説明

記録担体に補助的情報を記録する装置及び方法

本発明は、コンテンツ情報の他に、記録担体、特に光記録担体に補助的情報を記録する方法に関する。この方法により、例えば、個別の識別子を記録することにより、その記録担体を同じコンテンツ情報を担う他の記録担体と差別化できる。好ましくは、コンテンツ情報を記録するのと同時に所定の位置にダミーパターン(23)を形成し、そのダミーパターンを選択的に修正して補助的情報を記録して修正ダミーパターン(24)とすることにより、補助的情報を記録する。ダミーパターンと修正ダミーパターンは有効なチャネルワードに対応する。本発明はさらに、記録担体に補助的情報を記録する装置、及びその補助的情報を再生する方法と装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録担体上に補助的情報を記録する方法と装置とに関する。
【0002】
本発明は、さらに補助的情報が記録する記録担体、及び補助的情報を記録した記録担体にも関する。
【0003】
本発明は、さらに記録担体上に記録された補助的情報を再生する記録する方法と装置とに関する。
【背景技術】
【0004】
ROM光ディスクは成形プロセスにより作られ、それにより同一のコンテンツ情報すなわちユーザデータの完全なレプリカを有する複数のディスクが作られることが知られている。コンテンツ情報は、例えば音楽、映画、ソフトウェア等であり、コピープロテクトされた素材であることが多い。アプリケーションによっては、個々のディスクは、担われた情報の少なくとも一部において異なることが望ましい。しかし、これは上記の成形プロセスでは実現できない。すぐに思いつくアプリケーションとしては、例えば、特に大規模な配信の場合に、認証、アクセス制御、コピープロテクション等の基礎として個々のディスクを区別することが可能となる。
【0005】
特許文献1には、いわゆる後記録方法が記載されている。この方法により、ディスク製造後に読み取り専用光記録担体上に一意的なディスクID等の補助的情報を記録することができる。この方法は、「後書きID」(PID)とも呼ばれ、ソニー社がCD−ROMに使用している。PIDの場合、レーザアブレーション(laser ablation)を用いて、ピットのような反射をするように、スタンプしたピット間のランドを変形させることができる。(従来のディスクでは通常はアルミにより構成される)薄膜反射層の組成は、その層のアブレーション(ablation)を可能とする特殊なものである。アブレーション後、局所的な反射率が低くなり、スタンプされたピットと同等になる。ピットに記録しても反射率は大きくは変わらないので、ピットセクションに上書きしても「ピット」のままであるが、「ランド」セクションに上書きすると読み出した場合に「ピット」になる。この方法を用いると、変調ストリームを適応させることができ、それゆえ同一のユーザ情報を有する複数のCD−ROMを成形プロセスの第1の段階で作ることができる。第2の段階で、個別の後書きID(一意的ディスクID、一般的には補助的情報)を各ディスクに追加することにより、複数あるCD−ROMの個々のものを区別できるようにすることができる。コンテンツ情報を損なわないためには、ディスクに特別な領域を設けて、ここにユーザに関連しない、コンテンツ情報の一部ではないダミーパターンを事前に記録する。補助的情報はここに追加される。
【特許文献1】国際公開公報WO02/101733号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的の1つは、記録担体上に補助的情報を記録する方法と装置であって、その補助的情報を比較的簡単な方法で再生できるものを提供することである。
【0007】
本発明のさらに別の目的の1つは、補助的情報を記録できる、または補助的情報を記録した記録担体であって、その補助的情報を比較的簡単な方法で再生できるものを提供することである。
【0008】
本発明のさらに別の目的の1つは、記録担体に記録された補助的情報を再生する方法と装置であって比較的簡単なものを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的は、本発明により、請求項1に記載した方法及び請求項11または12に記載した装置により達成される。さらに別の目的は、請求項17および18に記載した記録担体により達成される。さらに別の目的は、請求項20に記載の方法と、請求項21に記載の装置により達成される。有利な実施形態を従属項に記載した。
【0010】
留意すべきことは、補助的情報はコンテンツ情報が事前記録されているのと同じ情報チャネルに記録され、それゆえ実質的に同じ復調・復号回路を使用して読み出す必要があることである。
【0011】
また、留意すべきことは、コンテンツ情報は、それを符号化して符号化コンテンツ情報を変調することにより得られる変調ビットストリームとして情報担体にあることである。コンテンツ情報の符号化は、以下の段階の組み合わせを含む:
エラー訂正コード(ECC)生成し、これによりコンテンツ情報を表すデータワードをECCで拡張する段階、
データワードを他のデータワードとシャッフル及び/またはインターリーブする段階、
データワードをスクランブルする段階。
【0012】
符号化コンテンツ情報の変調により、各データワードをチャネルワードに変換する。そのチャネルワードは、1と0のパターンとして表され、光記録担体の場合にはピットとランドで表される。
【0013】
本発明は、後記録プロセスにおいて修正された領域を設け、この領域を後処理プロセスで修正することにより、予見される変調ルールに則していないパターンを記録担体に作るとの認識に主に基づくものである。
【0014】
変調ステップがある理由は、記録されたコンテンツ情報の読み出しの際に、エラーの検出・訂正を可能とし、記録システムにより課された帯域幅制限と互換性のある情報の記録をする冗長性を導入することである。記録システムは、例えば、ランレングス制限(RLL、Run-Length Limited)符号化をしようする光記憶である。光記録システムでは、例えば、CD、DVD、または特にBD標準によると、変調ステップはnビットのデータワードとmビット(m>n)のチャネルワードに関連付けるステップを有する。結果として、チャネルワード空間では、すなわち、mビットで作られる2m個のチャネルワードでは、関係する変調アルゴリズム(CDのEFM、DVDのEFM+、BDの17PP)で一部のみを使用し、残りは無効チャネルワードである。これと比べて、データワードを関連づけられるチャネルワードは、ここでは有効チャネルワードと呼ぶ。再生装置では、無効チャネルワードの検出により、復調の際にそのチャネルワードはエラーとしてマーキングされる。
【0015】
本発明によると、後記録プロセスで修正するように事前配置したダミーパターンと修正されたダミーパターンとは、使用される変調ルールを満足する。すなわち、有効パターンであり、すなわち有効チャネルワードに対応することが必要であり、そうでないと、無効パターンとして、復調を適応させることが強制される。さらにまた、無効パターンとして、ダミーパターンは、チャネルのRLL(読み出し:帯域幅)制約に違反して、記録担体から読み出した高周波信号のアナログ前処理とこれらのパターンを正しく検出するための復調に大きな負荷をかけることもできる。
【0016】
実際、ダミーパターンが有効パターンであると、復調レベルとアナログ前処理の修正がまったく必要ない。しかし、上位レイヤー(復号レベル)は適応させる必要がある。ダミーパターンはどこにあり、どのようになっており、変調はされているかいないかを知る必要があるからである。復号の際に、後記録プロセスで修正されたパターンを収集することを試みなければならない。しかし、この適応は比較的簡単なものである。実際、ダミーパターンは所定の位置に配置されている。デコーダの1つのユニットがその所定の位置にあるパターンが修正されているか否かチェックし、それにより記録されている補助的情報を読み出す。
【0017】
このように、本発明によると、各記録担体で個別的な補助的情報(一意的ディスクID等)の記録、すなわち場合によって「後記録」を可能とするために、有効パターンであるダミーパターンを所定位置に形成する。補助的情報は、上記後記録プロセスにおいて、上記ダミーパターンを選択的に修正することにより、記録担体上に格納することができる。
この文書の場合、「ダミーパターン」、「ダミーチャネルワード」との表現は、まったく可知のないパターンやチャネルワードを指すために使用するのではなく、コンテンツ情報を担っていないパターンやチャネルワードを指すものである。すなわち、ダミーパターンやダミーチャネルワードは、実際にはコンテンツ情報の観点からは無関係であり「ダミー」である。それにもかかわらず、それらは、補助的情報に関係している。ダミーパターンやダミーチャネルワードは、変調されていようがいまいが、上記補助的情報の一部を格納しているからである。パターンとチャネルワードの間の区別も明確にしておく。
【0018】
ROM記録担体、すなわちコンテンツ情報が事前記録され、ユーザにより修正されない記録担体の場合、ダミーパターンとコンテンツ情報を符号化しているパターンは好ましくは、一意的ステップ、例えば成形プロセスにより形成されることが好ましい。それゆえ、同一のコンテンツ情報を事前記録した複数の記録担体を作ることができ、差別化のための補助的情報を記録することができる。しかし、本発明は、ユーザにより記録可能な記録担体にも適用できる。この場合、本発明による方法を記録担体に個別コードを事前記録するために使用することができる。これは、コピープロテクトされたコンテンツの配布のモデルでは有用である。
【0019】
一実施形態では、ダミーパターンの修正は、修正されるパターンにわたる修正マスクにより行われる。修正ダミーパターンは、ダミーパターンと修正マスク間の論理演算ORの結果として得られ、ダミーパターンは、ピットの場合は値1、その他の場合は値0により表され、修正マスクは、修正点の場合は値1、その他の場合は値0により表される。これは、レーザアブレーションにより行われるダミーパターンの修正を反映している。これにより、ピットはピットのままであるが、ランドはピットに修正される。好ましくは、記録担体は放射、特にレーザ光の使用により薄膜のアブレーション(ablation)を可能とする材料組成を含む薄膜反射層を有している。もちろん、光記録担体に情報を後記録するその他の既知または将来の方法を本発明と組み合わせて使用してもよい。この場合、本発明による方法で使用するダミーパターンと修正マスクを以下のように特徴付けることができる:ダミーパターンと修正マスク間の論理演算ORの結果も、有効チャネルワードに対応するパターンでなければならない。
【0020】
付言すると、一般的には、所与のチャネルワードがどちらの極性で修正ビットストリームにパターンとして現れるかは、事前には分からない。実際、17PP変調では、EFMとEFM+と同様に、予見できるところによると:
最初に、チャネルワード、すなわちビットストリングは、データワードに関連付けられており、
ピットとランドのパターンは以下のルールに従ってビットのストリング上で構成されている:1の場合ピットからランドへの遷移またはその逆、0の場合遷移なし、初期レベルはピットまたはランドで、前のワードにより決まる。
【0021】
それゆえ、所与のチャネルワードは所与のパターンまたはその逆パターンで表される。ここで思い出すべきことは、既知の後記録方法では、「ランド」を「ピット」に変換することだけが可能だということである。既知の後記録方法では、ランドをピットに変換することだけが可能なので、生成された変調ビットストリームの極性を制御する必要がある。変調ビットストリームの極性の制御の必要性を本発明の方法の一実施形態で無くすことができる。これによると、変調ビットストリーム中にチャネルワードが現れる極性にかかわらず、ダミーパターンを有効チャネルワードに対応する他のパターンにする修正を使用する。すなわち、前記修正マスクと前記ダミーパターンは、前記ダミーパターンの否定と前記修正マスクの間の論理演算ORの結果として得られるパターンも有効チャネルワードに対応する特性を有する。明らかに、これにより、ダミーパターンと修正マスクの選択範囲が制限される。この場合、ダミーチャネルワードについても正しい。
【0022】
前述したように、チャネルワードはピットとランドのパターンとして記録担体に記録される。これらのパターンは、チャネルビットまたはクロックサイクルに対応する、n長さ単位の有限長であり、ピットとランドは1長さ単位以上にわたる。ダミーパターンの修正では、その修正が修正マスクに従って指示された位置で行われることに注意しなければならない。記録担体上にあるトラックをスキャンしている時に、レーザアブレーションにより修正を行う場合、レーザのオン・オフ切り換えの同期を正確にする必要がある。本発明の一実施形態では、ダミーパターンと修正マスクは、そのダミーパターンと修正マスク間の論理演算ORの結果として得られるパターンであって、修正マスクにより画成される後記録の始まり及び/または終わりが1長さ単位シフトしているパターンも、有効チャネルワードに対応するパターンであるとの特性を有する。
【0023】
前述の通り、本発明による方法はEFM、EFM+、または17PPとともに使用することができる。EFM及びEFM+では、データワードは個別にチャネルワードに変換される。しかし17PPでは、データワードのチャネルワードへの変換(及びその逆)は、一般的に、符号化データワード(チャネルワード)のシーケンス中の前後のデータワード(チャネルワード)に依存する。それゆえ、本発明を17PPとともに使用する場合変調の際に、ダミーパターンと修正ダミーパターンは前後のチャネルワードのコンテンツにかかわらず、それぞれのデータワードに変換されるとういう特徴を有するようにダミーパターンを選択することが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図面を参照して本発明をより詳しく説明する。
【0025】
図1は、例えば上記の特許文献1から分かる後記録プロセス(post-recording process)の基本的原理を示す図である。図1Aは、2つのピット部分10と12の間にあるランド部分11をハイパワーのレーザ放射13を印加することにより修正する方法を示している。この既知の方法では、ハイパワーのレーザ放射13によりレーザアブレーション(laser ablation)を行い、反射率を変化させて、ランド部分11であった部分の反射率が低く、隣接する(スタンプされた)ピット部分10と12の反射率と同等になるようにする。このように、ピット・ランド・ピットのシーケンスは長いピット領域14になる。
【0026】
図1Aに示した例では、ランド領域11全体が上記レーザ放射13により照射されるが、図1Bに示した例では、右側のピット部分12に近いランド領域11の一部のみが上記レーザ放射13により照射されて、そのランド部分11の上記部分のみがピット部分に修正されている。その結果、右側ピットのエッジ部分15が修正され、上記ピットのランレングスが長くなっている。この後記録プロセスにより生じるパターンは、既存の(すなわち既記録の)ピットとランドのパターンと、修正マスク(modification mask)との間の論理演算ORの結果として表すことができる。この修正マスクは、既存のパターンにおいて、1はピットを表し0はランドを表し、修正マスクにおいて1は放射が作用することを表し0は放射が作用しないことを表す場合、レーザ放射が既存のパターンのどこに作用するかを規定する。
【0027】
本発明によると、既存すなわち既記録のパターンと後記録プロセスにより修正されたパターンとは、両方とも有効なチャネルワード(channel words)に対応している。明らかに、チャネルワードは有効チャネルワードであるか、または所与の変調アルゴリズムには関連していない。例えば、CDに使用されるEFMによると、チャネルワードは14チャネルビットにより構成され、(8ビットにより構成される)データワードとチャネルワードとの間には双方向の一義的関係(bi-univocal relation)が規定される。これは、14ビットの組み合わせで得られる214個のチャネルワードのうち2個のチャネルワードだけが有効なチャネルワードであることを意味している。変調ステップの必要性については上記の通りであるが、変調ステップにおいてチャネルワードがデータワードに関連付けられ、明らかにいくらかの冗長性が生じる。
【0028】
以下では、17PP変調を前提とする。17PPの使用はBD標準により予定されているものである。本発明をBDを前提として説明するが、これは単なる実施例である。本発明は、CD、DVD、または将来策定される光ディスク標準だけでなく、非光記録標準にも同様に適用可能であるからである。
【0029】
図2は、ダミーパターン23を示している。これはダミーチャネルワード20に対応している。後記録マーク25を画成する修正マスク21により、このダミーパターン23を修正して修正ダミーパターン24とする。この修正ダミーパターン24は修正ダミーチャネルワード22に対応している。ダミーチャネルワード20と修正チャネルワード22は両方とも有効チャネルワードである。図示したダミーパターン23は一例であり、本発明により使用できる唯一のものではない。あるパターンをダミーパターンとして使用した場合、そのダミーパターンと修正マスク間の論理演算ORが有効チャネルワードに対応するような修正マスクがある場合、そのパターンをダミーパターンとして使用できる。それゆえ、原理的にはすべてのダミーパターンが同じである必要はない。
【0030】
簡単な実施形態では、記録担体にいくつかのダミーパターンを設けることができ、各ダミーパターンについて、そのダミーパターンを修正することにより、または変更しないことにより、1ビットの情報を格納することができる。ダミーパターンを上記後記録により修正して2つ以上の有効修正ダミーパターンにする場合、その位置は2ビット以上の補助的情報を格納でき、補助的情報をよりコンパクトに符号化できる。
【0031】
17PP変調をしようする場合、図2に示したパターンを本発明によるダミーパターンとして使用できる。しかし、付言すべきこととして、一般的には、所与のチャネルワードがどの極性で変調ビットストリーム中のパターンとして現れるかは、事前には分からない。変調ビットストリームは、NRZI(non return to zero)ビットストリームである。実際、17PP変調では、EFMとEFM+と同様に、予見できるところによると:
最初に、チャネルワード、すなわちビットストリングは、データワードに関連付けられており、
次に、ピットとランドのパターンは、次のルールによりビットのストリング上に構成される:1のときピットからランド、またはその逆に遷移し、0のとき遷移せず、最初のレベル(ピットまたはランド)は前のワードにより決まる。
【0032】
それゆえ、所与のチャネルワードは所与のパターンまたはその逆パターンで表される。ここで思い出すべきことは、既知の後記録方法では、「ランド」を「ピット」に変換することだけが可能だということである。この不確実性の解消は、発生される修正ビットストリームの極性を制御することにより、例えば同期パターン前にあるDC制御ビット(DC-control bit)を操作することにより行い得る。
【0033】
変調ビットストリームの極性を制御する必要性は、チャネルワードに対応するダミーパターンと中性マスクをしようすることにより解消できる。これにより、チャネルワードの極性がどうであろうとも、修正マスクを適用することにより得られた修正ダミーパターンが有効チャネルワードに対応することになる。この場合、ダミーチャネルワードについて説明する方が正しい。
【0034】
必要であるがこの目的を達成するためには十分でない条件は、記録マーク25がダミーパターンのピットとランドの両方にわたっていなければならないことである。それは、チャネルワードの極性がどうであっても修正がされなければならず、そうでないと情報が記録できないからである。
【0035】
これを実現できるのは、例えば以下の場合である:
修正マスクが後記録マークを画成し、それをダミーパターンのピットからランド、またはその逆の遷移に重ね合わせる場合、
修正マスクが2つの後記録マークを画成し、その1つをダミーパターンのピット領域に重ね合わせ、他の1つをダミーパターンのランド領域に重ね合わせる場合。
【0036】
あるいは、ダミーパターンを、同一の修正マスクが適用される反対極性を有する2つのダミーパターンで置き換え、2つのダミーパターンのうちの少なくとも一方が修正されるようにする。
【0037】
図3は、ダミーパターンと修正マスクの一実施形態である。これにより、修正マスクは1つの後記録マークを画成する。この後記録マークはダミーパターンのピットからランド、またはその逆の遷移に重ね合わされる。この例では、単一の後記録マークが2つの2Tランレングス(2T run-lengths)(Tは基準クロックのクロックサイクルまたは長さ単位である)にわたっており、先に記録されたダミーチャネルワードを他の有効なチャネルワードに変換する。ダミーパターンの極性に応じて、対応するデータバイト値は25hまたは01hのいずれかである。ある(ビットストリーム1の)場合、2T−2T−2Tランレングスのシーケンスが6Tランレングスに変換され、他の(ビットストリーム2の)場合、2T−2T−3Tのシーケンスが7Tランレングスに変換される。
【0038】
要するに、このように、ダミーパターンの極性は制御する必要がない。その極性にかかわらず、有効なチャネルワードは他の有効なチャネルワードに修正されるからである。本発明のこの実施形態では、一パターンをダミーパターンとして使用できるのは、修正マスクがあって、(ダミーパターンOR修正マスク)が有効チャネルワードに対応し、(−ダミーパターンOR修正マスク)が他の有効チャネルワードにさらに対応する場合である。
【0039】
図4は、修正マスクが2つの後記録マークを画成し、その1つをダミーパターンのピット領域に重ね合わせ、他の1つをダミーパターンのランド領域に重ね合わせる実施形態を示している。この修正マスクにより、(データワード79Ehに対応する)既存パターンを、データバイト値が29Ehまたは7BAhである修正ダミーパターンに修正する。
【0040】
図5が示す実施例は、単一の記録マークが2つの3Tランレングスの一部に位置しており、(データバイト57hに対応する)既存のパターンをデータバイトが67hまたは37hのいずれかに対応する修正ダミーパターンに変換する。ビットストリーム1の場合、3T−3Tランレングスが4T−2Tシーケンスに変換され、他のビットストリーム2の場合、2T−4Tシーケンスに変換される。
【0041】
ここまでに提案した解決策はロバスト性(robustness)の点、特に後記録マークのためのレーザのオン・オフ切り換えの同期誤差に対するロバスト性の点で改良の余地がある。
特に、留意しておくが、後記録後、次の方法の1つで記録マークにより形成された修正信号のランレングスは短い(2Tまたは3T):
記録マークのランレングスが短い、
記録マークの直前または直後にあるランドのランレングスが短い、または
マークの記録により短いランレングスのシーケンスになる。
【0042】
短いランレングスは、長いランレングスよりも検出誤差に弱い。一例として、図4に示したグラフを参照する:元の2Tのピットの右側に2TのマークのNRZIビットストリーム1を上書きするには、2Tマークのマーク長さを非常によく制御する必要がある。長すぎる場合、元のランレングスに影響が及んでしまう。
【0043】
留意しておくこととして、記録マーク長さは正確に制御する必要がある。実際のマーク長と意図したマーク長の差は<<0.5Tでなければならず、そうでなければ、検出されるランレングスが意図したランレングスよりも1T長いか短い可能性が高くなる。これにより、ランレングスが無効(例えば、1Tランレングス)になったり、変調符号ワードが無効になったりする。
【0044】
それゆえ、本発明の好ましい実施形態では、ダミーパターンと変調マスクは、検出に対するロバスト性を高くする以下の追加的特性のうち少なくとも1つを有する。
ランレングスが短くならないように、ピットの場合にピット長に影響せず、ランドの場合に隣接するピットとともにロバストに検出できる長いランレングスを形成するような位置に、そのような名目長(両方とも修正マスクにより画成される)を有する後記録マークを配置する。図6Bに、記録後に4Tピットの記録マークは変更されないことを示し、図6Aに、2Tピットに隣接する4Tランドにマークを記録することを示した。記録後、これは8Tピットとして検出される。8Tピットは完全に変調されているので、プレスされたピットと記録されたマークの間の遷移の検出信号にある小さな歪みによりランレングスの検出は間違われない。
【0045】
後記録マークのオン・オフ切り換えの正確な制御の必要性を緩和するため、好ましくは極性に関わりなく、後記録マークのスタート・ストップで後記録マークが1ビット長の偏差を有しても、修正ダミーパターンが有効チャネルワードに対応するようにダミーパターンと修正マスクを画成する。
【0046】
図7に示した例で、短いランレングスをいかに回避するかを示した。後記録前には、3バイトの値は334CC6hである。グラフに示した位置にある4Tマークで後記録した後、そのバイトの値は、変調ストリームの極性に応じて、334846hまたは214CC6である。この場合、ダミーワードは2つの(異なる)ダミーワードにより置き換えられる。それらのダミーワードは、適当な(異なる)修正マスクがその2つの一方の修正をする極性を有している。
【0047】
図8に示した例において、後記録マークのオン・オフ切り換えを正確に制御する必要性を以下に緩和するかが分かる。元の変調ビットストリームを(極性が逆の)ストリーム1aとストリーム2aとして示した。4Tマークが記録されると、変調ビットストリームの極性に応じて、NRZI変調ストリーム中の遷移が−2Tまたは+2Tシフトする(ストリーム1bと2bを参照)。同期誤差により、2Tマークが記録された場合、遷移は−1Tまたは+1Tシフトする(ストリーム1cと2cを参照)。元の変調ビットストリームは、すべてのビットストリーム1a/b/cと2a/b/cが有効なビットストリームであるように構成できる。遷移が0.5T...1.5Tシフトしていると、復号の際にランレングスは1T長く、または短く検出されるので、この例では、1T<マーク長<5Tの記録マークで有効なビットストリームを作ることができる。
【0048】
図9には、3つの既記録ダミーパターンが示されている。すべてデータワード46hに対応し、個別に修正できる。図示した位置の4Tマークで後記録した後、データワード2Ahまたは4Ahに対応する修正パターンを、ダミーパターンの極性に応じて作ることができる。
【0049】
図9のストリーム1が2Tマーク(図10aに示した)で後記録されている場合、データワード46hは、変調ビットストリームの極性に応じて26hまたは6Ehに変換される。また、図10に6T後記録マークでの後記録を示した。これはデータワード02hまたは無効パターンとなる。
【0050】
図9のストリーム2が2Tマーク(図10bに示した)で後記録されている場合、データワード46hは、変調ビットストリームの極性に応じて26hまたは6Ehに変換される。再び、6T後記録マークと示した。これはデータワード02hまたは無効パターンとなる。それゆえ、図9のストリーム2の後記録に6Tマークを使用することは避けなければならない。6T記録をすると、(ストリームがストリーム1である可能性は50%あるので、)正しく復号できる可能性は50%あり、それは余分なロバスト性と見なせる。ストリーム2の場合、出力は予測できず、デコーダが17PPルールに対する違反をいかに処理するかに応じて決まる。その場合、ビットは「消去」としてマークし、補助的チャネルデータビットにわたり、高いレベルで(例えば、ECC)補正することが可能である。
【0051】
これらの実施形態では、データ記録の信頼性を高くすることができる。記録マークのスタート/ストップにおける同期誤差をより多く許容することができるからである。
【0052】
図11は、変調ビットストリームから補助的情報を再生する装置の概略図である。上記補助的情報は、本発明による方法で記録されたものである。変調ビットストリーム110は、変調ユニット111で受信され、データワード112の連続に変換される。このデータワード112の連続は、復号ユニット113に入力される。この復号ユニット113は、コンテンツ情報117を読み出す。復号ユニット113は、デスクランブリングユニット114、デインターリービングユニット115、エラー訂正ユニット116を含み、一般的にこれらの動作は記憶システムに関係している。チェッキングユニット118は、変調ビットストリーム中の(ダミーパターンがある)所定位置に対応する位置にあるデータをチェックする。
【0053】
これらのデータワードは各々、元の値(ダミーパターンと関連する値)に対してチェックされるか、修正ダミーパターンを有する値に対してチェックされる。
【0054】
ダミーパターンが修正されているか否かを調べて、補助的情報119を読み出す。補助的情報を読み出している時、エラー訂正は行われない。しかし、本発明では、ユーザデータが復号後に修正されるように、チャネルビットが修正される。エラー訂正ユニットが無効であるとき、エラー訂正ユニットは修正を検出して、それを初期値に訂正する。このように、(エラーレベルがエラー訂正コードの能力を超えない場合)後記録データを消去する。
本発明による装置の利点は、変調ビットストリーム中のチャネルワードが有効なチャネルワードであるため、復調ユニット111が従来の装置と同じである点である。
【0055】
図面では、最初にデータワードを値75h(ダミーチャネルワード)に対してチェックし、値75hと等しくないとすると、値25hまたは01h(極性により修正されたダミーチャネルワード)に対してチェックされる。これにより、1ビットの情報(修正されていないダミーチャネルワードの場合0であり、修正されたダミーチャネルワードの場合1、またはその逆。いずれでも先に為された変換)を読み出す。
【0056】
簡単に要約すると、補助的情報を再生する装置にとって重要なことは以下の通りである:
変調ビットストリーム中のダミーパターンの所定の位置に対応する、復調後のデータワードの連続中の位置を特定し、
補助的情報を再構成するように、それに含まれるデータワードがダミーパターンに対応するものであるか、または修正ダミーパターンに対応するものであるか、チェックする。
好ましくは、BDシステムにおける発明を使用する場合、上記の所定の位置は記録フレームのフレーム同期の後にあり、所定数のビット(特に、1ビットから5ビットの間)を有する。これにより、後記録された補助的情報を検出して復号することが容易になる。ダミーチャネルワードは、好ましくは、コンテンツ情報との干渉が起きないように、ディスクのリードイン領域にあることが好ましい。
【0057】
以下のセクションでは、一意的ディスクIDチャネルワードのインターリーブに関してコメントをする。メインチャネル中の単一のエラー、または単一の書き込みエラーにより2つのチャネルワードが損なわれる(これは通常検出可能である)。適当なインターリーブをすることにより、これらの2つのエラーを2つの符号ワードに配分する。これは、ロバスト性を十分高くするために大いに役に立つ。
【0058】
他の利点は、本方法により、各一意的ディスクID(Unique Disc ID)について、この一意的ディスクIDを示すビットストリームが、一意的ディスクIDがないことを示すビットストリームとは大きく異なるようになる。すなわち、ディスクが一意的ディスクIDを含むか否かを信頼性高く検出することができる。
【0059】
一意的ディスクIDをディスクに付加する場合、第1のエラー訂正符号によるパリティビットを、この一意的ディスクIDを表すビットストリームに付加して、第1の符号化ストリームとすることが好ましい。この第1のストリームからのビットは、例えば2ビットのグループに区分け(partition)され、これらのグループの各々にパリティビットが付加される。その結果得られる第2のビットストリームは、ディスク上の位置に各ビットを割り当て、そのビットが「1」である場合にのみこの位置に意図したマークを記録することにより、ディスク上に格納される。
【0060】
以下に2つの実施形態を説明する。提案されているところによると、ブルーレイディスクフォーマットでは、3つのマークを各同期パターンの直後に記録できる。2つの連続したチャネルワード間の境界上のシフトされたI2により、2つの連続したエラーが発生する。このエラーはビット検出方法(scheme)により検出されることが多い。この状況に対処するため、2つの連続した行の6=2×3個の記録位置を2つのセットに区分けする。以下に示すように(第1の実施形態)、各々のセットは3つの位置を含み、いずれも行中で連続していない。
同期ABA
同期BAB
「A」で示した位置の3つのビットは、その奇数番目が「1」を含み、同様に「B」で示した位置のビットの奇数番目が「1」を含む。検出アルゴリズムが、「A」で示した位置中の2つのビットが信頼でき、他のビットは信頼できないと判断した場合、これらの3ビットの奇数番目が「1」であることから、信頼できないビットの値を計算できる(単一消去訂正)。「A」で示した位置にある3つのビットに対応する第1の符号化ビットストリームは正しく読み出され、第1のエラー訂正符号の負荷が低減される。「A」で示された位置において、「B」で示された位置と同様に、記録は1つまたは3つあることに留意せよ。各一意的ディスクIDについて、潜在的な記録位置の少なくとも1/3では、記録が実際になされる。その結果、一意的ディスクIDがないディスクと、一意的ディスクIDが記録されたディスクとを信頼性高く識別することができる。
【0061】
前出の実施形態では、単一の書き込みエラー(「ファット」書き込み)により行中の最初と最後のビットにエラーが生じる。この2つのエラーが検知されても、第1の実施形態ではこれらを訂正することはできない。第2の実施形態では、4行を使用し、3つの位置の4つのグループ(すべて行は異なる)を選択し、各行が奇数個の1を含むことを要求する。
例えば、4つのグループA、B、C、Dの位置を次のように選択する:
同期ABC
同期DAB
同期CDA
同期BCD
このように選択すると、メインチャネルにおける単一のエラーまたは単一の書き込みエラーにより生じる2つのエラーは異なるグループにある。
【0062】
3グループではなく4グループを選択する理由は、第1の符号化ステップのエラー訂正コードは、バイトベースであることが多く、すなわち、8ビットのグループで動作することが多いからである。要約すると、この実施形態では、記録された一意的識別子の読み出しをさらにロバストにするために、記録イベントに冗長性を入れる。別の利点として、ディスクが一意的識別子を含むか否かを信頼性高く検出することができる。
【0063】
本発明は、以下のように要約できる。本発明は、コンテンツ情報の他に、記録担体、特に光記録担体に補助的情報を記録する方法に関する。この方法により、例えば、個別の識別子を記録することにより、その記録担体を同じコンテンツ情報を担う他の記録担体と差別化できる。好ましくは、コンテンツ情報を記録するのと同時に所定の位置にダミーパターンを形成し、そのダミーパターンを選択的に修正して補助的情報を記録して修正ダミーパターンとすることにより、補助的情報を記録する。ダミーパターンと修正ダミーパターンは有効なチャネルワードに対応する。本発明はさらに、記録担体に補助的情報を記録する装置、及びその補助的情報を再生する方法と装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】A及びBは、既知の後記録方法の基本的な原理を示す図である。
【図2】本発明による方法で使用するダミーパターンと変調マスクを示す図である。
【図3】本発明による方法で使用するダミーチャネルワードと変調マスクの一実施形態を示す図である。
【図4】本発明による方法で使用するダミーチャネルワードと変調マスクの他の一実施形態を示す図である。
【図5】本発明による方法で使用するダミーチャネルワードと変調マスクのさらに他の一実施形態を示すさらに図である。
【図6】本発明による方法の一実施形態におけるランド領域とピット領域上の後記録の効果を示す図である。
【図7】本発明による方法のさらに別の実施形態を示す図である。
【図8】本発明による方法のさらに別の実施形態を示す図である。
【図9】本発明による方法のさらに別の実施形態を示す図である。
【図10A】本発明による方法のさらに別の実施形態を示す図である。
【図10B】本発明による方法のさらに別の実施形態を示す図である。
【図11】本発明による補助的情報を再生する装置を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピットとランドのパターンに対応するチャネルワードのシーケンスとして符号化されたコンテンツ情報を含むための補助的情報を光記録担体に記録する方法であって、
所定位置にダミーパターンを形成する段階と、
前記ダミーパターンを選択的に修正することにより前記補助的情報を記録して、それにより修正ダミーパターンを得る段階とを有し、
前記ダミーパターンは前記修正ダミーパターンとともに有効チャネルワードに対応することを特徴とする方法。
【請求項2】
ダミーパターンの修正は前記ダミーパターンにわたって広がる修正マスクにより行われ、前記修正ダミーパターンは前記ダミーパターンと前記修正マスクとの間の論理演算ORの結果として得られ、前記ダミーパターンと前記修正サミーパターンはピットに対応して値1を取り、それ以外で値0を取り、前記修正マスクは修正すべき点に対応して値1を取り、それ以外で値0を取ることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ダミーパターンの修正は前記ダミーパターンにレーザアブレーションを適用することにより行われ、ピットはピットのままであり、ランドはピットに修正される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記修正マスクと前記ダミーパターンは前記ダミーパターンの否定と前記修正マスクの間の論理演算ORの結果として得られるパターンも有効チャネルワードに対応特性を有することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記パターンはn長さ単位の有限長であり、前記ピットと前記ランドは1つ以上の長さ単位にわたることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記修正マスクは第1の位置で始まり第2の位置で終わる後記録マークを画成し、前記修正マスクと前記ダミーパターンは前記ダミーパターンと前記修正マスクとの間の論理演算ORの結果として得られるパターンの特性を有し、前記第1の位置及び/または前記第2の位置は1長さ単位(80)シフトされ、有効なチャネルワードに対応している、請求項2及び請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記修正マスクと前記ダミーパターンは、前記ダミーパターンの否定と前記修正マスクの間の論理演算ORの結果として得られる、前記第1の位置及び/または前記第2の位置が1長さ単位シフトしたパターンも有効チャネルワードに対応する特性を有することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記補助的情報の記録は:
前記補助的情報を連続したバイナリ値に符号化し、
前記連続したバイナリ値の1を格納するためにダミーパターンを修正するか、
または前記連続したバイナリ値の0を格納するために前記ダミーパターンを修正しないか、その逆により行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
コンテンツ情報を事前記録するステップを有し、前記コンテンツ情報の事前記録と前記所定位置の前記ダミーパターンの形成は成形プロセスで行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
共通のコンテンツ情報を担う複数の情報担体を作る方法であって、
請求項9に記載の方法で前記共通のコンテンツ情報と補助的情報を記録する段階を有し、補助方法の記録は個々の符号の記録を含む、方法。
【請求項11】
ピットとランドのパターンに対応するチャネルワードのシーケンスとして符号化されたコンテンツ情報を含むための補助的情報を光記録担体に記録する装置であって、
所定位置にダミーパターンを形成する記録ユニットと、
前記ダミーパターンを選択的に修正することにより前記補助的情報を記録して、それにより修正ダミーパターンを得る後記録ユニットとを有し、
前記ダミーパターンは前記修正ダミーパターンとともに有効チャネルワードに対応することを特徴とする装置。
【請求項12】
ピットとランドのパターンに対応するチャネルワードのシーケンスとして符号化されたコンテンツ情報を含むための補助的情報を光記録担体に記録する装置であって、前記情報担体は所定位置にダミーパターンを有し、前記装置は、
前記ダミーパターンを選択的に修正することにより前記補助的情報を記録して、それにより修正ダミーパターンを得る後記録ユニットを有し、
前記ダミーパターンは前記修正ダミーパターンとともに有効チャネルワードに対応することを特徴とする装置。
【請求項13】
前記後記録ユニットは修正マスクに従って前記ダミーパターンを修正するように構成されたことを特徴とする、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記後記録ユニットは、前記ダミーパターンにレーザアブレーションを適用することにより前記ダミーパターンを修正し、ピットはピットのままであり、ランドはピットに修正される、請求項11または12に記載の装置。
【請求項15】
前記後記録ユニットは前記補助的情報を記録するように構成され、
前記補助的情報をバイナリ値の補助的ストリームに符号化し、
前記補助的ストリームの1を格納するためにダミーパターンを修正するか、前記補助的ストリームの0を格納するためにダミーパターンを修正しないか、その逆により、請求項11または12に記載の装置。
【請求項16】
コンテンツ情報を事前記録する事前記録ユニットをさらに有し、前記コンテンツ情報の事前記録と前記所定位置の前記ダミーパターンの形成は成形プロセスで行われる、請求項11に記載の装置。
【請求項17】
ピットとランドのパターンに対応するチャネルワードのシーケンスとして符号化されたコンテンツ情報を含む記録担体であって、前記記録担体は選択的に修正して補助的情報をエンコードするダミーパターンを所定位置に有し、前記ダミーパターンは有効チャネルワードに対応することを特徴とする記録担体。
【請求項18】
ピットとランドのパターンに対応するチャネルワードのシーケンスとしてエンコードされたコンテンツ情報を含む記録担体であって、前記記録担体はダミーパターンまたは修正ダミーパターンを所定位置に有し、補助的情報をエンコードし、前記ダミーパターンと前記修正ダミーパターンは有効チャネルワードに対応することを特徴とする記録担体。
【請求項19】
記録担体に補助的情報を記録する記録システムであって、
請求項12に記載の記録装置と、
請求項17に記載の記録担体とを有する記録システム。
【請求項20】
ピットとランドのパターンに対応するチャネルワードのシーケンスとしてエンコードされたコンテンツ情報を有する記録担体に記録された補助的情報を再生する方法であって、前記記録担体はダミーパターンまたは修正ダミーパターンのいずれかを所定位置に含み、それにより前記補助的情報をエンコードし、前記方法は、
前記所定位置にダミーパターンまたは修正ダミーパターンがあるかチェックして前記補助的情報を読み出する段階を有し、
前記ダミーパターンは前記修正ダミーパターンとともに有効チャネルワードに対応することを特徴とする方法。
【請求項21】
ピットとランドのパターンに対応するチャネルワードのシーケンスとしてエンコードされたコンテンツ情報を有する記録担体に記録された補助的情報を再生する装置であって、前記記録担体はダミーパターンまたは修正ダミーパターンのいずれかを所定位置に含み、それにより前記補助的情報をエンコードし、前記装置は、
前記所定位置にダミーパターンまたは修正ダミーパターンがあるかチェックして前記補助的情報を読み出するチェックユニットと、
前記ダミーパターンは前記修正ダミーパターンとともに有効チャネルワードに対応することを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【公表番号】特表2008−520054(P2008−520054A)
【公表日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539691(P2007−539691)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【国際出願番号】PCT/IB2005/053601
【国際公開番号】WO2006/051453
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】