説明

記録再生装置

【課題】監視基準時間を明確とすることができる記憶再生装置を提供する。
【解決手段】基準書込み時間計測手段12は、メディア16へのデータ記録の前に、メディア16の単位領域毎の基準書き込み時間を予め計測し、書込み時間計測手段13は、メディア16へのデータ記録中に、メディア16の単位領域への書込みに要する時間である書込み時間を計測し、検知手段14は、基準書込み時間計測手段12が計測した基準書込み時間と書込み時間計測手段13が計測した書込み時間とを比較する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば監視用レコーダなどに内蔵されている記憶メディアの故障を診断する記録再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
監視用レコーダなどに内蔵されている記録メディアは、一般にハードディスクが広く知られている。従来このハードディスクの異常診断は、ハードディスクに内蔵されているスマート情報(S.M.A.R.T.:Self-Monitoring,Analysis and Reporting Technology)を取得する方法が知られている。また、特開平5−313712によれば、メディアに対するステップ処理時間を監視することで異常診断を行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−313712
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置は以上のように構成されているので、ステップ処理時間を監視し、その処理時間と監視基準時間とを比較するようにしており、その監視基準時間が明確ではないという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、監視基準時間を明確とすることができる記憶再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る記憶再生装置は、基準書込み時間計測手段が、メディアへのデータ記録の前に、メディアの単位領域毎の基準書き込み時間を予め計測し、書込み時間計測手段が、メディアへのデータ記録中に、メディアの単位領域への書込みに要する時間である書込み時間を計測し、検知手段が、基準書込み時間計測手段が計測した基準書込み時間と書込み時間計測手段が計測した書込み時間とを比較することによりメディアの異常を検知するものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、基準書込み時間計測手段がメディアの単位領域毎の基準書込み時間を計測するようにしたので、監視基準時間を明確にすることができる記憶再生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1及び2の記録再生装置10,50を含むネットワークの概要を説明する図である。
【図2】実施の形態1の記録再生装置10の機能構成図である。
【図3】図2の基準書込み時間計測手段12の機能構成図である。
【図4】図3の基準書込み時間取得手段27及び図2の書込み時間取得手段33の機能構成図である。
【図5】この発明の実施の形態1の電源投入後の動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1のタイマ値取得のためのフローチャートである。
【図7】この発明の実施の形態1の記録処理動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1のライト基準テーブルを示す図である。
【図9】実施の形態2の記録再生装置50の機能構成図である。
【図10】図9の基準読出し時間計測手段52の機能構成図である。
【図11】図9の検知手段55の機能構成図である。
【図12】この発明の実施の形態2の電源投入後の動作を示すフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態2の再生処理動作を示すフローチャートである。
【図14】この発明の実施の形態2の補助再生処理動作を示すフローチャートである。
【図15】この発明の実施の形態2のリード基準テーブルを示す図である。
【図16】この発明の実施の形態2のリード基準テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1から図8は、この発明をハードディスク装置に適用した実施の形態1を示す概略図であり、図1は、記録再生装置10を含むネットワークの概要を説明する図、図2から図4は機能構成図、図5は、電源投入後の動作を示すフローチャート、図6は、タイマ値取得のためのフローチャート、図7は、記録処理動作を示すフローチャート、図8は、ライト基準テーブルを示す図である。
【0010】
図1において、記録再生装置10は、例えば監視用レコーダなどに内蔵されている記録メディアの異常を診断する装置である。具体的には記録再生装置10は、装置全体を制御するCPU1と、CPU1の動作プログラムを格納する主メモリ2と、ハードディスク7のセクタ単位の書込み及び読出し時間を格納するフラッシュメモリ3と、ハードディスク7の書込み及び読出し時間を計測するタイマ4と、ハードディスク7の異常を検知したときにブザーを鳴らしてアラーム通知を行うアラームI/F5と、ハードディスク7及びCPU1の通信を行うバス通信手段6と、外部からの指示によりデータの記録、再生を行う記録装置部であるハードディスク7と、外部ネットワークとの通信を行うためのネットワークI/F8とで構成されている。
【0011】
記録再生装置10はネットワークを介して、被写体の映像をネットワークに配信するカメラ20と、記録再生装置10への記録、再生の指示、記録再生装置10からの再生画面の表示等をする操作端末30と、通信可能に接続されている。
【0012】
カメラ20に被写体が写し出されると、カメラ20からその被写体の映像データがネットワークを通じて記録再生装置10に入力される。操作端末30から記録開始コマンドがネットワークを通じて記録再生装置10に入力されると、CPU1はネットワークI/F8を通じて記録開始を判断する。そしてCPU1はネットワークI/F8から映像データを取得し、ハードディスク7に映像データを連続して記録する。このため、記録においては、ほぼハードディスク7の全記録領域に記録することになる。一方、操作端末30から再生開始コマンドがネットワークを通じて記録再生装置10に入力されると、CPU1はネットワークI/F8を通じて再生開始を判断する。そしてCPU1は、ハードディスク7から映像データを取得し、ネットワークI/F8を通じて記録再生装置10から操作端末30に映像データを出力する。操作端末30はディスプレイ等に再生画面を表示する。再生の場合は、再生開始時刻を指定した部分再生、又は早戻し若しくは早送り等の飛び越し再生を行うためハードディスクの記録の全領域を再生しない。
【0013】
図2は、実施の形態1における記録再生装置10の機能構成図である。
記録再生装置10は、メディアに対するデータの記録、再生、又は、記録及び再生を行う装置である。具体的には、記録再生装置10は、基準書込み時間計測手段12、書込み時間計測手段13、検知手段14、書込み時間保持手段15、メディア16を含んで構成される。
【0014】
基準書込み時間計測手段12は、メディア16へのデータ記録の前に、メディア16の単位領域毎の基準書き込み時間を予め計測する機能を備える。
書込み時間計測手段13は、メディア16へのデータ記録中に、メディアの任意の単位領域への書込み時間を計測する機能を備える。ここで、“書込み時間”とは、メディアの記録領域における任意の単位領域(例えば1セクタ)への書込みに要する時間を意味する。“基準書込み時間”とは、メディアに何ら異常が発生していない状態における書込み時間を意味する。“異常”とは、メディア16が完全に故障し、システムダウンを引き起こすような状態に至る以前の、メディア16への書込み処理、メディア16からの読出し処理、又はその両方の処理能力が低下している状態を意味する。“書込み”がハードウェア的(物理的)にメディア16の状態を変化させる処理を意味するのに対して、“データ記録”とは、“書込み”処理も含めて記録再生装置10がデータをネットワークを通じて入力してから当該データを最終的にメディア16に保存するまでの一連の処理を意味する。
実施の形態1の記録再生装置10は、書込み時間計測手段13がメディア16へのデータ記録中に書込み時間を計測するため、記録動作に大きな負荷をかけることなく、簡単にメディア16の異常診断を行うことができるという効果がある。
【0015】
検知手段14は、基準書込み時間計測手段12が計測した基準書込み時間と、書込み時間計測手段13が計測した書込み時間とを比較することによりメディア16の異常を検知する機能を備える。記録再生装置10は、検知手段14が、基準書込み時間計測手段12がメディアの劣化する前に予め取得した基準書込み時間と、書込み時間計測手段13によって計測されたメディアの記録動作中の書込み時間とを比較しているので、監視基準時間が明確になるという効果がある。
書込み時間保持手段15は、メディア16の単位領域毎の基準書込み時間と単位領域を識別する識別子(記録セクタ番号)とを、それらが関連付けられているライト基準テーブルの形式で保持する機能を備える。
【0016】
メディア16は、ネットワークを通じて入力したデータ(映像データ)を保存する機能を備える。メディア16が備える機能を実現するハードウェアは、例えばハードディスク、光ディスク、メモリ等で実現できるが、別段これらに限定する必要はない。考え得るあらゆる記録媒体を適用することができる。
上記記録再生装置10が備える各機能は、図1を用いて説明した、記録再生装置10が有する各ハードウェアが協業することによって実現される。具体的には、基準書込み時間計測手段12は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3、タイマ4、バス通信手段6、ハードディスク7、ネットワークI/F8等が、書込み時間計測手段13は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3、タイマ4、バス通信手段6、ハードディスク7、ネットワークI/F8等が、検知手段14は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3、アラームI/F5、ネットワークI/F8等が、書込み時間保持手段15は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3等が、メディア16は、CPU1、主メモリ2及びハードディスク7等が、それぞれ協業することによって実現される。
【0017】
図3は、基準書込み時間計測手段12が備える機能を示す図である。基準書込み時間計測手段12は、具体的には、電源認識手段21、フラグ保持手段22、フラグ処理手段23、ライト基準テーブル初期化手段24、セクタ番号保持手段25、セクタ番号初期化手段26、基準書込み時間取得手段27、ライト基準テーブル処理手段28、終了判断手段29を含んで構成されている。
【0018】
電源認識手段21は、記録再生装置10の電源が投入された場合に、そのことを認識する機能と電源の投入を認識した場合に、後述のフラグ処理手段23に処理の指示を出力する機能を備える。フラグ保持手段22は、メディアの全記録領域に対して基準書込み時間の計測処理が終了したか否かを示すフラグを保持する機能を備える。
【0019】
フラグ処理手段23は、電源認識手段21から処理の指示を入力した場合に、フラグ保持手段22に保持されたフラグを参照する機能、参照したフラグが処理の未終了を示すフラグである場合に、後述のライト基準テーブル初期化手段24に処理の指示を出力する機能、及び後述の終了判断手段29から基準書込み時間計測処理の終了を判断した旨の情報を入力した場合に、処理の終了を示すフラグを保持する指示をフラグ保持手段22に出力する機能を備える。
フラグ処理手段23は、電源認識手段21から処理の指示を入力した場合に、フラグ保持手段22が保持するフラグを参照しているため、記録再生装置10の電源が投入された時点で基準書込み時間の計測処理が全記録領域において終了しているか否かが判断されることとなる。また、フラグ処理手段23は、参照したフラグが処理の未終了を示すフラグである場合に、ライト基準テーブル初期化手段24に対して処理の指示を出力するため、基準書込み時間の計測処理が全記録領域において終了している場合には、基準書込み時間計測手段12は、以後の処理を実施しないこととなる。これらのために、製品完成後、最初の電源投入時等に基準書込み時間の計測処理がすでに終了している場合は、それ以降の電源投入時における基準書込み時間の計測処理を省略できるという効果がある。
【0020】
フラグ処理手段23は、更に、処理の終了、未終了、又は終了及び未終了を示すフラグを設定する指示を外部(例えば操作端末30)から入力する機能、及び外部から指示の入力があった場合に、処理の終了又は未終了を示すフラグを保持する指示をフラグ保持手段22に出力する機能を備えてもよい。フラグ処理手段23がこれらの機能を更に備えることによって、フラグ保持手段22が保持するフラグを外部から設定することが可能となる。
例えばハードディスクを交換した場合等に、処理の未終了を示すフラグを設定することで基準書込み時間計測処理が既に終了していても、更に基準書込み時間計測処理を実行することが可能となる。
【0021】
ライト基準テーブル初期化手段24は、フラグ処理手段23から処理の指示を入力した場合に、書込み時間保持手段15が保持する全ての書込み時間を0で更新する指示を書込み時間保持手段15に出力する機能、及び書込み時間保持手段15に対して記載する指示を出力した場合に、後述のセクタ番号初期化手段26に対して処理の指示を出力する機能を備える。
【0022】
セクタ番号保持手段25は、基準書込み時間の計測処理が実行されている単位領域を示す識別子(記録セクタ番号N)を保持する機能を備える。セクタ番号初期化手段26は、ライト基準テーブル初期化手段24から処理の指示を入力すると、全記録領域の単位領域の中で最初の単位領域を示す識別子を保持する指示をセクタ番号保持手段25に出力する(記録セクタ番号Nを0にする)機能、及びセクタ番号保持手段25に対して識別子を保持する指示を出力した場合に、後述の基準書込み時間取得手段27の後述のコマンド発行手段41aに処理の指示を出力する機能を備える。
【0023】
基準書込み時間取得手段27は、セクタ番号初期化手段26又は後述の終了判断手段29から処理の指示を入力した場合に、セクタ番号保持手段25からセクタ番号保持手段25が保持する識別子を取得する機能、セクタ番号保持手段25から識別子を取得した場合に、取得した識別子が示す単位領域の基準書込み時間を取得する機能、及び取得した基準書込み時間をセクタ番号保持手段25から取得した識別子とを関連付けて後述のライト基準テーブル処理手段28に出力する機能を備える。
【0024】
ライト基準テーブル処理手段28は、基準書込み時間取得手段27の後述のタイマ値取得手段44aから識別子と関連付けられた基準書込み時間を入力すると、入力した識別子と関連付けられて書込み時間保持手段15が保持している基準書込み時間を入力した基準書込み時間で更新する指示を書込み時間保持手段15に出力する機能、及び基準書込み時間取得手段27のタイマ値取得手段44aから入力した識別子(即ち、セクタ番号保持手段25が保持する識別子)を後述の終了判断手段29に出力する機能を備える。
【0025】
終了判断手段29は、メディア16の全記録領域における最後の単位領域(記録セクタ番号N=1023)を示す識別子を保持する機能、ライト基準テーブル処理手段28から識別子(即ち、セクタ番号保持手段25が保持する、基準書込み時間の計測処理が実行されている単位領域を示す識別子)を入力すると、保持している識別子とライト基準テーブル処理手段28から入力した識別子とが同一であるか否かを判断する機能、同一ではないと判断した場合に、ライト基準テーブル処理手段28から入力した識別子が示す単位領域の次の単位領域を示す識別子を判断する(現在のセクタ番号に1を加算する)機能、次の単位領域を示す識別子を判断した場合に、判断した識別子でセクタ番号保持手段25が保持する識別子を更新する指示をセクタ番号保持手段25に出力する機能、セクタ番号保持手段25に指示を出力した場合に、基準書込み時間取得手段27の後述のコマンド発行手段41aに処理の指示を出力する機能、及び、同一であると判断した場合に、基準書込み時間計測処理の終了を判断した旨の情報をフラグ処理手段23に出力する機能を備える。
【0026】
図2を用いて書込み時間計測手段13及び検知手段14が備える機能を説明する。書込み時間計測手段13は、具体的には、記録開始判断手段31、記録セクタ番号判断手段32、書込み時間取得手段33を含んで構成されている。
【0027】
記録開始判断手段31は、ネットワークを通じて入力したデータ(記録映像データ)のメディア16への記録開始を判断する機能を備える。具体的には、記録開始判断手段31は、外部(例えば、操作端末30)から記録開始の指示(記録開始コマンド)を入力する機能を備えてもよい。記録開始判断手段31は、更に、記録開始を判断した場合に、後述の記録セクタ番号判断手段32に対して処理の指示を出力する。
【0028】
記録セクタ番号判断手段32は、記録開始判断手段31から処理の指示を入力した場合に、メディア16の単位領域のうち、ネットワークを通じて入力したデータを書込む単位領域を判断する機能を備える。より具体的には、記録セクタ番号判断手段32は、メディア16にネットワークを通じて入力したデータを直前に書込んだ単位領域を示す識別子を保持する機能、記録開始判断手段31から処理の指示を入力した場合に当該保持する識別子が示す単位領域の次の単位領域を書込む単位領域として判断する機能を備えてもよい。
記録セクタ番号判断手段32は、更に、ネットワークを通じて入力したデータをメディア16に書込む単位領域を判断した場合に、当該判断した単位領域を示す識別子を後述の書込み時間取得手段33のコマンド発行手段41bに出力する機能を備える。
【0029】
書込み時間取得手段33は、記録セクタ番号判断手段32から識別子(即ち、ネットワークを通じて入力したデータを書込む単位領域を示す識別子)を入力すると、入力した識別子が示す単位領域の書込み時間を取得する機能、書込み時間を取得した場合に、取得した書込み時間に係る単位領域を示す識別子を後述の基準時間取得手段35に出力する機能、及び、書込み時間を取得した場合に、取得した書込み時間を後述の比較手段36に出力する機能を備える。
【0030】
検知手段14は、具体的には、基準時間取得手段35、比較手段36及び警告手段37を含んで構成されている。
基準時間取得手段35は、書込み時間取得手段33における後述のタイマ値取得手段44bから識別子(即ち、書込み時間を取得した単位領域を示す識別子)を入力すると、書込み時間保持手段15を参照して書込み時間取得手段33のタイマ値取得手段44bから入力した識別子と関連付けられて保持されている基準書込み時間を取得する機能、及び取得した基準書込み時間を後述の比較手段36に出力する機能を備える。
【0031】
比較手段36は、基準時間取得手段35から基準書込み時間を入力し、且つ書込み時間取得手段33における後述のタイマ値取得手段44bから書込み時間を入力した場合に、それら基準書込み時間及び書込み時間を比較する機能と、比較の結果書込み時間と基準書込み時間との差が所定値(例えば、基準書込み時間の30パーセント)以上であると判断した場合に、後述の警告手段37に対して処理の指示を出力する機能を備える。
所定値は、任意に設定可能である。メディア16を交換する毎にメディア16に適合した所定値を手動で設定してもよい。また、記録再生装置10の使用中にユーザによって手動で設定されてもよい。より好適には、比較手段36は、書込み時間が基準書込み時間の130パーセント以上である場合に、警告手段37に対して処理の指示を出力する。
【0032】
警告手段37は、比較手段36から処理の指示を入力すると、メディア16に異常が発生している情報の告知である警告を行う機能を備える。警告には、利用可能なあらゆる方法を適用可能である。例えば、警告手段37は、比較手段36から処理の指示を入力すると警告音(ブザー)を発生させる機能を備えてもよい。また、警告手段37は、比較手段36から処理の指示を入力すると光を発生する機能(発光ダイオード)を備えてもよい。また、警告手段37は、文字又は画像等を表示する機能(液晶画面等)を備えてもよい。更には、警告手段37は、操作端末30に対して警告を表示する指示を出力する機能を備えてもよい。
【0033】
図4は、基準書込み時間取得手段27及び書込み時間取得手段33が備える機能を示す図である。基準書込み時間取得手段27は、具体的には、コマンド発行手段41a、タイマ42、応答コマンド判断手段43a、タイマ値取得手段44a、タイマ初期化手段45aを含んで構成されている。
コマンド発行手段41aは、セクタ番号初期化手段26又は終了判断手段29から処理の指示を入力すると、セクタ番号保持手段25を参照してセクタ番号保持手段25が保持する識別子を取得する機能、セクタ番号保持手段25から識別子を取得した場合に、取得した識別子が示す単位領域にデータを書込むコマンド(ライトコマンド)を発行する機能、及び、コマンドを発行した時点で、後述のタイマ42に対してタイマ作動の指示を出力する機能を備える。
【0034】
タイマ42は、経過時間を保持する機能、タイマ作動の指示を入力すると、保持する経過時間を所定の極短い時間間隔でタイマ解除の指示を入力するまで更新する機能、タイマ照会の要求を入力すると、保持する経過時間をタイマ照会の要求元に対して出力する機能、及び、タイマ初期化の指示を入力すると保持する経過時間を0で更新する機能を備える。
【0035】
応答コマンド判断手段43aは、コマンド発行手段41aが発行したコマンドに対してメディア16が発行する応答コマンドを入力する機能、応答コマンドを入力した時点で、タイマ解除の指示をタイマ42に出力する機能、及び、応答コマンドを入力した時点で、後述のタイマ値取得手段44aに処理の指示を出力する機能を備える。
【0036】
タイマ値取得手段44aは、応答コマンド判断手段43aから処理の指示を入力すると、タイマ42に対してタイマ照会の要求を出力する機能、タイマ42からタイマ42が保持する経過時間(タイマ値)を入力する機能、入力した経過時間を基準書込み時間として識別子と関連付けてライト基準テーブル処理手段28に出力する機能、及び基準書込み時間を出力した場合に、後述のタイマ初期化手段45aに処理の指示を出力する機能を備える。
【0037】
タイマ初期化手段45aは、タイマ値取得手段44aから処理の指示を入力すると、タイマ初期化の指示をタイマ42に出力する機能を備える。
【0038】
書込み時間取得手段33は、具体的には、コマンド発行手段41b、タイマ42、応答コマンド判断手段43b、タイマ値取得手段44b及びタイマ初期化手段45bを含んで構成されている。
【0039】
コマンド発行手段41bは、記録セクタ番号判断手段32から識別子(即ち、ネットワークを通じて入力したデータをメディア16に書込む単位領域を示す識別子)を入力した場合に、入力した識別子が示す単位領域にデータを書込むコマンド(ライトコマンド)を発行する機能を備える。より具体的には、コマンド発行手段41bは、記録セクタ番号判断手段32から識別子を入力した場合に、識別子と、ネットワークを通じて入力したデータを識別子が示す単位領域に書込む指示とをメディア16に出力する機能を備える。
コマンド発行手段41bは、更に、コマンドを発行した時点で、タイマ作動の指示をタイマ42に出力する機能を備える。
【0040】
応答コマンド判断手段43bは、コマンド発行手段41bが発行したコマンドに対してメディア16が発行する応答コマンドを入力する機能、応答コマンドを入力した時点で、タイマ解除の指示をタイマ42に出力する機能、及び、応答コマンドを入力した時点で、後述のタイマ値取得手段44bに処理の指示を出力する機能を備える。
【0041】
タイマ値取得手段44bは、応答コマンド判断手段43bから処理の指示を入力すると、タイマ照会の要求をタイマ42に出力する機能、タイマ42からタイマ42が保持する経過時間(タイマ値)を入力する機能、入力した経過時間を書込み時間として基準時間取得手段35に出力する機能、及び、書込み時間を出力した場合に、後述のタイマ初期化手段45bに処理の指示を出力する機能を備える。
タイマ初期化手段45bは、タイマ値取得手段44bから処理の指示を入力すると、タイマ初期化の指示をタイマ42に出力する機能を備える。
【0042】
次に、実施の形態1における動作について図5、図6、図7のフローチャートを参照して説明する。ここでは、メディア16として総セクタ数が1024のハードディスクを用いて説明し、また、単位領域として、1セクタを用いて説明する。記録再生装置10の電源が投入されると、電源認識手段21は、電源の投入を認識する(ステップST10)、フラグ処理手段23は、フラグ保持手段22が保持するフラグを参照して、処理の終了を示す1であるか否かを判断し、1が保持されていると判断した場合(ステップST11“YES”)、記録処理へ進む。最初の電源投入の場合、フラグ保持手段22は、処理の未終了を示す0を保持している。その場合(ステップST11“NO”)、ライト基準テーブル初期化手段24は、書込み時間保持手段15に保持されている全ての基準書込み時間を初期化する。即ち、図8−aのライト基準テーブルの基準書込み時間を全て0にする(ステップST12)。
【0043】
セクタ番号初期化手段26は、セクタ番号保持手段25が保持する識別子である記録セクタ番号Nを0にする(ステップST13)。基準書込み時間取得手段27は、記録セクタ番号N=0の基準書込み時間を取得する(ステップST14)。
【0044】
図6は、ステップST14の動作について説明する図である。コマンド発行手段41aは、ハードディスクに対してライトコマンドを発行する(ステップST20)。コマンド発行手段41aは、タイマ作動(タイマスタート)の指示をタイマ42に出力する(ステップST21)。応答コマンド判断手段43aが、ステップST20で発行したライトコマンドに対してハードディスクからの応答コマンドが発行されたと判断した場合(ステップST22“YES”)、応答コマンド判断手段43aは、タイマ42にタイマ解除(タイマストップ)の指示を出力する(ステップST23)。タイマ値取得手段44aは、タイマ42から経過時間(タイマ値)を取得する(ステップST24)。タイマ初期化手段45aは、タイマ42が保持する経過時間を0で更新する(タイマをクリアする)(ステップST25)。
【0045】
図5に戻り、ライト基準テーブル処理手段28は、ステップST14で取得した経過時間(タイマ値)を記録セクタ番号0の基準書込み時間として保持する指示を、書込み時間保持手段15に出力する(ステップST15)。ステップST15の処理後のライト基準テーブルは、図8(b)のようになる。終了判断手段29は、記録セクタ番号Nが1022より大きいか否かを判断する(ステップST16)。Nが1022以下の場合は(ステップST16“NO”)、終了判断手段29は、現在のセクタ番号に1を加算する(ステップST17)。そして、再びステップST14でタイマ42が保持する経過時間を取得し、ステップST15で書込み時間保持手段15が保持する基準書込み時間を更新する。以降、この操作を記録セクタ番号Nが1023になるまで繰り返す。
【0046】
記録セクタ番号が1023になり、全セクタの基準書込み時間の取得が完了すると(ステップST16“YES”)、フラグ処理手段23は、フラグ保持手段22に対して処理の終了を示す1を保持する指示を出力して(ステップST18)、次の記録処理に移行する。ステップST18にて、処理の終了を示すフラグを保持することで、2回目以降の電源投入時には、ステップST12からステップST17までの処理を省くことができ、ライト基準テーブルの作成は初回の電源投入時のみの動作になり、電源投入のたびにライト基準テーブルを作成する必要がなくなる。
【0047】
図7を参照し、記録処理について説明する。操作端末30から記録開始の指示を入力することで、記録開始判断手段31が記録開始を判断すると(ステップST30“YES”)、記録セクタ番号判断手段32は、ハードディスクに映像データを記録する場所としての記録セクタ番号を判断する(ステップST31)。ここでは記録セクタ番号を0として説明する。書込み時間取得手段33は、判断された記録セクタ番号0のセクタにおける書込み時間を取得する(ステップST32)。ステップST32の詳細は前述したステップST20からステップST25と同じなので、ここでは説明を省略する。
【0048】
基準時間取得手段35は、ライト基準テーブルからセクタ番号0と関連付けられた基準書込み時間の値である100を取得する(ステップST33)。比較手段36は、ステップST32で取得した書込み時間と、ステップST33で取得した基準書込み時間とを比較する(ステップST34)。ステップST34でのマージンを30%とした場合、「基準書込み時間×(1+マージン)」は130になり、ステップST32で取得した書込み時間が130より小さい場合は、ハードディスクの書込み時間に十分な余裕があると判断してステップST30に戻り、以降、次のセクタ番号の書込み時間の取得及び比較を繰り返す。一方、ステップST32で取得した書込み時間が130を超える場合、ハードディスクの書込みに時間を要し、ハードディスクが劣化している(異常が発生している)ものと判断して、警告手段37は、外部にブザーを鳴らしてアラームを通知する(ステップST35)。
【0049】
なお、ここではステップST34のマージンを30%としたがこの値に限るものではない。またマージン値は記録装置個別に設定しても良いし、例えば、操作端末30からの設定による可変値としても良い。
【0050】
さらに、ステップST34の判別方法はこれに限らず、例えば、書込み時間が基準書込み時間を上回ったセクタ数の累積数を判別してもよい。この場合、連続して上回った回数が所定回数に達したかを判断してもよい。更に、単位時間内での上回った回数が所定回数に達したかを判断しても良い。
【0051】
なお、この実施形態ではアラーム通知をブザーで行うようにしているが、発光ダイオードの点灯、消灯及び点滅、液晶画面等の表示機への表示、並びに、操作端末30における通知の中の1つ又は複数で行っても良い。
【0052】
また、この実施形態では最初の電源投入時の1回のみ基準書込み時間を取得するようにしていたが、例えば外部から強制的に処理の未終了を示すフラグを設定するようにしておき、ハードディスクを交換した場合などには再度基準書込み時間を取得するようにしても良い。
なお、この実施形態ではハードディスクの書込み時間を取得しているが、これに限らず、光ディスク及びメモリ等でもよい。
【0053】
以上のように、この発明による実施の形態1によれば、記録再生装置10は、メディア16(ハードディスク)へのデータ記録の前に、メディア16の単位領域毎の基準書き込み時間を予め計測する基準書込み時間計測手段12と、メディア16へのデータ記録中に、メディア16の単位領域への書込みに要する時間である書込み時間を計測する書込み時間計測手段13と、基準書込み時間計測手段12が計測した基準書込み時間と書込み時間計測手段13が計測した書込み時間とを比較することによりメディア16の異常を検知する検知手段14とを備えるため、メディア16の記録動作中の書込み時間を取得し、メディア16が劣化する前にあらかじめ取得しておいた基準書込み時間と比較することで、記録動作に大きな負荷をかけることなく、簡単にメディア16の異常診断を行うことができるという効果がある。また、基準書込み時間計測手段12がメディア16の劣化する前にあらかじめ基準書込み時間を取得し、検知手段14が、基準書込み時間と書込み時間計測手段13によって計測されたメディア16の記録動作中の書込み時間とを比較しているので、監視基準時間が明確になるという効果がある。
【0054】
また、基準書込み時間計測手段12は、メディア16の全記録領域に対して基準書込み時間の計測処理が終了したか否かを示すフラグを保持するフラグ保持手段22と、フラグ保持手段22が保持するフラグを参照するフラグ処理手段23と、フラグ処理手段23がフラグ保持手段22に基準書込み時間の計測処理が未終了であることを示すフラグが保持されていると判断した場合に、メディア16の単位領域の基準書込み時間を取得する基準書込み時間取得手段27とを備える。例えば製品の完成後最初に電源が投入された時点で基準書込み時間の計測処理が全記録領域において終了した場合に、基準書込み時間計測処理の終了を示すフラグが保持され、それ以降の電源投入時の基準書込み時間の計測処理を省略できるという効果がある。
【0055】
また、フラグ処理手段23は、更に、基準書込み時間計測処理の未終了を示すフラグを設定する指示を外部から入力してもよい。この場合、基準書込み時間の計測処理の未終了を示すフラグを設定する指示を外部から入力することが可能となり、既に基準書込み時間の計測処理が終了している場合であっても、再び基準書込み時間の計測処理を行えるという効果がある。
【0056】
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。図1はこの実施の形態の記録再生装置50を含むネットワークの概要を説明する図であり、図6は、タイマ値取得のためのフローチャートである。これらは実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。図9、図10、及び図11は、記録再生装置50の機能構成図である。図12は、電源投入後の動作を示すフローチャート、図13は、再生処理動作を示すフローチャート、図14は、補助再生処理動作を示すフローチャート、図15は、リード基準テーブルを示す図、図16は、リード基準テーブルを示す図である。
【0057】
図9は、実施の形態2における記録再生装置50の機能構成図である。
記録再生装置50は、メディアに対するデータの記録、再生、又は、記録及び再生を行う装置である。具体的には、記録再生装置50は、メディア16、基準読出し時間計測手段52、第一の読出し時間計測手段53、第二の読出し時間計測手段54、検知手段55、読出し時間保持手段56を含んで構成される。
【0058】
メディア16が備える機能については、第1実施形態におけるメディア16と同様である。
基準読出し時間計測手段52は、メディア16に保存されたデータの再生の前に、メディア16の単位領域毎の基準読出し時間を予め計測する機能を備える。
第一の読出し時間計測手段53は、メディア16に保存されたデータの再生中に、メディア16の指定された単位領域の読出し時間を計測する機能を備える。ここで、“読出し時間”とは、メディア16の再生領域における単位領域(例えば1セクタ)からの読出しに要する時間を意味する。“基準読出し時間”とは、メディアに何ら異常が発生していない状態における読出し時間を意味する。“読出し”がメディア16の物理的(ハードウェア的)な状態を検知する処理を意味しているのに対して、“データの再生”とは、“読出し”処理も含めて記録再生装置10がデータをメディア16から読出してから例えば操作端末30等に表示するまでの一連の処理を意味する。
【0059】
第二の読出し時間計測手段54は、第一の読出し時間計測手段53が読出し時間を計測した単位領域以外の単位領域の読出し時間を計測する機能を備える。記録再生装置50が第二の読出し時間計測手段54を備えることによって、データが再生されていない単位領域についても読出し時間を計測することとなり、記録再生装置50は、メディア16の全再生領域について異常を検知できるという効果がある。
【0060】
検知手段55は、第一の読出し時間計測手段53及び第二の読出し時間計測手段54によって計測された読出し時間と、基準読出し時間計測手段52によって計測された基準読出し時間とを比較することによりメディア16の異常を検知する機能、メディア16の全再生領域の単位領域について読出し時間の計測が行われたか否かを判断する機能、及び全再生領域の単位領域について読出し時間計測が行われたと判断した場合に、後述の読出し時間保持手段56が保持する全てのチェック値を読出し時間計測処理が行われたことを示す値で更新する指示を読出し時間保持手段56に出力する機能を備える。
【0061】
読出し時間保持手段56は、メディア16の全再生領域の単位領域における基準読出し時間と、単位領域の読出し時間計測処理が行われたか否かを示すチェック値とを、対応する単位領域を示す識別子と関連付けてリード基準テーブルの形式で保持する機能を備える。
上記記録再生装置50が備える各機能は、図1を用いて説明した各ハードウェアが協業することによって実現される。具体的には、基準読出し時間計測手段52は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3、タイマ4、バス通信手段6、ハードディスク7、ネットワークI/F8等が、第一の読出し時間計測手段53は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3、タイマ4、バス通信手段6、ハードディスク7及びネットワークI/F8等が、第二の読出し時間計測手段54は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3、タイマ4、バス通信手段6、ハードディスク7、ネットワークI/F8等が、検知手段55は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3、アラームI/F5、ネットワークI/F8等が、並びに、読出し時間保持手段56は、CPU1、主メモリ2、フラッシュメモリ3等がそれぞれ協業することによって実現される。
【0062】
図10は、基準読出し時間計測手段52が備える機能を示す図である。基準読出し時間計測手段52は、具体的には、電源認識手段61、フラグ保持手段62、フラグ処理手段63、リード基準テーブル初期化手段64、セクタ番号保持手段65、セクタ番号初期化手段66、基準読出し時間取得手段67、リード基準テーブル処理手段68、終了判断手段69を含んで構成されている。
電源認識手段61は、記録再生装置50の電源が投入された場合にそのことを認識する機能、及び電源の投入を認識した場合に、後述のフラグ処理手段63に処理の指示を出力する機能を備える。
フラグ保持手段62は、メディア16の全再生領域に対して基準読出し時間の計測処理が終了したか否かを示すフラグを保持する機能を備える。
【0063】
フラグ処理手段63は、電源認識手段61から処理の指示を入力した場合に、フラグ保持手段62が保持するフラグを参照する機能、参照したフラグが処理の未終了を示すフラグである場合に、後述のリード基準テーブル初期化手段64に処理の指示を出力する機能、及び後述の終了判断手段69から基準読出し時間計測処理の終了を判断した旨の情報を入力した場合に、処理の終了を示すフラグを保持する指示をフラグ保持手段62に出力する機能を備える。
フラグ処理手段63は、更に、処理の終了、未終了、又は、終了及び未終了を示すフラグを設定する指示を外部(例えば操作端末30)から入力する機能、並びに、外部から指示の入力があった場合に、処理の終了又は未終了を示すフラグを保持する指示をフラグ保持手段62に出力する機能を備えてもよい。フラグ処理手段63がこれらの機能を更に備えることによって、フラグ保持手段62が保持するフラグを外部から設定することが可能となる。
【0064】
リード基準テーブル初期化手段64は、フラグ処理手段63から処理の指示を入力した場合に、読出し時間保持手段56が保持する全ての単位領域の基準読出し時間を0で更新する指示を読出し時間保持手段56に出力する機能(リード基準テーブルの基準読出し時間の初期化)、フラグ処理手段63から処理の指示を入力した場合に、読出し時間保持手段56が保持する全てのチェック値を読出し時間計測処理が行われていないことを示す値で更新する指示を読出し時間保持手段56に出力する機能(リード基準テーブルのチェック値の初期化)、及び、読出し時間保持手段56に指示を出力した場合に、後述のセクタ番号初期化手段66に処理の指示を出力する機能を備える。
【0065】
セクタ番号保持手段65は、基準読出し時間の計測処理が実行されている単位領域を示す識別子(再生セクタ番号M)を保持する機能を備える。
セクタ番号初期化手段66は、リード基準テーブル初期化手段64から処理の指示を入力すると、全再生領域に存在する単位領域の中で最初の単位領域を示す識別子を保持する指示をセクタ番号保持手段65に出力する(再生セクタ番号Mを0にする)機能、及びセクタ番号保持手段65に対して識別子を保持する指示を出力した場合に、後述の基準読出し時間取得手段67に処理の指示を出力する機能を備える。
【0066】
基準読出し時間取得手段67は、セクタ番号初期化手段66又は後述の終了判断手段69から処理の指示を入力した場合に、セクタ番号保持手段65からセクタ番号保持手段65が保持する識別子を取得する機能、セクタ番号保持手段65から識別子を取得した場合に、取得した識別子が示す単位領域の基準読出し時間を取得する機能、及び取得した基準読出し時間と、セクタ番号保持手段65から取得した識別子とを後述のリード基準テーブル処理手段68に出力する機能を備える。
【0067】
リード基準テーブル処理手段68は、基準読出し時間取得手段67から識別子(即ち、基準読出し時間の計測処理が実行されている単位領域を示す識別子)と基準読出し時間とを入力すると、入力した識別子と関連付けられて読出し時間保持手段56が保持する基準読出し時間を入力した基準読出し時間で更新する指示を読出し時間保持手段56に出力する機能、及び、基準読出し時間取得手段67から入力した識別子を後述の終了判断手段69に出力する機能を備える。
【0068】
終了判断手段69は、メディア16の単位領域のうちの全再生領域の最後の単位領域を示す識別子(再生セクタ番号M=1023)を保持する機能、リード基準テーブル処理手段68から識別子(即ち、基準読出し時間の計測処理が実行されている単位領域を示す識別子)を入力すると、保持している識別子とリード基準テーブル処理手段68から入力した識別子とが同一であるか否かを判断する機能、同一ではないと判断した場合に、リード基準テーブル処理手段68から入力した識別子が示す単位領域の次の単位領域を示す識別子を判断する(現在のセクタ番号に1を加算する)機能、次の単位領域を示す識別子を判断した場合に、判断した識別子でセクタ番号保持手段65が保持する識別子を更新する指示をセクタ番号保持手段65に出力する機能、同一ではないと判断した場合に、基準読出し時間取得手段67に処理の指示を出力する機能、及び、同一であると判断した場合に、基準読出し時間計測処理の終了を判断した旨の情報をフラグ処理手段63に出力する機能を備える。
【0069】
図9を用いて第一の読出し時間計測手段53及び第二の読出し時間計測手段54が備える機能を説明する。第一の読出し時間計測手段53は、具体的には、再生開始判断手段71、再生セクタ番号指定手段72、読出し時間取得手段73及び読出済処理手段74を含んで構成されている。
再生開始判断手段71は、メディア16に保存されているデータ(映像データ)の再生開始を判断する機能を備える。具体的には、外部(例えば、操作端末30)から再生開始の指示(再生開始コマンド)を入力する機能を備えてもよい。再生開始判断手段71は、更に、再生開始を判断した場合に、後述の再生セクタ番号指定手段72に処理の指示を出力する機能を備える。
【0070】
再生セクタ番号指定手段72は、再生開始判断手段71から処理の指示を入力した場合に、メディア16の全再生領域の単位領域のうちデータを読み出す単位領域を指定する機能を備える。どの単位領域が指定されるかに関しては、記録再生装置50が使用される状況によって様々な場合が考え得る。例えば、再生開始判断手段71が操作端末30を通じて再生開始の指示を入力する機能を備える場合には、再生開始の指示にどのデータを再生するかに係る情報が含まれていてもよい。その場合、再生セクタ番号指定手段72は、どのデータを再生するかに係る情報に基づいてデータを読み出す単位領域を指定してもよい。再生セクタ番号指定手段72は、データの再生中に、データの早送り及び巻き戻しの指示を操作端末30から入力する機能、並びに、データの早送り又は巻き戻しの指示を操作端末30から入力した場合に、直前に読み出した単位領域から早送り又は巻き戻しの速度に応じて予め定められた所定量前方又は後方の単位領域を読み出す単位領域として指定する機能を更に備えてもよい。
再生セクタ番号指定手段72は、更に、読み出す単位領域を指定した場合に、指定した単位領域を示す識別子を後述の読出し時間取得手段73に出力する機能を備える。
【0071】
読出し時間取得手段73は、再生セクタ番号指定手段72から識別子を入力すると、入力した識別子が示す単位領域の読出し時間を取得する機能、読出し時間を取得した場合に、取得した読出し時間に係る単位領域を示す識別子を後述の基準時間取得手段81に出力する機能、読出し時間を取得した場合に、取得した読出し時間を後述の比較手段82に出力する機能、及び、読出し時間を取得した場合に取得した読出し時間に係る単位領域を示す識別子を後述の読出済処理手段74に出力する機能を備える。
読出し時間取得手段73は、更に具体的には、前述の第一実施形態における書込み時間取得手段33が備える機能と同様の機能を備える。但し、「書込む」を「読出す」と、「書込み時間」を「読出し時間」と読み替える。読出し時間取得手段73が書込み時間取得手段33と同様の機能を備えることで、読出し時間取得手段73がメディア16に保存されたデータの再生中に読出し時間を計測できることとなり、再生動作に大きな負荷をかけることなく、簡単にハードディスクの異常診断を行うことができるという効果がある。
【0072】
読出済処理手段74は、読出し時間取得手段73から識別子を入力すると、入力した識別子と関連付けられて読出し時間保持手段56が保持するチェック値を読出し時間計測処理が行われたことを示す値で更新する指示を読出し時間保持手段56に出力する機能(リード基準テーブルにチェック値1を書込む)を備える。
【0073】
第二の読出し時間計測手段54は、具体的には、未再生セクタ検索手段77、読出し時間取得手段78、読出済処理手段79を含んで構成される。
未再生セクタ検索手段77は、読出し時間保持手段56が保持するチェック値を、最初の単位領域から順番に参照して、チェック値として読出し時間計測処理が行われていないことを示す値が保持されているデータを検索する(再生が終わっていないセクタを見つける)機能、最初に読出し時間計測処理が行われていないことを示す値が検索されると、検索されたチェック値に関連付けられている識別子を後述の読出し時間取得手段78に出力する機能を備える。
【0074】
読出し時間取得手段78は、取得判断手段77から識別子を入力すると、入力した識別子が示す単位領域の読出し時間を取得する機能、読出し時間を取得した場合に、取得した読出し時間に係る単位領域を示す識別子を後述の基準時間取得手段81に出力する機能、読出し時間を取得した場合に、取得した読出し時間を後述の比較手段82に出力する機能、及び、読出し時間を取得した場合に、取得した読出し時間を計測した単位領域を示す識別子を後述の読出済処理手段79に出力する機能を備える。
【0075】
読出済処理手段79は、読出し時間取得手段78から識別子(即ち、今回読出し時間計測処理が行われた単位領域を示す識別子)を入力すると、入力した識別子と関連付けられて読出し時間保持手段56に保持されているチェック値を読出し時間計測処理が行われたことを示す値で更新する指示を読出し時間保持手段56に出力する機能を備える。
【0076】
図11は、検知手段55が備える機能を示す図である。検知手段55は、具体的には、基準時間取得手段81、比較手段82、警告手段83、リセット判断手段84、初期化手段85を含んで構成されている。
基準時間取得手段81は、読出し時間取得手段73又は読出し時間取得手段78から識別子を入力すると、読出し時間保持手段56を参照して読出し時間取得手段73又は読出し時間取得手段78から入力した識別子と関連付けられて保持されている基準読出し時間を取得する機能、及び取得した基準読出し時間を後述の比較手段82に出力する機能を備える。
【0077】
比較手段82は、基準時間取得手段81から基準読出し時間を入力し、且つ読出し時間取得手段73又は読出し時間取得手段78から読出し時間を入力すると、基準読出し時間と各読出し時間とを比較する機能、比較を行った場合に、後述のリセット判断手段84に処理の指示を出力する機能、並びに、比較の結果読出し時間と基準読出し時間との差が所定値以上であると判断した場合に、後述の警告手段83に処理の指示を出力する機能を備える。
所定値は、任意に設定可能である。メディア16を交換する毎にメディア16に適合した所定値を手動で設定してもよい。また、記録再生装置10の使用中にユーザによって手動で設定されてもよい。
【0078】
警告手段83は、比較手段82から処理の指示を入力すると、メディア16に異常が発生している情報の告知である警告を行う機能を備える。警告には、利用可能なあらゆる方法を適用可能である。例えば、警告手段83は、比較手段82から処理の指示を入力すると警告音(ブザー)を発生させる機能を備えてもよい。また、警告手段83は、比較手段82から処理の指示を入力すると光を発生する機能(発光ダイオード)を備えてもよい。また、警告手段83は、文字又は画像等を表示する機能(液晶画面等)を備えてもよい。更には、警告手段83は、操作端末30に対して警告を表示する指示を出力する機能を備えてもよい。
【0079】
リセット判断手段84は、比較手段82から処理の指示を入力すると読出し時間保持手段56が保持するチェック値を参照して全てのチェック値が読出し時間計測処理が行われたことを示す値であるか否かを判断する機能、及び全てのチェック値が読出し時間計測処理が行われたことを示す値であると判断した場合に、後述の初期化手段85に処理の指示を出力する機能を備える。
【0080】
初期化手段85は、リセット判断手段84から処理の指示を入力すると、読出し時間保持手段56が保持する全てのチェック値を読出し時間計測処理が行われていないことを示す値で更新する指示を読出し時間保持手段56に出力する機能を備える。
【0081】
次に、実施の形態2における動作について図12、図13、図14のフローチャートを参照して説明する。ここでは、メディア16として総セクタ数が1024のハードディスクを用いて説明する。また、単位領域として1セクタを用いる。記録再生装置50の電源が投入されると、電源認識手段61が電源の投入を認識する(ステップST40)。フラグ処理手段63は、フラグ保持手段62が保持するフラグを参照し、処理の終了を示す1が保持されているか否か判断する(ステップST41)。処理の終了を示す1が保持されていると判断した場合(ステップST41“YES”)、再生処理へ進む。最初の電源投入時は、処理の未終了を示す0が保持されているので(ステップST41“NO”)、リード基準テーブル初期化手段64は、読出し時間保持手段56内に図15、16のリード基準テーブルの形式で保持されているチェック値および基準読出し時間を初期化、すなわち全て0にする(ステップST42)。
【0082】
セクタ番号初期化手段66は、セクタ番号保持手段65が保持する再生セクタ番号Mを0にする(ステップST43)。基準読出し時間取得手段67は、再生セクタ番号0のセクタにおける基準読出し時間であるタイマ値を取得する(ステップST44)。ステップST44の動作については、図6にて詳細に説明しているので省略する。
【0083】
リード基準テーブル処理手段68は、ステップST44で取得したタイマ値を再生セクタ番号0のセクタにおける基準読出し時間として、図15、16のリード基準テーブルに書き込む(ステップST45)。書き込むと図15(b)のようになる。終了判断手段69は、再生セクタ番号Mが1022より大きいか否かを判断し、小さい場合は(ステップST46“NO”)、終了判断手段69は、現在の再生セクタ番号Mに1を加算して1にする(ステップST47)。再びステップST44でタイマ値を取得し、ステップST45でリード基準テーブルに基準読出し時間を書き込む。以降、この操作を記録セクタ番号が1023になるまで繰り返す。
【0084】
再生セクタ番号Mが1023になり、全セクタの読出し時間の取得が完了すると(ステップST46“YES”)、フラグ処理手段63は、フラグ保持手段62に対して処理の終了を示す1を保持する指示を出力し(ステップST48)、次の再生処理に移行する。ステップST48にて、処理の終了を示すフラグを保持することで、2回目以降の電源投入時には、ステップST42からステップST47までの処理を省くことができ、リード基準テーブルの作成は初回の電源投入時のみの動作になり、電源投入のたびにリード基準テーブルを作成する必要がなくなる。
【0085】
図13を用いて再生処理について説明する。操作端末30から再生開始の指示(再生開始コマンド)を入力すると、再生開始判断手段71が再生開始を判断する(ステップST50“YES”)。再生セクタ番号指定手段72は、ハードディスクから映像データを再生する再生セクタ番号を指定する(ステップST51)。ここではセクタ番号を2が指定されたとする。読出し時間取得手段73は、指定されたセクタの読出し時間としてのタイマ値を取得する(ステップST52)。ステップST52の詳細は前述したステップST20からステップST25と同じなので、ここでは説明を省略する。
【0086】
基準時間取得手段81は、リード基準テーブルからセクタ番号2と関連付けられた基準読出し時間102を取得する(ステップST53)。読出済処理手段74は、リード基準テーブルのセクタ番号2において読出し処理が終了したことを示す1でチェック値を更新する(ステップST54)。比較手段82は、ステップST52で取得した読出し時間と、ステップST53で取得した基準読出し時間とを比較する(ステップST55)。ステップST55でのマージンを30%とした場合、「基準読出し時間 * (1+マージン)」は131になり、ステップST52で取得した読出し時間が131より小さい場合は(ステップST55“NO”)、ハードディスクの読出し時間に十分な余裕があると判断して、次の補助再生処理に移行する。一方、ステップST52で取得した読出し時間が131を超える場合(ステップST55“YES”)、ハードディスクの読出しに時間を要し、ハードディスクが劣化しているものと判断して、警告手段83は、外部にブザーを鳴らしてアラームを通知する(ステップST56)。
【0087】
図14を用いて補助再生機能について説明する。補助再生処理は、前述した再生処理で再生しなかったセクタの読出し時間を取得する処理になる。未再生セクタ検索手段77は、リード基準テーブルにおいて、再生セクタ0から始めて順番にチェック値を参照し、チェック値として読出し時間計測処理が行われていないことを示す値0が保持されているデータを検索する(ステップST60)。前述のようにステップST54にて、再生を行った場合は該当セクタのチェック値に再生が終了したことを示す値1を書き込むようにしているので、再生が終わっていない場合は、読出し時間取得手段78は、該当セクタの読出し時間であるタイマ値を取得する(ステップST61)。ステップST62からステップST65については、前述したステップST53からステップST56と同じなので、説明を省略する。
【0088】
リセット判断手段84は、ハードディスクの全再生領域の読出し時間を取得したか否かを判別する(ステップST66)。全セクタのチェック値が1の場合は、ハードディスク7の全領域の読出し時間を所得したと判断し、初期化手段85は、全てのチェック値を0にして(ステップST67)、再び再生処理に移行する。こうすることで、再びハードディスクの全再生領域の読出し時間を取得することとなる。
【0089】
なお、ここではステップST55及びステップST66のマージンを30%としたがこの値に限るものではない。またマージン値は記録装置個別に設定しても良いし、例えば、操作端末30からの設定による可変値としても良い。
【0090】
さらに、ステップST55及びステップST66の判別方法はこれに限らず、例えば、読出し時間が基準読出し時間を上回ったセクタ数の累積数を判別してもよい。この場合、連続して上回った回数が所定回数に達したかを判断してもよい。更に、単位時間内での上回った回数が所定回数に達したかを判断しても良い。
【0091】
なお、この実施の形態ではアラーム通知をブザーで行うようにしているが、発光ダイオードの点灯、消灯及び点滅、液晶画面等の表示機への表示、並びに、操作端末30における通知の中の1つ又は複数で行っても良い。
【0092】
また、この実施の形態では最初の電源投入時の1回のみ基準読出し時間を取得するようにしていたが、例えば外部から強制的に、フラグ保持手段62が保持するフラグを0にするようにしておき、ハードディスクを交換した場合などには再度基準読出し時間を取得するようにしても良い。
なお、この実施の形態ではハードディスクの読出し時間を取得するようにしていたが、これに限らず、光ディスク及びメモリ等でもよい。
【0093】
以上のように、この発明による実施の形態2によれば、記録再生装置50は、メディア16に保存されたデータの再生の前に、メディア16の単位領域毎の基準読出し時間を予め計測する基準読出し時間計測手段52と、メディア16に保存されたデータの再生中にメディア16の指定された単位領域の読出しに要する時間である読出し時間を計測する第一の読出し時間計測手段53と、第一の読出し時間計測手段53が読出し時間を計測した単位領域以外の単位領域の読出し時間を計測する第二の読出し時間計測手段54と、第一の読出し時間計測手段53及び第二の読出し時間計測手段54によって計測された読出し時間と、基準読出し時間計測手段52によって計測された基準読出し時間と、を比較することによりメディア16の異常を検知する検知手段55とを備える。
監視用レコーダでは必ず再生が行われるが、この再生は必ずしもハードディスクの全領域を再生するのではないので、従来のステップ処理だけでは異常を検知できない領域が発生していたが、この実施の形態の記録再生装置50は、データを再生していない単位領域についても読出し時間を計測することとなり、メディア16の全再生領域について異常を検知することができるという効果がある。
また、第一の読出し時間計測手段53は、メディア16(ハードディスク)の再生動作中の読出し時間を取得し、メディア16が劣化する前にあらかじめ取得しておいた基準読出し時間と比較することで、再生動作に大きな負荷をかけることなく、簡単にハードディスクの異常診断を行うことができるという効果がある。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0094】
1 CPU、2 主メモリ、3 フラッシュメモリ、4 タイマ、5 アラームI/F、6 バス通信手段、7 ハードディスク、8 ネットワークI/F、10,50 記録再生装置、12 基準書込み時間計測手段、13 書込み時間計測手段、14 検知手段、15 書込み時間保持手段、16 メディア、20 カメラ、30 操作端末、52 基準読出し時間計測手段、53 第一の読出し時間計測手段、54 第二の読出し時間計測手段、55 検知手段、56 読出し時間保持手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアへのデータ記録の前に、前記メディアの単位領域毎の基準書き込み時間を予め計測する基準書込み時間計測手段と、
前記メディアへのデータ記録中に、前記メディアの単位領域への書込みに要する時間である書込み時間を計測する書込み時間計測手段と、
前記基準書込み時間計測手段が計測した基準書込み時間と前記書込み時間計測手段が計測した書込み時間とを比較することにより前記メディアの異常を検知する検知手段と
を備えたことを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
前記基準書込み時間計測手段は、
前記メディアの全記録領域に対して基準書込み時間の計測処理が終了したか否かを示すフラグを保持するフラグ保持手段と、
前記フラグ保持手段が保持するフラグを参照するフラグ処理手段と、
前記フラグ処理手段が前記フラグ保持手段に基準書込み時間の計測処理が未終了であることを示すフラグが保持されていると判断した場合に、前記メディアの単位領域毎の基準書込み時間を取得する基準書込み時間取得手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
【請求項3】
前記フラグ処理手段は、更に、基準書込み時間計測処理の未終了を示すフラグを設定する指示を外部から入力することを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【請求項4】
メディアに保存されたデータの再生の前に、前記メディアの単位領域毎の基準読出し時間を予め計測する基準読出し時間計測手段と、
前記メディアに記録されたデータの再生中に前記メディアの指定された単位領域の読出しに要する時間である読出し時間を計測する第一の読出し時間計測手段と、
前記第一の読出し時間計測手段が読出し時間を計測した単位領域以外の単位領域の読出し時間を計測する第二の読出し時間計測手段と、
前記第一の読出し時間計測手段及び前記第二の読出し時間計測手段によって計測された読出し時間と、前記基準読出し時間計測手段によって計測された基準読出し時間と、を比較することにより前記メディアの異常を検知する検知手段と
を備えたことを特徴とする記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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