無線、または有線および無線の組合せとすることができる。一態様では、ネットワーク110は高度計量インフラ(AMI)ネットワークである。AMIとは、エネルギー使用量を測定、収集および分析し、要求に応じて(オンデマンド)または事前定義されたスケジュールでのいずれかで、様々な通信媒体を介して電気メータ、ガスメータ、水道メータなどの高度デバイスとやり取りするシステムを指す。このインフラは、ハードウェア、ソフトウェア、通信、消費者エネルギーディスプレイおよびコントローラ、顧客関連システム、メータデータ管理(MDM)ソフトウェア、サプライヤおよびネットワーク配信ビジネスシステムなどを含む。測定デバイス(例えば、メータ106)とビジネスシステムとの間のネットワーク110により、情報の収集、および顧客、サプライヤ、ユーティリティ企業およびサービスプロバイダへの情報の配信が可能になる。このことにより、これらの企業は需要応答ソリューション、製品およびサービスに関与するか、需要応答ソリューション、製品およびサービスを提供することができる。情報を顧客に提供することにより、システムは、価格の変化に応じて、あるいは、ピーク需要期間のとき、もしくは卸売価格が高くなったときの、または運用システムの信頼性が低い期間のエネルギー使用量の低減を促進するよう設計されたインセンティブとして、顧客の通常の消費パターンからのエネルギー使用量の変化を支援する。一態様では、ネットワーク110は、スマートグリッドネットワークの少なくとも一部分を含む。一態様では、ネットワーク110は、WPAN(例えば、ZigBee、Bluetooth(登録商標))、LAN/WLAN(例えば、802.11n、マイクロ波、レーザなど)、WMAN(例えば、WiMAXなど)、WAN/WWAN(例えば、UMTS、GPRS、EDGE、CDMA、GSM(登録商標)、CDPD、Mobitex、HSDPA、HSUPA、3Gなど)、RS232、USB、Firewire、イーサネット(登録商標)、無線USB、セルラ、OpenHAN、電力線搬送(PLC)、電力線ブロードバンド(BPL)などの1つまたは複数を利用する。
【0019】
場合によっては、ユーティリティ企業100は、計量される位置で1つまたは複数の電気デバイス102と通信することを望む。一態様では、ユーティリティ企業が1つまたは複数の電気デバイス102と通信するためにネットワーク110を使用することができる。例えば、ユーティリティ企業は、需要応答管理システム(DRMS)を使用することによって、負荷(例えば、電気デバイス)102の動作特性を制御することを望む場合がある。ユーティリティ企業100の要求に応じて、または市場価格の状況に基づいて負荷を遮断するための専用制御システムを使用することによって、例示的なDRMSを実施することができる。危機的な期間中は、事前に計画された階層的な負荷優先順位付け方法に従ってサービス(例えば、照明、機械、空調など)を縮小することができる。一般に、DRMSは、計量される位置で見出された1つまたは複数の電気デバイス102の動作特性を制御するか、動作特性に影響を及ぼすことができる。そのような電気デバイスは、例えば、暖房、換気および空調(HVAC)ユニット、給湯器、照明設備、食器洗い機、冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、電気コンロまたは電気オーブン、電子レンジ、水ポンプなどの1つまたは複数を含むことができる。様々な場合では、ユーティリティ企業100は、DRMS、(本明細書に記載の)AMI、スマートグリッド実装、インターネット接続、またはこれらの組合せの全てまたは一部を含むことができるネットワーク110を使用することによって、電気デバイス102と通信することができる。ネットワーク110媒体は有線(光ファイバを含む)、無線、またはこれらの組合せとすることができる。様々な態様では、ユーティリティ企業100は、1つまたは複数の電気デバイス100の動作特性を調整することができる。例えば、電気デバイス102の1つまたは複数の動作特性を調整することは、電気デバイスの電源をオンおよびオフにすることを含むことができる。そのようなサイクリングは、特定の頻度で発生させることができる。一態様では、電気デバイス102の1つまたは複数の動作特性を調整することは、定められた期間中に電気デバイス102が動作しないようにすること、または通電されないようにすることを含む。
【0020】
一態様では、ネットワーク110はスマートメータなどのメータ106と通信し、メータ106は、無線でまたは有線接続を介して、1つまたは複数の電気デバイスと計量される位置で通信する。一態様では、メータ106内の無線機は、無線で1つまたは複数のデバイスと通信する。一態様では、メータ106は、WPAN(例えば、ZigBee、Bluetooth(登録商標))、LAN/WLAN(例えば、802.11n、マイクロ波、レーザなど)、WMAN(例えば、WiMAXなど)、WAN/WWAN(例えば、UMTS、GPRS、EDGE、CDMA、GSM(登録商標)、CDPD、Mobitex、HSDPA、HSUPA、3Gなど)、RS232、USB、Firewire、イーサネット(登録商標)、無線USB、セルラ、OpenHAN、電力線搬送(PLC)、電力線ブロードバンド(BPL)などの1つまたは複数を使用して、1つまたは複数の電気デバイスと通信する。他の場合では、ネットワーク110は、例えば、インターネット、セルラ電話、有線電話接続、有線ケーブルテレビ接続などを使用して、1つまたは複数の電気デバイスと直接通信することができる。
【0021】
次に図2を参照すると、場合によっては、配電システム104は、給電線を使用して電力を供給する3相4線ネットワークなどの多相システムであってもよい。次いで、それぞれの給電線は複数の回路に分岐して、複数の局所的な柱上変圧器または地上用変圧器114に電力供給し、柱上変圧器または地上用変圧器114は、供給ならびに計量される商用および住宅用顧客位置での計量を行うために、電圧を、例えば、対地電圧または相電圧120または240ボルトの最終電圧に降圧する。一般に、単相メータを使用して、住宅用顧客を3相システムの任意の1つの相に接続することができ、3つの相の任意の1つにおいて接続された負荷制御リレー(「LCR」)を備えた3相メータを使用して、商用顧客を3つの相全てに接続することができる。図2は、本発明の一実施形態による3相4線(相A、B、CおよびニュートラルN)配電システムの一部分の例示的で詳細な図解である。図2に示すように、配電システム104は、3つの相導線(相A、BおよびC)およびニュートラル(N)ワイヤから成る。一態様では、3つの相のそれぞれおよびニュートラルがそれぞれのメータ106に提供される。一態様では、メータ106で提供される電圧は、変圧器114によって、負荷102が使用できるレベル(例えば、120/240、277/480など)に降圧される。変圧器114は、負荷に供するために必要に応じて、単一の変圧器、2つまたは3つの単相変圧器、または単一の3相変圧器とすることができる。図2は3相配電システム104の相Bから供される単相負荷102を示しているが、本発明の実施形態は多相負荷(およびメータ)に等しく適用可能であることを理解されたい。図2に示すように、コンピューティングデバイス108は、ネットワーク110を介してメータ106とインターフェース接続する。例えば、コンピューティングデバイス108はメータ106と通信して、メータ106に電気デバイス102の動作特性を調整させることができる。上記に述べたように、電気デバイス102の1つまたは複数の動作特性を調整することは、電気デバイスの電源をオンおよびオフにすることを含むこと(そのようなサイクリングは、特定の頻度で発生させることができる)、または電気デバイス102が動作しないようにすることを含むことができる。ネットワーク110は、DRMS、AMI、インターネット、これらの組合せなどを含むことができる。様々な態様では、ネットワークは有線(光ファイバを含む)もしくは無線構成要素、またはこれらの組合せから成ることができる。
【0022】
図2に示すシステムがさらに備えるのは、監視システム120である。監視システム120は少なくとも1つまたは複数のセンサ122から成り、センサ122は、電気エネルギーを電気デバイス102に提供する多相電気システム104の1つまたは複数の相の少なくとも1つの電気パラメータの変化を検出するように構成され、その変化を検出することができる。一態様では、監視システム120は、監視制御データ収集(SCADA)システムの全てまたは一部分を備える。別の態様では、監視システム120は、配電管理システム(DMS)の全てまたは一部分を備える。別の態様では、監視システム120は、SCADAシステムおよびDMSの全てまたは部分の組合せである。一態様では、監視システム120は別個のコンピューティングデバイス(例えば、SCADAプロセッサ)を有するが、他の態様では、監視システム120は(SCADAプロセッサとして働くことができる)コンピューティングデバイス108を利用する。監視システム120は、電気エネルギーを電気デバイス102に提供する多相電気システム104の1つまたは複数の相の少なくとも1つの電気パラメータの変化を検出することができる。様々な態様では、センサ122は、電気エネルギーを電気デバイス102に提供する多相電気システム104の1つまたは複数の相の電圧、電流、抵抗、周波数、キャパシタンス、インダクタンス、力率、有効電力、無効電力などの少なくとも1つの変化を検出することができる。一態様では、監視システム120はさらに、センサ122から受け取った信号を解析することができる。例えば、1つの場合では、監視システム120はセンサ信号の高速フーリエ変換(FFT)を実行して、影響を受けた電気パラメータを検出することができる。一態様では、そのような解析を、本明細書に記載のSCADAプロセッサなどのプロセッサまたはコンピューティングデバイス108で実行することができる。他の態様では、監視システム120はセンサ信号で他の周波数領域解析または時間領域解析を実行することができる。
【0023】
コンピューティングデバイス108は、監視システム120から、多相電気システム104の1つまたは複数の相の少なくとも1つの電気パラメータの変化についての情報を受け取ることができる。例えば、監視システム108は、センサ122の位置またはその近傍での電気システム104の力率の変化を検出することができる。1つまたは複数の電気パラメータの検出された変化に応じて、コンピューティングデバイス108は、ネットワーク110を介して信号をメータ106に送ることができ、このことが、1つまたは複数の電気装置102の少なくとも1つの動作特性の変化を引き起こし得る。
【0024】
図3は、本発明の実施形態を実施するために使用することができるメータ106の非限定的な実施形態の概要ブロック図を示す。この例示的な実施形態では、ユーティリティサービスは少なくとも1つの相導線およびニュートラル導線312から成る単相電力であるが、本発明の実施形態を単相および2相、3相、4相などの多相電気システムとともに使用することができることを諒解されたい。図3に示すメータ106の実施形態がさらに備えるのは、メータの電子機器306である。アナログ電圧および電流入力は、メータ電子機器306に提供される。一態様では、アナログ信号は負荷102に供する給電線から引き出され、そのアナログ信号がメータ106によって計量される。別の態様では、アナログ信号は別個の電源から引き出される。一態様では、1つまたは複数の計器用変圧器(PT)308がアナログ電圧信号を提供することができるが、必要であれば、分圧器、容量結合などの他の手段を使用することができる。電源の電圧レベルが十分に低い(例えば、.25ボルトAC以下)場合、電圧を降圧するまたは変圧するPT308または他の手段を省くことができる。同様に、一態様では、1つまたは複数の変流器(CT)310がアナログ電流信号を提供することができる。一態様では、1つまたは複数のCT310は1:2500の巻数比を有することができる。一態様では、1つまたは複数の抵抗器(図示せず)を使用して、CT310からの電流信号を電圧信号に変換することができる。
【0025】
一態様では、メータ電子機器306はメモリ(図3に図示せず)を備えることができる。このメモリを使用して、例えば、負荷102の電気エネルギー消費についての情報などのデータを記憶することができる。そのような情報、またはそのような情報の一部をネットワーク110を介してメータ106からコンピューティングデバイス108に送信することができる。一態様では、ネットワーク110は本明細書に記載の高度計量インフラ(AMI)ネットワークである。
【0026】
次に図4を参照すると、本発明の一実施形態に従ってメータ電子機器306として動作可能なエンティティのブロック図が示されている。メータ電子機器306として動作可能なエンティティは、本明細書においてより詳細に示され説明されるものを含め、本発明の実施形態に従って1つまたは複数の機能を実行するための様々な手段を含む。しかし、エンティティの1つまたは複数は、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、1つまたは複数の同様の機能を実行するための代替手段を含み得ることを理解されたい。示されているように、メータ電子機器306として動作可能なエンティティは一般に、エンティティの様々な機能を実行するまたは制御するための1つまたは複数のプロセッサ404などの手段を含むことができる。図4に示すように、一実施形態では、メータ電子機器306は、メータ入力およびフィルタリング構成要素を含む、計量センサ402などの計量構成要素を備えることができる。計量センサは、例えば、変流器、分流器、ロゴウスキーコイル、ホール効果センサなどとすることができる。一態様では、メータ入力およびフィルタリング構成要素は、電圧および電流入力、1つまたは複数のADC、フィルタリング構成要素などを含むことができる。メータ電子機器306のこの実施形態がさらに備えるのは、1つまたは複数のプロセッサ404およびメモリ406である。
【0027】
一実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ404は、コンテンツ、データなどを記憶する揮発性および/または不揮発性メモリなどのメモリ406と通信するか、メモリ406を含む。例えば、メモリ406は、エンティティから送信された、および/またはエンティティによって受信されたコンテンツを記憶することができる。また、例えば、メモリ406は、ソフトウェアアプリケーション、1つまたは複数のプロセッサ404が本発明の実施形態に従ったエンティティの動作に関連するステップを実行するための命令などを記憶することができる。一態様では、メータの電子機器306は、とりわけ、Teridian 6533コントローラまたはTeridian 6521コントローラを含む、1つまたは複数の計量マイクロコントローラを備えることができ、Teridian 6533コントローラまたはTeridian 6521コントローラはMaxim Integrated Products,Inc.(Sunnyvale、California)から入手可能である。一態様では、1つまたは複数のプロセッサ404は、負荷102が消費した電気のキロワット時(KWH)、キロボルトアンペア無効電力時(kVARh)、力率などの数値を判定するなどの計量機能を実行することができる。
【0028】
一態様では、メモリ406は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)などの揮発性メモリ412および不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)414から成ることができる。一般に、DRAMなどの揮発性メモリ412は、集積回路内の別個のコンデンサにおいてデータのそれぞれのビットを記憶する。コンデンサは充電または放電のいずれかを行うことができ、これらの2つの状態をとることで、慣例的に0および1と呼ばれるビットの2つの値を表す。コンデンサは電荷を漏出させるので、コンデンサ充電が定期的にリフレッシュされない限り、情報は最終的には消えていく。このリフレッシュの要件があるため、ダイナミックメモリはSRAMおよび他のスタティックメモリとは対照的なものとなる。様々な態様では、DRAMはダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM)のファミリのいずれかを含むことができる。一般に、NVRAMは、電源を切ったときにその情報を保持する(技術的には不揮発性であると表現される)ランダムアクセスメモリである。一態様では、NVRAM414は、電気的に消去可能なプログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)を含む。別の態様では、NVRAM414はフラッシュメモリである。図4に示すように、プロセッサ404は1つまたは複数の計量センサ402から計量データを受け取ることができる。プロセッサ404が受け取った計量データの少なくとも一部を揮発性メモリバッファ412に書き込むことができる。揮発性メモリ412に関連する書込みポインタ(図示せず)をインクリメントして、揮発性メモリバッファ412内のどこに計量データを記憶するかを示すことができる。計量データを受け取り、計量データの少なくとも一部を揮発性メモリ412に書き込み、書込みポインタをインクリメントする上記のステップを、タイマが満了するまで繰り返すことができる。一態様では、タイマをプロセッサ404内に含めることができる。別の態様では、タイマは、プロセッサ404に動作可能に接続された別個の回路(図示せず)とすることができる。一態様では、単一のタイマ回路を使用して、複数のプロセッサを制御することができる。タイマを、所望の任意の時間にプログラムするか、設定することができ、例えば、タイマを.01秒、.1秒、1秒、30秒、1分、5分など、およびこれらの間の任意の期間に設定することができる。一態様では、揮発性メモリバッファ412が一杯になる前にタイマが満了する。別の態様では、揮発性メモリバッファ412が一杯になるまでタイマが満了しない場合があるが、タイマが満了するまで揮発性メモリバッファ412は空にならない。タイマが満了すると、揮発性メモリ412の書込みポインタが読出しポインタとして設定され、プロセッサ404は、読出しポインタが示す計量データの量まで、揮発性メモリ412に記憶されていた計量データを揮発性メモリバッファ412から読み出す。揮発性メモリ412から読み出された計量データをプロセッサ404によって不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)414に書き込むことができ、または、通信インターフェース408を使用して、その計量データをネットワーク110を介して送信することができる。一態様では、揮発性メモリ412から読み出された計量データをプロセッサ404上の記憶位置に書き込むことができ、次いでプロセッサ404によって不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)414に書き込むことができる。一態様では、プロセッサ404は、計量データの少なくとも一部分をNVRAM414から読み出し、ネットワークインターフェース408を使用して、読み出した計量データをネットワーク110を介して送信することができる。一態様では、ネットワークインターフェース408を使用して、読み出した計量データをネットワーク110を介して送信することは、プロセッサが最初にネットワーク110を介して計量データの少なくとも一部分に対する要求を受け取り、その要求に応じて、ネットワークインターフェース408を使用して、読み出した計量データをネットワーク110を介して送信することを含む。一態様では、ネットワーク110は高度計量インフラ(AMI)ネットワークの少なくとも一部分を含む。
【0029】
メモリ406に加えて、1つまたは複数のプロセッサ404を少なくとも1つのインターフェースまたはデータ、コンテンツなどを表示する、送信するおよび/または受信するための他の手段に接続することもできる。この点に関して、インターフェース(複数可)は、少なくとも1つの通信インターフェース408またはデータ、コンテンツなどを送信するおよび/または受信するための他の手段、ならびにディスプレイ410および/またはユーザ入力インターフェース416を含むことができる少なくとも1つのユーザインターフェースを含むことができる。一態様では、通信インターフェース408を使用して、メモリ406に記憶された情報をネットワーク110を介して本明細書に記載のものなどの遠隔のコンピューティングデバイス108に転送するか、遠隔のコンピューティングデバイス108からの信号を受け取ることができる。一態様では、ネットワーク110は高度計量インフラ(AMI)ネットワークである。一態様では、通信インターフェース408は、メータ106の位置またはその近傍で電気装置102と通信するために使用することができるWi−Fiトランシーバまたは無線機などの無線通信インターフェースをさらに備えることができる。同様に、通信インターフェース408は、電力線ブロードバンド(BPL)または電力線搬送(PLC)を含む有線(または光ファイバ)接続を介して電気装置102と通信するために使用することができる有線通信インターフェースをさらに備えることができる。ユーザ入力インターフェース416は、キーパッド、タッチディスプレイ、ジョイスティックまたは他の入力デバイスなどの、エンティティがユーザからのデータを受け取ることを可能にするいくつかのデバイスのいずれかを備えることができる。
【0030】
次に図5を参照すると、計量データ用にタイマベースのバッファを使用するために取られ得る動作が示されている。ステップ502で、計量データが1つまたは複数のセンサから受け取られる。そのようなデータは、例えば、電流、電圧、力率、キロワット、キロワット時(kWH)、kWH需要、キロボルトアンペア無効電力(kVAR)、kVAR時、kVAR需要、負荷制御、使用時間などに関連するデータとすることができる。計量センサは、例えば、変流器、分流器、ロゴウスキーコイル、ホール効果センサなどとすることができる。ステップ504で、受け取った計量データの少なくとも一部分が、例えば、DRAMバッファなどの揮発性メモリに書き込まれる。一態様では、計量データの少なくとも一部を揮発性メモリに書き込むことは、計量データの少なくとも一部分をダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR SDRAM)に書き込むことを含む。ステップ506で、書込みポインタがインクリメントされて、揮発性メモリ内に含まれるデータの位置を示す。書込みポインタは、例えば、計量データが揮発性メモリに記憶されている、1つまたはある範囲のアドレスとすることができる。ステップ508で、タイマが満了したかどうかが判定される。例えば、タイマは計量データが最初に受け取られた(ステップ502)ときに動作し始めていてもよく、または、タイマはその事象の前または後に動作し始めていてもよい。タイマは、タイマが満了するまでに、定められた期間中、動作するように設定される。定められた期間は、所望の任意の期間とすることができる。ステップ508で、タイマが満了していない場合、プロセスはステップ502に戻り、ここで、さらなる計量データを1つまたは複数の計量センサから受け取ることができる。タイマは動作し続ける。ステップ508で、タイマが満了している場合、プロセスはステップ510に続く。ステップ510で、書込みポインタに等しい読出しポインタが設定される。ステップ512で、揮発性メモリに記憶された計量データが揮発性メモリから読み出される。一態様では、揮発性メモリから読み出された計量データが不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)に書き込まれる。一態様では、揮発性メモリから読み出された計量データをNVRAMに書き込むことは、揮発性メモリから読み出された計量データを電気的に消去可能なプログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)に書き込むことを含む。別の態様では、NVRAMはフラッシュメモリである。ステップ514で、読出しポインタがステップ512で揮発性メモリから読み出されたデータに従ってデクリメントされる。ステップ516で、揮発性メモリが空かどうか(すなわち、読出しポインタがゼロかどうか)が判定される。揮発性メモリが空でない場合、プロセスはステップ512に移動し、さらなるデータが揮発性メモリから読み出される。ステップ516で、揮発性メモリが空である場合、プロセスは終了する。一態様では、プロセスは、計量データの少なくとも一部分をNVRAMから読み出し、ネットワークインターフェースを使用して、読み出した計量データをネットワークを介して送信することをさらに含むことができる。一態様では、ネットワークインターフェースを使用して、読み出した計量データをネットワークを介して送信することは、ネットワークを介して計量データの少なくとも一部分に対する要求を受け取り、その要求に応じて、ネットワークインターフェースを使用して、読み出した計量データをネットワークを介して送信することを含む。一態様では、ネットワークはAMIネットワークとすることができる。
【0031】
上記のシステムについて、複数のユニットから成るものとして記載してきた。当業者であれば、これが機能的な説明であること、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組合せがそれぞれの機能を実行することができることを諒解されよう。電気デバイス、メータ、スマートグリッド、ユーティリティコンピューティングデバイス、ネットワーク、ベンダまたは製造業者のコンピューティングデバイスなどのユニットは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組合せとすることができる。例示的な一態様では、ユニットは、上記で参照され、以下でさらに説明されるコンピューティングデバイス108を備えることができる。
【0032】
図6は、開示された方法に関連する動作を実行するための例示的な動作環境を示すブロック図である。この例示的な動作環境は動作環境の一例にすぎず、動作環境アーキテクチャの使用および機能の範囲に関して何らかの限定を示唆することを意図していない。動作環境は、例示的な動作環境に示される構成要素の任意の1つまたは組合せに関連する何らかの依存または要件を有するものとして解釈されるべきではない。
【0033】
本方法および本システムは、多数の他の汎用もしくは専用コンピューティングシステム環境または構成で動作することができる。このシステムおよび方法とともに使用するのに適し得る、よく知られているコンピューティングシステム、環境、および/または構成の例は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ラップトップデバイス、およびマルチプロセッサシステムを含むが、これらに限定されない。さらなる例は、セットトップボックス、プログラム可能な消費者電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、スマートメータ、スマートグリッド構成要素、SCADAマスタ、上記のシステムまたはデバイスのいずれかを備える分散コンピューティング環境などを含む。
【0034】
開示された方法およびシステムの処理をソフトウェア構成要素によって実行することができる。開示されたシステムおよび方法について、1つもしくは複数のコンピュータまたは他のデバイスによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令の一般的な文脈において記載することができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、特定の抽象データタイプを実施するコンピュータコード、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。開示された方法を、通信ネットワークを介して連結された遠隔の処理デバイスによってタスクが実行されるグリッドベースのおよび分散コンピューティング環境で実施することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールを、メモリ記憶デバイスを含む局所および遠隔の両方のコンピュータ記憶媒体に配置することができる。
【0035】
さらに、当業者であれば、本明細書に開示されたシステムおよび方法の態様をコンピューティングデバイス108を介して実施することができることを諒解されよう。コンピューティングデバイス108の構成要素は、1つまたは複数のプロセッサもしくは処理ユニット603、システムメモリ612、およびプロセッサ603を含む様々なシステム構成要素をシステムメモリ612に結合するシステムバス613を備えることができるが、これらに限定されない。複数の処理ユニット603の場合、システムは並列コンピューティングを利用することができる。一態様では、プロセッサ603は、ネットワーク110を介して1つまたは複数のメータ106から計量データを受け取るように構成される。
【0036】
システムバス613は、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックポート、および様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用するプロセッサまたはローカルバスを含む、いくつかの考えられるタイプのバス構造の1つまたは複数を表す。例として、そのようなアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(ISA:Industry Standard Architecture)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA:Micro Channel Architecture)バス、拡張ISA(EISA:Enhanced ISA)バス、ビデオ電子規格協会(VESA:Video Electronics Standards Association)ローカルバス、アクセラレーテッドグラフィックポート(AGP:Accelerated Graphics Port)バス、周辺機器相互接続(PCI:Peripheral Component Interconnects)バス、PCI−Expressバス、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会(PCMCIA:Personal Computer Meory Card International Association)バス、ユニバーサルシリアルバス(USB:Universal Serial Bus)などを含むことができる。バス613、および本明細書で指定される全てのバスは、有線または無線ネットワーク接続を介して実装することもでき、プロセッサ603、大容量記憶デバイス604、オペレーティングシステム605、ソフトウェア606、データ607、ネットワークアダプタ608、システムメモリ612、入力/出力インターフェース610、ディスプレイアダプタ609、ディスプレイデバイス611、およびヒューマンマシンインターフェース602を含むサブシステムのそれぞれを、物理的に離れた位置にあり、この形態のバスを介して接続され、事実上、完全分散システムまたは分散アーキテクチャを実施する1つまたは複数の遠隔のコンピューティングデバイス、クライアント、またはスマートメータ614a、b、c内に含めることができる。
【0037】
コンピューティングデバイス108は通常、様々なコンピュータ可読媒体を備える。例示的な可読媒体は、非一時的であって、コンピューティングデバイス108によってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体とすることができ、例えば、限定することを意味せずに、揮発性媒体と不揮発性媒体の両方、取外し可能な媒体および取外し不可能な媒体を含む。システムメモリ612は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、および/または読取り専用メモリ(ROM)などの不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読媒体を備える。システムメモリ612は通常、計量データなどのデータ607ならびに/または処理ユニット603に直ちにアクセス可能であるおよび/もしくは処理ユニット603によって現在稼働されているオペレーティングシステム605およびソフトウェア606などのプログラムモジュールを含む。一態様では、システムメモリ612は、計量データを1つまたは複数のメータ106から受け取り、所望される通りにデータを処理するステップを実行するためのコンピュータ実行可能コードの区画を含む。
【0038】
別の態様では、コンピューティングデバイス108は、他の非一時的、取外し可能な/取外し不可能な、揮発性/不揮発性コンピュータ記憶媒体も備えることができる。例として、図6は、コンピュータコード、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および他のデータの不揮発性記憶をコンピューティングデバイス108に提供することができる大容量記憶デバイス604を示す。例えば、限定することを意味せずに、大容量記憶デバイス604は、ハードディスク、取外し可能な磁気ディスク、取外し可能な光学ディスク、磁気カセットまたは他の磁気記憶デバイス、フラッシュメモリカード、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光学記憶装置、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)などとすることができる。
【0039】
任意選択で、例としてオペレーティングシステム605およびソフトウェア606を含む任意の数のプログラムモジュールを大容量記憶デバイス604に記憶することができる。オペレーティングシステム605およびソフトウェア606のそれぞれ(またはそれらの何らかの組合せ)は、プログラミングおよびソフトウェア606の要素を備えることができる。データ607を大容量記憶デバイス604に記憶することもできる。データ607は、当技術分野で知られている1つまたは複数のデータベースのいずれかに記憶することができる。そのようなデータベースの例は、DB2(登録商標)(IBM Corporation、Armonk、NY)、Microsoft(登録商標)Access、Microsoft(登録商標)SQL Server(Microsoft Corporation、Bellevue、Washington)、Oracle(登録商標)(Oracle Corporation、Redwood Shores、California)、mySQL、PostgreSQLなどを含む。データベースは、集中させるか、複数のシステムにまたがって分散させることができる。
【0040】
別の態様では、ユーザは、入力デバイス(図示せず)を介してコマンドおよび情報をコンピューティングデバイス108に入力することができる。そのような入力デバイスの例は、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、「マウス」)、マイクロフォン、ジョイスティック、スキャナ、グローブなどの触覚入力デバイス、および他のボディカバー(body covering)などを含むが、これらに限定されない。これらおよび他の入力デバイスを、システムバス613に結合されたヒューマンマシンインターフェース602を介して処理ユニット603に接続することができるが、パラレルポート、ゲームポート、(Firewireポートとしても知られている)IEEE 1394ポート、シリアルポート、またはユニバーサルシリアルバス(USB)などの他のインターフェースおよびバス構造によって接続することができる。
【0041】
さらに別の態様では、ディスプレイデバイス611を、ディスプレイアダプタ609などのインターフェースを介してシステムバス613に接続することもできる。コンピューティングデバイス108は2つ以上のディスプレイアダプタ609を有することができ、コンピューティングデバイス108は2つ以上のディスプレイデバイス611を有することができることが企図される。例えば、ディスプレイデバイスは、モニタ、LCD(液晶ディスプレイ)、またはプロジェクタとすることができる。ディスプレイデバイス611に加えて、他の出力周辺デバイスは、入力/出力インターフェース610を介してコンピュータ108に接続することができる、スピーカ(図示せず)およびプリンタ(図示せず)などの構成要素を備えることができる。方法の任意のステップおよび/または結果を任意の形態で出力デバイスに出力することができる。そのような出力は、テキスト、グラフィック、アニメーション、音声、触覚などを含むがこれらに限定されない、視覚表現の任意の形態とすることができる。
【0042】
コンピューティングデバイス108は、1つまたは複数の遠隔のコンピューティングデバイス、クライアントまたはスマートメータ614a、b、cへの論理接続を使用して、ネットワーク接続された環境で動作することができる。例として、遠隔のコンピューティングデバイス614は、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、サーバ、ルータ、ネットワークコンピュータ、スマートメータ、ベンダまたは製造業者のコンピューティングデバイス、スマートグリッド構成要素、SCADAマスタ、DRMSプロセッサ、DMSプロセッサ、ピアデバイスまたは他のコモンネットワークノードなどとすることができる。コンピューティングデバイス108と遠隔のコンピューティングデバイスまたはクライアント614a、b、cとの間の論理接続をローカルエリアネットワーク(LAN)および一般的なワイドエリアネットワーク(WAN)を介して行うことができる。そのようなネットワーク接続は、ネットワークアダプタ608を介したものとすることができる。ネットワークアダプタ608は、有線と無線の両方の環境で実装することができる。そのようなネットワーキング環境は、オフィス、エンタープライズ規模のコンピュータネットワーク、イントラネット、およびインターネットまたはAMIネットワークなどの他のネットワーク615において慣例的でありふれたものである。
【0043】
例示の目的で、本明細書において、オペレーティングシステム605などのアプリケーションプログラムおよび他の実行可能プログラムコンポーネントは個別のブロックとして示されているが、そのようなプログラムおよびコンポーネントは様々な時点でコンピューティングデバイス108の異なる記憶構成要素に常駐し、コンピュータのデータプロセッサ(複数可)によって実行されることが認識される。ソフトウェア606の実施を何らかの形態のコンピュータ可読媒体に記憶するか、何らかの形態のコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。開示された方法のいずれかを、コンピュータ可読媒体で具体化されるコンピュータ可読命令によって実行することができる。コンピュータ可読媒体は、コンピュータによってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体とすることができる。例として、限定することを意味せずに、コンピュータ可読媒体は「コンピュータ記憶媒体」および「通信媒体」を含むことができる。「コンピュータ記憶媒体」は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実施される揮発性および不揮発性、取外し可能なおよび取外し不可能な媒体を含む。例示的なコンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0044】
方法およびシステムは、機械学習および反復学習などの人工知能技術を用いることができる。そのような技術の例としては、エキスパートシステム、事例ベース推論、ベイジアンネットワーク、行動ベースAI、ニューラルネットワーク、ファジーシステム、進化的計算(例えば、遺伝的アルゴリズム)、群知能(例えば、アントアルゴリズム)、およびハイブリッドインテリジェントシステム(例えば、ニューラルネットワークを介して生成されたエキスパート推論規則または統計学習からの生成規則)を含むが、これらに限定されない。
【0045】
上記に記載したように、また、当業者であれば諒解されるように、本発明の実施形態をシステム、方法、またはコンピュータプログラム製品として構成することができる。したがって、本発明の実施形態は、完全にハードウェア、完全にソフトウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの任意の組合せを含む様々な手段から成ることができる。さらに、本発明の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体で具体化されるコンピュータ可読プログラム命令(例えば、コンピュータソフトウェア)を有する当該記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。ハードディスク、CD−ROM、光学記憶デバイス、または磁気記憶デバイスを含む任意の適切な非一時的コンピュータ可読記憶媒体を利用することができる。
【0046】
方法、装置(すなわち、システム)およびコンピュータプログラム製品のブロック図および流れ図の図解を参照しながら、本発明の実施形態について上記に記載してきた。ブロック図および流れ図の図解のそれぞれのブロック、ならびにブロック図および流れ図の図解におけるブロックの組合せはそれぞれ、コンピュータプログラム命令を含む様々な手段によって実施され得ることを理解されたい。コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置で実行する命令が、流れ図の1つまたは複数のブロックで指定された機能を実施するための手段を作成するように、これらのコンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、あるいは図6を参照しながら上記に述べた1つもしくは複数のプロセッサ603または図4の1つもしくは複数のプロセッサ404などの他のプログラム可能なデータ処理装置に読み込んで、機械を作製することができる。
【0047】
コンピュータ可読メモリに記憶された命令が、流れ図の1つまたは複数のブロックで指定された機能を実施するためのコンピュータ可読命令を含む製造品を作製するように、これらのコンピュータプログラム命令を、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置(例えば、図6の1つもしくは複数のプロセッサ603または図4の1つもしくは複数のプロセッサ404)に特定の方法で機能するように命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶することもできる。コンピュータプログラム命令をコンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置に読み込んで、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置で実行する命令が、流れ図の1つまたは複数のブロックで指定された機能を実施するためのステップを提供するように、コンピュータ実施プロセスを生成することもできる。
【0048】
したがって、ブロック図および流れ図の図解のブロックは、指定された機能を実行するための手段の組合せ、指定された機能を実行するためのステップの組合せおよび指定された機能を実行するためのプログラム命令手段をサポートする。ブロック図および流れ図の図解のそれぞれのブロック、ならびにブロック図および流れ図の図解におけるブロックの組合せを、指定された機能またはステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、または専用ハードウェアおよびコンピュータ命令の組合せによって実施することができることも理解されたい。
【0049】
別段に明記されていない限り、本明細書に記載のいかなる方法も、そのステップが特定の順序で実行されることを要求するものとして解釈されることを全く意図していない。したがって、方法クレームがそのステップがたどるべき順序を実際に記載していない場合、または特許請求の範囲もしくは明細書においてステップは特定の順序に限定されるものであるということが別段に具体的に述べられていない場合、いかなる関連においても順序が推定されることを全く意図していない。このことは、ステップの配置または動作フローに関する論理の問題、文法構成または句読点から導かれる明白な意味、本明細書に説明された実施形態の数または種類を含む、解釈についての任意の考えられる非明示的な基準(non−express basis)に当てはまる。
【0050】
本願の全体を通して、様々な刊行物が参照され得る。方法およびシステムが属する最先端の技術をより完全に記載するために、これらの刊行物の開示内容は、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0051】
本明細書に記載の本発明の多くの修正形態および他の実施形態は当業者が思いつくものであり、当業者に属する本発明のこれらの実施形態は、前述の説明および関連する図面において提示された教示の利益を有する。したがって、本発明の実施形態は開示された特定の実施形態に限定されるものではないこと、修正形態および他の実施形態は添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることを意図することを理解されたい。さらに、前述の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例示的な組合せの文脈において、例示的な実施形態について記載しているが、添付の特許請求の範囲の範囲を逸脱することなく、要素および/または機能の様々な組合せが代替実施形態によって提供され得ることを諒解されたい。この点に関して、例えば、添付の特許請求の範囲のいくつかに明記され得るように、上記に明示的に記載したもの以外の要素および/または機能の様々な組合せも企図される。本明細書において特定の用語が用いられているが、これらの用語は一般的で説明的な意味でのみ使用され、限定を目的とするものではない。
【符号の説明】
【0052】
100 ユーティリティプロバイダ
102 様々な負荷L1〜Ln
104 配電システム
106 収益メータM1〜Mn
108 1つまたは複数のコンピューティングデバイス
110 通信ネットワーク
114 複数の局所的な柱上変圧器または地上用変圧器
120 監視システム
122 1つまたは複数のセンサ
306 メータ電子機器
308 1つまたは複数の計器用変圧器(PT)
310 1つまたは複数の変流器(CT)
312 ニュートラル導線
402 計量センサ
404 1つまたは複数のプロセッサ
406 メモリ
408 通信インターフェース
410 ディスプレイ
412 揮発性RAM
414 不揮発性RAM
416 ユーザ入力インターフェース
602 ヒューマンマシンインターフェース
603 処理ユニット
604 大容量記憶デバイス
605 オペレーティングシステム
606 ソフトウェア
607 データ
608 ネットワークアダプタ
609 ディスプレイアダプタ
610 入力/出力インターフェース
611 ディスプレイデバイス
612 システムメモリ
613 システムバス
614 1つまたは複数の遠隔のコンピューティングデバイス、クライアントまたはメータ
615 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.1つまたは複数の計量センサ(402)から計量データを受け取るステップと、
b.前記計量データの少なくとも一部を揮発性メモリ(412)に書き込むステップと、
c.前記揮発性メモリ(412)内に含まれる前記計量データの位置を示すための書込みポインタをインクリメントするステップと、
d.タイマが満了するまでステップaからcを繰り返し、次いで前記揮発性メモリ(412)から前記計量データの少なくとも一部分を読み出すステップとを含む方法。
【請求項2】
前記書込みポインタが読出しポインタとして設定され、前記計量データが、前記読出しポインタによって示された計量データの量まで、前記揮発性メモリ(412)から読み出される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記揮発性メモリ(412)から読み出された前記計量データの少なくとも前記一部分が、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)(414)に書き込まれる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記計量データの少なくとも一部分を前記NVRAM(414)に書き込むステップが、前記計量データの少なくとも前記一部分を電気的に消去可能なプログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)またはフラッシュメモリに書き込むステップを含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
1つまたは複数の計量センサ(402)と、
揮発性メモリ(412)と、
不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)(414)と、
タイマと、
プロセッサ(404)とから成るシステムであって、前記プロセッサ(404)が、前記1つまたは複数の計量センサ(402)、前記揮発性メモリ(412)、前記NVRAM(414)および前記タイマと動作可能に接続され、前記プロセッサ(404)が、
a.前記1つまたは複数の計量センサ(402)から計量データを受け取り、
b.前記計量データの少なくとも一部を前記揮発性メモリ(412)に書き込み、
c.前記揮発性メモリ(412)内に含まれる前記計量データの位置を示す書込みポインタをインクリメントし、
d.前記タイマが満了するまでステップaからcを繰り返し、次いで前記揮発性メモリ(412)から前記計量データの少なくとも一部分を読み出すように構成される、システム。
【請求項6】
前記プロセッサ(404)が前記書込みポインタを読出しポインタとして設定し、前記読出しポインタによって示された計量データの量まで、前記計量データを前記揮発性メモリ(412)から読み出すように構成される、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサ(404)が前記揮発性メモリ(412)から読み出された前記計量データの少なくとも前記一部分を前記NVRAM(414)に書き込むように構成される、請求項5記載のシステム。
【請求項8】
前記NVRAM(414)が電気的に消去可能なプログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)またはフラッシュメモリを備える、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
ネットワークインターフェース(408)および高度計量インフラ(AMI)ネットワーク(110)をさらに備え、前記プロセッサ(404)が、前記ネットワークインターフェース(408)を使用して、前記AMIネットワーク(110)を介して前記計量データの少なくとも一部分を送信するように構成される、請求項5記載のシステム。
【請求項10】
1つまたは複数の計量センサ(402)と、
ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)(412)と、
不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)(414)と、
タイマと、
ネットワークインターフェース(408)と、
プロセッサ(404)とから成るメータ(106)であって、前記プロセッサ(404)が、前記1つまたは複数の計量センサ(402)、前記DRAM(412)、前記NVRAM(414)、前記ネットワークインターフェース(408)、および前記タイマと動作可能に接続され、前記プロセッサ(404)が、
a.前記1つまたは複数の計量センサ(402)から計量データを受け取り、
b.前記計量データの少なくとも一部を前記DRAM(412)に書き込み、
c.前記DRAM(412)内に含まれる前記計量データの位置を示す書込みポインタをインクリメントし、
d.前記タイマが満了するまでステップaからcを繰り返し、次いで前記書込みポインタを読出しポインタとして設定し、前記読出しポインタによって示された計量データの量まで、前記計量データの少なくとも一部分を前記DRAM(412)から読み出し、前記DRAM(412)から読み出された前記計量データの少なくとも前記一部分を前記NVRAM(414)に書き込むように構成される、メータ(106)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−33043(P2013−33043A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−169045(P2012−169045)
【出願日】平成24年7月31日(2012.7.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.Firewire
3.EEPROM
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)