説明

記録媒体着脱装置

【課題】この発明は、簡易な構成で、信頼性の高い着脱動作を実現し得るようにして、使い勝手の向上を図ることにある。
【解決手段】スライド部材11を排出移動させる歯車伝達機構16の第1の伝達歯車161を、歯車列の選択形成を可能に移動自在に配置して、第1の伝達歯車161を、歯車列から離脱させた状態で、記録媒体13が媒体収容部31に挿着されて、該媒体収容部31に配した接続コネクタ32に電気的に接続され、その収容位置において、イジェクト操作子34が操作されると、上記第1の伝達歯車161を歯車列に復帰させて動力伝達可能状態に切換えると共に、歯車排出機構16を駆動制御して、スライド部材11を移動させ、記録媒体13を着脱位置に排出させた状態で、第1の伝達歯車161を歯車列から離脱させて動力非伝達状態に切換え、以後の記録媒体13の収容位置への挿着動作を可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば放送機器に係り、特に、その放送素材収録・編集媒体を構成するメモリパック等の記録媒体を着脱するのに用いられる記録媒体着脱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、放送機器においては、記録媒体を機器本体に挿着して各種の映像等の収録等が行われ、収録後に、記録媒体を機器本体から取出して、収録した内容の編集等が行われている。このような機器本体に挿着される記録媒体は、使用者により機器本体に挿着され、機器本体から取出す場合に、イジェクト操作に連動して、電動的に排出する方法が採られている。
【0003】
しかし、この記録媒体を機器本体に着脱する方法では、無電時や駆動モータが故障したような場合、収容位置の挿着した記録媒体を、機器本体から取出すことが困難となるとう問題を有する。
【0004】
そこで、このような記録媒体を機器本体に着脱するための記録媒体着脱装置としては、ソケット本体の側部にいわゆるワンウェークラッチを用いた排出機構を備えて構成したもの提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この排出機構は、収容位置に挿着された記録媒体を手動により排出時、ワンウェークラッチの作用により、伝達系がいわゆる空回りして排出動作が行われ、イジェクト操作子が操作されると、これに連動して駆動源からの駆動力が伝達されて、記録媒体を着脱位置に電動排出する。
【特許文献1】特開2004−30078号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記記録媒体着脱装置では、排出機構にワンウェークラッチを備えて手動による記録媒体の排出動作と、電動による排出動作とを選択的に実現している構成上、その排出機構の部品点数が多くなり、その構成が複雑となるという問題を有する。
【0006】
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、信頼性の高い着脱動作を実現し得るようにして、使い勝手の向上を図った記録媒体着脱装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、記録媒体が着脱されるものであって、媒体位置決め部が接続コネクタの収容される窓部に対応して設けられた媒体収容部と、この媒体収容部に収容された前記記録媒体を抜脱するスライド部材と、このスライド部材を、前記記録媒体の収容位置から着脱位置に移動させる歯車伝達機構と、イジェクト操作子の操作に応動して前記歯車伝達機構を駆動して前記スライド部材を移動させ、前記記録媒体を前記媒体収容部の収容位置から着脱位置に排出する駆動源と、前記記録媒体が着脱位置に移動された状態で、前記歯車伝達機構のいずれかの伝達歯車を歯車列から離脱させて動力非伝達状態とし、前記スライド部材の収容位置への移動を可能とし、且つ前記イジェクト操作子の操作に連動して前記歯車伝達機構の伝達歯車を歯車列に復帰させて動力伝達可能状態に切換え設定する伝達系切換え機構とを備えて記録媒体着脱装置を構成した。
【0008】
上記構成によれば、記録媒体が媒体収容部に挿着されると、媒体位置決め部により位置決めされて窓部に配置された接続コネクタに電気的に接続されて収容され、イジェクト操作子が操作されると、伝達系切換え機構が歯車排出機構の伝達歯車を歯車列に復帰させて動力伝達可能状態に切換えると共に、駆動源が前記歯車排出機構を駆動制御して、前記スライド部材を移動させ、該スライド部材が前記記録媒体を着脱位置に排出させる。そして、この記録媒体が着脱位置に排出された状態で、前記伝達系切換え機構は、歯車排出機構の伝達歯車を歯車列から離脱させて動力非動力伝達状態に切換えて、前記スライド部材の移動を可能として、前記記録媒体の収容位置への挿着動作を可能とする。
【0009】
これにより、簡単な構成を実現したうえで、スライド部材の司る収容位置における手動による排出操作及び電動による排出操作の双方が実現され、且つ、着脱位置における手動による挿着操作を実現することが可能となる。従って、信頼性の高い記録媒体の着脱操作が実現されて、使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
以上述べたように、この発明によれば、簡易な構成で、信頼性の高い着脱動作を実現し得るようにして、使い勝手の向上を図った記録媒体着脱装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、この発明の一実施の形態に係る記録媒体着脱装置の外観構成を示すもので、駆動ユニット10と媒体収容ユニット30とが積重状に配置されている。この駆動ユニット10及び媒体収容ユニット30は、例えば別体に製作されて、積重状に組立て構成されることで、簡易な構成を実現したうえで、高精度な加工製作を実現することが可能となる。
【0013】
このうち駆動ユニット10には、スライド部材11が支持体12を介して矢印A,B方向に移動自在に設けられている。このスライド部材11には、例えば先端部に二つの係止爪111が所定の間隔を有して設けられている。この係止爪111は、図2に示すメモリパックと称する記録媒体13の先端の両側部を係止して上記媒体収容ユニット30の収容位置から着脱位置(排出位置)に排出案内する。
【0014】
そして、上記スライド部材11の基端部には、手動排出用の排出操作部112が突設されている。この排出操作部112は、使用者が手にして矢印A方向に引っ張ることで、スライド部材11の排出位置への移動を可能とする。
【0015】
また、上記支持体12には、電動排出用駆動モータ14が配置されている。この駆動モータ14には、図3に示すように駆動歯車15が嵌着されている。そして、この駆動歯車15には、歯車伝達機構16の第1の伝達歯車161が噛合され、この第1の伝達歯車161には、第2の伝達歯車162が噛合される。
【0016】
また、この第2の伝達歯車162には、矢印A,B方向に直線移動自在に配置されたラック歯車163が噛合される。このラック歯車163は、上記スライド部材11に螺子部材17を用いて取付けられ、その直線移動に連動して上記スライド部材11を矢印A,B方向に移動させる。
【0017】
上記第1の伝達歯車161は、伝達系切換え機構を構成する切換え部材18の一端部に回転自在に支持される。この切換え部材18の他端部には、電気・機械変換器であるプランジャーソレノイド19の駆動軸191が取付けられる。
【0018】
プランジャーソレノイド19は、駆動電力が付与されると、駆動軸191を吸引して矢印C方向に引き込んで、切換え部材18を同方向に移動させる。すると、切換え部材18は、歯車伝達機構16の第1の伝導歯車161を駆動歯車15と第2の伝達歯車162との間に駆動力伝達可能に噛合させて、歯車伝達機構16の歯車列を動力伝達状態に切換え設定する。
【0019】
ここで、駆動歯車15の回転力は、第1の伝導歯車161を経由して第2の伝達歯車162に伝達されて、ラック歯車163に伝達され、該ラック歯車163を矢印A方向に移動させる。これにより、スライド部材11は、ラック歯車163により、同方向に移動されて後述するように排出動作を実現する。
【0020】
また、プランジャーソレノイド19の駆動軸191には、付勢手段としてばね部材20が、駆動(吸引)方向である矢印C方向と逆の歯車列離脱方向である矢印D方向に付勢力を付与するように係着されている。これにより、プランジャーソレノイド19は、駆動電力が断たれると、駆動軸191がばね部材20の付勢力により、矢印D方向に移動される。すると、切換え部材18は、同方向に移動され、第1の伝導歯車163を駆動歯車15と第2の伝達歯車162との噛合が解除させて歯車列から離脱させ、歯車伝達機構16の歯車列を動力非伝達状態に切換え設定する。
【0021】
他方の上記媒体収容ユニット30には、媒体収容部31が、上記記録媒体13の形状寸法に対応して断面略矩形状に形成されている。この媒体収容部31は、一端に挿着用開口を有し、他端にコネクタ挿着用の窓部311が設けられている(図4参照)。そして、この媒体収容部31の上面及び両側部には、それぞれガイドばね部材312が記録媒体13の3周壁面に対向して設けられている(図1及び図4参照)。
【0022】
上記媒体収容部31の窓部311には、例えば放送機器に接続された接続コネクタ32が挿入されて位置決め配置される。そして、媒体収容部31は、その開口側から記録媒体13が挿入されると、該記録媒体13の周壁面がガイドばね部材312に位置決めされ、所定の位置まで挿入される。すると、記録媒体13は、その接続部(図示せず)が接続コネクタ32に電気的に接続されて挿着される。
【0023】
また、媒体収容部31には、その底面に凹状の切欠き部313が上記スライド部材11の係止爪111に対応して所定の間隔に形成されている(図4参照)。この媒体収容部31の切欠き部313には、スライド部材11の係止爪111が矢印A,B方向に移動自在に収容されて、該係止爪111が媒体収容部31に収容されている記録媒体13の先端部の両側部に排出可能に係止される。
【0024】
そして、このスライド部材11は、その排出操作部112が媒体収容部31の開口側より矢印A方向への移動操作が可能に突出されている(図5参照)。この排出操作部112は、記録媒体13の収容位置において、使用者により矢印A方向に移動操作されて手動排出に供される。
【0025】
即ち、記録媒体13の収容状態においては、上記歯車駆動機構16が、上述したようにプランジャーソレノイド19の駆動力が断たれて、動力非伝達状態に切換え設定されている。この結果、スライド部材11は、排出操作部112が矢印A方向に移動操作されると、同方向に移動され、その係止爪111が上記媒体収容部31の切欠き部313内を移動して記録媒体13を着脱位置(排出位置)に排出移動させる。
【0026】
次に、上記歯車伝達機構16を選択的に駆動して、記録媒体13の収容位置への挿着、収容位置に挿着した記録媒体13の電動排出及び手動排出を可能とする記録媒体着脱制御系について図6を参照して説明する。
【0027】
即ち、上記駆動モータ14及びプランジャーソレノイド19の各信号入力端には、制御部33の出力端がそれぞれ接続されている。この制御部33には、イジェクト操作子34の出力端が接続され、このイジェクト操作子34の操作により、イジェクト指令信号が入力される。
【0028】
この制御部33には、媒体処理部35が接続され、入力したイジェクト指令信号を媒体処理部35に出力する。この媒体処理部35は、入力したイジェクト指令信号に応動して、例えば放送機器本体の媒体処理系を停止処理してイジェクト可能に設定してイジェクト信号を生成し、このイジェクト信号が制御部33に出力される。
【0029】
また、制御部33には、上記駆動モータ14の信号入力端及び上記プランジャーソレノイド19の信号入力端がそれぞれ接続され、イジェクト信号に応動して各駆動信号を生成して駆動モータ14及びプランジャーソレノイド19を駆動制御する。このうちプランジャーソレノイド19は、駆動信号の入力に応動して駆動され、駆動軸191をばね部材20の付勢力に抗して矢印C方向に吸引する。これにより、歯車伝達機構16は、第1の伝達歯車161が切換え部材18を介して駆動歯車15及び第2の伝達歯車162に噛合されて歯車列が動力伝達可能な歯車列が形成される。
【0030】
一方、上記駆動モータ14は、回転駆動されると、その駆動力が駆動歯車15を経由して歯車伝達機構16の第1及び第2の伝達歯車161,162に伝達され、ラック歯車163を矢印A方向に直線移動させる。これにより、上記スライド部材111は、ラック歯車163と一体となり、矢印A方向の着脱位置(排出位置)に排出される。
【0031】
さらに、上記制御部33には、記録媒体排出検出用のセンサ36の出力端が接続されている。このセンサ36は、例えば上記駆動ユニット10の支持体12に設けられ、上記スライド部材11の司る着脱位置(排出位置)及び収容位置の二位置を検出して検出信号を制御部33に出力する。制御部33は、このセンサ36からの検出信号に応動して駆動モータ14及びプランジャーソレノイド14に停止信号を出力してそれぞれを駆動停止させる。
【0032】
プランジャーソレノイド19は、その駆動が停止されると、駆動軸191がばね部材20の付勢力により、矢印D方向に移動付勢され、切換え部材18が、同方向に移動される。すると、歯車伝達機構16は、その第1の伝達歯車161が駆動歯車15及び第2の伝達歯車162の歯車列から離脱されて歯車列が動力非伝達状態に切換え設定される。この歯車伝達機構16の動力非伝達状態では、媒体収容部31による記録媒体13の挿着及び手動による排出操作が可能となる。
【0033】
上記構成において、制御部33は、記録媒体13が媒体収容ユニット30の媒体収容部31に挿着されて収容位置にローディングされている状態において、イジェクト操作子34が操作されると、イジェクト指令信号が入力される。すると、制御部33は、入力したイジェクト指令信号を媒体処理部35に出力する。媒体処理部35は、入力したイジェクト指令信号に応動して、例えば放送機器本体の媒体処理系を停止させてイジェクト信号を生成し、制御部33に出力する。
【0034】
制御部33は、イジェクト信号に応動して駆動信号を生成して駆動モータ14及びプランジャーソレノイド19を駆動し、歯車伝達機構16を作動して収容位置を司るスライド部材11を矢印A方向に移動させる。ここで、スライド部材11は、その係止爪111で媒体収容部31に収容された記録媒体13を着脱位置(排出位置)に排出させ、この状態で使用者が記録媒体13を手にして媒体収容部31から離脱させる。
【0035】
そして、制御部33は、スライド部材11が最も矢印A方向に移動された排出位置(着脱位置)に到達して、これをセンサ36が検出すると、その検出信号が入力される。すると、制御部33は、停止信号を生成して駆動モータ14及びプランジャーソレノイド19に停止信号を出力し、それぞれを駆動停止させる。
【0036】
ここで、プランジャーソレノイド19は、その駆動軸191がばね部材20により矢印D方向に移動され、歯車伝達機構16の第1の伝達歯車161が歯車列から離脱されて、歯車列が動力非伝達状態に切換え設定される。これにより、スライド部材11は、矢印B方向への移動が自由となり、記録媒体13が媒体収容部31に収容されると、これに連動して矢印B方向に移動され、該記録媒体13の接続部(図示せず)が接続コネクタ32に接続される。
【0037】
また、上記記録媒体13が収容位置に挿着されている状態において、例えば無電状態となったり、あるいは故障が発生したよう場合には、スライド部材11の排出操作部112を矢印A方向に引抜くように力を加えて記録媒体13を手動排出させる。ここで、スライド部材11は、上述したように歯車伝達機構16が動力非伝達状態に切換え設定されていることで、同方向に移動され、その移動に連動して係止爪111で、記録媒体13を係止して着脱位置に排出させる。
【0038】
このように、上記記録媒体着脱装置は、スライド部材11を排出移動させる歯車伝達機構16の第1の伝達歯車161を、歯車列の選択形成を可能に移動自在に配置して、第1の伝達歯車161を、歯車列から離脱させた状態で、記録媒体13が媒体収容部31に挿着されて、該媒体収容部31に配した接続コネクタ32に電気的に接続され、その収容位置において、イジェクト操作子34が操作されると、上記第1の伝達歯車161を歯車列に復帰させて動力伝達可能状態に切換えると共に、歯車排出機構16を駆動制御して、スライド部材11を移動させ、記録媒体13を着脱位置に排出させた状態で、第1の伝達歯車161を歯車列から離脱させて動力非伝達状態に切換え、以後の記録媒体13の収容位置への挿着動作を可能に構成した。
【0039】
これにより、簡単な構成を実現したうえで、スライド部材11の司る収容位置における手動による記録媒体13の排出操作及び電動による排出操作の双方が実現され、且つ、着脱位置(排出位置)における手動による挿着操作を実現することが可能となる。この結果、無電時やモータ故障等においても信頼性の高い記録媒体13の排出操作が実現されて、使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0040】
なお、上記実施の形態では、プランジャーソレノイド19を用いて歯車伝達機構16の歯車列を断ったり、形成したりする伝達系切換え機構を構成した場合について説明したが、これに限ることなく、その他の伝達系切換え機構を構成するようにしてもよく、同様に有効な効果が期待される。
【0041】
また、上記実施の形態では、歯車伝達機構16を第1及び第2の伝達歯車161,162と、ラック歯車163を用いて歯車列構造のものを構成した場合について説明したが、これに限ることなく、その他、各種の歯車列構造のものを用いて構成することが可能である。
【0042】
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
【0043】
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】この発明の一実施の形態に係る記録媒体着脱装置をユニットで分解して示した分解斜視図である。
【図2】図1に着脱される記録媒体を取出して示した斜視図である。
【図3】図1の歯車伝達機構及び切換え構造を取出して示した斜視図である。
【図4】図1の媒体収容ユニットを取出して媒体収容部から上面側を外した状態を示した斜視図である。
【図5】図1を組立てた状態を示した斜視図である。
【図6】図1の記録媒体着脱制御系を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0045】
10…駆動ユニット、11…スライド部材、111…係止爪、112…排出操作部、12…支持体、13…記録媒体、14…駆動モータ、15…駆動歯車、16…歯車伝達機構、161…第1の伝達歯車、162…第2の伝達歯車、163…ラック歯車、17…螺子部材、18…切換え部材、19…プランジャーソレノイド、191…駆動軸、20…ばね部材、30…媒体収容ユニット、31…媒体収容部、311…窓部、312…ガイドばね部材、313…切欠き部、32…接続コネクタ、33…制御部、34…イジェクト操作子、35…媒体処理部、36…センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体が着脱されるものであって、媒体位置決め部が接続コネクタの収容される窓部に対応して設けられた媒体収容部と、
この媒体収容部に収容された前記記録媒体を抜脱するスライド部材と、
このスライド部材を、前記記録媒体の収容位置から着脱位置に移動させる歯車伝達機構と、
イジェクト操作子の操作に応動して前記歯車伝達機構を駆動して前記スライド部材を移動させ、前記記録媒体を前記媒体収容部の収容位置から着脱位置に排出する駆動源と、
前記記録媒体が着脱位置に移動された状態で、前記歯車伝達機構のいずれかの伝達歯車を歯車列から離脱させて動力非伝達状態とし、前記スライド部材の収容位置への移動を可能とし、且つ前記イジェクト操作子の操作に連動して前記歯車伝達機構の伝達歯車を歯車列に復帰させて動力伝達可能状態に切換え設定する伝達系切換え機構と、
を具備することを特徴とする記録媒体着脱装置。
【請求項2】
記録媒体が着脱されるものであって、媒体位置決め部及び接続コネクタの収容される窓部を有した媒体収容部の設けられた媒体収容ユニットと、
この媒体収容ユニットが積重配置されるものであって、前記媒体収容部に収容された前記記録媒体の先端部を係止する係止部を有し、該記録媒体を、前記媒体収容部の収容位置から着脱位置に移動させるスライド部材が移動自在に設けられた駆動ユニットと、
この駆動ユニットに設けられ、前記スライド部材を、前記記録媒体の収容位置から着脱位置に移動させる歯車伝達機構と、
イジェクト操作子の操作に応動して前記歯車伝達機構を駆動して前記スライド部材を移動させ、前記媒体収容部の記録媒体を前記収容位置から着脱位置に排出する前記駆動ユニットに設けられた駆動源と、
前記記録媒体の排出位置に移動された状態で、前記歯車伝達機構のいずれかの伝達歯車を歯車列から離脱させて動力非伝達状態とし、前記スライド部材の収容位置への移動を可能とし、且つ前記イジェクト操作子の操作に連動して前記歯車伝達機構の伝達歯車を歯車列に復帰させて動力伝達可能状態に切換え設定する前記駆動ユニットに設けられた伝達系切換え機構と、
を具備することを特徴とする記録媒体着脱装置。
【請求項3】
前記スライド部材には、前記媒体収容部に収容された前記記録媒体を着脱位置に排出するための排出操作部が設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の記録媒体着脱装置。
【請求項4】
前記伝達系切換え機構は、電気・機械変換器を備え、前記電気・機械変換器の駆動制御により、前記スライド部材が着脱位置に移動された状態で、前記歯車伝達機構のいずれかの伝達歯車を歯車列から離脱させて動力非伝達状態とし、記録媒体排出時に前記伝達歯車を前記歯車伝達機構の歯車列に復帰させて動力伝達状態を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の記録媒体着脱装置。
【請求項5】
前記伝達切換え機構は、前記歯車伝達機構の伝達歯車を、付勢部材を用いて歯車列から離脱させることを特徴とする請求項4記載の記録媒体着脱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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